JP3801182B2 - 静電振動型デバイス - Google Patents

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本発明は、静電気力により振動子を駆動振動させる静電振動型デバイスに関し、例えば、静電振動型の角速度センサやアクチュエータ等に適用可能である。
例えば、静電振動型デバイスとして、半導体基板をエッチング加工するなどにより基部、振動子および振動子を駆動させるための駆動電極を形成してなる静電振動型角速度センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このものは、駆動電極によって振動子を所定方向に駆動振動させ、この駆動振動のもと、角速度印加の際にコリオリ力によって振動子が駆動振動方向と直交する方向へ検出振動することで、印加角速度を検出するものである。
具体的に、このような静電振動型角速度センサにおいては、静電引力で振動子を振動させる方法を採用しており、振動子の左右に平板型もしくは櫛歯型の駆動電極を設け、振動子にある一定の電圧を印加し、左右の駆動電極に対して逆相の電圧を印加することで振動子を駆動している。
特表2003−511684号公報
しかしながら、上記した従来の静電振動型角速度センサにおいては、左右の駆動電極からの振動子に対する引力の差の分しか、駆動力として作用しないことになるため、効率が悪い。このことについて、図6を参照して、具体的に述べる。
図6は、従来のこの種の一般的な静電振動型デバイスとしての静電振動型角速度センサの概略平面構成を示す図である。
このような角速度センサは、たとえば、2枚のシリコン基板が酸化膜を介して貼り合わされたSOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用い、周知の半導体製造技術を用いて作ることができる。
振動子30は、図6中のx方向へバネ変形可能な駆動梁33を介して基部20に固定されている。また、基部20には、振動子30をx方向へ駆動振動させるべく振動子30に静電気力を印加するための櫛歯状の駆動電極40、41が固定されている。この駆動電極40、41は、振動子30のx方向に沿った一側に設けられた第1の駆動電極40と他側に設けられた第2の駆動電極41とからなる。
また、図6において、振動子30の中央部には、y方向へバネ変形可能な検出梁34によって連結された検出用錘部32が形成されている。そして、検出用錘部32に対向する基部20には、検出用電極50が形成され固定されている。
そして、この図6に示される静電振動型角速度センサにおいては、振動子30を一定電圧にして、左右の駆動電極40、41に互いに逆相の交流電圧(駆動信号)を印加することにより、駆動梁33によって振動子30全体がx方向へ駆動振動する。
具体的には、直流電源110によって、振動子30に一定電圧V0を印加する。そして、交流電源100およびインバータ120によって、第1の駆動電極40に電圧V1、第2の駆動電極41に電圧V1とは逆相の電圧V1’が印加されるように、交流波を印加する。
すると、第1の駆動電極40と振動子30との間、および第2の駆動電極41と振動子30との間には、それぞれ静電引力F1、F2が作用する。ここで、第1の駆動電極40と振動子30との間に作用する静電引力F1は、F1∝|V0−V1|で表され、第2の駆動電極40と振動子30との間に作用する静電引力F2は、F2∝|V0−V2|で表される。
そして、振動子30は、これら両静電引力F1およびF2の差分(F1−F2)を駆動力としてx方向へ駆動振動する。
この振動子30の駆動振動のもと、z軸回りに角速度Ωが印加されると、振動子30にはy方向にコリオリ力が発生し、振動子30のうち検出梁34によって支持された検出用錘部32がそのコリオリ力によってy方向へ振動(検出振動)する。
すると、この検出振動によって、検出電極50と検出用錘部32との間の静電容量が変化する。この容量変化を、C/V変換回路130などによって検出することにより、角速度Ωの大きさを求めることができる。
このようにして、振動子30を駆動振動させることにより、角速度Ωの検出が可能となっているが、上述したように、従来では、振動子30の左右に設けられている両駆動電極40、41からの振動子30に対する引力の差分(F1−F2)しか、駆動力として作用しないことになるため、駆動振動の効率が悪い。
なお、この問題は静電振動型角速度センサに限らず、振動子の駆動振動方向にて振動子の両側に駆動電極を設けた構成を有する静電振動型デバイスにおいて、駆動振動の効率すなわち振幅の増加を図ろうとした場合に、共通して生じる問題である。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、振動子の駆動振動方向にて振動子の両側に駆動電極を設けた構成を有する静電振動型デバイスにおいて、従来と同じ電源電圧であっても振動子の振幅をより大きくすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基部(20)と、基部(20)に対して可動状態に設けられ所定方向(x)へ振動可能な振動子(30)と、基部(20)に固定され、振動子(30)を所定方向(x)へ駆動振動させるために振動子(30)に静電気力を印加するための駆動電極(40、41)とを有する静電振動型デバイスにおいて、駆動電極(40、41)は、振動子(30)の所定方向(x)に沿った一側に設けられた第1の駆動電極(40)と他側に設けられた第2の駆動電極(41)とからなり、駆動振動を行うとき、振動子(30)に一定の電荷を蓄積させた状態で、第1の駆動電極(40)および第2の駆動電極(41)の一方では振動子(30)との間に引力が作用し他方に斥力が作用するように、第1の駆動電極(40)および第2の駆動電極(41)に対して互いに逆極性の電荷を交互に周期的に蓄積させることを特徴としている。
それによれば、第1の駆動電極(40)に振動子(30)の電荷と同極性の電荷が蓄積されるときには、第2の駆動電極(41)には振動子(30)の電荷と逆極性の電荷が蓄積され、第1の駆動電極(40)に振動子(30)の電荷と逆極性の電荷が蓄積されるときには、第2の駆動電極(41)には振動子(30)の電荷と同極性の電荷が蓄積されるように、両駆動電極(40、41)には、交互に極性を変えて電荷が蓄積される。
すると、振動子(30)の駆動振動時において、第1の駆動電極(40)および第2の駆動電極(41)と振動子(40)との間では、常に、一方の駆動電極と振動子(30)との間に引力が作用し、他方の駆動電極と振動子(30)との間に斥力が作用することになる。
そのため、振動子(30)を駆動振動させるための駆動力は、単純には、一方の駆動電極側の引力と他方の駆動電極側の斥力との合算値となり、従来に比べて2倍以上大きなものにできる。
したがって、本発明によれば、振動子(30)の駆動振動方向(x)にて振動子(30)の両側に駆動電極(40、41)を設けた構成を有する静電振動型デバイスにおいて、従来と同じ電源電圧であっても振動子(30)の振幅をより大きくすることできる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の静電振動型デバイスにおいて、振動子(30)には、振動子(30)に電荷を蓄積させるための振動子用容量部(200)が電気的に接続され、第1の駆動電極(40)には、第1の駆動電極(40)に電荷を蓄積させるための第1の駆動電極用容量部(210)が電気的に接続され、第2の駆動電極(41)には、第2の駆動電極(41)に電荷を蓄積させるための第2の駆動電極用容量部(220)が電気的に接続されていることを特徴としている。
それによれば、請求項1に記載されている静電振動型デバイスを適切に実現することができる。
ここで、請求項3に記載の発明のように、請求項2に記載の静電振動型デバイスにおいては、第1の駆動電極(40)と振動子(30)との間の容量と、第2の駆動電極(41)と振動子(30)との間の容量とは、同じ大きさであり、振動子用容量部(200)、第1の駆動電極用容量部(210)および第2の駆動電極用容量部(220)の容量は、ともに、第1の駆動電極(40)と振動子(30)との間の容量よりも大きいものにすることが望ましい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る静電振動型デバイスとしての静電振動型角速度センサS1の概略平面構成を示す図であり、図2は、図1中のA−A断面図である。
この角速度センサS1を構成する基板は、図2に示されるように、第1シリコン基板11上に酸化膜13を介して第2シリコン基板12を積層してなる矩形状のSOI基板10である。
ここで、第2シリコン基板12には、エッチング加工を施すことにより溝12aを形成し、当該第2シリコン基板12を振動子30、駆動電極40、41、検出電極50、各梁33、34等に区画している。
また、SOI基板10のうち振動子30に対応した部分においては、第1シリコン基板11および酸化膜13はエッチングにより除去されており、開口部14が形成されている。そして、開口部14の周囲の第1シリコン基板11および酸化膜13が、支持基板すなわち基部20として構成されている。
開口部14上に配置された振動子30は、駆動梁33を介して開口部14の外周に位置する基部20に固定されている。本例では、振動子30全体は、4つの駆動梁33を介して基部20に連結されている。
また、図1において、振動子30の中央部は、検出梁34によって、その周辺部に連結された検出用錘部32として形成されている。本例では、検出用錘部32は、4つの検出梁34を介して、振動子30の周辺部に連結されている。
ここで、駆動梁33は、実質的にx方向にのみ自由度を持つものであり、この駆動梁33によって振動子30全体がx方向へ振動可能となっている。一方、検出梁34は、実質的にy方向にのみ自由度を持つものであり、この検出梁34によって振動子30のうち検出用錘部32がy方向へ振動可能となっている。
また、基部20に固定された第2シリコン基板12のうちx方向に沿った振動子30の両外側には、駆動電極40、41が形成されている。この駆動電極40、41は、振動子30全体をx方向へ駆動振動させるために振動子30に静電気力を印加するためのものである。
この駆動電極40、41は、振動子30のx方向に沿った左側に設けられた第1の駆動電極40と右側に設けられた第2の駆動電極41とからなる。本例では、第1および第2の駆動電極40、41は櫛歯状をなしており、各駆動電極40、41に対向する振動子30の部分から突出する櫛歯部30aに対し、互いの櫛歯が噛み合うように対向して配置されている。
そして、検出用錘部32に対向する基部20には、検出用電極50が形成され固定されている。具体的には、また、第2シリコン基板12のうち検出用錘部32におけるy方向の両外側には、検出電極50が形成されている。
この検出電極50は、振動子30の駆動振動のもとxおよびy方向と直交するz軸回りに角速度Ωが印加されたときに発生する検出用錘部32のy方向への振動(検出振動)を検出信号として検出するためのものである。
ここで、駆動電極40、検出電極50にはそれぞれ、回路部(後述の図5参照)とワイヤボンディング等により電気的に接続すためのパッド(駆動電極用パッド)45、パッド(検出電極用パッド)55がアルミ等により形成されている。
また、駆動梁33の基部20との固定部分には、振動子30を上記回路部とワイヤボンディング等により電気的に接続するためのパッド(振動子用パッド)35がアルミ等により形成されている。
次に、角速度センサS1の製造方法について、SOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用いた例として述べる。図3および図4は、角速度センサS1を製造するための製造方法を示すもので、上記図2に沿った断面に対応して、各工程中のワークを示したものである。
まず、図3(a)に示されるように、単結晶シリコンからなる第1および第2シリコン基板11、12の間に酸化膜(例えば厚さ1μm)13を挟んでなるSOI基板10を用意する。
そして、第2シリコン基板12の全面に表面抵抗値を下げ、次工程にて形成されるアルミニウムからなる上記各パッド35、45、55(図中では、パッド45が図示されている)との接触抵抗を下げるために、例えばリンを高濃度に拡散(N+ 拡散)する。
続いて、SOI基板10の表面(第2シリコン基板12)にアルミニウムを例えば1μm蒸着し、ホト、エッチングを行い、上記各パッド35、45、55を形成する。
続いて、図3(b)に示されるように、SOI基板10の裏面(第1シリコン基板11)を切削研磨(バックポリッシュ)することにより所定の厚さ(例えば300μm)とし、且つ鏡面仕上げする。
続いて、図3(c)に示されるように、SOI基板10の裏面(第1シリコン基板11)にプラズマSiN膜300を堆積(例えば0.5μm)し、ホトパターンを形成し、プラズマSiN膜300をエッチングすることにより所定の領域を開口する。
続いて、図4(a)に示されるように、第2シリコン基板12の表面に、上記振動子30、駆動電極40、41、検出電極50、各梁33、34等を画定するパターンをレジストで形成し、ドライエッチングにより垂直に酸化膜13までトレンチすなわち溝12aを形成する。
続いて、図4(b)に示されるように、第1シリコン基板11を、プラズマSiN膜300に形成したパターンをマスクとして、例えばKOH水溶液で深くエッチングする。
このとき、酸化膜13までエッチングを進めると、エッチング液の圧力により酸化膜13が破れてSOI基板10を破損するため、酸化膜13が破れないように、例えば第1シリコン基板11のシリコンを10μm残してエッチングを終了できるようエッチング時間を管理する。
続いて、図4(c)に示されるように、プラズマドライエッチングにより、図4(b)の工程で残したSiをエッチング除去する。このとき、SOI基板10の裏面のプラズマSiN膜300は同時に除去される。
最後に、図4(d)に示されるように、酸化膜13をドライエッチングによって除去して、上記振動子30等を形成する。こうして、角速度センサS1が完成する。この後、上記各パッド35、45、55は、ワイヤボンディング等により、上記回路部と電気的に接続される。
かかる角速度センサS1の作動等について述べる。図5は、上記回路部を含めた角速度センサS1の回路構成を示す図である。
図5に示されるように、回路部は、交流電源100、直流電源110、インバータ120、およびC/V変換回路130を備えて構成されている。なお、この回路部は、角速度センサS1が形成されるSOI基板10に一体化された集積回路であってもよいし、SOI基板10とは別の回路基板に設けられていてもよい。
ここで、回路部において、直流電源110と振動子30との間には、振動子30に電荷を蓄積させるための振動子用容量部200が介在設定され、この振動子用容量部200は振動子30に電気的に接続されている。
また、交流電源100と第1の駆動電極40との間には、第1の駆動電極40に電荷を蓄積させるための第1の駆動電極用容量部210が介在設定され、この第1の駆動用容量部210は第1の駆動電極40に電気的に接続されている。
さらに、インバータ120と第2の駆動電極41との間には、第2の駆動電極41に電荷を蓄積させるための第2の駆動電極用容量部220が介在設定され、この第2の駆動用容量部220は第2の駆動電極41に電気的に接続されている。
ここで、第1の駆動電極40と振動子30すなわち櫛歯部30aとの間の容量と、第2の駆動電極41と振動子30すなわち櫛歯部30aとの間の容量とは、同じ大きさとなっている。
また、第1の駆動電極用容量部210の容量および第2の駆動電極用容量部220の容量は、ともに同じ大きさとする。ここにおいて、振動子用容量部200の容量をC0、第1の駆動電極用容量部210の容量および第2の駆動電極用容量部220の容量をC1とする。
そして、振動子用容量部200の容量C0、第1の駆動電極用容量部210の容量C1および第2の駆動電極用容量部220の容量C1は、ともに、第1の駆動電極40と振動子30との間の容量よりも大きい。
たとえば、上記各部に十分な電荷を蓄積させるためには、上記した各容量C0、C1は、ともに、第1の駆動電極40と振動子30との間の容量の10倍以上程度にすることが好ましい。
なお、これらの各容量部200、210、220は、SOI基板10に一体化された集積回路としての回路部または別の回路基板に設けられた回路部において、半導体プロセスなどによって形成されたものでもよいし、SOI基板の寄生容量を用いたものでもよい。さらには、電界コンデンサなどの外付けのディスクリート部品であってもよい。
このような回路構成において、振動子30をx方向へ駆動振動させるときには、直流電源110によって、振動子30に一定電位V0を印加する。すると、振動子用容量部200に蓄積される電荷Q0は、Q0=C0・V0で表され、振動子30には、一定の電荷(−Q0)が蓄積される。
このように振動子30に一定の電荷(−Q0)を蓄積させた状態で、交流電源100から正弦交流波を発信する。このとき、インバータ120によって、第2の駆動電極41側には、第1の駆動電極40側とは逆相の電圧が印加される。
ここで、交流電源100から第1の駆動電極用容量部210に、正の電圧V1が印加されたときを考えると、第1の駆動電極用容量部210に蓄積される電荷Q1は、Q1=C1・V1である。それにより、第1の駆動電極40には、振動子30と逆極性の電荷(+Q1)が蓄積される。
一方、この時点で、インバータ120によって第2の駆動電極用容量部220には、第1の駆動電極用容量部210とは逆相の電圧V1が印加されるため、第2の駆動電極用容量部220に蓄積される電荷は、−Q1である。それにより、第2の駆動電極41には、振動子30と同極性の電荷(−Q1)が蓄積される。
こうして、回路部においては、振動子30に一定の電荷を蓄積させた状態で、第1の駆動電極40および第2の駆動電極41に対して互いに逆極性の電荷を交互に周期的に蓄積させることができる。
つまり、第1の駆動電極40に振動子30の電荷と同極性の電荷が蓄積されるときには、第2の駆動電極41には振動子30の電荷と逆極性の電荷が蓄積され、第1の駆動電極40に振動子30の電荷と逆極性の電荷が蓄積されるときには、第2の駆動電極41にはに振動子30の電荷と同極性の電荷が蓄積されるように、両駆動電極40、41には、交互に極性を変えて電荷が蓄積される。
すると、振動子30の駆動振動時において、第1の駆動電極40および第2の駆動電極41と振動子30との間では、常に、一方の駆動電極と振動子30の櫛歯部30aとの間に引力が作用し、他方の駆動電極と振動子30の櫛歯部30aとの間に斥力が作用することになる。
そして、このような駆動電極40、41への電荷のチャージを交流電源100によって交互に行うことにより、上記した引力と斥力との作用によって、振動子30全体をその交流電源の周波数でx方向へ駆動振動させることができる。
この振動子30の駆動振動のもと、z軸回りに角速度Ωが印加されると、振動子30にはy方向にコリオリ力が印加され、振動子30のうちの検出用錘部32が検出梁34によってy方向へ振動(検出振動)する。
すると、この検出振動によって、検出電極50と検出用錘部32との間の静電容量が変化する。この容量変化を、C/V変換回路130などによって検出することにより、角速度Ωの大きさを求めることができる。
ところで、本実施形態によれば、基部20と、基部20に対して可動状態に設けられ所定方向すなわちx方向へ振動可能な振動子30と、基部20に固定され振動子30をx方向へ駆動振動させるために振動子30に静電気力を印加するための駆動電極40、41とを有し、駆動電極40、41は、x方向に沿った一側に設けられた第1の駆動電極40と他側に設けられた第2の駆動電極41とからなる静電振動型デバイスとしての角速度センサS1において、次のような特徴点を有する角速度センサS1が提供される。
すなわち、駆動振動を行うとき、振動子30に一定の電荷を蓄積させた状態で、第1の駆動電極40および第2の駆動電極41の一方では振動子30との間に引力が作用し他方に斥力が作用するように、第1の駆動電極40および第2の駆動電極41に対して互いに逆極性の電荷を交互に周期的に蓄積させることを特徴とする角速度センサS1が提供される。
それによれば、上述したように、振動子30に一定の電荷を蓄積させた状態で両駆動電極40、41には、交互に極性を変えて電荷が蓄積されるため、駆動振動時において、常に、一方の駆動電極と振動子30との間に引力が作用し、他方の駆動電極と振動子30との間に斥力が作用することになる。
そのため、本実施形態によれば、振動子30を駆動振動させるための駆動力は、単純には、一方の駆動電極側の引力と他方の駆動電極側の斥力との合算値となる。
つまり、従来では、上述したように駆動力は、両駆動電極における静電引力の差分を用いているのに対し、同じ電圧を使った場合、本実施形態では、従来に比べて2倍以上大きなものにできる。
このように、本実施形態では、電極構造は従来のままであるが、電極に電圧を印加するのではなく、振動子30に一定の電荷を蓄積させ、片方の駆動電極には振動子30と逆極性の電荷を印加、他方の駆動電極には振動子30と同極性の電荷を印加することにより、静電気の引力と斥力を利用し効率よく静電気力を振動子30に作用させることが可能となっている。
したがって、本実施形態によれば、振動子30の駆動振動方向すなわちx方向にて振動子30の両側に駆動電極40、41を設けた構成を有する静電振動型デバイスとしての角速度センサS1において、従来と同じ電源電圧であっても振動子30の振幅をより大きくすることできる。
そして、本実施形態では、振動子30には、振動子30に電荷を蓄積させるための振動子用容量部200を電気的に接続し、第1の駆動電極40には、第1の駆動電極40に電荷を蓄積させるための第1の駆動電極用容量部210を電気的に接続し、第2の駆動電極41には、第2の駆動電極41に電荷を蓄積させるための第2の駆動電極用容量部220を電気的に接続している。
このような構成を採用することにより、本実施形態では、上記した各部への電荷の蓄積(チャージ)を適切に実現させている。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上記した角速度センサ以外にも、静電振動型のアクチュエータ等にも適用して良い。
要するに、本発明は、基部と、基部に対して可動状態に設けられ所定方向へ振動可能な振動子と、基部に固定され振動子を前記所定方向へ駆動振動させるために振動子に静電気力を印加するための駆動電極とを有し、駆動電極は、前記所定方向に沿った一側に設けられた第1の駆動電極と他側に設けられた第2の駆動電極とからなる静電振動型デバイスに適用可能である。
本発明の実施形態に係る静電振動型デバイスとしての静電振動型角速度センサの概略平面図である。 図1中のA−A断面図である。 上記実施形態に係る角速度センサの製造方法を示す工程図である。 図3に続く製造方法を示す工程図である。 上記実施形態に係る角速度センサの回路構成を示す図である。 従来の一般的な静電振動型デバイスとしての静電振動型角速度センサの概略平面図である。
符号の説明
20…基部、30…振動子、40…第1の駆動電極、41…第2の駆動電極、
200…振動子用容量部、210…第1の駆動電極用容量部、
220…第2の駆動電極用容量部、x…振動子の駆動振動方向。

Claims (3)

  1. 基部(20)と、
    前記基部(20)に対して可動状態に設けられ所定方向(x)へ振動可能な振動子(30)と、
    前記基部(20)に固定され、前記振動子(30)を前記所定方向(x)へ駆動振動させるために前記振動子(30)に静電気力を印加するための駆動電極(40、41)とを有する静電振動型デバイスにおいて、
    前記駆動電極(40、41)は、前記振動子(30)の前記所定方向(x)に沿った一側に設けられた第1の駆動電極(40)と他側に設けられた第2の駆動電極(41)とからなり、
    前記駆動振動を行うとき、前記振動子(30)に一定の電荷を蓄積させた状態で、前記第1の駆動電極(40)および前記第2の駆動電極(41)の一方では前記振動子(30)との間に引力が作用し他方に斥力が作用するように、前記第1の駆動電極(40)および前記第2の駆動電極(41)に対して互いに逆極性の電荷を交互に周期的に蓄積させることを特徴とする静電振動型デバイス。
  2. 前記振動子(30)には、前記振動子(30)に電荷を蓄積させるための振動子用容量部(200)が電気的に接続され、
    前記第1の駆動電極(40)には、前記第1の駆動電極(40)に電荷を蓄積させるための第1の駆動電極用容量部(210)が電気的に接続され、
    前記第2の駆動電極(41)には、前記第2の駆動電極(41)に電荷を蓄積させるための第2の駆動電極用容量部(220)が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の静電振動型デバイス。
  3. 前記第1の駆動電極(40)と前記振動子(30)との間の容量と、前記第2の駆動電極(41)と前記振動子(30)との間の容量とは、同じ大きさであり、
    前記振動子用容量部(200)、前記第1の駆動電極用容量部(210)および前記第2の駆動電極用容量部(220)の容量は、ともに、前記第1の駆動電極(40)と前記振動子(30)との間の容量よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の静電振動型デバイス。
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