JP4231450B2 - 射出成形金型 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形により樹脂製品を成形する射出成形金型に関する。
一般に、熱可塑性樹脂等の樹脂成形に用いられる射出成形金型では、射出機のノズルから射出された溶融樹脂が固定型のスプル、ランナ及びゲートを通過して製品キャビティに充填される。製品キャビティに充填された溶融樹脂は、金型冷却により固化し、型開き後、製品部、ゲート部、ランナ部及びスプル部の樹脂一体物として脱型される。そして、不要なゲート部、ランナ部及びスプル部を切り離して、必要な製品部のみが製品とされる。
このような射出成形においては、射出時にランナやゲート等を流れる溶融樹脂中にコールドスラグ(溶融樹脂が冷えて固化した樹脂カス)が紛れ込むことがある。このコールドスラグがそのまま製品キャビティ内に流れ込んだり、あるいはゲート付近で滞留して溶融樹脂の樹脂流れを阻害したりすると、流れの方向に生ずる条痕が銀色に光って見えるシルバーストリーク(銀条)や流れ方向に模様が生ずるフローマーク等の成形不良を射出成形品に発生させる原因となる。
このコールドスラグに起因する成形不良の発生を防ぐべく、ランナに開口するスプル開口部の前方に該スプル開口部に対向させてスラグ溜め凹部を形成したり、ランナの分岐部前方にスラグ溜め凹部を形成したりする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、スラグ溜め凹部内に溶融樹脂中のコールドスラグを溜め込むことにより、製品キャビティ内等へコールドスラグが流れ込まないようにすることができる。
特開平11−240045号公報
しかし、上述した従来のスラグ溜め凹部を設けた射出成形金型では、スラグ溜め凹部の箇所において、凹んだ分だけ肉厚になっていることから溶融樹脂の冷却不足により、糸引き等の不都合が発生し易いという問題があった。
特に近年、射出成形における成形サイクルを短縮化することが望まれ、それに伴い金型冷却時間が短くなってきている。また、樹脂の歩留り向上や成形サイクルの短縮化などの目的で、ホットランナシステムを有する射出成形金型を用いることもある。このような状況の下では、スラグ溜め凹部が設けられる前記スプルや前記ゲートの開口部近傍において、溶融樹脂の冷却不足の問題が発生し易くなっている。
この冷却不足の問題のみに対処するなら、前記スプル等の開口部前方の型面に該開口部と対向するように突起部を設け、該開口部近傍のランナ等を局部的に薄肉にすればよい。しかし、この対処法では、冷却不足の問題は解消できても、突起部により流路が狭められることから、溶融樹脂の流動抵抗が増大して成形不良につながることがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、スプルやゲートの開口部前方にスラグ溜め凹部を設けた場合でも、該開口部近傍における溶融樹脂の冷却不足を抑えることができるとともに、該開口部近傍における溶融樹脂の流動性も確保することができるような射出成形金型を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
上記課題を解決する請求項1に係る射出成形金型は、キャビティ、該キャビティに開口する開口部をもつゲート及び該開口部に対向するキャビティ型面に設けられた収容部を有する金型本体と、前記キャビティに臨ませて前記収容部に進退動自在に収容され、前記開口部から射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用する先端部を有する可動式入子と、前記先端部に作用する前記樹脂圧に応じて前記可動式入子の進退動を制御可能な進退動制御手段とを備え、前記進退動制御手段は、前記開口部から前記溶融樹脂が射出されている射出中においては該溶融樹脂の樹脂圧を受けた前記先端部が前記収容部内に退避した後退位置に前記可動式入子を後退させ、かつ、該溶融樹脂の射出後においては該後退位置から前進した前進位置に該可動式入子を前進させるように構成され、前記可動式入子が前記後退位置にあるときに前記収容部内には該可動式入子の前方にスラグ溜め凹部が形成されることを特徴とするものである。
この射出成形金型は、キャビティに開口するゲートの開口部前方の対向位置に収容部が設けられ、この収容部にキャビティに臨む可動式入子が進退動自在に配設されている。この可動式入子は、前記開口部から射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用する先端部を有し、該先端部に作用する樹脂圧に応じて進退動制御手段により進退動が制御される。すなわち、進退動制御手段により、可動式入子は、前記開口部から溶融樹脂が射出されている射出中においては溶融樹脂の樹脂圧を受けた先端部が収容部内に退避した後退位置に後退し、かつ、溶融樹脂の射出後においては該後退位置から前進した前進位置に前進する。そして、この可動式入子が前記後退位置にあるときに収容部内には該可動式入子の前方にスラグ溜め凹部が形成されるようになっている。
このため、この射出成形金型では、溶融樹脂の射出中においては、後退位置の可動式入子前方に形成されたスラグ溜め凹部にコールドスラグを溜め込んで保持することにより、コールドスラグがそのままキャビティの溶融樹脂内に混入することを防止することができる。したがって、コールドスラグに起因するシルバーストリークやフローマーク等の成形不良の発生を抑えることが可能となる。
また、この溶融樹脂の射出中においては、可動式入子が後退位置に後退して該可動式入子の先端部が収容部内に退避していることから、この可動式入子が臨むキャビティにおける溶融樹脂の流路が可動式入子により狭められるようなことがない。したがって、この可動式入子が設けられた開口部近傍において、溶融樹脂の流動抵抗が可動式入子によって増大するようなこともなく、溶融樹脂の流動抵抗の増大に起因する成形不良の発生を確実に抑えることが可能となる。
さらに、溶融樹脂の射出後においては、可動式入子は前記後退位置から前進位置まで前進するため、この可動式入子が前進した分だけスラグ溜め凹部における凹みを少なくする又は無くすことができる。したがって、スラグ溜め凹部の凹み分だけ厚みが増すことによる溶融樹脂の冷却不足を抑えて、糸引き等の問題の発生を抑えることが可能となる。
好適な態様において、前記可動式入子が前記前進位置にあるときに該可動式入子の前記先端部の先端面でキャビティ型面の一部が構成される。
この射出成形金型では、溶融樹脂の射出後に前進位置まで前進した可動式入子の先端面で該キャビティ型面の一部が構成されるので、可動式入子の先端部における先端面形状を、この部分における本来のキャビティ型面形状と同一の形状とすることにより、収容部及び可動式入子の影響を受けることなくキャビティ本来の形状に対応した製品形状に成形することができる。
上記課題を解決する請求項7に係る射出成形金型は、ゲートを介してキャビティに通じるランナ、該ランナに開口する開口部をもつスプル及び該開口部に対向するランナ型面に設けられた収容部を有する金型本体と、前記ランナに臨ませて前記収容部に進退動自在に収容され、前記開口部から射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用する先端部を有する可動式入子と、前記先端部に作用する前記樹脂圧に応じて前記可動式入子の進退動を制御可能な進退動制御手段とを備え、前記進退動制御手段は、前記開口部から前記溶融樹脂が射出されている射出中においては該溶融樹脂の樹脂圧を受けた前記先端部が前記収容部内に退避した後退位置に前記可動式入子を後退させ、かつ、該溶融樹脂の射出後においては該後退位置から前進した前進位置に該可動式入子を前進させるように構成され、前記可動式入子が前記後退位置にあるときに前記収容部内には該可動式入子の前方にスラグ溜め凹部が形成されることを特徴とするものである。
この射出成形金型は、ランナに開口するスプルの開口部前方の対向位置に収容部が設けられ、この収容部にランナに臨む可動式入子が進退動自在に配設されている。この可動式入子は、前記開口部から射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用する先端部を有し、該先端部に作用する樹脂圧に応じて進退動制御手段により進退動が制御される。すなわち、進退動制御手段により、可動式入子は、前記開口部から溶融樹脂が射出されている射出中においては溶融樹脂の樹脂圧を受けた先端部が収容部内に退避した後退位置に後退し、かつ、溶融樹脂の射出後においては該後退位置から前進した前進位置に前進する。そして、この可動式入子が前記後退位置にあるときに収容部内には該可動式入子の前方にスラグ溜め凹部が形成されるようになっている。
このため、この射出成形金型では、溶融樹脂の射出中においては、後退位置の可動式入子前方に形成されたスラグ溜め凹部にコールドスラグを溜め込んで保持することにより、コールドスラグがそのまま製品キャビティ内に流れ込んだり、あるいはゲート付近で滞留して溶融樹脂の樹脂流れを阻害したりすることを防止することができる。したがって、コールドスラグに起因するシルバーストリークやフローマーク等の成形不良の発生を抑えることが可能となる。
また、この溶融樹脂の射出中においては、可動式入子が後退位置に後退して該可動式入子の先端部が収容部内に退避していることから、この可動式入子が臨むランナにおける溶融樹脂の流路が可動式入子により狭められるようなことがない。したがって、この可動式入子が設けられた開口部近傍において、溶融樹脂の流動抵抗が可動式入子によって増大するようなこともなく、溶融樹脂の流動抵抗の増大に起因する成形不良の発生を確実に抑えることが可能となる。
さらに、溶融樹脂の射出後においては、可動式入子は前記後退位置から前進位置まで前進するため、この可動式入子が前進した分だけスラグ溜め凹部における凹みを少なくする又は無くすことができる。したがって、スラグ溜め凹部の凹み分だけ厚みが増すことによる溶融樹脂の冷却不足を抑えて、糸引き等の問題の発生を抑えることが可能となる。
本発明に係る請求項1又は7に記載の射出成形金型は、以下に示す好適な態様とすることができる。
すなわち、好適な態様において、前記進退動制御手段は前記可動式入子を前進方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力は、前記射出中においては前記先端部に作用する前記樹脂圧により該可動式入子が該付勢力に抗して前記後退位置まで後退し、かつ、前記射出後においては該可動式入子が該付勢力により前記前進位置まで前進しうるように設定されている。
この射出成形金型は、進退動制御手段が可動式入子を前進方向に付勢する付勢手段を備えている。このため、可動式入子の先端部に作用する射出中及び射出後の樹脂圧に応じて付勢手段の付勢力を予め所定のものに設定しておくことにより、樹脂圧の高い溶融樹脂の射出中においては付勢力に抗する樹脂圧により可動式入子を所定の後退位置まで後退させるとともに、射出後において先端部に作用する樹脂圧の低下に伴って可動式入子を付勢力で所定の前進位置まで前進させることができる。このように付勢手段によれば、付勢力を予め所定のものに設定しておくことのみで可動式入子の進退動を容易に制御することができるので、進退動制御手段の構造の簡素化や低コスト化を図ることが可能となる。
ここに、前記付勢手段としては特に限定されず、コイルばねや板ばね等の金属バネの他、空気ばね等の流体ばねやゴムばね等を用いることができる。
好適な態様において、前記進退動制御手段は、前記可動式入子に先端側が固定されたピストン部と該ピストン部の基端側を進退動可能に保持するシリンダ部とを有し、該シリンダ部に導入されて該ピストン部に作用する流体圧力を調整することにより該ピストン部を進退動させる駆動シリンダを備えている。
この射出成形金型は、進退動制御手段が可動式入子の進退動を制御する駆動シリンダを備えている。このため、溶融樹脂の射出中及び射出後に可動式入子の先端部に作用する樹脂圧に応じて駆動シリンダにおける流体圧力を適宜調整することにより、ピストン部と共に可動式入子の進退動を制御することができ、可動式入子を所定の後退及び前進位置に確実に位置させることができる。すなわち、駆動シリンダによれば、可動式入子の先端部に高い樹脂圧が作用する溶融樹脂の射出中においては可動式入子が前記後退位置まで後退し、かつ、可動式入子の先端部に低い樹脂圧が作用する溶融樹脂の射出後においては可動式入子が前記前進位置まで前進しうるように、シリンダ部に作用させる流体圧力を適宜調整することで可動式入子の位置を確実に制御することができるので、可動式入子の正確な位置制御が可能となる。
ここに、前記駆動シリンダとしては特に限定されず、油圧やエア圧等の作用によりピストン部の進退動を制御可能な油圧シリンダ装置やエアシリンダ装置等を用いることができる。
好適な態様において、前記可動式入子は前記前進位置にあるときに前記先端部が前記キャビティ内又は前記ランナ内まで進出する。
この射出成形金型では、溶融樹脂の射出後において可動式入子が臨むキャビティ内又はランナ内に該可動式入子の先端部が進出する。このため、可動式入子の先端部が進出した分だけこの部分における溶融樹脂の冷却不足を抑えることができ、糸引き等の問題の発生をより効果的に抑えることが可能となる。
ここに、可動式入子の先端部の形状としては特に限定されず、前記収容部が設けられたキャビティ型面(キャビティを形成する型面)又はランナ型面(ランナを形成する型面)と面一状態になりうる平坦状先端面をもつ形状としたり、あるいは先端面の略中央等から部分的に隆起するように突設された突部をもつ形状としたりすることができる。
好適な態様において、前記収容部が対向する前記ゲート内又は前記スプル内には、該ゲート又は該スプルの前記開口部を自己の進退動により開閉可能なバルブピンが配設されている。
この射出成形金型では、溶融樹脂の射出中はバルブピンが後退することによりこのバルブピンが配設されたゲート又はスプルの開口部を開放し、この開口部からキャビティ内又はランナ内に溶融樹脂が射出される。そして、キャビティ内への溶融樹脂の充填が完了した射出後はバルブピンが前進することにより同開口部を閉鎖する。このため、溶融樹脂の射出後においては開口部を閉鎖するバルブピンの先端面がこのバルブピンが臨むキャビティ内又はランナ内の溶融樹脂と接しており、特にホットランナシステムを採用している場合などはバルブピン自身が他の型面よりも部分的に高温であることから、バルブピンの先端面に接している溶融樹脂に冷却不足の問題が発生し易い。したがって、ゲート内又はスプル内にバルブピンを設けるとともにこのバルブピンの対向位置に従来のスラグ溜め凹部を設けた場合は、この部分で溶融樹脂の冷却不足がより発生し易くなる。この点、本発明の射出成形型では、バルブピンが配設されたゲート又はスプルの開口部に対向する位置に可動式入子が設けられているので、この部分における溶融樹脂の冷却不足を効果的に抑えることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る射出成形金型についての実施形態を具体的に説明する。
(実施形態1)
図1及び図2に示す本実施形態の射出成形金型は、例えば平板状の樹脂製品(図示せず)を成形するためのものである。この射出成形金型は上型1と下型2とよりなる金型本体を備えており、型閉めされた上型1と下型2との間には、上型1及び下型2の型面よりなるキャビティ型面3a及び3b(上型1側のキャビティ型面を3aとし、下型2側のキャビティ型面を3bとする。)により形成された、成形する樹脂製品と対応する形状のキャビティ3が設けられている。
そして、上型1にはキャビティ3に開口するバルブゲート4が設けられている。このバルブゲート4は、キャビティ3に開口する開口部5aをもつゲートブッシュ5と、このゲートブッシュ5内に進退動自在に配設され、開口部5aを開閉可能なバルブピン6とを備えている(図2参照)。このバルブピン6の進退動は図示しないエアシリンダにより駆動制御されるようになっている。また、ゲートブッシュ5の外周には図示しない加熱ヒータが設けられている。なお、バルブピン6が前進して開口部5aを閉鎖した状態にあるとき、バルブピン6の先端面はキャビティ型面3aと面一状態となっており、該先端面でキャビティ型面3aの一部が構成されている(図1参照)。
一方、下型2には、バルブゲート4の開口部5aに対向するキャビティ型面3bに収容部7が設けられている。この収容部7は、下型2を貫通する貫通孔よりなり、上型1側の断面円形状の上方小孔部7aと、この上方小孔部7aと同軸的に設けられた断面円形状の下方大孔部7bとを有している。
収容部7には、キャビティ3に臨む可動式入子8Aが進退動自在に収容されている。この可動式入子8Aは、バルブゲート4の開口部5aからキャビティ3内に射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用し前記上方小孔部7aの断面形状に対応する断面円形状の先端部8aと、この先端部8aと一体に形成され前記下方大孔部7bの断面形状に対応する断面円形状の基端部8bとを有している。
可動式入子8Aの先端部8aは、先端面の略中央から部分的に隆起するように突設された突部8cと、この突部8cの外周に設けられキャビティ型面3bと面一状態になりうる平坦環状部8dとを有している。また、可動式入子8Aは、前記上方小孔部7aと前記下方大孔部7bとの境界部分としての段部7cに当接可能な肩部8eを有している。この可動式入子8Aの肩部8eが段部7cに当接することにより、可動式入子8Aはそれ以上の前進(図1の上方への移動)が規制されて前進位置に止まる(図1の状態)。
なお、この実施形態では、キャビティ型面3b側で成形される製品面は製品の裏面であるため、前記突部8cに対応して製品裏面に成形される凹部は製品意匠面に悪影響を及ぼすものではない。また、前進して開口部5aを閉鎖した状態にあるバルブピン6の先端面と、前進位置にある可動式入子8Aの突部8cの先端面との距離は、キャビティ3の図1における上下方向幅の1/2程度とされている。
可動式入子8Aの進退動は、先端部8aに作用する樹脂圧に応じて進退動制御手段9Aにより制御される。この進退動制御手段9Aは、下型2に図示しないボルト等により固定された押さえ板10と、押さえ板10の上端面と可動式入子8Aの下端面との間に介在され、可動式入子8Aを前進方向(図1の上方向であって、バルブゲート4の開口部5aに近づく方向)に付勢する付勢手段としてのばね11と、押さえ板10の上端面に固定され、可動式入子8Aの下端面が当接することにより可動式入子8Aのそれ以上の後退を規制して可動式入子8Aを後退位置に止めるリング状のストッパ12とを備えている。
この付勢手段としてのばね11の付勢力は、溶融樹脂の樹脂圧が前記先端部8aに作用しない射出前及び小さな樹脂圧しか前記先端部8aに作用しない射出後においては、可動式入子8Aを該付勢力により前記前進位置に位置させることができ、かつ、大きな樹脂圧が前記先端部8aに作用する溶融樹脂の射出中においては、可動式入子8Aを前記後退位置に位置させることができるように、設定されている。
なお、ばね11のばね定数k、可動式入子8Aの先端部8aの先端面の面積(樹脂と接する面積)A、溶融樹脂の射出中に先端部8aの先端面に作用する任意の樹脂圧P、可動式入子8Aのストローク(前記前進位置と前記後退位置との距離)Sとする場合、ばね11のばね定数kは下記(1)式により算出することができる。
k=A・P/S …(1)
ここに、可動式入子8Aが前記前進位置にあるとき、すなわちばね11の付勢力により可動式入子8Aが前進して可動式入子8Aの肩部8eが段部7cに当接しているときは、可動式入子8Aの平坦状環状部8dがキャビティ型面3bと面一状態になるとともに、突部8cがキャビティ型面3bよりも所定量突出してキャビティ3内まで進出する。一方、可動式入子8Aが前記後退位置にあるとき、すなわち溶融樹脂の樹脂圧で可動式入子8Aが後退して可動式入子8の下端面がストッパ12に当接しているとき、可動式入子8Aの先端部8aは収容部7の上方小孔部7a内に退避し、この上方小孔部7a内には該先端部8aの前方(図2の上方)にスラグ溜め凹部13が形成される。
なお、本実施形態では、可動式入子8Aが前記後退位置にあるとき、先端部8aの突部8cの先端面がキャビティ型面3bと略同等の高さ又はキャビティ型面3bよりも若干低くなるように小さく退避するとともに、先端部8aの平坦状環状部8dがキャビティ型面3bから大きく退避しており、これによりスラグ溜め凹部13は環状溝を有するように形成される(図2参照)。
上記構成を有する本実施形態の射出成形金型は、溶融樹脂の射出前の状態では、図示しないエアシリンダによりバルブピン6が前進してバルブゲート4の開口部5aが該バルブピン6で閉鎖されており、また、ばね11の付勢力により可動式入子8Aが前記前進位置にある(図1に示す状態)。
この射出前状態から、図示しないエアシリンダによりバルブピン6を後退させてバルブゲート4の開口部5aを開放する。これにより、図示しない射出機から図示しないホットランナシステムを介してバルブゲートに供給された溶融樹脂がバルブゲート4の開口部5aからキャビティ3内に射出される。この溶融樹脂の射出中は、バルブゲート4の開口部5aから射出された溶融樹脂の樹脂圧が可動式入子8Aの先端部8aの先端面全体に作用するので、この樹脂圧により可動式入子8Aがばね11の付勢力に抗して前記後退位置まで後退する(図2に示す状態)。そうすると、収容部7の上方小孔部7a内には可動式入子8Aの先端部8aの前方にスラグ溜め凹部13が形成される。このため、射出初期のコールドスラグをこのスラグ溜め凹部13内に溜め込んで保持することができ、コールドスラグがそのままキャビティ3の溶融樹脂内に混入することを防止することができる。したがって、コールドスラグに起因するシルバーストリークやフローマーク等の成形不良の発生を抑えることが可能となる。
また、この溶融樹脂の射出中においては、可動式入子8Aが前記後退位置に後退して可動式入子8Aの先端部8aが収容部7内に退避していることから、この可動式入子8Aが臨むキャビティ3における溶融樹脂の流路が可動式入子8Aにより狭められるようなことがない。したがって、この可動式入子8Aが設けられたバブルゲート4の開口部5a近傍において、溶融樹脂の流動抵抗が可動式入子8Aによって増大するようなこともなく、溶融樹脂の流動抵抗の増大に起因する成形不良の発生を確実に抑えることが可能となる。
そして、キャビティ3内への溶融樹脂の充填が完了すると、図示しないエアシリンダによりバルブピン6が前進してバルブゲート4の開口部5aを閉鎖する。これにより、可動式入子8Aの先端部8aに作用する樹脂圧が低下し、それに伴ってばね11の付勢力で可動式入子8Aが前記前進位置まで前進して図1に示す状態に戻る。
この前進位置にある可動式入子8Aは、前述の通り可動式入子8Aの平坦状環状部8dがキャビティ型面3bと面一状態になるとともに、突部8cがキャビティ型面3bよりも突出してキャビティ3内まで進出している。こうして溶融樹脂の射出後は、スラグ溜め凹部13における凹みを完全に無くすことができるばかりでなく、突部8bがキャビティ型面3bよりも突出している高さ分だけ、この部分における板厚を薄くすることができるので、溶融樹脂の冷却不足を抑えて、糸引き等の問題の発生を抑えることが可能となる。
また、この射出成形金型では、溶融樹脂の射出後においては開口部5aを閉鎖するバルブピン6の先端面がこのバルブピン6が臨むキャビティ3内の溶融樹脂と接しており、しかもゲートブッシュ5の外周には図示しない加熱ヒータが設けられていることから、バルブピン6の先端面は他のキャビティ型面3a及び3bよりも高温となっている。このため、この射出成形金型は、バルブピン6の先端面に接している溶融樹脂に冷却不足が起こりやすい条件が揃っている。しかし、上述のとおり、可動式入子8Aの突部8cの突出によりこの部分における板厚が薄くなっているので、この部分における溶融樹脂の冷却不足を効果的に抑えることができる。
(実施形態2)
図3及び図4に示す本実施形態の射出成形金型は、可動式入子の先端部の形状を変更するとともに進退動制御手段の構成を変更したこと以外は、前記実施形態1と同様の構成を有している。
すなわち、この射出成形金型は、可動式入子8Bの先端部8aの先端面が前記キャビティ型面3bと面一状態になりうる平坦状先端面8fとされている。
この可動式入子8Bでは、前記前進位置にあるときに平坦状先端面8fが前記キャビティ型面3bと面一状態となってこの平坦状先端面8fでキャビティ型面3bの一部が構成される(図3参照)。一方、可動式入子8Bが前記後退位置にあるときは、先端部8aが収容部7の前記上方小孔部7a内に退避することにより平坦状先端面8fがキャビティ型面3bよりも所定量沈降し、この上方小孔部7a内には平坦状先端面8fの前方(図4の上方)に円柱状のスラグ溜め凹部13が形成される(図4参照)。
また、この射出成形金型は、進退動制御手段9Bが、下型2に図示しないボルト等により固定され挿通孔10aを有する押さえ板10と、押さえ板10の上端面に固定され、可動式入子8Bの下端面が当接することにより可動式入子8Bのそれ以上の後退を規制して可動式入子8Bを後退位置に止めるリング状のストッパ12と、押さえ板10の挿通孔10aに挿通され自己の先端が可動式入子8Bに固定されたピストン部14と、取り付け板15に固定されピストン部14の基端側を進退動可能に保持するシリンダ部16とを備えている。
このピストン部14及びシリンダ部16を有する駆動シリンダ(油圧シリンダ装置)17は、シリンダ部16に導入されてピストン部14に作用する油圧(図示しない油圧供給手段からシリンダ部16内に供給される)を調整することにより、ピストン部14を進退動させる。
本実施形態では、溶融樹脂の樹脂圧が前記平坦状先端面8fに作用しない射出前及び小さな樹脂圧しか前記平坦状先端面8fに作用しない射出後においては、可動式入子8Bを前記前進位置に位置させることができ、かつ、大きな樹脂圧が前記平坦状先端面8fに作用する溶融樹脂の射出中においては、可動式入子8Bを前記後退位置に位置させることができるように、駆動シリンダ17のピストン部14に作用させる油圧を調整している。
上記構成を有する本実施形態の射出成形金型では、溶融樹脂の射出前の状態では、バルブゲート4の開口部5aがバルブピン6で閉鎖されており、また、駆動シリンダ17の作動により可動式入子8Bが前記前進位置にある(図3に示す状態)。
そして、バルブピン6がバルブゲート4の開口部5aを開放する溶融樹脂の射出中は、バルブゲート4の開口部5aから射出された溶融樹脂の樹脂圧が可動式入子8Bの平坦状先端面8f全体に作用するので、この樹脂圧によって可動式入子8Bが前記後退位置まで後退しうるように(駆動シリンダ17が可動式入子8Bを前進させようとする力が樹脂圧と同等以上にならないように)駆動シリンダ17を作動させる。これにより、可動式入子8Bが前記後退位置まで後退する(図4に示す状態)。そうすると、収容部7の上方小孔部7a内には可動式入子8Bの平坦状先端面8fの前方に円柱状のスラグ溜め凹部13が形成される。
そして、キャビティ3内への溶融樹脂の充填が完了すると、バルブピン6によりバルブゲート4の開口部5aが閉鎖され、可動式入子8Bの先端部8aに作用する樹脂圧が低下する。このとき、駆動シリンダ17が可動式入子8Bを前進させようとする力が射出後に作用する樹脂圧よりも大きくなるように、駆動シリンダ17を作動させる。これにより、可動式入子8Bが前記前進位置まで前進して図3に示す状態に戻る。
この前進位置にある可動式入子8Bは、前述の通り可動式入子8Bの平坦状先端面8fがキャビティ型面3bと面一状態になって、この平坦状先端面8fでキャビティ型面3bの一部が構成される。
こうして溶融樹脂の射出中はコールドスラグを保持することのできるスラグ溜め凹部13を設けているにもかかわらず、溶融樹脂の射出後はスラグ溜め凹部13における凹みを完全に無くすことができるので、スラグ溜め凹部13の凹み分だけ要冷却部位の板厚が増すようなことがなく、板厚が増すことによる溶融樹脂の冷却不足を防止することが可能となる。
また、この射出成形金型では、溶融樹脂の射出後に前進位置まで前進してキャビティ型面3bを面一状態とされた可動式入子8の平坦状先端面8fでキャビティ型面3bの一部が構成されるので、収容部7及び可動式入子8Bが設けられたキャビティ型面3b側の製品面においても、収容部7及び可動式入子8Bの影響を受けることなくキャビティ本来の形状に対応した製品形状に成形することができる。
その他の作用効果は前記実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図5及び図6に示す本実施形態の射出成形金型は、ランナに開口するスプルの開口部に対向するランナ型面に収容部を設けるとともに、この収容部内に可動式入子を配設したこと以外は、前記実施形態1と同様である。
すなわち、この射出成形金型は上型1と下型2とよりなる金型本体を備えており、型閉めされた上型1と下型2との間には、上型1及び下型2の型面よりなるランナ型面18a及び18b(上型1側のランナ型面を18aとし、下型2側のランナ型面を18bとする。)により形成された、図示しないゲートを介して図示しないキャビティに通じるランナ19が設けられている。そして、上型1にはランナ19に開口する開口部20aを有するスプル20が設けられている。
一方、下型2には、スプル20の開口部20aに対向するランナ型面18bに前記実施形態1と同様の前記収容部7が設けられており、この収容部7内に前記実施形態1と同様の前記可動式入子8A及び前記進退動制御手段9Aが設けられている。
上記構成を有する本実施形態の射出成形金型は、溶融樹脂の射出前の状態では、ばね11の付勢力により可動式入子8Aが前記前進位置にある(図5に示す状態)。
この射出前状態から、図示しない射出機から図示しないホットランナシステムを介してスプル20内に供給された溶融樹脂がスプル20の開口部20aからランナ19内に射出される。この溶融樹脂の射出中は、スプル20の開口部20aから射出された溶融樹脂の樹脂圧が可動式入子8Aの先端部8aの先端面全体に作用するので、この樹脂圧により可動式入子8Aがばね11の付勢力に抗して前記後退位置まで後退する(図6に示す状態)。そうすると、収容部7の上方小孔部7a内には可動式入子8Aの先端部8aの前方にスラグ溜め凹部13が形成される。このため、射出初期のコールドスラグをこのスラグ溜め凹部13内に溜め込んで保持することができ、コールドスラグがそのままキャビティ3の溶融樹脂内に混入することを防止することができる。したがって、コールドスラグに起因するシルバーストリークやフローマーク等の成形不良の発生を抑えることが可能となる。
また、この溶融樹脂の射出中においては、可動式入子8Aが前記後退位置に後退して可動式入子8Aの先端部8aが収容部7内に退避していることから、この可動式入子8Aが臨むランナ19における溶融樹脂の流路が可動式入子8Aにより狭められるようなことがない。したがって、この可動式入子8Aが設けられたスプル20の開口部20a近傍において、溶融樹脂の流動抵抗が可動式入子8Aによって増大するようなこともなく、溶融樹脂の流動抵抗の増大に起因する成形不良の発生を確実に抑えることが可能となる。
そして、図示しないキャビティ内への溶融樹脂の充填が完了すると、可動式入子8Aの先端部8aに作用する樹脂圧が低下し、それに伴ってばね11の付勢力で可動式入子8Aが前記前進位置まで前進して図5に示す状態に戻る。
この前進位置にある可動式入子8Aは、前述の通り可動式入子8Aの平坦状環状部8dがランナ型面18bと面一状態になるとともに、突部8cがランナ型面18bよりも突出してランナ19内まで進出している。こうして溶融樹脂の射出後は、スラグ溜め凹部13における凹みを完全に無くすことができるばかりでなく、突部8bがランナ型面18bよりも突出している高さ分だけ、この部分における板厚を薄くすることができるので、溶融樹脂の冷却不足を抑えて、糸引き等の問題の発生を抑えることが可能となる。
(その他の実施形態)
前記実施形態1において、前記可動式入子8Aの代わりに前記実施形態2で用いた前記可動式入子8Bを採用したり、あるいは前記進退動制御手段9Aの代わりに前記実施形態2で用いた前記進退動制御手段9Aを採用したりしてもよい。
また、前記実施形態3において、前記可動式入子8Aの代わりに前記実施形態2で用いた前記可動式入子8Bを採用したり、あるいは前記進退動制御手段9Aの代わりに前記実施形態2で用いた前記進退動制御手段9Aを採用したりしてもよい。
本発明の実施形態1に係る射出成形金型の要部断面図であり、射出前後の状態を示す図である。 本発明の実施形態1に係る射出成形金型の要部断面図であり、射出中の状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係る射出成形金型の要部断面図であり、射出前後の状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係る射出成形金型の要部断面図であり、射出中の状態を示す図である。 本発明の実施形態3に係る射出成形金型の要部断面図であり、射出前後の状態を示す図である。 本発明の実施形態3に係る射出成形金型の要部断面図であり、射出中の状態を示す図である。
符号の説明
1…上型(金型本体) 2…下型(金型本体)
3…キャビティ 4…バルブゲート
5a…開口部 6…バルブピン
7…収容部 8A、8B…可動式入子
8a…先端部 9A、9B…進退動制御手段
11…ばね(付勢手段) 13…スラグ溜め凹部
14…ピストン部 16…シリンダ部
17…駆動シリンダ

Claims (11)

  1. キャビティ、該キャビティに開口する開口部をもつゲート及び該開口部に対向するキャビティ型面に設けられた収容部を有する金型本体と、
    前記キャビティに臨ませて前記収容部に進退動自在に収容され、前記開口部から射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用する先端部を有する可動式入子と、
    前記先端部に作用する前記樹脂圧に応じて前記可動式入子の進退動を制御可能な進退動制御手段とを備え、
    前記進退動制御手段は、前記開口部から前記溶融樹脂が射出されている射出中においては該溶融樹脂の樹脂圧を受けた前記先端部が前記収容部内に退避した後退位置に前記可動式入子を後退させ、かつ、該溶融樹脂の射出後においては該後退位置から前進した前進位置に該可動式入子を前進させるように構成され、
    前記可動式入子が前記後退位置にあるときに前記収容部内には該可動式入子の前方にスラグ溜め凹部が形成されることを特徴とする射出成形金型。
  2. 前記進退動制御手段は前記可動式入子を前進方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力は、前記射出中においては前記先端部に作用する前記樹脂圧により該可動式入子が該付勢力に抗して前記後退位置まで後退し、かつ、前記射出後においては該可動式入子が該付勢力により前記前進位置まで前進しうるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型。
  3. 前記進退動制御手段は、前記可動式入子に先端側が固定されたピストン部と該ピストン部の基端側を進退動可能に保持するシリンダ部とを有し、該シリンダ部に導入されて該ピストン部に作用する流体圧力を調整することにより該ピストン部を進退動させる駆動シリンダを備えていることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型。
  4. 前記可動式入子は前記前進位置にあるときに前記先端部が前記キャビティ内まで進出することを特徴とする請求項1、2又は3記載の射出成形金型。
  5. 前記可動式入子が前記前進位置にあるときに該可動式入子の前記先端部の先端面でキャビティ型面の一部が構成されることを特徴とする請求項1、2又は3記載の射出成形金型。
  6. 前記ゲート内には、該ゲートの前記開口部を自己の進退動により開閉可能なバルブピンが配設されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の射出成形金型。
  7. ゲートを介してキャビティに通じるランナ、該ランナに開口する開口部をもつスプル及び該開口部に対向するランナ型面に設けられた収容部を有する金型本体と、
    前記ランナに臨ませて前記収容部に進退動自在に収容され、前記開口部から射出される溶融樹脂の樹脂圧が作用する先端部を有する可動式入子と、
    前記先端部に作用する前記樹脂圧に応じて前記可動式入子の進退動を制御可能な進退動制御手段とを備え、
    前記進退動制御手段は、前記開口部から前記溶融樹脂が射出されている射出中においては該溶融樹脂の樹脂圧を受けた前記先端部が前記収容部内に退避した後退位置に前記可動式入子を後退させ、かつ、該溶融樹脂の射出後においては該後退位置から前進した前進位置に該可動式入子を前進させるように構成され、
    前記可動式入子が前記後退位置にあるときに前記収容部内には該可動式入子の前方にスラグ溜め凹部が形成されることを特徴とする射出成形金型。
  8. 前記進退動制御手段は前記可動式入子を前進方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力は、前記射出中においては前記先端部に作用する前記樹脂圧により該可動式入子が該付勢力に抗して前記後退位置まで後退し、かつ、前記射出後においては該可動式入子が該付勢力により前記前進位置まで前進しうるように設定されていることを特徴とする請求項7記載の射出成形金型。
  9. 前記進退動制御手段は、前記可動式入子に先端側が固定されたピストン部と該ピストン部の基端側を進退動可能に保持するシリンダ部とを有し、該シリンダ部に導入されて該ピストン部に作用する流体圧力を調整することにより該ピストン部を進退動させる駆動シリンダを備えていることを特徴とする請求項7記載の射出成形金型。
  10. 前記可動式入子は前記前進位置にあるときに前記先端部が前記ランナ内まで進出することを特徴とする請求項7、8又は9記載の射出成形金型。
  11. 前記スプル内には、該スプルの前記開口部を自己の進退動により開閉可能なバルブピンが配設されていることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載の射出成形金型。
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