JP2004216855A - インサート部材を有する成形品の製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1工程S1において、コア型1及びキャビティ型2を型閉めするとともに、支持ピン3をキャビティ内に進動させて支持ピン3の先端とコア型1との間で端子20を支持する。第2工程S2において、キャビティ内に溶融材料Rを充填する。さらに、第3工程S3において、溶融材料Rの圧力pを受圧面4aに付与し、支持ピン3をキャビティから後退させるとともに支持ピン3の後退に伴って生じる空隙に溶融材料Rを圧力pで流入させ、端子20の支持ピン3部分を溶融材料Rで埋める。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインサート部材を有する成形品の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1において、インサート部材を有する成形品の製造方法及びその製造装置が知られている。この製造装置は、加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、第1型に進退可能に設けられ、キャビティ内に突出する先端がインサート部材の一面と当接してインサート部材を第2型との間で支持可能な支持ピンと、支持ピンをキャビティ内に向けて付勢する付勢手段とを備えている。支持ピンは、第1型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、ピン本体の先端面に形成され、ピン本体をキャビティから後退させる方向に溶融材料の圧力を受ける受圧面をもつ切り欠き溝とを有している。
【0003】
インサート部材を有する成形品は、この製造装置を用い、以下のように製造される。まず、第1型及び第2型を型閉めするとともに、支持ピンをキャビティ内に進動させて先端と第2型との間でインサート部材を支持する。次に、射出成形によりキャビティ内に溶融材料を充填する。そして、溶融材料の圧力をピン本体の切り欠き溝の受圧面に付与する。これにより、溶融材料の圧力によってピン本体をキャビティから後退させるとともに支持ピンの後退に伴って生じる空隙に溶融材料を流入させ、この空隙を溶融材料で埋めることができると思われる。こうして、この製造方法によれば、溶融材料が固化してなる成形材料により、インサート部材に当接していた支持ピンの跡である支持ピン跡が射出成形と同時に覆われるので、成形品にそのような支持ピン跡が残らず、優れた外観を呈し得ると考えられる。特に、そのような成形品が高い防水性を要求される場合には、その防水性を損なう支持ピン跡に別途の防水処理等を施す必要性を無くし得ると考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−339948号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の製造方法では、基板のフィルムを押圧固定する支持ピンの先端に十字形の切り欠き溝が形成されているが、射出された溶融樹脂がキャビティに充填されたときにこの切り欠き溝に十分に流入することができない。即ち、キャビティ内に充填された溶融樹脂はキャビティ空間の広い部分に最初に流入して、最後に切り欠き溝に流入するが、このとき溶融樹脂は細い切り欠き溝により流動抵抗を受けて切り欠き溝内に十分に充填されることが期待できない。この結果、切り欠き溝内では溶融樹脂の圧力損失が生じて十分な圧力が伝達されず、支持ピンを安定して後退させることが困難である。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、支持ピンを安定して後退させ、後退した支持ピン部に溶融樹脂を流入させてインサート部材の露出部(以下、本願では「支持ピン跡」ということもある。)を残さず、かつインサート部材を適正な位置にインサートすることのできる製造方法及び製造装置を提供することを解決すべき課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明のインサート部材を有する成形品の製造方法は、加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型及び/又は該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材と当接して該インサート部材を該第1型及び/又は該第2型との間で支持可能な支持ピンと、該支持ピンを該キャビティ内に向けて付勢する付勢手段とを備え、該支持ピンは、該第1型及び/又は該第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における該キャビティの厚さ方向の略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に該溶融材料の圧力を受ける受圧面とを有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積が該付勢手段の付勢力と該第1型及び/又は該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定された製造装置を用い、
【0008】
前記第1型及び前記第2型を型閉めするとともに、前記支持ピンを前記キャビティ内に進動させて支持ピンの先端と該第1型及び/又は該第2型との間で前記インサート部材を支持する第1工程と、
【0009】
該キャビティ内に前記溶融材料を充填する第2工程と、
【0010】
該溶融材料の圧力を前記受圧面に付与し、該圧力によって該支持ピンを後退させるとともに該支持ピンの後退に伴って生じる空隙に該溶融材料を流入させて該支持ピンが存在していた部分を該溶融材料で埋める第3工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
第1発明の製造方法では、第1工程において、第1型及び第2型を型閉めするとともに、支持ピンを付勢手段によりキャビティ内に進動させる。そして、支持ピンの先端と、第1型及び/又は第2型との間でインサート部材を支持する。次いで、第2工程において、キャビティ内に溶融材料を充填する。そして、第3工程において、支持ピンをキャビティから後退させる。ここで、支持ピンは、第1型及び/又は第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、ピン本体をキャビティから後退させる方向に溶融材料の圧力を受ける受圧面とを有している。そして、受圧面の面積と溶融材料の圧力との積が付勢手段の付勢力と第1型及び/又は第2型に対するピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定されているため、確実に支持ピンをキャビティから後退させることができる。また、受圧面が溶融材料の固化が遅いキャビティの厚さ方向の略中間にあるため、受圧面に液圧が確実に作用し、確実に支持ピンをキャビティから後退させるとともに後退によって生じた空隙に溶融材料を流入させることができる。この際、第1型及び/又は第2型とインサート部材との近辺は、第1型、第2型及びインサート部材との接触によって既に溶融材料の固化が始まっており、インサート部材の移動が妨げられる。
【0012】
したがって、第1発明の製造方法によれば、より確実にインサート部材の支持ピンが当接していた部分を露出させずに埋設し、かつインサート部材を適正な位置にインサートすることができる。
【0013】
第1発明の製造方法では、支持ピンは、ピン本体と、ピン本体の先端側にピン本体と一体に形成され、ピン本体より小径をなす小径部とからなり、ピン本体の小径部側の端面により受圧面が構成されていることが好ましい。こうであれば、支持ピンの構成が簡素となり、製造コストの低廉化を実現できる。なお、ピン本体及び小径部は、その長さ方向に直交する断面が円形状や略四角形等の多角形状のものを採用することができる。また、単一のピン本体の先端側に複数の小径部を形成した支持ピンを採用することもできる。
【0014】
第2発明のインサート部材を有する成形品の製造方法は、加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材の一面と当接する第1支持ピンと、該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端が該インサート部材の他面と当接して該インサート部材を該第1支持ピンとの間で支持可能な第2支持ピンと、該両支持ピンをともに該キャビティ内に向けて付勢する各々の付勢手段とを備え、該両支持ピンは、該第1型及び該第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における該キャビティの厚さ方向の略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に該溶融材料の圧力を受ける受圧面とを各々有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積が該付勢手段の付勢力と該第1型及び該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定された製造装置を用い、
【0015】
前記第1型及び前記第2型を型閉めするとともに、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを前記キャビティ内に進動させて該第1支持ピンの先端と該第2支持ピンの先端との間で前記インサート部材を支持する第1工程と、
【0016】
該キャビティ内に前記溶融材料を充填する第2工程と、
【0017】
該溶融材料の圧力を前記受圧面に付与し、該圧力によって該両支持ピンを該キャビティから後退させるとともに該両支持ピンの後退に伴って生じる空隙に該溶融材料を流入させて該両支持ピンが存在していた部分を溶融材料で埋める第3工程とを備えることを特徴とする。
【0018】
第2発明の製造方法では、第1工程において、第1型及び第2型を型閉めするとともに、第1支持ピン及び第2支持ピンを付勢手段によりキャビティ内に進動させる。そして、第1支持ピンの先端と第2支持ピンの先端との間でインサート部材を支持する。次いで、第2工程において、キャビティ内に溶融材料を充填する。そして、第3工程において、第1支持ピン及び第2支持ピンをキャビティから後退させる。この第1支持ピン及び第2支持ピンは、第1型及び第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、ピン本体をキャビティから後退させる方向に溶融材料の圧力を受ける受圧面とを有している。そして、受圧面の面積と溶融材料の圧力との積が付勢手段の付勢力と第1型及び第2型に対するピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定されているため、確実に支持ピンをキャビティから後退させることができる。また、受圧面が溶融材料の固化が遅いキャビティの厚さ方向の略中間にあるため、受圧面に液圧が確実に作用し、確実に支持ピンをキャビティから後退させるとともに後退によって生じた空隙に溶融材料を流入させることができる。この際、インサート部材の近辺は、インサート部材との接触によって既に溶融材料の固化が始まっており、インサート部材の移動が妨げられる。なお、受圧面の「ピン本体の先端側におけるキャビティの厚さ方向の略中間」とは、インサート部材の一面及び他面と第1型及び第2型とで形成されるキャビティの厚さ方向の略中間の位置も含まれる。
【0019】
したがって、第2発明の製造方法によっても、支持ピンを安定して後退させ、後退した支持ピン部に溶融樹脂を流入させて支持ピン跡を残さず、かつインサート部材を適正な位置にインサートすることができる。また、この製造方法によれば、インサート部材を成形材料中(成形品の内部)に浮かせた状態で埋設できる。
【0020】
第2発明の製造方法では、第1支持ピン及び第2支持ピンは、ピン本体と、ピン本体の先端側にピン本体と一体に形成され、ピン本体より小径をなす小径部とからなり、ピン本体の小径部側の端面により受圧面が構成されていることが好ましい。この場合、第1支持ピン及び第2支持ピンの構成が簡素となり、製造コストの低廉化を実現できる。なお、ピン本体及び小径部は、その長さ方向に直交する断面が円形状、略四角形状等のものを採用することができる。また、単一のピン本体の先端側に複数の小径部を形成した支持ピンを採用することもできる。
【0021】
第1、2発明の製造方法では、第3工程により受圧面に付与する溶融材料の圧力は、第2工程後の溶融樹脂に掛けられる保圧であることが好ましい。支持ピンが後退する保圧は、溶融材料がキャビティ内に充填された後に加えられるので、この時点でインサート部材の近辺はキャビティ内部よりも早く溶融材料の固化が始まっている。そのため、インサート部材が支持ピンによる支持を失っても固化が始まった樹脂によって支持されるので、位置ずれしたり、移動したりすることが無い。こうして、インサート部材を適正な位置に確実にインサートすることができ、成形品の品質を保持することができる。
【0022】
第1、2発明の製造方法では、キャビティの厚さは受圧面が位置する部分が他の部分に比べて厚肉に形成されていることが好ましい。厚肉部分のキャビティに充填された溶融材料は略中間において固化が他の部分よりも遅れるので、受圧面に確実に溶融材料の液圧力が作用し、確実に支持ピンをキャビティから後退させることができるからである。
【0023】
第1、2発明の製造方法では、第1型及び/又は第2型はインサート部材の一部を固定可能に構成されていることが好ましい。これにより、射出の際の溶融材料の流動中にインサート部材が位置ズレすることがないからである。
【0024】
第1発明のインサート部材を有する成形品の製造方法は、下記の第3発明のインサート部材を有する成形品の製造装置により実現することができる。
【0025】
第3発明の製造装置は、加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型及び/又は該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材と当接して該インサート部材を該第1型及び/又は該第2型との間で支持可能な支持ピンと、該支持ピンを該キャビティ内に向けて付勢する付勢手段とを備え、該キャビティ内に加熱によって溶融された溶融材料を充填可能なインサート部材を有する成形品の製造装置において、
【0026】
前記支持ピンは、前記第1型及び/又は前記第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における前記キャビティの厚さ方向の略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に前記溶融材料の圧力を受ける受圧面とを有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積は、前記付勢手段の付勢力と該第1型及び/又は該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定されていることを特徴とする。
【0027】
また、第2発明のインサート部材を有する成形品の製造方法は、下記の第4発明のインサート部材を有する成形品の製造装置により実現することができる。
【0028】
第4発明の製造装置は、加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材の一面と当接する第1支持ピンと、該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端が該インサート部材の他面と当接して該インサート部材を該第1支持ピンとの間で支持可能な第2支持ピンと、該両支持ピンをともに該キャビティ内に向けて付勢する各々の付勢手段とを備え、該キャビティ内に加熱によって溶融された溶融材料を充填可能なインサート部材を有する成形品の製造装置において、
【0029】
前記両支持ピンは、前記第1型及び前記第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における該インサート部材の一面及び他面と前記キャビティの厚さ方向の端面との略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に前記溶融材料の圧力を受ける受圧面とを各々有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積は、該付勢手段の付勢力と該第1型及び該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定されていることを特徴とする。
【0030】
第3、4発明の製造装置では、ピン本体は、直動ベアリングを介して第1型及び/又は第2型に摺動可能に設けられていることが好ましい。これにより、支持ピンが摺動しやすく、確実に支持ピンをキャビティから後退させることができる。
【0031】
また、第3、4発明の製造装置では、エアーシリンダ、油圧シリンダ、ゴム等を付勢手段として採用することもできるが、付勢手段は圧縮ばねであることが好ましい。圧縮ばねにより付勢力を付与することとすれば、装置の構造が簡素になり、装置製造コストの低廉化を実現できる。
【0032】
さらに、第3、4発明の製造装置では、第1型は成形品の内面を形成するコア型であり、第2型は成形品の外面を形成するキャビティ型である場合、コア型から突出し、インサート部材の一部を固定可能な位置ズレ防止ピンを備えることが好ましい。これにより、インサート部材が射出中に位置ズレを起こすことがない。また、位置ズレ防止ピンがインサート部材を支持するコア型から突出するため、このピン跡は成形品の内面に残り、外観及び外部からの防水性を低下させることはない。
【0033】
また、第3、4発明の製造装置は、前記成形品を突き出すための突き出しピンと、該突き出しピンを進退動させる突き出し部材と、前記支持ピンの背後に配置されて該突き出し部材に固定され、該突き出し部材の前進動と連動して該支持ピンの背後に当接して該支持ピンを前記キャビティ内に進動可能な復帰作動ピンとを備えていることが好ましい。これにより、突き出し部材によって突き出しピンが進動すれば、成形品が突き出しピンによりキャビティ内より突き出される。この際、復帰作動ピンが支持ピンの背後に配置されて突き出し部材に固定されていることから、この復帰作動ピンが突き出し部材の前進動と連動して支持ピンの背後に当接し、支持ピンを付勢手段とともにキャビティ内に進動させる。こうして、支持ピンが復帰作動ピンによりキャビティ内に強制的に前進させられる。そのため、支持ピンと第1型又は第2型との間の摺動部に溶融材料がバリとして詰まった場合であっても、支持ピンを確実に元の位置に復帰させることができるとともに、そのバリも同時に排出することができる。
【0034】
この場合、第3、4発明の製造装置は、前記突き出し部材が後退した位置において前記支持ピンの背面と前記復帰作動ピンの先端との間に空間が保たれ、該突き出し部材が前進している途中において該復帰作動ピンの先端が該支持ピンの背面に当接して該支持ピンを前進させ、該突き出し部材が前進停止位置に達したときに該支持ピンが前進停止位置に達するように構成されていることが好ましい。これにより、支持ピンが復帰作動ピンによりキャビティ内に前進させられる距離が短すぎたり、長すぎたりすることを防止することができる。そのため、支持ピンの復帰とバリの排出とを確実に行いつつ、復帰作動ピンが支持ピンを過剰に押圧せず、溶融材料の充填によって確実に支持ピンをキャビティから後退させるとともに後退によって生じた空隙に溶融材料を流入させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態1〜3を図面を参照しつつ説明する。
【0036】
(実施形態1)
実施形態1のインサート部材を有する成形品の製造方法は、図2に示す製造装置により実施される。
【0037】
この製造装置は、図2に示すように、成形品の内面を形成する第1型としてのコア型1、成形品の外面を形成する第2型としてのキャビティ型2、支持ピン3及び付勢手段としての圧縮ばね7を備えている。なお、コア型1及びキャビティ型2内には、使用する樹脂材料に応じて熱変形温度より下回る温度に型温を保つための冷媒流路が形成されている。
【0038】
コア型1には、キャビティ型2に向けて突出する突出部1aが設けられている。突出部1aには、インサート部材としての端子20の一端20bを差し込んで固定する差込孔1bが凹設されるとともに、端子20の本体20aを固定する位置ズレ防止ピン11が本体20aの両側の位置に突設されている。ここで、端子20は金メッキが施された鋼板からなり、一端20bが本体20aと直角に折り曲げられ、他端20cが一端20bと反対側に本体20aと直角に折り曲げられたものである。
【0039】
キャビティ型2には、第1凹部2a及び第2凹部2bが凹設されている。第1凹部2a及び第2凹部2bとコア型1の突出部1aとによりキャビティC1が形成される。このうち、第1凹部2aと突出部1aとにより薄肉部が形成され、第2凹部2bと突出部1aとにより厚肉部が形成される。また、第2凹部2bには、型締時に端子20の他端20cが挿入される挿入孔2dと、挿入孔2dの周囲に第3凹部2cが凹設されている。さらに第2凹部2bには、先端が端子20の本体20aと当接して端子20をコア型1との間で支持可能な支持ピン3が設けられている。
【0040】
支持ピン3は、図3及び図4に示すように、長さ方向に直交する断面形状がともに円形をなすピン本体4と小径部5とからなる。小径部5は、ピン本体4の先端側にピン本体4と一体に形成され、ピン本体4より小径をなしている。また、ピン本体4の小径部5側の端面には受圧面4aが構成されている。この受圧面4aはキャビティC1の厚さ方向の略中間の位置に形成されている。
【0041】
また、図2に示すように、キャビティ型2には嵌合孔2eが設けられ、嵌合孔2eに嵌合された直動ベアリング6を介してピン本体4がキャビティ型2に対して相対的に摺動可能にされている。キャビティ型2のコア型1と反対側には、板型9、10が設けられている。板型9にはばね収容孔9aが設けられ、ばね収容孔9aには支持ピン3に付勢力を付与する圧縮コイルばね7が収納されている。また、板型10には、雌ネジが切られた調整孔10aが設けられている。この調整孔10aには、調整孔10aの雌ネジと螺合する雄ネジを有し、圧縮コイルばね7の付勢力を調整する調整具8が設けられている。また、コア型1とキャビティ型2との間には、射出ゲートを先端に有するスプル12が設けられている。
【0042】
以上の構成をした製造装置を用いて、インサート部材を有する成形品を製造する方法について説明する。
【0043】
まず、図1に示す第1工程S1において、成形型が開いているときにコア型1に端子20をセットする。この際、端子20の本体20aを位置ズレ防止ピン11の間に入れ、一端20bを差込孔1bに差し込んで固定する。そして、コア型1及びキャビティ型2を型閉めすると、支持ピン3がキャビティC1内に位置するようになる。これにより、端子20の他端20cがキャビティ型2の挿入孔2dに挿入されるとともに、端子20の本体20aがコア型1と支持ピン3の小径部5との間で挟まれて支持される。図2は型閉め後の製造装置を示している。
【0044】
次に、図1に示す第2工程S2において、図2及び図3に示すように、スプル12の射出ゲートからキャビティC1内に溶融材料Rを射出して充填する。図3は溶融材料RがキャビティC1内に充填された直後の状態を示している。コア型1及びキャビティ型2は共に冷却されているので、溶融材料RがキャビティC1内に充填されると、溶融材料Rのうち、コア型1及びキャビティ型2に接する部分は固化が始まるが、キャビティC1の中央部分、すなわち支持ピン3の受圧面4aが位置する部分は未だ溶融した状態である。
【0045】
そして、図1に示す第3工程S3において、溶融材料Rの固化収縮を補うために保圧が掛けられる。この際、受圧面4aの面積と溶融材料Rの保圧による圧力pとの積が圧縮コイルばね7による付勢力Fと直動ベアリング6の摺動抵抗力fとの和より大きくなっている。このため、溶融材料Rの保圧による圧力pにより受圧面4aに支持ピン3を後退させる力が作用して、支持ピン3がキャビティC1から後退する。そして、支持ピン3の後退に伴って生じる空隙には保圧により未だ固化していない溶融材料Rが流入し、この部分が溶融材料Rで埋められる。図5は、第3工程S3における製造装置の状態を示している。
【0046】
最後に、図1に示す第4工程S4において、型開きして、図6及び図7に示す成形品30を得る。図6は成形品30の断面図であり、図7は成形品30の斜視図である。
【0047】
図6及び図7に示すように、成形品30には、薄肉部31と厚肉部32とが形成されている。厚肉部32には、3本の端子20が埋め込まれ、端子20の一端20bが成形品30の内側空間に向かって突出し、他端20cが成形品30の外側(ソケット部)に向かって突出している。この端子20の他端20cの周囲にはコネクタ外周部33が凸設され、他端20cとコネクタ外周部33とにより角型の雄コネクタが形成される。また、成形品30の外面側には支持ピン3の跡である凹部32aが残るが、端子20の露出はなくなる。成形品30の内面側には位置ズレ防止ピン11の跡である凹部32bが残る。
【0048】
このインサート部材を有する成形品の製造方法では、支持ピン3の受圧面4aの面積と保圧による溶融材料Rの圧力pとの積が圧縮コイルばね7による付勢力Fと直動ベアリング6の摺動抵抗力fとの和より大きく設定されているため、保圧の際に安定して支持ピン3をキャビティC1から後退させることができる。また、受圧面4aが溶融材料Rの固化が遅いキャビティC1の厚さ方向の略中間にあるため、受圧面4aに保圧による溶融材料Rの圧力pが作用して確実に支持ピン3をキャビティC1から後退させるとともに後退によって生じた空隙に溶融材料Rを保圧によって流入させることができる。この際、コア型1と端子20との近辺の溶融材料Rは、コア型1及び端子20との接触によって冷却され既に固化が始まっているため、端子20から支持ピン3が離れても位置ずれしたり、移動したりすることが無い。こうして、端子20を適正な位置に確実にインサートすることができ、所望の品質を保持する成形品を製造することができる。
【0049】
また、この製造方法では、受圧面4aが位置するキャビティC1部分が他の部分に比べて厚肉(厚さ方向の空間寸法が大)に形成されている。このため、このキャビティC1の厚肉部分に充填された溶融材料Rの固化を他の部分よりも遅らせることができるので、受圧面4aに確実に溶融材料Rの圧力pが作用し、安定して支持ピン3をキャビティC1から後退させることができる。
【0050】
さらに、この製造方法では、コア型1の突出部1aに差込孔1bが凹設され、この差込孔1bに端子20の一端20bが差し込まれて固定されるため、溶融材料Rの射出中に端子20が位置ズレすることがない。
【0051】
また、この製造方法では、コア型1の突出部1aに端子20の本体20aを固定する位置ズレ防止ピン11が本体20aの両側の位置に突設されているため、これによっても溶融材料Rの射出中に端子20が位置ズレすることを防止できる。この位置ズレ防止ピン11によって、特に端子20の横方向のズレを防止できる。また、位置ズレ防止ピン11が端子20を支持するコア型1から突出しているため、このピン跡は成形品の内面に形成され、外観及び外部からの防水性を低下させることはない。
【0052】
さらに、この製造方法では、支持ピン3のピン本体4は、直動ベアリング6を介してキャビティ型2に摺動可能に設けられているため、支持ピン3が摺動しやすく、確実に支持ピン3をキャビティC1から後退させることができる。
【0053】
したがって、実施形態1のインサート部材を有する成形品の製造方法によれば、より確実にインサート部材の支持ピンが当接していた部分を露出させずに埋設し、かつインサート部材を適正な位置にインサートすることができる。
【0054】
また、この製造方法では、支持ピン3は長さ方向に直交する断面形状がともに円形をなすピン本体4と小径部5とからなり、小径部5はピン本体4の先端側にピン本体4と同心となる位置で一体に形成されている。また、ピン本体4の小径部5側の端面には、受圧面4aが構成されている。このため、支持ピン3の構成が簡素となり、製造コストの低廉化を実現できる。
【0055】
さらに、この製造方法では、支持ピン3のピン本体4に対する付勢力は圧縮コイルばね7により付与されるため、構造が簡素になり、これによっても製造コストの低廉化を実現できる。
【0056】
(実施形態2)
実施形態2のインサート部材を有する成形品の製造方法は、図8に示す製造装置により実施される。
【0057】
この製造装置は、図8に示すように、第1型としてのコア型41、第2型としてのキャビティ型42、第1支持ピン43、第2支持ピン46及び図示しない付勢手段を備えている。
【0058】
コア型41には、キャビティC2内に突出する先端がインサート部材50の一面50aと当接する第1支持ピン43が進退可能に設けられている。また、キャビティ型42にも、キャビティC2内に突出する先端がインサート部材50の他面50bと当接する第2支持ピン46が進退可能に設けられている。そして、付勢手段により、第1、2支持ピン43、46がともにキャビティC2内に向けて付勢されている。
【0059】
第1、2支持ピン43、46は、図9に示すように、進退動する方向に直交する断面が長円形状のピン本体44、47と、長さ方向に直交する断面が円形状の一対の小径部45、48とからなる。小径部45、48は、ピン本体44、47の先端側にピン本体44、47と一体に形成されている。また、ピン本体44、47の小径部45、48側の端面には、受圧面44a、47aが構成されている。この受圧面44a、47aは、インサート部材50の一面50a及び他面50bとコア型41及びキャビティ型42とで形成されるキャビティC2の厚さ方向の略中間に位置している。
【0060】
以上の構成をした製造装置を用いて、インサート部材を有する成形品を製造する方法について説明する。
【0061】
まず、実施形態1と同様、図1に示す第1工程S1において、コア型41にインサート部材50を取り付ける。そして、コア型41及びキャビティ型42を型閉めするとともに、第1、2支持ピン43、46をキャビティC2内に進動させる。これにより、インサート部材50が第1支持ピン43の小径部45と第2支持ピン46の小径部48との間で支持される。図8は型閉め後の製造装置を示している。
【0062】
次に、図1に示す第2工程S2において、図示しないスプルの射出ゲートからキャビティC2内に溶融材料を充填する。溶融材料がキャビティC2内に充填されると、溶融材料のうち、コア型41、キャビティ型42及びインサート部材50に接する部分は固化が始まるが、キャビティC2の中央部分は未だ溶融した状態である。ここで、「キャビティC2の中央部分」には、インサート部材の50の一面50a及び他面50bとコア型41及びキャビティ型42とで形成されるキャビティC2の厚さ方向の略中間の位置も含まれる。
【0063】
そして、第3工程S3において、溶融材料に保圧が掛けられる。この際、受圧面44a、47aの面積と溶融材料の保圧による圧力との積が付勢手段による付勢力とコア型41、キャビティ型42に対するピン本体44、47の摺動抵抗力との和より大きくなっている。このため、溶融材料の保圧による圧力により、第1、2支持ピン43、46がキャビティC2から後退する。そして、第1、2支持ピン43、46の後退に伴って生じる空隙には保圧により溶融材料が流入し、この部分が溶融材料で埋められる。
【0064】
最後に、第4工程S4において、型開きして図示しない成形品を得る。
【0065】
このインサート部材を有する成形品の製造方法によっても、実施形態1と同様の作用、効果を得ることができるほか、インサート部材50を成形材料中に浮かせた状態で埋設できる。
【0066】
また、ピン本体44、47は長さ方向に直交する断面が長円形状であることより、実施形態1で使用した支持ピンを2本使用する場合に比べ、受圧面44a、47aの面積を広くすることができる。また、複数の小径部を同時に移動させることができるため、小径部間での移動量のばらつきがない。なお、この長円形状の支持ピンは、実施形態1についても使用可能である。
【0067】
(実施形態3)
実施形態3のインサート部材を有する成形品の製造方法は、図10に示す製造装置により実施される。
【0068】
この製造装置は、図10に示すように、成形品の内面を形成する第1型としてのコア型61、成形品の外面を形成する第2型としてのキャビティ型62、支持ピン63、成形品を突き出す突き出しピン76、復帰作動ピン77、突き出しピン76を作動させる突き出し部材である突き出し板75を備えている。なお、コア型61及びキャビティ型62内には、使用する樹脂材料に応じて適切な温度に型温を保つための温調手段、例えば冷媒流路(図示せず)が形成されている。
【0069】
コア型61には、キャビティ型62に向けて突出する突出部61aが設けられている。突出部61aには、インサート部材としての端子20の一端20bを差し込んで固定する差込孔61bが凹設されるとともに、端子20の本体20aを固定する位置ズレ防止ピン71が本体20aの両側の位置に突設されている。ここで、端子20は実施形態1と同様のものであり、金メッキが施された鋼板からなり、一端20bが本体20aと直角となる方向に折り曲げられ、他端20cが一端20bと反対側に本体20aと直角となる方向に折り曲げられたものである。
【0070】
キャビティ型62には、第1凹部62a及び第2凹部62bが凹設されている。第1凹部62a及び第2凹部62bとコア型61の突出部61aとによりキャビティC3が形成される。このうち、第1凹部62aと突出部61aとにより薄肉部を形成するキャビティが形成され、第2凹部62bと突出部61aとにより厚肉部を形成するキャビティが形成される。また、第2凹部62bには、型締時に端子20の他端20cが挿入される挿入孔62dと、挿入孔62dの周囲に第3凹部62cが凹設されている。さらに第2凹部62bには、先端が端子20の本体20aと当接して端子20をコア型61との間で支持可能な支持ピン63が配置されている。
【0071】
支持ピン63は、図11に示すように、長さ方向に直交する断面形状がともに円形をなすピン本体64と小径部65とからなる。小径部65は、ピン本体64の先端側にピン本体64と同心の状態で一体に形成され、ピン本体64より小径をなしている。また、ピン本体64の小径部65側の端面には受圧面64aが構成されている。この受圧面64aはキャビティC3の厚さ方向の略中間の位置に形成されている。
【0072】
また、図10に示すように、キャビティ型62には嵌合孔62eが設けられ、嵌合孔62eに嵌合された直動ベアリング66を介してピン本体64がキャビティ型62に対して相対的に移動可能にされている。キャビティ型62のコア型61に対向する面とは反対側の面には、板型69、70が設けられている。板型69にはばね収容孔69aが設けられ、ばね収容孔69aには支持ピン63に付勢力を付与する圧縮コイルばね67が収納されている。また、板型70には、雌ネジが切られた調整孔70aが設けられている。この調整孔70aには、調整孔70aの雌ネジと螺合する雄ネジ部分を有し、圧縮コイルばね67の付勢力を調整する調整具68が設けられている。また、コア型61とキャビティ型62との間には、射出ゲートを先端に有するスプル72が設けられている。
【0073】
キャビティ型62、板型69、70には貫通孔62f、69b、70bが連通するように貫設され、貫通孔62f、69b、70bには突き出しピン76が移動可能に設けられている。この突き出しピン76は突き出し板75に固定されており、突き出し板75がキャビティ型62、板型69、70に対して前進することにより、成形品が突き出しピン76によってキャビティC3内に突き出される。また、調整具68には貫通孔68aが貫設され、貫通孔68aには復帰作動ピン77が移動可能に設けられている。この復帰作動ピン77も突き出し板75に固定されており、突き出し板75がキャビティ型62、板型69、70に対して前進することにより、支持ピン63が復帰作動ピン77によってキャビティC3内に前進させられる。
【0074】
以上の構成をした製造装置を用いて、インサート部材を有する成形品を製造する方法について説明する。
【0075】
まず、実施形態1と同様、図1に示す第1工程S1において、成形型が開いているときにコア型61に端子20をセットする。この際、端子20の本体20aを位置ズレ防止ピン71の間に入れ、一端20bを差込孔61bに差し込んで固定する。そして、コア型61及びキャビティ型62を型閉めすると、支持ピン63がキャビティC3内に位置するようになる。これにより、端子20の本体20aがコア型61と支持ピン63の小径部65との間で挟まれて支持されるとともに、端子20の他端20cがキャビティ型62の挿入孔62dに挿入される。図10は型閉め後の製造装置を示している。
【0076】
次に、図1に示す第2工程S2において、スプル72の射出ゲートからキャビティC3内に溶融材料Rを射出して充填する。図11は溶融材料RがキャビティC3内に充填された直後の状態を示している。コア型61及びキャビティ型62は溶融材料Rよりも低い温度に調整されているので、溶融材料RがキャビティC3内に充填されると、溶融材料Rのうち、コア型61及びキャビティ型62に接する部分は固化が始まるが、キャビティC3の中央部分、すなわち支持ピン63の受圧面64aが位置する部分は未だ溶融した状態である。
【0077】
そして、図1に示す第3工程S3において、溶融材料Rの固化に伴う体積収縮を補うために、引き続き溶融樹脂を供給して保圧が掛けられる。この際、受圧面64aの面積と保圧による溶融材料Rの圧力pとの積が圧縮コイルばね67による付勢力Fと直動ベアリング66の摺動抵抗力fとの和より大きくなっている。このため、溶融材料Rの保圧による圧力pにより受圧面64aに支持ピン63を後退させる力が作用して、支持ピン63がキャビティC3から後退する。そして、支持ピン63の後退に伴って生じる空隙には保圧により未だ固化していない溶融材料Rが流入し、この部分が溶融材料Rで埋められる。図12は、第3工程S3における製造装置の状態を示している。
【0078】
最後に、図1に示す第4工程S4において、型開きして、突き出し板75をキャビティ型62、板型69、70に対して前進させる。これにより、突き出しピン76がキャビティC3内に突き出され、実施形態1と同様、図6及び図7に示す成形品30を得ることができる。この際、復帰作動ピン77により支持ピン63もキャビティC3内に前進させられる。図13は、第4工程S4における製造装置の状態を示している。
【0079】
このインサート部材を有する成形品の製造方法によっても、実施形態1と同様の作用、効果を得ることができる。
【0080】
また、この製造装置では、復帰作動ピン77が支持ピン63の背後に配置されて突き出し板75に固定されていることから、成形品30が突き出しピン76によりキャビティC3内より突き出される際、復帰作動ピン77が突き出し板75の前進動と連動して支持ピン63の背後に当接し、支持ピン63を圧縮コイルばね67とともにキャビティC3内に進動させる。こうして、支持ピン63が復帰作動ピン77によりキャビティC3内に強制的に前進させられる。そのため、支持ピン63とキャビティ型62との間の摺動部に溶融材料Rがバリとして詰まった場合であっても、支持ピン63を確実に元の位置に復帰させることができるとともに、そのバリも同時に排出することができる。このように、支持ピン63とキャビティ型62との間の摺動部に溶融材料Rがバリとして詰まる場合としては、次のような場合が考えられる。まず、この同一の製造装置を用いて使用予定の材料以外の複数の種類の溶融材料Rを使用することがあり得るが、溶融材料Rの溶融粘度が予定していた材料の所定の値よりも低く流動性が高い場合である。また、製造装置の長期間の使用による摩耗等により、支持ピン63とキャビティ型62との間の隙間が許容公差を超えて大きくなる場合も考えられる。
【0081】
さらに、この製造装置では、突き出し板75が後退した位置において、支持ピン63の背面と復帰作動ピン77の先端との間には距離S0の空間が保たれ、突き出し板75が前進している途中において復帰作動ピン77の先端が支持ピン63の背面に当接して支持ピン63を前進させ、突き出し板75が前進停止位置に達したときに支持ピン63が前進停止位置に達するようになっている。つまり、突き出し板75のストロークS1は、突き出し板75の後退位置において突き出しピン76の先端が成形品30に接し、突き出し板75の前進位置において成形品30をキャビティC3から十分に突き出し得るように設定されている。一方、この製造装置においては、支持ピン63のストロークS2は突き出し板75のストロークS1よりも短い方が望ましい。そのため、突き出し板75が後退した位置において、復帰作動ピン77の先端は支持ピン63の背面よりも更に後退した位置にあり、突き出し板75が前進している途中において復帰作動ピン77の先端が支持ピン63の背面に当接して支持ピン63を前進させている。これにより、支持ピン63が復帰作動ピン77によりキャビティC3内に前進させられる距離が短すぎたり、長すぎたりすることを防止することができる。そのため、支持ピン63の復帰とバリの排出とを確実に行いつつ、復帰作動ピン77が支持ピン63を過剰に押圧せず、溶融材料Rの充填によって確実に支持ピン63をキャビティC3から後退させるとともに後退によって生じた空隙に溶融材料Rを流入させることができる。なお、支持ピン63のストロークS2と突き出し板75のストロークS1とが同一の場合、突き出し板75が後退した位置において、復帰作動ピン77の先端が支持ピン63の背面に接触するようにすればよい。
【0082】
なお、第1工程S1において、突き出し板75は型閉めと同時、又は型閉めの直前には後退するため、復帰作動ピン77も突き出し板75の後退に伴って後退する。そのため、型閉め時においては、圧縮コイルばね67により支持ピン63が押圧され、端子20の本体20aがコア型61と支持ピン63の小径部65との間で挟まれて支持される。また、突き出し板75が後退した位置において、支持ピン63の背面と復帰作動ピン77の先端との間には距離S0の空間が保たれているため、第3工程S3において、溶融材料Rの保圧による支持ピン63のキャビティC3からの後退が妨げられることはない。このように、この製造装置では、復帰作動ピン77によって支持ピン63の働きが阻害されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1〜3に係り、インサート部材を有する成形品の製造方法の工程図である。
【図2】実施形態1に係り、金型が閉じた状態の断面図である。
【図3】実施形態1に係り、溶融材料がキャビティ内に充填された直後の状態の金型の拡大断面図である。
【図4】実施形態1に係り、図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】実施形態1に係り、溶融材料に保圧を掛けている状態の金型の拡大断面図である。
【図6】実施形態1に係り、成形品の断面図である。
【図7】実施形態1に係り、成形品の斜視図である。
【図8】実施形態2に係り、金型が閉じた状態の断面図である。
【図9】実施形態2に係り、第1支持ピン及び第2支持ピンの斜視図である。
【図10】実施形態3に係り、金型が閉じた状態の断面図である。
【図11】実施形態3に係り、溶融材料がキャビティ内に充填された直後の状態の金型の拡大断面図である。
【図12】実施形態3に係り、溶融材料に保圧を掛けている状態の金型の拡大断面図である。
【図13】実施形態3に係り、金型が開いた状態の断面図である。
【符号の説明】
1、41、61…第1型(コア型)
2、42、62…第2型(キャビティ型)
20、50…インサート部材(20…端子)
3、63…支持ピン
43…第1支持ピン
46…第2支持ピン
7、67…付勢手段(圧縮コイルばね)
4、44、47、64…ピン本体
4a、44a、47a、64a…受圧面
R…溶融材料
p…圧力
F…付勢力
f…摺動抵抗力
5、45、48、65…小径部
6、66…直動ベアリング
11、71…位置ズレ防止ピン
75…突き出し部材(突き出し板)
76…突き出しピン
77…復帰作動ピン
Claims (14)
- 加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型及び/又は該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材と当接して該インサート部材を該第1型及び/又は該第2型との間で支持可能な支持ピンと、該支持ピンを該キャビティ内に向けて付勢する付勢手段とを備え、該支持ピンは、該第1型及び/又は該第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における該キャビティの厚さ方向の略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に該溶融材料の圧力を受ける受圧面とを有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積が該付勢手段の付勢力と該第1型及び/又は該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定された製造装置を用い、
前記第1型及び前記第2型を型閉めするとともに、前記支持ピンを前記キャビティ内に進動させて支持ピンの先端と該第1型及び/又は該第2型との間で前記インサート部材を支持する第1工程と、
該キャビティ内に前記溶融材料を充填する第2工程と、
該溶融材料の圧力を前記受圧面に付与し、該圧力によって該支持ピンを後退させるとともに該支持ピンの後退に伴って生じる空隙に該溶融材料を流入させて該支持ピンが存在していた部分を該溶融材料で埋める第3工程とを備えることを特徴とするインサート部材を有する成形品の製造方法。 - 前記支持ピンは、前記ピン本体と、該ピン本体の先端側に該ピン本体と一体に形成され、該ピン本体より小径をなす小径部とからなり、該ピン本体の該小径部側の端面により前記受圧面が構成されていることを特徴とする請求項1記載のインサート部材を有する成形品の製造方法。
- 加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材の一面と当接する第1支持ピンと、該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端が該インサート部材の他面と当接して該インサート部材を該第1支持ピンとの間で支持可能な第2支持ピンと、該両支持ピンをともに該キャビティ内に向けて付勢する各々の付勢手段とを備え、該両支持ピンは、該第1型及び該第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における該キャビティの厚さ方向の略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に該溶融材料の圧力を受ける受圧面とを各々有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積が該付勢手段の付勢力と該第1型及び該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定された製造装置を用い、
前記第1型及び前記第2型を型閉めするとともに、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを前記キャビティ内に進動させて該第1支持ピンの先端と該第2支持ピンの先端との間で前記インサート部材を支持する第1工程と、
該キャビティ内に前記溶融材料を充填する第2工程と、
該溶融材料の圧力を前記受圧面に付与し、該圧力によって該両支持ピンを該キャビティから後退させるとともに該両支持ピンの後退に伴って生じる空隙に該溶融材料を流入させて該両支持ピンが存在していた部分を溶融材料で埋める第3工程とを備えることを特徴とするインサート部材を有する成形品の製造方法。 - 前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンは、前記ピン本体と、該ピン本体の先端側に該ピン本体と一体に形成され、該ピン本体より小径をなす小径部とからなり、該ピン本体の該小径部側の端面により前記受圧面が構成されていることを特徴とする請求項3記載のインサート部材を有する成形品の製造方法。
- 前記第3工程により前記受圧面に付与する前記溶融材料の圧力は、前記第2工程後の該溶融樹脂に掛けられる保圧であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のインサート部材を有する成形品の製造方法。
- 前記キャビティの厚さは前記受圧面が位置する部分が他の部分に比べて厚肉に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のインサート部材を有する成形品の製造方法。
- 前記第1型及び/又は前記第2型は前記インサート部材の一部を固定可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のインサート部材を有する成形品の製造方法。
- 加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型及び/又は該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材と当接して該インサート部材を該第1型及び/又は該第2型との間で支持可能な支持ピンと、該支持ピンを該キャビティ内に向けて付勢する付勢手段とを備え、該キャビティ内に加熱によって溶融された溶融材料を充填可能なインサート部材を有する成形品の製造装置において、
前記支持ピンは、前記第1型及び/又は前記第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における前記キャビティの厚さ方向の略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に前記溶融材料の圧力を受ける受圧面とを有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積は、前記付勢手段の付勢力と該第1型及び/又は該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定されていることを特徴とするインサート部材を有する成形品の製造装置。 - 加熱によって溶融された液状の溶融材料を充填して成形品を形成するキャビティを内部に有する第1型及び第2型と、該第1型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端がインサート部材の一面と当接する第1支持ピンと、該第2型に進退可能に設けられ、該キャビティ内に突出する先端が該インサート部材の他面と当接して該インサート部材を該第1支持ピンとの間で支持可能な第2支持ピンと、該両支持ピンをともに該キャビティ内に向けて付勢する各々の付勢手段とを備え、該キャビティ内に加熱によって溶融された溶融材料を充填可能なインサート部材を有する成形品の製造装置において、
前記両支持ピンは、前記第1型及び前記第2型と摺動する長さ方向で同一断面形状のピン本体と、該ピン本体の先端側における該インサート部材の一面及び他面と前記キャビティの厚さ方向の端面との略中間に形成され、該ピン本体を該キャビティから後退させる方向に前記溶融材料の圧力を受ける受圧面とを各々有し、該受圧面の面積と該溶融材料の圧力との積は、該付勢手段の付勢力と該第1型及び該第2型に対する該ピン本体の摺動抵抗力との和より大きく設定されていることを特徴とするインサート部材を有する成形品の製造装置。 - 前記ピン本体は、直動ベアリングを介して前記第1型及び/又は前記第2型に摺動可能に設けられていることを特徴とする請求項8又は9記載のインサート部材を有する成形品の製造装置。
- 前記付勢手段は圧縮ばねであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項記載のインサート部材を有する成形品の製造装置。
- 前記第1型は前記成形品の内面を形成するコア型であり、前記第2型は該成形品の外面を形成するキャビティ型である場合、該コア型から突出し、該インサート部材の一部を固定可能な位置ズレ防止ピンを備えることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項記載のインサート部材を有する成形品の製造装置。
- 前記成形品を突き出すための突き出しピンと、該突き出しピンを進退動させる突き出し部材と、前記支持ピンの背後に配置されて該突き出し部材に固定され、該突き出し部材の前進動と連動して該支持ピンの背後に当接して該支持ピンを前記キャビティ内に進動可能な復帰作動ピンとを備えていることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項記載のインサート部材を有する成形品の製造装置。
- 前記突き出し部材が後退した位置において前記支持ピンの背面と前記復帰作動ピンの先端との間に空間が保たれ、該突き出し部材が前進している途中において該復帰作動ピンの先端が該支持ピンの背面に当接して該支持ピンを前進させ、該突き出し部材が前進停止位置に達したときに該支持ピンが前進停止位置に達するように構成されていることを特徴とする請求項13記載のインサート部材を有する成形品の製造装置。
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