JP4576703B2 - 角速度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2枚の半導体基板を酸化膜等を介して貼り合わせてなる貼り合わせ基板を有し、一方の半導体基板に、角速度検出用の錘部を形成し、この錘部の駆動振動をモニタしながら角速度を検出するようにした振動型の角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の角速度センサは、一般に、第1の半導体基板上に酸化膜等を介して第2の半導体基板を貼り合わせてなる貼り合わせ基板を有し、第2の半導体基板に、第1の方向及びこの第1の方向と直交する第2の方向へ振動可能な錘部と、この錘部を第1の方向へ駆動振動させるために錘部に駆動信号を印加する駆動電極と、錘部の第1の方向への駆動振動をモニタしモニタ信号として検出するモニタ電極と、駆動振動のもと第1及び第2の方向と直交する軸回りに角速度が印加されたときに発生する錘部の第2の方向への振動を、検出信号として検出する検出電極とが形成されたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は上記従来の振動型の角速度センサについて、試作検討を行った。図3は、この試作品の概略平面図である。この試作品は、上記貼り合わせ基板として、2枚のシリコン基板が酸化膜を介して貼り合わされたSOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用い、周知の半導体製造技術を用いて作ることができる。
【0004】
図3には、一方のシリコン基板(第2の半導体基板)J1の平面形状が示されており、この一方のシリコン基板J1には、溝を形成することにより、各部が形成されている。錘部J2は、一方のシリコン基板J1を支持する酸化膜及び他方のシリコン基板を部分的に除去することにより形成された開口部J3上に、配置されている。
【0005】
錘部J2は、図中のx方向へバネ変形可能な駆動梁J4及びy方向へバネ変形可能な検出梁J5を介して、錘部J2の外周の基部J6に支持されている。錘部J2の外周部と基部J6とが対向する部位には、次に述べるような櫛歯状の各電極部が形成されている。
【0006】
即ち、錘部J2に駆動信号を印加する駆動電極J7と、錘部J2のx方向への駆動振動をモニタしモニタ信号として検出するモニタ電極J8と、z軸回りに角速度Ωが印加されたときに発生する錘部J2のy方向への振動を検出信号として検出する検出電極J9とが形成されている。また、各電極J7〜J9には、それぞれ対応したパッドJ71、J81、J91が形成されている。
【0007】
そして、この図3に示すセンサにおいては、駆動電極J7に駆動信号(正弦波等)を印加すると、駆動梁J4によって錘部J2は、x方向へ駆動振動する。このとき、モニタ電極J8における櫛歯間の容量変化を調べることにより、錘部J2の駆動振動の周波数や振幅等をモニタし、駆動信号を調整できるようになっている。
【0008】
この錘部J2の駆動振動のもと、角速度Ωが印加されると、錘部J2にはy方向にコリオリ力が発生し、錘部J2は検出梁J5によってy方向へ振動(検出振動)する。すると、この検出振動によって、検出電極J9間の容量が変化するため、この変化を検出することにより、角速度Ωの大きさを求めることができる。
【0009】
ところで、図3に示すような角速度センサにおいては、図4に示す様に、基部J6側の各電極J7〜J9は、酸化膜J11を介して他方の半導体基板(第1の半導体基板)J12に支持された構成となっている。なお、図4は、各電極J7〜J9の支持構成を示すための模式的な断面図である。
【0010】
そのため、図4中、破線で示す様に、駆動電極J7と他方の半導体基板J12との間に形成される寄生容量Cp1と、モニタ電極J8と他方の半導体基板J12との間及び検出電極J9と他方の半導体基板J12との間に形成される寄生容量Cp2との間でカップリングが生じる。
【0011】
このようにカップリングがあると、モニタ電極J8からのモニタ信号および検出電極J9からの検出信号には、駆動信号が回り込んだ信号(回り込み駆動信号)がノイズとして乗ってくる。この回り込み信号は、モニタ・検出信号と比して非常に大きいので、正確なモニタ、検出信号を検出できない、という問題が発生する。
【0012】
この問題に対して、単純には、駆動信号を加工して擬似的に回り込み駆動信号を作り、この擬似的な回り込み信号とモニタ・検出信号との差動を取り、引き算することで見かけ上、ノイズをキャンセルすることが考えられる。しかし、回路側からの複雑な処理が必要となり効率的ではない。
【0013】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、振動型の角速度センサにおいて、モニタ・検出信号にノイズとして現れる回り込み駆動信号を効率的にキャンセルできるようにすることを目的とする。
【0014】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1及び第2の半導体基板(11、12)を酸化膜(13)を介してを貼り合わせてなる貼り合わせ基板(10)を有し、第2の半導体基板には、互いに直交する第1の方向(x)及び第2の方向(y)へ振動可能な錘部(30)と、この錘部へ駆動信号を印加するための駆動電極(40)と、錘部の駆動振動に対するモニタ信号を検出するためのモニタ電極(60)と、角速度の印加時における検出信号を検出するための検出電極(50)とが形成されている角速度センサにおいて、第2の半導体基板に、第1の半導体基板との間に容量が形成されるダミー電極(70)を形成し、モニタ信号及び検出信号へ現れる駆動信号によるノイズ成分を、ダミー電極からの信号によりキャンセルするようにしており、第2の半導体基板(12)は、第1の半導体基板(11)および酸化膜(13)が除去されて形成された開口部(14)の縁部にて、酸化膜(13)を介して支持されており、開口部(14)は矩形状であり、ダミー電極(70)、モニタ電極(60)及び検出電極(50)の各電極において、酸化膜(13)上に存在している部分を、同一の平面形状にするとともに、開口部(14)の同一辺に沿って配置することにより、ダミー電極(70)における酸化膜(13)を介した第1の半導体基板(11)への投射面積が、モニタ電極(60)及び検出電極(50)における酸化膜(13)を介した第1の半導体基板(11)への投射面積と同じになっているようにしたことを特徴としている。
【0015】
それによれば、ダミー電極と駆動電極との間に容量成分が形成されるため、ダミー電極からの信号(ダミー信号)には、モニタ電極や検出電極に現れる回り込んでくる駆動信号が乗ってくることになる。
【0016】
そして、ダミー信号をモニタ信号及び検出信号から差し引く等の処理を行えば、モニタ信号及び検出信号へ現れる駆動信号によるノイズ成分をキャンセルすることができる。よって、本発明によれば、モニタ・検出信号にノイズとして現れる回り込み駆動信号を効率的にキャンセルすることができる。
【0017】
なお、好ましくは、ダミー電極は、駆動電極との間に形成される容量が、モニタ電極及び検出電極と駆動電極との間に形成される寄生容量と同じになっており、その場合、ダミー電極における上記容量は、モニタ電極及び検出電極と駆動電極との間に形成される寄生容量と同じであるため、ダミー信号は、モニタ電極及び検出電極からの各信号に現れる回り込み駆動信号と同等の信号となる。
【0018】
また、本発明では、ダミー電極(70)、モニタ電極(60)及び検出電極(50)の各電極において、酸化膜(13)上に存在している部分を、同一の平面形状にするとともに、矩形状の開口部(14)の同一辺に沿って配置することにより、ダミー電極(70)における酸化膜(13)を介した第1の半導体基板(11)への投射面積が、モニタ電極(60)及び検出電極(50)における酸化膜(13)を介した第1の半導体基板(11)への投射面積と同じになっているから、ダミー電極と駆動電極との間に形成される容量と、モニタ電極及び検出電極と駆動電極との間に形成される寄生容量とを、適切に同じにすることができる。
【0021】
また、第2の半導体基板を支持する酸化膜や第1の半導体基板は、錘部を可動とするために開口部(上記図3参照)が形成される。本発明によれば、この開口部が加工ばらつきによって、位置ずれや寸法ずれを起こしたような場合に、ダミー、モニタ、検出の各電極の投射面積のずれも各電極間で揃えやすくなるため、好ましい。
【0022】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の角速度センサにおいて、ダミー電極(70)を、モニタ電極(60)と検出電極(50)との間に介在して配置したことを特徴としており、これら各電極の外部回路との接続が容易となる。
【0023】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る角速度センサS1を示す平面図であり、図2は、図1中のA−A断面図である。なお、この角速度センサS1は図2に示す様に、回路チップK1に接着剤等を介して固定されている。
【0025】
角速度センサS1は、半導体基板に周知のマイクロマシン加工を施すことにより形成される。センサS1を構成する貼り合わせ基板は、図2に示す様に、第1の半導体基板としての第1シリコン基板11上に絶縁層としての酸化膜13を介して第2の半導体基板としての第2シリコン基板12を貼り合わせてなる矩形状のSOI基板10である。
【0026】
第2シリコン基板12には、エッチング加工を施すことにより溝を形成し、当該基板12を周辺部側に位置する枠状の基部20と、この基部20の内周側に位置して可動する錘部30とに区画している。
【0027】
ここで、錘部30に対応した部分においては、第1シリコン基板11及び酸化膜13は除去されており、開口部14が形成されている。そして、基部20は、この開口部14の縁部にて酸化膜13を介して第1シリコン基板11に支持されている。
【0028】
錘部30は、第2シリコン基板12の中央部に位置する略長方形状の第1の可動部31と、第1の可動部31におけるx方向(第1の方向)の両外側に設けられた柱状の第2の可動部32とよりなる。そして、錘部30においては、第2の可動部32は略コの字形状をなす駆動梁33を介して基部20に連結され、第1の可動部31は、検出梁34を介して第2の可動部32に連結されている。
【0029】
ここで、駆動梁33は、実質的にx方向にのみ自由度を持つものであり、この駆動梁33によって錘部30全体がx方向へ振動可能となっている。一方、検出梁34は、実質的にy方向(第2の方向)にのみ自由度を持つものであり、この検出梁34によって錘部30のうち第1の可動部31がy方向へ振動可能となっている。
【0030】
また、第2シリコン基板12のうち、第2の可動部32におけるx方向の両外側には、開口部14の縁部に支持された櫛歯状の駆動電極40(図示例では1個ずつ)が形成されている。この駆動電極40は、錘部30全体をx方向(第1の方向)へ駆動振動させるために錘部30に駆動信号を印加するためのものである。
【0031】
そして、駆動電極40は、第2の可動部32から突出する櫛歯部35に対し、互いの櫛歯が噛み合うように対向して配置されている。ここで、駆動電極40には、回路チップK1とワイヤボンディング等により電気的に接続されるためのパッド(駆動電極用パッド)41がアルミ等により形成されている。
【0032】
また、第2シリコン基板12のうち、第1の可動部31におけるy方向の両外側には、開口部14の縁部に支持された櫛歯状の検出電極50(図示例では1個ずつ)が形成されている。この検出電極50は、錘部30の駆動振動のもとx及びy方向と直交するz軸回りに角速度Ωが印加されたときに発生する錘部30(第1の可動部32)のy方向(第2の方向)への振動(検出振動)を検出信号として検出するためのものである。
【0033】
そして、検出電極50は、第1の可動部31から突出する櫛歯部36に対し、互いの櫛歯が噛み合うように対向して配置されている。ここで、検出電極50には、回路チップK1とワイヤボンディング等により電気的に接続されるためのパッド(検出電極用パッド)51がアルミ等により形成されている。
【0034】
また、第2シリコン基板12のうち、第2の可動部32におけるX方向の両外側には、開口部14の縁部に支持された櫛歯状のモニタ電極60(図示例では2個ずつ)が形成されている。このモニタ電極60は、錘部30のx方向への駆動振動をモニタし、モニタ信号を検出するためのものである。
【0035】
そして、モニタ電極60は、第2の可動部32から突出する櫛歯部37に対し、互いの櫛歯が噛み合うように対向して配置されている。ここで、モニタ電極60には、回路チップK1とワイヤボンディング等により電気的に接続されるためのパッド(モニタ電極用パッド)61がアルミ等により形成されている。
【0036】
ここで、第2シリコン基板12におけるy方向にて対向する両辺には、開口部14の縁部に支持されたダミー電極70(図示例では2個ずつ)が設けられている。そして、このダミー電極70にも、回路チップK1とワイヤボンディング等により電気的に接続されるためのパッド(ダミー電極用パッド)71がアルミ等により形成されている。
【0037】
なお、上記した基部20、錘部30、駆動電極40、検出電極50、モニタ電極60及びダミー電極70といった第2シリコン基板12に形成された各部は、上記溝により互いに電気的に絶縁されている。
【0038】
ここで、本実施形態においても、モニタ電極70及び検出電極60と駆動電極40との間には、上記図4に示した寄生容量(Cp1+Cp2)と同様の寄生容量が生じる。また、ダミー電極70と駆動電極40との間にも、同様に容量が生じる。
【0039】
このダミー電極70と駆動電極40との間に生じる容量は、酸化膜13を介してダミー電極70と第1シリコン基板11との間形成される容量(ダミー容量)と、駆動電極40の寄生容量Cp1(図4参照)との間のカップリング容量である。なお、各電極間の第2シリコン基板12(つまり基部20)は、パッド80を介して接地される等、同電位となっているので、各電極間の第2シリコン基板12を介した寄生容量の影響は小さい。
【0040】
ここにおいて、本実施形態では、ダミー電極70と駆動電極40との間に形成される容量が、検出電極50及びモニタ電極60の各々と駆動電極40との間に形成される寄生容量と同じものとなっている。これは、言い換えれば、上記ダミー容量が、検出電極50及びモニタ電極60の各々と第1シリコン基板11との間の寄生容量に等しいことである。
【0041】
このことは、具体的には、図1に示す様に、開口部14の縁部における検出、モニタ、ダミーの電極の各々の平面形状を同一にする等により、ダミー電極70における酸化膜13を介した第1シリコン基板11への投射面積を、モニタ電極60及び検出電極50の個々における酸化膜13を介した第1シリコン基板11への投射面積と同じとすることにより、適切に実現されている。
【0042】
また、図1に示す様に、1個の検出電極50と2個のモニタ電極60と2個のダミー電極70は、矩形状をなす第2シリコン基板12におけるy方向にて対向する両辺に、それぞれ並列に配置されている。そして、当該各辺において、ダミー電極70は、モニタ電極60と検出電極50との間に介在して配置されている。
【0043】
かかる角速度センサS1においては、回路チップK1から駆動電極用パッド41を介して駆動電極40に駆動信号(正弦波電圧等)を印加して、上記櫛歯部35と駆動電極40との間に静電気力を発生させることにより、駆動梁33によって錘部30全体がx方向へ駆動振動する。
【0044】
このとき、モニタ電極60における櫛歯間の容量変化を調べることにより、錘部30の駆動振動の周波数や振幅等をモニタする。そして、モニタされた容量変化がモニタ信号として、モニタ電極用パッド61から回路チップK1へフィードバックされることにより、駆動信号が調整され、錘部30は正常な駆動振動が可能となっている。
【0045】
この錘部30の駆動振動のもと、z軸回りに角速度Ωが印加されると、錘部30にはy方向にコリオリ力が印加され、錘部30のうち第1の可動部31が、検出梁34によってy方向へ検出振動する。すると、この検出振動によって、検出電極50における櫛歯間の容量が変化するため、この容量変化を検出することにより、角速度Ωの大きさを求めることができる。
【0046】
ところで、本実施形態によれば、第2シリコン基板12にダミー電極70を形成し、このダミー電極70と駆動電極40との間に形成される容量が、モニタ電極60及び検出電極50と駆動電極40との間に形成される寄生容量(以下、モニタ・検出寄生容量という)と同じになっている。
【0047】
それによれば、ダミー電極70と駆動電極40間の容量と、モニタ・検出寄生容量とが同じであるため、ダミー電極70からの信号(以下、ダミー信号という)は、モニタ電極60及び検出電極50からの各信号に現れる回り込み駆動信号と同等の信号となる。そのため、ダミー信号を用いれば、モニタ信号及び検出信号へ現れる駆動信号によるノイズ成分をキャンセルすることができる。
【0048】
例えば、モニタ信号とダミー信号との差動出力を取ったり、検出信号とダミー信号との差動出力を取ったりすることによって、本来のモニタ信号、検出信号を得ることができる。従って、本実施形態によれば、回路側にて複雑な処理を行うことなく、モニタ・検出信号にノイズとして現れる回り込み駆動信号を効率的にキャンセルすることができる。
【0049】
また、本実施形態では、ダミー電極70、モニタ電極60及び検出電極50を、矩形板状をなす第2シリコン基板12における同一辺側に並列に配置したことを特徴としている。この様な電極配置構成としたのは、次の理由による。
【0050】
開口部14が加工ばらつきによって、x方向やy方向へ位置ずれしたり、開口面積(大きさ)の寸法ずれを起こす可能性がある。しかし、上記電極配置構成によれば、そのようなずれが生じても、同一辺側に位置するダミー、モニタ、検出の各電極50〜7を支持する開口部14の縁部のずれが揃うため、各電極における上記投射面積を同等に維持し易い。
【0051】
また、本実施形態では、上記同一辺側に位置するダミー電極70を、モニタ電極60と検出電極50との間に介在して配置しているため、これら各電極50〜70の回路チップ(外部回路)K1とのワイヤボンディング等による接続が容易となる。つまり、互いのワイヤが交差したりするのを防止できる。また、ダミー電極70がモニタ及び検出電極50、60のそれぞれの隣にあるため、どちらの差動キャンセルにも共通して使える。
【0052】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、開口部14は矩形状であったが、開口部14は矩形状でなくとも他の幾何学的形状であっても良い。また、開口部14は、酸化膜13及び第1シリコン基板11の厚み方向を貫通するものでなくとも良く、例えば、犠牲層エッチング等により酸化膜13を除去し、第1シリコン基板11は残すことにより凹部を形成し、当該凹部を開口部として構成しても良い。
【0053】
また、第1の半導体基板上に酸化膜を介して第2の半導体基板を貼り合わせてなる貼り合わせ基板としては、上記SOI基板10に限定されない。
【0054】
また、ダミー電極70によるダミー容量は、必要に応じて、その大きさを設定すれば良く、例えば検出電極50及びモニタ電極60の各々と駆動電極40との間に形成される寄生容量と必ずしも同じである必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る角速度センサを示す平面図である。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】本発明者が試作した角速度センサを示す平面図である。
【図4】角速度センサにおける駆動電極とモニタ電極及び検出電極との間に発生する寄生容量を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10…SOI基板、11…第1シリコン基板、12…第2シリコン基板、
13…酸化膜、30…錘部、40…駆動電極、50…検出電極、
60…モニタ電極、70…ダミー電極、x…第1の方向、y…第2の方向、
z…角速度軸。
Claims (2)
- 第1の半導体基板(11)上に酸化膜(13)を介して第2の半導体基板(12)を貼り合わせてなる貼り合わせ基板(10)を有し、
前記第2の半導体基板には、第1の方向(x)及びこの第1の方向と直交する第2の方向(y)へ振動可能な錘部(30)と、
この錘部を前記第1の方向へ駆動振動させるために前記錘部に駆動信号を印加するための駆動電極(40)と、
前記錘部の前記第1の方向への駆動振動をモニタし、モニタ信号を検出するためのモニタ電極(60)と、
前記駆動振動のもと前記第1及び第2の方向と直交する軸(Z)回りに角速度が印加されたときに発生する前記錘部の前記第2の方向への振動を、検出信号として検出するための検出電極(50)と、が形成されている角速度センサにおいて、
前記第2の半導体基板には、前記第1の半導体基板との間に容量が形成されるダミー電極(70)が形成されており、
このダミー電極からの信号によって、前記モニタ信号及び前記検出信号へ現れる前記駆動信号によるノイズ成分をキャンセルするようにしており、
前記第2の半導体基板(12)は、前記第1の半導体基板(11)および前記酸化膜(13)が除去されて形成された開口部(14)の縁部にて、前記酸化膜(13)を介して支持されており、
前記開口部(14)は矩形状であり、
前記ダミー電極(70)、前記モニタ電極(60)及び前記検出電極(50)の各電極において、酸化膜(13)上に存在している部分を、同一の平面形状にするとともに、前記開口部(14)の同一辺に沿って配置することにより、前記ダミー電極(70)における前記酸化膜(13)を介した前記第1の半導体基板(11)への投射面積が、前記モニタ電極(60)及び前記検出電極(50)における前記酸化膜(13)を介した前記第1の半導体基板(11)への投射面積と同じになっているようにしたことを特徴とする角速度センサ。 - 前記ダミー電極(70)は、前記モニタ電極(60)と前記検出電極(50)との間に介在して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
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JPH10339640A (ja) * | 1997-04-10 | 1998-12-22 | Nissan Motor Co Ltd | 角速度センサ |
JPH10300475A (ja) * | 1997-04-28 | 1998-11-13 | Murata Mfg Co Ltd | 角速度センサ装置 |
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JP2002162228A (ja) | 2002-06-07 |
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