JP2007119006A - 透湿性を有するフレキシブルコンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 輸送や貯蔵時における合成樹脂などの経時変化や変質を防止し、充分な透湿性と強度を有しながらも内容物の漏洩がないフレキシブルコンテナを提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂繊維の織編布からなる外袋と、該外袋の内部に収納された内袋とを有するフレキシブルコンテナであって、該内袋をその透湿度が500g/m2・day以上のポリオレフィン多孔性フイルムまたはその多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布を積層したものを用いることのより、充分な透湿性と強度を有しながらも内容物の漏洩がなく、輸送や貯蔵時における合成樹脂などの粉粒体の経時変化や変質を防止することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 熱可塑性樹脂繊維の織編布からなる外袋と、該外袋の内部に収納された内袋とを有するフレキシブルコンテナであって、該内袋をその透湿度が500g/m2・day以上のポリオレフィン多孔性フイルムまたはその多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布を積層したものを用いることのより、充分な透湿性と強度を有しながらも内容物の漏洩がなく、輸送や貯蔵時における合成樹脂などの粉粒体の経時変化や変質を防止することができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、主に粉粒体などの輸送や貯蔵に用いる透湿性を有するフレキシブルコンテナに関するものである。
近年、加工食品、飼料、工業原料、合成樹脂、医農薬などの分野で、原料や製品等や米穀物などの農産物等の粉粒体の輸送や貯蔵にフレキシブルコンテナが使用されている。このフレキシブルコンテナは、軽量、安価で、不使用時には折り畳んで運搬できる輸送効率上の利点を有している。このフレキシブルコンテナとしては、外袋と内袋からなり、外袋は内容物の充填された内袋の重量を支える機能を有する熱可塑性樹脂繊維の織布を用い、また内袋は内容物の保有を目的とし、内容物の飛散、洩れ等を防止するために熱可塑性樹脂フイルムなどの密閉し得る機能を有する二重構造を採用したフレキシブルコンテナが提案されている(特許文献1〜3)。
しかしながら、二重構造を有するフレキシブルコンテナにおいては、熱可塑性樹脂フイルムなどの密閉性を有する内袋を用いて、合成樹脂などの粉粒体を密閉状態で長期間または高温下の状態で、輸送や貯蔵した場合、内容物の合成樹脂が経時変化や変質を生起し易いという問題があった。
本発明は、従来技術の上記問題点を解消するためになされたもので、輸送や貯蔵時における合成樹脂などの経時変化や変質を防止し、充分な透湿性と強度を有しながらも内容物の漏洩がなく、且つ効率よく低廉に製造可能な、二重構造を有する透湿性フレキシブルコンテナを提供することを目的としたものである。
本発明は、従来技術の上記問題点を解消するためになされたもので、輸送や貯蔵時における合成樹脂などの経時変化や変質を防止し、充分な透湿性と強度を有しながらも内容物の漏洩がなく、且つ効率よく低廉に製造可能な、二重構造を有する透湿性フレキシブルコンテナを提供することを目的としたものである。
本発明は、熱可塑性樹脂繊維の織編布からなる外袋と、該外袋の内部に収納された内袋とを有するフレキシブルコンテナであって、該内袋をその透湿度が500g/m2・day以上のポリオレフィン多孔性フイルムで形成したことを特徴とする透湿性を有するフレキシブルコンテナ、に存する。
本発明のフレキシブルコンテナは、熱可塑性樹脂繊維の織編布からなる外袋と、該外袋の内部に収納された内袋とを有するフレキシブルコンテナであって、該内袋をその透湿度が500g/m2・day以上のポリオレフィン多孔性フイルムまたはその多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布を積層したものを用いることのより、充分な透湿性と強度を有しながらも内容物の漏洩がなく、輸送や貯蔵時における合成樹脂などの粉粒体の経時変化や変質を防止することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフレキシブルコンテナの外袋に用いられる熱可塑性樹脂繊維としては、特に制限されるものではなく、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコ−ル、ポリスチレン等を挙げることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、無水マレイン酸変性ポリオレフィンなどが用いられるが、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが用いられる。
本発明のフレキシブルコンテナの外袋に用いられる熱可塑性樹脂繊維としては、特に制限されるものではなく、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコ−ル、ポリスチレン等を挙げることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、無水マレイン酸変性ポリオレフィンなどが用いられるが、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが用いられる。
熱可塑性樹脂繊維としては、フィルムをスリットして延伸したフラットヤーンや、また紡糸ノズルから押し出したフィラメントを延伸したモノフィラメントなどが使用できるが、フラットヤーンが好ましい。
熱可塑性樹脂繊維の形態として、フラットヤーンを用いる場合には、上記熱可塑性樹脂を押出機シリンダ−内で溶融混練してTダイフラット法やインフレ−ション法にて無定形状態で押し出し冷却してフィルムを成形し、約10〜30mm幅に細断した後に熱板や熱ロ−ルによって2〜8倍程度縦方向に一軸延伸配向させ、熱処理を加えて成形することにより、高強度のフラットヤーンが得られる。フラットヤ−ンの繊度は通常500デシテックス(dtと略称する)以上、好ましくは500〜5,000dtの範囲のものであり、さらに好ましくは1,000〜3,000dtの範囲内である。繊度が500dtより低繊度のものは織編布となっての充分な強力が得られず、繊度が5,000dtを超えるものは織成効率が劣りまたコンテナ基材としての縫製加工性が劣る点で問題となるからである。また、フラットヤ−ンの厚みは、15〜100μmの範囲内である。
上記フラットヤーンを用いて織成し織編布を形成する。織成方法としてはサーキュラー織機、スルザー型織機、ウオータージェット型織機、エアジェット型織機など公知の織機を用いて織成することができ、その織り組織としては平織、綾織、模紗織、絽織、絡み織などが挙げられ、編物ではラッセル編、トリコット編み、ミラニーズ編等が挙げられる。
上記織編布の打込密度は、5〜40本/2.54cmの範囲であり、好ましくは10〜20本/2.54cmの範囲である。また、その目付量としては、100〜500g/m2の範囲であり、好ましくは150〜300g/m2の範囲である。
一方、本発明の内袋に用いるポリオレフィン多孔性フイルムとしては、その透湿度が500g/m2・day以上、好ましくは500〜20,000g/m2・dayの範囲、さらに好ましくは2000〜10,000g/m2・dayの範囲である。多孔性フイルムは、ポリオレフィンに無機充填材を配合してフィルムを成形した後、少なくとも一軸方向に延伸して得られた多孔性フィルムである。この多孔性フィルムの透湿度は、無機充填材の配合割合、フィルム製造条件、フィルム厚み等により種々の範囲で設定が可能である
この多孔性フィルムの透湿度が500g/m2・day未満ではフレキシブルコンテナの内袋の透湿性が不十分となり、本発明の目的の達成が困難であり、また、20,000g/m2・dayを超えると防水性が不十分となりので望ましくない。
この多孔性フィルムの透湿度が500g/m2・day未満ではフレキシブルコンテナの内袋の透湿性が不十分となり、本発明の目的の達成が困難であり、また、20,000g/m2・dayを超えると防水性が不十分となりので望ましくない。
この多孔性フイルムを構成するポリオレフィンとしては、具体的には、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、メタロセン触媒により製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体などのポリエチレン系樹脂、あるいはポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。これらのポリオレフィンは単独または2種以上を組合わせて用いても差し支えない。これらのうち、分岐状低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンなどが好ましい。
また、ポリオレフィンに配合する無機充填材としては、具体的には、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、タルク等が挙げられる。
これらの充填剤の平均粒径としては、通常30μm以下、好ましくは0.2〜10μmの範囲である。ここで、粒径が小さすぎると分散性、成形性に劣り、大きすぎると延伸フィルムの微多孔の緻密性が悪くなり、望ましくない
無機充填材の配合量としては、ポリオレフィン100重量部に対し、50〜200重量部の範囲、好ましくは100〜150重量部の範囲内である。
これらの充填剤の平均粒径としては、通常30μm以下、好ましくは0.2〜10μmの範囲である。ここで、粒径が小さすぎると分散性、成形性に劣り、大きすぎると延伸フィルムの微多孔の緻密性が悪くなり、望ましくない
無機充填材の配合量としては、ポリオレフィン100重量部に対し、50〜200重量部の範囲、好ましくは100〜150重量部の範囲内である。
多孔性フイルムの製造方法としては、無機充填材および所望により添加剤を配合したポリオレフィンを溶融押出し、インフレーション法またはTダイ法によりフィルムを成形し、延伸倍率は1.2〜8倍、望ましくは1.5〜5倍の範囲内で、少なくとも一軸延伸を施すことにより、多孔性フィルムを得ることができる。延伸倍率が1.2未満ではフイルムの透湿性及び引張り強度が低下する。また、フィルムの厚みとしては、透湿性及び引張り強度との関係で、30〜150μm、好ましくは40〜120μmの範囲内である。
本発明において、上記多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布を積層した積層シートで用いるのが望ましい。
ポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布とは、ポリオレフィンフイルムを延伸または圧延して得られる一軸延伸体、例えば延伸テープ、フラットヤーン、割繊維膜等を配向軸が交差するように織成または織らずに、経緯積層したものである。特にポリオレフィン高融点成分を中間層としポリオレフィン低融点成分を両外層とする積層して形成した多層延伸テープを経緯積層した不織布もしくは織成した織布、溶融樹脂を押出成形によりフィルム化して、延伸後、割繊した網状組織の割繊維膜または同割繊維膜を経緯積層した割繊維膜不織布、多層延伸膜を熱針、パンチング等で貫通した貫通膜等が挙げられる。これらの中でも多層延伸テープからなる不織布もしくは織布、多層延伸フィルムを割繊した網状組織の割繊維膜または割繊維膜を経緯積層した割繊維膜不織布が好ましい。
ポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布とは、ポリオレフィンフイルムを延伸または圧延して得られる一軸延伸体、例えば延伸テープ、フラットヤーン、割繊維膜等を配向軸が交差するように織成または織らずに、経緯積層したものである。特にポリオレフィン高融点成分を中間層としポリオレフィン低融点成分を両外層とする積層して形成した多層延伸テープを経緯積層した不織布もしくは織成した織布、溶融樹脂を押出成形によりフィルム化して、延伸後、割繊した網状組織の割繊維膜または同割繊維膜を経緯積層した割繊維膜不織布、多層延伸膜を熱針、パンチング等で貫通した貫通膜等が挙げられる。これらの中でも多層延伸テープからなる不織布もしくは織布、多層延伸フィルムを割繊した網状組織の割繊維膜または割繊維膜を経緯積層した割繊維膜不織布が好ましい。
上記一軸延伸体に使用するポリオレフィン高融点成分としては、具体的には高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンは単独または2種以上を組合わせて用いても差し支えない。
上記一軸延伸体に使用するポリオレフィン低融点成分としては、超低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとのエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体等のポリエチレン系樹脂やプロピレン−エチレン共重合体、シンジオタクチックポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂などを挙げることができる。これらのポリオレフィンは単独または2種以上を組合わせて用いても差し支えない。
ポリオレフィン高融点成分とポリオレフィン低融点成分とは、同種・同系の樹脂を使用するのが接着性の点で好ましい。ポリオレフィン高融点成分としては、フレキシブルコンテナの内袋の補強材として、延伸効果があり高強力が得られるものであればいずれでもよいが、ポリオレフィン低融点成分を被覆する際に熱劣化を起こさないことが必要であり、ポリオレフィン低融点成分との融点差が10℃以上であるのが好ましく、20℃以上であるのがより好ましい。
上記多層延伸テープを経緯積層した不織布もしくは織成した織布とは、ポリオレフィン高融点成分とポリオレフィン低融点成分を2台の押出機にてそれぞれ溶融混練し、複合ダイを用いてTダイ法またはインフレーション法にて多層フィルムを成形し、次いで、多層フィルムを縦および/または横手方向に伸長倍率1.1〜15倍、好ましくは3〜10倍に一軸または二軸配向し、裁断して多層延伸テープを製造し、この多層延伸テープを配向軸に対して直角または斜方向に経緯織成し、もしくは積層して熱固定し、織布または不織布とするものである。多層延伸テープの幅は1〜10mm、好ましくは2〜8mmの範囲である。
上記多層延伸テープを経緯糸に用いて織成し織布を形成する。織成方法としてはサーキュラー織機、スルザー型織機、ウオータージェット型織機、エアジェット型織機など公知の織機を用いて織成することができ、その織り組織としては平織、綾織、からみ織など種々の形状が適用される。織り組織のうちでは、縦横の強度バランスにすぐれた平織が好ましい。また、経緯糸の交点は熱溶着により目止め加工が施されていることが望ましい。目止め加工により剪断方向に荷重が負荷されても目ずれを生じることなく、この織布を多孔性フイルムに積層して用いたときに、特に補強効果を発揮することができる。
上記割繊維膜は、ポリオレフィン高融点成分とポリオレフィン低融点成分とを用い、多層インフレーション法、多層Tダイ法等の押出成形により製造した、少なくとも2層以上の多層フィルムに熱刃等で縦または横にスリットを入れ、縦または横方向に伸長倍率1.1〜15倍、好ましくは3〜10倍に一軸または二軸配向して得た割繊維膜を、所望により拡幅し熱固定して製造する。
また、割繊維不織布とは、上記割繊維膜を経緯積層し、熱固定したものである。割繊維不織布の具体的な商品としては「日石ワリフ」等が挙げられる。
配向方法としては、圧延法または延伸法のいずれでもよいが、延伸法においては、特に擬一軸延伸法が好ましい。上記圧延法とは、熱可塑性樹脂フィルムを、その厚みにより小さい間隙を有する2本の加熱ロールの間を通過させ、この樹脂フィルムを融点(軟化点)より低い温度において圧延して、厚みの減少分だけ長さを伸長させる方法をいうものである。また擬一軸延伸法とは、熱可塑性樹脂フィルムを、ロール間隙をできるだけ小さくした低速ロールと高速ロール(近接ロール)の間を通過させ、幅方向の収縮をなるべく小さく抑えて延伸する方法である。
配向方法としては、圧延法または延伸法のいずれでもよいが、延伸法においては、特に擬一軸延伸法が好ましい。上記圧延法とは、熱可塑性樹脂フィルムを、その厚みにより小さい間隙を有する2本の加熱ロールの間を通過させ、この樹脂フィルムを融点(軟化点)より低い温度において圧延して、厚みの減少分だけ長さを伸長させる方法をいうものである。また擬一軸延伸法とは、熱可塑性樹脂フィルムを、ロール間隙をできるだけ小さくした低速ロールと高速ロール(近接ロール)の間を通過させ、幅方向の収縮をなるべく小さく抑えて延伸する方法である。
上記多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布を積層する方法としては、接着剤を用いる接着方法、熱溶着による溶着方法など公知の方法により積層されるが、熱溶着による方法が望ましい。しかしながら、積層によって透湿性ポリオレフィンフィルムの孔が塞がれて透湿性が低下する虞があるので、透湿性を阻害しないように点状または線状等に接着または溶着が行われるのが好ましい。
フレキシブルコンテナは、上記で得られた織編布を外袋基材に用い、その外袋の内側に多孔性フイルムまたは多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布または織布を積層した積層フイルムを内袋基材に用いて製袋され、フレキシブルコンテナを作成する。
フレキシブルコンテナ本体は、丸型または角型など種々の形状が採用できるが、通常、筒状の胴部に加え、上部に上蓋および投入口を備え、下部に下蓋および排出口を備えたものが多用される。フレキシブルコンテナの胴部は上記外袋基材の織編布の内側に内袋基材の多孔性フイルムまたはその積層フイルムを筒状にして端部を縫製して形成し、上蓋および投入口、下蓋および排出口を縫製し、吊り手を縫着するとともに、必要に応じて胴部あるいは吊り手部分など必要箇所への補強手段として当て布などを適宜縫着することができる。縫製は一般的な工業用ミシンが使用でき、ミシン糸としてはポリエステル糸、ナイロン糸、ポリプロピレン糸、ポリエチレン糸などが使用できる。縫製部分には防水性向上および縫製糸の混入防止のためにオーバーテープを貼着してもよい。
フレキシブルコンテナ本体は、丸型または角型など種々の形状が採用できるが、通常、筒状の胴部に加え、上部に上蓋および投入口を備え、下部に下蓋および排出口を備えたものが多用される。フレキシブルコンテナの胴部は上記外袋基材の織編布の内側に内袋基材の多孔性フイルムまたはその積層フイルムを筒状にして端部を縫製して形成し、上蓋および投入口、下蓋および排出口を縫製し、吊り手を縫着するとともに、必要に応じて胴部あるいは吊り手部分など必要箇所への補強手段として当て布などを適宜縫着することができる。縫製は一般的な工業用ミシンが使用でき、ミシン糸としてはポリエステル糸、ナイロン糸、ポリプロピレン糸、ポリエチレン糸などが使用できる。縫製部分には防水性向上および縫製糸の混入防止のためにオーバーテープを貼着してもよい。
本発明で用いられるポリオレフィンには、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、無機充填剤、架橋剤、発泡剤、核剤等の添加剤を配合して用いることができる。
実施例1
(1)多孔性フイルムの製造
低密度ポリエチレン(MFR=2.0g/10min.、密度=0.922g/cm3)100重量部に対して、炭酸カルシウム(平均粒径=0.9μm)100重量部を配合し、Tダイ法によりフィルムを成形した後、冷却固化したフィルムを80℃で延伸倍率8倍で一軸方向に延伸し多孔性の透湿フィルムを得た。この透湿フィルムの透湿度は3500g/m2・day、目付は30g/m2であった。
(1)多孔性フイルムの製造
低密度ポリエチレン(MFR=2.0g/10min.、密度=0.922g/cm3)100重量部に対して、炭酸カルシウム(平均粒径=0.9μm)100重量部を配合し、Tダイ法によりフィルムを成形した後、冷却固化したフィルムを80℃で延伸倍率8倍で一軸方向に延伸し多孔性の透湿フィルムを得た。この透湿フィルムの透湿度は3500g/m2・day、目付は30g/m2であった。
(2)多層延伸テープ織布の製造
高密度ポリエチレン1(MFR=0.7g/10min.、密度=0.957g/cm3、Tm=129℃)を中間層とし、その両面に低密度ポリエチレン(MFR=2.0g/10min.、密度=0.922g/cm3)を外層として、インフレーション法により3層共押出フィルムを成形した。外層/中間層/外層の構成比は1/8/1であった。この共押出フィルムを熱板接触延伸法で延伸倍率9倍で延伸し、糸幅1.2mm、繊度300dtの複合フラットヤーンを形成した。この多層延伸テープを経緯糸として用い、打込密度を経緯糸として8×8本/2.54cmとして平織で織り、ついで加熱により目止め加工を施して目開き状態の織布とした。目付は21g/m2であった。
高密度ポリエチレン1(MFR=0.7g/10min.、密度=0.957g/cm3、Tm=129℃)を中間層とし、その両面に低密度ポリエチレン(MFR=2.0g/10min.、密度=0.922g/cm3)を外層として、インフレーション法により3層共押出フィルムを成形した。外層/中間層/外層の構成比は1/8/1であった。この共押出フィルムを熱板接触延伸法で延伸倍率9倍で延伸し、糸幅1.2mm、繊度300dtの複合フラットヤーンを形成した。この多層延伸テープを経緯糸として用い、打込密度を経緯糸として8×8本/2.54cmとして平織で織り、ついで加熱により目止め加工を施して目開き状態の織布とした。目付は21g/m2であった。
(3)内袋基材の製造
上記(1)で得られた透湿フィルムの片面に、上記(2)多層延伸テープ織布を重ね合わせ、112℃の熱ロールにて熱溶着して内袋基材を得た。内袋基材は目付は72g/m2、引張強力は447N/5cm、透湿度は2100g/m2・dayであった。
なお、透湿度はJIS−Z0208のカップ法に準拠して測定したものであり、引張試験はJIS−L1096に準拠して測定したものである。
上記(1)で得られた透湿フィルムの片面に、上記(2)多層延伸テープ織布を重ね合わせ、112℃の熱ロールにて熱溶着して内袋基材を得た。内袋基材は目付は72g/m2、引張強力は447N/5cm、透湿度は2100g/m2・dayであった。
なお、透湿度はJIS−Z0208のカップ法に準拠して測定したものであり、引張試験はJIS−L1096に準拠して測定したものである。
(4)外袋基材の製造
高密度ポリエチレン(MFR=1.0g/10min.、密度=0.956g/cm3)を押出機を用いて溶融混練し、Tダイ法を用いてフィルムに押出し、水槽法で冷却してフィルムを形成した。このフィルムを20mm幅にスリットし、次いで、熱ロール法で延伸倍率7倍で延伸して繊度2000dのフラットヤーンを得た。このフラットヤーンの引張強度は5.1cN/dtであった。このフラットヤーンを用いて、経緯15本×15本/2.54cmの打込密度で、平織の織布を形成し基材とした。この基材の引張強力は1980N/5cmであった。
高密度ポリエチレン(MFR=1.0g/10min.、密度=0.956g/cm3)を押出機を用いて溶融混練し、Tダイ法を用いてフィルムに押出し、水槽法で冷却してフィルムを形成した。このフィルムを20mm幅にスリットし、次いで、熱ロール法で延伸倍率7倍で延伸して繊度2000dのフラットヤーンを得た。このフラットヤーンの引張強度は5.1cN/dtであった。このフラットヤーンを用いて、経緯15本×15本/2.54cmの打込密度で、平織の織布を形成し基材とした。この基材の引張強力は1980N/5cmであった。
(5)フレキシブルコンテナの作成
フレキシブルコンテナは、上記(4)外袋基材の内側に上記(3)の内袋基材を筒状にして端部を縫製してフレキシブルコンテナを作成したところ、十分な強力を有し、透湿性を備えたフレキシブルコンテナが得られた。
得られたフレキシブルコンテナの内袋内に合成樹脂の粉粒体を充填して高温下で1年間貯蔵したが、合成樹脂の変質は何ら見られなかった。
フレキシブルコンテナは、上記(4)外袋基材の内側に上記(3)の内袋基材を筒状にして端部を縫製してフレキシブルコンテナを作成したところ、十分な強力を有し、透湿性を備えたフレキシブルコンテナが得られた。
得られたフレキシブルコンテナの内袋内に合成樹脂の粉粒体を充填して高温下で1年間貯蔵したが、合成樹脂の変質は何ら見られなかった。
比較例1
実施例1において、内袋基材として、 低密度ポリエチレン(MFR=2.0g/10分、密度=0.922g/cm3)をTダイ法によりフィルムを成形した後、冷却固化したフィルムを115℃で延伸倍率8倍で一軸方向に延伸して得られた延伸フィルムを用いたこと以外は同様にして行った。
得られたフレキシブルコンテナの内袋内に合成樹脂の粉粒体を充填して高温下で1年間貯蔵したところ、合成樹脂が一部変質していた。
実施例1において、内袋基材として、 低密度ポリエチレン(MFR=2.0g/10分、密度=0.922g/cm3)をTダイ法によりフィルムを成形した後、冷却固化したフィルムを115℃で延伸倍率8倍で一軸方向に延伸して得られた延伸フィルムを用いたこと以外は同様にして行った。
得られたフレキシブルコンテナの内袋内に合成樹脂の粉粒体を充填して高温下で1年間貯蔵したところ、合成樹脂が一部変質していた。
Claims (7)
- 熱可塑性樹脂繊維の織編布からなる外袋と、該外袋の内部に収納された内袋とを有するフレキシブルコンテナであって、該内袋をその透湿度が500g/m2・day以上のポリオレフィン多孔性フイルムで形成したことを特徴とする透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
- 該内袋が上記多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる不織布を積層したものである請求項1に記載の透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
- 該内袋が上記多孔性フイルムの少なくとも片面にポリオレフィンフイルムの一軸延伸体からなる織布を積層したものである請求項1に記載の透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
- 多孔性フイルムの透湿度が500〜20000g/m2・dayの範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
- 多孔性フイルムがポリオレフィンに無機充填剤を配合してフイルム成形した後、延伸処理して得られたものである請求項1〜請求項4に記載の透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
- 外袋の熱可塑性樹脂繊維の単糸繊度が500dt〜5000dtの範囲である請求項1〜請求項5に記載の透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
- 外袋の熱可塑性樹脂繊維がポリオレフィン樹脂フィルムをスリットして得られたフラットヤーンである請求項1〜請求項6に記載の透湿性を有するフレキシブルコンテナ。
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-
2005
- 2005-10-28 JP JP2005313747A patent/JP2007119006A/ja active Pending
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US10786978B2 (en) | 2015-11-12 | 2020-09-29 | Karatzis S.A. Industrial & Hotelier Enterprises | Packaging material and method for producing a packaging material |
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