JP2004217605A - カルボスチリル化合物 - Google Patents
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Abstract
【課題】色素前駆体などとして実用的に有用な反応性の高い低分子量のカルボスチリル化合物及びその類似体を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示される、カルボスチリル化合物及びその類似体。
【化1】
式中、Zは、−NR2−、−0−、−S−、−C(CH3)2−、−CH2C(CH3)2−を表し、R2は、水素原子もしくは炭素数1から5の無置換アルキル基を表し、R1は、炭素数1から5の無置換アルキル基、炭素数1から5のフッ素化アルキル基若しくは、水酸基が置換した炭素数1から5のアルキル基を表し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、チオアリール基、スルホニル基、スルフェニル基を表す。但し、R1がメチル基のときはXは水素原子またはクロル原子である。R1がトリフルオロメチル基のとき、Xは、クロル原子であってはならない。
【選択図】 なし
【解決手段】下記一般式(I)で示される、カルボスチリル化合物及びその類似体。
【化1】
式中、Zは、−NR2−、−0−、−S−、−C(CH3)2−、−CH2C(CH3)2−を表し、R2は、水素原子もしくは炭素数1から5の無置換アルキル基を表し、R1は、炭素数1から5の無置換アルキル基、炭素数1から5のフッ素化アルキル基若しくは、水酸基が置換した炭素数1から5のアルキル基を表し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、チオアリール基、スルホニル基、スルフェニル基を表す。但し、R1がメチル基のときはXは水素原子またはクロル原子である。R1がトリフルオロメチル基のとき、Xは、クロル原子であってはならない。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬・農薬等の生理活性物質の中間体、診断用指示薬、インクジェット用染料の前駆体、CCD用及び液晶用カラーフィルター染料の前駆体、及びヘアダイ用染料の前駆体として有用なカルボスチリル誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カルボスチリル誘導体は、古くから知られた化合物である。例えば下記特許文献1には、写真用シアンカプラーとして化合物例が記載されている。これらは、写真用現像主薬の酸化体とカップリング反応し、いわゆるアゾメチン色素を与える。これらカルボスチリル誘導体から生成したアゾメチン色素は、光及び熱に対する堅牢性が高い事が記載されている。但し、これらに記載されている具体化合物例は、すべて分子量が大きく、かなり疎水性の高い化合物で、分子量の小さい化合物についての記載は無い。一方、カルボスチリル誘導体から誘導される感熱転写記録色素の発明が提案されている(下記特許文献2参照)。該特許文献には色素前駆体であるカルボスチリル誘導体が記載されている。該化合物は、トリフルオロアシルアミノ基、クロル原子を有している。この化合物は、フェニレンジアミンの酸化体やアゾ化合物との反応性が低く、色素前駆体としては、有用性に乏しい。従って、熱及び光堅牢性の高い色素の前駆体であるカルボスチリル誘導体において、アゾ化合物やフェニレンジアミンの酸化体との反応性が高い化合物が求められていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−105248号公報の第4〜8頁
【特許文献2】
特公平6−88462号公報の第18頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は実用的に有用な化合物である反応性の高い低分子量のカルボスチリル化合物及びその類似体(以下、単にカルボスチリル化合物という。)に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討の結果、下記一般式(I)で示されるカルボスチリル化合物が有用である事を見出した。
【0006】
【化2】
【0007】
式中、Zは、−NR2−、−0−、−S−、−C(CH3)2−、−CH2C(CH3)2−を表し、R2は、水素原子もしくは炭素数1から5の無置換アルキル基を表し、R1は、炭素数1から5の無置換アルキル基、炭素数1から5のフッ素化アルキル基若しくは、水酸基が置換した炭素数1から5のアルキル基を表し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、チオアリール基、スルホニル基、スルフェニル基を表す。但し、R1がメチル基のときはXは水素原子またはクロル原子である。R1がトリフルオロメチル基のとき、Xは、クロル原子であってはならない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳しく説明する。
前記一般式において、R1は炭素数1から5の無置換アルキル基、炭素数1から5のフッ素化アルキル基若しくは水酸基が置換した炭素数1から5のアルキル基を表し、R2は、水素原子もしくは炭素数1から5までの無置換アルキル基を表す。これらの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、ヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
【0009】
前記一般式において、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、チオアリール基、スルホニル基、スルフェニル基を表す。これらの例として、ハロゲン原子は、フッ素原子、クロル原子、ブロム原子が挙げられ、アルコキシ基は、炭素数1から5のアルコキシ基、(メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基が挙げられる。チオアルキル基としては、炭素数1から5のチオアルキル基(メチルチオ、ブチルチオ)、チオアリール基としては、フェニルチオ基が挙げられる。スルホニル基としては、メタンスルフォニル基が挙げられ、スルフィニル基としては、メチルスルフィニル基が挙げられる。
【0010】
前記一般式において、R1は炭素数1から3が好ましく、炭素数1若しくは2が更に好ましい。R2は、水素原子もしくは、メチル基が好ましく、より好ましくは、水素原子である。Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基が好ましく、水素原子、クロル原子、若しくは、炭素数1〜3のアルコキシ基が更に好ましい。
本発明の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
本発明の一般式(I)で表されるカルボスチリル化合物は、次式のスキームに従って合成することができる。
下記式中、Z、X及びR1は前記と同じ意味を持つ。Yは塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子を示す。
【0016】
【化7】
【0017】
一般式(II)で表される化合物自体は公知の化合物であり、文献記載の方法により合成することができる。一般式(II)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物の反応モル比は、好ましくは1:1〜1:1.5のモル比であり、より好ましくは1:1〜1:1.2のモル比である。反応溶媒としては、誘電率5以上の溶媒が好ましく、更に好ましくは酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、等があげられる。
反応温度は5〜40℃が好ましく、反応時間は0.5〜3時間が好ましい。
【0018】
次に本発明の実施例に基づき、さらに詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1(化合物(1)の合成)
下記合成方法により例示化合物(1)を合成した。
【0019】
【化8】
【0020】
化合物(A)は、特開平1−105248号に記載の方法で合成する事ができる。
化合物(A)、20gをジメチルアセトアミド50mlと酢酸エチル50mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド8.1mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、23.1gの例示化合物(1)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.30(6H,s)、2.10(2H,s)、6.33(2H,d)、6.89(2H,d)、9.73(1H,s)、9.94(1H,brs)、10.20(1H,brs)
MS m/z 234(M+)
融点 300℃以上
【0021】
実施例2(化合物(2)の合成)
下記合成方法により例示化合物(2)を合成した。
【0022】
【化9】
【0023】
化合物(C)は、特開平1−105248号に記載の方法で合成した。
化合物(C)、20gをジメチルアセトアミド50mlと酢酸エチル50mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド6.9mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、22.7gの例示化合物(2)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.32(6H,s)、2.10(2H,s)、7.06(1H,s)、9.75(1H,brs)、9.83(1H,s)、10.62(1H,s)
MS m/z 268(M+)
融点 273℃〜275℃
【0024】
実施例3(化合物(3)の合成)
下記合成方法により例示化合物(3)を合成した。
【0025】
【化10】
【0026】
化合物(D)は、特開昭58−105229号に記載の方法で合成した。
化合物(D)、12gをジメチルアセトアミド80mlに溶解し、氷冷下、アセチルクロリド3.9mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、60mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、13.0gの例示化合物(3)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.38(6H,s)、2.09(2H,s)、7.18(1H,s)、9.20(1H,brs)、9.39(1H,s)、9.78(1H,brs)
MS m/z 282(M+)
融点 183℃〜184℃
【0027】
実施例4(化合物(4)の合成)
下記合成方法により例示化合物(4)を合成した。
【0028】
【化11】
【0029】
化合物(E)は、特開昭58−105229号に記載の方法で合成した。
化合物(E)、10gをアセトニトリル40mlに溶解し、室温下、トリフルオロ酢酸無水物7.5mlをゆっくり滴下した。反応後、酢酸エチル100ml加え、水洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、酢酸エチルを減圧留去する事した。残査にアセトニトリル50mlを添加し、再結晶した後、析出した結晶をろ過する事により、例示化合物(4)を12.5g得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.35(6H,s)、2.33(2H,s)、6.39(2H,d)、6.90(2H,d)、9.10(1H,brs)、10.40(1H,brs)
MS m/z 300(M+)
融点 126℃〜129℃
【0030】
実施例5(化合物(5)の合成)
下記合成方法により例示化合物(5)を合成した。
【0031】
【化12】
【0032】
化合物(E)、19gをジメチルアセトアミド50mlと酢酸エチル50mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド8.1mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、22.5gの例示化合物(5)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.32(6H,s)、2.09(3H,s)、2.31(2H,s)、6.37(2H,d)、6.88(2H,d)、9.36(1H,s)、9.89(1H,brs)、10.00(1H,brs)
MS m/z 247(M+)
融点 211〜212℃
【0033】
実施例6(化合物(6)の合成)
下記合成方法により例示化合物(6)を合成した。
【0034】
【化13】
【0035】
化合物(F)は、特開昭58−105229号に記載の方法で合成した。
化合物(F)、10gをジメチルアセトアミド20mlと酢酸エチル30mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド4.2mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlのアセトニトリルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、10.7gの例示化合物(6)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.37(6H,s)、2.10(3H,s)、2.31(2H,s)、3.79(3H,s)6.72(1H,s)、8.80(1H,s)、8.88(1H,brs)、9.90(1H,brs)
MS m/z 277(M+)
融点 176〜178℃
【0036】
【発明の効果】
本発明の化合物は低分子量のカルボスチリル化合物であって、色素前駆体などに用いられる。また、疎水性は低くてその反応性が高く、実用上有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬・農薬等の生理活性物質の中間体、診断用指示薬、インクジェット用染料の前駆体、CCD用及び液晶用カラーフィルター染料の前駆体、及びヘアダイ用染料の前駆体として有用なカルボスチリル誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カルボスチリル誘導体は、古くから知られた化合物である。例えば下記特許文献1には、写真用シアンカプラーとして化合物例が記載されている。これらは、写真用現像主薬の酸化体とカップリング反応し、いわゆるアゾメチン色素を与える。これらカルボスチリル誘導体から生成したアゾメチン色素は、光及び熱に対する堅牢性が高い事が記載されている。但し、これらに記載されている具体化合物例は、すべて分子量が大きく、かなり疎水性の高い化合物で、分子量の小さい化合物についての記載は無い。一方、カルボスチリル誘導体から誘導される感熱転写記録色素の発明が提案されている(下記特許文献2参照)。該特許文献には色素前駆体であるカルボスチリル誘導体が記載されている。該化合物は、トリフルオロアシルアミノ基、クロル原子を有している。この化合物は、フェニレンジアミンの酸化体やアゾ化合物との反応性が低く、色素前駆体としては、有用性に乏しい。従って、熱及び光堅牢性の高い色素の前駆体であるカルボスチリル誘導体において、アゾ化合物やフェニレンジアミンの酸化体との反応性が高い化合物が求められていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−105248号公報の第4〜8頁
【特許文献2】
特公平6−88462号公報の第18頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は実用的に有用な化合物である反応性の高い低分子量のカルボスチリル化合物及びその類似体(以下、単にカルボスチリル化合物という。)に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討の結果、下記一般式(I)で示されるカルボスチリル化合物が有用である事を見出した。
【0006】
【化2】
【0007】
式中、Zは、−NR2−、−0−、−S−、−C(CH3)2−、−CH2C(CH3)2−を表し、R2は、水素原子もしくは炭素数1から5の無置換アルキル基を表し、R1は、炭素数1から5の無置換アルキル基、炭素数1から5のフッ素化アルキル基若しくは、水酸基が置換した炭素数1から5のアルキル基を表し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、チオアリール基、スルホニル基、スルフェニル基を表す。但し、R1がメチル基のときはXは水素原子またはクロル原子である。R1がトリフルオロメチル基のとき、Xは、クロル原子であってはならない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳しく説明する。
前記一般式において、R1は炭素数1から5の無置換アルキル基、炭素数1から5のフッ素化アルキル基若しくは水酸基が置換した炭素数1から5のアルキル基を表し、R2は、水素原子もしくは炭素数1から5までの無置換アルキル基を表す。これらの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、ヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
【0009】
前記一般式において、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、チオアリール基、スルホニル基、スルフェニル基を表す。これらの例として、ハロゲン原子は、フッ素原子、クロル原子、ブロム原子が挙げられ、アルコキシ基は、炭素数1から5のアルコキシ基、(メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基が挙げられる。チオアルキル基としては、炭素数1から5のチオアルキル基(メチルチオ、ブチルチオ)、チオアリール基としては、フェニルチオ基が挙げられる。スルホニル基としては、メタンスルフォニル基が挙げられ、スルフィニル基としては、メチルスルフィニル基が挙げられる。
【0010】
前記一般式において、R1は炭素数1から3が好ましく、炭素数1若しくは2が更に好ましい。R2は、水素原子もしくは、メチル基が好ましく、より好ましくは、水素原子である。Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基が好ましく、水素原子、クロル原子、若しくは、炭素数1〜3のアルコキシ基が更に好ましい。
本発明の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
本発明の一般式(I)で表されるカルボスチリル化合物は、次式のスキームに従って合成することができる。
下記式中、Z、X及びR1は前記と同じ意味を持つ。Yは塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子を示す。
【0016】
【化7】
【0017】
一般式(II)で表される化合物自体は公知の化合物であり、文献記載の方法により合成することができる。一般式(II)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物の反応モル比は、好ましくは1:1〜1:1.5のモル比であり、より好ましくは1:1〜1:1.2のモル比である。反応溶媒としては、誘電率5以上の溶媒が好ましく、更に好ましくは酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、等があげられる。
反応温度は5〜40℃が好ましく、反応時間は0.5〜3時間が好ましい。
【0018】
次に本発明の実施例に基づき、さらに詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1(化合物(1)の合成)
下記合成方法により例示化合物(1)を合成した。
【0019】
【化8】
【0020】
化合物(A)は、特開平1−105248号に記載の方法で合成する事ができる。
化合物(A)、20gをジメチルアセトアミド50mlと酢酸エチル50mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド8.1mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、23.1gの例示化合物(1)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.30(6H,s)、2.10(2H,s)、6.33(2H,d)、6.89(2H,d)、9.73(1H,s)、9.94(1H,brs)、10.20(1H,brs)
MS m/z 234(M+)
融点 300℃以上
【0021】
実施例2(化合物(2)の合成)
下記合成方法により例示化合物(2)を合成した。
【0022】
【化9】
【0023】
化合物(C)は、特開平1−105248号に記載の方法で合成した。
化合物(C)、20gをジメチルアセトアミド50mlと酢酸エチル50mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド6.9mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、22.7gの例示化合物(2)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.32(6H,s)、2.10(2H,s)、7.06(1H,s)、9.75(1H,brs)、9.83(1H,s)、10.62(1H,s)
MS m/z 268(M+)
融点 273℃〜275℃
【0024】
実施例3(化合物(3)の合成)
下記合成方法により例示化合物(3)を合成した。
【0025】
【化10】
【0026】
化合物(D)は、特開昭58−105229号に記載の方法で合成した。
化合物(D)、12gをジメチルアセトアミド80mlに溶解し、氷冷下、アセチルクロリド3.9mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、60mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、13.0gの例示化合物(3)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.38(6H,s)、2.09(2H,s)、7.18(1H,s)、9.20(1H,brs)、9.39(1H,s)、9.78(1H,brs)
MS m/z 282(M+)
融点 183℃〜184℃
【0027】
実施例4(化合物(4)の合成)
下記合成方法により例示化合物(4)を合成した。
【0028】
【化11】
【0029】
化合物(E)は、特開昭58−105229号に記載の方法で合成した。
化合物(E)、10gをアセトニトリル40mlに溶解し、室温下、トリフルオロ酢酸無水物7.5mlをゆっくり滴下した。反応後、酢酸エチル100ml加え、水洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、酢酸エチルを減圧留去する事した。残査にアセトニトリル50mlを添加し、再結晶した後、析出した結晶をろ過する事により、例示化合物(4)を12.5g得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.35(6H,s)、2.33(2H,s)、6.39(2H,d)、6.90(2H,d)、9.10(1H,brs)、10.40(1H,brs)
MS m/z 300(M+)
融点 126℃〜129℃
【0030】
実施例5(化合物(5)の合成)
下記合成方法により例示化合物(5)を合成した。
【0031】
【化12】
【0032】
化合物(E)、19gをジメチルアセトアミド50mlと酢酸エチル50mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド8.1mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlの酢酸エチルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、22.5gの例示化合物(5)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.32(6H,s)、2.09(3H,s)、2.31(2H,s)、6.37(2H,d)、6.88(2H,d)、9.36(1H,s)、9.89(1H,brs)、10.00(1H,brs)
MS m/z 247(M+)
融点 211〜212℃
【0033】
実施例6(化合物(6)の合成)
下記合成方法により例示化合物(6)を合成した。
【0034】
【化13】
【0035】
化合物(F)は、特開昭58−105229号に記載の方法で合成した。
化合物(F)、10gをジメチルアセトアミド20mlと酢酸エチル30mlの混合溶媒中に溶解し、氷冷下、アセチルクロリド4.2mlをゆっくり滴下した。反応後、反応液を氷水中に注ぎしばらく攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥後、100mlのアセトニトリルを加え、加熱洗浄した。結晶をろ過する事により、10.7gの例示化合物(6)を得た。
1H‐NMR(300MHz、CDCl3)
δ1.37(6H,s)、2.10(3H,s)、2.31(2H,s)、3.79(3H,s)6.72(1H,s)、8.80(1H,s)、8.88(1H,brs)、9.90(1H,brs)
MS m/z 277(M+)
融点 176〜178℃
【0036】
【発明の効果】
本発明の化合物は低分子量のカルボスチリル化合物であって、色素前駆体などに用いられる。また、疎水性は低くてその反応性が高く、実用上有用である。
Claims (1)
- 下記一般式(I)で示される、カルボスチリル化合物及びその類似体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003010169A JP2004217605A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | カルボスチリル化合物 |
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ID=32899454
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-
2003
- 2003-01-17 JP JP2003010169A patent/JP2004217605A/ja active Pending
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