JP2004218220A - 回動扉の開閉機構。 - Google Patents

回動扉の開閉機構。 Download PDF

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Abstract

【課題】押しボタンの押し動作或いは引き動作による扉の開閉操作と同時にラッチが解錠されてワンタッチで扉を開放することができるようにする。
【解決手段】扉Aの遊端側端面1に扉Aの閉鎖姿勢を保持する錠部材Dが設けられ、該錠部材Dは筒状ケース2と、該ケース2に出没自在に収納されて背部からスプリング3によって常時突出方向に付勢され且つ先端には平面視三角状の先端部6aを有するラッチ6とを備え、更に前記ラッチ6と相対する固定枠Bには三角状先端部6aを受け入れる凹嵌部4を有する被係合部材Eが設けられ、前記三角状先端部6aの中腹部に左右平行な側面を有する係合部6bが設けられ、前記被係合部材Eの凹嵌部4にはラッチの係合部6bが係合して扉Aの開閉を阻止する係合溝4aが設けられ、前記ラッチ6を解錠位置まで後退させる押しボタン7、7が前記扉Aの前面9並びに背面10に設けられている構造。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は主として建築構造物における回動扉の開閉機構に関するもので、殊に回動扉を前後何れの方向にも開放することができるものでありながら閉鎖姿勢を確実にロックすることができ、しかも押しボタンの押し動作或いは引き動作による扉の開閉操作と同時にラッチが解錠されてワンタッチで扉を開放することができる機能を備えた回動扉の開閉機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に建築構造物の部屋出入口等に設けられている回動扉として、手前に引いても押し込んでも開閉できる前後開閉式のものがある。このような前後開閉式の回動扉は閉鎖姿勢を保持するために、三角パッチリと呼ばれるスプリングキャッチやマグネットキャッチ等の仮錠が設けられ、扉を手で押せば或いは手前に引けば仮錠が外れて開閉できるようになっている。従って、扉にもたれる等して扉が自然開放するのを防止するために閂錠のような別のロック錠を設ける必要があった。しかし2種類の錠を取り付けるのはコストが高くつくと共に、取付作業が面倒であるといった問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本出願人は上記課題を解決するために、扉を前後何れの方向にも開放することができるものでありながら閉鎖姿勢を確実にロックすることができる機能を一つの簡単な構造の錠部材を取り付けるだけで達成できるようにしたものを特開閉2001ー329732号公報で提案した。
【0004】
しかし上記の構造では、ラッチ(6)の傾斜裾部に設けた係合部(5b)、(5b)が被係合部材(E)の凹嵌部(4)にはまり込んで扉の開閉を阻止する構造となっているため、前記係合部を形成する分だけラッチ(6)の突出量が長くなる。従って扉を開けたときに扉端面からラッチが長く突出して衣服等を引っかける等の弊害がある。加えて扉を閉めるときにラッチの係合部(5b)、(5b)に当接してラッチを後退させるガイド片(8)を固定枠側に長く突出した状態で形成しなければならず、美観を損なうと共に手先や衣服を引っかけて危険である等の問題点があった。
【0005】
そこで本発明は上記課題を解決すると共に、押しボタンの押し動作或いは引き動作による扉の開閉操作と同時にラッチが解錠されてワンタッチで扉を開放することができ、手足の運動機能に傷害のある身障者にとって扉開放操作の負担を軽減することができる回動扉の開閉機構を提供することを主たる目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明にかかる回動扉の開閉機構にあっては、固定枠B’に対して蝶番Cを介して回動可能に取り付けられた扉Aであって、扉Aの遊端側端面1に扉Aの閉鎖姿勢を保持する錠部材Dが設けられ、該錠部材Dは一端部に開口部を有する筒状ケース2と、該ケース2に出没自在に収納されて背部からスプリング3によって常時突出方向に付勢され且つ先端には平面視三角状の先端部6aを有するラッチ6とを備え、更に前記ラッチ6と相対する固定枠Bにはラッチ6の三角状先端部6aを受け入れる凹嵌部4を有する被係合部材Eが設けられ、前記三角状先端部6aの中腹部に左右平行な側面を有する係合部6bが設けられ、前記被係合部材Eの凹嵌部4には扉Aを閉じた時に三角状の先端部6aの係合部6bが係合して扉Aの開閉を阻止する係合溝4aが設けられ、更に前記ラッチ6を解錠位置まで後退させる押しボタン7、7が前記扉Aの前面9並びに背面10に設けられている構造とした。
【0007】
前記押しボタン7は押し動作並びに引き動作によってラッチ6を解錠位置まで後退させることができるように形成することも可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図1〜図6に示した第1の実施例に基づき説明する。図において符号Aは回動式の扉を示すものであって、固定枠B’に対し蝶番Cを介して回動可能に取り付けられ、遊端側の端面1に扉Aの閉鎖姿勢を保持する錠部材Dが設けられている。
【0009】
前記錠部材Dは、一端部に開口部を有する筒状ケース2と、該ケース2に出没自在に収納されて背部からスプリング3によって常時突出方向に付勢され且つ先端には平面視三角状の先端部6aを有するラッチ6とを備えている。更に前記ラッチ6と相対する固定枠Bにはラッチ6の三角状先端部6aを受け入れる凹嵌部4を有する被係合部材Eが設けられている。
【0010】
前記三角状先端部6aの中腹部には左右平行な側面を有する係合部6bが設けられ、前記被係合部材Eの凹嵌部4には扉Aを閉じた時に三角状の先端部6aの係合部6bが係合して扉Aの開閉を阻止する係合溝4aが設けられている。更に前記ラッチ6を解錠位置まで後退させる押しボタン7、7が前記扉Aの前面9並びに背面10に設けられている。
【0011】
前記押しボタン7,7によってラッチ6をスプリング3に抗して解錠位置まで後退させる機構は特定されないが、本実施例では図2〜図6に詳しく示すように、夫々の押しボタン7、7の先端が摺接する傾斜ガイド面13,13がラッチ6の後部に設けられ、各押しボタン7、7を押すことにより、その先端が傾斜ガイド面13に摺接してラッチ6が解錠位置まで後退するように形成されている。
【0012】
今、図2の状態ではラッチ6が凹嵌部4に係合して扉が閉鎖姿勢に保持されている。この状態ではラッチ6の左右平行な係合部6bが凹嵌部4の係合溝4aに嵌入係合してラッチ6を後退させない限り扉を開くことができない。この状態から、何れか一方の押しボタン7を押すと、図3に示すように押しボタン7の先端によって傾斜ガイド面13が押されてラッチ6が解錠位置まで後退する。このため扉Aがラッチ6の解除と同時に押しボタン7を押す力によって開放することができる。押しボタン7から手を離すとスプリング3の力によりラッチ6と共に押しボタン7が元姿勢に復帰する。また扉が閉じられるときは、図5の状態からラッチ6の先端傾斜面が固定枠B若しくは被係合部材Eの端縁部分に接当してスプリング3に抗して後退し図2の状態に復帰する。この一連の動作において、左右平行な側面を有する係合部6bが平面視三角状のラッチ先端部6aの中腹部に形成されているものであるから、ラッチ6の突出量は三角状の先端部6aの範囲内で納めることができて、扉開放時におけるラッチの突出を小さく押さえることができ、且つ扉を閉じるときもラッチ6の先端傾斜面が固定枠B若しくは被係合部材Eの端縁部分に接当して後退するものであるから、従来のようにラッチの後退をガイドする大きなガイド片を被係合部材Eに設ける必要がない。
【0013】
図7は押しボタン7によるラッチ6の後退機能の別の実施例を示すものであって、ラッチ6はスプリング3によって常時突出方向に付勢されている。ラッチ6の後部には押しボタン7、7の押し方向に沿ってスライドするスライド板14が設けられ、このスライド板14に傾斜ガイド面14a,14aが形成されており、該傾斜ガイド面14a,14aに摺接するピン15がラッチ6に突出形成されている。このような構成により、何れか一方の押しボタン7を押すか、或いは引くと、傾斜ガイド面14aによってピン15が後方に押されてラッチ6が解錠位置まで後退するようになっている。
【0014】
以上本発明の一実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものでない。、例えば図に示すように、扉を閉じるときにラッチ6の先端傾斜面が接触する小さなガイド片8,8を固定枠B若しくは被係合部材Eの端縁部分に設けてもよい。その他本発明ではその目的を達成し、下記の効果を奏する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
【0015】
【発明の効果】
本発明は上記のごとく構成したものであるから、押しボタンの押し動作によるラッチの解錠操作と同時にワンタッチで扉を前後何れの方向にも開放することができて、手足の運動機能に傷害のある身障者にとって扉開放操作の負担を軽減することができる。殊に本発明にあっては、扉開放時におけるラッチの突出を小さく押さえることができて衣服等が引っかかることを未然に防止することができ、且つ扉を閉じるときもラッチの先端傾斜面が固定枠若しくは被係合部材の端縁部分に接当して後退するものであるから、従来のようにラッチの後退を積極的にガイドする大きなガイド片を被係合部材Eに設ける必要がない、といった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る扉の開閉機構を組み込んだ扉と固定枠の概略的な平面図。
【図2】上記開閉機構の第1の実施例を示す断面図。
【図3】上記開閉機構のラッチが後退した状態を示す断面図。
【図4】上記開閉機構のラッチのみの拡大斜視図。
【図5】上記開閉機構の扉が閉じられる過程を示す断面図。
【図6】上記開閉機構の被係合部材のみの斜視図。
【図7】上記開閉機構におけるラッチ後退機構部分の他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 扉の端面
2 筒状ケース
3 スプリング
4 凹嵌部
6 ラッチ
6a ラッチの三角状先端部
6b ラッチの係合部
7 押しボタン
9 扉の前面
10 扉の後面
A 扉
B、B’ 固定枠
C 蝶番
D 錠部材
E 被係合部材

Claims (2)

  1. 固定枠(B’)に対して蝶番(C)を介して回動可能に取り付けられた扉(A)であって、扉(A)の遊端側の端面(1)に扉(A)の閉鎖姿勢を保持する錠部材(D)が設けられ、該錠部材(D)は一端部に開口部を有する筒状ケース(2)と、該ケース(2)に出没自在に収納されて背部からスプリング(3)によって常時突出方向に付勢され且つ先端には平面視三角状の先端部(6a)を有するラッチ(6)とを備え、更に前記ラッチ(6)と相対する固定枠(B)にはラッチ(6)の三角状先端部(6a)を受け入れる凹嵌部(4)を有する被係合部材(E)が設けられ、前記三角状先端部(6a)の中腹部に左右平行な側面を有する係合部(6b)が設けられ、前記被係合部材(E)の凹嵌部(4)には扉(A)を閉じた時に三角状の先端部(6a)の係合部(6b)が係合して扉(A)の開閉を阻止する係合溝(4a)が設けられ、更に前記ラッチ(6)を解錠位置まで後退させる押しボタン(7)、(7)が前記扉(A)の前面(9)並びに背面(10)に設けられている回動扉の開閉機構。
  2. 前記押しボタン(7)が押し動作並びに引き動作によってラッチ(6)を解錠位置まで後退させることができるように形成されている請求項1に記載の回動扉の開閉機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007284892A (ja) * 2006-04-13 2007-11-01 Richell Corp 通行規制ゲート装置
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