JP2004215911A - X線検出器及びそれを用いたx線装置 - Google Patents

X線検出器及びそれを用いたx線装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004215911A
JP2004215911A JP2003007275A JP2003007275A JP2004215911A JP 2004215911 A JP2004215911 A JP 2004215911A JP 2003007275 A JP2003007275 A JP 2003007275A JP 2003007275 A JP2003007275 A JP 2003007275A JP 2004215911 A JP2004215911 A JP 2004215911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
ray
light
wiring
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003007275A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutaka Konno
康隆 昆野
Kenichi Okajima
健一 岡島
Hironori Ueki
広則 植木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2003007275A priority Critical patent/JP2004215911A/ja
Priority to US10/616,356 priority patent/US20040136493A1/en
Priority to CNA031787614A priority patent/CN1517068A/zh
Publication of JP2004215911A publication Critical patent/JP2004215911A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computed tomography [CT]
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/42Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4208Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector
    • A61B6/4233Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector using matrix detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2018Scintillation-photodiode combinations
    • G01T1/20182Modular detectors, e.g. tiled scintillators or tiled photodiodes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2018Scintillation-photodiode combinations
    • G01T1/20183Arrangements for preventing or correcting crosstalk, e.g. optical or electrical arrangements for correcting crosstalk
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2018Scintillation-photodiode combinations
    • G01T1/20185Coupling means between the photodiode and the scintillator, e.g. optical couplings using adhesives with wavelength-shifting fibres

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】タイリングにより多数のX線検出素子からなるマトリックス構造を得るに際して解像度の低下やX線検出効率の低下なしに大面積化を実現するX線検出器及びこれを用いた装置を提供すること。
【解決手段】X線検出器104が複数のX線検出素子110を2次元的に配置した光電変換基板111を配線基板113上に複数枚貼り付けた構造を有し、X線検出素子110は蛍光体112と光透過手段121と光電変換手段114とから構成され、これらの各々は相互に光学的に接続されている。隣り合って配線基板上に搭載される一方の光電変換基板111上の光透過手段121の端部には、蛍光体112から光が入射する入射面210の面積よりも光電変換手段114へ光を出力する出力面211の面積の方が小さくなるように切り欠き部120が設けられ、この切り欠き部120によって生じたスペースに、光電変換基板111と配線基板113との間の配線、もしくは隣り合う光電変換基板111間の配線が配置される。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線検出器及びそれを用いたX線装置に係り、更に詳しくはX線を蛍光体に照射して光信号に変え、光信号を更に電気信号に変換して検出するX線検出素子がマトリックス状に配置された2次元アレイ型のX線検出器及びこれを例えばX線CT装置およびX線検査装置等に用いたX線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、X線検出器をX線CT装置に適用した場合を代表例として説明する。X線CT装置は、被写体の断面図を得ることができる装置であり、医療や非破壊検査の分野で広く用いられている。医療で用いられている一例のX線CT装置の構成を図2の概略図に示し、これにしたがって説明する。
【0003】
図2に示すようにX線CT装置は、X線源100、X線検出器104、信号収集回路118、中央処理装置105、表示装置106、入力手段119、制御回路117、回転台101、寝台天板103から構成される。X線検出器104−kはX線源100を略中心とした円弧状に複数配置されており、X線源100と共に回転台101に搭載されている。ここでkはX線検出器104の番号とし、図2に示すようにk=1、2、…ととることにする。これを用いて番号kのX線検出器104を104−kと表すこととする。図2では説明を簡単にするためにkは最大で8である場合が示されているが、実際の装置では、一般的に例えばkは最大で40個程度である。
【0004】
次に、このX線CT装置の撮影方法と処理の方法について説明する。入力手段119から撮影開始の入力があるとX線源100から扇状のX線を寝台天板103に載った被写体102に向けて照射し、その被写体102を透過したX線をX線検出器104にて電気信号(投影像)に変換する。
【0005】
この撮影を、回転台101を回転方向108に回転することで被写体102に対するX線の照射角度を変化させて繰り返すことにより、360度分の投影像を取得する。この投影像の撮影は例えば0.4度ごとに行う。この際、制御回路117は、回転台101の回転とX線検出器104の読み出しを制御する。
【0006】
このようにして得た投影像を信号収集回路118にて収集し、この投影像に中央処理装置105にてコンボルーション(畳み込み)やバックプロジェクション(逆投影)の処理を加えることで被写体102のX線吸収係数分布の断面像を再構成し、この結果を表示装置106で表示する。
【0007】
次にX線検出器104−kの概略図を図3に示す。図3の方向108(以後チャネル方向と言う)は図2の回転方向108に一致し、方向107(以後スライス方向と言う)は図2の回転軸方向107に一致する。
【0008】
図3に示すようにX線検出器104は、X線を電気信号に変換するX線検出素子110が配線基板113上にマトリックス状に複数設けられた構造をしている。ここでi(=1、2)はX線検出素子110のスライス方向(回転軸方向で列を示す)の番号とし、j(=1、2)はチャネル方向(回転方向で行を示す)の番号とし、X線検出素子110を110−i−jと表すこととする。
【0009】
以下、他の素子、例えば蛍光体112や光電変換手段114でも同様に表すこととする。X線検出素子110−i−jはX線を吸収して光に変換する蛍光体112−i−jと、その光を電気信号に変える光電変換手段114−i−jとから構成され、これらは互いに光学的に接続されている。光電変換手段114−i−jは光電変換基板(半導体基板)111上に形成されている。ここで図3では説明を簡単にするためにX線検出素子110はi、jの最大は2で記されているが、一般的には、例えばiでは24列、jでは2段(行)のX線検出素子110が配置される。
【0010】
X線CT装置は、検出器の回転軸方向(スライス方向)107の段数(行数)で大別される。すなわち、1段のものがシングルスライス方式、複数段のものがマルチスライス方式と言われる。シングルスライス方式のX線CT装置で上記の撮影を行うと、回転軸に垂直なスライス面で1つの断面像しか得られない。そのため、多数のスライス面で断面像を得る場合は、スライス面を回転軸方向107に変えて各移動位置で上記と同様の撮影を行う。
【0011】
このような撮影を実質的に実現するために、従来のX線CT装置では回転駆動と同時に寝台天板103を回転軸方向107に連続的に移動させる。これはスパイラル走査と言われる。この方法では多数のスライス面での投影像を収集でき、3次元的な断層像の再構成を行うことができる。
【0012】
一方、マルチスライス方式のX線CT装置では、スパイラル走査を行わない場合でも多数のスライス面での投影像を撮影できる。このため回転軸方向107に同様のサンプリング間隔でスパイラル走査を行いながら撮影を行う場合、シングルスライス方式のX線CT装置に比べ短時間で撮影を行うことができる。また、同様の撮影範囲を同じ撮影時間で撮影する場合には、シングルスライス方式のX線CT装置に比べ細かなサンプリング間隔で撮影を行うことができる。
【0013】
このように、マルチスライス方式には大きな利点があるため、マルチスライス方式のX線CT装置が広く用いられている。特に近年ではX線検出器の段数が4段以上のマルチスライスX線CT装置も登場し、そのX線検出器の段数は増える傾向にある。なお、マルチスライス方式のX線CT装置に関するものとして下記の特許文献1が挙げられる。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−242253号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このようなマルチスライス方式のX線CT装置に搭載するための多段のX線検出器を作製するためには、大きな半導体基板が必要となる。しかし、半導体基板が大きくなると、基板の値段自体が高くなることに加え、1枚の半導体基板から作製できる検出器数が減ること、扱うための高い技術力が必要となること、検出器作製の歩留まりが悪くなること、といった問題が発生する。従ってX線検出器を作製するためのコストは高くなってしまう。
【0016】
この問題を解決する方法として、少数の段数だけX線検出素子110を設けたX線検出器基板を複数枚近接させて用いる方法がある。このような方法では比較的低いコストで実質的に多段のX線検出器基板を作製ができる。
【0017】
ただし、この方法ではX線検出器基板が他の基板に囲まれる場合には、その基板の信号を読み出す方法が問題となる。すなわち、光電変換基板111から配線基板113への配線のために隣り合う光電変換基板111の間にデットスペースが生じ、その位置での解像度の低下を生じるという問題が生じる。
【0018】
このような問題を解決する方法として例えば特許文献1(特開2001−242253号公報)では、蛍光体(シンチレータ)の一部を切り欠いて生じたスペースを用いて、X線検出器基板から信号を読み出すための、配線基板とX線検出器基板との間の配線を行うことで、X線検出器基板が他の基板に囲まれる場合でも読み出しが可能なX線検出器を提案している。しかし、蛍光体に切り欠き部分を設けることで、その光電変換手段においてX線検出効率の低下が生じるといった問題があった。
【0019】
更に、従来、蛍光体112を光電変換基板111に形成された光電変換手段(光電変換素子)114に対応させるために分割する加工では、ダイアモンドカッターあるいはマルチワイアソ−を用いているが、微細な蛍光体の切り欠き部分の加工には高い技術力が必要になる、という問題があった。
【0020】
したがって、本発明の目的は、上記従来の問題点を解消することにあり、X線検出器の蛍光体を切り欠くことなく、光電変換基板と配線基板間の配線接続もしくは隣り合う光電変換基板間の配線接続が容易に行え、その結果として解像度の低下やデットスペースの発生やX線検出効率の低下を生じることのない大面積のマトリックス構造を実現したX線検出器を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のX線検出器においては、X線を蛍光体に照射することにより蛍光体で発生した光を電気信号に変換する際に、蛍光体の光出力面を光電変換基板の光電変換手段に直接接続するのではなく、光を透過する特定の構造を有する光透過手段を介して光電変換基板に接続するようにしたものである。
【0022】
すなわち、本発明に係るX線検出器の特徴は、蛍光体と光電変換手段との間に設ける光透過手段の構造にあり、この光透過手段が光電変換基板の端部に位置する少なくとも光透過手段の光出力面を含む角部に切り欠き部を設け、蛍光体から光が入射する光入力面の面積よりも光電変換手段側に出射する光出力面の面積を縮小した構造とし、蛍光体から入射した光を無駄なく集光して光電変換手段に入射させる構成としたことである。
【0023】
こうして光透過手段の光出力面を含む角部に切り欠き部を設けたことにより、光電変換基板の端部に生じた空間(スペース)を配線用のスペースとするものである。
【0024】
このスペースにX線検出器基板から信号を読み出すための配線基板とX線検出器の光電変換基板との間の配線、または/および隣り合う光電変換基板間の配線(これ等の配線を基板間配線と称する)を設けることで、従来のように蛍光体を切り欠くことなく、複数のX線検出器基板をタイリングする際に解像度の低下やデットスペースの発生やX線検出効率の低下を生じることのない大面積のマトリックス構造を有するX線検出器が実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の特徴を具体的に表わした実施の形態を説明する。
1.本発明のX線検出器は、(1)X線を光に変換する蛍光体と、前記蛍光体の光出力面と光学的に接続され、前記蛍光体からの出力光を透過させる光透過手段とを具備するX線検出素子が、第1の方向及び第2の方向に光反射手段を介して2次元的に、かつ、一体的に複数個配置されるX線光変換基板と、
(2)前記X線検出素子の前記光透過手段に対応して2次元的に配置され、前記光透過手段を介して前記蛍光体から出力される出力光を電気信号に変換する光電変換面と、前記電気信号を読み出す第1の信号線と、前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第1の制御用配線と、前記第1の信号線又は/及び前記第1の制御用配線の一部を構成する電極パッドとが形成され、前記光透過手段の光出力面が前記光電変換面に光学的に接続され、前記第1の方向の端部に位置する前記光電変換面の面積が、他の位置に位置する前記記光電変換面の面積より小さく形成され、前記光透過手段が搭載されていない端面近傍に、前記電極パッドが形成され、前記第1の方向又は前記第2の方向で隣り合って複数の前記X線光変換基板が搭載される光電変換基板と、
(3)前記第1の信号線に接続され前記電気信号を読み出す第2の信号線と前記第1の制御用配線に接続され前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第2の制御用配線とが形成され、複数の前記光電変換基板が搭載される配線基板と、
(4)隣り合う前記光電変換基板のそれぞれの前記電極パッドの間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の信号線との間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の制御用配線との間を電気的に接続する基板間配線とを有する、という構造に特徴がある。
【0026】
この構造により本発明のX線検出器は、解像度の低下やデットスペースの発生、X線検出効率の低下を生じずに、多数のX線検出素子からなる大面積のマトリックス構造を実現できる。
【0027】
これは光透過手段に設けた切り欠き部分により、デットスペースを設けず、光電変換手段が等間隔になるように光電変換基板を配線基板上に複数枚タイリングすることが可能となるため、そして蛍光体の厚さはX線検出素子によらずに一定となるためX線検出効率の低下を生じないためである。
【0028】
本発明のX線検出器において、好ましくは、前記第2の方向に複数の前記光電変換基板が前記配線基板面に貼り付けられ、前記読み出し手段または/及び前記制御手段の一部である電極パッドが前記第2の方向の端部の前記光電変換基板面に設けられる。このような構造により第1の方向のみならず第2の方向へも大面積なマトリックス構造を実現できる。
2.また、本発明のX線検出器において好ましくは、前記光透過手段は、前記蛍光体の厚さ以下の厚みを有し、かつ、前記蛍光体よりも光透過率が高く、X線に対して安定な樹脂層からなり、前記樹脂層の前記蛍光体からの光入力面と出力面とを除く面の任意の点における法線ベクトルと、前記入力面又は前記出力面の法線ベクトルとのなす角度θが、45°≦θ<90°である形状を有することを特徴とする。このような構造により、蛍光体から入射した光が、光透過手段の側面で反射して前記入射面に戻り難くなるため、光透過手段にて光を効率よく透過させることができる。
3.また、本発明の好ましいX線検出器は、(1)X線を光に変換する蛍光体と、前記蛍光体の出力面と光学的に接続され、前記蛍光体からの出力光を透過させる光透過手段とを具備するX線検出素子が、第1の方向及び第2の方向に光反射手段を介して2次元的に、かつ、一体的に複数個配置され、前記第1の方向の端部に位置する前記光透過手段は一部に切欠き部をもつX線光変換基板と、
(2)前記X線検出素子の前記光透過手段に対応して2次元的に配置され、前記光透過手段を介して前記蛍光体から出力される出力光を電気信号に変換する光電変換面と、前記電気信号を読み出す第1の信号線と、前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第1の制御用配線と、前記第1の信号線又は/及び前記第1の制御用配線の一部を構成する電極パッドとが形成され、前記光透過手段の光出力面が前記光電変換面に光学的に接続され、前記第1の方向の端部に位置する前記光電変換面の面積が、他の位置に位置する前記記光電変換面の面積より小さく形成され、前記光透過手段が搭載されていない端面近傍に、前記電極パッドが形成され、前記第1の方向又は前記第2の方向で隣り合って複数の前記X線光変換基板が搭載される光電変換基板と、
(3)前記第1の信号線に接続され前記電気信号を読み出す第2の信号線と前記第1の制御用配線に接続され前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第2の制御用配線とが形成され、複数の前記光電変換基板が搭載される配線基板と、
(4)隣り合う前記光電変換基板のそれぞれの前記電極パッドの間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の信号線との間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の制御用配線との間を電気的に接続する基板間配線とを有することを特徴とする。
4.また、本発明に係るX線CT装置は、X線を発生するX線管と、前記X線管と対向して第2の方向に円弧状に複数配置される上記1乃至3のいずれか一つに記載のX線検出器と、前記X線検出器の電気信号を読み出す光電変換面を選択制御するための制御信号を発生して、第2の制御用配線に入力する検出器制御回路と、前記第2の信号線から出力される前記電気信号を収集してデジタルデータに変換する信号収集回路と、前記デジタルデータの演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理の結果を表示する表示手段とを有することを特徴とする。このような構造により、前記X線検出器を搭載し、被写体の断層像を得るX線CT装置を実現することができる。
5.上記X線CT装置に於いて好ましくは、前記信号収集回路は、一部又は全部の前記X線検出素子に対応する前記光電変換面からのアナログの前記電気信号、又は、アナログの前記電気信号を変換したデジタルデータを補正するデータ補正手段を有することを特徴とする。このような構造により、前記X線検出器を搭載し、被写体の断層像を得るX線CT装置を実現することができる。
6.また、本発明に係るX線検査装置は、X線を発生するX線管と、前記X線管と対向して配置される上記1乃至3のいずれか一つに記載の単数又は複数のX線検出器と、前記X線検出器の電気信号を読み出す光電変換面を選択制御するための制御信号を発生して、第2の制御用配線に入力する検出器制御回路と、前記第2の信号線から出力される前記電気信号を収集してデジタルデータに変換する信号収集回路と、前記デジタルデータを表示する表示手段と有することを特徴とする。このような構造により、前記X線検出器を搭載し、被写体の透過像を得るX線検査装置を実現することができる。
【0029】
また、X線検査装置に於いて、前記信号収集回路は、一部又は全部の前記X線検出器のX線検出素子に対応する前記光電変換面からのアナログの前記電気信号、又は、アナログの前記電気信号を変換したデジタルデータを補正するデータ補正手段を有することを特徴とする。このような構造により、前記X線検出器を搭載し、被写体の透過像を得るX線検査装置を実現することができる。
【0030】
本発明のX線CT装置またはX線検査装置において好ましくは、前記信号収集回路が、少なくとも一部の前記X線検出素子のデータを補正するデータ補正手段を有する。これによりX線検出素子や信号収集回路の特性のばらつきの補正、照射X線の分布のばらつき補正、画像フィルタによるノイズ低減や出力値の補完処理と言った補正処理などを行うことができる。
【0031】
【実施例】
以下、図面にしたがって本発明の実施例を具体的に説明する。
【0032】
(実施例1)
(1)X線検出器104の構成:
図1及び図4〜図7を用いて本発明の第1の実施例となるX線検出器104の構成例を説明する。
【0033】
図1に本発明に係るX線検出器104の構造を示す。この例では、説明を簡単にするため便宜上、2枚の光電変換基板111を配線基板113上に搭載して構成したX線検出器104を示している。そして、このX線検出器104は、同じく説明を簡単にするため4行2列に配列したX線検出素子110から構成されているが、本発明においてのX線検出器104を構成するX線検出素子110の行数j及び列数iの配列は、この実施例に限られるものではない。
【0034】
図1のX線検出器104は、回路基板113、光電変換基板111、光透過手段121、蛍光体112から構成される。ここでm(=1、2)は光電変換基板111の配列番号を表し、番号mの光電変換基板111を111−mと表す。また、i及びjは行列を表わし、i(=1、2)はX線検出素子のチャネル方向の配列番号とし、j(=1、2)はスライス方向の配列番号を表し、X線検出器104においてチャネル方向の番号i(列を表示)、スライス方向の番号j(行を表示)に位置し、光電変換基板111−m上にある光透過手段121を121−m−i−jと表すことにする。蛍光体(シンチレータ)112、X線検出素子110も同様に表すことにする。
【0035】
光電変換手段(フォトダイオード)114−m−i−jは、光電変換基板111−m上に、X線検出素子の数に相当する分だけ複数個マトリックス状に形成されており、2枚の光電変換基板111が配線基板113の上面220に貼り付けられている。ここでの光電変換基板111の枚数は説明を簡単にするためであり、本発明を限定するものではない。
【0036】
光電変換手段114−m−i−jと光透過手段121−m−i−jと蛍光体112−m−i−jによりX線検出素子110−m−i−jが構成されている(詳細は図7の断面図を参照)。X線がX線検出素子110−m−i−jに入射すると、X線は蛍光体112−m−i−jで光に変換され、この光は蛍光体112−m−i−jと光学的に接続している光透過手段121−m−i−jに入射する。
【0037】
ここで光透過手段121−m−i−jは、蛍光体112−m−i−jで発生した光に対して透明であり、蛍光体112−m−i−jよりも光の透過率が高く、かつ、X線に対して安定な透光材料(着色やクラックが発生しないもの)で構成される。この例ではエポキシ樹脂の成形体を用いた。厚さは例えば500〜2000μm程度であり、蛍光体112の厚さ以下が望ましい。
【0038】
また、蛍光体112と光透過手段121−m−i−jは、チャネル方向108において仕切り板116で分割されている。仕切り板116は、隣接する蛍光体112間及び光透過手段121−m−i−j間での光漏れを防ぐと共に、その表面に光反射性を有し集光効率を高める働きがある。
【0039】
スライス方向107及び入射面においては光反射剤115によって分割される。光反射剤も光漏れを防ぎ集光効率を高める働きがある。次に光は、光透過手段121−m−i−jと光学的に接続された光電変換手段114−m−i−jに入射し、光電変換手段114−m−i−jで電気信号が発生する。
【0040】
次に信号の読み出しについて説明する。図1に示すX線検出器104を上面から見た場合の回路図を図4に示す。前記のように発生した電気信号は光電変換手段114−m−i−jに蓄積される。
【0041】
光電変換手段114−m−i−jの一方の電極は、グランド線133によりグランド電極パッド132と電気的に接続される。もう一方の電極は、光電変換基板111−m上にX線検出素子110−m−i−j毎に形成されたスイッチング素子151−m−i−jのドレイン電極に接続される。
【0042】
スイッチング素子151−m−i−jのソース電極は、共通の列iに位置する光電変換手段114−m−i−jごとに信号線131−iにて信号用パッド126−iと電気的に接続される。スイッチング素子151−m−i−jのゲート電極は、共通の行jに位置する光電変換手段114−m−i−jごとに制御線130−jにて制御用パッド124−jと電気的に接続される。
【0043】
このような構造により、制御用パッド124−jに制御用信号を入力すると、同じ行jに位置するX線検出素子110−m−i−jの信号が同時に信号用パッド126から出力することができる。
【0044】
また、制御信号を入力する制御用パッド124−jを順次切り替えていくことで、信号用パッド126−iから同一の列iに属するX線検出素子110−m−i−jの電気信号を順次読み出していくことができる。
【0045】
図5は、図4の回路構成を立体的に示したものであり、2枚の光電変換基板111−1及び111−mと配線基板113とを分けて記した立体回路図である。
【0046】
図5に示すように光電変換基板111−mには、光電変換手段114−m−i−jとスイッチング素子151−m−i−jの対がマトリックス状に配置されている。
【0047】
電気的には同一の行jに属するスイッチング素子151−m−i−jのゲート電極は、電気的に基板間配線のための光電変換基板111−m上の制御用電極パッド161−m−jに、同一の列iに属するスイッチング素子151−m−i−jのソース電極は基板間配線のための光電変換基板111−m上の信号用電極パッド160−m−iに、それぞれ接続される。
【0048】
配線基板113では、制御線130−jにより制御用パッド124−jと基板間配線のための配線基板113上の制御用電極パッド165−jとが、信号線131−iにより信号用パッド126−iと基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド166−iとが、グランド線133によりグランド電極パッド132と配線基板113上のグランド用電極パッド167とが、それぞれ電気的に接続している。
【0049】
この光電変換基板111と配線基板113とを一体とする際に、配線基板113上の信号用電極パッド166−iと配線基板113上のグランド用電極パッド167とが電気的に接続され、基板間配線のための光電変換基板111上の制御用電極パッド161−m−jと基板間配線のための配線基板113上の制御用電極パッド165−jが、及び基板間配線のための光電変換基板111上の信号用電極パッド160−m−iと基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド166−iが、それぞれ基板間配線によって電気的に接続される。ここで基板間配線とは、例えばワイアボンディングである。
【0050】
図6に本発明に係るX線検出器104の上面図を示す。図6におけるA−A´断面を図7に示す。図7に示したX線検出素子110−m−i−jは、同一の列iに属する。基板113―114間の配線144(以下、基板間配線と称す)は、光電変換基板111−1の端部170と隣り合う光電変換基板111−2の端部171とで形成されており、基板間配線のための光電変換基板111−1上の制御用電極パッド161−m−jと基板間配線のための配線基板113上の制御用電極パッド165−jとを電気的に接続している。この図では回路基板113上の電極パッド165−1と光電変換基板111−1上の電極パッド160−1−1を基板間配線144で接続した状態を示している。
【0051】
特に基板間配線144を設けることを可能としている光電変換基板111−1の端部170周縁の空間は、光透過手段121−1−1−2において蛍光体112−1−1−2から光が入射する入力面210の面積よりも光電変換手段114−1−1−2への光の出力面211の面積が小さく、光電変換手段114−1−1−2の面積が他の光電変換手段114の面積よりも小さくすることで実現している。
【0052】
このような光透過手段121−1−1−2の構造は、他の光透過手段121の一部を切り欠いた構造となるため、この切り欠いた部分に相当する部分を、切り欠き部分120と呼ぶことにする。
【0053】
また、このような光電変換手段114の構造により、光電変換基板111の上面220、かつ、端部170に基板間配線のための光電変換基板111上の制御用電極パッド161−1−j(j=1、2)と基板間配線のための光電変換基板111上の信号用電極パッド160−1−i(i=1、2)とを配置しても、X線検出素子110をスライス方向107に対して等間隔に配置することが可能となっている。
【0054】
ここで光透過手段121の一部を切り欠くことにより基板間配線144を形成するためのスペースを設ける切り欠き部分120の構造について説明する。図7に示すように光透過手段121の切り欠き部分120の断面構造は、光透過手段121の略上部角から、その水平な上面(入射面210)に対し傾斜角度θを有する直線状斜面と、その斜面の下端部から底面に対し略垂直に切り下ろされた垂直面とを有している。そして、略垂直に切り下ろされた光透過手段121の底面の切り欠き位置は、底面の略中央部であり、底面の約半分が端部から切り取られた構造を有している。
【0055】
切り欠き部分120の斜面と入射面210とが成す傾斜角度θは、45°≦θ<90°であり、角度θを可能な限り45°に近付けて光透過手段121の厚さtを薄くするのが望ましい。光透過手段121の厚さtを考慮して好ましい角度θは45°≦θ≦60°である。これは角度θが45°未満であると入射した光が切り欠き部分120の斜面で反射したときに、光の入射面に戻る割合が増え、その分だけ光電変換素子への光出力が低減するためである。
【0056】
また、光透過手段121の厚さtは、例えば500〜2000μm程度であり、蛍光体112の厚さ以下が望ましい。また、隣接する光電変換基板111間の距離dは、例えば100〜500μmである。
【0057】
さらに基板間配線144は、基板間配線のための光電変換基板111−m上の信号用電極パッド160−m−iと基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド165−iとを電気的に接続する。
【0058】
このような構造に端部のX線検出素子110−1−1−2をすることで、デッドスペースを生じることなく無く光電変換基板111を配線基板113に貼り付けることが可能となり、解像度の低下を生じないで多段層のX線検出器104を実現することができる。
【0059】
すなわち、基板間配線144を形成するためのスペースを確保するために、従来は蛍光体を切り欠いていたが、本発明では蛍光体には切り欠きを設けず、光透過手段121に切り欠き部分120を設けているため、X線検出素子のX線吸収率が他のX線検出素子に比べて低下することはない。従来は、蛍光体を切り欠いてX線吸収率が低下した分を補償するために電気的な補償回路を必要としたが、本発明では各X線検出素子の特性が均一なため電気的な補償回路は不用である。
【0060】
本発明における光透過手段121は、好ましくはエポキシ系の樹脂からなる。これはエポキシ系の樹脂はX線によって光の透過率の低下が起き難いためである。このため光電変換手段の感度が使用していくにつれての経時変化を小さくすることができる。更にエポキシ系の樹脂の光透過手段121に切り欠き部分120を作製することは、樹脂の成型技術で行えるため、蛍光体の切り欠き部分120を作製するのに比べ加工が容易である。
(2)X線検出器104の作製方法:
次に図8〜図15に従い本発明に係るX線検出器104の作製方法について説明する。ただし、本実施例で示すX線検出器104の作製方法は、本発明のX線検出器104を実現する作製方法の一例であり、これによって本発明を実現する方法を限定するものではない。
【0061】
まず、配線基板113に光電変換基板111を貼り付け、電気的接続を行う。この工程は、図8(a)の工程1−1〜図9(b)の工程1−4に示す。
【0062】
図8(a)に示すように工程1−1では、配線基板113に光電変換基板111の貼り付けを行う。この貼り付けの際、光電変換基板111上のグランド用電極パッド162−mと基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド167とをはんだにて電気的に接続しておく(図5参照)。なお、光電変換基板111の表面には信号用電極パッド160及び制御用電極パッド161が設けられ、裏面にはグランド用電極パッド162が設けられている。
【0063】
次に図8(b)に示すように工程1−2にて、基板間配線のための光電変換基板111上の信号用電極パッド160−m−iと基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド166−i、基板間配線のための光電変換基板111上の制御用電極パッド161−m−jと基板間配線のための配線基板113上制の御用電極パッド165−j、のそれぞれを基板間配線144にて電気的に接続する(図5参照)。
【0064】
次に図9(a)に示すように工程1−3にて、基板間配線144を保護するために配線保護層122を設ける。この配線保護層122は絶縁性である。
【0065】
次に図9(b)に示すように工程1−4では、工程1−1から工程1−3の工程を全ての光電変換基板111に行い、全ての光電変換基板111を配線基板113に貼り付け、電気的に接続する。このようにして配線基板113上に光電変換基板111を搭載した基板201を光を電気信号に変換する基板とする。
【0066】
次に図10(a)〜図12(b)に示すように蛍光体112と光透過手段114との一体ブロック185を作製し、これを光電変換基板111に貼り付ける。
【0067】
図10(a)に示す工程2−1では、支持台182上に蛍光体112を固定する。この際の固定には接着剤を用い、特に接着剤には、後に蛍光体112を支持台182から剥す際、蛍光体112の表面202についた接着剤を落とすことが容易なものを用いる。
【0068】
また、支持台182には溝197がチャネル方向107及びスライス方向108に設けられている。これら2方向の溝197によって実現される格子1つの大きさは、X線検出素子110に対応する大きさである。また、これら2つの方向の格子の数は、X線検出器104におけるチャネル方向107及びスライス方向108のX線検出素子110の数に対応する。
【0069】
次に蛍光体112上に光透過手段114を接着する。光透過手段114はエポキシ樹脂を硬化剤によって硬化したもので、切り欠き部分120の形状を実現する型にエポキシ樹脂を入れた後に硬化することで、切り欠き部分120を形成したものである。
【0070】
光透過手段114のスライス方向107に対しての貼り付け位置はこの切り欠き部分120と溝197との位置を利用して決定し、光透過手段114は切り欠き部分120の端が溝197上に位置するよう配置される。また、光透過手段114と蛍光体112との接着剤には、蛍光体112から入射する光に対して光学的に透明な接着剤を用いる。
【0071】
これらの接着剤が固化した後、図10(b)に示す工程2−2では、蛍光体112と光透過手段114をチャネル方行107に並んだ溝197毎に分離する。この切り出しはダイアモンドカッターあるいはマルチワイアソ−で行う。
【0072】
次に図10(c)に示す工程2−3では、工程2−2で作製した溝184に光反射層115を作製する。光反射層115に用いる光反射剤としては、例えば硫化バリウムあるいは二酸化チタンを含む光反射剤を用い、また、この光反射層115としてはパテ状の光反射剤を用い、これを硬化させる。
【0073】
図11(a)に示す工程2−4では、蛍光体112と光透過手段114をスライス方行108に並んだ溝197毎に分離する。
【0074】
次に図11(b)に示す工程2−5では、工程2−4で作製した溝197と、X線検出器104のチャネル方向108の端となる側面200に、仕切り板116を設ける。仕切り板116は、例えば光反射性を有するモリブデン、タンタル、タングステン、鉛、あるいはこれらの元素を主成分とする合金、あるいは光反射層115を表面に塗布したX線吸収係率の大きな金属からなり、その厚さは、例えば100μm〜200μmである。
【0075】
仕切り板116は、蛍光体112の高さと同じ高さか、更には突き出る。この例では蛍光体112の高さよりも突き出て光透過手段114の高さとほぼ同じである。また、仕切り板116は蛍光体112と光透過手段114とに接着する。その接着には蛍光体112から入射する光に対して光学的に透明な接着剤を用いる。
【0076】
次に図11(c)に示す工程2−6では、工程2−1から工程2−5で作製した蛍光体112と光透過手段114のブロック185の光透過手段114面と、先に図8(a)の工程1−1から図9(b)の工程1−4で作製した配線基板113と光電変換基板111の一体の基板201の光電変換基板111面とを貼り付ける。この基板201には予めブロック185を搭載する位置決めのためのマーカーを設けておき、貼り付けの際にはこのマーカーと支持台182の溝197の位置を用いて相対的な位置決めを行う。
【0077】
図12(a)に示す工程2−7では、蛍光体112から支持台182を剥がし、蛍光体112の表面202から接着剤を取り除く。
【0078】
図12(b)に示す工程2−8では、蛍光体112の上面及び側面203に光反射層115を設ける。このとき光反射層115は、酸化チタン粉末を懸濁した液状の光反射剤を塗布しこれを硬化して作製する。このような工程で先に示した図1の本発明のX線検出器104が完成する。
【0079】
本実施例においては図10に示したように、光透過手段114に設ける切り欠き部分120は型を用いること(樹脂の成形技術)により実現しているが、本発明はこれに限るものではなく、旋盤などで直接光透過手段114を加工することによっても実現できる。
【0080】
本実施例においては切り欠き部分120は、スライス方向107で光電変換基板111の端部に位置する光透過手段121にのみ設けているが、本発明はこれに限るものではなく、チャネル方向108で光電変換基板111の端部に位置する光透過手段121に設ける場合や、スライス方向107とチャネル方向108との両方で光電変換基板111の端部に位置する光透過手段121に設ける場合などもあり得る。
【0081】
また、本発明の切り欠き部分120の形状は、本実施例の形状に限るものではない。例えば図13に示すような蛍光体112と接する面から光電変換基板111上にかけて斜めに傾斜した切り欠き部分120や、図14に示すように光透過手段121の側面部中途から光電変換基板111上にかけて斜めに傾斜した切り欠き部分120、更には図15に示すように光透過手段121の角を曲線的に切り欠いた切り欠き部分120などの形状にしてもよい。切り欠き部分120で重要なのは、蛍光体112から出力された光を蛍光体に戻さずに有効に光電変換手段に入射させることであり、そのためには切り欠き部分120で反射した光が蛍光体に戻らずに光電変換手段に入射できる構造であればいずれの構造でも良い。
【0082】
本実施例においては隣接する蛍光体112の間、及び隣接する光透過手段121の間での光の漏れこみを減らす方法として、スライス方向108に光反射層115、チャネル方向107に仕切り板116を用いたが、本発明はこれに限るものではなく、スライス方向108に仕切り板116、チャネル方向107に光反射層115を用いた場合、双方向が光反射層115の場合、双方向が仕切り板116の場合もあり得る。更に蛍光体112と光透過手段121でその方法が違っている場合もあり得る。
【0083】
(実施例2)
(1)X線検出器104の構成:
図16に本発明に係るX線検出器104の上面から見た回路図を示す。この図のX線検出器104は、説明を簡単にするために4行2列のX線検出素子110から構成されている場合を示している。
【0084】
このX線検出器104のX線検出素子110−m−i−jは、不図示の蛍光体112−m−i−j、不図示の光透過手段121−m−i−j、光電変換手段114−m−i−j、スイッチング素子151−m−i−jからなり、マトリックス状に配置されている。
【0085】
同じ列iに属するX線検出素子110−m−i−jのスイッチング素子151−m−i−jのソース電極は、共通の信号線131−iによって信号用電極パット126−iに電気的に接続され、同じ行jに属するX線検出素子110−m−i−jのスイッチング素子151−m−i−jのゲート電極は、制御線130−m−jにより垂直シフトレジスタ190−mに電気的に接続される。
【0086】
垂直シフトレジスタ190−mは制御線130によって制御用電極パッド124と電気的に接続され、制御用電極パッド124に読み出し開始の信号が入力すると、垂直シフトレジスタ190−mが行jの制御線130−m−jに信号を出力することでスイッチング素子151−m−i−jをONする。
【0087】
更に垂直シフトレジスタ190−mは信号を出力する制御線130−m−jの行jを順次切り替える。これらの制御によりX線検出器104では、同一行jに属するX線検出素子110−m−i−jを同時に、同一列iに属するX線検出素子110−m−i−jを順次に読み出すことを実現する。
【0088】
図17に、図16の回路図を実現する配線基板113と光電変換基板111の立体回路図を示す。ここでは説明を簡単にするために2枚の光電変換基板111−m及び111−1と配線基板113との関係を示している。なお、図17には、例えば光電変換手段114−m−i−j、スイッチング素子151−m−i−jなど符号が省略されているものもあるので、それらについては図16を参照されたい。
【0089】
光電変換基板111−mは、光電変換手段114−m−i−jとスイッチング素子151−m−i−jの対と、その読み出しを制御する垂直シフトレジスタ190−mと、垂直シフトレジスタ190−mへの制御信号の入出力のための制御用電極パッド161−mと、X線によって生じた信号の出力のための信号用電極パッド160−m−iと、を有する。
【0090】
また、配線基板113は、制御用電極パッド124、信号用電極パッド126、グランド電極パッド132、基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド166、基板間配線のための配線基板113上の制御用電極パッド165、配線基板113上のグランド用電極パッド167を有する。
【0091】
図18は、図16のB−B´における断面図を示したものである。ここでは、隣り合う光電変換基板111−1と111−2との信号用電極パッド166間が配線145で接続されている。すなわち、光電変換基板111−1の信号用電極パッド166−1−1と光電変換基板111−2の信号用電極パッド166−2−1の間を配線145で電気的に接続している。
【0092】
この隣り合う光電変換基板111の電極パッド間を配線145で接続するためのスペースは、光電変換基板111−1と光電変換基板111−2との電極パッドを含む端部領域上に位置する光透過手段121の角をきり欠いて切り欠き部分120を設けることによって生じたスペースである。
【0093】
ここでは隣り合う光電変換基板の信号用電極パッド間を配線145で接続することについて記したが、制御用電極パッド間の配線も同様に設けられ、隣り合う光電変換基板111の基板間配線のために制御用電極パッド161の間を配線145で電気的に接続する。
(2)X線検出器104の作製方法:
次に本実施例のX線検出器104の作成方法を図19に示す工程図にしたがって説明する。ここで示す作製方法はその一例であり、配線基板113上に光電変換基板111−mを貼り付け電気的に接続する工程が、先に実施例1で示した図8〜図9の工程1−1〜工程1−4とは異なる。
【0094】
図19(a)に示す工程1−1では、配線基板113上に光電変換基板111−mとして2枚の光電変換基板111−1及び111−2を貼り付ける。この際、基板111を基板113上に位置合わせして光電変換基板111のグランド用電極162と配線基板113のグランド用電極167とをはんだにて電気的に接続する。なお、光電変換基板111の表面には信号用電極パッド160及び制御用電極パッド161が設けられ、裏面にはグランド用電極パッド162が設けられている。ただし、実施例1の場合とは異なり、光電変換基板111−mは配線基板113上に最終的に貼り付ける個数だけを貼り付けを行う。
【0095】
次に図19(b)に示す工程1−2では、配線基板113と最後の光電変換基板111間の配線接続を配線144で、隣り合う光電変換基板111間の接続を配線145で、それぞれ行う。すなわち、信号線と制御線の双方とも行い、位置192においては光電変換基板111−1と光電変換基板111−2との間、位置193においては最後の光電変換基板111−2と配線基板113との間、に基板間配線144及び145を設ける。
【0096】
次に図19(c)に示す工程1−3においては、基板間配線144及び145を保護するための配線保護層(絶縁樹脂)122を形成する。このようにして配線基板113と光電変換基板111の一体基板201を作製し、実施例1の図10に示した工程2−1から図12(b)の工程2−8までを行うことで本実施例のX線検出器104を実現することができる。
【0097】
(実施例3)
20図に本発明に係るX線CT装置の構成の一例を示す。このX線CT装置は、X線源100、X線検出器104、信号収集回路118、中央処理装置105、表示装置106、入力手段119、制御回路117、回転台101、寝台天板103から構成される。
【0098】
X線検出器104は、実施例1または実施例2で記したものであり、図20では説明を簡単にするために8個が円弧上に配置されているが、実際には例えば40個配置される。
【0099】
また、1つのX線検出器104は、例えばチャネル方向108に24列、スライス方向107に256段のX線検出素子110を、8個の光電変換基板111をスライス方向に貼り付けることで実現し、そのX線検出素子110の大きさは、例えば1mm×1mmである。
【0100】
X線源100、信号収集回路118、中央処理装置105、表示装置106、入力手段119、制御回路117、及び回転台103は図2にて説明した従来のX線CT装置と同様の機能を有していて被写体102の断層像を得ることができる。
【0101】
更に信号収集回路118または中央処理装置105は、X線検出素子110の感度のばらつきを補正する手段を有する。この補正の手段は、例えば次式(1)に示すような演算を実現する回路により、X線検出素子110−m−i−j毎にアナログデータである投影像に対して行われる。
(補正後出力値)={(補正前出力値)−(オフセット値)}÷(検出器感度値)…(1)
式(1)において、補正後出力値とは投影像におけるX線検出素子110−m−i−jの補正後の出力値であり、補正前出力値とは投影像におけるX線検出素子110−m−i−jの補正前の出力値であり、オフセット値とはX線を照射しない場合におけるX線検出素子110−m−i−jの出力値であり、検出器感度値とはX線がX線検出素子110−m−i−jに入射した場合に発生する電気信号に比例する値である。
【0102】
本実施例における補正の手段は式(1)に示す方法に限るものではなく、例えば央処理装置105がその補正の手段を有し、投影像をアナログ−デジタル変換(AD変換)した後のデジタルデータに対して、次式(2)に示すような演算を行う場合もありうる。
(補正後デジタル値)={(補正前デジタ値)−(オフセットレベル)}÷(検出器感度レベル)…(2)
ここで補正後デジタル値とはX線検出素子110−m−i−jの本補正後のデジタル出力値であり、補正前デジタル値とはX線検出素子110−m−i−jの出力値〔式(1)における補正前出力値〕をAD変換したデジタル値であり、オフセットレベルとはX線を照射しない場合におけるX線検出素子110−m−i−jの出力値をAD変換した値であり、検出器感度レベルとはX線がX線検出素子110−m−i−jに入射した場合に発生する電気信号をAD変換した値である。
【0103】
補正で必要となる値は投影像の撮影とは別途取得される。例えば、オフセットレベルはX線を照射せずに投影像を複数撮影し、そのAD変換後のX線検出素子110−m−i−jの出力値を用いて加算平均を行うことでそのデータを得る。
【0104】
検出器感度レベルは、例えばX線検出器104に一様なX線を照射し、その投影像を複数撮影し、そのAD変換後のX線検出素子110−m−i−jの出力値を用いて加算平均を行い、オフセットレベルを差分することでデータを得る。取得されたオフセットレベル及び検出器感度レベルのデータは央処理装置105に保存される。
【0105】
更に補正で必要となる値を決める別の方法として、オフセットレベル及び検出器感度レベルを算出するために、例えば、上記のようにX線検出素子110−m−i−jのオフセットレベル及び検出器感度レベルを算出した後、その周りのX線検出素子110のデジタルデータの値からに対してある重み付けをして加算する場合もありえる。
【0106】
(実施例4)
図20に本発明に係るX線検出器104を有するX線検査装置の構成の一例を示す。このX線検査装置は、X線源100、X線検出器104、信号収集回路118、表示装置106、入力手段119、制御回路117から構成される。
【0107】
X線検出器104は実施例1または実施例2で記した構造を有するが、光電変換基板111は鉛直方向195と水平方向196との両方向にそれぞれ複数貼り付けられ、鉛直方向195と水平方向196とに2次元的に配置されたX線検出素子110を有する1つの平面型の検出器を実現している。
【0108】
そのX線検出素子110の数は、例えば鉛直方向195と水平方向196の共に512列であり、鉛直方向195と水平方向196の共に32列のX線検出素子110を有する光電変換基板111が、鉛直方向195と水平方向196の共に8列ずつ回路基板113に貼り付けられることでこれを形成する。
【0109】
そのX線検出素子110の大きさは、例えば1mm×1mmである。撮影の際には、被写体はX線源100とX線検出器104との間に配置される。入力手段119に撮影開始の入力があると、その信号を受けた制御回路117がX線管100へX線照射の信号と、信号収集回路118へ撮影開始の信号を出力し、X線の照射、及びX線検出素子104から信号収集回路118へ投影像の読み出しが行われる。
【0110】
このようにして得られた投影像は信号収集回路118にてAD変換される。信号収集回路118は補正の手段を有し、式(2)に示したX線検出素子110ごとの感度のばらつきを補正する補正処理がなされた後、表示手段106に表示される。
【0111】
(変形例)
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲でさまざまに変形して実施することが可能である。更に上記実施例にはさまざまな段階が含まれており、開示される複数の構成要素における適宜な組み合わせによりさまざまな発明が抽出され得る。例えば実施例に示される全構成要素から幾つかの構成要素が削除されても良い。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、タイリングにより多数のX線検出素子からなるマトリックス構造を実現するX線検出器、及びこれを搭載したX線CT装置およびX線検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の構造を示す斜視図。
【図2】従来のX線CT装置のシステム構成図。
【図3】従来のX線検出器104の構造を示す斜視図。
【図4】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の回路図。
【図5】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の立体回路図。
【図6】図1に示したX線検出器104の上面図。
【図7】図6に示すX線検出器104のA−A´における断面図。
【図8】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の製造工程1−1〜1−2を示す斜視図。
【図9】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の製造工程1−3〜1−4を示す斜視図。
【図10】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の製造工程2−1〜2−3を示す斜視図。
【図11】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の製造工程2−4〜2−6を示す斜視図。
【図12】実施例1に記載した本発明のX線検出器104の製造工程2−7〜2−8を示す斜視図。
【図13】図7に示した切り欠き部分120の形状の変形例を示した断面図。
【図14】図7に示した切り欠き部分120の形状の変形例を示した断面図。
【図15】図7に示した切り欠き部分120の形状の変形例を示した断面図。
【図16】実施例2に記載した本発明のX線検出器104の回路図。
【図17】実施例2に記載した本発明のX線検出器104の立体回路図。
【図18】図16に示すX線検出器104のB−B´における断面図。
【図19】実施例2に記載した本発明のX線検出器104の製造工程1−1〜1−3を示す斜視図。
【図20】実施例3に記載した本発明のX線CT装置のシステム構成図。
【図21】実施例4に記載した本発明のX線検査装置のシステム構成図。
【符号の説明】
100…X線源、 101…回転台、
102…被写体、 103…寝台天板、
104…X線検出器、 105…中央処理装置、
106…表示装置、 107…回転軸方向(スライス方向)、
108…回転方向、チャネル方向、
110…X線検出素子、 111…光電変換基板、
112…蛍光体、 113…配線基板、
114…光電変換手段、 115…光反射層、
116…仕切り板、 117…制御回路、
119…入力手段、 120…切り欠き部分、
121…光透過手段、 122…配線保護層、
124…制御用電極パッド、 125…固定用ねじ穴、
126…信号用電極パッド、 130…制御線、
131…信号線、 132…グランド電極パッド、
133…グランド線、 A−A´…切断面位置、
140…P+層、 141…N+層、
144…基板間(113と111との)配線、
145…光電変換基板間の配線、 151…スイッチング素子、
160…基板間配線のための光電変換基板111上の信号用電極パッド、
161…基板間配線のための光電変換基板111上の制御用電極パッド、
162…光電変換基板111上のグランド用電極パッド、
165…基板間配線のための配線基板113上の制御用電極パッド、
166…基板間配線のための配線基板113上の信号用電極パッド、
167…配線基板113上のグランド用電極パッド、
170、171…光電変換基板111の端部
d…隣り合う光電変換基板111間の距離、
θ…傾斜角、 t…光透過手段121の厚さ、
182…支持台、 183…切り出し位置、
184、197、198…溝、
185…蛍光体と光透過手段との一体ブロック、
190…垂直シフトレジスタ、
191、192、193…位置、
195…鉛直方向、 196…水平方向、
200…側面、 201…配線基板と光電変換基板の一体の基盤、
210…入力面、 211…出力面 220…上面。

Claims (8)

  1. (1)X線を光に変換する蛍光体と、前記蛍光体の光出力面と光学的に接続され、前記蛍光体からの出力光を透過させる光透過手段とを具備するX線検出素子が、第1の方向及び第2の方向に光反射手段を介して2次元的に、かつ、一体的に複数個配置されるX線光変換基板と、
    (2)前記X線検出素子の前記光透過手段に対応して2次元的に配置され、前記光透過手段を介して前記蛍光体から出力される出力光を電気信号に変換する光電変換面と、前記電気信号を読み出す第1の信号線と、前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第1の制御用配線と、前記第1の信号線又は/及び前記第1の制御用配線の一部を構成する電極パッドとが形成され、前記光透過手段の光出力面が前記光電変換面に光学的に接続され、前記第1の方向の端部に位置する前記光電変換面の面積が、他の位置に位置する前記記光電変換面の面積より小さく形成され、前記光透過手段が搭載されていない端面近傍に、前記電極パッドが形成され、前記第1の方向又は前記第2の方向で隣り合って複数の前記X線光変換基板が搭載される光電変換基板と、
    (3)前記第1の信号線に接続され前記電気信号を読み出す第2の信号線と前記第1の制御用配線に接続され前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第2の制御用配線とが形成され、複数の前記光電変換基板が搭載される配線基板と、
    (4)隣り合う前記光電変換基板のそれぞれの前記電極パッドの間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の信号線との間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の制御用配線との間を電気的に接続する基板間配線とを有することを特徴とするX線検出器。
  2. 請求項1に記載のX線検出器に於いて、前記光透過手段は、前記蛍光体の厚さ以下の厚みを有し、かつ、前記蛍光体よりも光透過率が高く、X線に対して安定な樹脂層からなり、前記樹脂層の前記蛍光体からの光入力面と出力面とを除く面の任意の点における法線ベクトルと、前記入力面又は前記出力面の法線ベクトルとのなす角度θが、45°≦θ<90°である形状を有することを特徴とするX線検出器。
  3. 請求項2に記載のX線検出器に於いて、前記樹脂層をエポキシ系樹脂層で構成することを特徴とするX線検出器。
  4. (1)X線を光に変換する蛍光体と、前記蛍光体の出力面と光学的に接続され、前記蛍光体からの出力光を透過させる光透過手段とを具備するX線検出素子が、第1の方向及び第2の方向に光反射手段を介して2次元的に、かつ、一体的に複数個配置され、前記第1の方向の端部に位置する前記光透過手段は一部に切欠き部をもつX線光変換基板と、
    (2)前記X線検出素子の前記光透過手段に対応して2次元的に配置され、前記光透過手段を介して前記蛍光体から出力される出力光を電気信号に変換する光電変換面と、前記電気信号を読み出す第1の信号線と、前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第1の制御用配線と、前記第1の信号線又は/及び前記第1の制御用配線の一部を構成する電極パッドとが形成され、前記光透過手段の光出力面が前記光電変換面に光学的に接続され、前記第1の方向の端部に位置する前記光電変換面の面積が、他の位置に位置する前記記光電変換面の面積より小さく形成され、前記光透過手段が搭載されていない端面近傍に、前記電極パッドが形成され、前記第1の方向又は前記第2の方向で隣り合って複数の前記X線光変換基板が搭載される光電変換基板と、
    (3)前記第1の信号線に接続され前記電気信号を読み出す第2の信号線と前記第1の制御用配線に接続され前記電気信号を読み出す前記光電変換面を選択制御する第2の制御用配線とが形成され、複数の前記光電変換基板が搭載される配線基板と、
    (4)隣り合う前記光電変換基板のそれぞれの前記電極パッドの間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の信号線との間、又は/及び、前記電極パッドと前記第2の制御用配線との間を電気的に接続する基板間配線とを有することを特徴とするX線検出器。
  5. X線を発生するX線管と、前記X線管と対向して第2の方向に円弧状に複数配置される請求項1乃至4のいずれか一つに記載のX線検出器と、前記X線検出器の電気信号を読み出す光電変換面を選択制御するための制御信号を発生して、第2の制御用配線に入力する検出器制御回路と、前記第2の信号線から出力される前記電気信号を収集してデジタルデータに変換する信号収集回路と、前記デジタルデータの演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理の結果を表示する表示手段とを有することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項5に記載のX線CT装置に於いて、前記信号収集回路は、一部又は全部の前記X線検出素子に対応する前記光電変換面からのアナログの前記電気信号、又は、アナログの前記電気信号を変換したデジタルデータを補正するデータ補正手段を有することを特徴とするX線CT装置。
  7. X線を発生するX線管と、前記X線管と対向して配置される請求項1乃至4のいずれか一つに記載の単数又は複数のX線検出器と、前記X線検出器の電気信号を読み出す光電変換面を選択制御するための制御信号を発生して、第2の制御用配線に入力する検出器制御回路と、前記第2の信号線から出力される前記電気信号を収集してデジタルデータに変換する信号収集回路と、前記デジタルデータを表示する表示手段と有することを特徴とするX線検査装置。
  8. 請求項7に記載のX線検査装置に於いて、前記信号収集回路は、一部又は全部の前記X線検出器のX線検出素子に対応する前記光電変換面からのアナログの前記電気信号、又は、アナログの前記電気信号を変換したデジタルデータを補正するデータ補正手段を有することを特徴とするX線検査装置。
JP2003007275A 2003-01-15 2003-01-15 X線検出器及びそれを用いたx線装置 Pending JP2004215911A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003007275A JP2004215911A (ja) 2003-01-15 2003-01-15 X線検出器及びそれを用いたx線装置
US10/616,356 US20040136493A1 (en) 2003-01-15 2003-07-10 Xray detector having tiled photosensitive modules and Xray system
CNA031787614A CN1517068A (zh) 2003-01-15 2003-07-18 具有平铺光敏模块的x射线探测器和x射线系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003007275A JP2004215911A (ja) 2003-01-15 2003-01-15 X線検出器及びそれを用いたx線装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004215911A true JP2004215911A (ja) 2004-08-05

Family

ID=32709108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003007275A Pending JP2004215911A (ja) 2003-01-15 2003-01-15 X線検出器及びそれを用いたx線装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20040136493A1 (ja)
JP (1) JP2004215911A (ja)
CN (1) CN1517068A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009118943A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Hitachi Medical Corp 放射線検出器及びこれを用いたx線ct装置
CN111149208A (zh) * 2017-09-29 2020-05-12 芬兰探测技术股份有限公司 集成辐射探测器设备
JP2021006768A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 株式会社日立製作所 放射線撮像装置
US11990859B2 (en) 2018-05-28 2024-05-21 Borealis Ag Devices for a photovoltaic (PV) module

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60144280D1 (en) * 2000-05-19 2011-05-05 Hamamatsu Photonics Kk Lung
US7010084B1 (en) * 2004-08-18 2006-03-07 Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc Light detector, radiation detector and radiation tomography apparatus
US7505554B2 (en) * 2005-07-25 2009-03-17 Digimd Corporation Apparatus and methods of an X-ray and tomosynthesis and dual spectra machine
US7781741B2 (en) * 2005-10-27 2010-08-24 General Electric Company Methods and systems for controlling data acquisition system noise
FR2922319B1 (fr) 2007-10-10 2013-08-02 Commissariat Energie Atomique Scintillateur pour dispositif d'imagerie, module scintillateur, dispositif d'imagerie avec un tel scintillateur et procede de fabrication d'un scintillateur
US10670740B2 (en) 2012-02-14 2020-06-02 American Science And Engineering, Inc. Spectral discrimination using wavelength-shifting fiber-coupled scintillation detectors
EP2857866B1 (en) * 2013-10-02 2019-06-19 Rayence Co., Ltd. X-ray sensor and method of manufacturing the same
EP3234650B1 (en) 2014-12-21 2019-02-20 Ion Beam Applications S.A. Routing electrical signals for a radiation detector array
KR20160088125A (ko) 2015-01-15 2016-07-25 삼성전자주식회사 방사선 검출기 및 이를 포함하는 방사선 촬영장치
PL3271709T3 (pl) 2015-03-20 2023-02-20 Rapiscan Systems, Inc. Ręczny przenośny system kontroli rozpraszania wstecznego
EP3428691A1 (en) * 2017-07-13 2019-01-16 Koninklijke Philips N.V. X-ray detector and method of manufacturing such a detector
WO2019245636A1 (en) 2018-06-20 2019-12-26 American Science And Engineering, Inc. Wavelength-shifting sheet-coupled scintillation detectors
US11474050B2 (en) * 2020-03-11 2022-10-18 Redlen Technologies, Inc. Radiation detector module with insulating shield
US11340361B1 (en) 2020-11-23 2022-05-24 American Science And Engineering, Inc. Wireless transmission detector panel for an X-ray scanner
TW202306134A (zh) * 2021-07-27 2023-02-01 優顯科技股份有限公司 影像偵測器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5059800A (en) * 1991-04-19 1991-10-22 General Electric Company Two dimensional mosaic scintillation detector
JP2001027673A (ja) * 1999-07-15 2001-01-30 Hitachi Medical Corp X線検出器及びこれを用いるx線ct装置
US6396898B1 (en) * 1999-12-24 2002-05-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Radiation detector and x-ray CT apparatus
US6462341B1 (en) * 2000-01-21 2002-10-08 Adac Laboratories, Inc. Pixelated scintillation detector

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009118943A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Hitachi Medical Corp 放射線検出器及びこれを用いたx線ct装置
CN111149208A (zh) * 2017-09-29 2020-05-12 芬兰探测技术股份有限公司 集成辐射探测器设备
JP2020535404A (ja) * 2017-09-29 2020-12-03 ディテクション テクノロジー オイ 統合型放射線検出器デバイス
US11990859B2 (en) 2018-05-28 2024-05-21 Borealis Ag Devices for a photovoltaic (PV) module
JP2021006768A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 株式会社日立製作所 放射線撮像装置
JP7242444B2 (ja) 2019-06-28 2023-03-20 富士フイルムヘルスケア株式会社 放射線撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN1517068A (zh) 2004-08-04
US20040136493A1 (en) 2004-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004215911A (ja) X線検出器及びそれを用いたx線装置
JP5581321B2 (ja) X線ct装置
US10591616B2 (en) Spectral imaging detector
US9588235B2 (en) X-ray imager with CMOS sensor embedded in TFT flat panel
JP5268633B2 (ja) スペクトルctのための検出器アレイ
JP5690044B2 (ja) エネルギ識別データを自在にまとめる検出器及び、ctイメージング・システム
US9835733B2 (en) Apparatus for detecting X-rays
US6292528B1 (en) Computer tomograph detector
US20080253507A1 (en) Computed Tomography Detector Using Thin Circuits
RU2595795C2 (ru) Спектральный детектор изображения
CN110546944B (zh) 有源像素传感器计算机断层摄影(ct)检测器和读出方法
JP2001074847A (ja) 放射線撮像装置および放射線撮像システム
EP2128651A1 (en) Radiation detector
JP2009118943A (ja) 放射線検出器及びこれを用いたx線ct装置
US6519314B1 (en) X-ray based measuring device
JP4500010B2 (ja) X線検出器及びこれを用いたx線ct装置
US10119924B2 (en) Computed tomography with detector wobble
US6252927B1 (en) Method of manufacturing a scintillator and a scintillator layer thus manufactured
JP2005017033A (ja) 放射線検出器およびその製造方法
JP2001255380A (ja) 放射線検出器とその製造方法及びx線ct装置のデータ補正方法
JP2004181017A (ja) X線ct装置
JP2006129899A (ja) X線検査装置
Cox et al. Vertically integrated electronic x-ray imager for diagnostic radiology
Cox et al. Vertically integrated electronic x-ray imager
JPH11248843A (ja) 2次元アレイ型放射線検出器