JPH10265691A - アゾ色素 - Google Patents

アゾ色素

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Publication number
JPH10265691A
JPH10265691A JP7179797A JP7179797A JPH10265691A JP H10265691 A JPH10265691 A JP H10265691A JP 7179797 A JP7179797 A JP 7179797A JP 7179797 A JP7179797 A JP 7179797A JP H10265691 A JPH10265691 A JP H10265691A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
less carbon
dye
ring
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Pending
Application number
JP7179797A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Uchida
内田  修
Kozo Sato
幸蔵 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP7179797A priority Critical patent/JPH10265691A/ja
Publication of JPH10265691A publication Critical patent/JPH10265691A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B17/00Azine dyes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色相の鮮明さと、光、熱、空気、薬品などに
対する安定性とをともに両立したアゾ色素を提供する。 【解決手段】 式(1)で表わされるアゾ色素。〔式(1)
中、R1、R2、R3は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原
子又は=NR4(R4はアルキル基又はアリール基)を表す。
Zはヘテロ環残基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、へテロ環アリールチオ基、アシルアミノ基、スル
ホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アミ
ノカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基又はア
ミノ基を表す。YとZは互いに結合して環を形成するこ
とはない。rは0〜4である。〕 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた吸収特性を
示し、光、熱、空気、薬品などに対する堅牢性が高い新
規なアゾ色素に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているアゾ色素はイエロ
ー色素としての十分な色相の鮮明さと、光、熱、空気、
薬品等に対する十分な安定性を兼ね備えたものは見いだ
されていない。また、それらを解決するための分子設計
は色素のコストを大幅に高めることが多く実用的ではな
かった。また、その分子設計によって分子量の増大を引
き起こし、色素の使用形態上の諸特性(例えば、拡散転
写写真システム、あるいは昇華型写真システムの場合は
転写性など)を満足し得なかった。
【0003】ジャーナル フュウワー プラクティッシ
ュ ケミー(Journal fuer Practische Chemie)139
巻、141ページ、1934年にアゾ部窒素原子上にア
シル基を有するアゾ化合物が開示されているが、色素と
しての特性は明らかにされておらず、またそれらを合
成、検討した結果、それらの化合物は安定性が極めて悪
く、色素としての使用は困難であることがわかった。ま
た、ケミカルアブストラクツ(Chemical Abstracts)1
05巻、191223u、1986年にアゾ部窒素原子
上にリン酸エステル基を有するアゾ化合物について開示
されているが、これを合成、検討した結果、酸および熱
に対する安定性が低いことがわかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より知られている
アゾ色素は十分な色相の鮮明さと、十分な安定性を兼ね
備えたものは見いだされていない。また、製造コストが
高く、分子量が大きいなどの欠点を有していた。従っ
て、本発明の目的は色相の鮮明さと、光、熱、空気、薬
品等に対する安定性とをともに改良し、低コストなイエ
ロー色素を提供することである。また、分子量の小さ
な、あるいは所望の分子量への調節が容易なイエロー色
素を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、下記一般式(1)で表されるアゾ色素が
前述の諸目的を効果的に達成し、先行技術の欠点を十分
に改良できることを見いだした。
【0006】
【化2】
【0007】式中、R1、R2、R3は置換基を表す。Y
は酸素原子、硫黄原子又は=NR4を表す。ここでR4
アルキル基又はアリール基を表す。Zはヘテロ環残基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、へテロ環アリ
ールチオ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ
基、スルファモイルアミノ基又はアミノ基を表す。Yと
Zは互いに結合して環を形成することはない。rは0な
いし4であり、rが2以上の場合、R1は同一であって
も異なっていてもよく、またそれぞれが互いに環を形成
してもよい。R2、R3は同一であっても異なっていても
よく、またそれぞれが、あるいはR1とともに互いに環
を形成してもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に一般式(1)について詳細
に説明する。式中、R1は置換基を表し、置換基として
は以下のものが挙げられる。シアノ基、カルボキシル
基、スルホ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子
(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アル
キル基(炭素数30以下、好ましくは炭素数8以下の置
換されてもよいアルキル基。例えば、メチル基、トリフ
ルオロメチル基、ベンジル基、ジメチルアミノメチル
基、エトキシカルボニルメチル基、アセチルアミノメチ
ル基、エチル基、カルボキシエチル基、アリル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、t−
ブチル基、t−ペンチル基、シクロペンチル基、n−へ
キシル基、t−へキシル基、シクロへキシル基、t−オ
クチル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデ
シル基、など)、アリール基(炭素数30以下、好まし
くは炭素数10以下の置換されてもよいアリール基。例
えば、フェニル基、ナフチル基、3−ヒドロキシフェニ
ル基、3−クロロフェニル基、4−アセチルアミノフェ
ニル基、2−メタンスルホニルフェニル基、4−メトキ
シフェニル基、4−メタンスルホニルフェニル基、2,
4−ジメチルフェニル基、など)、複素環残基(炭素数
30以下、好ましくは炭素数10以下の置換されてもよ
い複素環残基。例えば、1−イミダゾリル基、2−フリ
ル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、3,5−ジシ
アノ−2−ピリジル基、5−テトラゾリル基、5−フェ
ニル−1−テトラゾリル基、2−ベンツチアゾリル基、
2−ベンツイミダゾリル基、2−ベンツオキサゾリル
基、2−オキサゾリン−2−イル基、モルホリノ基な
ど)、アシル基(炭素数20以下、好ましくは炭素数8
以下の置換されてもよいアシル基。例えば、アセチル
基、プロピオニル基、ブチロイル基、iso−ブチロイ
ル基、2,2−ジメチルプロピオニル基、ベンゾイル
基、3,4−ジクロロベンゾイル基、3−アセチルアミ
ノ−4−メトキシベンゾイル基、4−メチルベンゾイル
基など)、スルホニル基(炭素数20以下、好ましくは
炭素数8以下の置換されてもよいスルホニル基。例え
ば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、クロル
メタンスルホニル基、プロパンスルホニル基、ブタンス
ルホニル基、n−オクタンスルホニル基、n−ドデカン
スルホニル基、ベンゼンスルホニル基、4−メチルフェ
ニルスルホニル基など)、
【0009】アルコキシ基(炭素数20以下、好ましく
は炭素数8以下の置換されてもよいアルコキシ基。例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、
iso−プロピルオキシ基、シクロヘキシルメトキシ基
など)、アリールオキシ基、へテロアリールオキシ基
(炭素数20以下、好ましくは炭素数10以下の置換さ
れてもよいアリールオキシ基、へテロアリールオキシ
基。例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、4−ア
セチルアミノフェノキシ基、ピリミジン−2−イルオキ
シ基、2−ピリジルオキシ基など)、シリルオキシ基
(炭素数10以下、好ましくは炭素数7以下の置換され
ていても良いシリルオキシ基。例えば、トリメチルシリ
ルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基
など)、アルキルチオ基(炭素数20以下、好ましくは
炭素数8以下の置換されてもよいアルキルチオ基。例え
ば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基、
n−オクチルチオ基、t−オクチルチオ基、エトキシカ
ルボニルメチルチオ基、ベンジルチオ基、2−ヒドロキ
シエチルチオ基など)、アリールチオ基、へテロアリー
ルチオ基(炭素数20以下、好ましくは炭素数10以下
の置換されてもよいアリールチオ基、へテロアリールチ
オ基。例えば、フェニルチオ基、4−クロロフェニルチ
オ基、2−n−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチ
オ基、4−ニトロフェニルチオ基、2−ニトロフェニル
チオ基、4−アセチルアミノフェニルチオ基、1−フェ
ニル−5−テトラゾリルチオ基、5−メタンスルホニル
ベンゾチアゾール−2−イル基など)、カルバモイル基
(炭素数20以下、好ましくは炭素数8以下の置換され
てもよいカルバモイル基。例えば、カルバモイル基、メ
チルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ビス−
(2−メトキシエチル)カルバモイル基、ジエチルカル
バモイル基、シクロヘキシルカルバモイル基、ジ−n−
オクチルカルバモイル基など)、スルファモイル基(炭
素数20以下、好ましくは炭素数8以下の置換されても
よいスルファモイル基。例えば、スルファモイル基、メ
チルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、ビ
ス−(2−メトキシエチル)スルファモイル基、ジエチ
ルスルファモイル基、ジ−n−ブチルスルファモイル
基、メチル−n−オクチルスルファモイル基、3−エト
キシプロピルメチルスルファモイル基、N−フェニル−
N−メチルスルファモイル基など)、
【0010】アシルアミノ基(炭素数20以下、好まし
くは炭素数8以下の置換されてもよいアシルアミノ基。
例えば、アセチルアミノ基、2−カルボキシベンゾイル
アミノ基、3−ニトロベンゾイルアミノ基、3−ジエチ
ルアミノプロパノイルアミノ基、アクリロイルアミノ基
など)、スルホニルアミノ基(炭素数20以下、好まし
くは炭素数8以下の置換されてもよいスルホニルアミノ
基。例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスル
ホニルアミノ基、2−メトキシ−5−n−メチルベンゼ
ンスルホニルアミノ基など)、アルコキシカルボニルア
ミノ基(炭素数20以下、好ましくは炭素数8以下の置
換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ基。例え
ば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニル
アミノ基、2−メトキシエトキシカルボニルアミノ基、
iso−ブトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシ
カルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ
基、2−シアノエトキシカルボニルアミノ基など)、ア
ルコキシカルボニルオキシ基(炭素数20以下、好まし
くは炭素数8以下の置換されてもよいアルコキシカルボ
ニルオキシ基。例えば、メトキシカルボニルオキシ基、
エトキシカルボニルオキシ基、メトキシエトキシカルボ
ニルオキシ基など)、アリールオキシカルボニルアミノ
基(炭素数20以下、好ましくは炭素数8以下の置換さ
れてもよいアリールオキシカルボニルアミノ基。例え
ば、フェノキシカルボニルアミノ基、2,4−ニトロフ
ェノキシカルボルアミノ基、4−t−ブトキシフェノキ
シカルボニルアミノ基など)、アミノカルボニルアミノ
基(炭素数20以下、好ましくは炭素数8以下の置換さ
れてもよいアミノカルボニルアミノ基。例えば、メチル
アミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミ
ノ基、ジエチルアミノカルボニルアミノ基、N−エチル
−N−フェニルアミノカルボニルアミノ基、4−シアノ
フェニルアミノカルボニルアミノ基、4−メタンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ基など)、アミノカルボニ
ルオキシ基(炭素数20以下、好ましくは炭素数8以下
の置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基。例え
ば、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、ピロリジノカ
ルボニルオキシ基など)、アミノスルホニルアミノ基
(炭素数20以下、好ましくは炭素数8以下の置換され
てもよいアミノスルホニルアミノ基。例えば、ジエチル
アミノスルホニルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノスル
ホニルアミノ基、フェニルアミノスルホニルアミノ基な
ど)、
【0011】アミノ基(炭素数30以下、好ましくは8
以下の置換されてもよいアミノ基。例えば、アミノ基、
メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、
エチル−3−カルボキシプロピルアミノ基、エチル−2
−スルホエチルアミノ基、フェニルアミノ基、メチルフ
ェニルアミノ基、メチルオクチルアミノ基など)、アル
コキシカルボニル基(炭素数20以下、好ましくは6以
下の置換されていても良いアルコキシカルボニル基。例
えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
メトキシエトキシカルボニル基など)、アリールオキシ
カルボニル基(炭素数20以下、好ましくは10以下の
置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基。例
えば、フェノキシカルボニル基、p−メトキシフェノキ
シカルボニル基など)、アシルオキシ基(炭素数20以
下、好ましくは8以下の置換されてもよいアシルオキシ
基。例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、2−
ブテノイルオキシ基、2−メチルプロパノイルオキシ基
など)、アリールオキシカルボニルオキシ基(炭素数2
0以下、好ましくは8以下の置換されてもよいアリール
オキシカルボニルオキシ基。例えば、フェノキシカルボ
ニルオキシ基、3−シアノフェノキシカルボニルオキシ
基、4−アセトキシフェノキシカルボニルオキシ基、4
−t−ブトキシカルボニルアミノフェノキシカルボニル
オキシ基など)、スルホニルオキシ基(炭素数20以
下、好ましくは8以下の置換されてもよいスルホニルオ
キシ基。例えば、フェニルスルホニルオキシ基、メタン
スルホニルオキシ基、クロロメタンスルホニルオキシ
基、4−クロロフェニルスルホニルオキシ基、ドデシル
スルホニルオキシ基など)を表す。
【0012】rは0ないし4であり、rが2以上の場
合、R1は同一であっても異なっていてもよく、またそ
れぞれが互いに環を形成してもよい。この環は炭素環で
あってもよいし、複素環であってもよい。
【0013】R1として特に好ましいものは、シアノ
基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素
原子、塩素原子)、アルキル基、スルホニル基、アルコ
キシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシルア
ミノ基、スルホニルアミノ基である。
【0014】R2、R3は置換基を表し、置換基として
は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環残基
を表し、詳細はR1のところで述べたものと同じであ
る。
【0015】R2、R3は同一であっても異なっていても
よく、またそれぞれが、あるいはR 1とともに互いに環
を形成してもよい。
【0016】R2、R3として特に好ましいものは、アル
キル基である。
【0017】Zはヘテロ環残基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、へテロアリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、ヘテロ環アリールチオ基、アシル
アミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニル
アミノ基、アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル
アミノ基又はアミノ基を表し、詳細はR1のところで述
べたものと同一である。
【0018】Zとして好ましくはアルコキシ基、アリー
ルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アミノ基であ
り、さらに好ましくはアルコキシ基、アミノ基であり、
特に好ましくはアルコキシ基である。
【0019】YとZは互いに結合し、環を形成すること
はない。
【0020】以下に本発明に用いられる一般式(1)の
色素の具体例を示すが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】一般式(1)で表される本発明のアゾ色素
を製造するための好ましい中間体は下記一般式(2)で
表される。
【0029】
【化10】
【0030】一般式(2)中、R1、R2、R3は一般式
(1)で説明したものと同義である。ここで一般式
(2)で表される化合物は公知の方法で合成することが
できる。例えば、ジャーナル フュウワー プラクティ
ッシュ ケミー(Journal fuer Practische Chemie)1
39巻、141ページ、1934年などに記載の方法に
より合成することができる。
【0031】次に、一般式(1)で表される化合物の代
表的な合成法について説明する。一般式(1)で表され
る化合物は一般式(2)で表される中間体と対応する酸
ハライド類、イソシアネート類、および酸ハライド等価
体との反応によってヒドラジドを合成し、さらに二酸化
マンガンなどの酸化剤によって酸化することにより合成
することができる。
【0032】本発明の新規な化合物は、布、紙、樹脂な
どの着色に用いられるほか、写真感光材料における分光
増感剤あるいは分光特性改良用フィルターとして、ある
いは細胞染色による生体物質の研究や、病態の診断、あ
るいは医薬品、農薬として生体機能の調節に利用するこ
ともできる。
【0033】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0034】実施例1 下記に従って例示化合物1を合成した。
【0035】
【化11】
【0036】例示化合物1の合成 化合物(a)2.52gをピリジン10mlに溶解させ、
氷冷下、反応温度が5度を越えないように化合物(b)
3.2gを滴下した。滴下後、反応温度を室温まで上げ
さらに1時間反応させた。反応後、反応液に酢酸エチル
50ml、水50mlおよび濃塩酸を加え中和後、抽出操作
を行った。有機層を乾燥した後、二酸化マンガン4.5
gを加え2時間反応させた。反応後、不溶物を濾別し、
溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフに付しへキサン/酢酸エチル=8/1溶出分より
例示化合物1を4.1g、オレンジ油状物として得た。
【0037】実施例2 下記式に従って例示化合物5を合成した。
【0038】
【化12】
【0039】例示化合物5の合成 例示化合物1の合成における化合物(b)を化合物
(c)に変更する以外は全く同様にして例示化合物5を
3.4g、赤色結晶として得た(ヘキサン/酢酸エチル
=1/1溶出分より)。
【0040】実施例3 本発明の色素1、5と比較用色素D−1、D−2の酢酸
エチル中の吸収スペクトル、および分子吸光係数を測定
した。
【0041】
【化13】
【0042】図1に本発明の色素1、5および比較用色
素D−1、D−2の酢酸エチル中の吸収スペクトルを示
した。
【0043】表1に本発明の色素1、5と比較用色素D
−1、D−2の酢酸エチル中の分子吸光係数を示した。
【0044】
【表1】
【0045】図1、表1から本発明のアゾ色素は比較的
優れた吸収特性と高い分子吸光係数を有していることか
明らかとなった。
【0046】実施例4 比較用色素D−3をジャーナル フュウワー プラクテ
ィッシュケミー(Journal fuer Practische Chemie)1
39巻、141ページ、1934年に記載の方法に準じ
て合成し、その酢酸エチル中での吸収、および分子吸光
係数を測定した。
【0047】
【化14】
【0048】図2に本発明の色素1および比較用色素D
−3の酢酸エチル中の吸収スペクトルを示した。また、
比較用色素D−3の酢酸エチル中の分子吸光係数は16
800であった。さらに比較用色素D−3は単離後、保
存時に徐々に分解することが明らかとなり、色素として
安定に使用することは困難であると考えられた。
【0049】図2および比較用色素D−3の分子吸光係
数から明らかなように本発明の色素は吸収特性および分
子吸光係数に優れていることがわかる。
【0050】実施例5 色素の安定性を測定した。本発明の色素1、5と比較用
色素D−1の酢酸エチル中での光堅牢性の測定を行っ
た。各色素を1センチ光路長セルで吸光度が1になる濃
度に酢酸エチルに溶解し、キセノン光を照射した。30
分後の色素残存率を測定し、表2に示した。
【0051】
【表2】
【0052】また、下記の比較用色素D−4をケミカル
アブストラクツ(Chemical Abstracts)104巻、34
140b、1986年に記載の方法に準じて合成した。
【化15】
【0053】次いで、本発明の色素1、5と比較用色素
D−1、D−4の酸に対する安定性を測定した。各色素
を1センチ光路長セルで吸光度が1になる濃度にジオキ
サン/B.R.バッファー=6/4(混合後のpH=
2.2)に溶解させた。液を60度に加熱し、1時間後
の色素残存率を測定し、表3に示した。
【0054】
【表3】
【0055】また、本発明の色素のアルカリに対する安
定性を測定した。各色素をTHF/B.R.バッファー
=6/4(混合後のpH=12.2)に溶解させ、測定
したところ、本発明の色素は十分な安定性を有している
ことがわかった。
【0056】さらに、本発明の色素の熱に対する安定性
を測定した。各色素をトリクレジルフォスフェートに溶
解させ、測定したところ、本発明の色素は十分な安定性
を有していることかわかった。
【0057】以上述べたように、本発明のアゾ色素は優
れた吸収スペクトル、高い分子吸光係数、高い安定性を
有していることが明らかであり、さらには容易に製造が
可能であることがわかった。
【0058】
【発明の効果】本発明の化合物であるアゾ色素によれ
ば、鮮明な色相が得られ、また、光、熱、薬品、空気な
どに対する安定性に優れる。さらに安価で製造が可能で
ある。特に、本発明の新規な染料は、有機溶剤溶液にし
てガラス板、樹脂基板、繊維、織布等に塗布染色し易い
と同時に退色しにくいという、従来の類似色素に比べて
優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の例示色素1、5と比較用色素D−1、
D−2の酢酸エチル中での吸収を示す線図である。
【図2】本発明の例示色素1と比較用色素D−3の酢酸
エチル中での吸収を示す線図である。 図1、図2において縦軸は吸収濃度を、横軸は波長を表
す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるアゾ色素。 【化1】 式中、R1、R2、R3は置換基を表す。Yは酸素原子、
    硫黄原子又は=NR4を表す。ここでR4はアルキル基又
    はアリール基を表す。Zはヘテロ環残基、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アル
    キルチオ基、アリールチオ基、へテロ環アリールチオ
    基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシ
    カルボニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、スル
    ファモイルアミノ基又はアミノ基を表す。YとZは互い
    に結合して環を形成することはない。rは0ないし4で
    あり、rが2以上の場合、R1は同一であっても異なっ
    ていてもよく、またそれぞれが互いに環を形成してもよ
    い。R2、R3は同一であっても異なっていてもよく、ま
    たそれぞれが、あるいはR1とともに互いに環を形成し
    てもよい。
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