JP2004215688A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スイッチ3の側部に設置されている操作子13が、ハンドル回転軸6の側面に設置された突起14aおよび車輪支持部7の長手方向一端部に設置された突起14bのいずれか一方によって押下されると、スイッチ3をOFFの状態にし、請求項1でいうところの電動送風機または請求項2でいうところの電動機の運転を停止する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭等に使用される電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば電動送風機及び集塵室を内蔵した本体と、接続管を連結した吸込口本体とが分離しており、それらを蛇腹状のホース等で接続した構造のキャニスタータイプや、電動送風機及び集塵室を内蔵する本体と、吸込口本体及びハンドルとが一体化された構造を持つスティックタイプ等の電気掃除機の開発、製品化が活発である。
【0003】
さらに、塵埃を被掃除面から分離させるべく、モータなどの電動機によって回転する回転清掃体を吸込口本体に装着し、塵埃を掻き取れるようにしたタイプも開発されている。
【0004】
一般的にこれらの電気掃除機は、吸込口本体に上下方向に回動可能に支持されたハンドルを有し、そのハンドル周辺に設置されたスイッチを手動操作することによって、電動送風機や回転清掃体を駆動するモータの運転をON及びOFFさせるというものである。
【0005】
これには最近、例えば使用者が使用を一時中断したい場合や、使用中に電気掃除機から短時間離れる用事ができた場合等を考慮し、スイッチを手動操作することなくハンドルの回動によって運転をON/OFFさせる構造を持ったもの(例えば、特許文献1参照。)や、回転清掃体を搭載したタイプにおいて、吸込口本体の周辺部に、吸込口本体の床面からの浮き上がりを検知する部材を取り付け、この部材が吸込口本体の非接地状態を検知すると回転清掃体を駆動するモータの運転をOFFさせるという構造を持ったもの(例えば、特許文献2参照。)も開発されている。これらは通常のスイッチの手動操作よりも、さらに利便性を向上させると共に節電性も兼ね備えた機能である。
【0006】
【特許文献1】特開2002−153402号公報(第2頁および第9頁)
【特許文献2】特公昭61−51884号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの技術はそれぞれ利便性、節電性を追求した高度な機能であるにもかかわらず、これら両機能を搭載することでさらなる利便性、節電性の向上を思慮した電気掃除機は未だ開発されていない。
【0008】
また単にこれらの機能を組み合わせるだけだと、各機能に対するスイッチ及びそれに付随する構成等を別個搭載しなければならず、結果として生産コストの増大や、スイッチ及びそれに付随する構成等の収容体積の増加に伴う吸込口本体の大型化、複雑化に繋がってしまう。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、ハンドルの回動操作により電動送風機や回転清掃体を駆動するモータの運転をON/OFFさせる機能と、接地の有無を検知する機構による吸込口本体の非接地状態において電動送風機や回転清掃体を駆動するモータの運転をON/OFFさせる機能とを一つの操作子およびスイッチによって達成することで、利便性、節電性を向上させつつ、さらに小型化を実現した電気掃除機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ハンドルおよび床面検知部それぞれの動作に応じて操作される操作子を有し、前記操作子が操作されることで電動送風機をON及びOFF制御するスイッチが、前記ハンドルを前記吸込口本体に対して略垂直になるように回動した状態にし、または前記吸込口本体を前記床面検知部が非接地と検知する状態にした場合において、前記電動送風機をOFFすることを特徴としている。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、ハンドルおよび床面検知部それぞれの動作に応じて操作される操作子を有し、前記操作子が操作されることで回転清掃体を駆動する電動機をON及びOFF制御するスイッチが、前記ハンドルを前記吸込口本体に対して略垂直になるように回動した状態にし、または前記吸込口本体を前記床面検知部が非接地と検知する状態にした場合において、前記電動機をOFFすることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による電気掃除機の実施例を図1乃至図5を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施例に係る電気掃除機の要部透視図である。図中1は吸込口本体としての本体であり、これに装設されているものとして、長手方向の一方側面に吸込力を発生させるためのファン2aが連結され、他方側面に後述する回転清掃体9を回転させるための回転軸2bを備えたモータ2と、側部にON/OFF切替を行う操作子13を有し、モータ2をON及びOFF制御するスイッチ3と、ファン2aによる吸気を濾過するフィルタ4a及び後述する吸込口10との風路を確保するための風路口4bを有し、吸入した塵埃を溜め置く集塵室4と、使用時に握る把持部(図示せず)を上部に備え、下部の側面には後述する突起14aを備えたハンドル5と、ハンドル5を本体1に対して上下方向に回動可能に支持するハンドル回転軸6と、長手方向の一端部に車輪7a、他端部に後述する突起14bを備えた車輪支持部7と、車輪支持部7を本体1に対して上下方向に回動可能かつ車輪7aが下面に突出するように支持する車輪回転軸8と、非接地状態において車輪支持部7が床面に対して垂直に位置するように附勢するバネ(図示せず)とがある。この実施例では、モータ2とファン2aとが請求項1でいう電動送風機を構成しており、モータ2単体が請求項2でいう電動機を構成している。また車輪7aを備えた車輪支持部7が床面検知部を構成している。
【0014】
また、床面と対向する床面対向部(下面)には、塵埃を掻き取り、吸引するために回転清掃体9を臨ませた吸込口10と、被掃除面の損傷を防止するため床面対向部を僅かに浮かせる前輪11が装設されている。
【0015】
回転軸2bと回転清掃体9との間には中継回転軸2cが設けられ、回転軸2bと中継回転軸2cの長手方向の一端部、中継回転軸2cの他端部と回転清掃体9それぞれをベルト12によって繋合することにより、スイッチ3によるモータ2のON状態において回転清掃体9に動力が伝動される仕組みとなっている。
【0016】
モータ2によりファン2aが運転し、また前述の仕組みによって回転清掃体9に動力が伝動されると、床面に対向した吸込口10から塵埃が吸入され、風路口4bを経て集塵室4に達し、フィルタ4aによって吸気内の塵埃のみを集める。集められた塵埃は集塵室4に蓄積され、フィルタ4aを通過した吸気はファン2aを経て本体1の外部に排出される。
【0017】
また、突起14a及び突起14bは、それぞれハンドル5を本体1に対して略垂直になるように回動した状態、車輪支持部7がバネによって床面に対し垂直に位置するように附勢された状態において操作子13を押下する。これらのいずれか一方によって操作子13が押下されれば、スイッチ3はOFF状態になる。
【0018】
なお、ハンドル5を本体1に対して略垂直になるように回動した状態において、例えば本体1を持ち上げた時に、本体1がその重みによって前方に傾いたり、人的に作用を及ぼさなくても何らかの拍子でハンドル5が傾いてしまったりすることで略垂直状態が解除され、モータ2が不用意に駆動するのを防止するため、ハンドル5周辺にはロック(図示せず)が備えられている。ロックは本体1がその重みによって前方に傾かない程度にハンドル5を略固定するもので、ハンドル5に一定の回動力を加えれば解除される。
【0019】
図2は、本発明の実施例に係る電気掃除機の使用時の側面透視図である。図示のようなスティックタイプの電気掃除機は、通常使用者がハンドル5を各々最適な角度に回動傾斜させて使用するため、突起14aは操作子13と隔離される。また床面と接地した際に本体1は車輪7aと前輪11によって支持され、車輪7aは本体1の重量で後方に押されるので、突起14bは操作子13と隔離される。これによって操作子13はスイッチ3をON状態にし、モータ2は駆動する。
【0020】
図3は、本発明の実施例に係る電気掃除機につき、接地状態でハンドルを床面に対して略垂直にした時、例えば収納状態等の未使用時の側面透視図である。本体1が接地状態である時は、図2で説明したとおり本体1の重量で車輪7aが後方に押され、突起14bが操作子13と隔離される。しかしハンドル5が床面に対して略垂直に回動されると、突起14aは操作子13を押下し、OFF状態にさせる。これによってモータ2は駆動を停止する。
【0021】
図4は、本発明の実施例に係る電気掃除機につき、ハンドルを回動傾斜させ非接地状態にした時の側面透視図である。ハンドル5の回動傾斜時には、図2で説明したとおり突起14aは操作子13と隔離される。しかし車輪7aが床面から離れると、車輪支持部7がバネによって床面に対し垂直に位置するように附勢され、突起14bは操作子13を押下し、OFF状態にさせる。これによってモータ2は駆動を停止する。
【0022】
図5は、本発明の実施例に係る電気掃除機につき、非接地状態かつハンドルを床面に対して略垂直にした時の側面透視図である。これについては前述のように、非接地状態では車輪支持部7がバネによって床面に対し垂直に位置するように附勢され、かつハンドル5が床面に対して略垂直に回動されると、突起14aは操作子13を押下するためOFF状態にさせる。これによってモータ2は駆動を停止する。
【0023】
つまり、本発明によればハンドル5を回動傾斜させ、かつ本体1を接地状態にした時にのみ、突起14aと突起14bが共に操作子13から隔離され、ON状態となる。
【0024】
上記本発明の実施例によれば、本体1を持ち上げた時及びハンドル5を略垂直状態にした時といった非清掃時の態様において、いずれの場合もハンドル周辺に設けたスイッチの手動操作なくしてモータ2を停止することができる。しかも単独の操作子13及びスイッチ3でこれを実現したことにより、構造が簡単である。
【0025】
さらに実施例の特徴としては、本体後部に設置された車輪7a具備の車輪支持部7を床面検知部として兼用することで、同じく本体後部に設置されているハンドル回転軸6との距離を近接させることができ、床面検知部で操作子13を操作するための構造の簡易化を図ったので、容易に達成することが可能である。
【0026】
なお、本発明の実施例においては、スティックタイプの電気掃除機を挙げて説明したが、例えばキャニスタータイプの電気掃除機であっても、吸込口本体に同様の構造を持たせてあれば適用可能である。
【0027】
また、モータ2に電動送風機と回転清掃体を駆動する電動機との二つの機能を持たせて説明したが、いずれか一方の機能を持つモータが搭載されていても適用可能である。
【0028】
さらに実施例では床面検知部として車輪7a具備の車輪支持部7を挙げたが、これに限定されるものではなく、要するに吸込口本体が接地状態か非接地状態かを検知する機構を具備していれば適用可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、ハンドルの回動操作により電動送風機や回転清掃体を駆動するモータの運転をON/OFFさせる機能と、接地の有無を検知する機構による吸込口本体の非接地状態において電動送風機や回転清掃体を駆動するモータの運転をON/OFFさせる機能とを、単独の操作子およびスイッチによって達成することが可能なので、利便性、節電性を向上させつつ、さらに小型化を実現した電気掃除機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電気掃除機の要部透視図。
【図2】本発明の実施例に係る電気掃除機の使用時の側面透視図。
【図3】本発明の実施例に係る電気掃除機につき、接地状態でハンドルを床面に対して略垂直にした時の側面透視図。
【図4】本発明の実施例に係る電気掃除機につき、ハンドルを回動傾斜させ非接地状態にした時の側面透視図。
【図5】本発明の実施例に係る電気掃除機につき、非接地状態かつハンドルを床面に対して略垂直にした時の側面透視図。
【符号の説明】
1 本体
2 モータ
2a ファン
2b 回転軸
2c 中継回転軸
3 スイッチ
4 集塵室
4a フィルタ
4b 風路口
5 ハンドル
6 ハンドル回転軸
7 車輪支持部(床面検知部)
7a 車輪(床面検知部)
8 車輪回転軸
9 回転清掃体
10 吸込口
11 前輪
12 ベルト
13 操作子
14a 突起
14b 突起
Claims (3)
- 床面対向部に吸込口が形成された吸込口本体と、
前記吸込口本体に上下方向に回動可能に支持されたハンドルと、
前記吸込口に吸込力を作用させる電動送風機と、
前記吸込口本体の下面から突出し、可動自在に設けられた床面検知部と、
前記ハンドルおよび前記床面検知部の動作により操作される操作子を有し、前記操作子が操作されることにより前記電動送風機をON及びOFF制御するスイッチとを備え、
このスイッチは、前記ハンドルが前記吸込口本体に対して略垂直になるよう回動された時、または前記吸込口本体が接地面から離反した時に、前記電動送風機をOFFすることを特徴とする電気掃除機。 - 床面対向部に形成された吸込口に臨んで電動機により駆動される回転清掃体を有する吸込口本体と、
前記吸込口本体に上下方向に回動可能に支持されたハンドルと、
前記吸込口本体の下面から突出し、可動自在に設けられた床面検知部と、
前記ハンドルおよび前記床面検知部の動作により操作される操作子を有し、前記操作子が操作されることにより前記電動機をON及びOFF制御するスイッチとを備え、
このスイッチは、前記ハンドルが前記吸込口本体に対して略垂直になるよう回動された時、または前記吸込口本体が接地面から離反した時に、前記電動機をOFFすることを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1または請求項2に記載の電気掃除機において、前記ハンドルは前記吸込口本体の後部に装設され、前記床面検知部は前記吸込口本体の後部に設けられ、車輪を有することを特徴とする電気掃除機。
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