JP6676567B2 - 扉錠及び扉 - Google Patents

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Description

本発明は、プッシュプルハンドルの操作によって開扉可能な扉錠及び扉に関する。
従来、プッシュプルハンドルは、開き扉の開閉方向に沿ってハンドル操作を行えば扉を開扉できるものであり、一般に用いられている。プッシュプルハンドルは、扉の表裏面に対してハンドルが近づく、若しくは離れる方向に動作させるため、わずかなハンドル操作で開扉できる解錠機構が求められることから、反転ラッチ機構との組み合わせが良く用いられていた。反転ラッチ機構を用いれば、ロッキングピースのラッチヘッドに対する固定を解放すれば、ラッチヘッドが揺動可能な状態となり、扉を開扉できる状態にすることができるため、プッシュプルハンドルに対するロッキングピースの動作範囲は小さくてもよいからである。
実公平3−06773 実開平6−62160
しかし、反転ラッチ機構を採用した従来のプッシュプルハンドル付きの扉の場合、開扉動作時において、プッシュプルハンドルの押し引きの動作はロッキングピースのラッチヘッドに対する拘束状態を解放するのみであって、ラッチヘッドは扉の戸先面から突出した状態で扉が開きはじめ、受穴の縁端部にラッチヘッドを突当てさせつつ扉錠ケース内へ没入させながら開扉される構造となる。また、閉扉動作時においても、ラッチヘッドは扉の戸先面から突出した状態で受穴が形成されてなる扉枠の外面端部に突当てられつつ扉錠ケース内へ没入させられることによって閉扉される構造となる。従って、従来のプッシュプルハンドル付きの扉に設けられたラッチヘッドは開扉時及び閉扉時のいずれにおいても錠ケース及び戸先面から出没するために設けられた貫通孔にも突き当たり衝撃を受ける。そのため反転ラッチ機構は、扉の開閉を繰り返すことにより、ラッチヘッドの摩耗が早く破損が生じやすいという問題があった。特に、クローザーが装着されない門扉等に、反転ラッチ機構を備えたプッシュプルハンドル付きの扉錠を用いると、閉扉時に受ける強い衝撃によりラッチヘッドの破損を促進するため、プッシュプルハンドルが門扉に適用し難い要因となっていた。
また、反転ラッチ機構を採用した従来のプッシュプルハンドル付きの扉の場合、ラッチヘッドは反転する必要があるため、閉扉時に戸先面から突出する部分と戸先面より後方部分の長さが略同じ長さの平面視略ひし形である角柱状の駒体を構成していた。そのため、開扉時及び閉扉時にラッチヘッドが扉枠から受ける力によって反転することで、ラッチヘッドの後端部とラッチヘッドの収納ケースとが前記反転により接触する際に生ずる押圧力によってラッチヘッドの摩耗が促進されて破損するという問題があった。
また、プッシュプルハンドルは、押し動作の際にハンドル取り付け面にハンドルが衝突しない動作範囲とすべきであることや、引き動作の際にハンドル使用者が体勢を崩さない範囲での動作範囲とすべきであるなどの制限があり、可動範囲を狭くする必要もあった。一方で、レバーハンドルや握り玉を備えたノブ型ハンドルは、ハンドル取り付け面に対して平行に回動するため、プッシュプルハンドルと比較してハンドル取り付け面との関係等による制限が小さく、可動範囲を大きくすることができる。従って、レバーハンドルやノブ型ハンドルに採用されるラッチボルト出没機構に、プッシュプルハンドルは容易に適用できないという問題があった。
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係る扉錠は、扉の戸先面から出没可能なラッチボルトを後退させて開き扉を開扉可能とする錠であって、前記ラッチボルトは、ラッチ頭部を前端部に備えると共に、前記ラッチ頭部から後方に延出してなるラッチ軸部を備えてなり、前記ラッチボルトを突出方向に付勢する付勢手段と、扉の表裏面に対して垂直な枢軸に軸支され、周縁から突設されてなると共に、前方に屈曲した形状に形成されてなる中間部、及び当該中間部から連続して斜め後方に向かって延出してなる腕部の先端部に設けられた係合部を、前方から前記ラッチボルトの後端部に係合させながら軸回転によって前記付勢手段に対抗してラッチボルトを後退させるラッチハブ板と、前記係合部よりも回動半径が小さく、前記枢軸を挟んで前記腕部よりも後方位置に前記軸回転の方向に対向する面を有して、前記ラッチハブ板に形成されてなる押当て部と、ラッチハブ板の軸中心において形成されてなる角芯受け穴と、を備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、プッシュプルハンドルを取り付けた場合には押当て部を介してラッチボルトを後退させることができ、また、レバーハンドル又はノブ型ハンドルの軸を取手用軸穴に挿入して装着した場合には、当該取手用軸穴を介してラッチハブ板を軸回転させてラッチボルトを後退させることができる。
また、本発明は、前記ラッチハブ板において、前記押当て部が前記軸回転方向に沿って2カ所設けられてなることとしても好ましい。
さらにまた、扉の内部に設けられてなる前記扉錠と、扉の表面及び裏面に取り付けられてなるプッシュプルハンドルと、前記プッシュプルハンドルから扉の内部へ突設されると共に前記押当て部に当接されてなるハンドルテコ片を備え、前記ハンドルテコ片が、前記プッシュプルハンドルの操作に連動して前方向若しくは後方向に移動することにより、前記押当て部を介して前記ラッチハブ板を軸回転させることしても好ましい。
本発明によれば、プッシュプルハンドルを用いて、ラッチボルトを出没可能とする扉錠を実現できる。これにより、開扉時においては、ラッチボルトを没入させてから扉を開扉させることができるので、ラッチボルトと受穴の縁部との衝突による強い衝撃を回避することができる。この効果により、ラッチ機構の長寿命化を図ることができる。
また、本発明によれば、ラッチ頭部から後方に延出してなるラッチ軸部は、従来の反転ラッチ機構に採用されるラッチヘッドのように、戸先面から突出する部分と戸先面より後方部分の長さが略同じ長さでなければならないとする制限がなく、ラッチ頭部の前後長さに対して十分に長い軸体として形成することができる。これにより、閉扉時にラッチ頭部が扉枠から受ける力によってラッチ頭部と戸先との当接部分を軸とする回転により、ラッチ軸部の後端部と錠ケース等に設けられた当該後端部の保持部との間に生ずる回転方向に対する押圧力を、従来の反転ラッチ機構に用いられるラッチヘッドと収納ケースとの間に生ずる押圧力に比べて小さくすることができると共に、ラッチ軸部の摩耗による破損の発生を抑制することができる。従って、クローザーが装着されない門扉等の開き扉に装着しても長寿命で高い信頼性を実現できるプッシュプルハンドル型の扉錠を提供することができる。
本発明によれば、プッシュプルハンドル、レバーハンドル、及びノブ型ハンドルのいずれにも適用可能なラッチボルト出没機構を備えた扉錠を実現することができる。
プッシュプルハンドル9を装着し、閉扉状態の扉錠1を、扉2の裏面から見た図である。 扉錠1及びプッシュプルハンドル9を内外面に備えた扉2を戸先側から見た図である。 プッシュプルハンドル9の内部構造の一例を上方から見た図であり、ハンドル部37、38を操作した状態を示すと共に、ラッチボルト8との位置関係の概略を示す図である。 ハンドルテコ片36の移動によってラッチボルト8が没入し、開扉状態となった扉錠1を、扉2の裏面から見た図である。 ハンドルテコ片35の移動によってラッチボルト8が没入し、開扉状態となった扉錠1を、扉2の裏面から見た図である。 従来の反転ラッチ機構を採用したプッシュプルハンドル付きの扉錠100のラッチヘッド108の拘束状態(二点鎖線)及び解放状態の機構を示す概略図を示す。 従来の反転ラッチ機構を備えた扉錠100が、閉扉される直前の様子を上方から見た様子を示す概略断面図を示す。 本発明に係る扉錠1が、閉扉される直前の様子を上方から見た様子を示す概略断面図を示す。 レバーハンドル41の角芯42を、扉錠1の角芯受け穴43に装着しようとする斜視図である。 レバーハンドル41の操作によって回動した角芯42によってラッチボルト8が没入し、開扉状態となった扉錠1を、扉2の裏面から見た図である。
以下、本発明に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
扉錠1は、扉2が隔てる空間の外側に面する表面、及び前記空間内に面する裏面に沿って、扉2の先端内側部に設置可能である。なお、以下の説明においては、扉2の表裏面に垂直な方向を内外方向とし、扉2の幅方向を前後方向とする。また扉2の戸先側を前側とする。
本実施例の扉錠1は、図1に示すように、扉2の戸先側端部内に取り付け可能な錠ケース3を備える。錠ケース3は、戸先側端面を形成するフロント裏板4が取付ネジ5によってフロント板6に取り付け可能とされる。錠ケース3の内部には、フロント板6及びフロント裏板4に設けられてなる貫通孔7aを通して扉2の戸先面から出没可能なラッチボルト8を備える。
本実施形態の扉錠1が取り付けられる扉2は、開き戸形式とされ、例えば外側へ開く外開き扉とされる。具体的には、扉2は、扉枠(図示せず)の後側端部に、ヒンジを介して回動可能に取り付けられている。そして、扉2に設けられたプッシュプルハンドル9を操作することで、ラッチボルト8が進退して扉2の開閉を行うことができる。プッシュプルハンドル9は、図2、3に示すように扉2の表面と裏面の双方に設けられている。また、本実施形態の扉錠1には、扉2の表側にシリンダー装置10aが、扉2の裏側にサムターン装置10bが設置され、いずれも錠ケース3に設けられてなるデッドボルト11と連動可能に取り付けられてなる。
デッドボルト11は、例えばサムターン装置10bのツマミの回転操作によって、フロント板6及びフロント裏板4に設けられてなる貫通孔7bを通して扉2の前端面から出没可能に設けられてなる。
図1には、閉扉状態の扉錠1を扉2の裏面から見た様子を示す。なお、扉錠1の閉扉状態とはラッチボルト8が錠ケース3から突出して扉枠に設けられた受12aの受穴13aに突入した状態をいい、開扉状態とは、ラッチボルト8が錠ケース3内に没入した状態をいう。ラッチボルト8は、ラッチ頭部14と、このラッチ頭部14の後端から前後に水平に設けられてなる棒体状のラッチ軸部15と、ラッチ軸部15の後端部に取り付けられてなるラッチガイド部16とを有する。また、ラッチガイド部16には、ラッチ軸部15よりも内外方向に幅広に突出してなる凸部17が形成されてなる。突部17は、錠ケース3の表裏面を構成する壁面に形成されてなる前後方向に細長矩形のガイド穴3aに挿し込まれて保持されており、ラッチ軸部の前後の運動が上下にぶれないように補助する機能を有する。
また、ラッチガイド部16の後端面と錠ケース3の後側板部18の内面との間にはコイルバネ19が設けられてなり、当該コイルバネ19はラッチボルト8を戸先側へ付勢してなる。
図1に示すように、ラッチ頭部14は、扉2が閉扉した際に錠ケース3の戸先側端面から突出して閉扉状態となり、扉枠(図示せず)に設けられた受12aの受穴13aに突入することにより扉2の不意の開扉を防止する。また、デッドボルト11の先端部も、扉2が閉扉された状態でシリンダー装置10a若しくはサムターン装置10bの操作により扉枠に設けられた受12bの受穴13bに突入させることができ、扉2の閉扉状態を強固に補強することができる。
ラッチボルト8の下方には、錠ケース3を構成する内側板部20と外側板部21に対して内外方向に枢軸22が設けられ、枢軸22に軸回転可能にラッチハブ板23が軸支されてなる。ラッチハブ板23の後方には係止ピン24が内側板部20から内外方向に突設されてなり、枢軸22に巻き付けられてなる巻き付けバネ25の一端が係止されてなる。巻き付けバネ25の他端は、ラッチハブ板23の前側端縁が内側板部20に向かって屈曲されてなる係止板片26に係止されてなることによって、ラッチハブ板23を反時計回りに付勢する。
ラッチハブ板23の前側周縁部からは、上方に向かって突出してなる腕部27が設けられてなり、扉錠1が閉扉状態において、腕部27の先端部に設けられた係合部28は、ラッチガイド部16の僅か前方に位置してなる。
また、内側板部20と外側板部21には、枢軸22の上方位置であって、ラッチボルト8よりも下方位置における枢軸22の軸中心から係合部28よりも近い位置に、前後に細長い上側テコ片移動穴29が内外方向に貫通して設けられてなる。また、同じく内側板部20と外側板部21には、枢軸22の下方位置であって、枢軸22から上側テコ片移動穴29とほぼ同じ距離離れた位置に、前後に細長い下側テコ片移動穴30が内外方向に貫通して設けられてなる。
さらに、ラッチハブ板23の上側の周縁部からは、内外方向から見て前記上側テコ片移動穴29の後半部と重なることが可能な位置まで上側押当て部31が突設されてなり、上側押当て部31には前方に平坦な押当て面32が形成されてなる。また、ラッチハブ板23の下側の周縁部からは、内外方向から見て前記下側テコ片移動穴30の前半部と重なることが可能な位置まで下側押当て部33が突設されてなり、下側押当て部33には後方に平坦な押当て面34が形成されてなる。上側押当て部31及び下側押当て部33は、枢軸22の軸中心から係合部28よりも近い位置に形成されてなる。従って、上側押当て部31及び下側押当て部33の枢軸22の回動半径は係合部28の回動半径よりも小さくなる。
ラッチ頭部14が貫通孔7aから突出し、扉錠1が閉扉状態となっている場合において、ラッチボルト8はコイルバネ19によって前方に押し出された位置にあり、ラッチハブ板23は、前述したように、巻き付けバネ25の力によって前記腕部27の係合部28はラッチガイド部16の前方にわずかな隙間を介して配置されてなる。また、押当て面32、34は、それぞれ上側テコ片移動穴29、下側テコ片移動穴30の中間位置に位置してなる。
さらに、扉2の内側及び外側のハンドル取り付け部には、図2に示すように、取付座90と共にプッシュプルハンドル9を取り付けることができる。なお、本実施形態において扉2は外開きの開き扉であるため、外側のプッシュプルハンドル9はプルハンドル9a、内側のプッシュプルハンドル9はプッシュハンドル9bとなる。プルハンドル9a及びプッシュハンドル9bは、それぞれ取付座90a、90bを介して扉2に取り付けられ、外側の取付座90aから錠ケース3内部に向かってハンドルテコ片35が挿入され、内側の取付座90bからは、ハンドルテコ片35よりも下方位置において、錠ケース3内部に向かってハンドルテコ片36が挿入されてなる。
プルハンドル9aには、図3に示すように、アーム91aの先端部に直接手で把持してハンドル操作を行うハンドル部37が取り付けられ、アーム91aは取付座90aの内部において上下方向に設けられてなるアーム軸92aによって前後に動作可能に取付けられてなる。アーム軸92aには、復帰スプリング93aが巻回されてなり、開扉のために操作されたハンドル部37が、操作後に自動的に元の状態に戻るようにアーム91aを付勢してなる。また、アーム91aには、プルハンドル9aと連動して前後に揺動可能なハンドルテコ片35と固定されてなる。一方、プッシュハンドル9bも、プルハンドル9aと同様に、前後に動作可能なアーム91bが復帰スプリング93bに布勢されつつアーム軸92bに取り付けられてなる。また、アーム91bには、プッシュハンドル9bと連動して前後に揺動可能なハンドルテコ片36が固定されてなる。
図1に示すように、上側テコ片移動穴29から錠ケース3の内部に挿入されてなるハンドルテコ片35は、上側押当て部31に隣接した前方位置に配置されてなる。下側テコ片移動穴30から錠ケース3の内部に挿入されてなるハンドルテコ片36は、下側押当て部33に隣接した後方位置に配置されてなる。
プッシュプルハンドル9は押す又は引く操作を行うことによって扉2の表面に対して傾き動作するハンドル部37、38を備えており、図3に示すように、外側のプルハンドル9aのハンドル部37を引いて操作することによってハンドルテコ片35を後方向に移動させることができる。一方、内側のプッシュハンドル9bのハンドル部38を押して操作することによってハンドルテコ片36を前方向に移動させることもできる。ハンドル部37、38から手を放すと、復帰スプリング93a,93bによってハンドル部37、38は扉2の表面に対して平行状態に自動的に戻る。
扉錠1を閉扉状態から開扉状態として扉2を開扉する場合、扉2の内側に取り付けられたプッシュハンドル9bのハンドル部38を押すと、図4に示すように、ハンドルテコ片36が下側押当て部33の押当て面34に当接し、前方に押し込む。そしてハンドルテコ片36の動作によりラッチハブ板23が巻き付けバネ25に対抗して時計回りに軸回転を始めた直後に腕部27の係合部28がラッチガイド部16の凸部17に当接し、ラッチボルト8がコイルバネ19に対抗して後退することによって、ラッチ頭部14を錠ケース3の内部に没入させることができる。ラッチ頭部14が没入した扉2は開扉可能な状態となる。
このとき、プッシュハンドル9bは扉2の表面に向かって押し込む操作であるため、操作による移動範囲が扉2の表面に衝突しない範囲に限られる。
本発明によれば、下側押当て部33は、枢軸22の軸中心から係合部28よりも近い位置に形成されてなるため、プッシュハンドル9bの操作に伴うハンドルテコ片36の移動距離が短くても、ラッチハブ板23の軸回転に伴う下側押当て部33の移動距離に対して係合部28の移動距離を長くすることができる。そのため、ハンドルテコ片35,36の移動距離よりもラッチボルト8をより長く後方へ移動させることができ、通常用いられている前後長さを備えるラッチ頭部14を十分に没入させることができる。
同様に、扉2の外側に取り付けられたプルハンドル9aのハンドル部37を引けば、図5に示すように、ハンドルテコ片35が上側押当て部31を後方に押し込み、ラッチハブ板23を時計回りに軸回転させることができるため、プッシュハンドル9bの場合と同様にラッチ頭部14を錠ケース3の内部に没入させることができる。
なお、プッシュプルハンドル9を操作して扉錠1を開扉状態とする際には、予めシリンダー装置10a若しくはサムターン装置10bを操作してデッドボルト11を錠ケース3内に没入させておく。
また本実施の形態においては、扉錠1が閉扉状態である場合、腕部27は、ラッチハブ板23の前側周縁部から上方に突出し、腕部27の中間部は前方に向かって屈曲した形状に形成されてなる。腕部27の下半部39は、ラッチハブ板23から斜め上前方に傾斜して延出してなると共に上半部40に連続し、腕部27の上半部40は、上側テコ片移動穴29の前方下方位置から斜め上後方に延出し、上側テコ片移動穴29の前端よりわずかに上を通って凸部17の前面に至る。
腕部27がこのような形状に形成されてなることにより、プッシュプルハンドル9の操作によって、扉錠1が閉扉状態から開扉状態となる際に、腕部27はラッチハブ板23と共に軸回転する際にも上側テコ片移動穴29に重ならない。これにより、下側テコ片移動穴30に挿入されたハンドルテコ片36によってラッチハブ板23を軸回転させた場合にも、上側テコ片移動穴29に挿入されてなるハンドルテコ片35に腕部27が衝突することがなく、ハンドルテコ片35がラッチハブ板23の軸回転の障害となることはない。
上記プッシュプルハンドル9を備えた扉錠1によれば、開扉時においては、ラッチボルト8を没入させてから扉2を開扉させることができるので、開扉前のラッチボルト8と受穴13aの縁部との衝撃を回避することができる。このような効果により、ラッチ機構の長寿命化を図ることができる。特に、復帰スプリング93a,93bを扉の開扉動作を開始させるために必要な力よりもわずかに弱くすることで、扉の開扉動作前にラッチボルト8を没入させることができるため、ラッチボルト8が受12aとの衝撃を効果的に回避することができるので好ましい。
ここで、比較のため、図6に従来の反転ラッチ機構を採用したプッシュプルハンドル付きの扉錠100の機構を示す概略図を示し、その開扉動作を説明する。図示しないプッシュプルハンドルの押し引きの動作によって、上下一組のロッキングピース123が軸122を軸中心として上下に開閉可能に錠ケース103に取り付けられている。ロッキングピース123は、図示しないプッシュプルハンドルの操作により上下の作動片132が互いに狭まるように作用されることにより、図6中の二点鎖線で示す拘束状態から実線で示す解放状態に変化させることができる。ロッキングピース123の詳細な動作機構は、例えば先行文献1を参照することができる。ロッキングピース123の上下のアーム127の間にはガイドケース150が設置されてなり、ガイドケース150の内部にはラッチヘッド108が戸先端面から前後に出没可能に収容されてなる。ラッチヘッド108には前方への付勢手段119が取り付けられてなる。ガイドケース150の上下端面には貫通孔116が形成されてなり、アーム127の先端から下方に突出してなる固定端部128が当該貫通孔116から開度ケース150の内部に進入することが可能となっている。
当該従来機構の拘束状態において、ロッキングピース123は図6の二点鎖線の位置にあり、固定端部128が貫通孔116に進入してラッチヘッド108の上下面に形成されてなる固定溝117を上下から押さえることによりラッチヘッド108が固定されている。拘束状態のラッチヘッド108は、ロッキングピース123により扉の内外方向への反転が不能の状態となっており、受穴の内面と開扉しようとする側の面において平行面を形成することで、扉を開扉方向に回動させても没入しないため、扉が閉じた状態を保持することができる。
次に、従来機構の解放状態においては、ロッキングピースは図6の実線の位置にあり、ラッチヘッド108に対する拘束状態を解放するのみでラッチヘッド108は戸先面から突出した状態のままである。解放状態のラッチヘッド108は、扉の内外方向に反転自在となる。開扉時には、当該解放状態から扉を開く方向に回動させることにより、受穴の縁端部にラッチヘッド108を突当てさせつつ反転させる。反転したラッチヘッド108は受穴に対して内外方向に斜めの面を形成するため、さらに開扉動作を継続すると、ラッチヘッド108が扉錠ケース103内へ没入しながら開扉される。また、閉扉動作時においても、ラッチヘッド108は付勢手段119によって扉の戸先面から突出した状態で扉枠の外面端部112cに突当てられつつ再度反転して扉錠ケース103内へ没入させられることによって閉扉される。
従って、当該従来の反転ラッチ機構に設けられたラッチヘッド108は開扉時及び閉扉時のいずれにおいても扉枠に突き当たる際の衝撃の力により錠ケース103内へ没入し開閉動作を完了させることとなる。そのため反転ラッチ機構は、扉の開閉を繰り返すことにより、ラッチヘッドの摩耗が早く破損が生じやすいという問題があった。特に、クローザーが装着されない門扉等に、反転ラッチ機構を備えたプッシュプルハンドル付きの扉錠を用いると、閉扉時に受ける強い衝撃によりラッチヘッドの破損を促進するため、プッシュプルハンドルが門扉に適用し難い要因となっていた。
さらに、扉錠1が従来の扉錠100と比較して閉扉時に扉枠から受ける力を軽減する効果について説明する。
図7には従来の反転ラッチ機構を備えた扉錠100が、閉扉される直前の様子を上方から見た様子を示す概略断面図である。図7において、ロッキングピース123の一部は省略されている。閉扉時にラッチボルト108が受112aから外側に突設された突当板112cに対してA1において突き当ると、ラッチボルト108はB1を軸として軸回転しようとすることで、ラッチヘッド108の後端部とラッチヘッド108のガイドケース150とがC1で強く接触する。そして、当該軸回転により接触する際に生ずる押圧力によってラッチヘッド108の摩耗が促進されて破損が生じていた。特に、ラッチヘッド108はガイドケース150内で反転動作を行う必要があるため、閉扉時に戸先面から突出する部分と戸先面より後方部分の長さが略同じ長さの平面視略ひし形である角柱状の駒体に構成される。このような構成によれば、B1からA1までの前後軸方向の長さα1に対してB1からC1までの前後軸方向の長さβ1を十分に長くすることができないため、ラッチヘッド108がA1で突当板112cから受けた力が、そのままC1に伝わることとなり、C1で受ける力を小さくすることができなかった。
図8には、本発明に係る扉錠1が、閉扉される直前の様子を上方から見た様子を示す概略断面図である。なお、ラッチ頭部14とラッチ軸部15は固定ピン14aによって固く固定されている。閉扉時にラッチ頭部14が受12aから外側に突設された突当板12cに対してA2において突き当ると、ラッチボルト8はB2を軸として軸回転しようとすることで、ラッチ軸部15の後端部に設けられてなる後端部16と錠ケース3とがC2で接触する。しかし、ラッチ軸部15には、従来の反転ラッチ機構に採用されるラッチヘッド108のように、戸先面から突出する部分と戸先面より後方部分の長さが略同じ長さでなければならないとする制限がない。従って、B2からA2までの前後軸方向の長さα2に対してB2からC2までの前後軸方向の長さβ2を十分に長い軸体として形成することができる。これにより、図7におけるα1と図8におけるα2とが同じ長さとすると、閉扉時にラッチ頭部14が突当板12cから受ける力によってB2を軸とする軸回転により、ラッチ軸部15の後端部16が錠ケース3を回転方向に押圧する力を、従来の反転ラッチ機構に用いられるラッチヘッドに比べて小さくすることができると共に、ラッチ軸部15の摩耗による破損の発生を抑制することができる。従って、扉錠1によれば、クローザーが装着されない門扉等の開き扉に装着しても長寿命で高い信頼性を実現できるプッシュプルハンドル型の扉錠を提供することができる。
さらに、他の実施の形態として、ラッチハブ板23の軸中心には、レバーハンドル41の軸中心に設けられてなる角芯42を挿入可能とする角芯受け穴43が設けられてなる。図9に示すように、角芯受け穴43に角芯42を挿入し、レバーハンドル41を扉錠1に装着すれば、プッシュプルハンドル9に代えて、扉2から扉錠1を付け替えることなく、同一の施解錠機構を用いて扉2の開扉操作を行うことができる。なお、レバーハンドル41は握り玉を備えたノブ型ハンドルであってもよい。
レバーハンドル41を装着した扉錠1は、図10に示すように、レバーハンドル41を時計回りに回動操作することによって、角芯42の回転によりラッチハブ板23が巻き付けバネ25に対抗して時計回りに軸回転する。ラッチハブ板23が軸回転を始めた直後に腕部27の係合部28がラッチガイド部16の凸部17に当接し、ラッチボルト8がコイルバネ19に対抗して後退することによって、ラッチ頭部14を錠ケース3の内部に没入させることができる。ラッチ頭部14が没入した扉2は開扉可能な状態となる。
ラッチボルト8の上方部分に設けられたデッドボルト11は、前端部に貫通孔7bを通して扉2の前端面からガイドケース50に沿って出没するデッド頭部44と、デッド頭部44から後方に延在してなるデッドボルト軸部45とを備えてなる。デッドボルト軸部45の後部上端には係止凹部46が形成されてなり、デッドボルト軸部45の上方において軸支されてなるカム47の周縁から下方に伸びてなる作動アーム48が設けられてなる。作動アーム48の先端部には、係止凹部46と係合可能な係合突部48aが錠ケース3の幅中心方向に向かって突設されてなる。
カム47の軸中心部にはシリンダー装置10a及びサムターン装置10bの作動軸と接合可能なカム孔49が形成されてなり、例えば、カム47に接合されたサムターン装置10bのツマミの回転操作によって、作動アーム48の係合突部48aが係止凹部46に当接しながらデッドボルト軸部45を前方に押し出し、作動アーム48が所定の角度回転したところでデッド頭部44が貫通孔7bを通して扉2の前端面から突出する。また、前記キーを逆に回転させることにより、作動アーム48がデッドボルト軸部45を後方に引き下げ、デッド頭部44を錠ケース3の内部に没入させることができる。
1 扉錠
2 扉
3 錠ケース
7a、7b 貫通孔
8 ラッチボルト
9a、9b プッシュプルハンドル
12a、12b 受
14 ラッチ頭部
15 ラッチ軸部
16 ラッチガイド部
22 枢軸
23 ラッチハブ板
27 腕部
28 係合部
31 上側押当て部
33 下側押当て部
43 角芯受け穴

Claims (3)

  1. 扉の戸先面から出没可能なラッチボルトを後退させて開き扉を開扉可能とする錠であって、
    前記ラッチボルトは、ラッチ頭部を前端部に備えると共に、前記ラッチ頭部から後方に延出してなるラッチ軸部を備えてなり、
    前記ラッチボルトを突出方向に付勢する付勢手段と、
    扉の表裏面に対して垂直な枢軸に軸支され、周縁から突設されてなると共に、前方に屈曲した形状に形成されてなる中間部、及び当該中間部から連続して斜め後方に向かって延出してなる腕部の先端部に設けられた係合部を、前方から前記ラッチボルトの後端部に係合させながら軸回転によって前記付勢手段に対抗してラッチボルトを後退させるラッチハブ板と、
    前記係合部よりも回動半径が小さく、前記枢軸を挟んで前記腕部よりも後方位置に前記軸回転の方向に対向する面を有して、前記ラッチハブ板に形成されてなる押当て部と、
    ラッチハブ板の軸中心において形成されてなる角芯受け穴と、を備えてなる
    ことを特徴とする扉錠。
  2. 前記ラッチハブ板において、前記押当て部が前記軸回転の方向に沿って2カ所設けられてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の扉錠。
  3. 扉の内部に設けられてなる前記請求項1又は2に記載の扉錠と、
    扉の表面及び裏面に取り付けられてなるプッシュプルハンドルと、
    前記プッシュプルハンドルから扉の内部へ突設されると共に前記押当て部に当接されてなるハンドルテコ片を備え、
    前記ハンドルテコ片が、前記プッシュプルハンドルの操作に連動して前方向若しくは後方向に移動することにより、前記押当て部を介して前記ラッチハブ板を軸回転させる
    ことを特徴とする扉。
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