JP2006129899A - X線検査装置 - Google Patents

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康隆 昆野
Kenichi Okajima
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Abstract

【課題】
X線検出器以外の回路や装置の電気的な影響によってX線検出器の信号に生じる外来雑音を低減することが可能なX線検査装置を提供する。
【解決手段】
X線を被写体に照射するX線源と、前記被写体102を透過した前記X線を電気信号に変換する複数のX線検出素子110からなるX線検出器104と、前記X線検出器に入射する前記X線をコリメーションし、前記被写体によって散乱された散乱線を除去するX線コリメータと、前記X線検出素子からの電気信号を読み出す読み出し回路とを具備し、前記X線コリメータの一部または全部と前記読み出し回路とが、略同一電位に設置されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、散乱線除去用のX線コリメータ(以下、X線コリメータと記す)を搭載したX線CT装置等のX線検査装置に関する。
以下、X線検査装置の代表例として、X線CT装置の場合について説明する。
X線CT装置は、被写体の断層像を得ることができる装置であり、医療や非破壊検査の分野で広く用いられている。特に近年、撮影の広視野化、高速化、画像の高解像度化を実現するため、検出器の多列化(マルチスライス化)とスキャンの高速化が進んでいる。
マルチスライス化に伴い、スライス方向のX線検出素子サイズも格段に小さくなった。例えば、シングルスライスCTのときは、スライス方向のX線検出素子のサイズは10mm程度であったのに対し、例えば、16スライスCTでは1mm程度である。これにより再構成像において、スライス方向でもチャネル方向と同じ空間分解能を実現できるようになった(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−236915号公報
しかし、X線検出素子の面積の低下により、X線検出素子に入射するX線量子数は減少するため、発生する信号はシングルスライスの場合に比べてマルチスライスでは小さくなる。このためマルチスライスCTでは、検出器の回路の有する回路雑音や、外部の回路によって発生した電磁波の誘導によって生じる外来雑音を、より低く抑える必要がある。
スキャンの高速化は、心臓の撮影においては、動きによる画像のブレを減らすことを可能とし、広い範囲の撮影を短時間に行うことを可能とする。ただし、この撮影時間の短縮に伴い、単位時間当たりには多くのX線を照射する必要があり、X線管電流を増加させる必要がある。この増加により、X線発生系(トランス、インバータ、ケーブル、スリップリングなど)に起因する外来雑音は増加する可能性があり、これによって生じる外来雑音を低く抑える必要がある。
本発明の目的は、X線発生系やその他の電気回路などの電気的な要因によって検出器の信号に発生する外来雑音を低減することが可能なX線検査装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のX線検査装置は、散乱線除去用のX線コリメータと読み出し回路の電極の一方を略同一電位にして、X線コリメータにてX線検出器に入射する外来雑音を低減するよう構成する。
以下、本発明のX線検査装置の代表的な構成例を列挙する。
(1)X線を被写体に照射するX線源と、前記被写体を透過した前記X線を電気信号に変換する複数のX線検出素子からなるX線検出器と、前記X線検出器に入射する前記X線をコリメーションし、前記被写体によって散乱された散乱線を除去するX線コリメータと、前記X線検出素子からの電気信号を読み出す読み出し回路とを具備し、前記X線コリメータの一部または全部と前記読み出し回路とが、略同一電位に設置されていることを特徴とする。
(2)X線を被写体に照射するX線源と、前記被写体を透過した前記X線を電気信号に変換する複数のX線検出素子からなるX線検出器と、前記X線検出器に入射する前記X線をコリメーションし、前記被写体によって散乱された散乱線を除去するX線コリメータと、前記X線検出素子からの電気信号を読み出す読み出し回路とを具備し、前記複数のX線検出素子の一方の電極は共通な電極に接続され、前記X線コリメータの一部または全部と前記共通な電極とが、略同一電位であることを特徴とする。
(3)前記構成のX線検査装置において、前記複数のX線検出素子が、行と列の2次元的に配置され、前記X線コリメータが、前記X線検出素子の前記行と列の一方または双方に対して前記X線をコリメーションする構造を有することを特徴とする。
(4)前記構成のX線検査装置において、前記略同一電位が、グランド電位と略同一電位であることを特徴とする。
(5)前記(1)又は(2)のX線検査装置において、前記X線コリメータが、前記X線検出器のX線検出面に対して略垂直に設けられたX線コリメータ板と、前記X線検出面に略平行に配置され、前記X線コリメータ板を支持する導電板とを具備することを特徴とする。
(6)前記(5)のX線検査装置において、前記X線コリメータ板と前記導電板の一方または双方が、グランド電位と略同一電位にあることを特徴とする。
(7)前記構成のX線検査装置において、前記X線源と前記X線検出器が、前記被写体の周りを相対的に回転して撮影する回転手段と、撮影により得られたデータを用いて前記被写体の断面像を再構成する手段と、前記再構成手段の結果を表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、X線発生系やその他の電気回路などの電気的な要因によってX線検出器で生じる外来雑音を低減することにより、画像の雑音を低減することが可能なX線検査装置を実現し得る。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述する。
(実施例1)
以下、図1から図4を用いて、本発明の第1の実施例について説明する。図1は本発明のX線検査装置の一実施例を説明する図、図2は本実施例におけるX線検出器の一構成例を示す説明図、図3はX線検出器の回路の一構成例を示す図、図4はX線検出器がX線CT装置へ搭載された際のX線コリメータとX線検出器との関係を説明する図である。
図1に、医療でX線検査装置の一つとして用いられているX線CT装置の例について示す。X線CT装置は、X線源100、X線検出器104(104−1、・・・、104−k)、X線コリメータ109、信号収集手段118、中央処理装置105、表示装置106、入力手段119、制御回路117、回転台101、寝台天板103から構成される。X線検出器104−kはX線源100を略中心とした円弧状に複数個配置されており、X線源100と共に回転台101に搭載されている。ここで、kはX線検出器の番号とし、図1に示すように、k=1、2、・・・とする。これを用いて、番号kのX線検出器104を104−kと表すこととする。図1では、説明を簡単にするために、kは最大で8である場合が示されているが、実際の装置では、一般的には、例えば、kは最大で40個程度である。
X線検出器104の前面には、X線コリメータ109が設置されている。X線検出器109と被写体102との間に配置されるX線コリメータ109は、X線源100から照射されたX線のうち、被写体102などで散乱されていたX線が、X線検出器104に入射するのを防ぐ役割を果たす。
つぎに、本実施例におけるX線CT装置の撮影方法と処理の方法について説明する。
入力手段119から撮影開始の入力があると、X線源100から扇状のX線を寝台天板103に載った被写体102に向けて照射し、その被写体102を透過したX線をX線検出器104にて電気信号(投影像)に変換する。
この撮影を、回転台101を回転方向108に回転することで、被写体102に対するX線の照射角度を変化させて繰り返すことにより、360度分の投影像を取得する。この投影像の撮影は、例えば、0.4度ごとに行う。この際、制御手段117は、回転台101の回転とX線検出器104の読み出し回路部を制御する。
このようにして得た投影像を信号収集手段118にて収集し、この投影像に中央処理回路105にてコンボルーション(畳み込み)やバックプロジェクション(逆投影)の処理を加えることにより、被写体102のX線吸収係数分布の断面像を再構成し、この結果を表示装置106で表示する。
次に、図2および図3を用いて、X線検出器104−kを説明する。図2は、本実施例におけるX線検出器の一構成例を示し、図3は、X線検出器の読み出し回路部を説明する図である。図2、図3における方向108(以後、チャネル方向と称す)は、図1の回転方向108に一致し、方向107(以後、スライス方向と称す)は、図1の回転軸方向107に一致する。
図2に示すように、X線検出器104は、シンチレータ素子基板112、光電変換基板(半導体基板)111、配線基板113の3層の基板からなる。このシンチレータ素子基板112は、マトリックス状に分割されたシンチレータ素子からなる。ここでシンチレータ素子基板112-i-j(i、j=1、2)は、iチャネルjスライスに位置するシンチレータ素子を表す。シンチレータ素子112-i-jは、それぞれの素子間と、シンチレータ素子基板の上面(X線が入射する面)および側面を、シンチレータ素子112で生じた蛍光を反射する光反射剤により覆われている。
シンチレータ素子112-i-jに対応するように、光電変換基板111では光電変換手段が設けられる。光学的に透明な接着剤310にて、光電変換基板111とシンチレータ素子基板112は接着され、光電変換手段とシンチレータ素子112-i-jによりX線検出素子110-i-jを構成する。ここで、図2では説明を簡単にするために、X線検出素子110-i-jのチャネル方向のX線検出素子数とスライス方向のX線検出素子数は共に最大2で記されているが、一般的には、例えば、24列2行のX線検出素子110-i-jが配置される。
このX線検出素子110-i-jからの信号は、それぞれ、回路チップ121を経て電極パッド120から出力される。X線検出器104の回路構成の詳細を、図3に示す。
図3に示すように、X線検出素子110-i-jの光電変換手段で発生した電荷は、回路チップ121内に設けられた積分器124にて電圧信号に変換され、電極パッド120から出力される。ここで、電極パッド120-i-j(i、j=1、2)は、X線検出素子110-i-jにそれぞれ対応している。X線検出素子110-i-jの一方の電極(以後、この電極をグランド電極と称す)は、共通に接続されている。グランド電極は、グランド電極パッド122および123と接続されている。
図4を用いて、X線検出器104とX線コリメータ109の関係を説明する。X線コリメータ109は、X線CT装置に搭載される際、X線検出器104のX線の入射する面の前に設置される。図4では、2つのX線検出素子110のみを記したが、これは説明を単純にするためであり、実際には、図2に示したX線コリメータ109は、X線CT装置のX線検出器104全体に対して設置される。
本実施例のX線コリメータ109は、図4に示すように、X線源100から照射されたX線の照射方向に対してほぼ平行に設けられ、被験者102などで散乱されて進む方向の大きく変わったX線(散乱線)がX線検出器104に入射するのを防ぐX線コリメータ板151と、これを支持するX線コリメータ固定板(導電板)125から構成される。X線コリメータ板151は、X線検出素子110のチャネル毎に設けられている。X線コリメータ固定板125とX線コリメータ板151は電気的に接続され、配線126によってグランド電極パッド122と接続される。この構造により、X線コリメータ板151は、光電変換手段のグランド電位と略同一電位となる。ここで、略同一電位とは、例えば、平均的に0.1V以下の電位差の場合、または、X線コリメータ板151と光電変換手段のグランド電位との間の抵抗が5Ω以下の場合である。また、本例では、グランド電位と略同一電位の場合について説明したが、本発明は、本例に限らず、例えば、積分器124の電源電位と略同一電位であってもかまわない。
これにより、X線検出素子110のX線検出面側に電場を形成することで、X線検出面側からX線検出素子110に入射する電磁波の一部を遮蔽し、X線検出素子110で生じる外来雑音を低減することができる。特に、外来の電磁波がチャネル方向に振幅を持ち、その振幅がX線コリメータ板151の間隔以上の場合は、外来の電磁波はX線検出器104に到達する前に減弱する。従って、この外来の電磁波による外来雑音を低減できる。
外来雑音を生じる外来の電磁波を発生する要因としては、X線CT装置内の電気回路や、大きな電流、電圧を用いるX線発生系(トランス、インバータ、ケーブル、スリップリングなど)、その他の装置などが考えられる。これらの多くは、X線検出器104と対向して回転台101上に配置されるため、これらによって生じた電磁波は、X線検出素子110のX線検出面からX線検出素子110へ入り、外来雑音を発生させる。従って、本構成は、外来の電磁波による外来雑音の低減に対して有効である。
本発明におけるX線コリメータ板151は、好ましくはX線に対して吸収係数が大きく、主要な雑音の周波数に対してもスキンデプスが小さな金属が望ましい。その材質としては、例えば、モリブデン、銅、タングステン、またはその合金が望ましい。
本発明において、好ましくは、グランド電位と略同一電位の電極が、X線コリメータ109と共に光電変換手段を挟む様に面状に、光電変換基板111および/または配線基板113に構成されていることが望ましい。このような構成により、X線入射面の反対面から流入する外来の電磁波による影響も低減することができる。
本実施例では、回路チップ121は積分器124のみを有しているが、本発明はこれに限定するものではない。積分器の出力を増幅する増幅器、ホールドするホールド回路、出力を行うX線検出素子110の信号を切り替えるマルチプレクサ回路、アナログ信号をデジタル信号にAD変換(アナログ−デジタル変換)するAD変換器などを含む場合もありうる。
(実施例2)
以下、図5から図7を用いて、本発明の第2の実施例について説明する。実施例1の場合と同様に、医療でX線検査装置の一つとして用いられているX線CT装置の例について説明する。
図5は本実施例におけるX線検出器の回路の一構成例を示す回路図、図6は本実施例のX線CT装置にX線検出器が搭載されるときのX線コリメータとX線検出器との関係を示す説明図、図7は図6の切り出し位置Aにおける、X線コリメータと垂直をなす面での断面図を示す。
図5に示すように、本実施例のX線検出素子110には、それぞれ切り替えスイッチ134が設けられる。この切り替えスイッチ134は、例えば、CMOS型のスイッチである。この切り替えスイッチ134のゲート電極は、同一スライスに属するX線検出素子110に対して共通に設置され、アドレス電極パッド133に接続される。ここで、jスライス目に属するX線検出素子110のゲート電極が接続されるアドレス電極パッドを133-jと記す。切り替えスイッチ134のソース電極は、同一チャネルに属するX線検出素子110に対して共通に設置され、積分器124を介して、電極パッド120に接続される。ここで、iチャネル目に属するX線検出素子110のソース電極が接続される電極パッドを120-iと記す。
X線検出素子110の一方の電極は、共通にバイアス電極パッド135に接続される。このバイアス電極パッド135には、積分器124にて信号を読み出す際に光電変換手段にバイアス電圧がかかるように、電圧が印加される。本実施例の積分器124の基準電位はグランドレベル(0V)であり、バイアス電極パッド135から光電変換手段にある電圧(Vs)を印加する。ここで、Vsは、例えば、−1V〜−5Vである。
回路チップ121の積分器124を駆動するためには、直流の電力が必要であり、これを外部電源から供給するために、配線基板113上に、電源(+)電極131と電源(−)電極132が設けられている。この電源(+)電極131と電源(−)電極132へは、その差分が、例えば、5Vの直流電圧が印加される。本実施例では、電源(−)電極132はグランドレベル(0V)であり、この場合、電源(+)電極131へ5Vが印加される。
次に、読み出し方法について説明する。本方式ではゲートをONするための信号をアドレス電極パッド133から入力し、これをスライス方向に切り替えて、読み出しを行うX線検出素子110を決定する。初めに、ゲートをONする信号をアドレス電極パッド133-1へ入力すると、X線検出素子110-1-1と110-2-1の信号が、それぞれ電極パッド120-1と120-2から出力される。次に、ゲートをONする信号をアドレス電極パッド133-2へ入力すると、X線検出素子110-1-2と110-2-2の信号が、それぞれ電極パッド120-1と120-2から出力される。このような切り替えを順次行うことで、電極パッド120から、各スライスのX線検出素子110の信号を順次得ることができる。
図6に示すように、本実施例のX線コリメータ109は、X線検出素子110のスライス方向とチャネル方向の双方に対してコリメーションを行う構造を有する。このX線コリメータは配線126にて電源(−)電極132と電気的に接続され、回路のグランドレベルと同一電位になっている。このような構造により、外来雑音の原因となる電磁波がチャネル方向に対して振幅を持つ場合でも、効率よく除去できる。
また、本実施例では、X線コリメータ109のX線コリメータ支持板127は、シンチレータ素子基板112のX線入射面に隣接して配置されている。このX線コリメータ支持板127は、接着剤129にてシンチレータ素子基板112に、反射剤128を挟んで接着される。図6の切り出し位置Aでの断面を、図7に示す。
図7の断面図に示すように、このX線コリメータ支持板127は、X線コリメータ板151の間隔で溝130が設けられている。これは、X線コリメータ板151を設置する際の位置決めのため、およびX線コリメータ板151の固定のために用いられる。更に、X線コリメータ支持板127は、X線コリメータ板151と電気的に接続され、X線検出器104に入射して外来雑音の原因となる電磁波を低減する。
本発明におけるX線コリメータ支持板127は、好ましくは、X線の減弱が小さく、主要な雑音の周波数に対するスキンデプスが小さな金属が望ましい。その材質としては、例えば、アルミニウムまたはその合金、その厚さは、例えば0.5mm〜20mm程度が望ましい。
このような構造により、X線コリメータ支持板127は、X線検出素子110のX線検出面方向から入射する外来の電磁波を効率的に除去できるため、外来雑音を低減することが可能となる。
本発明において、望ましくは、配線や読み出し回路へ流入する外来雑音を低減する機構を有する。例えば、回路チップ121、電極120、131、132、133、135、配線基板113の上面(図6において、回路チップ121が設置されている面)や下面の近接する位置に、金属などの導電体(以降、シールド板と称す)を設け、これを回路のグランドレベルに接地する。特に、これらの上下面双方に伝導体を設けてX線検出器を挟み込む構造が望ましい。更に同様のシールド板が、光電変換基板111が設けられた配線基板113の接着面に対して、配線基板113を挟んだ反対の面(裏面)に設けられていることが望ましい。
本発明において、望ましくは、シールド板やX線コリメータ板151、特に、X線コリメータ板151のX線コリメータ支持板127には、透磁率の大きな材質、例えば、磁気シールドシート、フェライト、ケイ素鋼鈑、鉄ニッケル合金などを付加して設ける。これにより、低周波数の磁波の変動による外来雑音を低減することが可能となる。
本実施例において、X線コリメータ109は、X線コリメータ板151とX線コリメータ支持板127との双方がグランドレベルに接地されたが、本発明はこれに限るものではなく、その一方のみがグランドレベルに接地された構造でも構わない。
本実施例において、X線コリメータ支持板127は、シンチレータ素子基板112に接着して用いたが、本発明はこれに限るものではない。X線コリメータ板151と一体の構造を成し、シンチレータ素子基板112と接着されずに隣接する構造でよい。また、X線コリメータ109の上面(X線入射面)に設けられた構造や、X線コリメータ109の上面と下面(シンチレータ素子基板112と隣接する面)の双方に設けられた構造でもよい。
本実施例において、X線コリメータ109は、X線検出器104に設けられた回路の電源(−)電極132に接続され、グランドレベルに接地されたが、本発明はこれに限るものではなく、電源の電極に設置してもかまわない。更に、この接続を、X線コリメータを支持する構造に導電性を持たせて実現しても構わない。また、回路チップ121が2つ以上の電源を有するとき、それらのうちのどの電源へ接地しても構わない。また、X線コリメータ109を複数の電源と接地しても構わない。また、X線コリメータ109の位置によって異なる電源と接地しても構わない。
(実施例3)
以下、図8と図9を用いて、本発明の第3の実施例について説明する。図8は、本発明のX線検査装置の別の実施例を示す説明図、図9は、図8の切り出し位置BにおけるX線コリメータの断面図を示す。本実施例は、一般的な透過、撮影による検査装置の場合を示す。
図8に示すように、本実施例は、X線管100、X線検出器104、X線グリッド140、制御手段117、信号収集手段118、中央処理手段105、表示手段106、入力手段119から構成される。X線管100とX線検出器104は、被写体を挟んで配置される。このX線検出器104は、マトリックス状に配置されたX線検出素子からなり、その素子数は、例えば、縦に2000個、横に1500個である。被写体とX線検出器104との間にX線グリッド140が配置される。X線グリッド140はX線コリメータの一種であり、被写体などで進行方向が大きく変わった散乱X線を除去する。
つぎに、撮影の手順について説明する。まず、入力手段119にて、撮影方法や撮影パラメータの設定を行った後、撮影開始の入力を行う。この撮影方法としては、静止画の撮影(単純撮影)や動画の撮影(透視撮影)などを決定する。撮影開始の入力を受けて中央処理手段105は、制御手段117を用いてX線の照射と検出器によるデータの取得を開始する。この撮影は、例えば、単純撮影ならば1回行われ、透視撮影ならば1秒間に30回の撮影が数分間行われる。このようにして得られたデータは、信号収集手段118に取得される。このデータに対して、中央処理手段105は補正処理を行い、表示手段106にてその結果を表示する。ここで補正処理として、X線検出素子のX線に対する感度やオフセットレベルのバラツキの補正や、欠損素子における出力値を周りの素子の出力を用いて推測する処理や、周期的な雑音を取り除く処理などが行われる。
図8の切り出し位置BにおけるX線グリッドの断面図を、図9に示す。図9に示すように、X線グリッド140は、格子状に配置されたX線コリメータ板151をX線コリメータ支持板127にて挟んだ構造を成す。このX線コリメータ板151には、例えば、鉛のようにX線透過率の低い金属を用い、X線コリメータ板151の間には、例えば、木などのX線透過率の高い物質を用いる。X線コリメータ支持板127は、例えば、アルミニウムのような比較的透過し易い金属を用いる。X線コリメータ板151の間隔は、例えば200μm、X線コリメータ板151の厚さは、例えば50μmであり、X線グリッド140の厚さ(t)は、例えば2mmである。このX線グリッド板151の間隔は、X線検出素子の1つ、またはその整数倍の大きさである必要はなく、本実施例ではX線検出素子の大きさと無関係である。またX線グリッド板151はそれぞれ完全に平行ではなく、図8に示すように、X線検査装置に配置した際にX線管110を見込むように若干傾いて設けられている。
このX線グリッド140のX線コリメータ板151とX線コリメータ支持板127は、電気的に接続されており、更にこのX線グリッド140は、図8に示すように、X線グリッド140のX線コリメータ板151とX線コリメータ支持板127とは、電気的に接続された配線160にて、X線検出器104の回路のグランド電極161と電気的に接続され、略同一電位を実現している。
このような構造により、X線グリッド140は、X線検出器104のX線検出面方向から入射する外来の電磁波を効率的に除去でき、外来雑音を低減することが可能となる。
本実施例のX線グリッド140は、X線コリメータ板151とX線コリメータ支持板127の双方がX線検出器104の電源のグランドの電極と電気的に接続されていたが、本発明はこれに限るものではなく、その一方のみが電気的に接続されていても構わない。
本実施例のX線グリッド140は、横方向のみに格子状のX線コリメータ板151を有していたが、本発明はこれに限るものではなく、縦方向のみに格子状のX線コリメータ板151を有す場合や、縦横双方に有する場合もありうる。
また、本発明は、上述した実施例1、2、3に限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲でさまざまに変形して実施することが可能である。更に上記実施例にはさまざまな段階が含まれており、開示される複数の構成要素における適宜な組み合わせによりさまざまな発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素が削除されても良い。
以上詳述したように、本発明によれば、X線検出器以外の回路や装置の電気的な影響によってX線検出器の信号に生じる外来雑音を、X線コリメータにて低減することにより、画像の雑音を低減することが可能なX線検査装置を実現できる。
本発明の実施例1におけるX線検査装置の構成を説明する図。 実施例1におけるX線検出器の一構成例を示す斜視図。 実施例1におけるX線検出器の回路の一構成例を示す図。 実施例1におけるX線検出器とX線コリメータとの関係を示す斜視図。 本発明の実施例2におけるX線検出器の回路の一構成例を示す図。 実施例2におけるX線検出器とX線コリメータとの関係を示す斜視図。 図6に示す切り出し位置Aにおける断面図。 本発明の実施例3におけるX線検査装置の構成を説明する図。 図8に示す切り出し位置Bにおける断面図。
符号の説明
100…X線源、101…回転体、102…被写体、103…寝台天板、104…X線検出器、105…中央処理装置、106…表示装置、107…回転軸方向、スライス方向、108…回転方向、チャネル方向、109…X線コリメータ、110…X線検出素子、111…光電変換基板、112…シンチレータ素子、113…配線基板、116…仕切り板、117…制御回路、118…信号収集手段、119…入力手段、120…電極パッド、121…回路チップ、122、123、161…グランド電極パッド、124…積分器、125…X線コリメータ固定板、126…配線、127…X線コリメータ支持板、128…光反射剤、129…接着剤、130…溝、131…電源(+)電極、132…電源(−)電極、133…アドレス電極パッド、134…スイッチ、135…バイアス電極パッド、140…X線グリッド、151…X線コリメータ板、160…配線。

Claims (7)

  1. X線を被写体に照射するX線源と、前記被写体を透過した前記X線を電気信号に変換する複数のX線検出素子からなるX線検出器と、前記X線検出器に入射する前記X線をコリメーションし、前記被写体によって散乱された散乱線を除去するX線コリメータと、前記X線検出素子からの電気信号を読み出す読み出し回路とを具備し、前記X線コリメータの一部または全部と前記読み出し回路とが、略同一電位に設置されていることを特徴とするX線検査装置。
  2. X線を被写体に照射するX線源と、前記被写体を透過した前記X線を電気信号に変換する複数のX線検出素子からなるX線検出器と、前記X線検出器に入射する前記X線をコリメーションし、前記被写体によって散乱された散乱線を除去するX線コリメータと、前記X線検出素子からの電気信号を読み出す読み出し回路とを具備し、前記複数のX線検出素子の一方の電極は共通な電極に接続され、前記X線コリメータの一部または全部と前記共通な電極とが、略同一電位であることを特徴とするX線検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載のX線検査装置において、前記略同一電位が、グランド電位と略同一電位であることを特徴とするX線検査装置。
  4. 請求項1又は2に記載のX線検査装置において、前記複数のX線検出素子が、行と列の2次元的に配置され、前記X線コリメータが、前記X線検出素子の前記行と列の一方または双方に対して前記X線をコリメーションする構造を有することを特徴とするX線検査装置。
  5. 請求項1又は2に記載のX線検査装置において、前記X線コリメータが、前記X線検出器のX線検出面に対して略垂直に設けられたX線コリメータ板と、前記X線検出面に略平行に配置され、前記X線コリメータ板を支持する導電板とを具備することを特徴とするX線検査装置。
  6. 請求項5に記載のX線検査装置において、前記X線コリメータ板と前記導電板の一方または双方が、グランド電位と略同一電位にあることを特徴とするX線検査装置。
  7. 請求項1又は2に記載のX線検査装置において、前記X線源と前記X線検出器が、前記被写体の周りを相対的に回転して撮影する回転手段と、撮影により得られたデータを用いて前記被写体の断面像を再構成する手段と、前記再構成手段の結果を表示する表示手段とを具備することを特徴とするX線検査装置。
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