JP2004216670A - インクジェット用記録シート - Google Patents

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博文 上西
Tsunekatsu Takeuchi
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Abstract

【課題】インクジェット記録用シートの取扱いやインクジェット印刷の際の紙剥けの少ないインクジェット記録用シートを提供する。
【解決手段】基紙の内部結合強度を280〜435N・m/mとする。また、基紙に用いる木材パルプの10〜80質量%を上質故紙を処理して得られる故紙パルプとし、基紙中の填料含有量を全木材パルプに対し6〜18質量%とすることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用シートに関する。更には、記録用シートの取扱いやインクジェットプリンターでの印刷で紙剥けの少ないインクジェット用記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙、フィルム等の記録用シートに付着させ、画像、文字などの記録を行なうものであり、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置として種々の用途に急速に普及している。その上、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷や多色カラー写真方式による印画と比較しても遜色のない記録を得ることが可能である。また、作成部数が少なくて済む用途においては、写真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
【0003】
このインクジェット記録方式で使用される記録用シートとしては、通常に印刷や筆記に使われる上質紙やコーテッド紙を使うべく、インクジェットプリンターやインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、インクジェットプリンターの高速化、高精細化あるいはフルカラー化など記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録用シートに対してより高度な特性を併せ持つことが要求されるようになった。
【0004】
インクジェット記録用紙に求められる品質としては、主として以下のことが挙げられる。
(1)記録ドット濃度、画像濃度が高いこと。
(2)画像色彩性、鮮明性が良いこと。
(3)印字ドット形状が真円に近いこと。
(4)インク吸収容量が大きく、乾燥が早いこと。
(5)記録画像の耐水性、耐光性、耐オゾン性などの画像保存性が良いこと。
(6)紙の内部、表面の強度が大きく、粉落ちや紙剥けが少ないこと。
(7)印字前、印字後にカールが少ないこと。
【0005】
上記のような記録シートに対する要求に対して、種々の改良方法が開示されており、例えば、基紙に関するものとして、特定のコブサイズ度の基紙にインキ受像層を設けて、水性インクの吸収性、印字後の画像の品質および見栄えを改良する方法が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
【0006】
また、基紙のサイズ性をステキヒトサイズ度で規定し、インキドットの広がり、裏抜けを防止する技術が開示されている。(例えば、特許文献2,3参照)
【0007】
さらに、印字後のシート表面のうねりとインクの滲み及び地汚れを減少させる技術が開示されている。(例えば、特許文献4参照)
【0008】
このようにインクジェット記録適性を重視してインクジェット記録用シートの設計を行っているが、プリンター内部の搬送機構の変化により、はがき等の比較的小さい用紙に印刷した場合に、記録シートの進行方向先端のエッジ部分に紙剥けが発生するケースが多く見られるようになった。特に、縁無し印刷と称される記録シートの周辺のエッジ部分まで絵柄のある印刷を行い、更には裏面にも印刷を行う場合には、周辺に水性インクが付着して紙力強度が低下した後にプリンターに通されるために、より一層紙剥けが発生しやすく、また絵柄の中に紙剥けして基紙が露出した部分が目立つという現象が発生した。
【0009】
また、地球の資源保護の面から故紙が再利用される傾向であるが、繰り返し使用された故紙では紙中のパルプ繊維が短くなっており、それを使用した場合には紙力が出にくい。そのために基紙の製造段階で紙力増強剤を使用して紙力アップを図るのが一般的であるが、紙力増強剤使用により基紙の内部及び表面への水浸透性が妨げられ、インクジェット印刷時にインクの乾燥が不十分になるという問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−11008号公報
【特許文献2】
特開昭52−53012号公報
【特許文献3】
特開平4−35985号公報
【特許文献4】
特開平6−171205号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インクジェット記録シートの取扱いやインクジェットプリンターでの印刷時に紙剥けの発生が少なく、インクジェットプリンターでの印刷適性が優れ、環境保護に適合したインクジェット記録用シートを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記に鑑み鋭意検討した結果、本発明のインクジェット記録用シートを発明するに至った。即ち、木材パルプ、填料を主成分とする基紙上に、少なくとも1層以上のインクジェット受容層を塗設してなるインクジェット用記録シートにおいて、基紙あるいは記録シートの内部結合強度を280〜435N・m/mとする。また、その際に、基紙の成分である木材パルプとして、上質故紙を処理して得られる故紙パルプを10〜80質量%使用することができ、更に好ましくは10〜40質量%である。また、基紙の全木材パルプに対する填料含有量としては6〜18質量%が好ましく、8〜12質量%であることが最も好ましい。
【0013】
また、本発明によるインクジェット記録シートは、縁無し印刷の機能を有するインクジェットプリンターで縁無し印刷用途で使用する場合に、紙剥け防止に対し顕著な効果を発揮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のインクジェット記録用シートについて詳細に説明する。
【0015】
本発明に係わる内部結合強度は、Tappi Useful Methods403で測定されるものであり、非塗工紙あるいは塗工紙の紙層間強度を測定するのに用いられる。本発明は、インクジェット受容層を塗工する前の基紙の内部結合強度と、インクジェット受容層を塗工しインクジェット用記録シートとしたときの紙剥け特性との関連性を詳細に検討した結果、特定の内部結合強度を有する基紙において、特に優れた紙剥け特性が得られることを見出したものである。
【0016】
本発明における基紙の内部結合強度としては、280〜435N・m/mが適当であり、280N・m/mより小さい場合にはプリンター印刷時に紙剥けが発生しやすく、435N・m/mを超える場合には、紙層間強度を増すための接着剤成分等が多く含まれるためにインクジェット印刷時のインクの乾燥性が低下し、汚れの発生の原因となる。
【0017】
本発明の基紙に用いられるパルプとしては、一般的に上質紙で使用されるパルプが使用でき、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等を主体とするが、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)などの化学パルプ、メカニカルパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミカルサーモメカニカルパルプ(CTMP)などの機械パルプ、竹、アバカ、ケナフ、エスパルト、バガスなどの非木材パルプを使用することもできる。
【0018】
また、上質故紙を処理して得られる木材パルプとしては、LBKPやNBKPを主体とするが、一部その他の前記パルプを含むことができる。上質故紙は広く市中から集められるものであり、木材パルプを限定することは困難である。また、色インキを使用した印刷物も含まれるため、一般的には、脱墨処理、精選処理等の処理を行った後に使用される。
【0019】
基紙に使用される木材パルプの内の、上質故紙を処理して得られる木材パルプの使用比率としては、地球資源の保護という見地からはできる限り多く使用することが好ましいが、短繊維化した故紙を使用することにより、基紙の強度低下、あるいは断裁時の紙粉の増加等の障害が発生しやすくなるため、80質量%以下とすることが好ましく、更に好ましくは10〜40質量%である。
【0020】
本発明の基紙に用いられる填料としては、通常の抄紙で用いられる填料である炭酸カルシウム、タルク、カオリン、焼成カオリン、シリカ、酸化チタン、有機中空顔料等が使用可能であり、特に紙剥けを少なくするという点ではタルクやカオリンの使用が好ましい。また、インクジェット印刷した用紙で、印刷画像が裏面から透けて見えるという不都合(プリントスルーと称す)を考慮すると、焼成カオリン、酸化チタン、有機中空顔料等の使用が好ましい。
【0021】
基紙中に用いられる填料としては、全木材パルプに対し6〜18質量%の使用が好ましい。6質量%より少ない場合には、インクジェット印刷の際にインク吸収性が低下したり、不透明性が低下するためにプリントスルーの問題が生じる場合がある。また、18質量%を超える場合には、記録シートの紙力強度や剛度が低下するといった不都合が発生しやすい。最も好ましくは8〜12質量%である。
【0022】
基紙に用いられるその他の添加剤としては、通常抄紙で用いられる内添サイズ剤(ロジン、強化ロジン、変成ロジン、アルケニルコハク酸無水物(ASA)、中性ロジン、アルキルケテンダイマー(AKD))、乾燥紙力増強剤(アクリルアマイド樹脂、変性ポリアクリルアマイド樹脂、カチオニック澱粉、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド澱粉誘導体、ポリビニルアルコール誘導体)、消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤、湿潤紙力向上剤、濾水性向上剤および歩留まり向上剤等を適宜用いることができる。
【0023】
本発明での基紙の製造に用いる抄紙機としては、長網多筒式、短網多筒式、円網多筒式、長網円網、短網円網などの各種コンビネーション多筒式、オントップ多筒式、ツインワイヤー多筒式などいずれの抄紙機にも限定されるものではない。
【0024】
抄紙機上でサイズ液処理を行う場合のサイズプレスの方式としては、インクラインド、ゲートロール、シムサイザー等の各種方式を挙げることができ、何れも使用可能である。また、片面、両面処理のいずれでも使用可能である。
【0025】
サイズ液に用いられる添加剤としては、一般的に表面サイジング剤として従来公知のものを用いることができるが、あまり造膜性の強い添加剤を使用するとインクの溢れが発生するため、比較的造膜性の弱い例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体を用いることが好ましい。また、必要に応じて消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤等を併用する事も可能である。
【0026】
また、サイズ液を塗工により施す場合には、インクジェット受容層形成用塗抹液の塗抹方式と同様に、エアーナイフ方式、ブレード方式、ロッドバー方式及びカーテン塗工方式が挙げられるが、特に塗工方法にこだわるものではない。
【0027】
インク受理層形成用塗工液中に含有されるものとしては、インク吸収のために用いる顔料、接着剤、カチオン性樹脂、アンモニウム化合物その他これらに添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
【0028】
本発明のインクジェット受容層形成用塗工液に用いられる顔料としては、公知の白色顔料を1種類以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などを用いることができる。上述の顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。また、無機超微粒子を使用することも可能である。無機超微粒子とは、一次粒子径が100nm以下の無機微粒子を言い、例えば、擬ベーマイトゾル、シリカ/アルミナハイブリッドゾル、シリカゾル、ヘクタイト、スメクタイト粘土、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリアゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化アンチモンゾルがある。また、気相法シリカも使用できる。
【0029】
本発明のインクジェット受容層形成用塗工液中に含有される接着剤として用いることができる水性高分子バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、各種変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス;あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂ラテックス;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどが挙げられる。
【0030】
本発明の基紙の坪量は、特に限定されないが、50〜350g/mが好ましく、プリンター装置内での搬送性、通紙性等を考慮すると、特に好ましくは、70〜250g/mである。
【0031】
本発明において、基紙上に設けられるインクジェット受容層の層数および、構成については特に限定されない。つまり、インクジェット受容層を基紙の片面に2層以上に分けて設けることも可能である。
【0032】
本発明のインクジェット受容層形成用塗工液の塗工方式としては、エアーナイフ方式、ブレード方式、ロッドバー方式、カーテン塗工方式等が挙げられるが、インクジェット印刷時のインク吸収ムラを考慮し、カーテン塗工方式の使用が好ましい。
【0033】
【実施例】
以下、本発明におけるインクジェット用記録シートについて、実施例および比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、部あるいは%は質量部、質量%を示す。
【0034】
(インクジェット受容層形成方法)
合成非晶質シリカ(ファンシールX37B:徳山曹達社製)100部とポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製)50部、カチオン性染料定着剤(スミレーズレジン1001:住友化学工業社製)20部を調製し、固形分濃度13%で、エアーナイフコーターにより塗工量が8g/mとなるように基紙表面に塗工して、インクジェット受容層を形成する。
【0035】
実施例1
LBKP70部とNBKP10部の混合パルプをフリーネス500mlcsfになるまで叩解し、上質故紙20部を離解したスラリーと混合してパルプスラリーを作製した。このパルプスラリーにパルプ絶乾質量に対して、填料としてタルク(兵庫タルク株式会社:紙タルク)を10%、定着剤1.8%(浅田化学株式会社:硫酸バンド)、乾燥紙力増強剤1.2%(星光化学株式会社:スターガムKA−115)、歩留り向上剤0.06%(星光化学株式会社:パールフロックFR−C)を添加し、混合原料とした。この混合原料を水で1%に希釈し、混合原料スラリーとした。このスラリーを用いて長網抄紙機にて坪量150g/mの原紙を抄紙し、サイズ液として6%の酸化澱粉(日本食品化工株式会社:MS−3800)と0.2%の表面サイズ剤(ハリマ化成株式会社:KN−500)を用い、インクラインドサイズプレス方式で処理して基紙を作製した。この基紙にインクジェット受容層形成用塗工液を塗工してインクジェット用記録シートを作製した。
【0036】
実施例2
実施例1の木材パルプ比率を、LBKP40部、NBKP20部、上質故紙40部とした以外は実施例1と同様にして実施例2のインクジェット用記録シートを作製した。
【0037】
実施例3
実施例1の填料比率を、20部とした以外は実施例1と同様にして実施例3のインクジェット用記録シートを作製した。
【0038】
実施例4
実施例1の填料としてカオリン(カオブライト:シール社製)を10部とした以外は実施例1と同様にして実施例4のインクジェット用記録シートを作製した。
【0039】
実施例5
実施例1の木材パルプ比率を、LBKP10部、NBKP10部、上質故紙を80部とした以外は実施例1と同様にして実施例5のインクジェット用記録シートを作製した。
【0040】
実施例6
実施例1の木材パルプ比率を、LBKP90部、NBKP10部とした以外は実施例1と同様にして実施例6のインクジェット用記録シートを作製した。
【0041】
実施例7
実施例1の填料としてカオリンを6部とした以外は実施例1と同様にして実施例7のインクジェット用記録シートを作製した。
【0042】
実施例8
実施例1の填料を6部とした以外は実施例1と同様にして実施例8のインクジェット用記録シートを作製した。
【0043】
比較例1
実施例1の木材パルプ比率を、LBKP80部、NBKP20部とし、填料としてタルクを5部にした以外は、実施例1と同様にして比較例1のインクジェット用記録シートを作製した。
【0044】
比較例2
実施例1の木材パルプ比率を、上質故紙100部とした以外は、実施例1と同様にして比較例2のインクジェット用記録シートを作製した。
【0045】
比較例3
実施例1の填料として焼成カオリン(アンシレックス:エンゲルハード社製)を10部使用した以外は、実施例1と同様にして比較例3のインクジェット用記録シートを作製した。
【0046】
比較例4
実施例1の木材パルプ比率を、LBKP40部、NBKP20部、上質故紙40部、填料としてタルクを20部とした以外は、実施例1と同様にして比較例4のインクジェット用記録シートを作製した。
【0047】
比較例5
実施例1の填料としてカオリンを20部使用した以外は、実施例1と同様にして比較例5のインクジェット用記録シートを作製した。
【0048】
実施例1〜8および比較例1〜5で得られたインクジェット用記録シートの各々の特性である内部結合強度、引張強度、インクジェットプリンター印刷でのインク乾燥性、紙剥け程度を以下の方法で評価した。結果を下記表1に示す。
【0049】
内部結合強度:実施例1〜8および比較例1〜5で用いた該基紙をTappiUseful Methods 403で規定される方法に従い、Intenal Bond Tester(熊谷理機工業社製)を用いて測定を行った。(内部結合強度測定値の単位:N・m/m
【0050】
引張強度:実施例1〜8および比較例1〜5で得られたインクジェット用記録シートについて、ショッパー引張試験機(東洋精機製作所製)を用いて、JISP8111,8113で規定される方法により測定を行い、裂断長を引張強度として、以下の基準で判定した。
A:6km以上
B:5〜6km
C:4〜5km、実用可能レベル
D:4km未満、実用不可
【0051】
インク乾燥性の判定:キャノン製インクジェットプリンター(BJF−900)で、インクジェット記録用シートの非塗工面にブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色および、ブラックインクを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、1cm×1cm四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法でベタ印刷を行った1秒後に、白紙の記録シートの塗工面を印刷部に重ね合わせ、更にその上から10cm×5cm角の49Nの重りを乗せ、その状態を10秒間維持する。10秒経過後に重りを取り除き、白紙記録紙側への印刷部の転写度合いについて目視評価を行い、以下の基準で判定した。
A:全く転写が起こっていない。
B:印刷部のごく一部が転写しているが転写部の輪郭ははっきりせず、転写度合いは軽度である。実用可能レベル。
C:はっきりと転写が見られ、印刷部の大部分が転写しており、実用不可。
【0052】
紙剥け程度の判定:キャノン製インクジェットプリンター(BJF−900)で、インクジェット記録用シートの塗工面にシアン、マゼンタ2重色で縁無し印刷を行い、裏返してプリンターに通した後、塗工面の周辺部の紙剥け程度を以下の基準で判定を行う。
A:全く紙剥けが起こっていない。
B:印刷部のごく一部が紙剥けしているが、実用可能レベル。
C:大きく紙剥けが発生し、実用不可。
【0053】
【表1】
Figure 2004216670
【0054】
上記、実施例1〜8の評価結果から、該基紙の内部結合強度が280〜435N・m/mの範囲内であれば、インクジェットプリンターでの縁無し印刷を行っても紙剥けは発生せず、その時のインク乾燥性も良好であった。一方、填料が極端に少ない場合にはインクジェット印刷の際にインク乾燥性が低下したり(比較例1)、故紙使用率が高いとか填料が極端に多い場合及び使用する填料の種類によっては、内部結合強度が低く紙剥けが発生し、インクジェット用記録シートとして不適当であることが分かる(比較例2、3、4、5)。
【0055】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録用シートは、基紙の片面に少なくとも1層以上のインクジェット受容層を有するインクジェット記録シートであって、基紙の内部結合強度を280〜435N・m/mとすることにより、また、基紙に用いる木材パルプの10〜80質量%を上質故紙を処理して得られる木材パルプとし、基紙中の顔料含有量を全木材パルプに対し6〜18質量%とすることにより、記録用シートの取扱いやインクジェットプリンターでの印刷の際の紙剥けを減少することができた。また、故紙使用率を高めることにより、環境保護に適したインクジェット用記録シートを提供することができた。

Claims (4)

  1. 木材パルプ、填料を主成分とする基紙上に、少なくとも1層以上のインクジェット受容層を塗設してなるインクジェット用記録シートにおいて、該基紙の内部結合強度が280〜435N・m/mであることを特徴とするインクジェット用記録シート。
  2. 基紙の成分である木材パルプの10〜80質量%が上質故紙を処理して得られる故紙パルプである請求項1記載のインクジェット用記録シート。
  3. 基紙の全木材パルプに対する填料含有量が6〜18質量%である請求項1記載のインクジェット用記録シート。
  4. インクジェットプリンターで縁無し印刷用途に使用する請求項1記載のインクジェット用記録シート。
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