JP2004218176A - 消臭調湿性壁紙 - Google Patents
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Abstract
【目的】美装性と施工性に優れ且長期に亘って安全で快適且衛生的建物空間を創出しえる消臭調湿性壁紙を提供する。
【構成】透気性及び透湿性を保持する無塗工紙の一側面に、平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、セルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールからなる水溶性塗着剤により、該人工ゼオライト粉体が10g/m2以上の塗着重量割合で塗着された人工ゼオライト塗着層が形成された消臭調湿基紙の表面全体に、インクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と柄及び模様の印刷が施された構成、及び消臭調湿基紙全体にエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施された構成。
【選択図】 図3
【構成】透気性及び透湿性を保持する無塗工紙の一側面に、平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、セルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールからなる水溶性塗着剤により、該人工ゼオライト粉体が10g/m2以上の塗着重量割合で塗着された人工ゼオライト塗着層が形成された消臭調湿基紙の表面全体に、インクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と柄及び模様の印刷が施された構成、及び消臭調湿基紙全体にエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施された構成。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は消臭性と調湿性に優れる壁紙に係るもので、更に詳しくは密閉性の高い建物空間内に張設使用することにより、該建物空間内に揮散滞留する揮発性有機化合物や臭気の吸着分解、吸着消臭及び過剰な湿気の吸湿並びに放湿をなし、安全で快適且衛生的建物空間を創出しえる消臭調湿性壁紙に関する。
【0002】
【従来技術】
建物はその使用目的に合せて多種多様な内装が施されるものであるが、特に内壁面は広面積に亘るばかりか、該内壁面を安価で且高い美装を施す必要上壁紙の張設が主になされている。
ところで従来の壁紙は価格的に安価なうえ多様な模様や色彩等の加工性にも優れる素材として、ポリ塩化ビニルシートやポリ塩化ビニル発泡シートが主たる素材として使用されていたものであるが、一方において建物空間の密閉性の高まりとともに、これら素材から揮散する環境ホルモンや揮発性有機化合物、更にはその施工に際して使用される接着剤等から揮散する有機溶剤ガス等とも相俟って数多の疾病が惹起される所謂シックハウス症候群の発生原因たることが解明されるに至り、その自粛とともに代替品の開発が急務とされるに至っている。
【0003】
他方において壁紙の素材としては麻や綿或いはパピルス等の天然素材或いは紙素材のものも上市されており、これら素材による壁紙は自然感や高級感に優れ且吸湿性も保持し、而もこれら素材からは環境ホルモンや揮発性有機化合物の揮散や滲出も無く安全性も高いもののコスト的に割高なためその使用が制約されていたが、今日の如きシックハウス症候群への対処のうえからは好適な素材と再考され、その使用が拡大化されつつある状況にある。
【0004】
然るに建物空間の密閉性の高まりの中では、仮令これら天然素材や紙素材の壁紙自体から環境ホルモンや揮発性有機化合物或いは臭気の発生等がなされぬものの、事務所や店舗等に使用される建物空間内では利用者各人の体臭や収納された什器や備品或いは搬入される商品自体から揮散される揮発性有機化合物や臭気が、更に住居用建物空間においては生活者の体臭や調理場や浴室等水回り施設等からの臭気或いは搬入される食品類やゴミ等からの臭気及び家具調度品等からの揮発性有機化合物、更にはペット類の臭気等が混交されて特異な悪臭として建物空間内に籠り、且これら揮発性有機化合物や臭気が天然素材や紙素材からなる壁紙内に付着浸透されるため、使用経過とともに付着浸透量が増大し却って建物空間内の危険性や不快感が著しく高められる結果となる問題を抱えている。
【0005】
かかる状況に鑑み発明者は研究を重ねた結果、再生パルプ材や再生繊維素材或いはパルプ材を原料として透気性及び透湿性を保持する無塗工紙の一側面に、その平均粒径が50μm以下で且比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体を、その吸着性並びに吸湿性が損われず且人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で人工ゼオライト塗着層を塗着させて消臭調湿基紙を形成する。
【0006】
更には再生パルプ材や再生繊維素、若しくはパルプ材に前記人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の重量割合で配合され抄紙して消臭調湿基紙となしたうえ、これら消臭調湿基紙の人工ゼオライト粉体塗着層面若しくは一側面に、イングジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と柄及び模様を印刷させ、更には消臭調湿基紙にエンボス加工若しくは縮みしわ加工を施すことにより揮発性有機化合物や臭気の吸着並びに分解消去や分解消臭或いは湿気の吸湿及び放湿が著しく高められることを究明し本発明に至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は美装性と且施工性に優れ張設使用により長期に亘って建物空間内の揮発性有機化合物や臭気の吸着分解消去及び吸着分解消臭並びに調湿による結露の防止と黴や細菌の繁殖を抑制し、安全で快適且衛生的建物空間を創出しえる消臭調湿性壁紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、再生パルプ材や再生繊維素材或いはパルプ材を用いて透気性及び透湿性を保持するように抄紙された無塗工紙の一側に、揮発性有機化合物や臭気を積極的に吸着させ且分解消去及び分解消臭を図るうえから、その平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、該人工ゼオライト粉体の吸着性や吸湿性が阻害されぬよう透気性と透湿性を保持し且蒸散通孔が多数生成されるよう、セルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で塗着させて消臭調湿基紙が形成される。
【0009】
更には再生パルプやパルプ或いは綿、麻等の天然繊維素原料と、その平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体に予め天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを混合のうえ抄紙し、実質的に透気性と透湿性を有し且人工ゼオライト粉体が10g/m2以上の重量割合で配合された消臭調湿基紙となす。
【0010】
かくして形成された消臭調湿基紙の人工ゼオライト粉体塗着層面若しくは消臭調湿基紙の一側面に、その表面が粗面状で且印刷インキの吸着性の大きな人工ゼオライト粉体面に鮮明で美装性の高い印刷を施すうえから、インクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と柄若しくは模様を施してなる構成に存し、更には張設使用に際して建物空間内に揮散滞留する揮発性有機化合物や臭気、及び湿気との接触表面積を大きく形成して効率良く吸着吸湿させるために、消臭調湿基紙の人工ゼオライト塗着層表面全体に亘って適宜形状及び成形密度を以ってエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施された構成、及び人工ゼオライト粉体塗着層を形成する組成中の塗着剤成分割合が3乃至25%重量割合及び人工ゼオライト粉体塗着層を形成する人工ゼオライト粉体重量に対して調色顔料が5乃至25%重量割合で配合された構成に存するものである。
【0011】
【作用】
本発明はかかる構成からなるため以下のような作用を有する。即ち消臭調湿基紙が透気性と透湿性を有する無塗工紙の一側面に、その平均粒径が50μm以下で且比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体がセルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により該人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で人工ゼオライト粉体塗着層が塗着され形成されてなり、若しくは天然繊維素原料と前記人工ゼオライト粉体に予め該天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを混合のうえ、該人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の配合割合で且透気性及び透湿性を保持するよう抄紙して形成されるため、消臭調湿基紙には全体に亘って多数の透気孔隙が存在し、更には人工ゼオライト粉体塗着層を形成する水溶性塗着剤の水分蒸散に伴う蒸散通孔が多数生成されるため吸着性や吸湿性が十分に発揮されるとともに、且その裏面は粗面のため張設に際しての接着剤の被着性に優れ強固な張設施工がなしえる。
【0012】
そして該消臭調湿基紙の表面には人工ゼオライト粉体塗着層が形成され、若しくは配合抄紙されてなる人工ゼオライト粉体が多量に露出した状態を呈し、而もかかる表面にはインクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩で且柄及び模様が印刷されてなるため、粗面状で且印刷インキに対し吸着性を有する人工ゼオライト粉体塗着層若しくは人工ゼオライト粉体露出面にも鮮明な印刷を施すことが出来る。
【0013】
そして本発明を建物空間の壁面等に張設使用することにより、建物空間内で揮散滲出する揮発性有機化合物或いは発生する臭気が本発明に接触すると、その揮発性有機化合物や臭気がその吸着吸湿表面積率が大きく且吸着吸湿容量が極めて大きく而も絶対吸着吸湿容量の膨大な人工ゼオライト粉体に積極的に吸着されるとともに、その強力な塩基置換性により吸着された揮発性有機化合物や臭気が分解消去並びに分解消臭され、且該分解消去や分解消臭により吸着飽和が無くなり長期に亘って吸着性と分解消去性や分解消臭性が維持される。
【0014】
加えて該消臭調湿基紙にエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施された場合には、該エンボス加工や縮みしわ加工に伴う立体感や嵩高感が印刷された色彩や柄及び模様とともに創出されるばかりか、揮発性有機化合物や臭気との接触面積が増大して揮発性有機化合物や臭気が効率良く吸着され、更には裏面の接着剤被着面積も増大して張設が一段と強固になしえる。而も人工ゼオライト粉体は膨大量の吸湿保水性を有するため、多湿時には吸湿保水し且乾燥状態に合せて放湿するため、建物空間内の湿度が略一定に保持されて結露の発生も抑制される。
【0015】
【実施例】
以下に本発明実施例を図とともに説明すれば、図1は無塗工紙と人工ゼオライト粉体塗着層からなる消臭調湿基紙の断面説明図であり、図2は人工ゼオライト粉体が配合抄紙された消臭調湿基紙の断面説明図であって、本発明に用いる消臭調湿基紙3は透気性及び透湿性を有する無塗工紙1の一側面に人工ゼオライト粉体2Aを用いて人工ゼオライト粉体塗着層2が塗着形成された消臭調湿基紙3Aを用いても、或いは天然繊維素原料に人工ゼオライト粉体2Aを配合し抄紙した消臭調湿基紙3Bにおいても本発明目的が実現される。
【0016】
即ち無塗工紙1の一側面に人工ゼオライト粉体2Aを用いて人工ゼオライト塗着層2を塗着形成させた消臭調湿基紙3Aには透気性と透湿性を保持する無塗工紙1が用いられるもので、該無塗工紙1には透気孔隙1Aが多数形成されてなるもので、具体的なものとしては低密度に抄紙された再生故紙や中低質更紙或いは家庭用薄葉紙として分類される如く多数の透気孔隙1Aが形成されて極めて薄く抄紙されたものが使用でき、具体的なものとしてはティッシュペーパー、トイレットペーパー、京花紙、生理用紙、タオル用紙或いは化粧紙等を適宜数枚積層させたものが使用できる。
【0017】
かくして選択された無塗工紙1の一側面には、人工ゼオライト粉体2Aを用いた人工ゼオライト粉体塗着層2が塗着形成されている。
この人工ゼオライト粉体塗着層2を形成するために用いられる人工ゼオライト粉体2Aは、張設使用時に揮発性有機化合物や臭気或いは湿気と接触した場合に、積極的にこれらを吸着吸湿させるうえからその接触表面積率が大きなもの所謂粒径の小さなもの程好適であり、加えて塗着形成される人工ゼオライト粉体塗着層2の表面を成可く平滑に形成させるうえからも、その平均粒径においては50μm以下望ましくは30μm以下のものが望ましいが、あまり微粒径になると塗着形成時の分散性が阻害され且取扱時の飛散等取扱性が悪くなることから、最少でも3μm程度に留めることが望まれる。
【0018】
更に該人工ゼオライト粉体2Aは揮発性有機化合物や臭気或いは湿気を効率良く吸着吸湿させるうえからは、その吸着吸湿容量の大きなものが好適であることからその比表面積においては少なくとも120m2/g以上、望ましくは160乃至180m2/g以上のものが選択され、且吸着された揮発性有機化合物及び臭気を分解消去若しくは分解消臭させるとともに吸着飽和を無くして長期に亘る吸着性と分解消去及び分解消臭を維持させるうえから、その塩基置換容量(meq/100g)が少なくとも200mg以上好ましくは240乃至260mg以上の強い塩基置換性を保持するものが選択使用される。
そして考慮すべきは、通常人工ゼオライトの生成に際してのアルカリ前処理には水酸化ナトリウムが使用されるため、生成された人工ゼオライト粉体2Aにはナトリウムイオンが付加されてなるが、本発明の如く揮発性有機化合物や臭気の分解消去や分解消臭を主たる目的とするものでは、カルシウムイオンや鉄イオン、マグネシウムイオン或いはカリウムイオンに置換されたものがより好適である。
【0019】
かくして選択された人工ゼオライト粉体2Aは、無塗工紙1の一側面にセルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールより選ばれる水溶性塗着剤2Bにより、該人工ゼオライト粉体2Aが実質的に10g/m2以上の塗着重量割合を以って塗着されることにより、人工ゼオライト粉体塗着層2が塗着形成される。かかる場合に塗着剤としてセルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選択される水溶性塗着剤2Bが使用される所以は、これら水溶性塗着剤2Bの素材が人工ゼオライト塗着層2の固化形成時においても透気性や透湿性を保持すること、及び特には希釈溶媒としての水の蒸散に伴う多数の蒸散通孔2Cが形成されて人工ゼオライト粉体2Aの吸着性や吸湿性が十分に発揮されることによる。セルロース誘導体の具体的なものとしてはメチルセルロースやカルボキシメチルセルロースが、更に澱粉としては酸化澱粉やアルカリ澱粉が挙げられる。
【0020】
そして肝要なことは、あまり多量の水溶性塗着剤2Bを使用することは、人工ゼオライト粉体2Aの多孔質による吸着性や吸湿性が阻害される結果ともなることから、人工ゼオライト粉体塗着層2を形成する組成成分中における水溶性塗着剤2Bの成分割合は少なくとも3%重量割合以上で且最大25%重量割合以下に留めるべきである。
加えて本発明は建物空間内に張設し該建物空間内の美装を高める目的をも有するため、該人工ゼオライト粉体塗着層2の表面には色彩感に富み且鮮明な柄や模様の印刷が望まれるものの、人工ゼオライト粉体2Aはその原材料が石炭燃焼灰や鋳造廃砂或いは浚渫砂泥等を用いる関係上基本色調が暗灰色であり、かかる状態では色彩感や鮮明な柄や模様を現出させることに難点が生じる。
【0021】
これがため人工ゼオライト粉体塗着層2を形成する人工ゼオライト粉体2Aの重量に対して酸化チタン、炭酸カルシウム、酸性白土若しくはサチンホワイトから選ばれる調色顔料2Dを少なくとも5.0%重量割合以上最大でも25%重量割合の範囲で配合させてやることにより白色化と且高明度化が可能となり、一段と色彩感に優れ而も鮮明な柄や模様の印刷がなされることとなる。かかる場合に調色顔料2Dを最大25%重量割合に制限するのは、人工ゼオライト粉体2Aの組成割合が相対的に減少し吸着性や吸湿性が低下することによる。
【0022】
本発明に用いる消臭調湿基紙3は、前述の如き構成によるもの以外に図2に示すように人工ゼオライト粉体2Aを抄紙原料たる再生パルプやパルプ、綿、麻等の天然繊維素1Bに配合のうえ抄紙した消臭調湿基紙3Bを使用することも可能であって、該消臭調湿基紙3Bは天然繊維素1Bに、その平均粒径が50μm以下で且その比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体2Aを実質的に10g/m2以上の配合割合を以って抄紙されれば良い。
【0023】
然しがなら抄紙は比較的長い天然繊維素1B相互を絡合させて形成させるものであるが、配合すべき人工ゼオライト粉体2Aはその平均粒径が50μm以下の微粒状のものであるから、天然繊維素1Bとの単なる混合では該人工ゼオライト粉体2Aが配合された抄紙が形成できない。
【0024】
そこで天然繊維素1Bからなる原料と、人工ゼオライト粉体2Aがマイナス帯電体であること並びに多孔質であることを活用し、一つの手段としては前記水溶性塗着剤2Bの略1.5乃至5.0%水溶液中において天然繊維素1Bを人工ゼオライト粉体2Aに接着担持させて天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料を作成し、而して人工ゼオライト粉体2Aが実質的に10g/m2以上となる天然繊維素からなる原料と天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを適宜割合により混合し抄紙することで形成される。
【0025】
他の手段としては天然繊維素1Bに人工ゼオライト粉体2Aを所要割合で混合のうえ、高分子凝集剤例えば硫酸アルミニウムを0.5乃至2.5%重量割合で添加撹拌して、天然繊維素1Bと人工ゼオライト粉体2Aとを凝集担持させて絡合性を高めて天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料となしたうえ抄紙することでも形成される。
【0026】
かくして無塗工紙1の一側面に人工ゼオライト粉体塗着層2Aが形成された消臭調湿基紙3Aの該人工ゼオライト粉体塗着層2Aの表面、若しくは人工ゼオライト粉体2Aが配合されて抄紙された消臭調湿基紙3Bの一側面には、これら消臭調湿基紙3A及び3Bの外表面の粗面さと、且人工ゼオライト粉体2Aの印刷インキの吸着滲みに対しても鮮明な色彩と明確な柄や模様を現出させるため、図3に示すようインクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と且柄及び模様4が印刷される。
かかるインクジェット印刷若しくはドット印刷には特段の制約はないが、所望の色彩と柄及び模様の印刷4を施す場合に消臭調湿基紙3A若しくは3Bの表面全面に印刷4が施されると、該印刷4による印刷インキで人工ゼオライト粉体2Aの外表面が隠蔽されて揮発性有機化合物や臭気の吸着性及び湿気の吸湿及び放湿所謂調湿性が阻害されることから、少なくとも消臭調湿基紙3A若しくは3Bの表面が40%以上露出される程度に印刷4が施されるよう配慮すべきであり、望ましくはドット印刷による印刷4が好適である。
【0027】
かくして本発明消臭調湿性壁紙5が形成されるものであるが、更に本発明の目的たる揮発性有機化合物や臭気の吸着と分解消去並びに分解消臭、及び美装性並びに張設施工性を一段と向上させる手段として、消臭調湿基紙3A或いは3B全体にエンボス加工6若しくは縮みしわ加工7を施すことが提案される。
【0028】
即ち図4は消臭調湿基紙3Aにエンボス加工6が施された見取図であって、同図4には全体に亘って菱形のエンボス加工6が施された状態が示されており、具体的なエンボスの形状や成形密度或いは成形深さ等は、張設使用される建物空間の使用途や使用方法、或いは消臭調湿基紙3Aの厚さや色調、印刷4の条件等を勘案のうえ決定される。
【0029】
そしてエンボス加工6の加工手段としては特段の制約はなく、一般的なエンボスロールによりなされるもので、深いエンボス加工6にはマッチドスチールエンボスロールが好適であり、更に装置的に安価で且浅いエンボス加工6の場合にはペーパーツースチールエンボスロールが望ましく、或いはキメ細かで嵩高なエンボス加工6にはラバーツースチールエンボスロール等の使用が好都合である。
当然にかかるエンボス加工6を施すことにより、消臭調湿基紙3A表面の揮発性有機化合物や臭気或いは湿気等との接触面積が拡大してこれらの吸着吸湿が効率良くなされ、且消臭調湿基紙3A裏面の被着面積も拡大し張設施工に際しての接着剤の塗付性が向上し施工性も向上するとともに、印刷4に伴う色彩感や美感に加えて立体感も加重され美装性が高まる。
【0030】
図5は消臭調湿基紙3Bに縮みしわ加工7が施された見取図であって、該縮みしわの具体的形状や成形密度等も張設使用される建物空間の使用途や使用方法或いは消臭調湿基紙3Bの厚さや色調、印刷4の条件等を勘案して適宜に決定されるもので、該縮みしわ加工7の加工手段も特段に制約はないが、具体的な加工手段を例示すればエンボス加工に用いられるマッチドスチールエンボスロールの如き二本のロールに具体的縮みしわ模様が噛み合わされるよう形成し、この二本のロール間に消臭調湿基紙3Bを挟圧挿通させることにより簡便且安価に縮みしわ加工がなしえる。
【0031】
当然にかかる縮みしわ加工7の成形により、消臭調湿基紙3B表面の揮発性有機化合物や臭気或いは湿気との接触面積が拡大し効率的な吸着吸湿がなされ、更には裏面の被着面積も拡大されて施工性も向上するとともに美感上自然感や嵩高感が創出されて美装性が一段と高められる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は上述したように透気性及び透湿性を有する無塗工紙の一側面に平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、セルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉或いはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により10g/m2以上の塗着重量割合で塗着された消臭調湿基紙、若しくは天然繊維素と前記人工ゼオライト粉体に該天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体とを混合し、人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2/g以上の配合割合で配合抄紙された消臭調湿基紙を用い、且これら消臭調湿基紙の人工ゼオライト塗着層表面若しくはその一側面にインクジェット印刷若しくはドット印刷により多様な色彩と柄及び模様の印刷が施され、更には消臭調湿基紙全体に亘って適宜の形状と成形密度を以ってエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施されてなるため、裏面には被着面積が大きく形成され接着剤の良好な塗付と且強固な張設が能率良くなしえるとともに、該張設された表面にも大きな接触面積が形成され而も該表面には多量の人工ゼオライト粉体が露出し若しくは現出しているため、揮発性有機化合物や臭気が積極的且効率良く吸着されるとともに分解消去及び分解消臭され、且吸着飽和が回避されて長期に亘って吸着と分解消去及び分解消臭効果が働くため極めて安全で快適な建物空間が創出される。
【0033】
更には過剰な湿気に対しても積極的且効率良く吸湿され保水されるとともに、乾燥に伴い放湿する調湿作用が働くため結露の発生が抑制され黴や細菌の繁殖も抑制されて極めて衛生的建物空間が創出される。
加えて本発明の外表面には多彩で且適宜の柄や模様の印刷が施されてなり、而もエンボス加工や縮みしわ加工とも相俟って立体感や嵩高感が加重されて美装性が著しく高められるとともに、改修改装時における廃棄も自然崩壊がなされ環境汚染も無くなる等極めて優れた特長を具備した消臭調湿壁紙である。
【図面の簡単な説明】
【図1】無塗工紙と人工ゼオライト塗着層からなる消臭調湿基紙の断面説明図である。
【図2】人工ゼオライト粉体が配合抄紙された消臭調湿基紙の断面説明図である。
【図3】本発明の見取図である。
【図4】エンボス加工が施された消臭調湿基紙の見取図である。
【図5】縮みしわ加工が施された消臭調湿基紙の見取図である。
【符号の説明】
1 無塗工紙
1A 透気孔隙
1B 天然繊維素
2 人工ゼオライト塗着層
2A 人工ゼオライト粉体
2B 水溶性塗着剤
2C 蒸散通孔
2D 調色顔料
3 消臭調湿基紙
3A 無塗工紙と人工ゼオライト塗着層からなる消臭調湿基紙
3B 人工ゼオライト粉体が配合抄紙された消臭調湿基紙
4 印刷
5 消臭調湿壁紙
6 エンボス加工
7 縮みしわ加工
【産業上の利用分野】
本発明は消臭性と調湿性に優れる壁紙に係るもので、更に詳しくは密閉性の高い建物空間内に張設使用することにより、該建物空間内に揮散滞留する揮発性有機化合物や臭気の吸着分解、吸着消臭及び過剰な湿気の吸湿並びに放湿をなし、安全で快適且衛生的建物空間を創出しえる消臭調湿性壁紙に関する。
【0002】
【従来技術】
建物はその使用目的に合せて多種多様な内装が施されるものであるが、特に内壁面は広面積に亘るばかりか、該内壁面を安価で且高い美装を施す必要上壁紙の張設が主になされている。
ところで従来の壁紙は価格的に安価なうえ多様な模様や色彩等の加工性にも優れる素材として、ポリ塩化ビニルシートやポリ塩化ビニル発泡シートが主たる素材として使用されていたものであるが、一方において建物空間の密閉性の高まりとともに、これら素材から揮散する環境ホルモンや揮発性有機化合物、更にはその施工に際して使用される接着剤等から揮散する有機溶剤ガス等とも相俟って数多の疾病が惹起される所謂シックハウス症候群の発生原因たることが解明されるに至り、その自粛とともに代替品の開発が急務とされるに至っている。
【0003】
他方において壁紙の素材としては麻や綿或いはパピルス等の天然素材或いは紙素材のものも上市されており、これら素材による壁紙は自然感や高級感に優れ且吸湿性も保持し、而もこれら素材からは環境ホルモンや揮発性有機化合物の揮散や滲出も無く安全性も高いもののコスト的に割高なためその使用が制約されていたが、今日の如きシックハウス症候群への対処のうえからは好適な素材と再考され、その使用が拡大化されつつある状況にある。
【0004】
然るに建物空間の密閉性の高まりの中では、仮令これら天然素材や紙素材の壁紙自体から環境ホルモンや揮発性有機化合物或いは臭気の発生等がなされぬものの、事務所や店舗等に使用される建物空間内では利用者各人の体臭や収納された什器や備品或いは搬入される商品自体から揮散される揮発性有機化合物や臭気が、更に住居用建物空間においては生活者の体臭や調理場や浴室等水回り施設等からの臭気或いは搬入される食品類やゴミ等からの臭気及び家具調度品等からの揮発性有機化合物、更にはペット類の臭気等が混交されて特異な悪臭として建物空間内に籠り、且これら揮発性有機化合物や臭気が天然素材や紙素材からなる壁紙内に付着浸透されるため、使用経過とともに付着浸透量が増大し却って建物空間内の危険性や不快感が著しく高められる結果となる問題を抱えている。
【0005】
かかる状況に鑑み発明者は研究を重ねた結果、再生パルプ材や再生繊維素材或いはパルプ材を原料として透気性及び透湿性を保持する無塗工紙の一側面に、その平均粒径が50μm以下で且比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体を、その吸着性並びに吸湿性が損われず且人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で人工ゼオライト塗着層を塗着させて消臭調湿基紙を形成する。
【0006】
更には再生パルプ材や再生繊維素、若しくはパルプ材に前記人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の重量割合で配合され抄紙して消臭調湿基紙となしたうえ、これら消臭調湿基紙の人工ゼオライト粉体塗着層面若しくは一側面に、イングジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と柄及び模様を印刷させ、更には消臭調湿基紙にエンボス加工若しくは縮みしわ加工を施すことにより揮発性有機化合物や臭気の吸着並びに分解消去や分解消臭或いは湿気の吸湿及び放湿が著しく高められることを究明し本発明に至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は美装性と且施工性に優れ張設使用により長期に亘って建物空間内の揮発性有機化合物や臭気の吸着分解消去及び吸着分解消臭並びに調湿による結露の防止と黴や細菌の繁殖を抑制し、安全で快適且衛生的建物空間を創出しえる消臭調湿性壁紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、再生パルプ材や再生繊維素材或いはパルプ材を用いて透気性及び透湿性を保持するように抄紙された無塗工紙の一側に、揮発性有機化合物や臭気を積極的に吸着させ且分解消去及び分解消臭を図るうえから、その平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、該人工ゼオライト粉体の吸着性や吸湿性が阻害されぬよう透気性と透湿性を保持し且蒸散通孔が多数生成されるよう、セルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で塗着させて消臭調湿基紙が形成される。
【0009】
更には再生パルプやパルプ或いは綿、麻等の天然繊維素原料と、その平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体に予め天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを混合のうえ抄紙し、実質的に透気性と透湿性を有し且人工ゼオライト粉体が10g/m2以上の重量割合で配合された消臭調湿基紙となす。
【0010】
かくして形成された消臭調湿基紙の人工ゼオライト粉体塗着層面若しくは消臭調湿基紙の一側面に、その表面が粗面状で且印刷インキの吸着性の大きな人工ゼオライト粉体面に鮮明で美装性の高い印刷を施すうえから、インクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と柄若しくは模様を施してなる構成に存し、更には張設使用に際して建物空間内に揮散滞留する揮発性有機化合物や臭気、及び湿気との接触表面積を大きく形成して効率良く吸着吸湿させるために、消臭調湿基紙の人工ゼオライト塗着層表面全体に亘って適宜形状及び成形密度を以ってエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施された構成、及び人工ゼオライト粉体塗着層を形成する組成中の塗着剤成分割合が3乃至25%重量割合及び人工ゼオライト粉体塗着層を形成する人工ゼオライト粉体重量に対して調色顔料が5乃至25%重量割合で配合された構成に存するものである。
【0011】
【作用】
本発明はかかる構成からなるため以下のような作用を有する。即ち消臭調湿基紙が透気性と透湿性を有する無塗工紙の一側面に、その平均粒径が50μm以下で且比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体がセルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により該人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で人工ゼオライト粉体塗着層が塗着され形成されてなり、若しくは天然繊維素原料と前記人工ゼオライト粉体に予め該天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを混合のうえ、該人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2以上の配合割合で且透気性及び透湿性を保持するよう抄紙して形成されるため、消臭調湿基紙には全体に亘って多数の透気孔隙が存在し、更には人工ゼオライト粉体塗着層を形成する水溶性塗着剤の水分蒸散に伴う蒸散通孔が多数生成されるため吸着性や吸湿性が十分に発揮されるとともに、且その裏面は粗面のため張設に際しての接着剤の被着性に優れ強固な張設施工がなしえる。
【0012】
そして該消臭調湿基紙の表面には人工ゼオライト粉体塗着層が形成され、若しくは配合抄紙されてなる人工ゼオライト粉体が多量に露出した状態を呈し、而もかかる表面にはインクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩で且柄及び模様が印刷されてなるため、粗面状で且印刷インキに対し吸着性を有する人工ゼオライト粉体塗着層若しくは人工ゼオライト粉体露出面にも鮮明な印刷を施すことが出来る。
【0013】
そして本発明を建物空間の壁面等に張設使用することにより、建物空間内で揮散滲出する揮発性有機化合物或いは発生する臭気が本発明に接触すると、その揮発性有機化合物や臭気がその吸着吸湿表面積率が大きく且吸着吸湿容量が極めて大きく而も絶対吸着吸湿容量の膨大な人工ゼオライト粉体に積極的に吸着されるとともに、その強力な塩基置換性により吸着された揮発性有機化合物や臭気が分解消去並びに分解消臭され、且該分解消去や分解消臭により吸着飽和が無くなり長期に亘って吸着性と分解消去性や分解消臭性が維持される。
【0014】
加えて該消臭調湿基紙にエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施された場合には、該エンボス加工や縮みしわ加工に伴う立体感や嵩高感が印刷された色彩や柄及び模様とともに創出されるばかりか、揮発性有機化合物や臭気との接触面積が増大して揮発性有機化合物や臭気が効率良く吸着され、更には裏面の接着剤被着面積も増大して張設が一段と強固になしえる。而も人工ゼオライト粉体は膨大量の吸湿保水性を有するため、多湿時には吸湿保水し且乾燥状態に合せて放湿するため、建物空間内の湿度が略一定に保持されて結露の発生も抑制される。
【0015】
【実施例】
以下に本発明実施例を図とともに説明すれば、図1は無塗工紙と人工ゼオライト粉体塗着層からなる消臭調湿基紙の断面説明図であり、図2は人工ゼオライト粉体が配合抄紙された消臭調湿基紙の断面説明図であって、本発明に用いる消臭調湿基紙3は透気性及び透湿性を有する無塗工紙1の一側面に人工ゼオライト粉体2Aを用いて人工ゼオライト粉体塗着層2が塗着形成された消臭調湿基紙3Aを用いても、或いは天然繊維素原料に人工ゼオライト粉体2Aを配合し抄紙した消臭調湿基紙3Bにおいても本発明目的が実現される。
【0016】
即ち無塗工紙1の一側面に人工ゼオライト粉体2Aを用いて人工ゼオライト塗着層2を塗着形成させた消臭調湿基紙3Aには透気性と透湿性を保持する無塗工紙1が用いられるもので、該無塗工紙1には透気孔隙1Aが多数形成されてなるもので、具体的なものとしては低密度に抄紙された再生故紙や中低質更紙或いは家庭用薄葉紙として分類される如く多数の透気孔隙1Aが形成されて極めて薄く抄紙されたものが使用でき、具体的なものとしてはティッシュペーパー、トイレットペーパー、京花紙、生理用紙、タオル用紙或いは化粧紙等を適宜数枚積層させたものが使用できる。
【0017】
かくして選択された無塗工紙1の一側面には、人工ゼオライト粉体2Aを用いた人工ゼオライト粉体塗着層2が塗着形成されている。
この人工ゼオライト粉体塗着層2を形成するために用いられる人工ゼオライト粉体2Aは、張設使用時に揮発性有機化合物や臭気或いは湿気と接触した場合に、積極的にこれらを吸着吸湿させるうえからその接触表面積率が大きなもの所謂粒径の小さなもの程好適であり、加えて塗着形成される人工ゼオライト粉体塗着層2の表面を成可く平滑に形成させるうえからも、その平均粒径においては50μm以下望ましくは30μm以下のものが望ましいが、あまり微粒径になると塗着形成時の分散性が阻害され且取扱時の飛散等取扱性が悪くなることから、最少でも3μm程度に留めることが望まれる。
【0018】
更に該人工ゼオライト粉体2Aは揮発性有機化合物や臭気或いは湿気を効率良く吸着吸湿させるうえからは、その吸着吸湿容量の大きなものが好適であることからその比表面積においては少なくとも120m2/g以上、望ましくは160乃至180m2/g以上のものが選択され、且吸着された揮発性有機化合物及び臭気を分解消去若しくは分解消臭させるとともに吸着飽和を無くして長期に亘る吸着性と分解消去及び分解消臭を維持させるうえから、その塩基置換容量(meq/100g)が少なくとも200mg以上好ましくは240乃至260mg以上の強い塩基置換性を保持するものが選択使用される。
そして考慮すべきは、通常人工ゼオライトの生成に際してのアルカリ前処理には水酸化ナトリウムが使用されるため、生成された人工ゼオライト粉体2Aにはナトリウムイオンが付加されてなるが、本発明の如く揮発性有機化合物や臭気の分解消去や分解消臭を主たる目的とするものでは、カルシウムイオンや鉄イオン、マグネシウムイオン或いはカリウムイオンに置換されたものがより好適である。
【0019】
かくして選択された人工ゼオライト粉体2Aは、無塗工紙1の一側面にセルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールより選ばれる水溶性塗着剤2Bにより、該人工ゼオライト粉体2Aが実質的に10g/m2以上の塗着重量割合を以って塗着されることにより、人工ゼオライト粉体塗着層2が塗着形成される。かかる場合に塗着剤としてセルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選択される水溶性塗着剤2Bが使用される所以は、これら水溶性塗着剤2Bの素材が人工ゼオライト塗着層2の固化形成時においても透気性や透湿性を保持すること、及び特には希釈溶媒としての水の蒸散に伴う多数の蒸散通孔2Cが形成されて人工ゼオライト粉体2Aの吸着性や吸湿性が十分に発揮されることによる。セルロース誘導体の具体的なものとしてはメチルセルロースやカルボキシメチルセルロースが、更に澱粉としては酸化澱粉やアルカリ澱粉が挙げられる。
【0020】
そして肝要なことは、あまり多量の水溶性塗着剤2Bを使用することは、人工ゼオライト粉体2Aの多孔質による吸着性や吸湿性が阻害される結果ともなることから、人工ゼオライト粉体塗着層2を形成する組成成分中における水溶性塗着剤2Bの成分割合は少なくとも3%重量割合以上で且最大25%重量割合以下に留めるべきである。
加えて本発明は建物空間内に張設し該建物空間内の美装を高める目的をも有するため、該人工ゼオライト粉体塗着層2の表面には色彩感に富み且鮮明な柄や模様の印刷が望まれるものの、人工ゼオライト粉体2Aはその原材料が石炭燃焼灰や鋳造廃砂或いは浚渫砂泥等を用いる関係上基本色調が暗灰色であり、かかる状態では色彩感や鮮明な柄や模様を現出させることに難点が生じる。
【0021】
これがため人工ゼオライト粉体塗着層2を形成する人工ゼオライト粉体2Aの重量に対して酸化チタン、炭酸カルシウム、酸性白土若しくはサチンホワイトから選ばれる調色顔料2Dを少なくとも5.0%重量割合以上最大でも25%重量割合の範囲で配合させてやることにより白色化と且高明度化が可能となり、一段と色彩感に優れ而も鮮明な柄や模様の印刷がなされることとなる。かかる場合に調色顔料2Dを最大25%重量割合に制限するのは、人工ゼオライト粉体2Aの組成割合が相対的に減少し吸着性や吸湿性が低下することによる。
【0022】
本発明に用いる消臭調湿基紙3は、前述の如き構成によるもの以外に図2に示すように人工ゼオライト粉体2Aを抄紙原料たる再生パルプやパルプ、綿、麻等の天然繊維素1Bに配合のうえ抄紙した消臭調湿基紙3Bを使用することも可能であって、該消臭調湿基紙3Bは天然繊維素1Bに、その平均粒径が50μm以下で且その比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体2Aを実質的に10g/m2以上の配合割合を以って抄紙されれば良い。
【0023】
然しがなら抄紙は比較的長い天然繊維素1B相互を絡合させて形成させるものであるが、配合すべき人工ゼオライト粉体2Aはその平均粒径が50μm以下の微粒状のものであるから、天然繊維素1Bとの単なる混合では該人工ゼオライト粉体2Aが配合された抄紙が形成できない。
【0024】
そこで天然繊維素1Bからなる原料と、人工ゼオライト粉体2Aがマイナス帯電体であること並びに多孔質であることを活用し、一つの手段としては前記水溶性塗着剤2Bの略1.5乃至5.0%水溶液中において天然繊維素1Bを人工ゼオライト粉体2Aに接着担持させて天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料を作成し、而して人工ゼオライト粉体2Aが実質的に10g/m2以上となる天然繊維素からなる原料と天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを適宜割合により混合し抄紙することで形成される。
【0025】
他の手段としては天然繊維素1Bに人工ゼオライト粉体2Aを所要割合で混合のうえ、高分子凝集剤例えば硫酸アルミニウムを0.5乃至2.5%重量割合で添加撹拌して、天然繊維素1Bと人工ゼオライト粉体2Aとを凝集担持させて絡合性を高めて天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料となしたうえ抄紙することでも形成される。
【0026】
かくして無塗工紙1の一側面に人工ゼオライト粉体塗着層2Aが形成された消臭調湿基紙3Aの該人工ゼオライト粉体塗着層2Aの表面、若しくは人工ゼオライト粉体2Aが配合されて抄紙された消臭調湿基紙3Bの一側面には、これら消臭調湿基紙3A及び3Bの外表面の粗面さと、且人工ゼオライト粉体2Aの印刷インキの吸着滲みに対しても鮮明な色彩と明確な柄や模様を現出させるため、図3に示すようインクジェット印刷若しくはドット印刷により適宜の色彩と且柄及び模様4が印刷される。
かかるインクジェット印刷若しくはドット印刷には特段の制約はないが、所望の色彩と柄及び模様の印刷4を施す場合に消臭調湿基紙3A若しくは3Bの表面全面に印刷4が施されると、該印刷4による印刷インキで人工ゼオライト粉体2Aの外表面が隠蔽されて揮発性有機化合物や臭気の吸着性及び湿気の吸湿及び放湿所謂調湿性が阻害されることから、少なくとも消臭調湿基紙3A若しくは3Bの表面が40%以上露出される程度に印刷4が施されるよう配慮すべきであり、望ましくはドット印刷による印刷4が好適である。
【0027】
かくして本発明消臭調湿性壁紙5が形成されるものであるが、更に本発明の目的たる揮発性有機化合物や臭気の吸着と分解消去並びに分解消臭、及び美装性並びに張設施工性を一段と向上させる手段として、消臭調湿基紙3A或いは3B全体にエンボス加工6若しくは縮みしわ加工7を施すことが提案される。
【0028】
即ち図4は消臭調湿基紙3Aにエンボス加工6が施された見取図であって、同図4には全体に亘って菱形のエンボス加工6が施された状態が示されており、具体的なエンボスの形状や成形密度或いは成形深さ等は、張設使用される建物空間の使用途や使用方法、或いは消臭調湿基紙3Aの厚さや色調、印刷4の条件等を勘案のうえ決定される。
【0029】
そしてエンボス加工6の加工手段としては特段の制約はなく、一般的なエンボスロールによりなされるもので、深いエンボス加工6にはマッチドスチールエンボスロールが好適であり、更に装置的に安価で且浅いエンボス加工6の場合にはペーパーツースチールエンボスロールが望ましく、或いはキメ細かで嵩高なエンボス加工6にはラバーツースチールエンボスロール等の使用が好都合である。
当然にかかるエンボス加工6を施すことにより、消臭調湿基紙3A表面の揮発性有機化合物や臭気或いは湿気等との接触面積が拡大してこれらの吸着吸湿が効率良くなされ、且消臭調湿基紙3A裏面の被着面積も拡大し張設施工に際しての接着剤の塗付性が向上し施工性も向上するとともに、印刷4に伴う色彩感や美感に加えて立体感も加重され美装性が高まる。
【0030】
図5は消臭調湿基紙3Bに縮みしわ加工7が施された見取図であって、該縮みしわの具体的形状や成形密度等も張設使用される建物空間の使用途や使用方法或いは消臭調湿基紙3Bの厚さや色調、印刷4の条件等を勘案して適宜に決定されるもので、該縮みしわ加工7の加工手段も特段に制約はないが、具体的な加工手段を例示すればエンボス加工に用いられるマッチドスチールエンボスロールの如き二本のロールに具体的縮みしわ模様が噛み合わされるよう形成し、この二本のロール間に消臭調湿基紙3Bを挟圧挿通させることにより簡便且安価に縮みしわ加工がなしえる。
【0031】
当然にかかる縮みしわ加工7の成形により、消臭調湿基紙3B表面の揮発性有機化合物や臭気或いは湿気との接触面積が拡大し効率的な吸着吸湿がなされ、更には裏面の被着面積も拡大されて施工性も向上するとともに美感上自然感や嵩高感が創出されて美装性が一段と高められる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は上述したように透気性及び透湿性を有する無塗工紙の一側面に平均粒径が50μm以下で比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、セルロース誘導体やカゼイン、ゼラチン、澱粉或いはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により10g/m2以上の塗着重量割合で塗着された消臭調湿基紙、若しくは天然繊維素と前記人工ゼオライト粉体に該天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体とを混合し、人工ゼオライト粉体が実質的に10g/m2/g以上の配合割合で配合抄紙された消臭調湿基紙を用い、且これら消臭調湿基紙の人工ゼオライト塗着層表面若しくはその一側面にインクジェット印刷若しくはドット印刷により多様な色彩と柄及び模様の印刷が施され、更には消臭調湿基紙全体に亘って適宜の形状と成形密度を以ってエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施されてなるため、裏面には被着面積が大きく形成され接着剤の良好な塗付と且強固な張設が能率良くなしえるとともに、該張設された表面にも大きな接触面積が形成され而も該表面には多量の人工ゼオライト粉体が露出し若しくは現出しているため、揮発性有機化合物や臭気が積極的且効率良く吸着されるとともに分解消去及び分解消臭され、且吸着飽和が回避されて長期に亘って吸着と分解消去及び分解消臭効果が働くため極めて安全で快適な建物空間が創出される。
【0033】
更には過剰な湿気に対しても積極的且効率良く吸湿され保水されるとともに、乾燥に伴い放湿する調湿作用が働くため結露の発生が抑制され黴や細菌の繁殖も抑制されて極めて衛生的建物空間が創出される。
加えて本発明の外表面には多彩で且適宜の柄や模様の印刷が施されてなり、而もエンボス加工や縮みしわ加工とも相俟って立体感や嵩高感が加重されて美装性が著しく高められるとともに、改修改装時における廃棄も自然崩壊がなされ環境汚染も無くなる等極めて優れた特長を具備した消臭調湿壁紙である。
【図面の簡単な説明】
【図1】無塗工紙と人工ゼオライト塗着層からなる消臭調湿基紙の断面説明図である。
【図2】人工ゼオライト粉体が配合抄紙された消臭調湿基紙の断面説明図である。
【図3】本発明の見取図である。
【図4】エンボス加工が施された消臭調湿基紙の見取図である。
【図5】縮みしわ加工が施された消臭調湿基紙の見取図である。
【符号の説明】
1 無塗工紙
1A 透気孔隙
1B 天然繊維素
2 人工ゼオライト塗着層
2A 人工ゼオライト粉体
2B 水溶性塗着剤
2C 蒸散通孔
2D 調色顔料
3 消臭調湿基紙
3A 無塗工紙と人工ゼオライト塗着層からなる消臭調湿基紙
3B 人工ゼオライト粉体が配合抄紙された消臭調湿基紙
4 印刷
5 消臭調湿壁紙
6 エンボス加工
7 縮みしわ加工
Claims (6)
- 透気性並びに透湿性を保持する無塗工紙の一側面に、その平均粒径が50μm以下で且比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が、セルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、澱粉若しくはポリビニルアルコールから選ばれる水溶性塗着剤により実質的に10g/m2以上の塗着重量割合で人工ゼオライト塗着層が塗着されて消臭調湿基紙が形成され、而も該消臭調湿基紙の人工ゼオライト粉体塗着層面全体に亘ってインクジェット印刷若しくはドット印刷による適宜の色彩、柄若しくは模様が印刷されてなることを特徴とする消臭調湿性壁紙。
- 人工ゼオライト粉体塗着層を形成する組成中の塗着剤成分割合が3乃至25%重量割合からなる、請求項1記載の消臭調湿性壁紙。
- 人工ゼオライト粉体塗着層を形成する人工ゼオライト粉体重量に対して5乃至25%重量割合で酸化チタン、炭酸カルシウム、酸性白土若しくはサチンホワイトから選ばれる調色顔料が配合されてなる請求項1若しくは請求項2記載の消臭調湿性壁紙。
- 消臭調湿基紙の人工ゼオライト粉体塗着層表面全体に亘って、適宜形状及び成形密度を有するエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施されてなる請求項1乃至請求項3記載の消臭調湿性壁紙。
- 再生パルプ、パルプ、綿、麻等の天然繊維素原料と、その平均粒径が50μm以下で且比表面積が少なくとも120m2/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体に該天然繊維素を担持させた天然繊維素担持人工ゼオライト粉体原料とを混合のうえ抄紙し、実質的に人工ゼオライト粉体が10g/m2以上の重量割合で配合された消臭調湿基紙が用いられてなる請求項1記載の消臭調湿性壁紙。
- 消臭調湿基紙の全体に亘って、適宜形状及び成形密度を有するエンボス加工若しくは縮みしわ加工が施されてなる請求項5記載の消臭調湿壁紙。
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