JP2005241380A - 圧電デバイスならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電デバイスならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 孔封止に際して周波数シフトの原因が生じることがなく、安定した性能を発揮できる圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供すること。
【解決手段】 パッケージ37内に圧電振動片を収容した圧電デバイス30であって、前記パッケージは、前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔70を有しており、前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品61と対向する位置に設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスと、圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器やジャイロセンサなどの計測機器において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
従来の圧電デバイスは、例えば、図8の概略断面図に示すように構成されている(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、圧電発振器を構成した例を示しており、この圧電デバイス1は、圧電振動片5を収容し、蓋体6で気密に封止した第1のパッケージ3を備える圧電振動子2と、この第1のパッケージ3の下側に配置され、内側に発振回路素子(IC)7を収容した第2のパッケージ4とを備えており、この第2のパッケージ4は、樹脂8により樹脂封止されている。そして、パッケージ3内においては、このパッケージ3の図示しない内側底面に形成した電極部に対して、導電性接着剤11が塗布され、その上に圧電振動片5の基部5aをマウントして接合するようにされている。これにより、圧電振動片5は、基部5aの箇所で片持ち式に接合されている。
第1のパッケージ3は、底部に貫通孔9を備えており、第2のパッケージ4と接合する前の工程で、第1のパッケージ3内の脱ガスを行うことができるようになっている。
図9には、脱ガス用の貫通孔9の孔封止を行う際の拡大断面を示している。
貫通孔9は、第1のパッケージ3の底部に形成されており、この底部は第1の基板18と第2の基板19を積層して焼成固定することにより形成されている。そして、貫通孔9は、積層された第1の基板18と第2の基板19にそれぞれ形成した第1の孔11と第2の孔12とを有し、この第1の孔11と、第2の孔12とを連通することによって、図8の第1のパッケージ3の内部と外部とを連絡するようになっている。
ここで、第1の孔11の内径は、第2の孔12の内径よりも小さく形成されており、このことにより、貫通孔9の途中には、段部18aが設けられている。そして、第1の孔11の内周と、上記段部18aに図示しないメタライズ部が形成されている。この状態で、図9に示すように、段部18aを上に向けて、球状の金属封止材14aを載せる。次いで、レーザ光LB1等をこの球形の金属封止材14aに照射し、図8に示すように封止材14として、貫通孔9に充填するようにしている。
特開2003−229720
ところが、図8に示されているように、貫通孔9の直上には、パッケージ3内に片持ち式の接合された圧電振動片5の先端部5bが位置している。
このことは、いくつかの問題を発生させる要因となり得ると考えられる。
例えば、図9のように、レーザ光LB1を用いて球状の金属封止材14aを溶融させる際に、金属の飛沫D1が飛んで、圧電振動片5の先端部5bに付着してしまうことがある。このように、溶融した金属の飛沫が圧電振動片5の先端部5bに付着して固まると、圧電振動片5の振動に最も深く関与する先端部5bが重くなり、周波数がシフトする原因となり得る。
また、レーザ光LB1が球状の金属封止材14aを溶融させるだけでなく、圧電振動片5の先端部5bに照射されてしまい、その表面の電極部の一部を損傷すると、やはり周波数シフトの原因となり得る。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、孔封止に際して周波数シフトの原因が生じることがなく、安定した性能を発揮できる圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
上述の目的は、第1の発明にあっては、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、前記パッケージは、前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている、圧電デバイスにより、達成される。
第1の発明の構成によれば、前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を備えているから、パッケージを蓋体などで封止した後においても、パッケージ内を前記貫通孔を介して脱ガスできるので、不要なガス成分をパッケージ内に残すおそれがなく、周波数のシフトのない安定した性能を確保できる。
特に、前記脱ガス後に、前記貫通孔を封止する場合には、そこに固形の金属封止材を配置して、レーザ光などの加熱ビームなどを用いて固形封止材を溶融した際に、溶融金属の飛沫が前記貫通孔からパッケージに侵入しても、この貫通孔は前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている。このために、溶融金属の飛沫を前記パッケージ収容部品で受けることができ、圧電振動片に付着することがないので、周波数変動を生じるおそれがない。かくして、孔封止に際して周波数シフトの原因が生じることがなく、安定した性能を発揮できる圧電デバイスを提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記パッケージの内側底面に形成した電極部に対して、平面状な拡がりを持つ導電基板が接合され、この導電基板に対して前記圧電振動片が接合されており、かつ前記導電基板の一部に対向する位置に、前記貫通孔が設けられていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、孔封止の際の溶融金属の飛沫が平面状の拡がりを持つ導電基板によって受けられるので、この溶融金属の飛沫が圧電振動片に付着することをより確実に阻止できる。
第3の発明は、第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記導電基板の少なくとも前記貫通孔と対向する位置には、前記貫通孔にて溶融される金属封止材の飛沫を受けるための受け部として金属被膜を露出させたことを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、受け部として前記金属被膜を設けることにより、溶融金属の飛沫は、金属どうしで固着しあうので、分離してパッケージ内を移動することがなく、確実に受け部に付着し保持される。
また、上記目的は、第4の発明にあっては、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、前記パッケージは、前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、前記貫通孔が前記圧電振動片の主振動領域以外の領域と対向する位置に設けられている圧電デバイスにより、達成される。
第4の発明の構成によれば、前記した脱ガス後に、前記貫通孔を封止する場合には、そこに固形の金属封止材を配置して、レーザ光などの加熱ビームなどを用いて固形封止材を溶融した際に、溶融金属の飛沫が前記貫通孔からパッケージに侵入しても、この貫通孔は前記圧電振動片の主振動領域以外の領域と対向する位置に設けられている。このために、溶融金属の飛沫を前記圧電振動片の主振動領域以外の領域で受けることができ、圧電振動片の振動に主として関与する箇所に付着することがないので、周波数変動を生じるおそれがない。かくして、孔封止に際して周波数シフトの原因が生じることがなく、安定した性能を発揮できる圧電デバイスを提供することができる。
第5の発明は、第4の発明の構成において、前記圧電振動片の主振動領域以外の領域として、前記圧電振動片の基部に対して前記貫通孔が対向するようにされていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、前記圧電振動片の基部は、パッケージ側と固定されるための箇所であることから、溶融金属の飛沫が付着しても周波数変動を生じるおそれがほとんどない。
また、上記目的は、第6の発明にあっては、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
また、上記目的は、第7の発明にあっては、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
図1ないし図3は、本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示しており、図1はその蓋体の一部を透明にして内部構造を示した概略斜視図、図2は図1のA−A線概略断面図である。図3は図1のB−B線概略断面図である。
これらの図において、圧電デバイスは、このジャイロ機能を有するジャイロセンサ30として構成した例を示している。
この圧電デバイス30は、圧電振動片32をパッケージ37に収容したものである。先ず、パッケージ37について説明する。
図1ないし図3に示すパッケージ37は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の矩形の基板を積層した後、焼結して形成されている。
すなわち、この実施形態では、パッケージ37は、下から順に、上記グリーンシートを成形して得た第1の基板55、第2の基板56、第3の基板57を積層し、その後焼成することにより形成された絶縁体である。パッケージ37は、図2に示すように、第3の基板57の内側の材料を除去することで、内部空間Sのスペースを形成している。この内部空間Sが圧電振動片32を収容するための収容空間である。
パッケージ37の内部空間S内の左端部付近において、内部空間Sに露出して内側底部を構成する絶縁性基体としての第2の基板56には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部(図示せず)が設けられている。
このパッケージ内部の電極部は、それぞれ図2に示す実装端子31,31と接続されており、外部から印加される駆動電圧を、圧電振動片32に供給するものである。具体的には、この実装端子31,31とパッケージの内側の電極部は、パッケージ37外部をメタライズにより引き回したり、あるいは第1の基板55および第2の基板56の焼成前にタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール等で接続することで形成できる。パッケージ37の開放された上端には、蓋体40が接合されることにより、封止されている。
蓋体40は、セラミックやコバールなどの金属で形成することもできるが、好ましくは、光透過性の材料、例えば、硼珪酸ガラスなどのガラス製の板体により形成し、ロウ材45によりパッケージ37に対して接合することができる。蓋体40を透明な材料により形成すると、外部からレーザ光等を、蓋体40を透過させるように照射し、圧電振動片32の振動腕に設けた励振電極の一部や、あるいは他の金属膜を蒸散させることにより、蓋封止後に周波数調整を行うことができる。
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、水晶ウエハをエッチングすることにより、例えば、図1に示すような形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、基部である中央の固定部41と、固定部41から両側に延びる一対の支持アーム42、42と、支持アーム42、42の端に形成された振動アーム43,43と、固定部41から支持アーム42と直交方向に延びる一対の検出アーム44,44と、振動アーム43と検出アーム44に形成された溝部49と、図示していない接点部とから成っている。
固定部41は、図2に示すように、導電基板61に対して接合されている。この導電基板61は、途中を曲折することによって、固定部41をパッケージ37の内部空間S内で所定の高さで支持し、これにより、支持アーム42、振動アーム43および検出アーム44がパッケージ37の内側底面と接しないようにされている。また、導電基板61は、パッケージ37内の上記した電極部と導電性接着剤62やバンプもしくは半田などで接続されることにより、実装端子31,31と導通がはかられている。
つまり、導電基板61は、後述するように、パッケージ37内でにおいて、圧電振動片32を機械的に支持する支持体であるとともに、実装端子31,31およびパッケージ37内部の電極部に対しての電気的接続手段である。
これにより、圧電振動片32に実装端子31,31を介して電圧を印加すると、振動アーム43,43が屈曲振動Qを始める。この振動中に検出軸48回りに回転角速度Pが働くと、振動アーム43,43の振動方向と直交方向にコリオリの力Rが生じる。コリオリの力Rが生じるとこの力により支持アーム42、42が変位を起こして振動(励振)するため、検出アーム44、44も振動(共振)する。この時の検出アーム44、44のそれぞれの振れを差動電圧として検出し、信号処理をすることにより検出軸48回りの角速度(物理量)が求められる。求められた角速度により、圧電振動片32の検出軸48回りに加えられた回転角速度Pを特定でき、例えばビデオカメラやデジタルカメラの手振れの程度などを把握することができる。
さらに、この実施形態の圧電デバイス30では、図3に示されているように、パッケージ37の底部に貫通孔70が形成されている。この貫通孔70は、第1の基板55に設けた第1の孔71と、第2の基板56に設けた第2の孔72とを備えており、この第1の孔71と第2の孔72は同心とされ、連通されている。この貫通孔70はパッケージ37外部とパッケージ37の内部空間Sを連絡しており、パッケージ37内の脱ガスに用いられるもので、各基板の焼成前の成形時にそれぞれの孔が形成される。
また、この実施形態では、第1の孔71は第2の孔72の孔径よりも大きい。これにより、貫通孔70の途中には下向きの段部74が形成されている。そして、第1の孔71の内周と、段部74には、金属被覆部73が形成されている。この金属被覆部73は、貫通孔70に充填される金属封止材75と馴染みのよい、つまり付着しやすい金属材料が選定されている。金属被覆部73は、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキ(Ni−Au)することにより形成することができる。この金属封止材75は、例えば、Au−GeやAu−Sn等の合金が適している。
すなわち、貫通孔70の孔封止は、図9で説明したのと同様の手法により行われる。つまり、貫通孔70の段部74を利用して球状の金属封止材(図示せず)が配置される。この工程は、例えば、真空チャンバーなどの内部にパッケージを収容して行われ、貫通孔70の球状の金属封止材との隙間を介して、加熱により生成されたパッケージ内部のガスがパッケージ外部に排出される。すなわち、図2で説明した導電性接着剤62等の硬化の過程で有害なガスなどが発生したり、パッケージ内の水分が蒸発した気体は、この脱ガスの過程で外部に排出される。同時に、この球状の金属封止材には図9で説明したのと同様にレーザ光を照射し溶融するものである。そして、図9で説明したのと同様に、この際にパッケージ37内に溶融金属の飛沫が侵入することがある。
そこで、貫通孔70は、パッケージ37内の収容部品と対向する位置に設けられている。この実施形態では、図3に示すように、貫通孔70は平面状に拡がる導電基板61と対向されている。収容部品としての導電基板61は、この実施形態では、例えば、所謂TAB(Tape Automated Bonding)基板が使用されている。
図4は導電基板61の概略斜視図である。図2ないし図4に示すように、導電基板61は平板状に拡がるある程度柔軟な型保持性のあるポリイミドなどの樹脂フィルムテープでなる基材63と、基材63の片面(図3では下面)の所定箇所に形成した銅箔フレームなどでなる導電パターン64,65を備えている。
導電基板61の中央には、図4で示すように矩形の開口64が形成されている。導電パーン64,65の延長されたインナーフレーム部分66は、開口64から導電基板61の表側へ抜けるように、開口64の箇所で曲折部66aを設けて曲折されており、上方に向かう先端部は、さらに水平方向に曲げられて接合部あるいは接合面64aとされている。
この接合面64aに対して、圧電振動片32の図1で説明した固定部41が接合されている。この接合には、導電性接着剤や半田、あるいは金属バンプなどを用いることができる。
すなわち、導電基板61の導電パターン64,65は、パッケージ37側の電極部と電気的かつ機械的に接続されており、導電基板61の接合面64aには圧電振動片32の固定部41が電気的かつ機械的に接続されている。これにより、図2に示すように導電基板61は、圧電振動片32をパッケージ37の内部空間S内において、所定高さに保持した状態で水平に支持している。
さらに、図4に示すように、導電基板61のひとつの導電パターン64の一部には、受け部としての金属被覆部67が設けられている。この金属被覆部67は、図3において貫通孔70と対向する位置である。金属被覆部67は、貫通孔70に充填される金属封止材75と密着性のよい金属が好ましい。すなわち、金属被覆部67としては、銅箔パターンをそのまま利用していもよいが、さらに好ましくは、貫通孔70の金属被覆部73と同種の金属を選定して形成してもよく、例えば、金属封止材75が、例えば、Au−GeやAu−Sn等の合金である場合に、受け部としての金属被覆部67は、金等で形成するとよい。
これにより、図9で説明したように貫通孔70を孔封止した場合に、溶融した金属封止材の飛沫がパッケージ内に入った場合にも、この飛沫は導電基板61の受け部である金属被覆部67に当たり、これに付着する。
このように、本実施形態の圧電デバイス30では、パッケージ37の底部に脱ガス用の貫通孔70を備えているから、パッケージを蓋体40などで封止した後においても、パッケージ37内を前記貫通孔70を介して脱ガスできるので、不要なガス成分をパッケージ37内に残すおそれがなく、周波数のシフトのない安定した性能を確保できる。
特に、脱ガス後に、貫通孔70を孔封止する場合には、そこに固形の金属封止材を配置して、レーザ光などの加熱ビームなどを用いて固形封止材を溶融した際に、溶融金属の飛沫が貫通孔70からパッケージ37に侵入しても、この貫通孔70は導電基板61の受け部である金属被覆部67と対向する位置に設けられている。このために、溶融金属の飛沫を導電基板61の金属被覆部67で受けることができ、圧電振動片32に付着することがないので、周波数変動を生じるおそれがない。かくして、孔封止に際して周波数シフトの原因が生じることがなく、安定した性能を発揮できる圧電デバイス30を提供することができる。
この実施形態では、導電基板61に対して、貫通孔70を対向させるようにしているが、これ以外の収容部材を用いた変形例として、例えば、パッケージ37内に集積回路(IC)等を収容して発振器を形成する場合には、発振回路素子であるICの外面の一部に貫通孔70を対応させて、ICの一部を溶融金属の飛沫の受け部となるようにしてもよい。
図5および図6は、圧電デバイスの第2の実施形態を示している。これらの図において、第1の実施形態と同じ符号を付した箇所は、共通する構成であるから重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。図5は、圧電デバイス80の概略平面図、図6は図5のC−C線概略断面図である。
パッケージ37は、第1の実施形態と比較すると矩形の形状がわずかに相違するだけで同じ構造であり、同様の方法で形成することができる。
貫通孔70も第1の実施形態の貫通孔70と同じ構造である。
圧電振動片32−1は、本実施形態では、パッケージ37側と固定される基部81と、この基部81を基端として、図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕82,83を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
ここで、各振動腕82,83の主面には、好ましくは、それぞれ長さ方向に延びる長溝を形成し、この長溝内に励振電極86,87を形成している。この長溝は、それぞれ振動腕82と、振動腕83の主面である表裏面に形成され、各振動腕の長溝内に形成される励振電極86,87は互いに分離された一対の電極とされている。これにより、励振電極に駆動電圧が印加されることによって、駆動時に、各振動腕の内部の電界効率を高めることができるようになっている。
また、圧電振動片32−1の基部81の端部の幅方向両端付近には、パッケージ37の電極部84,84と接続するための電極部として、引出し電極86a,87aが形成されている。各引出し電極86a,87aは、基部81の外縁を回り込んで、圧電振動片32−1の基部81の表裏に設けられている。これらの各引出し電極86a,87aは上述した各励振電極と接続されている。また、振動腕82,83の少なくとも表面の先端領域には、この電極金属と同じ金属を利用して、電極形成の際に同時に周波数調整用の金属膜88,89を形成してもよい。この金属膜には、図6に示すように、透明な蓋体40を介して、外部からレーザ光LB2が照射されることにより質量削減方式による周波数調整が行えるようになっている。
パッケージ37の内側底部の電極部84,84には、導電性接着剤85,85などが塗布され、圧電振動片32−1の基部81をマウントすることにより、接合されるようになっている。
貫通孔70は、このように接合された圧電振動片32−1の基部81と対向する位置に形成されており、図5において、この基部81の領域67−1が、溶融金属の飛沫を受けるための受け部となっている。この受け部67−1は表面に上述した金属被覆部を形成してもよい。すなわち、この実施形態では、受け部67−1は圧電振動片32−1の主たる振動領域以外の箇所に形成されており、この圧電振動片32−1では、そのような領域として基部81が選定されている。
第2の実施形態は以上のように構成されており、圧電デバイスの製造工程において、既に説明した脱ガス後に、貫通孔70を封止する場合には、溶融金属の飛沫が貫通孔70からパッケージ37内に侵入しても、この貫通孔70は圧電振動片32−1の主振動領域以外の領域である基部81と対向する位置に設けられている。このために、溶融金属の飛沫を基部81で受けることができ、圧電振動片32−1の振動に主として関与する箇所に付着することがないので、周波数変動を生じるおそれがない。かくして、第2の実施形態においても、孔封止に際して周波数シフトの原因が生じることがなく、安定した性能を発揮できる圧電デバイスを提供することができる。
なお、圧電振動片は、音叉以外の形状、例えば、水晶ウエハを矩形にカットしたATカット振動片やコンベックスタイプの振動片、あるいは逆メサタイプのATカット振動片等を使用してもよい。この場合においても、これらの振動片の主振動領域以外の領域に貫通孔が対向されて、受け部を設けるようにすればよい。
図7は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段(メモリ)303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30等の本発明の実施形態や変形例の圧電デバイスが取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイスは、圧電振動子でも圧電発振器でもよい。
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30等を利用することができる。この場合、貫通孔70を利用して確実に脱ガスした後で、この貫通孔70を孔封止する際に、溶融金属の飛沫が圧電振動片に付着することがないので、周波数のシフトがなく、安定した性能を発揮できる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。実施形態や各変形例の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示す概略斜視図。 図1のA−A線概略断面図。 図1のB−B線概略断面図。 図1の圧電デバイスの導電基板の概略斜視図。 本発明の圧電デバイスの第2の実施形態を示す概略平面図。 図5のC−C線概略断面図。 本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。 従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。 図8の圧電デバイスの貫通孔の拡大図。
符号の説明
30、80・・・圧電デバイス、32、32−1・・・圧電振動片、37・・・パッケージ、55・・・第1の基板、56・・・第2の基板、57・・・第3の基板、70・・・貫通孔、61・・・導電基板、67・・・受け部(金属被覆部)。

Claims (7)

  1. パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、
    前記パッケージは、
    前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、
    前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている
    ことを特徴とする、圧電デバイス。
  2. 前記パッケージの内側底面に形成した電極部に対して、平面状な拡がりを持つ導電基板が接合され、この導電基板に対して前記圧電振動片が接合されており、かつ前記導電基板の一部に対向する位置に、前記貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記導電基板の少なくとも前記貫通孔と対向する位置には、前記貫通孔にて溶融される金属封止材の飛沫を受けるための受け部として金属被膜を露出させたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイス。
  4. パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、
    前記パッケージは、
    前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、
    前記貫通孔が前記圧電振動片の主振動領域以外の領域と対向する位置に設けられている
    ことを特徴とする、圧電デバイス。
  5. 前記圧電振動片の主振動領域以外の領域として、前記圧電振動片の基部に対して前記貫通孔が対向するようにされていることを特徴とする請求項4に記載の圧電デバイス。
  6. パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
    前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、
    前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。
  7. パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、
    前記パッケージの底部に脱ガス用の貫通孔を有しており、
    前記貫通孔が前記圧電振動片以外のパッケージ収容部品と対向する位置に設けられている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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