JP2004216701A - 通気性包装材料および包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造が容易で、機械的強度が高く、かつ衛生面でも優れた、適度な通気性を有する包装材料を提供する。
【解決手段】通気性包装材料1は、二軸延伸されたナイロンフィルム層2と、通気部を有する強化材層3と、微多孔が形成された透湿樹脂層4とを有する。透湿樹脂層4は、熱可塑性樹脂100質量部に対して充填剤を30〜300質量部の割合で含む樹脂組成物からなり、押出しラミネーション法によって強化材層3上に積層された後、1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸されることにより、微多孔が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】通気性包装材料1は、二軸延伸されたナイロンフィルム層2と、通気部を有する強化材層3と、微多孔が形成された透湿樹脂層4とを有する。透湿樹脂層4は、熱可塑性樹脂100質量部に対して充填剤を30〜300質量部の割合で含む樹脂組成物からなり、押出しラミネーション法によって強化材層3上に積層された後、1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸されることにより、微多孔が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、適度な通気性を有し、脱酸素剤や乾燥剤などの包装に好適に用いられる通気性包装材料およびこの通気性包装材料を用いた包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
加工食品の腐敗、変質、劣化などを防止するために、脱酸素剤や乾燥剤などが多く用いられている。この種の脱酸素剤や乾燥剤は、通気性を有する小袋に包装されて、食品とともに収納されて用いられる。また、食品以外に、酸化や吸湿などによって品質が変化する内容物の包装においても同様のことが行われている。
【0003】
脱酸素剤や乾燥剤を包装するのに用いられる包装材料としては、紙などの通気性を有する基材を表層に用い、この基材の裏面に、ポリエチレン層を積層したもの、あるいは、格子網状物をポリエチレン層でサンドイッチした強化材層を積層したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、このような層構成を有する包装材料では、包装材料全体としての通気性を確保するために、基材の裏面に積層されたポリエチレン層または強化材層に、これらを貫通するが基材までは貫通しない多数の細孔を形成している。細孔は、所望の通気性が得られるように分布やサイズなどが設定され、熱針などによって形成される。
【0004】
熱針による孔開けは簡易な方法であるが、この方法では所望の通気性を安定的に確保することが難しく、場所によって通気性が異なるなど品質にばらつきが生じるおそれがある。また、孔あけ状態を製造工程中で管理することも困難である。そこで、予め細孔を開けておいたポリエチレンフィルムを紙と熱ラミネートする方法が採られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−235817号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、細孔を開けたフィルムを用いた場合であっても、紙との熱ラミネート時に細孔が変形することによって通気性が不安定になる。その結果、酸素吸収速度や吸湿速度がばらつき、このことは、内容物の品質保持性能に大きく影響する。したがって、通気性が安定した包装材料とするために、孔あけ加工を施さない包装材料が望まれている。
【0007】
また、従来この種の包装材料では基材に紙を用いており、実使用時においては、基材である紙は食品と接触することになる。そのため、食品の輸送中に、この包装材料で作られた包装体と食品とが擦られて紙粉が発生する。紙粉が発生すると、これが食品に付着して衛生上の問題が生じる。また、包装材料に印刷を施す場合は基材の表面に施すことになるので、印刷用のインキが食品に付着するおそれがある。
【0008】
さらに、包装体は、包装材料が破れて内容物が不用意に流出しないようにする必要があり、包装材料には引張り強度が高いことが要求される。内容物が流出しないようにすることは、内容物が、脱酸素剤や乾燥剤など、人体に触れると重大な事故を起こしかねない物質である場合に特に重要である。また、内容物が例えば乾燥剤である生石灰である場合、包装材料の突き刺し強度が弱いと、生石灰の突起によって包装材料が破られ、生石灰の微粉末が包装体の外部に流出してしまう。基材の裏面に強化材層を積層した包装材料でも、生石灰の突起は強化材層の格子網状体の開口部を通して基材を突き破ることができるので、この問題は同様に生じうる。従って、内容物の流出を防止するためには、包装材料は、引張強度や突き刺し強度といった機械的強度が高いことが重要である。
【0009】
そこで本発明は、製造が容易で、機械的強度が高く、かつ衛生面でも優れた、特に脱酸素剤や乾燥剤などを包装する包装材料として適した通気性を有する包装材料および包装体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の通気性包装材料は、通気部を有する強化材層に、熱可塑性樹脂100質量部に対して充填剤を30〜300質量部の割合で含む樹脂組成物からなる樹脂層が積層された積層体と、この積層体の片面に積層された二軸延伸ナイロンフィルム層とを有し、樹脂層には、樹脂層を1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸することにより微多孔が形成されている。
【0011】
本発明の通気性包装材料では、強化材層と二軸延伸ナイロンフィルム層とを積層しているので、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度といった機械的強度に優れたものとなる。また、紙層を用いていないので、紙粉の発生もない。さらに、樹脂層には、延伸によって微多孔が形成されるので、製造が容易で、かつ安定した適度な通気性が得られる。必要な通気性は、樹脂層の延伸倍率、充填材の含有量によって調整可能である。
【0012】
本発明の通気性包装材料で包装体を作るとき、二軸延伸ナイロンフィルム層が表層となり、積層体の、二軸延伸ナイロンフィルム層と積層されていない側の層がヒートシール層となる。このように、表層がナイロンであるので、ヒートシール層との融点差を大きくすることができ、その結果、ヒートシール温度を高く設定し、ヒートシール時間を短縮することができるので、包装体の生産性が向上する。
【0013】
通気性包装材料に印刷を施す場合、二軸延伸ナイロンフィルム層の片面に印刷を施し、この印刷が施された面に積層体を積層するのが好ましい。これにより、印刷面が表面に露出せず、印刷用のインキが他の物と接触することもないので、この通気性包装材料を、例えば乾燥剤用の袋など、食品とともに収納される包装体に用いても安全である。二軸延伸ナイロンフィルム層は透明であるので、表面側からでも印刷情報を視認可能である。しかも二軸延伸ナイロンフィルム層は平滑であるので、鮮明な印刷が可能である。
【0014】
本発明の包装体は、上記本発明の通気性包装材料を少なくとも一部に用い、二軸延伸ナイロンフィルム層を外側にして、脱酸素剤、乾燥剤、発熱剤、吸湿剤、脱臭剤、防虫剤または芳香剤を収納したものである。
【0015】
本発明の包装体によれば、本発明の通気性包装材料を用いることにより、内部に収納された機能性物品がその機能を発揮するのに必要な適度な通気性が確保される。しかも、通気性包装材料は高い機械的強度を有しているので、内部に収納している機能性物品によって通気性包装材料が損傷し機能性物品が外部へ流出する危険性は極めて少ない。また、表層は二軸延伸ナイロンフィルム層となるので、毛羽立ちや紙粉の発生がなく衛生的である。
【0016】
なお、本明細書において、「縦方向」とは、不織布、ウェブ、積層体などを製造する際の機械方向すなわち送り方向を意味し、「横方向」とは、縦方向と直角な方向すなわち不織布、ウェブ、積層体などの幅方向を意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による通気性包装材料の模式的断面図である。図1に示すように、本実施形態の通気性包装材料1は、ナイロンフィルム層2と、通気部を有する強化材層3と、微多孔が形成された透湿樹脂層4とを有する。ナイロンフィルム層2の片面には印刷が施され、これにより、ナイロンフィルム層2の片面に印刷層2aが形成されている。また、強化材層3は、ナイロンフィルム層2の印刷層2aが形成された面に積層され、透湿樹脂層4は強化材層3に積層されている。
【0019】
強化材層3と透湿樹脂層4との積層は、強化材層3上への、透湿樹脂層4を構成する樹脂組成物の押出しラミネーションによって行うことができる。透湿樹脂層4を構成する樹脂組成物は、熱可塑性樹脂に充填剤を含有させたものであり、強化材層3と積層された後に強化材層3とともに延伸することで、樹脂組成物の充填剤が存在していた部分に微多孔が形成され、透湿樹脂層4となる。
【0020】
強化材層3とナイロンフィルム層2との積層は、通気性を有する接着剤を用いて行うことができる。
【0021】
この通気性包装材料1は、脱酸素剤、乾燥剤、起熱剤、保湿剤、芳香剤などの機能性物品を内部に収納する包装体の包装材料として好ましく用いられる。通気性包装材料1から包装体を作る際には、透湿樹脂層4がヒートシール層として利用される。つまり、この通気性包装材料1を用いた包装体は、透湿樹脂層4同士が対面するように透湿樹脂層4を内側にして機能性物品を包み、周縁部を熱プレス法によりヒートシールすることによって形成される。
【0022】
以下に、通気性包装材料1を構成する各層について詳細に説明する。
【0023】
(1)ナイロンフィルム層
ナイロンフィルム層2には、二軸延伸ナイロンフィルムが用いられる。二軸延伸ナイロンフィルムは、12〜25μmの厚みで100〜300g/(m2・24Hr)の透湿度を有し、特に乾燥剤の収納に用いる通気性包装材料1として適度な透湿度が得られる。また、二軸延伸ナイロンフィルムは、引張り強度、引裂き強度、突刺し強度など、包装材料に必要な機械的強度にも優れている。さらに、二軸延伸ナイロンフィルムは印刷特性にも優れており、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷など、いずれの印刷方法でも印刷を施すことができる。
【0024】
ナイロンフィルム層2の具体的な例としては、(株)帝人製の「ボニール」(商品名)、東洋紡績(株)製の「ハーデン」(商品名)、ユニチカ(株)製の「エンブレム」(商品名)などが好ましく挙げられる。
【0025】
ナイロンフィルム層2は上述したように、包装体の最表層を構成する。したがって、従来のように紙を最表層に用いた場合と異なり、毛羽立ちや紙粉が発生することはなく、包装体を食品とともに収納しても衛生的である。また、ナイロンフィルム層2は紙と比べて表面平滑性に優れているため、鮮明な印刷が可能である。
【0026】
印刷層2aはナイロンフィルム層2の裏面側に形成されるが、二軸延伸ナイロンフィルムは透明であるので、表面側からでも印刷情報を鮮明に見ることができる。また、ナイロンフィルム層2の裏面側に印刷層2aを形成することで、印刷層2aは包装体の表面に露出せず、包装体を食品とともに収納しても、印刷用のインキが食品と接触することはない。したがって、印刷層2aを形成する際には、印刷インキ工業連合会の制定する「食品包装材料印刷インキに関する自主規制」NL規制に適合する、包装材料への印刷に一般に使用されているインキを使用することができる。その結果、従来のように特殊なインキを使用する必要がなくなるので、ナイロンフィルム層2との密着性に優れたインキを使用して任意の色調で印刷層2aを形成することができる。また、安価なインキを使用できるので、通気性包装材料1を安価に製造することができる。
【0027】
(2)強化材層
強化材層3としては、通気性を確保しかつナイロンフィルム層2を補強し得る強度を有するものであれば種々のものを用いることができ、割繊維不織布やネット状物などの格子網状体、あるいは直交積層不織布を好ましく用いることができる。
【0028】
割繊維不織布は、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムに多数のスリットを形成してこれをスリットの方向に延伸した後、延伸方向と直角な方向に広げるか、あるいは、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを一方向に延伸してこれに延伸方向と平行な多数のスリットを形成した後、延伸方向と直角な方向に広げて、網状フィルムを形成し、延伸方向が直交するように2枚の網状フィルムを重ね合わせて熱接着することによって得られた不織布である。
【0029】
このように、割繊維不織布は、2枚の網状フィルムをその延伸方向が直交するように積層しているので、縦方向と横方向の強度バランスに優れている。また、割繊維不織布は、スリットを形成した部分が通気部となった網状構造であるので十分な通気性を有する。割繊維不織布の代表的な例としては、日石ワリフ(新日石プラスト(株)製、商品名)が挙げられる。
【0030】
強化材層3に割繊維不織布を用いた場合、その目付量は、機械的強度や製造コストの点から、好ましくは10〜100g/m2、より好ましくは12〜40g/m2である。使用するフィルムとしては、熱接着に適した、低融点樹脂層/高融点樹脂層/低融点樹脂層の3層構造のフィルムが好ましい。特に、透湿樹脂層4との接着性を考慮すると、割繊維不織布の基となるフィルムを構成する樹脂は、透湿樹脂層4と同質の樹脂であることが好ましい。例えば透湿樹脂層4をポリエチレンで構成した場合、割繊維不織布の基となるフィルムは、低融点樹脂層に低密度ポリエチレンを用い、高融点樹脂層に高密度ポリエチレンを用いることが好ましい。フィルムの延伸倍率は、1.1〜15倍が好ましい。延伸倍率が1.1倍未満では、不織布としたときの機械的強度が十分でない。一方、延伸倍率が15倍を超える場合は、通常の方法で延伸することが難しく、高価な装置を必要とするなどの問題が生ずる。
【0031】
格子網状体としては、割繊維不織布の他に、ポリエチレンあるいはポリプロピレンからなるネット状物を用いることもできる。ネット状物としては、積水フィルム(株)製のソフネット、ソフクロス(いずれも商品名)、クラボウ社製のクレネット(商品名)、コンウェッド社製のコンウェッドネット(商品名)などが挙げられる。
【0032】
直交積層不織布は、ポリプロピレンまたはポリエステルからなるフィラメントを一方向に配列しその方向に延伸した2枚の一方向延伸配列不織布を縦横に交差積層した不織布であり、その代表的な例として、ミライフ(新日石プラスト(株)製、商品名)が挙げられる。このような直交積層不織布においては、一方向延伸配列不織布を構成するフィラメント同士が部分的に融着しており、フィラメント間の隙間が通気部として機能するので、十分な通気性を有している。
【0033】
一方向延伸配列不織布は、紡糸段階では通常の不織布と同様に紡糸されるが、これをフィラメントの配列方向に5〜8倍に延伸することにより、延伸後の引張強度が向上する。また、延伸によって、フィラメントの繊度は主として1.5dTex以下とされる。
【0034】
延伸一方向配列不織布には、縦延伸不織布と横延伸不織布とがあり、本発明においてはこれらの何れも使用することができる。縦延伸不織布とは、不織布を製造する際の送り方向である縦方向にフィラメントが配列され延伸された不織布であり、横延伸不織布とは、不織布を製造する際の送り方向と直角な方向である横方向すなわち幅方向にフィラメントが配列され延伸された不織布である。
【0035】
縦延伸不織布は、紡糸されたフィラメントにドラフト張力を与えてフィラメントを細径化した後、コンベア上に集積させることによってフィラメントが縦方向に配列したウェブを形成し、これを縦方向に延伸することによって得られる。
【0036】
フィラメントにドラフト張力を与える方法として、メルトブロー法(MB法)や、狭義のスパンボンド法(SB法)が挙げられる。いずれの方法でも、フィラメントを細径化する際にできるだけ分子配向を伴わないようにするために、フィラメントに熱風を噴射する。また、コンベア上でのフィラメントの配列性を向上させるために、コンベアの搬送面に対して傾斜させてフィラメントを紡糸したり、熱風の流域中にロッド部材を配置し、このロッド部材の回転または移動により生じるコアンダ効果を利用してフィラメントを縦方向に振動させたりすることが好ましい。
【0037】
コンベア上に集積したウェブは縦方向に延伸されるが、ウェブを縦方向に延伸することにより、フィラメントの縦方向への配列性がより向上する。ウェブの縦延伸には、1段で全延伸する場合もあるが、主に多段延伸が用いられる。多段延伸においては、1段目の延伸は紡糸直後の予備延伸として行われ、2段目以降の延伸が主延伸として行われる。
【0038】
一方、横延伸不織布を製造するには、まず、フィラメントが横方向に配列したウェブを形成する。フィラメントが横方向に配列したウェブは、紡糸ノズルより紡糸されたフィラメントを紡糸ノズルの周囲に配したエア噴出孔からエアを直接噴射することにより横方向に振らせ、コンベア上に集積することによって形成することができる。また、他の方法として、上述したコアンダ効果を利用してフィラメントを横方向に振動させ、コンベア上に集積する方法もある。このようにして、コンベア上には、横方向に配列成分が多い状態でフィラメントが集積される。
【0039】
こうして得られたウェブを横方向に延伸することで、横延伸不織布が得られる。ウェブを横方向に延伸する方法としては、テンター方式やプーリ方式などが挙げられる。テンター方式は、フィルムなどを拡幅する方式として一般に用いられるが、広い床面積が必要なこと、および製品幅や拡幅倍率の変更が困難である。不織布は用途に応じて製品幅を自由に変える必要があり、また、原料の厚さ等に応じて延伸倍率を変更しなければならない。そこで、これらの変更を運転操作中でも簡単に行えるプーリ方式を用いるのが好ましい。
【0040】
一方向延伸配列不織布の代表的な製造方法について、縦延伸不織布および横延伸不織布を例に挙げて説明したが、一方向延伸配列不織布の製造方法は上述した方法に限定されるものではなく、フィラメントをほぼ一方向に配列し、かつフィラメントをその配列方向に延伸することができる方法であれば任意の方法を利用することができる。
【0041】
直交積層不織布は、2枚の一方向延伸配列不織布をそのフィラメントの配列方向を交差(好ましくは直交)させて積層したものである。このように、フィラメントの配列方向を交差させて積層することにより、縦方向と横方向の強度のバランスに優れた不織布とすることができる。
【0042】
一方向配列配列不織布には、前述したように縦延伸不織布と横延伸不織布とがあるが、直交積層不織布を構成するためには、フィラメントの配列方向が互いに交差するように積層されていれば、これらの何れも使用することができ、また組み合わせも任意である。
【0043】
直交積層不織布を製造する際の一方向延伸配列不織布同士の積層には、エンボス法や、熱ロールを用いた熱圧着法を用いることができる。熱ロールにより一方向延伸配列不織布同士を圧着する場合は、一方向延伸配列不織布を構成する樹脂の融点よりも30〜130℃低い温度で行うのが好ましい。
【0044】
強化材層3に直交積層不織布を用いた場合、その目付量は、好ましくは10〜60g/m2、より好ましくは20〜40g/m2である。目付量が10g/m2未満では強度が小さくなり実用化が難しい。一方、目付量が60g/m2を超えると、厚みが厚くなりすぎ、また、製造コストが上昇する。
【0045】
以上、強化材層3の例として割繊維不織布および直交積層不織布を説明したが、割繊維不織布を構成する網状フィルムと、直交積層不織布を構成する一方向延伸配列不織布を組み合わせて強化材層3とすることもできる。この場合、縦方向と横方向の強度のバランスを保つために、縦延伸不織布と横方向に延伸した網状フィルムとを組み合わせ、または、横延伸不織布と縦方向に延伸した網状フィルムとを組み合わせることが好ましい。
【0046】
(3)透湿樹脂層
透湿樹脂層4は、前述したように、充填剤を含有させた熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物を押出しラミネーション法により強化材層3上に積層した後、強化材層3とともに延伸することにより樹脂組成物に微多孔を形成し、通気性を付与したものである。
【0047】
通気性包装材料1には、内部に収納する機能性物品が機能するのに必要な、適度な通気性、透湿性が求められる。この通気性、透湿性は、機能性物品の種類、包装体のサイズなど、用途によって異なり特に限定されるものではないが、一般的には、通気性、透湿性を示す尺度の一つである透湿度が50g/m2・24Hr以上であって、機能性物品の漏洩のおそれがないことが求められる。通気性包装材料1の透湿度は、その用途などに応じて適宜選択されるが、本発明のように脱酸素剤や乾燥剤などの包装の用途に用いる場合は、200〜10000g/m2・24Hrの範囲とすることが好ましい。
【0048】
通気性包装材料1の透湿度は、ナイロンフィルム層2および強化材層3の種類にも依存するが、透湿樹脂層4に、より大きく依存する。透湿樹脂層4は、充填剤の含有量、および強化材層3との積層後に行う延伸によって、透湿度をある程度自由に制御することができるからである。このように、透湿樹脂層4により透湿度の調整の自由度を持たせることによって、通気性包装材料全体としての通気性の調整を容易に行うことができる。
【0049】
透湿樹脂層4に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のα−オレフィンホモポリマー、エチレンと炭素数3〜18の少なくとも一種のα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンおよび/またはブテン−1との共重合体、エチレンと酢酸ビニルおよび/またはアクリル酸エステル・メタアクリル酸エステル類などエチレン性不飽和結合を有する有機カルボン酸誘導体との共重合体などが挙げられる。
【0050】
それらの中でも特に、エチレンと炭素数3〜8の少なくとも一種のα−オレフィンとの共重合体が、充填剤配合時の強度の点から好ましく、さらに、低密度ポリエチレンとエチレンと炭素数3〜8の少なくとも一種のα−オレフィンとの共重合体のブレンド物が、押出しラミネーション性、および延伸性の点から好ましい。
【0051】
透湿樹脂層4に配合する充填剤の量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、30質量部以上300質量部以下である。30質量部未満の場合は、延伸後に通気性を発現することが難しく、また、300質量部を超えると、延伸時に破断するおそれがあるので好ましくない。
【0052】
充填剤は、微粉末状で熱可塑性樹脂に配合される。充填剤としては、無機充填剤および有機充填剤のいずれも用いることができる。無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウムなどのリン酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの酸化物、塩化亜鉛、塩化鉄、塩化ナトリウムなどの塩化物、アルミニウム粉、ゼオアイト、シラス、白土、珪藻土、タルク、カーボンブラック、火山灰などが挙げられる。有機充填剤の例としては、木粉、パルプ粉などのセルロース系粉末、ナイロン粉末、ポリカーボネート粉末、ポリプロピレン粉末、ポリ−4−メチルペンテン−1粉末などの合成樹脂系粉末、澱粉などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。上述した充填剤の中でも、本発明においては、最終的な通気性包装材料1の通気性、柔軟性、外観などの点から、炭酸カルシウムが特に好ましく用いられる。充填剤の平均粒径は、透湿樹脂層4の均一性の観点から、0.1〜20μmが好ましく、さらに、加工性の観点からは、0.8〜5.0μmが好ましい。
【0053】
微多孔が形成された透湿樹脂層4とするための、強化材層3との積層一体化後の延伸倍率は、1.02〜2.0倍である。延伸倍率が1.02倍未満であると、微多孔が十分に形成されず、所望の透湿度が得られ難くなってしまう。また、強化材層3が既に積層一体化した後なので、2.0倍を超える延伸は困難であり、強化材層3が最悪の場合には破断するなど、所望の強度を持たせることができなくなってしまうおそれがある。このような低延伸倍率で高い通気性を発現させるために、熱可塑性樹脂は、密度が0.920g/cm3以上である樹脂を30質量%以上含むことが好ましい。
【0054】
以上、通気性包装材料1を構成する各層について説明した。この通気性包装材料1は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0055】
まず、強化材層3上に、充填剤を含有させた熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物を押出しラミネーション法によって積層し、積層体を得る。この積層体をロール延伸法によって縦方向に1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸する。これにより、樹脂組成物の充填剤が存在していた部分に微多孔が形成され、樹脂組成物は透湿樹脂層4となる。樹脂組成物の延伸は、樹脂組成物を例えばTダイ装置でシート状に押出し成形し、強化材層3と積層する前に樹脂組成物単独で行うこともできる。ただしその場合は、延伸後の強化材層3との積層工程において微多孔が潰れてしまわないように行う必要がある。
【0056】
次いで、延伸した積層体の強化材層3側の面に、印刷層2aが予め形成されたナイロンフィルム層2を積層し、通気性包装材料1とする。
【0057】
ナイロンフィルム層2と強化材層3との積層は、通気性を有する接着剤を用いて行うことができる。このような接着剤としては、例えば、無溶剤型ウレタン系接着剤、水性ウレタン系接着剤、溶剤型ウレタン系接着剤、エチレン‐酢酸ビニル共重合水性エマルジョン接着剤、およびポリ酢酸ビニル系エマルジョン接着剤などが挙げられる。
【0058】
接着剤の塗布量は、固形分で2〜7g/m2であることが好ましい。塗布量が多すぎると、接着剤が完全な皮膜を形成して通気性包装材料1に必要な通気性が損なわれるおそれがあり、塗布量が少なすぎると十分な接着力が得られなくなるおそれがある。また、接着剤の塗布は、ナイロンフィルム層2の強化材層3との接着面の全面に塗布してもよいし、点状、線状、あるいは格子状など部分的に塗布してもよい。
【0059】
ナイロンフィルム層2と強化材層3とは、接着剤を用いない方法で積層することもできる。接着剤を用いない方法としては、例えば、酢酸ビニルの含有量が5〜30質量%のエチレン‐酢酸ビニル共重合体を、ナイロンフィルム層2と強化材層3との間に溶融押出しするサンドラミネーション法が挙げられる。この方法では、酢酸ビニルの含有量を調整することによって通気度を調整することが可能である。また、他の方法として、ポリエチレンを10〜15μmの厚さで帯状に溶融押出ししてナイロンフィルム層2と強化材層3とをサンドラミネーション法で積層する方法もある。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の通気性包装材料1によれば、二軸延伸されたナイロンフィルム層2を、通気部を有する強化材層3で補強することで、通気性を確保しながらも、従来のように紙と強化材層とを積層した包装材料と比べて、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度などの機械強度に優れた通気性包装材料1とすることができる。しかも、強化材層3には透湿樹脂層4が積層されており、通気性包装材料1の通気性は、この透湿樹脂層4の充填剤の含有量および延伸倍率を適宜設定することにより調整することができる。そのため、通気性包装材料1に必要な適度な通気性を容易に確保することができる。
【0061】
このように、通気性包装材料1の機械的強度が優れていることにより、通気性包装材料1を用いて包装体を形成したとき、内部に収納された機能性物品による損傷も生じにくく、脱酸素剤や乾燥剤以外に、活性炭や木炭など重量の大きな機能性物品を収納する大型の包装材料としても有効に利用できる。また、包装体の表層はナイロンフィルム層2となるので、従来のように紙粉は発生せず衛生的である。さらに、包装体を形成する際のヒートシール層となる透湿樹脂層4は熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系樹脂を用いているので、表層であるナイロンフィルム層2との融点差が大きくなる。したがって、ヒートシール温度を高く設定しヒートシール時間を短縮することができ、それに伴って機能性物品の充填速度を上げることができるので、包装体の生産性を向上させることができる。
【0062】
特に、強化材層3として、割繊維不織布または直交積層不織布を用いることで、縦方向と横方向での強度バランスにも優れ、しかも引張り強度、引裂き強度および突き刺し強度をより向上させることができる。したがって、機能性物品が、石灰や木炭など、硬くかつ突起を有するものであっても、機能性物品が通気性包装材料1を突き破って外部に流出することはなく、安全である。
【0063】
また、通気性包装材料1は、通気性包装材料1を構成する各層がそれ自体で通気性を有しており、従来のように細孔を形成する必要はない。したがって、通気性包装材料1の製造は、各層を積層するだけでよいので容易である。さらに、通気性包装材料1はナイロンフィルム層2を有しているので、包装体が水に濡れても水が包装体の内部にしみ込むことはない。そのため、機能性物品として石灰などの乾燥剤を収納した場合に、乾燥剤が水と反応して発熱し、最悪の場合には周囲の部材に引火して火災に至るという危険性もない。
【0064】
上述した実施形態では、ナイロンフィルム層2を、強化材層3と透湿樹脂層4とを積層した積層体の強化材層3側に積層した例を示したが、透湿樹脂層4側にナイロンフィルム層2を積層しても、上述したのと同様の効果が得られる。ただしこの場合、包装体を形成する際のヒートシール層は強化材層3となるので、ヒートシールを効率的に行えるようにするには、強化材層3をポリオレフィン系樹脂で構成することが好ましい。
【0065】
本発明の通気性包装材料は、脱酸素剤、乾燥剤、保湿剤、芳香剤、吸湿剤、消臭剤、防虫剤、除湿剤などの機能性物品の包装に好適に利用できる。これらの機能性物品を収納する包装体は、機能性物品が機能すればどのような形態でもよい。包装体が袋の形態である場合には、通気性包装材料は、その袋の一部分、片面、または全体に使用される。包装体を形成するための、通気性包装材料のヒートシール方法には、加熱シールバーによる熱プレス法が一般に用いられる。したがって、包装体が袋の形態である場合には、シート材から袋を形成する一般的な製袋包装機を用いることができる。また、本発明の通気性包装材料は、前述したように、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度などの機械的強度に優れているので、大型の包装体やシート状の包装体としても利用することができる。
【0066】
【実施例】
次に、本発明の代表的な実施例について比較例とともに説明する。
【0067】
ここでは、以下の実施例1,2に示す方法で通気性包装材料を作製し、それぞれについて、縦方向および横方向の引張強度、縦方向および横方向の引裂き強度、突き刺し強度、並びに透湿度を測定した。
【0068】
引張強度は、JIS P 8113(1998)に準拠して測定した。引裂き強度は、JIS L 1085(1998)に準拠して測定した。突き刺し強度は、食品衛生法「器具及び容器包装の規格基準 突き刺し強度試験」に準拠して測定した。この試験は、直径が1mmで先端が0.5Rの球形になっている針を試料面に突き刺し、針が貫通するまでの最大荷重をNで表したものである。透湿度は、JIS Z 0208(カップ法)に準拠して測定した。
【0069】
また、比較のため、実施例1、2について強化材層と樹脂組成物との積層体を延伸しなかった通気性包装材料(比較例1、2)、および実施例1についてナイロンフィルム層の代わりに耐油性和紙を用いた通気性包装材料(比較例3)を作製し、これらについても同様に引張強度、引裂き強度、突き刺し強度、および透湿度を測定した。
【0070】
(実施例1)
強化材層として、ポリエステル製の割繊維不織布である「日石ワリフ」(新日石プラスト(株)製、商品名)の品番SS(T)(目付量18g/m2)を準備した。また、ナイロンフィルム層として、二軸延伸ナイロンフィルムである「ハーデン」(東洋紡績(株)製、商品名)の厚さ15μmのものを用意し、その片面にグラビア印刷法によって必要な印刷を施した。
【0071】
線状低密度ポリエチレン(密度0.932g/cm3)75質量%と高圧法低密度ポリエチレン(密度0.922g/cm3)25質量%(いずれも住友化学工業(株)製、商品名「スミカセン」)とからなる熱可塑性樹脂100質量部と、充填剤としての炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名「ホワイトンSSB(赤)」)150質量部とからなる樹脂組成物を、バンバリー型の混練機で混練した。この樹脂組成物を、強化材層として準備した割繊維不織布の上にTダイにより押出して割繊維不織布上に積層し、積層体を得た。次いで、80℃に設定された熱ロールによって、積層体を縦方向に延伸倍率1.4倍で延伸して熱可塑性樹脂層に微多孔を形成し、通気性を付与した。
【0072】
その後、二軸延伸フィルムの印刷面に、無溶剤型ウレタン系接着剤を塗布し、その塗布面に、強化材層が接するようにして上記の積層体を接着した。接着剤の塗布量は、5g/m2とした。
【0073】
以上の工程を経て、通気性包装材料を作製した。
【0074】
(実施例2)
強化材層として、ポリエステル製の直交積層不織布である「ミライフ」(新日石プラスト(株)製、商品名)の品番TY1515E(目付量30g/m2)を用いたことと、この強化材層と樹脂組成物との積層体を、75℃に設定された熱ロールによって延伸倍率1.3倍で延伸して熱可塑性樹脂層に微多孔を形成したこと以外は、実施例1と同様にして通気性包装材料を作製した。
【0075】
(比較例1)
実施例1において、強化材層と樹脂組成物との積層体を延伸せずに通気性包装材料を作製した。
【0076】
(比較例2)
実施例2において、強化材層と樹脂組成物との積層体を延伸せずに通気性包装材料を作成した。
【0077】
(比較例3)
二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに目付量が35g/m2の耐油性和紙を用いたこと以外は、実施例1と同様にして通気性包装材料を作製した。
【0078】
実施例1、2および比較例1〜3についての測定結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
表1に示すように、実施例1および2は、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度に優れ、しかも通気性包装材料として適度な透湿度を有していた。また、表層に紙を用いていないので、擦れても紙粉は発生しなかった。一方、比較例1および2は、熱可塑性樹脂層に微多孔が形成されていないので、透湿度が低く実用レベルになかった。また、比較例3は、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに紙を用いているので、引裂き強度および突き刺し強度とも弱く、しかも擦ると紙粉が発生した。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、適度な通気性を有し、かつ毛羽立ちや紙粉が発生することがなく機械的強度にも優れた通気性包装材料を得ることができる。そして、この通気性包装材料を用いることによって、衛生的で、内部に収納した物品による損傷の危険性の少ない、特に脱酸素剤や乾燥剤といった機能性物品の包装に適した包装体を製造することができる。また、包装体を製造する際、二軸延伸ナイロンフィルム層が表層となるので、ヒートシール層との融点差を大きくすることができ、結果的に、ヒートシール温度を高く設定しヒートシール時間を短縮することによって、包装体を効率よく生産することができる。通気性に関しても、熱可塑性樹脂に充填剤を含有した樹脂組成物からなる樹脂層の延伸倍率や充填材の含有量を変更することにより容易に調整することができる。
【0082】
通気性包装材料に印刷を施す場合、二軸延伸ナイロンフィルム層の片面に印刷を施し、この印刷が施された面に、強化材層と樹脂層との積層体を積層することにより、印刷用のインキが表面に露出することがなく、他の物へのインクの移行付着が生じないので、通気性包装材料を食品関連の分野にも好適に利用することができる。また、二軸延伸ナイロンフィルム層は平滑であるので、鮮明な印刷を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による通気性包装材料の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 通気性包装材料
2 ナイロンフィルム層
2a 印刷層
3 強化材層
4 透湿樹脂層
【発明の属する技術分野】
本発明は、適度な通気性を有し、脱酸素剤や乾燥剤などの包装に好適に用いられる通気性包装材料およびこの通気性包装材料を用いた包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
加工食品の腐敗、変質、劣化などを防止するために、脱酸素剤や乾燥剤などが多く用いられている。この種の脱酸素剤や乾燥剤は、通気性を有する小袋に包装されて、食品とともに収納されて用いられる。また、食品以外に、酸化や吸湿などによって品質が変化する内容物の包装においても同様のことが行われている。
【0003】
脱酸素剤や乾燥剤を包装するのに用いられる包装材料としては、紙などの通気性を有する基材を表層に用い、この基材の裏面に、ポリエチレン層を積層したもの、あるいは、格子網状物をポリエチレン層でサンドイッチした強化材層を積層したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、このような層構成を有する包装材料では、包装材料全体としての通気性を確保するために、基材の裏面に積層されたポリエチレン層または強化材層に、これらを貫通するが基材までは貫通しない多数の細孔を形成している。細孔は、所望の通気性が得られるように分布やサイズなどが設定され、熱針などによって形成される。
【0004】
熱針による孔開けは簡易な方法であるが、この方法では所望の通気性を安定的に確保することが難しく、場所によって通気性が異なるなど品質にばらつきが生じるおそれがある。また、孔あけ状態を製造工程中で管理することも困難である。そこで、予め細孔を開けておいたポリエチレンフィルムを紙と熱ラミネートする方法が採られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−235817号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、細孔を開けたフィルムを用いた場合であっても、紙との熱ラミネート時に細孔が変形することによって通気性が不安定になる。その結果、酸素吸収速度や吸湿速度がばらつき、このことは、内容物の品質保持性能に大きく影響する。したがって、通気性が安定した包装材料とするために、孔あけ加工を施さない包装材料が望まれている。
【0007】
また、従来この種の包装材料では基材に紙を用いており、実使用時においては、基材である紙は食品と接触することになる。そのため、食品の輸送中に、この包装材料で作られた包装体と食品とが擦られて紙粉が発生する。紙粉が発生すると、これが食品に付着して衛生上の問題が生じる。また、包装材料に印刷を施す場合は基材の表面に施すことになるので、印刷用のインキが食品に付着するおそれがある。
【0008】
さらに、包装体は、包装材料が破れて内容物が不用意に流出しないようにする必要があり、包装材料には引張り強度が高いことが要求される。内容物が流出しないようにすることは、内容物が、脱酸素剤や乾燥剤など、人体に触れると重大な事故を起こしかねない物質である場合に特に重要である。また、内容物が例えば乾燥剤である生石灰である場合、包装材料の突き刺し強度が弱いと、生石灰の突起によって包装材料が破られ、生石灰の微粉末が包装体の外部に流出してしまう。基材の裏面に強化材層を積層した包装材料でも、生石灰の突起は強化材層の格子網状体の開口部を通して基材を突き破ることができるので、この問題は同様に生じうる。従って、内容物の流出を防止するためには、包装材料は、引張強度や突き刺し強度といった機械的強度が高いことが重要である。
【0009】
そこで本発明は、製造が容易で、機械的強度が高く、かつ衛生面でも優れた、特に脱酸素剤や乾燥剤などを包装する包装材料として適した通気性を有する包装材料および包装体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の通気性包装材料は、通気部を有する強化材層に、熱可塑性樹脂100質量部に対して充填剤を30〜300質量部の割合で含む樹脂組成物からなる樹脂層が積層された積層体と、この積層体の片面に積層された二軸延伸ナイロンフィルム層とを有し、樹脂層には、樹脂層を1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸することにより微多孔が形成されている。
【0011】
本発明の通気性包装材料では、強化材層と二軸延伸ナイロンフィルム層とを積層しているので、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度といった機械的強度に優れたものとなる。また、紙層を用いていないので、紙粉の発生もない。さらに、樹脂層には、延伸によって微多孔が形成されるので、製造が容易で、かつ安定した適度な通気性が得られる。必要な通気性は、樹脂層の延伸倍率、充填材の含有量によって調整可能である。
【0012】
本発明の通気性包装材料で包装体を作るとき、二軸延伸ナイロンフィルム層が表層となり、積層体の、二軸延伸ナイロンフィルム層と積層されていない側の層がヒートシール層となる。このように、表層がナイロンであるので、ヒートシール層との融点差を大きくすることができ、その結果、ヒートシール温度を高く設定し、ヒートシール時間を短縮することができるので、包装体の生産性が向上する。
【0013】
通気性包装材料に印刷を施す場合、二軸延伸ナイロンフィルム層の片面に印刷を施し、この印刷が施された面に積層体を積層するのが好ましい。これにより、印刷面が表面に露出せず、印刷用のインキが他の物と接触することもないので、この通気性包装材料を、例えば乾燥剤用の袋など、食品とともに収納される包装体に用いても安全である。二軸延伸ナイロンフィルム層は透明であるので、表面側からでも印刷情報を視認可能である。しかも二軸延伸ナイロンフィルム層は平滑であるので、鮮明な印刷が可能である。
【0014】
本発明の包装体は、上記本発明の通気性包装材料を少なくとも一部に用い、二軸延伸ナイロンフィルム層を外側にして、脱酸素剤、乾燥剤、発熱剤、吸湿剤、脱臭剤、防虫剤または芳香剤を収納したものである。
【0015】
本発明の包装体によれば、本発明の通気性包装材料を用いることにより、内部に収納された機能性物品がその機能を発揮するのに必要な適度な通気性が確保される。しかも、通気性包装材料は高い機械的強度を有しているので、内部に収納している機能性物品によって通気性包装材料が損傷し機能性物品が外部へ流出する危険性は極めて少ない。また、表層は二軸延伸ナイロンフィルム層となるので、毛羽立ちや紙粉の発生がなく衛生的である。
【0016】
なお、本明細書において、「縦方向」とは、不織布、ウェブ、積層体などを製造する際の機械方向すなわち送り方向を意味し、「横方向」とは、縦方向と直角な方向すなわち不織布、ウェブ、積層体などの幅方向を意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による通気性包装材料の模式的断面図である。図1に示すように、本実施形態の通気性包装材料1は、ナイロンフィルム層2と、通気部を有する強化材層3と、微多孔が形成された透湿樹脂層4とを有する。ナイロンフィルム層2の片面には印刷が施され、これにより、ナイロンフィルム層2の片面に印刷層2aが形成されている。また、強化材層3は、ナイロンフィルム層2の印刷層2aが形成された面に積層され、透湿樹脂層4は強化材層3に積層されている。
【0019】
強化材層3と透湿樹脂層4との積層は、強化材層3上への、透湿樹脂層4を構成する樹脂組成物の押出しラミネーションによって行うことができる。透湿樹脂層4を構成する樹脂組成物は、熱可塑性樹脂に充填剤を含有させたものであり、強化材層3と積層された後に強化材層3とともに延伸することで、樹脂組成物の充填剤が存在していた部分に微多孔が形成され、透湿樹脂層4となる。
【0020】
強化材層3とナイロンフィルム層2との積層は、通気性を有する接着剤を用いて行うことができる。
【0021】
この通気性包装材料1は、脱酸素剤、乾燥剤、起熱剤、保湿剤、芳香剤などの機能性物品を内部に収納する包装体の包装材料として好ましく用いられる。通気性包装材料1から包装体を作る際には、透湿樹脂層4がヒートシール層として利用される。つまり、この通気性包装材料1を用いた包装体は、透湿樹脂層4同士が対面するように透湿樹脂層4を内側にして機能性物品を包み、周縁部を熱プレス法によりヒートシールすることによって形成される。
【0022】
以下に、通気性包装材料1を構成する各層について詳細に説明する。
【0023】
(1)ナイロンフィルム層
ナイロンフィルム層2には、二軸延伸ナイロンフィルムが用いられる。二軸延伸ナイロンフィルムは、12〜25μmの厚みで100〜300g/(m2・24Hr)の透湿度を有し、特に乾燥剤の収納に用いる通気性包装材料1として適度な透湿度が得られる。また、二軸延伸ナイロンフィルムは、引張り強度、引裂き強度、突刺し強度など、包装材料に必要な機械的強度にも優れている。さらに、二軸延伸ナイロンフィルムは印刷特性にも優れており、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷など、いずれの印刷方法でも印刷を施すことができる。
【0024】
ナイロンフィルム層2の具体的な例としては、(株)帝人製の「ボニール」(商品名)、東洋紡績(株)製の「ハーデン」(商品名)、ユニチカ(株)製の「エンブレム」(商品名)などが好ましく挙げられる。
【0025】
ナイロンフィルム層2は上述したように、包装体の最表層を構成する。したがって、従来のように紙を最表層に用いた場合と異なり、毛羽立ちや紙粉が発生することはなく、包装体を食品とともに収納しても衛生的である。また、ナイロンフィルム層2は紙と比べて表面平滑性に優れているため、鮮明な印刷が可能である。
【0026】
印刷層2aはナイロンフィルム層2の裏面側に形成されるが、二軸延伸ナイロンフィルムは透明であるので、表面側からでも印刷情報を鮮明に見ることができる。また、ナイロンフィルム層2の裏面側に印刷層2aを形成することで、印刷層2aは包装体の表面に露出せず、包装体を食品とともに収納しても、印刷用のインキが食品と接触することはない。したがって、印刷層2aを形成する際には、印刷インキ工業連合会の制定する「食品包装材料印刷インキに関する自主規制」NL規制に適合する、包装材料への印刷に一般に使用されているインキを使用することができる。その結果、従来のように特殊なインキを使用する必要がなくなるので、ナイロンフィルム層2との密着性に優れたインキを使用して任意の色調で印刷層2aを形成することができる。また、安価なインキを使用できるので、通気性包装材料1を安価に製造することができる。
【0027】
(2)強化材層
強化材層3としては、通気性を確保しかつナイロンフィルム層2を補強し得る強度を有するものであれば種々のものを用いることができ、割繊維不織布やネット状物などの格子網状体、あるいは直交積層不織布を好ましく用いることができる。
【0028】
割繊維不織布は、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムに多数のスリットを形成してこれをスリットの方向に延伸した後、延伸方向と直角な方向に広げるか、あるいは、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを一方向に延伸してこれに延伸方向と平行な多数のスリットを形成した後、延伸方向と直角な方向に広げて、網状フィルムを形成し、延伸方向が直交するように2枚の網状フィルムを重ね合わせて熱接着することによって得られた不織布である。
【0029】
このように、割繊維不織布は、2枚の網状フィルムをその延伸方向が直交するように積層しているので、縦方向と横方向の強度バランスに優れている。また、割繊維不織布は、スリットを形成した部分が通気部となった網状構造であるので十分な通気性を有する。割繊維不織布の代表的な例としては、日石ワリフ(新日石プラスト(株)製、商品名)が挙げられる。
【0030】
強化材層3に割繊維不織布を用いた場合、その目付量は、機械的強度や製造コストの点から、好ましくは10〜100g/m2、より好ましくは12〜40g/m2である。使用するフィルムとしては、熱接着に適した、低融点樹脂層/高融点樹脂層/低融点樹脂層の3層構造のフィルムが好ましい。特に、透湿樹脂層4との接着性を考慮すると、割繊維不織布の基となるフィルムを構成する樹脂は、透湿樹脂層4と同質の樹脂であることが好ましい。例えば透湿樹脂層4をポリエチレンで構成した場合、割繊維不織布の基となるフィルムは、低融点樹脂層に低密度ポリエチレンを用い、高融点樹脂層に高密度ポリエチレンを用いることが好ましい。フィルムの延伸倍率は、1.1〜15倍が好ましい。延伸倍率が1.1倍未満では、不織布としたときの機械的強度が十分でない。一方、延伸倍率が15倍を超える場合は、通常の方法で延伸することが難しく、高価な装置を必要とするなどの問題が生ずる。
【0031】
格子網状体としては、割繊維不織布の他に、ポリエチレンあるいはポリプロピレンからなるネット状物を用いることもできる。ネット状物としては、積水フィルム(株)製のソフネット、ソフクロス(いずれも商品名)、クラボウ社製のクレネット(商品名)、コンウェッド社製のコンウェッドネット(商品名)などが挙げられる。
【0032】
直交積層不織布は、ポリプロピレンまたはポリエステルからなるフィラメントを一方向に配列しその方向に延伸した2枚の一方向延伸配列不織布を縦横に交差積層した不織布であり、その代表的な例として、ミライフ(新日石プラスト(株)製、商品名)が挙げられる。このような直交積層不織布においては、一方向延伸配列不織布を構成するフィラメント同士が部分的に融着しており、フィラメント間の隙間が通気部として機能するので、十分な通気性を有している。
【0033】
一方向延伸配列不織布は、紡糸段階では通常の不織布と同様に紡糸されるが、これをフィラメントの配列方向に5〜8倍に延伸することにより、延伸後の引張強度が向上する。また、延伸によって、フィラメントの繊度は主として1.5dTex以下とされる。
【0034】
延伸一方向配列不織布には、縦延伸不織布と横延伸不織布とがあり、本発明においてはこれらの何れも使用することができる。縦延伸不織布とは、不織布を製造する際の送り方向である縦方向にフィラメントが配列され延伸された不織布であり、横延伸不織布とは、不織布を製造する際の送り方向と直角な方向である横方向すなわち幅方向にフィラメントが配列され延伸された不織布である。
【0035】
縦延伸不織布は、紡糸されたフィラメントにドラフト張力を与えてフィラメントを細径化した後、コンベア上に集積させることによってフィラメントが縦方向に配列したウェブを形成し、これを縦方向に延伸することによって得られる。
【0036】
フィラメントにドラフト張力を与える方法として、メルトブロー法(MB法)や、狭義のスパンボンド法(SB法)が挙げられる。いずれの方法でも、フィラメントを細径化する際にできるだけ分子配向を伴わないようにするために、フィラメントに熱風を噴射する。また、コンベア上でのフィラメントの配列性を向上させるために、コンベアの搬送面に対して傾斜させてフィラメントを紡糸したり、熱風の流域中にロッド部材を配置し、このロッド部材の回転または移動により生じるコアンダ効果を利用してフィラメントを縦方向に振動させたりすることが好ましい。
【0037】
コンベア上に集積したウェブは縦方向に延伸されるが、ウェブを縦方向に延伸することにより、フィラメントの縦方向への配列性がより向上する。ウェブの縦延伸には、1段で全延伸する場合もあるが、主に多段延伸が用いられる。多段延伸においては、1段目の延伸は紡糸直後の予備延伸として行われ、2段目以降の延伸が主延伸として行われる。
【0038】
一方、横延伸不織布を製造するには、まず、フィラメントが横方向に配列したウェブを形成する。フィラメントが横方向に配列したウェブは、紡糸ノズルより紡糸されたフィラメントを紡糸ノズルの周囲に配したエア噴出孔からエアを直接噴射することにより横方向に振らせ、コンベア上に集積することによって形成することができる。また、他の方法として、上述したコアンダ効果を利用してフィラメントを横方向に振動させ、コンベア上に集積する方法もある。このようにして、コンベア上には、横方向に配列成分が多い状態でフィラメントが集積される。
【0039】
こうして得られたウェブを横方向に延伸することで、横延伸不織布が得られる。ウェブを横方向に延伸する方法としては、テンター方式やプーリ方式などが挙げられる。テンター方式は、フィルムなどを拡幅する方式として一般に用いられるが、広い床面積が必要なこと、および製品幅や拡幅倍率の変更が困難である。不織布は用途に応じて製品幅を自由に変える必要があり、また、原料の厚さ等に応じて延伸倍率を変更しなければならない。そこで、これらの変更を運転操作中でも簡単に行えるプーリ方式を用いるのが好ましい。
【0040】
一方向延伸配列不織布の代表的な製造方法について、縦延伸不織布および横延伸不織布を例に挙げて説明したが、一方向延伸配列不織布の製造方法は上述した方法に限定されるものではなく、フィラメントをほぼ一方向に配列し、かつフィラメントをその配列方向に延伸することができる方法であれば任意の方法を利用することができる。
【0041】
直交積層不織布は、2枚の一方向延伸配列不織布をそのフィラメントの配列方向を交差(好ましくは直交)させて積層したものである。このように、フィラメントの配列方向を交差させて積層することにより、縦方向と横方向の強度のバランスに優れた不織布とすることができる。
【0042】
一方向配列配列不織布には、前述したように縦延伸不織布と横延伸不織布とがあるが、直交積層不織布を構成するためには、フィラメントの配列方向が互いに交差するように積層されていれば、これらの何れも使用することができ、また組み合わせも任意である。
【0043】
直交積層不織布を製造する際の一方向延伸配列不織布同士の積層には、エンボス法や、熱ロールを用いた熱圧着法を用いることができる。熱ロールにより一方向延伸配列不織布同士を圧着する場合は、一方向延伸配列不織布を構成する樹脂の融点よりも30〜130℃低い温度で行うのが好ましい。
【0044】
強化材層3に直交積層不織布を用いた場合、その目付量は、好ましくは10〜60g/m2、より好ましくは20〜40g/m2である。目付量が10g/m2未満では強度が小さくなり実用化が難しい。一方、目付量が60g/m2を超えると、厚みが厚くなりすぎ、また、製造コストが上昇する。
【0045】
以上、強化材層3の例として割繊維不織布および直交積層不織布を説明したが、割繊維不織布を構成する網状フィルムと、直交積層不織布を構成する一方向延伸配列不織布を組み合わせて強化材層3とすることもできる。この場合、縦方向と横方向の強度のバランスを保つために、縦延伸不織布と横方向に延伸した網状フィルムとを組み合わせ、または、横延伸不織布と縦方向に延伸した網状フィルムとを組み合わせることが好ましい。
【0046】
(3)透湿樹脂層
透湿樹脂層4は、前述したように、充填剤を含有させた熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物を押出しラミネーション法により強化材層3上に積層した後、強化材層3とともに延伸することにより樹脂組成物に微多孔を形成し、通気性を付与したものである。
【0047】
通気性包装材料1には、内部に収納する機能性物品が機能するのに必要な、適度な通気性、透湿性が求められる。この通気性、透湿性は、機能性物品の種類、包装体のサイズなど、用途によって異なり特に限定されるものではないが、一般的には、通気性、透湿性を示す尺度の一つである透湿度が50g/m2・24Hr以上であって、機能性物品の漏洩のおそれがないことが求められる。通気性包装材料1の透湿度は、その用途などに応じて適宜選択されるが、本発明のように脱酸素剤や乾燥剤などの包装の用途に用いる場合は、200〜10000g/m2・24Hrの範囲とすることが好ましい。
【0048】
通気性包装材料1の透湿度は、ナイロンフィルム層2および強化材層3の種類にも依存するが、透湿樹脂層4に、より大きく依存する。透湿樹脂層4は、充填剤の含有量、および強化材層3との積層後に行う延伸によって、透湿度をある程度自由に制御することができるからである。このように、透湿樹脂層4により透湿度の調整の自由度を持たせることによって、通気性包装材料全体としての通気性の調整を容易に行うことができる。
【0049】
透湿樹脂層4に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のα−オレフィンホモポリマー、エチレンと炭素数3〜18の少なくとも一種のα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンおよび/またはブテン−1との共重合体、エチレンと酢酸ビニルおよび/またはアクリル酸エステル・メタアクリル酸エステル類などエチレン性不飽和結合を有する有機カルボン酸誘導体との共重合体などが挙げられる。
【0050】
それらの中でも特に、エチレンと炭素数3〜8の少なくとも一種のα−オレフィンとの共重合体が、充填剤配合時の強度の点から好ましく、さらに、低密度ポリエチレンとエチレンと炭素数3〜8の少なくとも一種のα−オレフィンとの共重合体のブレンド物が、押出しラミネーション性、および延伸性の点から好ましい。
【0051】
透湿樹脂層4に配合する充填剤の量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、30質量部以上300質量部以下である。30質量部未満の場合は、延伸後に通気性を発現することが難しく、また、300質量部を超えると、延伸時に破断するおそれがあるので好ましくない。
【0052】
充填剤は、微粉末状で熱可塑性樹脂に配合される。充填剤としては、無機充填剤および有機充填剤のいずれも用いることができる。無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウムなどのリン酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの酸化物、塩化亜鉛、塩化鉄、塩化ナトリウムなどの塩化物、アルミニウム粉、ゼオアイト、シラス、白土、珪藻土、タルク、カーボンブラック、火山灰などが挙げられる。有機充填剤の例としては、木粉、パルプ粉などのセルロース系粉末、ナイロン粉末、ポリカーボネート粉末、ポリプロピレン粉末、ポリ−4−メチルペンテン−1粉末などの合成樹脂系粉末、澱粉などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。上述した充填剤の中でも、本発明においては、最終的な通気性包装材料1の通気性、柔軟性、外観などの点から、炭酸カルシウムが特に好ましく用いられる。充填剤の平均粒径は、透湿樹脂層4の均一性の観点から、0.1〜20μmが好ましく、さらに、加工性の観点からは、0.8〜5.0μmが好ましい。
【0053】
微多孔が形成された透湿樹脂層4とするための、強化材層3との積層一体化後の延伸倍率は、1.02〜2.0倍である。延伸倍率が1.02倍未満であると、微多孔が十分に形成されず、所望の透湿度が得られ難くなってしまう。また、強化材層3が既に積層一体化した後なので、2.0倍を超える延伸は困難であり、強化材層3が最悪の場合には破断するなど、所望の強度を持たせることができなくなってしまうおそれがある。このような低延伸倍率で高い通気性を発現させるために、熱可塑性樹脂は、密度が0.920g/cm3以上である樹脂を30質量%以上含むことが好ましい。
【0054】
以上、通気性包装材料1を構成する各層について説明した。この通気性包装材料1は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0055】
まず、強化材層3上に、充填剤を含有させた熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物を押出しラミネーション法によって積層し、積層体を得る。この積層体をロール延伸法によって縦方向に1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸する。これにより、樹脂組成物の充填剤が存在していた部分に微多孔が形成され、樹脂組成物は透湿樹脂層4となる。樹脂組成物の延伸は、樹脂組成物を例えばTダイ装置でシート状に押出し成形し、強化材層3と積層する前に樹脂組成物単独で行うこともできる。ただしその場合は、延伸後の強化材層3との積層工程において微多孔が潰れてしまわないように行う必要がある。
【0056】
次いで、延伸した積層体の強化材層3側の面に、印刷層2aが予め形成されたナイロンフィルム層2を積層し、通気性包装材料1とする。
【0057】
ナイロンフィルム層2と強化材層3との積層は、通気性を有する接着剤を用いて行うことができる。このような接着剤としては、例えば、無溶剤型ウレタン系接着剤、水性ウレタン系接着剤、溶剤型ウレタン系接着剤、エチレン‐酢酸ビニル共重合水性エマルジョン接着剤、およびポリ酢酸ビニル系エマルジョン接着剤などが挙げられる。
【0058】
接着剤の塗布量は、固形分で2〜7g/m2であることが好ましい。塗布量が多すぎると、接着剤が完全な皮膜を形成して通気性包装材料1に必要な通気性が損なわれるおそれがあり、塗布量が少なすぎると十分な接着力が得られなくなるおそれがある。また、接着剤の塗布は、ナイロンフィルム層2の強化材層3との接着面の全面に塗布してもよいし、点状、線状、あるいは格子状など部分的に塗布してもよい。
【0059】
ナイロンフィルム層2と強化材層3とは、接着剤を用いない方法で積層することもできる。接着剤を用いない方法としては、例えば、酢酸ビニルの含有量が5〜30質量%のエチレン‐酢酸ビニル共重合体を、ナイロンフィルム層2と強化材層3との間に溶融押出しするサンドラミネーション法が挙げられる。この方法では、酢酸ビニルの含有量を調整することによって通気度を調整することが可能である。また、他の方法として、ポリエチレンを10〜15μmの厚さで帯状に溶融押出ししてナイロンフィルム層2と強化材層3とをサンドラミネーション法で積層する方法もある。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の通気性包装材料1によれば、二軸延伸されたナイロンフィルム層2を、通気部を有する強化材層3で補強することで、通気性を確保しながらも、従来のように紙と強化材層とを積層した包装材料と比べて、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度などの機械強度に優れた通気性包装材料1とすることができる。しかも、強化材層3には透湿樹脂層4が積層されており、通気性包装材料1の通気性は、この透湿樹脂層4の充填剤の含有量および延伸倍率を適宜設定することにより調整することができる。そのため、通気性包装材料1に必要な適度な通気性を容易に確保することができる。
【0061】
このように、通気性包装材料1の機械的強度が優れていることにより、通気性包装材料1を用いて包装体を形成したとき、内部に収納された機能性物品による損傷も生じにくく、脱酸素剤や乾燥剤以外に、活性炭や木炭など重量の大きな機能性物品を収納する大型の包装材料としても有効に利用できる。また、包装体の表層はナイロンフィルム層2となるので、従来のように紙粉は発生せず衛生的である。さらに、包装体を形成する際のヒートシール層となる透湿樹脂層4は熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系樹脂を用いているので、表層であるナイロンフィルム層2との融点差が大きくなる。したがって、ヒートシール温度を高く設定しヒートシール時間を短縮することができ、それに伴って機能性物品の充填速度を上げることができるので、包装体の生産性を向上させることができる。
【0062】
特に、強化材層3として、割繊維不織布または直交積層不織布を用いることで、縦方向と横方向での強度バランスにも優れ、しかも引張り強度、引裂き強度および突き刺し強度をより向上させることができる。したがって、機能性物品が、石灰や木炭など、硬くかつ突起を有するものであっても、機能性物品が通気性包装材料1を突き破って外部に流出することはなく、安全である。
【0063】
また、通気性包装材料1は、通気性包装材料1を構成する各層がそれ自体で通気性を有しており、従来のように細孔を形成する必要はない。したがって、通気性包装材料1の製造は、各層を積層するだけでよいので容易である。さらに、通気性包装材料1はナイロンフィルム層2を有しているので、包装体が水に濡れても水が包装体の内部にしみ込むことはない。そのため、機能性物品として石灰などの乾燥剤を収納した場合に、乾燥剤が水と反応して発熱し、最悪の場合には周囲の部材に引火して火災に至るという危険性もない。
【0064】
上述した実施形態では、ナイロンフィルム層2を、強化材層3と透湿樹脂層4とを積層した積層体の強化材層3側に積層した例を示したが、透湿樹脂層4側にナイロンフィルム層2を積層しても、上述したのと同様の効果が得られる。ただしこの場合、包装体を形成する際のヒートシール層は強化材層3となるので、ヒートシールを効率的に行えるようにするには、強化材層3をポリオレフィン系樹脂で構成することが好ましい。
【0065】
本発明の通気性包装材料は、脱酸素剤、乾燥剤、保湿剤、芳香剤、吸湿剤、消臭剤、防虫剤、除湿剤などの機能性物品の包装に好適に利用できる。これらの機能性物品を収納する包装体は、機能性物品が機能すればどのような形態でもよい。包装体が袋の形態である場合には、通気性包装材料は、その袋の一部分、片面、または全体に使用される。包装体を形成するための、通気性包装材料のヒートシール方法には、加熱シールバーによる熱プレス法が一般に用いられる。したがって、包装体が袋の形態である場合には、シート材から袋を形成する一般的な製袋包装機を用いることができる。また、本発明の通気性包装材料は、前述したように、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度などの機械的強度に優れているので、大型の包装体やシート状の包装体としても利用することができる。
【0066】
【実施例】
次に、本発明の代表的な実施例について比較例とともに説明する。
【0067】
ここでは、以下の実施例1,2に示す方法で通気性包装材料を作製し、それぞれについて、縦方向および横方向の引張強度、縦方向および横方向の引裂き強度、突き刺し強度、並びに透湿度を測定した。
【0068】
引張強度は、JIS P 8113(1998)に準拠して測定した。引裂き強度は、JIS L 1085(1998)に準拠して測定した。突き刺し強度は、食品衛生法「器具及び容器包装の規格基準 突き刺し強度試験」に準拠して測定した。この試験は、直径が1mmで先端が0.5Rの球形になっている針を試料面に突き刺し、針が貫通するまでの最大荷重をNで表したものである。透湿度は、JIS Z 0208(カップ法)に準拠して測定した。
【0069】
また、比較のため、実施例1、2について強化材層と樹脂組成物との積層体を延伸しなかった通気性包装材料(比較例1、2)、および実施例1についてナイロンフィルム層の代わりに耐油性和紙を用いた通気性包装材料(比較例3)を作製し、これらについても同様に引張強度、引裂き強度、突き刺し強度、および透湿度を測定した。
【0070】
(実施例1)
強化材層として、ポリエステル製の割繊維不織布である「日石ワリフ」(新日石プラスト(株)製、商品名)の品番SS(T)(目付量18g/m2)を準備した。また、ナイロンフィルム層として、二軸延伸ナイロンフィルムである「ハーデン」(東洋紡績(株)製、商品名)の厚さ15μmのものを用意し、その片面にグラビア印刷法によって必要な印刷を施した。
【0071】
線状低密度ポリエチレン(密度0.932g/cm3)75質量%と高圧法低密度ポリエチレン(密度0.922g/cm3)25質量%(いずれも住友化学工業(株)製、商品名「スミカセン」)とからなる熱可塑性樹脂100質量部と、充填剤としての炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名「ホワイトンSSB(赤)」)150質量部とからなる樹脂組成物を、バンバリー型の混練機で混練した。この樹脂組成物を、強化材層として準備した割繊維不織布の上にTダイにより押出して割繊維不織布上に積層し、積層体を得た。次いで、80℃に設定された熱ロールによって、積層体を縦方向に延伸倍率1.4倍で延伸して熱可塑性樹脂層に微多孔を形成し、通気性を付与した。
【0072】
その後、二軸延伸フィルムの印刷面に、無溶剤型ウレタン系接着剤を塗布し、その塗布面に、強化材層が接するようにして上記の積層体を接着した。接着剤の塗布量は、5g/m2とした。
【0073】
以上の工程を経て、通気性包装材料を作製した。
【0074】
(実施例2)
強化材層として、ポリエステル製の直交積層不織布である「ミライフ」(新日石プラスト(株)製、商品名)の品番TY1515E(目付量30g/m2)を用いたことと、この強化材層と樹脂組成物との積層体を、75℃に設定された熱ロールによって延伸倍率1.3倍で延伸して熱可塑性樹脂層に微多孔を形成したこと以外は、実施例1と同様にして通気性包装材料を作製した。
【0075】
(比較例1)
実施例1において、強化材層と樹脂組成物との積層体を延伸せずに通気性包装材料を作製した。
【0076】
(比較例2)
実施例2において、強化材層と樹脂組成物との積層体を延伸せずに通気性包装材料を作成した。
【0077】
(比較例3)
二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに目付量が35g/m2の耐油性和紙を用いたこと以外は、実施例1と同様にして通気性包装材料を作製した。
【0078】
実施例1、2および比較例1〜3についての測定結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
表1に示すように、実施例1および2は、引張り強度、引裂き強度、突き刺し強度に優れ、しかも通気性包装材料として適度な透湿度を有していた。また、表層に紙を用いていないので、擦れても紙粉は発生しなかった。一方、比較例1および2は、熱可塑性樹脂層に微多孔が形成されていないので、透湿度が低く実用レベルになかった。また、比較例3は、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに紙を用いているので、引裂き強度および突き刺し強度とも弱く、しかも擦ると紙粉が発生した。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、適度な通気性を有し、かつ毛羽立ちや紙粉が発生することがなく機械的強度にも優れた通気性包装材料を得ることができる。そして、この通気性包装材料を用いることによって、衛生的で、内部に収納した物品による損傷の危険性の少ない、特に脱酸素剤や乾燥剤といった機能性物品の包装に適した包装体を製造することができる。また、包装体を製造する際、二軸延伸ナイロンフィルム層が表層となるので、ヒートシール層との融点差を大きくすることができ、結果的に、ヒートシール温度を高く設定しヒートシール時間を短縮することによって、包装体を効率よく生産することができる。通気性に関しても、熱可塑性樹脂に充填剤を含有した樹脂組成物からなる樹脂層の延伸倍率や充填材の含有量を変更することにより容易に調整することができる。
【0082】
通気性包装材料に印刷を施す場合、二軸延伸ナイロンフィルム層の片面に印刷を施し、この印刷が施された面に、強化材層と樹脂層との積層体を積層することにより、印刷用のインキが表面に露出することがなく、他の物へのインクの移行付着が生じないので、通気性包装材料を食品関連の分野にも好適に利用することができる。また、二軸延伸ナイロンフィルム層は平滑であるので、鮮明な印刷を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による通気性包装材料の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 通気性包装材料
2 ナイロンフィルム層
2a 印刷層
3 強化材層
4 透湿樹脂層
Claims (5)
- 通気部を有する強化材層に、熱可塑性樹脂100質量部に対して充填剤を30〜300質量部の割合で含む樹脂組成物からなる樹脂層が積層された積層体と、
前記積層体の片面に積層された二軸延伸ナイロンフィルム層とを有し、
前記樹脂層には、前記樹脂層を1.02〜2.0倍の延伸倍率で延伸することにより微多孔が形成されている通気性包装材料。 - 前記強化材層は、ポリオレフィン系樹脂からなる格子網状体である、請求項1に記載の通気性包装材料。
- 前記強化材層は、ポリエステル樹脂からなるフィラメントが一方向に配列され延伸された2枚の一方向延伸配列不織布を前記フィラメントの配列方向が直交するように積層した直交積層不織布である、請求項1に記載の通気性包装材料。
- 前記二軸延伸ナイロンフィルム層の片面に印刷が施されており、前記積層体は、前記二軸延伸ナイロンフィルムの印刷が施された面に積層されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の通気性包装材料。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の通気性包装材料を少なくとも一部に用い、前記二軸延伸ナイロンフィルム層を外側にして、脱酸素剤、乾燥剤、発熱剤、吸湿剤、脱臭剤、防虫剤または芳香剤を収納した包装体。
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