JP2004214921A - 絶縁性パッケージ、圧電デバイス、パッケージの固定構造ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

絶縁性パッケージ、圧電デバイス、パッケージの固定構造ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDF

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正幸 菊島
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Abstract

【課題】外部からの衝撃により簡単に導通不良を生じることがない絶縁性パッケージと圧電デバイス及びパッケージの実装構造ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供すること。
【解決手段】絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容したパッケージ36と、前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部43,43と、この凹部の内面に形成された金属被覆部43a,43aとを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を収容するための絶縁性のパッケージと、圧電振動片をこのパッケージに収容した圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図13は、このような圧電デバイスの構成例を示す概略斜視図である。
図において、圧電デバイス1は、パッケージ2の内部に、図示しない圧電振動片を収容している。パッケージ2はこの場合、絶縁材料を浅い箱状に形成したもので、内部に圧電振動片を収容固定した後で、蓋体4により封止されるようになっている(特許文献1参照)。
【0003】
パッケージ2は、セラミックのグリーンシートでなる複数の基板2b,2cを成形して積層し、焼結することにより形成されており、基板2b,2cの内側には、成形時に材料を除去して形成した孔を設けることにより、上記した圧電振動片を収容する空間を形成している。
【0004】
パッケージ2の底面には、図14に示されているように、2つの実装電極部8,8が形成されている。この場合、各実装電極部8,8は、パッケージ2の長手方向の両端部にひとつずつ形成されている。この実装電極部8,8は、パッケージ2内で、図示しない圧電振動片と接続されている。図13及び図14を参照して理解されるように、パッケージ2の四隅には、キャスタレーション2a,2a,2a,2aが形成され、その表面には実装電極部8と一体に接続された電極部が形成されている。
したがって、図13に示すように、実装対象としての例えば実装基板5のランド6,6に対して、パッケージ2の実装電極部8,8を位置合わせして載置し、リフロー工程を経ることによって、予め実装電極部8,8にメッキされていた半田7,7が溶け出し、圧電デバイス1が実装基板5に対して実装されるようになっている。
【0005】
このような圧電デバイス1では、図13に示すように実装した場合に、図15で拡大して示すように、パッケージ2の底面部においては、実装電極部8の内側端部8aまで半田7の濡れが生じることで、この実装電極部8に対して半田7が付着する。これにより、半田7は実装基板5のランド6とパッケージ2とを固定するとともに電気的に接続している。さらに、パッケージ2の側面部のキャスタレーション2aの箇所では、高さ方向に延びる電極部に沿って半田7の濡れが生じて、パッケージ2の側面部に半田7が付着し、山の裾のような「ひれ」を生じる。この「ひれ」の有無により半田7が確実に実装基板5と圧電デバイス1を固着したことを外観にて確認することができる。さらにこの「ひれ」は実装基板5と圧電デバイス1との固着力を補強するものである。
【0006】
【特許文献1】特開2001−332952
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図15は図13の圧電デバイス1の実装電極部付近の部分拡大断面図である。図13に示されるように実装された圧電デバイス1においては、実装後に外部からなんらかの衝撃や力が加えられると、図15に示すように、実装電極部8の内側端部8a付近の半田7にクラック9が生じて、損傷することが発見された。
すなわち、図15の半田による固定構造においては、実装電極部8の内側端部8a付近に対して、応力が集中するものと考えられる。このため、圧電デバイス1と実装基板5との電気的接続に損傷を生じて導通不良となるおそれがある。
【0008】
本発明は、外部からの衝撃により簡単に導通不良を生じることがない絶縁性パッケージと圧電デバイス及びパッケージの実装構造ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に電子部品を収容する空間と、前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、この凹部の内面に形成された金属被覆部とを備える、絶縁性パッケージにより、達成される。
第1の発明の構成によれば、前記パッケージの回路基板への実装面の両端部に形成された実装電極部の内側の端部を含む領域に、凹部が形成されている。この凹部はパッケージ外面に露出している。このため、パッケージの実装状態において、最も応力が集中しやすい箇所に前記凹部が設けられている。そして、凹部には金属被覆部が形成されている。このため、実装の際に半田が実装電極部に濡れ拡がって、前記凹部に入り込み、凹部の金属被覆部に濡れることで、凹部内に半田が適切に充填される。このため、凹部の箇所で半田の付着量が増大し、実装状態におけるパッケージの応力が集中しやすい箇所を強化できるので、パッケージの固定構造が強固となり、電気的接続構造も強化される。
【0010】
また、上述の目的は、第2の発明によれば、絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容する空間と、前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、この凹部の内面に形成された金属被覆部とを備える、圧電デバイスにより、達成される。
第2の発明の構成によれば、前記パッケージの回路基板への実装面の両端部に形成された実装電極部の内側の端部を含む領域に、凹部が形成されている。この凹部はパッケージ外面に露出している。このため、圧電デバイスの実装状態において、最も応力が集中しやすい箇所に前記凹部が設けられている。そして、凹部には実装電極部と接続された金属被覆部が形成されている。このため、圧電デバイスの実装の際に半田が実装電極部に濡れ拡がって、前記凹部に入り込み、凹部の金属被覆部に濡れることで、凹部内に半田が適切に充填される。このため、凹部の箇所で半田の付着量が増大し、実装状態におけるパッケージの応力が集中しやすい箇所を強化できるので、圧電デバイスの固定構造が強固となり、電気的接続構造も強化される。
したがって、本発明によれば、外部からの衝撃により簡単に導通不良を生じることがない圧電デバイスを提供することができるという効果がある。
【0011】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記金属被覆部が、前記実装電極部と電気的に一体に設けられていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、前記凹部の前記金属被覆部が前記実装電極部と一体に形成されていれば、凹部の金属被覆部が半田と導通することで、電気的接続構造をより強固にすることができる。しかも、前記凹部をパッケージの側面部に形成した場合においては、凹部に設けた金属被覆部が実装電極部と同電位となるので、検査の際に、パッケージの側面の凹部に設けた金属被覆部に検査用のピン等を当てることで、製品の検査を容易に行うことができる。尚、「電気的に一体」とは、前記金属被覆部とが前記実装電極部とが一体に形成される場合を含み、一体に形成されていなくても電気的に接続されている場合を含む趣旨である。
【0012】
第4の発明は、第2または第3のいずれかの発明の構成において、前記凹部が前記パッケージの前記実装面に形成されていることを特徴とする。
前記パッケージの回路基板への実装面には、半田が付着しているので、この箇所に凹部を設けることで、半田は凹部内に充填されやすい。
【0013】
第5の発明は、第2または第3のいずれかの発明の構成において、前記凹部が前記パッケージの下部側面に形成されていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、前記「下部」とはパッケージの底面側のことであり、パッケージの底面から半田が回り込むことを考慮して、凹部をパッケージの下部側面に設ければ、半田を容易に凹部に導くことができる。
【0014】
第6の発明は、第5の発明の構成において、前記凹部が前記実装電極部の設けられた領域を含み、この実装電極部の内側の端部よりもさらにパッケージ内側の位置まで形成されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、凹部を設けない場合の半田付着位置の端部となる実装電極部の内側の端部よりもさらにパッケージの内側の位置まで前記凹部を形成することで、応力が集中しやすい箇所の比較的広い範囲まで、半田が充填される構造を設けることができ、パッケージの固定構造をより確実に実現できる。
【0015】
また、上述の目的は、第7の発明によれば、絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に電子部品を収容したパッケージを基板等の実装対象に対して半田を用いて固定するパッケージの固定構造であって、前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、この凹部の内面に形成された金属被覆部とを備えており、前記実装対象側に設けた実装用のランドと前記パッケージの実装電極部との間に半田を適用するとともに、前記凹部に半田を充填した、パッケージの実装構造によっても、達成される。
【0016】
また、上述の目的は、第8の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容した前記パッケージと、前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、この凹部の内面に形成され、前記実装電極部と接続された金属被覆部とを備える圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした携帯電話装置により、達成される。
【0017】
また、上述の目的は、第9の発明によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容した前記パッケージと、前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、この凹部の内面に形成され、前記実装電極部と接続された金属被覆部とを備える圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした電子機器により、達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの実施形態を示しており、図1はその概略斜視図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。
パッケージ36の内部空間S2内の図2において左端部付近において、内部空間S2に露出して内側底部を構成する第2の積層基板62には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキあるいは金メッキで形成した電極部31が設けられている。
【0019】
この電極部31は、実際には、パッケージ36の幅方向に分かれて2つ設けられており、外部と接続されて、圧電振動片32に駆動電圧を供給するものである。この電極部31の上に導電性接着剤34が塗布され、この導電性接着剤34の上に圧電振動片32の基部51の幅方向両端部に設けた引き出し電極33が載置されて、導電性接着剤34が硬化されるようになっている。尚、導電性接着剤34としては、接合力を発揮する接着剤成分としての合成樹脂剤に、銀製の細粒等の導電性の粒子を含有させたものが使用でき、シリコーン系、エポキシ系またはポリイミド系導電性接着剤等を利用することができる。
【0020】
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。圧電振動片32は、このような材料を利用して、従来より使用されているあらゆる圧電振動片を使用することができる。例えば、このような圧電振動片としては、水晶材料を矩形にカットして形成した所謂ATカット振動片や、所謂音叉型圧電振動片等を利用することができる。
【0021】
パッケージ36の開放された上端には、蓋体39が、低融点ガラス等の封止材64を用いて接合されることにより、封止されている。蓋体39は、パッケージ36に封止固定した後で、図2に示すように、外部からレーザ光LBを圧電振動片32の金属被覆部もしくは励振電極の一部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うために、光を透過する材料,特に、薄板ガラスにより形成されている。
蓋体39として適するガラス材料としては、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。また、蓋体39は低融点ガラスだけでなく、コバール等を利用した金属リッドで形成することもできる。
【0022】
次に、パッケージ36は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。複数の各基板は、その内側に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所定の内部空間S2を形成するようにされている。この実施形態は、パッケージ36の厚さを最小とするために、第1の基板61と第2の基板62及び第3の基板63を積層して形成されており、第2の基板62及び第3の基板63の内側の材料を除去することで、内部空間S2のスペースを形成している。この内部空間S2が圧電振動片を収容するための収容空間である。
【0023】
そして、パッケージ36を形成するための積層された基板のうち、第1の基板61と第2の基板62はその外形が同じ大きさとされており、好ましくは、第3の基板63は第1の基板61と第2の基板62の各外形よりも大きな外形を備えるように形成されている。
尚、圧電デバイス30の底面図である図3は、理解のし易さを考慮して、第3の基板63の外形の拡大された状態を示していない。
【0024】
また、この実施形態では、第3の基板63の外形は、ほぼ長方形の絶縁板であり、その四隅の箇所には、略1/4円の形態でなる切欠き部もしくはキャスタレーション41,41,41,41が形成されている。
同様にして、第1の基板61と第2の基板62の外形もほぼ長方形であり、その四隅の箇所には、略1/4円の形態でなる切欠き部もしくはキャスタレーション42,42,42,42が形成されている。
これらのキャスタレーションは、グリーンシートの状態の絶縁材料から、個々の製品のパッケージの大きさに各基板を切断する際に、縦横に配置される切断線の交差部分に設けられる略円形の貫通孔に基づいて形成される。つまり、これら切断線に沿って切断もしくは破断された後は略1/4円の形態を備えた各キャスタレーションとなるものである。
【0025】
積層された状態の第1の基板61と第2の基板62に形成された各キャスタレーション42,42,42,42には、図1及び図3を参照して理解されるように、各実装電極部37,38と一体に接続された金属被覆部42a,42aが形成されている。
このような電極部及び金属被覆部は以下のようにして形成される。
パッケージ36の形成に当たり、絶縁材料である圧電材料のグリーンシートを各積層基板の厚みや、パッケージ36の上述した内部空間S2に適合した孔を設けるように成形する。その後電極部もしくは金属被覆部を形成すべき箇所に、例えばタングステン(W)を含有した金属ペーストを印刷により塗布する。その後で上述した各キャスタレーションの42,42,42,42の近傍では、貫通孔の周縁に塗布した金属ペーストを一方から吸引することで、孔の内面に延ばすようにして塗布する。
次いで、焼結し、焼結後のタングステンメタライズの上に、例えば、ニッケル(Ni)と、その上に金(Au)を電解メッキする。このようにして電極部と金属被覆部を形成した後で、個々の製品のパッケージの大きさに各基板を切断する。
【0026】
このように、パッケージ36には、実装電極部37,38及びキャスタレーション42,42,42,42の凹状外面に実装電極部37,38と一体に接続された金属被覆部42a,42aが形成される。
さらに、パッケージ36の例えば下部側面には、外形を部分的に小さくして形成した凹部43,43,43,43が形成されている。
【0027】
この各凹部43,43,43,43は、第1の基板61あるいは第1の基板61及び第2の基板62の長手方向に沿った側面に形成される。この実施形態では、各凹部43,43,43,43は、第1の基板61及び第2の基板62の長手方向に沿った側面に形成されている。
具体的には、各凹部43,43,43,43は、後述する圧電デバイス30の実装構造によって、応力が集中しやすい箇所に設けられ、例えば、図3に示すように、パッケージ36の外面に露出しており、各実装電極部の内側の端部37aと38aの領域に形成されている。
さらに、図1を参照して理解されるように、凹部43,43の表面、すなわち外部に露出した凹面には、金属被覆部43a,43aが形成されている。この金属被覆部43a,43aは、半田と濡れ性のより金属材料により形成されている。好ましくは、この実施形態では、凹部43,43の金属被覆部43a,43aは、図3を参照して理解されるように、実装電極部37,38と一体に接続された同じものでなり、製造工程では、同時に形成されている。
【0028】
図4は、圧電デバイス30を実装対象としての実装基板5に実装した状態、すなわち実装構造を説明するための部分拡大斜視図である。
図示するように、実装基板5のランド6に対して、その上に、予め実装電極37に半田7をローメッキした圧電デバイス30を載せるようにされている。この状態でリフロー炉等での加熱前において、実装電極部37にメッキされていた半田7は、図3で説明した実装電極部37の全面に濡れ拡がるとともに、パッケージ36の底面からはみ出した半田7は、図4に示すように、キャスタレーション42内に入り込み、キャスタレーション42の金属被覆部42aの表面に濡れて「ひれ」を形成し、横から見ると図15と同様の状態となる。
さらに、半田7は実装電極部37(図3参照)に濡れ拡がって、パッケージ36の側面に設けた凹部43に入り込み、凹部43の金属被覆部43aに濡れることで、凹部43内に適切に充填されて、「ひれ」7aを形成する。このため、凹部43の箇所で半田の付着量が増大し、凹部43の半田7により実装状態におけるパッケージの応力が集中しやすい箇所を強化できるので、圧電デバイス30の固定構造が強固となり、電気的接続も強化される。
【0029】
特に、本実施形態では、図1に示す凹部43の金属被覆部43aが上述したように、実装電極部37と一体に形成されているので、凹部43の金属被覆部43aが半田7と導通することで、電気的接続をより強固にすることができる。しかも、凹部43をパッケージ36の側面部に形成したので、凹部43に設けた金属被覆部43aは実装電極部37と同電位となる。このため、実装前に検査の際に、パッケージ36の側面の凹部43に設けた金属被覆部43aに検査用のピン(図示せず)等を当てることで、製品の検査を容易に行うことができる。
図5は、本実施形態の圧電デバイス30と従来の圧電デバイス1の実装構造について、各実装電極部37と実装電極部8(図14参照)の内側端部付近に係る応力を計測して応力比で示したものである。
図示されているように、本実施形態の圧電デバイス30では、凹部43を設けたことで、この部分への応力の集中が効果的に抑制され、図15で説明したような半田のクラック発生を有効に防止することができる。
【0030】
図6ないし図9は、圧電デバイス30のパッケージ36の底面のほぼ半分を示す図であり、それぞれ凹部を設ける位置等について詳しく示すもので、図10は、図9のB−B線概略断面図である。
図6は、図3の部分拡大図に相当し、凹部43,43は、パッケージ36の底面の実装電極部37の内側の端部37aの領域に形成されているが、具体的には、凹部43,43の図6において左端部は、上記内側の端部37aとほぼ一致し、右端部は上記内側の端部37aよりもパッケージ内側に入り込んでいる。
これにより、半田7が凹部43,43がパッケージ内側に入り込んだ部分に充填されることから、実装構造は、実装電極部37の内側の端部37aよりもさらにパッケージ内側から強化されるので、特に丈夫な実装構造が得られる。
【0031】
これに対して変形例1である図7の構造では、凹部43−1,43−1は、実装電極部37の内側の端部37aを基端として、それよりパッケージ外側に延びている。この場合にも、凹部43−1,43−1は、パッケージ36の底面の実装電極部37の内側の端部37aの領域に形成されていることになり、この実施形態は、凹部を設けるべき最も外側の領域を示している。凹部は、図7のような範囲に形成する形態から、図6の形態までを含む範囲に設けることができる。
【0032】
図8は、変形例2を示している。この場合、パッケージ36の底面には、実装電極部37b,37cとしてふたつの実装電極部が形成されている。つまり、パッケージ36の一端部において幅方向の両端部にそれぞれ実装電極部37b,37cが設けられ、図示しない範囲(パッケージ36底面の反対の端部にも同様に実装電極部を設ける)を含めると圧電デバイス30には、4つの実装電極部が形成されることになる。そして、4つの電極部のうち2つを駆動電極とし、他の2つもしくは2つのうちのひとつをグランド電極とする。凹部43−2は、各実装電極部にひとつずつ設ける。さらにこの場合は、蓋体39をコバール等の導通金属により形成する。
これにより、例えば、グランド電極とされた電極部とひとつの凹部43−2の金属被覆部を一体に接続し、蓋体39と電気的に接続すれば、金属被覆部にシールド効果を持たせることが可能となる。
【0033】
図9は、変形例3を示している。この場合、パッケージ36の底面にはふたつの実装電極部37b,37cが設けられており、パッケージ36の底面に凹部43−3,43−3が形成されている。
凹部43−3,43−3は、図10に示すように、パッケージ36の底面に開口された有底の孔であり、この例では、第1の基板61を貫通して設けられている。そして、凹部43−3,43−3は実装電極部37b,37cの各内側の端部37a,37aの領域に形成されている。すなわち、凹部43−3,43−3は実装電極部37b,37cの各内側の端部37a,37aと接するように形成されていることがのぞましい。
【0034】
また、凹部43−3,43−3の内面には、金属被覆部43a,43aが形成されており、好ましくは、図10に示されているように、金属被覆部43a,43aは実装電極部37b,37cと一体に接続されている。
変形例3によれば、パッケージ36の実装面である底面には、最も多量に半田が付着するので、この箇所に凹部43−3,43−3を設けることで、半田は凹部内に充填されやすい。このため、実装構造を確実に強化することができる。
【0035】
図11は、本実施形態の変形例4に関して、圧電デバイス30のパッケージ36の底面のほぼ半分を示す図であり、凹部を設ける位置等について詳しく示している。
この変形例4である図11の構造では、凹部43−4は、実装電極部37の内側の端部37aの境界に沿って、パッケージの幅方向に延びている。したがって、この場合にも凹部43−4は、パッケージ36の底面の実装電極部37の内側の端部37aの領域に形成されていることになる。そして、凹部43−4は、断面において、変形例3の図10と同様な構造を採用することができる。これにより、変形例4においても、パッケージ36の実装面である底面には、最も多量に半田が付着するので、この箇所に凹部43−4を図11のように設けることで、半田は凹部内に充填されやすい。このため、実装構造を確実に強化することができる。
【0036】
図12は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central
Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバイス30単体でなくても、圧電デバイス30等と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器であってもよい。
【0037】
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
【0038】
このように、制御部を備えたディジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30を利用することにより、これら機器への実装構造を強化することができ、故障しにくいことから、正確なクロック信号を生成することができる。
【0039】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、上述の実施形態では、パッケージに圧電材料を使用した箱状のものを利用しているが、このような形態に限らず、圧電振動片以外の電子部品を搭載したあらゆる絶縁性パッケージに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略斜視図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1の圧電デバイスの概略底面図。
【図4】図1の圧電デバイスの実装構造を示す部分拡大斜視図。
【図5】図1の圧電デバイスと従来の圧電デバイスの実装構造について、各実装電極部の内側端部付近に係る応力を計測して応力比で示したグラフ。
【図6】図1の圧電デバイスのパッケージの底面のほぼ半分を示す概略図。
【図7】図1の圧電デバイスの変形例1のパッケージの底面のほぼ半分を示す概略図。
【図8】図1の圧電デバイスの変形例2のパッケージの底面のほぼ半分を示す概略図。
【図9】図1の圧電デバイスの変形例3のパッケージの底面のほぼ半分を示す概略図。
【図10】図9のB−B線概略断面図。
【図11】図1の圧電デバイスの変形例4のパッケージの底面のほぼ半分を示す概略図。
【図12】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図13】従来の圧電デバイスの一例を示す概略斜視図。
【図14】図13の圧電デバイスの概略底面図。
【図15】図13の圧電デバイスの実装電極部付近の部分拡大断面図。
【符号の説明】
30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、43,43,43,43・・・凹部、43a,43a・・・金属被覆部、37,38・・・実装電極部。

Claims (9)

  1. 絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に電子部品を収容する空間と、
    前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、
    前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、
    この凹部の内面に形成された金属被覆部と
    を備えることを特徴とする、絶縁性パッケージ。
  2. 絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容する空間と、
    前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、
    前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、
    この凹部の内面に形成された金属被覆部と
    を備えることを特徴とする、圧電デバイス。
  3. 前記金属被覆部が、前記実装電極部と電気的に一体に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイス。
  4. 前記凹部が前記パッケージの前記実装面に形成されていることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  5. 前記凹部が前記パッケージの下部側面に形成されていることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  6. 前記凹部が前記実装電極部の設けられた領域を含み、この実装電極部の内側の端部よりもさらにパッケージ内側の位置まで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電デバイス。
  7. 絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に電子部品を収容したパッケージを基板等の実装対象に対して半田を用いて固定するパッケージの固定構造であって、
    前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、
    前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、
    この凹部の内面に形成された金属被覆部と
    を備えており、
    前記実装対象側に設けた実装用のランドと前記パッケージの実装電極部との間に半田を適用するとともに、前記凹部に半田を充填したことを特徴とする、パッケージの実装構造。
  8. パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
    絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容した前記パッケージと、
    前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、
    前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、
    この凹部の内面に形成され、前記実装電極部と接続された金属被覆部と
    を備える圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。
  9. パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、
    絶縁材料で形成され、内部に設けた空間に圧電振動片を収容した前記パッケージと、
    前記パッケージの回路基板への実装面において、その両端部に形成された実装電極部と、
    前記パッケージの外面であって、前記実装電極部の内側の端部を含む領域に形成された凹部と、
    この凹部の内面に形成され、前記実装電極部と接続された金属被覆部と
    を備える圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152701A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装用の水晶デバイス
CN103730568A (zh) * 2012-10-24 2014-04-16 肇庆捷成电子科技有限公司 表面安装电子元件的封装、压电蜂鸣片及封装方法
JP2015156597A (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 京セラクリスタルデバイス株式会社 圧電デバイスおよびその実装構造

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