JP2942682B2 - 2−アルコキシ−5−(o−クロロフェニルスルファモイル)アニリン誘導体 - Google Patents

2−アルコキシ−5−(o−クロロフェニルスルファモイル)アニリン誘導体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アゾ色素の合成中間体
やカラー写真感光材料に用いられる色素プレカーサー
(カプラー)の合成中間体として有用なアニリン誘導体
に関する。
【0002】
【従来の技術】アニリン誘導体は、Dyes Pig
m.第13巻、第233頁(1990年)、ibid.
第9巻、第303頁(1988年)、米国特許第4,3
76,729号、同4,020,053号に記載のよう
にアゾ色素の合成中間体として知られている。また、東
独特許第137,285号、西独特許第2,447,9
67号等に記載のように写真用カプラーの合成中間体と
しても知られている、減色法に基づくカラー写真画像の
形成には、一般にN,N−ジ置換パラフェニレンジアミ
ン系化合物を現像主薬として、露光又は化学的にかぶら
された写真乳剤のハロゲン化銀粒子を還元し、同時に生
成する現像主薬の酸化生成物とカプラーとの反応によ
り、イエロー、マゼンダ、シアンの色素画像を与える過
程が利用される。例えば、イエロー色素画像の形成には
ベンゾイルアセトアニリド誘導体、ピバロイルアセトア
ニリド誘導体、マロンジアニリド誘導体などがカプラー
として用いられる。
【0003】カプラーを写真乳剤層中に添加する方法と
しては、カプラー分子中に親油性の油溶化基を導入し、
高沸点有機溶剤とともに乳化分散する方法が用いられ
る。写真性の優れたカラー写真感光材料を製造する上
で、このような親油性パラスト基を有するカプラーに必
要な特性として次のようなものが挙げられる。
【0004】すなわち、 (1)カプラーならびに発色現像で生成する発色色素
が、カプラー分散用に使用する高沸点有機溶剤に対し、
高い溶解性を有すること。
【0005】(2)優れた耐拡散性を有し、他層へ拡散
しないこと。 (3)現像主薬の酸化生成物と高いカップリング活性を
有し、発色性に優れていること。
【0006】(4)安価な原料から簡単な合成方法によ
り高収率で得られること。などである。
【0007】これら諸特性を改良するために、油溶化基
の構造を工夫する試みがなされているが、未だ充分満足
するものは知られていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、写真
性に優れた写真用カプラーを構成する、安価な原料から
簡単な合成方法により得られる新規な油溶化基としての
中間体等に用いられる新規なアニリン誘導体を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記一
般式(I)で表される2−アルコキシ−5−(o−クロ
ルフェニルスルファモイル)アニリン誘導体
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1 無置換またはアシルオキシ
基(該基はアルキルスルホニル基で更に置換されてもよ
い)で置換された炭素数1〜18のアルキル基を表し、
2塩素原子、臭素原子、アルコキシカルボニル基、
アルキルスルホニル基、スルファモイル基、シアノ基、
パーフルオロメチル基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基又はアルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表
す。mが2以上のとき、R2 は同じであっても異なって
もよい。)によって達成された。本発明の油溶化基を用
いるカプラーとしては、一般式(II)で表される化合
物が代表的なものとして挙げられる。
【0012】
【化3】
【0013】(一般式(II)においてR1 、R2 、m
は一般式(I)におけるものと同義であり、R3 、R4
はアルキル基を表す)。本発明の油溶化基を有するカプ
ラーは、通常の油溶化基を有するカプラーに比べて、o
−Cl−フェニルスルファモイル、特にo−Clの導入によ
って発色性、感度、ガンマ等の性能が改良される。
【0014】以下、一般式(I)〜(II)について詳
細に説明する。一般式(I)で表されるアニリン誘導体
は、含まれる全ての炭素数が好ましくは20以上70以
下、より好ましくは25以上であることが油溶化基とし
て好ましい。一般式(I)において、R1 アシルオキ
シ基(該基はアルキルスルホニル基で更に置換されても
よい)で置換された又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状の
炭素数1〜18のアルキル基を表す
【0015】R1 は好ましくは、アシルオキシ基(アル
キルスルホニル基で更に置換されてもよい。好ましくは
炭素数1〜20、更に好ましくは8〜18)で置換され
炭素数1〜18のアルキル基又は無置換の炭素数1〜
18のアルキル基であり、特に好ましくは10〜18の
直鎖状の無置換のアルキル基である。
【0016】一般式(I)において、R2 は具体的に
、塩素原子、臭素原子の他、アルコキシカルボニル
基、アルキルスルホニル基、スルファモイル基、シアノ
基、パーフルオロアルキル基、アシルアミノ基、スルホ
ンアミド基又はアルコキシ基を表す。好ましくは、R2
は塩素原子、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホ
ニル基、スルファモイル基等の電子吸引性基を表す。電
子吸引性基のR2 の導入はo−Clとの相乗効果を示し、
本発明の効果は顕著となる。好ましいR2 の中でも、1
つのR2 が、塩素原子、又はアルコキシカルボニル基か
ら選ばれる場合には、mが2以上である(複数のR2
同じであっても異なっていてもよく、他のR2 は前記の
電子吸引性基であればよい。)ことが好ましい。R2
して特に好ましいものは、塩素原子又はアルキルスルホ
ニル基である。
【0017】mは0〜4の整数を表すが、好ましくは0
〜2の整数であり、更に好ましくは1又は2を表す。
【0018】一般式(II)において、R3 、R4 はそ
れぞれアルキル基を表し、該アルキル基は置換されてい
てもよい。具体的には、メチル基、エチル基、ブチル
基、ヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。
【0019】次に本発明のアニリン誘導体の合成法につ
いて説明する。本発明のアニリン誘導体は、以下に例示
するルート〜の他、種々の方法によって合成され
る。合成方法は、目的とする置換基の種類によって選択
することが好ましい。酸加水分解条件において反応する
置換基を持たない場合には、ルートが、途中の中間体
の単離精製の省略が可能であり、最も簡便な方法であ
る。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】 次に、ルート〜の合成法について簡単に説明する。
【0023】ルートにおいて、からへの変換(ア
セチル化)は、約1当量の酢酸ナトリウムの存在下、無
水酢酸(約1当量)を用いて酢酸中加熱することにより
達成される。
【0024】からへの変換(o−アルキル化)は、
塩基(例えば、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の無
機塩基又は1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7
−ウンデセン〔DBU〕、トリエチルアミン等の有機塩
基)存在下、ハロゲン化アルキルまたは対応するアルコ
ールとハロゲン化スルホニルとから容易に得られるスル
ホン酸エステル(約1当量)を非プロトン性溶媒(例え
ば、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等)
中反応させることにより達成される。反応温度は25〜
150℃程度で行なわれる。好ましくは50〜120℃
である。
【0025】からへの変換(スルホニルクロム化)
は、過剰のオキシ塩化リン(通常2〜10当量)をジメ
チルアセトアミド又はジメチルホルムアミド存在下、反
応させることによって達成される。アセトニトリル等を
補助溶媒として用いることもある。オキシ塩化リンのか
わりに、クロルスルホン酸、五塩化リン、塩化チオニル
等を用いることもある。反応温度としては、通常0℃〜
80℃が好ましい。
【0026】からへの変換(スルホンアミド化)
は、とアニリン誘導体(約1当量)を加熱することに
より達成される。ピリジン誘導体等の有機塩基を脱酸剤
として用いたり、アニリン誘導体自身を過剰に用いて脱
酸剤を兼ねることも可能である。溶媒としては酢酸エチ
ル、アセトニトリル、ジメチルアセチアミド等が用いら
れる。反応温度としては25〜100℃が好ましい。
【0027】から(I)への変換(アミドの加水分
解)は、通常、塩酸などの鉱酸を用いて、アルコール中
加熱することにより達成される。反応温度としては、ア
ルコールの沸点(65〜100℃)付近が好ましい。
【0028】ルートにおいて、からへの変換(o
−アルキル化)は、からへの変換と同様にして達成
される。
【0029】からへの変換(スルホン化)は、通
常、クロルスルホン酸(約1〜4当量)を、無溶媒ある
いは塩化メチレン等のハロゲン系溶媒中で作用させるこ
とによって達成される。
【0030】からへの変換(スルホニルクロル
化)、から10への変換(スルホンアミド化)は、そ
れぞれからへの変換、からへの変換と同様にし
て達成される。
【0031】10から(I)への変換(還元)は、鉄還
元、パラジウム炭素触媒存在下の水素添加、ハイドロサ
ルファイトソーダによる還元等、種々の方法によって達
成される。水素添加の際に、脱クロル化反応が競争する
場合もあり、本発明の場合には鉄還元が最も好ましい。
鉄還元は、塩化アンモニウムを用いる中性還元、酢酸等
の酸を用いる酸性還元があるが、中性還元が最もよく用
いられる。過剰の鉄粉(通常5〜10当量)を塩化アン
モニウム存在下、含水アルコール中で加熱還流を行い、
鉄の活性化を行ったのち、ニトロ化合物を加える。反応
が遅い場合には酢酸の添加が有効な場合もある。反応温
度はアルコールの沸点付近が好ましい。
【0032】ルートにおいて、11から12への変換
(スルホニルクロル化)は、からにおける反応に準
じて行うことができる。12から13への変換(スルホ
ンアミド化)、14から(I)への変換(還元)も、そ
れぞれからへの変換、10から(I)への変換と同
様にして達成される。
【0033】13から14への変換(芳香族求核置換)
は、アルコキシド(Na塩又はK塩が多用される)を2
当量以上用い、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の非プロ
トン性溶媒中加熱することにより達成される。銅塩、銅
粉等を触媒として用いることもある。反応温度として
は、80〜120℃が好ましい。本発明の一般式(I)
で示される化合物の例を表1、表2及び表3に示すが、
本発明の化合物はこれらに限定されるものではない。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【実施例】次に、本発明の化合物の合成方法、有用性を
実施例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は以下
の例に限定されるものではない。
【0038】 (実施例1)化合物(11)のルートによる合成 酢酸200mlに無水酢酸114ml(1.2 mol)を加
え、これに酢酸ナトリウム82.0g(1.0 mol)を
加え、さらに、市販の2−アミノフェノール−4−スル
ホン酸()189.0g(1.0 mol)を加え、3時
間加熱還流した。
【0039】これにイソプロパノール600mlを加え、
室温まで放冷したのち、氷冷下1時間攪拌した。析出し
た結晶を濾取して、〔化4〕におけるで表される化合
物225.6g(y:89.2%)を得た。
【0040】次いで、 50.4g(0.2 mol)と
オクタデシルブロミド80.3g(0.24 mol)をト
ルエン200ml、ジメチルアセトアミド160mlの混合
溶媒に分散し、これに水酸化ナトリウム9.6g(0.
24 mol)、水40mlを加え、ディーンスタークで共沸
する水を除去しながら、6時間加熱攪拌した。反応混合
物を冷却し、氷冷下、オキシ塩化リン74.0ml(0.
8 mol)を少量づつ、内温10℃以下で加えた。室温に
戻し、さらに2時間攪拌を行った。氷を加え、過剰のオ
キシ塩化リンを処理したのち、水、酢酸エチルを加え、
分液を行った。有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、有
機層にo−クロロアニリン69.0ml(0.66 mol)
を加え、6時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残
渣にメタノール400mlと濃塩酸43ml(0.5 mol)
を加え、2時間加熱還流した。冷却後、ナトリウムメチ
ラート(28% CH3ONa)メタノール溶液にて中和し、
さらに水80mlを加え、析出している結晶を濾取した。
(11)の粗結晶103gを得た。粗結晶をメタノール
によって再結晶化し、(11)82.5gを得た(収率
75%;から)。
【0041】 (実施例2)化合物(11)のルートによる合成 o−ニトロフェノール209g、炭酸カリウム363
g、オクタデシルブロミド510gをジメチルホルムア
ミド1050mlに分散し、80〜90℃にて4時間攪拌
した。酢酸エチルと水を加え、分液を行い、希塩酸で1
回洗浄し、さらに飽和食塩水にて2回洗浄した。酢酸エ
チルを減圧留去し、残渣にメタノールを1500ml加
え、析出した結晶を濾取しo−オクタデシルオキシニト
ロベンゼンを538g得た(収率91.6%、融点40
−42℃)。
【0042】次に、o−オクタデシルオキシニトロベン
ゼン290gを塩化メチレン1920mlに溶解し、クロ
ルスルホン酸77mlを加え、室温にて2時間攪拌した。
これにアセトニトリル718ml、ジメチルアセトアミド
444mlを氷冷下加え、さらにオキシ塩化リン272ml
を加え40〜45℃にて1時間攪拌した。反応混合物を
氷水に注ぎ、分液を行い、水洗を2回行い、塩化メチレ
ンを留去し、油状物を349g得た。これにアセトニト
リル500mlを加え、氷冷下30分攪拌し、析出した結
晶を濾取し、3−ニトロ−4−オクタデシルオキシベン
ゼンスルホニルクロルド332gを得た(収率91.5
%、融点35−38℃)。
【0043】o−クロロアニリン85.7g、ピリジン
81ml、3−ニトロ−4−オクタデシルオキシベンゼン
スルホニルクロリド329.5gを混合し、70〜80
℃にて1時間攪拌した。反応混合物を冷却し、氷冷下メ
タノール1460ml、水146mlの混合溶媒を加え、析
出した結晶を濾取し、2−オクタデシルオキシ−5−
(o−クロロフェニルスルファモイル)ニトロベンゼン
を389.2g得た(収率99%、融点65−67
℃)。
【0044】還元鉄487g、塩化アンモニウム46
g、水230ml、イソプロパノール2600mlを、窒素
雰囲気下、30分加熱攪拌したのち、2−オクタデシル
オキシ−5−(o−クロロフェニルスルファモイル)ニ
トロベンゼンを505gを加え、3時間加熱還流した。
メタノール300mlを加えたのち、熱時セライト濾過を
行い、鉄粉を除去し、濾液に水600mlを加え、析出し
た結晶を濾取し、(11)を443g得た(収率92.
5%)。
【0045】 (実施例3)化合物(20)のルートに準じた合成 4−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホニルクロライド
84.5g、2,4,5−トリクロロアニリン59.0
g、クロロベンゼン50ml及びN,N−ジメチルアセト
アミド10mlを混和し、内温120℃で4時間攪拌し
た。反応液を酢酸エチル800ml、水800mlで抽出し
重曹水で中和、水洗後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。溶媒を留去後、酢酸エチル、n−ヘキサンの混合溶
媒から晶析し、2−クロロ−5−(2,4,5−トリク
ロロフェニルスルファモイル)ニトロベンゼン71.6
gを得た(融点149−151℃)。
【0046】水素化ナトリウム(60%)14.5gを
1,3−ジメチルイミダゾリジノン400mlに混和し、
エチレングリコール51.2gを氷冷下30分で滴下し
た。室温で30分攪拌後、68.7gの2−クロロ−5
−(2,4,5−トリクロロフェニルスルファモイル)
ニトロベンゼンを1,3−ジメチルイミダゾリジノン1
00mlに溶解したものを1時間で滴下した。滴下後、内
温70℃に加熱し2時間攪拌した後、反応液を酢酸エチ
ル800ml、塩酸水700mlで抽出し、水洗後、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去後、酢酸エチ
ル、n−ヘキサンの混合溶媒にてシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、2−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−5−(2,4,5−トリクロロフェニルスル
ファモイル)ニトロベンゼン56.2gを油状物として
得た。次いで、2−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−
(2,4,5−トリクロロスルファモイル)ニトロベン
ゼン55.2g、2,2,3,8,10,10−ヘキサ
メチルウンデカン−5−カルボン酸クロライド37.9
g及びクロロベンゼン80mlを混和し、内温110℃で
3時間攪拌した。反応液を酢酸エチル900ml、水90
0mlで抽出し、水洗後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。溶媒を留去し、得られた油状物をイソプロパノール
30mlに溶かし、予め30分間加熱還流した鉄粉67.
1g、塩化アンモニウム6.7g、水40ml及びイソプ
ロパノール300mlの混合物へ、加熱還流下30分で滴
下し、滴下後さらに1時間加熱還流した。不溶物を濾過
したのち、濾液を酢酸エチル800ml、水800mlで抽
出し、水洗後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒
を留去後、残渣を酢酸エチル、n−ヘキサンの混合溶媒
にてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、化合物(20)71.1gを油状物として得た。
【0047】他の誘導体についても、ほぼ同様の方法で
合成できる。表4に代表的な化合物の融点を示す。
【0048】
【表4】
【0049】(実施例4)得られた化合物の試験例 本発明の化合物の有用性を示すために、本発明の化合物
を油溶化基として有するイエローカプラー(一般式(I
I))、通常の油溶化基を有するイエローカプラー
(A、B)との写真性能の比較を行った。
【0050】用いたカプラーの構造は表5及び表6に示
す通りである。
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】特開平4−145433号公報に記載の実
施例1の多層カラー印画紙試料103のイエローカプラ
ー(ExY)のかわりに、表5、6のイエローカプラー
に等モル量で置き換えた試料101〜106とA、Bを
作成した。本発明の新規アニリン誘導体を油溶化基とし
て有するカプラーを用いた試料101〜106は、比較
試料A、Bに比べてガンマ、相対感度及び最高発色濃度
が高く、高活性であった。
【0054】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表される2−ア
ルコキシ−5−(o−クロロフェニルスルファモイル)
アニリン誘導体は、安価な原料から簡単な合成方法で得
られ、写真性に優れた写真用カプラーを構成する新規な
油溶化基としての中間体等に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 明 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 山田 耕三郎 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 311/44 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される2−アルコ
    キシ−5−(o−クロロフェニルスルファモイル)アニ
    リン誘導体。 【化1】 (式中、R1 無置換またはアシルオキシ基(該基はア
    ルキルスルホニル基で更に置換されてもよい)で置換さ
    れた炭素数1〜18のアルキル基を表し、R2塩素原
    子、臭素原子、アルコキシカルボニル基、アルキルスル
    ホニル基、スルファモイル基、シアノ基、パーフルオロ
    アルキル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基又はア
    ルコキシ基を表し、mは0〜4の整数を表す。mが2以
    上のとき、R2 は同じであっても異なってもよい。)
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