JP2004219202A - 静電振動型デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】基板をエッチングすることにより、基部、振動子および駆動電極を形成してなる静電振動型角速度センサにおいて、体格を極力増大させることなく、駆動力を適切に増加させる。
【解決手段】振動子30は、平面形状が枠形状をなす枠部31を有しており、基部20に固定されるとともに枠部31の内周に位置して枠部31に取り囲まれた枠内固定部60が形成されており、駆動電極40、41は、振動子30の外周部に対向して配置された第1の駆動電極40a、41aと、枠内固定部60に設けられ枠部31の内周部に対向して配置された第2の駆動電極40b、41bとから構成されており、対向背面間隔70において、枠内固定部60における背面部60aおよびこの背面部60aに対向する枠部31の内周部は、凹凸形状となっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電気力により振動子を駆動振動させる静電振動型デバイスに関し、例えば、静電振動型の角速度センサやアクチュエータ等に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
例えば、静電振動型デバイスとして、半導体基板をエッチングして基部、振動子および振動子を駆動させるための駆動電極を形成してなる静電振動型角速度センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものは、駆動電極によって振動子を所定方向に駆動振動させ、この駆動振動のもと、角速度印加の際にコリオリ力によって振動子が駆動振動方向と直交する方向へ検出振動することで、印加角速度を検出するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−91265号公報(第4−5頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、上記した静電振動型角速度センサについて、試作検討を行った。図7は、上記従来技術に基づいて作製した試作品としての角速度センサの概略平面構成を示す図である。
【0006】
この試作品は、2枚のシリコン基板が酸化膜を介して貼り合わされたSOI(シリコンオンインシュレータ)基板10を用い、周知の半導体製造技術を用いて作ることができる。
【0007】
図7には、一方のシリコン基板(半導体基板)12の平面形状が示されており、この一方のシリコン基板12には、エッチングにて溝を形成することにより、各部が形成されている。
【0008】
振動子30は、一方のシリコン基板12を支持する酸化膜及び他方のシリコン基板を部分的に除去することにより形成された開口部14上に、配置されている。振動子30は、図中のx方向へバネ変形可能な駆動梁33を介して開口部14の外周に位置する基部20に固定されている。この基部20は上記酸化膜及び他方のシリコン基板である。
【0009】
また、基部20には、振動子30をx方向へ駆動振動させるべく振動子30に静電気力を印加するための櫛歯状の駆動電極40、41が固定されており、この駆動電極40、41は、振動子30の外周部に対向して配置されている。一方、振動子30における駆動電極40、41との対向部は、駆動電極40、41とかみ合うように櫛歯部30aが形成されている。
【0010】
また、図7において、振動子30の中央部には、y方向へバネ変形可能な検出梁34によって連結された検出用錘部32が形成されている。そして、検出用錘部32に対向する基部20には、検出用電極50が形成され固定されている。
【0011】
そして、この図7に示す静電振動型角速度センサにおいては、振動子30を一定電圧にして、左右の駆動電極40、41に互いに逆相の交流電圧(駆動信号)を印加することにより、駆動梁33によって振動子30全体がx方向へ駆動振動する。
【0012】
この振動子30の駆動振動のもと、角速度Ωが印加されると、振動子30にはy方向にコリオリ力が発生し、振動子30のうち検出梁34によって支持された検出用錘部32がそのコリオリ力によってy方向へ振動(検出振動)する。すると、この検出振動によって、検出電極50と検出用錘部32との間の静電容量が変化する。この容量変化を検出することにより、角速度Ωの大きさを求めることができる。
【0013】
ところで、コリオリ力は、振動子30の駆動振動の振動速度に比例するため、角速度の感度を高め、精度良く検出するためには、その振動速度を大きくする必要がある。そのためには、駆動電極の個数を多くして駆動力つまり静電気力を大きくすることが必要である。例えば、図7に示すセンサにおいて、駆動電極40、41の櫛歯の本数を増やすことが必要となってくる。
【0014】
しかし、単純に駆動電極の個数を多くすると、センサを構成する基板の体格が増大してしまい、好ましくない。そこで、本発明者は、第2の試作品として図8に示すような静電振動型角速度センサを試作した。
【0015】
図8に示すものは、上記図7に示す第1の試作品において、振動子30の左右部分を、平面形状が枠形状をなす枠部31としたものである。そして、基部20に固定されている駆動電極40、41の一部を枠部31の内周に位置させて枠内固定部60とし、この枠部31に取り囲まれた枠内固定部60にも櫛歯状の駆動電極40b、41bを設けている。
【0016】
つまり、この第2の試作品における駆動電極40、41は、振動子30の外周部に対向して配置された第1の駆動電極40a、41aと、枠内固定部60に設けられ枠部31の内周部に対向して配置された第2の駆動電極40b、41bとから構成されたものとなる。
【0017】
このように、振動子30を枠形状とし、その枠部31内にも駆動電極を設けた構成を採用することにより、面積効率の良い駆動電極の増加を図ることができる。そして、第2の駆動電極40b、41bによって櫛歯の本数が増えた分、振動子30に印加される静電気力も大きくなるはずである。
【0018】
しかし、この図8に示すような構成では、枠内固定部60における第2の駆動電極40b、41bの配置部とは反対側の背面部60aとこの背面部60aに対向する枠部31の内周部のと隙間(以下、対向背面間隔という)70において、駆動振動のための静電気力とは反対方向の静電気力が作用することになる。
【0019】
そのため、せっかく駆動電極を増やしても、それに見合った駆動力の増加、駆動振動速度の増加が得られない。なお、この問題は静電振動型角速度センサに限らず、振動子を枠形状とし該枠部内にも駆動電極を設けた構成を有する静電振動型デバイスにおいて駆動力の増加を図ろうとした場合に、共通して生じる問題である。
【0020】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、基板をエッチングすることにより、基部、振動子および駆動電極を形成してなる静電振動型デバイスにおいて、体格を極力増大させることなく、駆動力を適切に増加させることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
ところで、振動子の駆動振動の駆動力を増加させるには、上記対向背面間隔に作用する静電気力(つまり静電引力)を小さくすることが必要であるが、そのためには、単純には、対向背面間隔を広くすればよい。
【0022】
これは、静電気力(静電引力)は物体間の距離の2乗に反比例するためである。しかし、基板をエッチングして振動子や駆動電極等の構成部分を形成するタイプにおいては、対向背面間隔を広くする、すなわちエッチング幅を広くすると、種々の弊害が生じる。
【0023】
例えば、基板の或る部分においてエッチング幅が広くなりすぎると、エッチング速度が遅くなって生産性が低下したり、エッチング残りが生じやすくなったり、他のエッチング幅の狭い部分がオーバーエッチングされたりする等の不具合が生じる。そのため、基板全体において、エッチング幅は、ある一定の大きさにとどめる方が良い。
【0024】
そこで、本発明者は鋭意検討した結果、あるエッチング幅制限を考慮した場合、上記対向背面間隔における静電気力を低減するためには、この対向背面間隔にて対向する面を凹凸形状とすればよいことを見出すに至った。
【0025】
つまり、凹凸形状部をエッチングで形成する際に、凹部の幅(隣り合う凸部の間隔)を決められたエッチング幅の上限以内とすれば、適切に凹部がエッチングにて形成され、この凹部にて対向する部分では、該凹部の深さの分、相手側の対向部との距離を大きくすることができる。
【0026】
本発明は、このような検討結果に基づいてなされたものである。
【0027】
すなわち、請求項1に記載の発明では、基板をエッチングすることにより形成されるものであって、基部(20)と、基部に対して可動状態に設けられ所定方向(x)へ振動可能な振動子(30)と、基部に固定され振動子を所定方向へ駆動振動させるために振動子に静電気力を印加するための駆動電極(40、41)とを有する静電振動型デバイスにおいて、振動子は、平面形状が枠形状をなす枠部(31)を有しており、基部に固定されるとともに枠部の内周に位置して枠部に取り囲まれた枠内固定部(60)が形成されており、駆動電極は、振動子の外周部に対向して配置された第1の駆動電極(40a、41a)と、枠内固定部に設けられ枠部の内周部に対向して配置された第2の駆動電極(40b、41b)とから構成されており、枠内固定部における第2の駆動電極の配置部とは反対側の背面部(60a)、およびこの背面部に対向する枠部の内周部の少なくとも一方の部位は、凹凸形状となっていることを特徴とする。
【0028】
それによれば、振動子を枠形状とし、その枠部内にも駆動電極を設けた構成を有するため、基板の体格の増大を極力抑え、面積効率の良い駆動電極の増加が図れる。
【0029】
そして、凹部の部分にて、枠内固定部における背面部とこれに対向する枠部の内周部との対向間隔が広くなるので、当該対向間隔に作用する静電気力を小さくすることができる。よって、本発明によれば、体格を極力増大させることなく、駆動力を適切に増加させることができる。
【0030】
また、請求項2に記載の発明では、枠内固定部(60)における背面部(60a)およびこの背面部に対向する枠部(31)の内周部の両方の部位が、凹凸形状となっていることを特徴とする。
【0031】
このように枠内固定部における背面部およびこの背面部に対向する枠部の内周部の両方を凹凸形状とすれば、片方だけの場合よりも凹部の数を増やすことができるため、好ましい。
【0032】
また、請求項3に記載の発明のように、枠部(31)の一部が切り欠かれた切欠き部(31a)となっており、枠内固定部(60)は、基部(20)との固定部から切欠き部を介して枠部の内周に入り込んだ形状となっているものにできる。
【0033】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る静電振動型デバイスとしての角速度センサS1を示す概略平面図であり、図2は、図1中のA−A断面図である。
【0035】
この角速度センサS1を構成する基板は、図2に示す様に、第1シリコン基板11上に酸化膜13を介して第2シリコン基板12を積層してなる矩形状のSOI基板10である。
【0036】
ここで、第2シリコン基板12には、エッチング加工を施すことにより溝12aを形成し、当該第2シリコン基板12を振動子30、駆動電極40、41、検出電極50、各梁33、34等に区画している。
【0037】
また、SOI基板10のうち振動子30に対応した部分においては、第1シリコン基板11および酸化膜13はエッチングにより除去されており、開口部14が形成されている。そして、開口部14の周囲の第1シリコン基板11および酸化膜13が、支持基板すなわち基部20として構成されている。
【0038】
振動子30は、第2シリコン基板12の左右両側に位置する平面形状が枠形状をなす2つの枠部31と、各枠部31の間に設けられた平面長方形状の検出用錘部32とよりなる。そして、振動子30全体は、本例では4つの駆動梁33を介して基部20に連結されている。また、検出用錘部32は、本例では4つの検出梁34を介して枠部31に連結されている。
【0039】
ここで、駆動梁33は、実質的にx方向にのみ自由度を持つものであり、この駆動梁33によって振動子30全体がx方向へ振動可能となっている。一方、検出梁34は、実質的にy方向にのみ自由度を持つものであり、この検出梁34によって振動子30のうち検出用錘部32がy方向へ振動可能となっている。
【0040】
また、基部20に固定された第2シリコン基板12のうち枠部31におけるx方向の両外側には、駆動電極40、41が形成されている。この駆動電極40、41は、振動子30全体をx方向へ駆動振動させるために振動子30に静電気力を印加するためのものである。図1中の左側の駆動電極40を左側駆動電極40、右側の駆動電極41を右側駆動電極41ということにする。
【0041】
ここで、左側駆動電極40および右側駆動電極41はそれぞれ、振動子30の外周部に対向して配置された第1の駆動電極40a、41aと、振動子30の枠部31の内周部に対向して配置された第2の駆動電極40b、41bとから構成されている。
【0042】
第2の駆動電極40b、41bは、基部20に固定されている第2のシリコン基板12の一部を枠部31の内周に位置させて、これを枠内固定部60とし、この枠部31に取り囲まれた枠内固定部60に設けたものである。
【0043】
ここでは、枠部31は、その一部が切り欠かれた切欠き部31aとなっており、枠内固定部60は、基部20との固定部から切欠き部31aを介して枠部31の内周に入り込んだ略T字形状となっている。
【0044】
そして、本例では、第1および第2の駆動電極40、41は櫛歯状をなしており、各駆動電極40、41に対向する振動子30の部分から突出する櫛歯部30a、30bに対し、互いの櫛歯が噛み合うように対向して配置されている。
【0045】
また、第2シリコン基板12のうち検出用錘部32におけるy方向の両外側には、検出電極50が形成されている。この検出電極50は、振動子30の駆動振動のもとxおよびy方向と直交するz軸回りに角速度Ωが印加されたときに発生する検出用錘部32のy方向への振動(検出振動)を検出信号として検出するためのものである。
【0046】
ここで、駆動電極40、検出電極50にはそれぞれ、図示しない回路部とワイヤボンディング等により電気的に接続すためのパッド(駆動電極用パッド)45、パッド(検出電極用パッド)55がアルミ等により形成されている。
【0047】
また、駆動梁33の基部20との固定部分には、振動子30を上記回路部とワイヤボンディング等により電気的に接続するためのパッド(振動子用パッド)35がアルミ等により形成されている。
【0048】
さらに、本実施形態では、枠内固定部60における第2の駆動電極40b、41bの配置部とは反対側の背面部60a、およびこの背面部60aに対向する枠部31の内周部の両方の部位を、凹凸形状としている。この凹凸形状部分の拡大平面図を図3に示す。
【0049】
本例では、図3に示すように、矩形状の凹凸部であり、対向背面間隔70において、枠内固定部60における背面部60aの凹凸形状と枠部31の内周部の凹凸形状とでは、凹凸の周期が互い違いになっている。つまり、一方の凹凸部における凸部と他方の凹凸部における凹部とが対向するようになっている。
【0050】
この凹凸部における凹部の深さ(凸部の高さ)hは、例えば3μm程度であり、凹部の幅(隣り合う凸部の間隔)wは、例えば9μm程度である。この凹部の部分にて該凹部の深さhの分、従来よりも対向背面間隔70の距離が大きくなっている。
【0051】
また、凹部の幅wは、第2のシリコン基板12をエッチングして溝を形成するときのエッチングルールによって決められたエッチング幅の上限以内となるように、設計されている。
【0052】
次に、角速度センサS1の製造方法について、SOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用いた例として述べる。図4および図5は、角速度センサS1を製造するための製造方法を示すもので、上記図2に沿った断面に対応して、各工程中のワークを示したものである。
【0053】
まず、図4(a)に示す様に、単結晶シリコンからなる第1および第2シリコン基板11、12の間に酸化膜(例えば厚さ1μm)13を挟んでなるSOI基板10を用意する。
【0054】
そして、第2シリコン基板12の全面に表面抵抗値を下げ、次工程にて形成されるアルミニウムからなる上記各パッド35、45、55(図中では、パッド45が図示されている)との接触抵抗を下げるために、例えばリンを高濃度に拡散(N+ 拡散)する。
【0055】
続いて、SOI基板10の表面(第2シリコン基板12)にアルミニウムを例えば1μm蒸着し、ホト、エッチングを行い、上記各パッド35、45、55を形成する。
【0056】
続いて、図4(b)に示す様に、SOI基板10の裏面(第1シリコン基板11)を切削研磨(バックポリッシュ)することにより所定の厚さ(例えば300μm)とし、且つ鏡面仕上げする。
【0057】
続いて、図4(c)に示す様に、SOI基板10の裏面(第1シリコン基板11)にプラズマSiN膜300を堆積(例えば0.5μm)し、ホトパターンを形成し、プラズマSiN膜300をエッチングすることにより所定の領域を開口する。
【0058】
続いて、図5(a)に示す様に、第2シリコン基板12の表面に、上記振動子30、駆動電極40、41、検出電極50、各梁33、34、さらには対向背面間隔70における凹凸形状部等を画定するパターンをレジストで形成し、ドライエッチングにより垂直に酸化膜13までトレンチすなわち溝12aを形成する。
【0059】
続いて、図5(b)に示す様に、第1シリコン基板11を、プラズマSiN膜300に形成したパターンをマスクとして、例えばKOH水溶液で深くエッチングする。
【0060】
このとき、酸化膜13までエッチングを進めると、エッチング液の圧力により酸化膜13が破れてSOI基板10を破損するため、酸化膜13が破れないように、例えば第1シリコン基板11のシリコンを10μm残してエッチングを終了できるようエッチング時間を管理する。
【0061】
続いて、図5(c)に示す様に、プラズマドライエッチングにより、図5(b)の工程で残したSiをエッチング除去する。このとき、SOI基板10の裏面のプラズマSiN膜300は同時に除去される。
【0062】
最後に、図5(d)に示す様に、酸化膜13をドライエッチングによって除去して、上記振動子30等を形成する。こうして、角速度センサS1が完成する。この後、上記各パッド35、45、55は、ワイヤボンディング等により、上記回路部と電気的に接続される。
【0063】
本実施形態では、図3に示した凹部の幅wを、第2のシリコン基板12をエッチングして溝を形成するときのエッチングルールによって決められたエッチング幅の上限以内となるように、設計している。
【0064】
そのため、上記図5(a)に示した第2シリコン基板12のトレンチエッチングを行うことによって、振動子30等の各部が形成されるとともに、対向背面間隔70において凹凸形状を適切に形成することができる。
【0065】
かかる角速度センサS1の作動について述べる。上記した回路部から振動子用パッド35を介して振動子30に一定電圧を印加するとともに、駆動電極用パッド45を介して図1中の左右の駆動電極40、41に互いに逆相の交流電圧(駆動信号)を印加する。
【0066】
それによって、左右それぞれにおいて振動子30の櫛歯部30a、30bと駆動電極40、41との間に静電気力(つまり、静電引力)が発生し、駆動梁33によって振動子30全体がx方向へ駆動振動する。
【0067】
この振動子30の駆動振動のもと、z軸回りに角速度Ωが印加されると、振動子30にはy方向にコリオリ力が印加され、振動子30のうちの検出用錘部32が検出梁34によってy方向へ振動(検出振動)する。すると、この検出振動によって、検出電極50と検出用錘部32との間の静電容量が変化し、この容量変化を検出することにより角速度Ωの大きさを求めることができる。
【0068】
ところで、本実施形態では、振動子30を枠形状とし、その枠部31内にも駆動電極(つまり、第2の駆動電極40b、41b)を設けた構成としているため、基板10の体格の増大を極力抑え、面積効率の良い駆動電極の増加が図られている。
【0069】
そして、第2のシリコン基板12のエッチングによって対向背面間隔70に適切に凹凸形状を形成できており、この凹部の部分にて、対向背面間隔70が広くなるので、当該対向背面間隔70に作用する静電気力を小さくすることができる。
【0070】
そのため、本実施形態では、第2の駆動電極40b、41bによって櫛歯の本数が増えた分、それに見合った駆動力の増加、駆動振動速度の増加が得られる。そして、エッチングルールを守りつつ、体格を極力増大させずに駆動力を適切に増加させることのできる静電振動型角速度センサS1を提供することができる。
【0071】
(他の実施形態)
なお、上記図3に示した例では、対向背面間隔70において、枠内固定部60における背面部60aの凹凸形状と枠部31の内周部の凹凸形状とでは、凹凸の周期が互い違いになっていたが、図6に示すように、凸部同士、凹部同士が対向するものであって良い。
【0072】
また、凹凸部は、上記実施形態では平面矩形状であったが、それ以外にも三角形、台形、半円形、のこぎり形状等、凹凸部の平面形状は種々の幾何学的形状とすることができる。の凹凸形状でも良い。
【0073】
また、凹凸部は対向背面間隔70において、枠内固定部60における背面部60aのみに形成したものでも良いし、当該背面部60aに対向する枠部31の内周部のみに形成したものでも良い。
【0074】
また、本発明は、上記した角速度センサ以外にも、静電振動型のアクチュエータ等にも適用して良い。要するに、本発明は、基板をエッチングすることにより、基部、振動子および駆動電極を形成してなり、さらに振動子を枠形状とし該枠部内にも駆動電極を設けた構成を有する静電振動型デバイスに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る角速度センサの概略平面図である。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】図1中の凹凸形状部の拡大平面図である。
【図4】上記実施形態に係る角速度センサの製造方法を示す工程図である。
【図5】図4に続く製造方法を示す工程図である。
【図6】凹凸形状部分の他の例を示す平面図である。
【図7】本発明者が試作した第1の試作品としての角速度センサの概略平面図である。
【図8】本発明者が試作した第2の試作品としての角速度センサの概略平面図である。
【符号の説明】
20…基部、30…振動子、31…枠部、31a…切欠き部、
40、41…駆動電極、40a、41a…第1の駆動電極、
40b、41b…第2の駆動電極、60…枠内固定部、
60a…枠内固定部における背面部。

Claims (3)

  1. 基板をエッチングすることにより形成されるものであって、
    基部(20)と、
    前記基部に対して可動状態に設けられ所定方向(x)へ振動可能な振動子(30)と、
    前記基部に固定され、前記振動子を前記所定方向へ駆動振動させるために前記振動子に静電気力を印加するための駆動電極(40、41)とを有する静電振動型デバイスにおいて、
    前記振動子は、平面形状が枠形状をなす枠部(31)を有しており、
    前記基部に固定されるとともに、前記枠部の内周に位置して前記枠部に取り囲まれた枠内固定部(60)が形成されており、
    前記駆動電極は、前記振動子の外周部に対向して配置された第1の駆動電極(40a、41a)と、前記枠内固定部に設けられ前記枠部の内周部に対向して配置された第2の駆動電極(40b、41b)とから構成されており、
    前記枠内固定部における第2の駆動電極の配置部とは反対側の背面部(60a)、およびこの背面部に対向する前記枠部の内周部の少なくとも一方の部位は、凹凸形状となっていることを特徴とする静電振動型デバイス。
  2. 前記枠内固定部(60)における前記背面部(60a)およびこの背面部に対向する前記枠部(31)の内周部の両方の部位が、凹凸形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の静電振動型デバイス。
  3. 前記枠部(31)は、その一部が切り欠かれた切欠き部(31a)となっており、
    前記枠内固定部(60)は、前記基部(20)との固定部から前記切欠き部を介して前記枠部の内周に入り込んだ形状となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の静電振動型デバイス。
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