JP2004213707A - 光ディスク原盤露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レジスト板を精度良く且つ容易にターンテーブルに固定できる光ディスク原盤露光装置を提供する。
【解決手段】真空チャンバ11内に設置されたターンテーブル8上に搭載されたレジスト板13に電子ビーム照射し、レジスト板13を露光する光ディスク原盤露光装置であって、チャッキングテーブル17とテーブル押さえ18とで保持されたレジスト板13がターンテーブル8に固定され、レジスト板13はターンテーブル8とともに回転される。
【選択図】 図5
【解決手段】真空チャンバ11内に設置されたターンテーブル8上に搭載されたレジスト板13に電子ビーム照射し、レジスト板13を露光する光ディスク原盤露光装置であって、チャッキングテーブル17とテーブル押さえ18とで保持されたレジスト板13がターンテーブル8に固定され、レジスト板13はターンテーブル8とともに回転される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト板をターンテーブル上で回転させながら露光して光ディスクの原盤を作成する「光ディスク原盤露光装置」に関し、特に、ターンテーブルの回転中心とレジスト板の中心とを確実に一致させて固定できる光ディスク原盤露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクを製造する際には、先ずガラス原盤(ガラスマスタ)を形成し、これを基に金属原盤(メタルマスタ)やスタンパなどを順次形成し、溶融したプラスチックをスタンパを型にして固める手法が用いられる。
【0003】
このため、光ディスクを製造する際の大本となるガラス原盤には、高い寸法精度が要求されており、ガラス原盤の精度が良くないと、これを基に製造した光ディスクの品質が低下してしまうこととなる。
【0004】
ガラス原盤を形成する際には、フォトレジストを塗布した円盤状のガラス基板(レジスト板)にレーザ光を照射して感光させることで信号を記録し、これを現像することでレーザ光を当てた部分のみを除去してピットを形成する方法が用いられる。
【0005】
光ディスクの原盤を露光させる従来の装置としては、特許文献1に開示される「光ディスク原盤露光装置」がある。
この装置は、真空チャンバとは別に、ワークであるレジスト板を真空チャンバ内に入れるための予備室としてロードロック室を設けておくことで、レジスト板を投入してから露光開始までの時間を短縮したものである。
【0006】
レジスト板にレーザ光を照射して感光させる(露光する)際には、原盤露光装置のターンテーブルにレジスト板を固定した上でターンテーブルを回転させる必要がある。レジスト板をターンテーブルに固定する方法としては、静電吸着や真空吸着などが用いられるが、これらの方法ではレジスタ板を固定時の偏芯によって軸振動が発生し、スパイラル状や同心円状に配設するピットのピッチ精度を悪化させる原因となる。
【0007】
レジスト板を精度良くターンテーブルに固定するために、レジスト板の外周基準で芯だしする方法を用いることがある。しかし、この場合は、レジスト板外周の加工精度を上げる必要があり、ガラス原盤自体が高価なものとなってしまう。
【0008】
なお、ワークが載置されるテーブルの位置を精密に制御するための従来技術としては、特許文献2に開示される「スライドテーブル装置」や特許文献3に開示される「摩擦進退駆動装置」がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−319190号公報
【特許文献2】
特開平11−195246号公報
【特許文献3】
特開平11−195248号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の発明のように、レジスト板の裏面に固定治具を設けた構造を取る場合がある。しかし、この場合には、治具中心とレジスト板の中心とを合わせる必要があり、また、レジスト板を再利用できなくなってしまう。
【0011】
また、特許文献2や特許文献3に開示される発明は、ワークを搭載したテーブルを直線的に移動させる装置であり、載置したワークを回転させるテーブル(ターンテーブル)に適用できるものではない。
【0012】
このように、従来は、レジスト板をターンテーブルに精度良く確実に固定して回転させることができなかったため、回転させたターンテーブルがレジスト板とともに軸振れを起こしてしまうことがあり、ガラスマスタの精度を悪化させる原因なっていた。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、レジスト板を精度良く且つ容易にターンテーブルに固定できる光ディスク原盤露光装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、真空チャンバ内に設置されたターンテーブル上に搭載されたレジスト板に電子ビーム照射し、レジスト板を露光する光ディスク原盤露光装置であって、チャッキングテーブルと固定部材とで保持されたレジスト板がターンテーブルに固定され、レジスト板はターンテーブルとともに回転されることを特徴とする光ディスク原盤露光装置を提供するものである。
【0015】
以上の構成において、レジスト板は、チャッキングテーブルによって外周部が固定保持されるとともに、該チャッキングテーブルにネジ止めされた固定部材によって、該チャッキングテーブルの回転中心とレジスト板の回転中心とが一致するように、両面から圧着固定されることが好ましい。
これに加え、チャッキングテーブルのレジスト板が配置される側とは反対側の中心には、中央部にチャッキング用リブが凸設され、ターンテーブルに形成された開口部と嵌合するテーパ形状のセンターボスが形成され、ターンテーブルには、チャッキング用リブと噛合する形状のチャッキングピンが設置され、該センターボスがターンテーブルの開口部に嵌め込まれることにより、チャッキングテーブルの回転中心とターンテーブルの回転中心とが合致され、チャッキング用リブとチャッキングピンとが噛合することにより、チャッキングテーブルがターンテーブルに固着されることが好ましい。
【0016】
上記のいずれの構成においても、ターンテーブルには、該ターンテーブルの回転中心を中心点とした溝が形成され、該溝内には少なくとも一つの重りが該溝内を移動自在に配置されることが好ましい。
【0017】
上記のいずれの構成においても、ターンテーブルを回転駆動するモータの駆動軸には、ターンテーブルが設置された側と反対側の端に、ターンテーブルと略同一構造のダミーターンテーブルが配置されることが好ましい。この場合は、ダミーターンテーブルの質量は、ターンテーブルの質量よりも大きいことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について説明する。図1に、本発明を好適に実施した光ディスク原盤露光装置の構成を示す。
本実施形態に係る光ディスク原盤露光装置は、電子銃1、コンデンサレンズ2、電子ビーム変調部3(電極)、アパーチャ4からなる電子ビーム発生系と、電子ビーム偏向部5(電極)、第1のフォーカスレンズ6、第2のフォーカスレンズ7からなる電子ビームレンズ系と、ターンテーブル8、スピンドルモータ9、スライドユニット10、ロードロック室12、定盤14からなる駆動系を有しており、これらが真空チャンバ11に内に配置されている。
【0019】
電子ビームを発生させる電子ビーム発生系と電子ビームを収束させる電子ビームレンズ系とからなる電子ビームユニットは、本実施形態に係る光ディスク原盤露光装置の光源であり、これは真空チャンバ11内に設置されている。
【0020】
真空チャンバ11には、内部に配置されたターンテーブル8の延長上に予備チャンバとしてロードロック室12が配置されている。
【0021】
レジスト板13を回転・横移動させるための駆動系は、真空チャンバ11内の電子ビームユニットの直下に配置されており、レジスト板13を回転移動させることで、電子ビームユニットがレジスト板13上に収束させた電子ビームが、レジスト板13にスパイラル状や同心円状の溝を形成する。
【0022】
これらの各部材の筐体は、振動を除去するための石定盤14等に設置され、外乱振動の影響を防止している。
【0023】
電子ビームユニットの動作について説明する。
電子銃1が出射した電子ビームは、コンデンサレンズ2に入光するとコンデンサレンズ2によって集光され、平行光から収束光に変換される。コンデンサレンズ2によって集光された電子ビームは、一対の電極で構成された電子ビーム変調部3が発生させている電磁場を通過することで変調される。電子ビーム変調部3は、上記の電極対が発生させる電界の強度を変化させることで電子ビームを偏向させる。
【0024】
電子ビーム変調部3によって偏向された電子ビームは、アパーチャ4へ向けて照射される。
電子ビーム変調部3による電子ビームの偏向が大きければ、アパーチャ4の遮断効果によって電子ビームがレジスト板13まで到達せず、電子ビームの偏向が小さければ(全く偏向させない場合を含む)、アパーチャ4を通過した電子ビームがレジスト板13まで到達するため、電子ビーム変調部3の作用によって、光変調と同様のON/OFF変調が可能となる。
【0025】
また、アパーチャ4は、電子ビームが通過する際にそのビーム形状を所定の大きさに整形し、電子ビームレンズ系には、整形した電子ビームを導入させる。
【0026】
電子ビームレンズ系に入射した電子ビームは、一対の電極で構成された電子ビーム偏向部5が発生させている電磁場を通過することで偏向角が与えられる。電子ビーム偏向部5が電子ビームに偏向角を与えることにより、レジスト板13にウォブル溝を形成することが可能となる。なお、ウォブル溝をしないのであれば、電子ビーム偏向部5が電子ビームを偏向させる必要はない。
【0027】
電子ビーム偏向部5を通過した電子ビームは、第1のフォーカスレンズ6及び第2のフォーカスレンズ7によって焦点距離及びスポット径が調整され、回転するレジスト板13の面上に集光される。なお、第1のフォーカスレンズ6及び第2のフォーカスレンズ7は、レジスト板13の回転に伴う面ブレに追従して、フォーカス及びスポット径を調整するように駆動される。
【0028】
レジスト板13を回転駆動させる駆動系は、レーザ光を用いてレジスト板を露光する光ディスク原盤露光装置と基本的には同様であるが、電子ビーム露光特有の構成となっている。
【0029】
駆動系の動作について説明する。図2に、本実施形態に係る光ディスク原盤露光装置の駆動系の構成を示す。
駆動系は、装置の構成上真空チャンバ11内に設置する必要があり、真空チャンバ11内に収納できるように小型化する必要がある。
ターンテーブル8を回転させるスピンドルモータ9は、スライドユニット10上に設置されている。スライドユニット10が横移動することにより、レジスト板13にスパイラル状・同心円状に電子ビームを照射して、溝を形成することが可能となる。
【0030】
電磁場が電子ビームに与える影響を極力低減するため、スピンドルモータ9には磁気シールドが施されており、回転モータによって発生する電磁場が電子ビームに影響を与えないようになっている。
【0031】
また、スライドユニット10においても、クロスローラガイド33を用いることで、空気圧で移動対象を浮上させて移動させるエアスライドを使用した場合に生じる真空チャンバ11内の真空破壊(真空度が低下すること)を防止するとともに、エアスライドと同等の高剛性化を図っている。
【0032】
露光半径位置の制御は、分解能の高いスケール(例えば、レーザスケール)30やディテクタ31によってターンテーブル8の移動距離をリアルタイムに測定し、送りモータ32とスピンドルモータ9とを同期制御することによって行う。
換言すると、スケール30やディテクタ31を用いることにより、露光半径位置を検出し、検出結果に基づいて送りモータ32とスピンドルモータ9とを同期制御することで、レジスト板上に所定形状(スパイラルや同心円など)の溝が形成されるようにレジスト板13を回転及び横移動させる。なお、移動ベース28はスプリング35によって弾発付勢されており、送りモータ32が送りネジ34を回転させることによって、スプリング35の弾性力に打ち勝って送りネジ34の軸方向に沿って移動する。
【0033】
また、スケール30は、移動ベース28、固定ベース27に設置されているため、ターンテーブル8の設置環境と同じ真空チャンバ11内に存在することとなる。よって、スケール30やディテクタ31は、大気中に設置された場合とは異なり、空気の揺らぎなどの影響を受けないため、位置測定及び駆動制御を正確かつ安定して行うことができる。
【0034】
図3に、ターンテーブル8の構造を示す。
ターンテーブル8の上面には、同心円上に溝15が形成されており、溝15の内部には、バランスウェイト16が配置されている。レジスト板13を取り付けた状態でターンテーブル8を回転させると、バランスウェイト16はレジスト板13の取付時の偏芯による振動を低減する位置へ自動的に移動し、軸ブレによる振動を抑制する。なお、バランスウェイト16は、レジスト板13の質量に応じて複数個配置される。
【0035】
ターンテーブル8上に溝15を形成し、この中にバランスウェイト16を配置する構造としたことにより、レジスト板13の種類に応じた最適なバランスウェイト16を適用することが可能となる。
また、バランスウェイトを組み合わせることにより、ターンテーブルの回転数を変化させながら行うCLV露光(Constant Liner Velocity )の時などにも、その時々の回転数に合わせて偏心を除去することが可能となる。
【0036】
図4に、ターンテーブル8を回転駆動するスピンドルモータ9の駆動軸の状態を示す。
スピンドルモータ9の駆動軸には、ターンテーブル8が固定されている側と反対側の端に、ターンテーブル8と同様の構造のダミーターンテーブル26が固定されており、スピンドルモータ9を回転させると、ターンテーブル8とともにダミーターンテール26も回転する。スピンドルモータ9の駆動軸の両端にそれぞれ固定されたターンテーブル8とダミーターンテーブル26とは、駆動軸のバランスをとり、スピンドルモータ9を回転させた際の軸ブレを軽減する。
【0037】
ダミーターンテーブル26には、レジスト板13が取り付けられるターンテーブル8よりも質量が大であるものを用いる。ダミーターンテーブル26の質量をターンテーブル8よりも大きくすることで、スピンドルモータ9の駆動軸に作用する慣性力は、ダミーターンテーブル26が支配的となり、レジスト板13の偏芯が軸ブレに与える影響は小さくなる。
【0038】
レジスト板13は、チャッキングテーブル17及びテーブル押さえ18によってターンテーブル8に固定される。このため、真空チャンバ11内においてレジスト板13をターンテーブル8の中心を基準として確実に固定できる。
また、チャッキングテーブル17及びテーブル押さえ18によってレジスト板13を上下から圧着固定する構造であるため、レジスト板の厚さは自由に変えることができる。
【0039】
図5に、チャッキングテーブル17をターンテーブル8に固定した状態を示す。レジスト板13は、チャッキングテーブル17によって外周部の少なくとも3点が支持されて固定されている。テーブル押さえ18はチャッキングテーブルにネジ止めされており、レジスト板13は、チャッキングテーブル17とテーブル押さえ18との間に挟まれて保持されている。
【0040】
チャッキングテーブル17の裏面に形成されたテーパ状のセンターボスは、ターンテーブル8に形成された開口部に挿入されており、これによりチャッキングテーブル17は、ターンテーブル8の所定の位置(ターンテーブル8の回転中心とチャッキングテーブル17の回転中心とが一致する位置)に位置決めされる。
【0041】
センターボスは、チャッキングピン19と噛み合うようになっており、チャッキングピン19の間に挿入された固定ピン20のテーパ部が、チャッキングピン19を固定し、センターボスとの噛合が外れないようにしている。
【0042】
固定ピン20のテーパ部をチャッキングピン19の間から引き抜くと、チャッキングピン19とセンターボスとの噛み合わせが解除され、図6に示すように、チャッキングテーブル17とターンテーブル8とを分離することが可能となる。
【0043】
ロードロック室12は、ワークであるレジスト板を真空チャンバ11内に入れるための予備室である。通常、レジスト板13を露光する際には、真空チャンバ11内の気圧を1.0×10-6Torr(1.33×10-4Pa)以下に減圧する必要があるため、レジスト板13の設置や取り出しのたびに真空チャンバ11を大気開放していると、所定の真空圧まで減圧するために多大な時間を要してしまう。
【0044】
そこで、本実施形態においては、予備室としてロードロック室12を設けておき、真空チャンバ11内は常時1.0×10-6Torr以下の真空度を保つように制御する。ワーク(レジスト板13)投入の際は、ロードロック室12を大気開放してレジスト板13をロードロック室12に設置した後、真空チャンバ11と同等の真空度となるまでロードロック室12内を減圧する。
【0045】
ロードロック室12内の真空度が真空チャンバ11内と同程度となったら、ロードロック室12と真空チャンバ11とを隔てている隔壁を開き、レジスト板13を真空チャンバ11内に搬送し、ターンテーブル8上にレジスト板13を設置する。
【0046】
上記のように、予備の真空室としてロードロック室12を設けることで、レジスト板13を露光する際に、レジスト板13をターンテーブル8上に取り付けてから露光を開始するまでの時間を大幅に低減できる。
【0047】
また、真空チャンバ11内に配置されたターンテーブル8の中心にレジスト板13を固定できるため、レジスト板13の偏芯による振動を低減し、ピッチ誤差に与える影響を低減できる。
【0048】
また、レジスト板13の厚さを自由に選択できるため、例えば、0.6〜1.2mmガラスやSiウエハやなどをレジスト板13の素材として適用することが可能となる。
【0049】
また、ロードロック室12に配置したレジスト板13を、確実にターンテーブル8の回転中心に合致させ、ターンテーブル8を回転させる際の振動を低減できる。
【0050】
また、ターンテーブル8が回転する際には、溝15内に配置されたバランスウェイト16が移動するため、スピンドルモータ9の駆動軸の軸ブレを抑制できる。さらに、バランスウェイト16の数を調整することによって、レジスト板13の種類に応じて最適なバランスウェイトを設置することが可能となる。
【0051】
また、レジスト板13の偏芯が原因で発生する振動をダミーターンテーブル26が抑制するため、スピンドルモータ9の駆動軸は、理想的な軸を中心として振動することなく回転する。さらに、ダミーターンテーブル26の質量をターンテーブル8の質量よりも大きくすれば、レジスト板13をターンテーブル8へ固定した際に偏芯が生じていても、スピンドルモータ9の駆動軸に発生する軸ブレを小さくできる。
【0052】
なお、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されることはない。
例えば、上記実施形態において示した電子ビーム発生系や電子ビームレンズ系の構成は、本発明の実施の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
また、ターンテーブルの送り機構なども上記実施形態の構成に限定されるものではない。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかなように、本発明によれば、レジスト板を精度良く且つ容易にターンテーブルに固定できる光ディスク原盤露光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を好適に実施した光ディスク原盤露光装置の構成を示す図である。
【図2】ターンテーブルを横方向へ移動させる駆動系の構成を示す図である。
【図3】ターンテーブルの構造例を示す図である。
【図4】ターンテーブルを回転させるモータの駆動軸の構成を示す図である。
【図5】チャッキングテーブルをターンテーブルに固定した状態を示す図である。
【図6】チャッキングテーブルとターンテーブルとを分離した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 電子銃
2 コンデンサレンズ
3 電子ビーム変調部(電極)
4 アパーチャ
5 電子ビーム偏向部(電極)
6 第1のフォーカスレンズ
7 第2のフォーカスレンズ
8 ターンテーブル
9 スピンドルモータ
10 スライドユニット
11 真空チャンバ
12 ロードロック室
13 レジスト板
14 定盤
15 溝
16 バランスウェイト
17 チャッキングテーブル
18 テーブル押さえ
19 チャッキングピン
20 固定ピン
26 ダミーターンテーブル
27 固定ベース
28 移動ベース
30 スケール
31 ディテクタ
32 送りモータ
33 クロスローラガイド
34 送りネジ
35 スプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト板をターンテーブル上で回転させながら露光して光ディスクの原盤を作成する「光ディスク原盤露光装置」に関し、特に、ターンテーブルの回転中心とレジスト板の中心とを確実に一致させて固定できる光ディスク原盤露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクを製造する際には、先ずガラス原盤(ガラスマスタ)を形成し、これを基に金属原盤(メタルマスタ)やスタンパなどを順次形成し、溶融したプラスチックをスタンパを型にして固める手法が用いられる。
【0003】
このため、光ディスクを製造する際の大本となるガラス原盤には、高い寸法精度が要求されており、ガラス原盤の精度が良くないと、これを基に製造した光ディスクの品質が低下してしまうこととなる。
【0004】
ガラス原盤を形成する際には、フォトレジストを塗布した円盤状のガラス基板(レジスト板)にレーザ光を照射して感光させることで信号を記録し、これを現像することでレーザ光を当てた部分のみを除去してピットを形成する方法が用いられる。
【0005】
光ディスクの原盤を露光させる従来の装置としては、特許文献1に開示される「光ディスク原盤露光装置」がある。
この装置は、真空チャンバとは別に、ワークであるレジスト板を真空チャンバ内に入れるための予備室としてロードロック室を設けておくことで、レジスト板を投入してから露光開始までの時間を短縮したものである。
【0006】
レジスト板にレーザ光を照射して感光させる(露光する)際には、原盤露光装置のターンテーブルにレジスト板を固定した上でターンテーブルを回転させる必要がある。レジスト板をターンテーブルに固定する方法としては、静電吸着や真空吸着などが用いられるが、これらの方法ではレジスタ板を固定時の偏芯によって軸振動が発生し、スパイラル状や同心円状に配設するピットのピッチ精度を悪化させる原因となる。
【0007】
レジスト板を精度良くターンテーブルに固定するために、レジスト板の外周基準で芯だしする方法を用いることがある。しかし、この場合は、レジスト板外周の加工精度を上げる必要があり、ガラス原盤自体が高価なものとなってしまう。
【0008】
なお、ワークが載置されるテーブルの位置を精密に制御するための従来技術としては、特許文献2に開示される「スライドテーブル装置」や特許文献3に開示される「摩擦進退駆動装置」がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−319190号公報
【特許文献2】
特開平11−195246号公報
【特許文献3】
特開平11−195248号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の発明のように、レジスト板の裏面に固定治具を設けた構造を取る場合がある。しかし、この場合には、治具中心とレジスト板の中心とを合わせる必要があり、また、レジスト板を再利用できなくなってしまう。
【0011】
また、特許文献2や特許文献3に開示される発明は、ワークを搭載したテーブルを直線的に移動させる装置であり、載置したワークを回転させるテーブル(ターンテーブル)に適用できるものではない。
【0012】
このように、従来は、レジスト板をターンテーブルに精度良く確実に固定して回転させることができなかったため、回転させたターンテーブルがレジスト板とともに軸振れを起こしてしまうことがあり、ガラスマスタの精度を悪化させる原因なっていた。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、レジスト板を精度良く且つ容易にターンテーブルに固定できる光ディスク原盤露光装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、真空チャンバ内に設置されたターンテーブル上に搭載されたレジスト板に電子ビーム照射し、レジスト板を露光する光ディスク原盤露光装置であって、チャッキングテーブルと固定部材とで保持されたレジスト板がターンテーブルに固定され、レジスト板はターンテーブルとともに回転されることを特徴とする光ディスク原盤露光装置を提供するものである。
【0015】
以上の構成において、レジスト板は、チャッキングテーブルによって外周部が固定保持されるとともに、該チャッキングテーブルにネジ止めされた固定部材によって、該チャッキングテーブルの回転中心とレジスト板の回転中心とが一致するように、両面から圧着固定されることが好ましい。
これに加え、チャッキングテーブルのレジスト板が配置される側とは反対側の中心には、中央部にチャッキング用リブが凸設され、ターンテーブルに形成された開口部と嵌合するテーパ形状のセンターボスが形成され、ターンテーブルには、チャッキング用リブと噛合する形状のチャッキングピンが設置され、該センターボスがターンテーブルの開口部に嵌め込まれることにより、チャッキングテーブルの回転中心とターンテーブルの回転中心とが合致され、チャッキング用リブとチャッキングピンとが噛合することにより、チャッキングテーブルがターンテーブルに固着されることが好ましい。
【0016】
上記のいずれの構成においても、ターンテーブルには、該ターンテーブルの回転中心を中心点とした溝が形成され、該溝内には少なくとも一つの重りが該溝内を移動自在に配置されることが好ましい。
【0017】
上記のいずれの構成においても、ターンテーブルを回転駆動するモータの駆動軸には、ターンテーブルが設置された側と反対側の端に、ターンテーブルと略同一構造のダミーターンテーブルが配置されることが好ましい。この場合は、ダミーターンテーブルの質量は、ターンテーブルの質量よりも大きいことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について説明する。図1に、本発明を好適に実施した光ディスク原盤露光装置の構成を示す。
本実施形態に係る光ディスク原盤露光装置は、電子銃1、コンデンサレンズ2、電子ビーム変調部3(電極)、アパーチャ4からなる電子ビーム発生系と、電子ビーム偏向部5(電極)、第1のフォーカスレンズ6、第2のフォーカスレンズ7からなる電子ビームレンズ系と、ターンテーブル8、スピンドルモータ9、スライドユニット10、ロードロック室12、定盤14からなる駆動系を有しており、これらが真空チャンバ11に内に配置されている。
【0019】
電子ビームを発生させる電子ビーム発生系と電子ビームを収束させる電子ビームレンズ系とからなる電子ビームユニットは、本実施形態に係る光ディスク原盤露光装置の光源であり、これは真空チャンバ11内に設置されている。
【0020】
真空チャンバ11には、内部に配置されたターンテーブル8の延長上に予備チャンバとしてロードロック室12が配置されている。
【0021】
レジスト板13を回転・横移動させるための駆動系は、真空チャンバ11内の電子ビームユニットの直下に配置されており、レジスト板13を回転移動させることで、電子ビームユニットがレジスト板13上に収束させた電子ビームが、レジスト板13にスパイラル状や同心円状の溝を形成する。
【0022】
これらの各部材の筐体は、振動を除去するための石定盤14等に設置され、外乱振動の影響を防止している。
【0023】
電子ビームユニットの動作について説明する。
電子銃1が出射した電子ビームは、コンデンサレンズ2に入光するとコンデンサレンズ2によって集光され、平行光から収束光に変換される。コンデンサレンズ2によって集光された電子ビームは、一対の電極で構成された電子ビーム変調部3が発生させている電磁場を通過することで変調される。電子ビーム変調部3は、上記の電極対が発生させる電界の強度を変化させることで電子ビームを偏向させる。
【0024】
電子ビーム変調部3によって偏向された電子ビームは、アパーチャ4へ向けて照射される。
電子ビーム変調部3による電子ビームの偏向が大きければ、アパーチャ4の遮断効果によって電子ビームがレジスト板13まで到達せず、電子ビームの偏向が小さければ(全く偏向させない場合を含む)、アパーチャ4を通過した電子ビームがレジスト板13まで到達するため、電子ビーム変調部3の作用によって、光変調と同様のON/OFF変調が可能となる。
【0025】
また、アパーチャ4は、電子ビームが通過する際にそのビーム形状を所定の大きさに整形し、電子ビームレンズ系には、整形した電子ビームを導入させる。
【0026】
電子ビームレンズ系に入射した電子ビームは、一対の電極で構成された電子ビーム偏向部5が発生させている電磁場を通過することで偏向角が与えられる。電子ビーム偏向部5が電子ビームに偏向角を与えることにより、レジスト板13にウォブル溝を形成することが可能となる。なお、ウォブル溝をしないのであれば、電子ビーム偏向部5が電子ビームを偏向させる必要はない。
【0027】
電子ビーム偏向部5を通過した電子ビームは、第1のフォーカスレンズ6及び第2のフォーカスレンズ7によって焦点距離及びスポット径が調整され、回転するレジスト板13の面上に集光される。なお、第1のフォーカスレンズ6及び第2のフォーカスレンズ7は、レジスト板13の回転に伴う面ブレに追従して、フォーカス及びスポット径を調整するように駆動される。
【0028】
レジスト板13を回転駆動させる駆動系は、レーザ光を用いてレジスト板を露光する光ディスク原盤露光装置と基本的には同様であるが、電子ビーム露光特有の構成となっている。
【0029】
駆動系の動作について説明する。図2に、本実施形態に係る光ディスク原盤露光装置の駆動系の構成を示す。
駆動系は、装置の構成上真空チャンバ11内に設置する必要があり、真空チャンバ11内に収納できるように小型化する必要がある。
ターンテーブル8を回転させるスピンドルモータ9は、スライドユニット10上に設置されている。スライドユニット10が横移動することにより、レジスト板13にスパイラル状・同心円状に電子ビームを照射して、溝を形成することが可能となる。
【0030】
電磁場が電子ビームに与える影響を極力低減するため、スピンドルモータ9には磁気シールドが施されており、回転モータによって発生する電磁場が電子ビームに影響を与えないようになっている。
【0031】
また、スライドユニット10においても、クロスローラガイド33を用いることで、空気圧で移動対象を浮上させて移動させるエアスライドを使用した場合に生じる真空チャンバ11内の真空破壊(真空度が低下すること)を防止するとともに、エアスライドと同等の高剛性化を図っている。
【0032】
露光半径位置の制御は、分解能の高いスケール(例えば、レーザスケール)30やディテクタ31によってターンテーブル8の移動距離をリアルタイムに測定し、送りモータ32とスピンドルモータ9とを同期制御することによって行う。
換言すると、スケール30やディテクタ31を用いることにより、露光半径位置を検出し、検出結果に基づいて送りモータ32とスピンドルモータ9とを同期制御することで、レジスト板上に所定形状(スパイラルや同心円など)の溝が形成されるようにレジスト板13を回転及び横移動させる。なお、移動ベース28はスプリング35によって弾発付勢されており、送りモータ32が送りネジ34を回転させることによって、スプリング35の弾性力に打ち勝って送りネジ34の軸方向に沿って移動する。
【0033】
また、スケール30は、移動ベース28、固定ベース27に設置されているため、ターンテーブル8の設置環境と同じ真空チャンバ11内に存在することとなる。よって、スケール30やディテクタ31は、大気中に設置された場合とは異なり、空気の揺らぎなどの影響を受けないため、位置測定及び駆動制御を正確かつ安定して行うことができる。
【0034】
図3に、ターンテーブル8の構造を示す。
ターンテーブル8の上面には、同心円上に溝15が形成されており、溝15の内部には、バランスウェイト16が配置されている。レジスト板13を取り付けた状態でターンテーブル8を回転させると、バランスウェイト16はレジスト板13の取付時の偏芯による振動を低減する位置へ自動的に移動し、軸ブレによる振動を抑制する。なお、バランスウェイト16は、レジスト板13の質量に応じて複数個配置される。
【0035】
ターンテーブル8上に溝15を形成し、この中にバランスウェイト16を配置する構造としたことにより、レジスト板13の種類に応じた最適なバランスウェイト16を適用することが可能となる。
また、バランスウェイトを組み合わせることにより、ターンテーブルの回転数を変化させながら行うCLV露光(Constant Liner Velocity )の時などにも、その時々の回転数に合わせて偏心を除去することが可能となる。
【0036】
図4に、ターンテーブル8を回転駆動するスピンドルモータ9の駆動軸の状態を示す。
スピンドルモータ9の駆動軸には、ターンテーブル8が固定されている側と反対側の端に、ターンテーブル8と同様の構造のダミーターンテーブル26が固定されており、スピンドルモータ9を回転させると、ターンテーブル8とともにダミーターンテール26も回転する。スピンドルモータ9の駆動軸の両端にそれぞれ固定されたターンテーブル8とダミーターンテーブル26とは、駆動軸のバランスをとり、スピンドルモータ9を回転させた際の軸ブレを軽減する。
【0037】
ダミーターンテーブル26には、レジスト板13が取り付けられるターンテーブル8よりも質量が大であるものを用いる。ダミーターンテーブル26の質量をターンテーブル8よりも大きくすることで、スピンドルモータ9の駆動軸に作用する慣性力は、ダミーターンテーブル26が支配的となり、レジスト板13の偏芯が軸ブレに与える影響は小さくなる。
【0038】
レジスト板13は、チャッキングテーブル17及びテーブル押さえ18によってターンテーブル8に固定される。このため、真空チャンバ11内においてレジスト板13をターンテーブル8の中心を基準として確実に固定できる。
また、チャッキングテーブル17及びテーブル押さえ18によってレジスト板13を上下から圧着固定する構造であるため、レジスト板の厚さは自由に変えることができる。
【0039】
図5に、チャッキングテーブル17をターンテーブル8に固定した状態を示す。レジスト板13は、チャッキングテーブル17によって外周部の少なくとも3点が支持されて固定されている。テーブル押さえ18はチャッキングテーブルにネジ止めされており、レジスト板13は、チャッキングテーブル17とテーブル押さえ18との間に挟まれて保持されている。
【0040】
チャッキングテーブル17の裏面に形成されたテーパ状のセンターボスは、ターンテーブル8に形成された開口部に挿入されており、これによりチャッキングテーブル17は、ターンテーブル8の所定の位置(ターンテーブル8の回転中心とチャッキングテーブル17の回転中心とが一致する位置)に位置決めされる。
【0041】
センターボスは、チャッキングピン19と噛み合うようになっており、チャッキングピン19の間に挿入された固定ピン20のテーパ部が、チャッキングピン19を固定し、センターボスとの噛合が外れないようにしている。
【0042】
固定ピン20のテーパ部をチャッキングピン19の間から引き抜くと、チャッキングピン19とセンターボスとの噛み合わせが解除され、図6に示すように、チャッキングテーブル17とターンテーブル8とを分離することが可能となる。
【0043】
ロードロック室12は、ワークであるレジスト板を真空チャンバ11内に入れるための予備室である。通常、レジスト板13を露光する際には、真空チャンバ11内の気圧を1.0×10-6Torr(1.33×10-4Pa)以下に減圧する必要があるため、レジスト板13の設置や取り出しのたびに真空チャンバ11を大気開放していると、所定の真空圧まで減圧するために多大な時間を要してしまう。
【0044】
そこで、本実施形態においては、予備室としてロードロック室12を設けておき、真空チャンバ11内は常時1.0×10-6Torr以下の真空度を保つように制御する。ワーク(レジスト板13)投入の際は、ロードロック室12を大気開放してレジスト板13をロードロック室12に設置した後、真空チャンバ11と同等の真空度となるまでロードロック室12内を減圧する。
【0045】
ロードロック室12内の真空度が真空チャンバ11内と同程度となったら、ロードロック室12と真空チャンバ11とを隔てている隔壁を開き、レジスト板13を真空チャンバ11内に搬送し、ターンテーブル8上にレジスト板13を設置する。
【0046】
上記のように、予備の真空室としてロードロック室12を設けることで、レジスト板13を露光する際に、レジスト板13をターンテーブル8上に取り付けてから露光を開始するまでの時間を大幅に低減できる。
【0047】
また、真空チャンバ11内に配置されたターンテーブル8の中心にレジスト板13を固定できるため、レジスト板13の偏芯による振動を低減し、ピッチ誤差に与える影響を低減できる。
【0048】
また、レジスト板13の厚さを自由に選択できるため、例えば、0.6〜1.2mmガラスやSiウエハやなどをレジスト板13の素材として適用することが可能となる。
【0049】
また、ロードロック室12に配置したレジスト板13を、確実にターンテーブル8の回転中心に合致させ、ターンテーブル8を回転させる際の振動を低減できる。
【0050】
また、ターンテーブル8が回転する際には、溝15内に配置されたバランスウェイト16が移動するため、スピンドルモータ9の駆動軸の軸ブレを抑制できる。さらに、バランスウェイト16の数を調整することによって、レジスト板13の種類に応じて最適なバランスウェイトを設置することが可能となる。
【0051】
また、レジスト板13の偏芯が原因で発生する振動をダミーターンテーブル26が抑制するため、スピンドルモータ9の駆動軸は、理想的な軸を中心として振動することなく回転する。さらに、ダミーターンテーブル26の質量をターンテーブル8の質量よりも大きくすれば、レジスト板13をターンテーブル8へ固定した際に偏芯が生じていても、スピンドルモータ9の駆動軸に発生する軸ブレを小さくできる。
【0052】
なお、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されることはない。
例えば、上記実施形態において示した電子ビーム発生系や電子ビームレンズ系の構成は、本発明の実施の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
また、ターンテーブルの送り機構なども上記実施形態の構成に限定されるものではない。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかなように、本発明によれば、レジスト板を精度良く且つ容易にターンテーブルに固定できる光ディスク原盤露光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を好適に実施した光ディスク原盤露光装置の構成を示す図である。
【図2】ターンテーブルを横方向へ移動させる駆動系の構成を示す図である。
【図3】ターンテーブルの構造例を示す図である。
【図4】ターンテーブルを回転させるモータの駆動軸の構成を示す図である。
【図5】チャッキングテーブルをターンテーブルに固定した状態を示す図である。
【図6】チャッキングテーブルとターンテーブルとを分離した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 電子銃
2 コンデンサレンズ
3 電子ビーム変調部(電極)
4 アパーチャ
5 電子ビーム偏向部(電極)
6 第1のフォーカスレンズ
7 第2のフォーカスレンズ
8 ターンテーブル
9 スピンドルモータ
10 スライドユニット
11 真空チャンバ
12 ロードロック室
13 レジスト板
14 定盤
15 溝
16 バランスウェイト
17 チャッキングテーブル
18 テーブル押さえ
19 チャッキングピン
20 固定ピン
26 ダミーターンテーブル
27 固定ベース
28 移動ベース
30 スケール
31 ディテクタ
32 送りモータ
33 クロスローラガイド
34 送りネジ
35 スプリング
Claims (6)
- 真空チャンバ内に設置されたターンテーブル上に搭載されたレジスト板に電子ビーム照射し、前記レジスト板を露光する光ディスク原盤露光装置であって、
チャッキングテーブルと固定部材とで保持されたレジスト板が前記ターンテーブルに固定され、前記レジスト板は前記ターンテーブルとともに回転されることを特徴とする光ディスク原盤露光装置。 - 前記レジスト板は、前記チャッキングテーブルによって外周部が固定保持されるとともに、該チャッキングテーブルにネジ止めされた固定部材によって、該チャッキングテーブルの回転中心と前記レジスト板の回転中心とが一致するように、両面から圧着固定されることを特徴とする請求項1記載の光ディスク原盤露光装置。
- 前記チャッキングテーブルの前記レジスト板が配置される側とは反対側の中心には、中央部にチャッキング用リブが凸設され、前記ターンテーブルに形成された開口部と嵌合するテーパ形状のセンターボスが形成され、
前記ターンテーブルには、前記チャッキング用リブと噛合する形状のチャッキングピンが設置され、
該センターボスが前記ターンテーブルの開口部に嵌め込まれることにより、前記チャッキングテーブルの回転中心と前記ターンテーブルの回転中心とが合致され、
前記チャッキング用リブと前記チャッキングピンとが噛合することにより、前記チャッキングテーブルが前記ターンテーブルに固着されることを特徴とする請求項2記載の光ディスク原盤露光装置。 - 前記ターンテーブルには、該ターンテーブルの回転中心を中心点とした溝が形成され、該溝内には少なくとも一つの重りが該溝内を移動自在に配置されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の光ディスク原盤露光装置。
- 前記ターンテーブルを回転駆動するモータの駆動軸には、前記ターンテーブルが設置された側と反対側の端に、前記ターンテーブルと略同一構造のダミーターンテーブルが配置されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の光ディスク原盤露光装置。
- 前記ダミーターンテーブルの質量は、前記ターンテーブルの質量よりも大きいことを特徴とする請求項5記載の光ディスク原盤露光装置。
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WO2009110046A1 (ja) * | 2008-03-05 | 2009-09-11 | 富士フイルム株式会社 | フォトレジスト層を有するワークの加工方法 |
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2002
- 2002-12-26 JP JP2002378463A patent/JP2004213707A/ja not_active Withdrawn
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WO2009110046A1 (ja) * | 2008-03-05 | 2009-09-11 | 富士フイルム株式会社 | フォトレジスト層を有するワークの加工方法 |
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