JP2004211276A - 製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、離解を高めた製紙原料の離解装置を提供することを目的としている。
【解決手段】製紙原料の離解装置Aは、回転自在に支持され、内方に受け入れられた製紙原料2を内壁17に設けた係止部16で係止させる回転ドラム1と、この回転ドラム1の内方で係止部16より落下する製紙原料2を跳ね飛ばす回転羽根3とを有するものである。
【選択図】図2
【解決手段】製紙原料の離解装置Aは、回転自在に支持され、内方に受け入れられた製紙原料2を内壁17に設けた係止部16で係止させる回転ドラム1と、この回転ドラム1の内方で係止部16より落下する製紙原料2を跳ね飛ばす回転羽根3とを有するものである。
【選択図】図2
Description
【0001】
本発明は、製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法に係り、特に、離解を高めた製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製紙原料、例えば、古紙、使用済みのダンボ−ル等を再生紙として処理する場合、処理工場において受け入れられる製紙原料はプレス等で圧縮されているため、ベ−ルブレ−カ等により圧縮されている製紙原料をばらばらにし、その後、ばらばらにした製紙原料を回転ドラム内に導き、回転ドラム内において水を噴霧させると共に、回転ドラムの内壁に設けた係止部(突起)により製紙原料を掻き揚げて自然落下させて製紙原料を徐々に離解させるようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した製紙原料の離解装置にあっては、図8に示すように、回転ドラム200の内壁に設けた係止部(突起)201により製紙原料202を掻き揚げて自然落下させて製紙原料202を離解させるため、効率が悪く処理時間がかかると共に、回転ドラム200の長さも大きくなり、更に、設置スペ−スをも大きく取ってしまうという問題点があった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を考慮してなされたもので、離解を高めた製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法を提供するものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の製紙原料の離解装置は、回転自在に支持され、内方に受け入れられた製紙原料を内壁に設けた係止部で係止させる回転ドラムと、この回転ドラムの内方に設けられ、前記係止部より落下する前記製紙原料を跳ね飛ばす回転羽根とを有するものである。
【0004】
また、請求項2記載の製紙原料の離解方法は、回転ドラムの内壁に設けた係止部に係止した製紙原料を前記回転ドラムの回転により落下させ、落下する前記製紙原料を前記回転ドラムの内方に設けた回転羽根で打撃して前記回転ドラムの内壁に衝突させ、その後、落下させて前記回転ドラムの内壁の底部に衝突させて前記製紙原料を離解させるものである。
【0005】
また、請求項3記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラムは、前記回転ドラムの直径より、前記受入部と前記排出部との距離が長い長手形状部材で、この長手形状部材の長手方向が水平方向に沿うように設置され、前記排出部が前記受入部より低くなるように設置され、前記受入部で受け入れられる前記製紙原料は、攪拌装置で水と共に攪拌され、前記攪拌装置で攪拌され、水を含んだ前記製紙原料を搬送装置で前記受入部へ搬送されるものである
【0006】
また、請求項4記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラムの内壁に設けた係止部は、前記製紙原料を前記受入部から前記排出部へ向かって送るように形成された送り羽根であり、前記受入部で受け入れられる前記製紙原料は、攪拌装置で水と共に攪拌され、前記攪拌装置で攪拌され、水を含んだ前記製紙原料を搬送装置で前記受入部へ搬送されるものである。
【0007】
また、請求項5記載の製紙原料の離解装置は、請求項3又は4記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラム内にあって、前記排出部に位置する前記製紙原料に水を供給する水供給部材が設けられているものである。
【0008】
また、請求項6記載の製紙原料の離解装置は、請求項3又は4記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、回転羽根が設けられた前記回転ドラムの内壁と前記複数の開口部が設けられた前記回転ドラムの内壁との間の前記回転ドラムの内壁に外側に張り出す張り出し部が設けられ、前記回転ドラム内にあって、前記張り出し部内に水を供給する水供給部材が設けられ、前記張り出し部内に位置する前記製紙原料に前記水供給部材からの水を供給して前記製紙原料を希釈させるものである。
【0009】
また、請求項7記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、この排出部から排出された前記製紙原料を受け入れ、水と共に攪拌する攪拌部材と第1の開口部を複数有するスクリ−ンとを有するスクリ−ン装置を有し、前記第1の開口部の大きさは、前記開口部の大きさより小さく形成され、前記第1の開口部を通過してきた前記製紙原料を前記スクリ−ン装置の外へ排出させるものである。
【0010】
また、請求項8記載の製紙原料の離解装置は、請求項7記載の製紙原料の離解装置において、スクリ−ン装置を通過できない製紙原料を受け入れ、前記製紙原料から異物を分離する第2の開口部を側壁に複数有する第1の回転ドラムと、この第1の回転ドラムの前記第2の開口部は、開口部より小さく、第1の開口部より大きく形成され、前記第1の回転ドラムの前記第2の開口部を通過してきた前記製紙原料を前記スクリ−ン装置の受入側である前記スクリ−ンの1次室へ導くものである。
【0011】
また、請求項9記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記回転ドラムの他方の開放された端面は前記回転ドラムで離解できない製紙原料を排出する回転ドラム排出部であり、前記回転ドラムの前記一方の開放された端面より前記他方の開放された端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の回転ドラム側面開口部が形成され、前記回転ドラムの前記一方の開放された端面より前記他方の開放された端面に近い側の前記回転ドラムの側面に対向して覆うように設けられた略円筒形状の側面覆い体と、前記回転ドラムの前記一方の開放された端面に近い側の前記略円筒形状の側面覆い体の端面は閉塞し、この閉塞した前記略円筒形状の側面覆い体の端面と反対側の端面は開放し、前記側面覆い体は前記回転ドラム側面開口部より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部を有し、前記側面覆い体又は前記側面覆い体内の前記回転ドラムの側面であって、実質的に螺旋状に設けられ、前記回転ドラム側面開口部を通過してきた前記製紙原料を前記側面覆い体の開放された前記端面に向かうように設けられた送り部材と、前記回転ドラム内に設けられ、水を供給する水供給部材と、を備えているものである。
【0012】
【実施例】
本発明の一実施例の製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法を図面を参照して説明する。図1乃至図6において、Aは製紙原料の離解装置で、製紙原料の離解装置Aの回転ドラム1は、回転自在に支持され、具体的には、一対の支持ロ−ラ(又はギヤ)11、12、駆動ロ−ラ(又はギヤ)13により回転自在に支持されている。
駆動ロ−ラ13はモ−タ14により駆動し、駆動ロ−ラ13は回転ドラム1の外周に設けられた駆動ロ−ラ13に係合する係合部15を備えている。駆動ロ−ラ13は、図2及び図3に示すように、反時計回りに回転し、回転ドラム1は時計回りにゆっくりと回転(例えば、10〜20rpm )するようになっている。
【0013】
回転ドラム1には、回転ドラム1の内方に受け入れられた製紙原料2を係止させる係止部(例えば、突起)16が設けられている。また、回転ドラム1の内方には、係止部16より落下する製紙原料2を跳ね飛ばす回転羽根3が設けられている。回転羽根3の回転中心は、回転ドラム1の内方にあって、例えば、回転ドラム1の中心より上方で、回転ドラム1の中心を通る垂直方向より変移した位置にあり、また、回転羽根3は、例えば、回転ドラム1の両端を回転自在に支持された回転軸31に取り付けられた胴部32の外周に羽根33を設けたもので、製紙原料2を跳ね飛ばす方向、本実施例では、図2及び図3に示すように、回転ドラム1と同方向の時計回りに回転し、回転ドラム1よりは回転速度が大きい、例えば、100 〜400 rpm (より好ましくは、100 〜200 rpm )で回転するようになっている。
【0014】
従って、図2及び図3に示すように、回転ドラム1の回転により、係止部16に係止された製紙原料2が回転羽根3で跳ね飛ばされ落下するため、製紙原料2に衝撃力が与えられ、製紙原料2の離解効果が増大する。
なお、特に、回転ドラム1の内壁17に設けた係止部16に係止した製紙原料2を回転ドラム1の回転により落下させ、落下する製紙原料2を回転ドラム1の内方に設けた回転羽根3で打撃して回転ドラム1の内壁17に衝突させ、その後、落下させて回転ドラム1の内壁17の底部18に衝突させて製紙原料2を離解させるようにすれば、製紙原料2は、回転羽根3による打撃、回転ドラム1の内壁17への衝突、回転ドラム1の内壁17の底部18への衝突等の衝撃力を受け、更に、製紙原料2は、回転羽根3により跳ね上げられた分、落下距離をも増大し、大きな衝撃力を与えられ、製紙原料2の離解効果がより増大する。
【0015】
また、図1、図4乃至図6に示すように、回転ドラム1の一方の開放された端面は製紙原料2を受け入れる受入部1Aであり、前記端面(受入部1A)より、回転ドラム1の他方の端面に近い側の回転ドラム1の側面には複数の開口部19が形成され、この複数の開口部19は回転ドラム1内の製紙原料2を排出する排出部1Bを形成している。そして、回転ドラム1は、回転ドラム1の直径より、受入部1Aと排出部1Bとの距離が長い長手形状部材で、この長手形状部材の長手方向が水平方向に沿うように設置されていると共に、排出部1Bが受入部1Aより低くなるように設置されている。そのため、受入部1Aを介して受け入れられた製紙原料2が回転ドラム1の回転に伴って排出部1Bへと排出されるようになっている。なお、上述した回転ドラム1の内壁17に設けた係止部16を製紙原料2を受入部1Aから排出部1Bへ向かって送るように送り羽根(図示しないが、例えば、螺旋状に形成された羽根)で形成するようにしても良い。
【0016】
また、受入部1Aで受け入れられる製紙原料は水を含んだ製紙原料が好適であり、そのため、製紙原料の離解装置Aの前処理機として、製紙原料2を水と共に攪拌する攪拌装置5が設置されている(図4及び図5参照)。攪拌装置5は、製紙原料を水と共に攪拌するもので、例えば、パルパ−で、パルパ−5において、コンベヤ6によりプレス等で圧縮された製紙原料2が、水配管7により水が、パルパ−5の槽51内にそれぞれ導かれると共に、インペラ52により攪拌され、製紙原料2は水を十分含むこととなる。攪拌装置5で攪拌され、水を含んだ製紙原料2は搬送装置(例えば、スクリュ−コンベヤ)8により受入部1Aへと搬送される。
【0017】
また、図6に示すように、回転羽根3が設けられた回転ドラム1の内壁と複数の開口部19が設けられた回転ドラム1の内壁との間には、回転ドラム1の内壁に外側に張り出す張り出し部1Cが設けられている。そして、回転ドラム1内にあって、張り出し部1C内に水を供給する水供給部材91が設けられ、張り出し部1C内に位置する製紙原料2に水供給部材91からの水を供給して製紙原料2の濃度を希釈させるようになっている。その結果、回転ドラム1で離解された製紙原料2が張り出し部1C内に位置し、この張り出し部1C内に位置した製紙原料2に水供給部材91からの水の供給により、製紙原料2の濃度を希釈させるため、回転ドラム1と水との協動による離解と、製紙原料2の濃度の希釈化により、開口部19で良繊維と異物との選別がより効果的となる。
【0018】
10はスクリ−ン装置で、スクリ−ン装置10は、排出部1Bから排出された(開口部19を通過してきた)製紙原料2を受け入れるもので、水と共に攪拌する攪拌部材101 と第1の開口部102 を複数有するスクリ−ンとを有している。
開口部19を通過してきた製紙原料2は、受け容器92、通路P1 を介してスクリ−ン装置10の受入側であるスクリ−ンの1次室10Aへと導かれるようになっている。また、スクリ−ンの1次室10Aへは、通路P1 ”により希釈水が導かれるようになっている。Vは通路P1 ”の中途に設けられたバルブで、バルブVの開閉度は、スクリ−ン装置10内に設けられた図示しないセンサによりスクリ−ン装置10内の液面が一定になるように液面レベルコントロ−ルLにより調整されるようになっている。なお、第1の開口部102 の大きさ(例えば、開口部の径が2.5mm 〜3mm )は、開口部19の大きさ(例えば、開口部の径が30mm〜50mm)より小さく形成されている。
【0019】
従って、開口部19により大きな異物を除去するため、大きな異物に伴うスクリ−ン装置10の攪拌部材101 への障害等を回避することができる。第1の開口部102 を通過してきた製紙原料2は精選原料としてスクリ−ン装置10の外へ排出される。スクリ−ン装置10の外への排出は、例えば、スクリ−ン装置10とチェストCを接続する通路P2 を介して、チェストCへと導かれる。P1 ’は、通路P2 に設けられたポンプである。
【0020】
また、スクリ−ン装置10を通過できない製紙原料2は、スクリ−ン装置10と第1の回転ドラム20を接続する通路P3 を介して第1の回転ドラム20へと導かれるようになっている。P2 ’は通路P3 の中途に設けられた無閉塞ポンプである。
第1の回転ドラム20は、スクリ−ン装置10を通過できない製紙原料2を受け入れ、製紙原料2から異物を分離する第2の開口部201 を側壁に複数有している。この第1の回転ドラム20の第2の開口部201 の大きさ(例えば、開口部の径が4mm 〜5mm )は、開口部19の大きさ(例えば、開口部の径が30mm〜50mm)より小さく、第1の開口部102 の大きさ(例えば、開口部の径が2.5mm 〜3mm )より大きく形成されている。第1の回転ドラム20の第2の開口部201 を通過してきた製紙原料2は、一端を第2の開口部201 に臨み、他端をスクリ−ン装置10に接続する通路P4 によりスクリ−ン装置10の受入側であるスクリ−ンの1次室10Aへと導びかれるようになっている。従って、スクリ−ン装置10を通過できない製紙原料2を第1の回転ドラム20の第2の開口部201 を介して通過してきた製紙原料2を再度スクリ−ン装置10を通すことにより製紙原料2より多くの有効繊維を得ることができるようになっている。
【0021】
なお、上述した実施例においては、図6に示すように、回転羽根3が設けられた回転ドラム1の内壁と複数の開口部19が設けられた回転ドラム1の内壁との間に、張り出し部1Cを設けたが、場合により、図7に示すように、張り出し部1Cを設けず、回転ドラム1内にあって、排出部1Bに位置する製紙原料2に水を供給する水供給部材91’を設けるようにしても良い。かかる場合、上述した実施例と同様に、回転ドラム1に回転羽根3による離解に加え、回転ドラム1と水との協動による離解機能を持たせることができ、しかも、離解された良繊維は開口部19を通過し、製紙原料2中の大きな異物は開口部19を通過できず、排出部1Bはスクリ−ンゾ−ンとしての機能をも合わせ持つことができる。なお、図7においては、図6と同一部分に同一符号を付して説明を一部省略している。
【0022】
なお、上述の実施例においては、回転ドラム1の他方の端面に近い側の回転ドラム1の側面に複数の開口部19が形成され、この複数の開口部19は回転ドラム1内の製紙原料を排出する排出部を形成しているため、回転ドラム1の長手方向の長さが長くなり、その分、設置面積が大となる不具合を生じる。この不具合を除去するようにした製紙原料の離解装置Aについて、説明する。
【0023】
図9において、回転ドラム1の一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部1Aとなっている。また、回転ドラム1の他方の開放された端面は回転ドラム1で離解できない製紙原料を排出する回転ドラム排出部1Cとなっている。91は水を供給する水供給部材で、水供給部材91は回転ドラム1内に設けられている。また、回転ドラム1の一方の開放された端面[符号1A(図9参照)]より他方の開放された端面[符号1C(図9参照)]に近い側の回転ドラム1の側面には複数の回転ドラム側面開口部19’(回転ドラム側面開口部19’は、例えば、回転ドラム1の側面に孔をあけたもの。)が形成されている。なお、水供給部材91の先端91aは、例えば、回転ドラム側面開口部19’に臨むように設けられている。
【0024】
60は略円筒形状の側面覆い体で、略円筒形状の側面覆い体60は、回転ドラム1の一方の開放された端面より他方の開放された端面に近い側の回転ドラム1の側面に対向して覆うように設けられている。本実施例の略円筒形状の側面覆い体60は中途に段部60aが形成されているが、図示しないが、中途に段部60aを形成せずストレ−トな円筒形状のもので形成しても良い。また、回転ドラム1の一方の開放された端面に近い側の略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]では閉塞し、この閉塞した略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]と反対側の端面[符号60b(図9、図10参照)]は開放している。そして、側面覆い体60は回転ドラム側面開口部19’より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部60c(側面覆い体開口部60cは、例えば、回転ドラム1の側面に孔をあけたもの。)を有している。側面覆い体開口部60cの下方には、受け容器92が設けられ、側面覆い体開口部60cを通過してきた製紙原料を受け入れるようになっている。
【0025】
また、70は送り部材で、送り部材70は側面覆い体60内の回転ドラム1の側面にあって、実質的に螺旋状に設けられ、回転ドラム側面開口部19’を通過してきた製紙原料を側面覆い体60の開放された端面に向かうように設けられている。ここに「実質的に螺旋状に設けられ」とは、送り部材70の螺旋が連続的に設けられている場合は勿論のこと、螺旋の中途が分断されていても、回転ドラム1の回転に伴い側面覆い体60内の製紙原料を側面覆い体60の開放された端面[符号60b(図9、図10参照)]に向かうように構成されている場合をも含む意であり、また、送り部材70は回転ドラム1の側面に設けたが、これに限らず、例えば、側面覆い体60に送り部材70を設けても良い。
【0026】
従って、回転ドラム側面開口部19’を介して側面覆い体60に導かれた製紙原料は、回転ドラム1の回転に伴って送り部材70の螺旋機構により受け容器92へと導かれ、その際、側面覆い体60の側面(円筒面)に設けた複数の開口部60cを介して回転ドラム1内の製紙原料は精選され、受け容器92へと導かれる。なお、側面覆い体60の側面覆い体開口部60cを通過しない製紙原料は、閉塞した略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]と反対側の端面[符号60b(図9、図10参照)]から排出され、容器80に受け入れられる。
【0027】
また、図10は、図9記載の閉塞した略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]と反対側の端面[符号60b(図9、図10参照)]の他端を回転ドラム1の受入部1Aまで延長し、それに伴い受け容器92の受入部が大きくなった製紙原料の離解装置Aを示すもので、それ以外は、図9記載のものと同じであるため、上述の実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する(図10参照)。なお、図9、図10記載の回転ドラム1内には、上述の実施例と同様、回転羽根3(例えば、回転ドラム1の両端を回転自在に支持された回転軸31に取り付けられた胴部32の外周に羽根33)が設けられている。また、図9、図10記載においては、回転ドラム側面開口部19’に対向する側面覆い体60の側面(円筒面)に側面覆い体開口部60cを設けていなが、場合により、回転ドラム側面開口部19’に対向する側面覆い体60の側面(円筒面)に側面覆い体開口部(図示せず)を設け、該側面覆い体開口部(図示せず)の下方には、受け容器(図示せず)を設けても良い。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の製紙原料の離解装置によれば、回転ドラムの回転により、係止部に係止された製紙原料が回転羽根で跳ね飛ばされ落下するため、製紙原料に衝撃力が与えられ、製紙原料の離解効果が増大し、引いては、回転ドラムのコンパクト化を図ることができる。
【0029】
請求項2記載の製紙原料の離解方法によれば、回転ドラムの内壁に設けた係止部に係止した製紙原料を前記回転ドラムの回転により落下させ、落下する前記製紙原料を前記回転ドラムの内方に設けた回転羽根で打撃して前記回転ドラムの内壁に衝突させ、その後、落下させて前記回転ドラムの内壁の底部に衝突させて前記製紙原料を離解させるため、製紙原料は、回転羽根の打撃、回転ドラムの内壁への衝突、回転ドラムの内壁の底部への衝突等による衝撃力を受け、更に、製紙原料は、回転羽根により跳ね上げられた分、落下距離をも増大し、大きな衝撃力を与えられ、製紙原料の離解効果がより増大し、引いては、回転ドラムのコンパクト化を図ることができる。
【0030】
請求項3記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、回転ドラムに供給された製紙原料は水を十分含んでいるため、回転ドラムの内部で水を噴霧していた従来のものに比較し、回転ドラムによる製紙原料の離解効果を高めることができる。
【0031】
請求項4記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、回転ドラムに供給された製紙原料は水を十分含んでいるため、回転ドラムの内部で水を噴霧していた従来のものに比較し、回転ドラムによる製紙原料の離解効果を高めることができ、また、回転ドラムの内壁に設けた係止部は、製紙原料を受入部から排出部へ向かって搬送する送り羽根の機能をも有するものである。
【0032】
請求項5記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項3又は4記載の発明の効果に加え、回転ドラムの一方の開放された端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面に複数の開口部を設け、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラム内にあって、前記排出部に位置する前記製紙原料に水を供給する水供給部材が設けられているため、回転ドラムに回転羽根による離解に加え、回転ドラムと水との協動による離解機能を持たせることができ、しかも、離解された良繊維は開口部を通過し、製紙原料中の大きな異物は開口部を通過できず、排出部はスクリ−ンゾ−ンとしての機能をも合わせ持つことができる。
【0033】
請求項6記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項5記載の発明の効果に加え、張り出し部内に位置する製紙原料に水供給部材からの水の供給により、製紙原料の濃度を希釈させるため、回転ドラムと水との協動による離解と、製紙原料の希釈化により、後の開口部で良繊維と異物との選別がより効果的となる。
【0034】
請求項7記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、スクリ−ン装置の第1の開口部の大きさは、回転ドラムの開口部の大きさより小さく形成されているため、回転ドラムの開口部により大きな異物が除去され、大きな異物に伴うスクリ−ン装置の攪拌部材への障害等を回避することができる。
【0035】
請求項8記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、スクリ−ン装置を通過できない製紙原料を第1の回転ドラムの第2の開口部を介して通過してきた製紙原料を再度スクリ−ン装置を通すことにより製紙原料より多くの有効繊維を得ることができる。
【0036】
請求項9記載の製紙原料の離解装置によれば、回転ドラムの一方の開放された端面より他方の開放された端面に近い側の回転ドラムの側面には複数の回転ドラム側面開口部が形成され、しかも、略円筒形状の側面覆い体は、回転ドラムの一方の開放された端面より他方の開放された端面に近い側の回転ドラムの側面に対向して覆うように設けられ、更に、側面覆い体は回転ドラム側面開口部より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部を有し、水供給部材が回転ドラム内に設けられているため、回転ドラムの長手方向の長さをそれ程長くすることなく、回転ドラム内のみならず、側面覆い体内においても、製紙原料を離解することができ、また、製紙原料は回転ドラム側面開口部、側面覆い体開口部を通過することにより精選度を向上させることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例の製紙原料の離解装置の概略的一部断面図である。
【図2】図2は、図1の2−2線による概略的断面図である。
【図3】図3は、図1の3−3線による概略的断面図である。
【図4】図4は、図1の製紙原料の離解装置の受入部と排出部とにそれ付属機器を接続した状態の概略的一部断面図である。
【図5】図5は、図4の製紙原料の離解装置の受入部側を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図6】図6は、図4の製紙原料の離解装置の排出部側を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図7】図7は、図6の変形例を示す製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【図8】図8は、従来の製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【図9】図9は、図7の変形例を示す製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【図10】図10は、図9の変形例を示す製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【符号の説明】
A 製紙原料の離解装置
1 回転ドラム
2 製紙原料
3 回転羽根
16 係止部
17 内壁
本発明は、製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法に係り、特に、離解を高めた製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製紙原料、例えば、古紙、使用済みのダンボ−ル等を再生紙として処理する場合、処理工場において受け入れられる製紙原料はプレス等で圧縮されているため、ベ−ルブレ−カ等により圧縮されている製紙原料をばらばらにし、その後、ばらばらにした製紙原料を回転ドラム内に導き、回転ドラム内において水を噴霧させると共に、回転ドラムの内壁に設けた係止部(突起)により製紙原料を掻き揚げて自然落下させて製紙原料を徐々に離解させるようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した製紙原料の離解装置にあっては、図8に示すように、回転ドラム200の内壁に設けた係止部(突起)201により製紙原料202を掻き揚げて自然落下させて製紙原料202を離解させるため、効率が悪く処理時間がかかると共に、回転ドラム200の長さも大きくなり、更に、設置スペ−スをも大きく取ってしまうという問題点があった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を考慮してなされたもので、離解を高めた製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法を提供するものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の製紙原料の離解装置は、回転自在に支持され、内方に受け入れられた製紙原料を内壁に設けた係止部で係止させる回転ドラムと、この回転ドラムの内方に設けられ、前記係止部より落下する前記製紙原料を跳ね飛ばす回転羽根とを有するものである。
【0004】
また、請求項2記載の製紙原料の離解方法は、回転ドラムの内壁に設けた係止部に係止した製紙原料を前記回転ドラムの回転により落下させ、落下する前記製紙原料を前記回転ドラムの内方に設けた回転羽根で打撃して前記回転ドラムの内壁に衝突させ、その後、落下させて前記回転ドラムの内壁の底部に衝突させて前記製紙原料を離解させるものである。
【0005】
また、請求項3記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラムは、前記回転ドラムの直径より、前記受入部と前記排出部との距離が長い長手形状部材で、この長手形状部材の長手方向が水平方向に沿うように設置され、前記排出部が前記受入部より低くなるように設置され、前記受入部で受け入れられる前記製紙原料は、攪拌装置で水と共に攪拌され、前記攪拌装置で攪拌され、水を含んだ前記製紙原料を搬送装置で前記受入部へ搬送されるものである
【0006】
また、請求項4記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラムの内壁に設けた係止部は、前記製紙原料を前記受入部から前記排出部へ向かって送るように形成された送り羽根であり、前記受入部で受け入れられる前記製紙原料は、攪拌装置で水と共に攪拌され、前記攪拌装置で攪拌され、水を含んだ前記製紙原料を搬送装置で前記受入部へ搬送されるものである。
【0007】
また、請求項5記載の製紙原料の離解装置は、請求項3又は4記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラム内にあって、前記排出部に位置する前記製紙原料に水を供給する水供給部材が設けられているものである。
【0008】
また、請求項6記載の製紙原料の離解装置は、請求項3又は4記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、回転羽根が設けられた前記回転ドラムの内壁と前記複数の開口部が設けられた前記回転ドラムの内壁との間の前記回転ドラムの内壁に外側に張り出す張り出し部が設けられ、前記回転ドラム内にあって、前記張り出し部内に水を供給する水供給部材が設けられ、前記張り出し部内に位置する前記製紙原料に前記水供給部材からの水を供給して前記製紙原料を希釈させるものである。
【0009】
また、請求項7記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、この排出部から排出された前記製紙原料を受け入れ、水と共に攪拌する攪拌部材と第1の開口部を複数有するスクリ−ンとを有するスクリ−ン装置を有し、前記第1の開口部の大きさは、前記開口部の大きさより小さく形成され、前記第1の開口部を通過してきた前記製紙原料を前記スクリ−ン装置の外へ排出させるものである。
【0010】
また、請求項8記載の製紙原料の離解装置は、請求項7記載の製紙原料の離解装置において、スクリ−ン装置を通過できない製紙原料を受け入れ、前記製紙原料から異物を分離する第2の開口部を側壁に複数有する第1の回転ドラムと、この第1の回転ドラムの前記第2の開口部は、開口部より小さく、第1の開口部より大きく形成され、前記第1の回転ドラムの前記第2の開口部を通過してきた前記製紙原料を前記スクリ−ン装置の受入側である前記スクリ−ンの1次室へ導くものである。
【0011】
また、請求項9記載の製紙原料の離解装置は、請求項1記載の製紙原料の離解装置において、回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、前記回転ドラムの他方の開放された端面は前記回転ドラムで離解できない製紙原料を排出する回転ドラム排出部であり、前記回転ドラムの前記一方の開放された端面より前記他方の開放された端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の回転ドラム側面開口部が形成され、前記回転ドラムの前記一方の開放された端面より前記他方の開放された端面に近い側の前記回転ドラムの側面に対向して覆うように設けられた略円筒形状の側面覆い体と、前記回転ドラムの前記一方の開放された端面に近い側の前記略円筒形状の側面覆い体の端面は閉塞し、この閉塞した前記略円筒形状の側面覆い体の端面と反対側の端面は開放し、前記側面覆い体は前記回転ドラム側面開口部より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部を有し、前記側面覆い体又は前記側面覆い体内の前記回転ドラムの側面であって、実質的に螺旋状に設けられ、前記回転ドラム側面開口部を通過してきた前記製紙原料を前記側面覆い体の開放された前記端面に向かうように設けられた送り部材と、前記回転ドラム内に設けられ、水を供給する水供給部材と、を備えているものである。
【0012】
【実施例】
本発明の一実施例の製紙原料の離解装置及び製紙原料の離解方法を図面を参照して説明する。図1乃至図6において、Aは製紙原料の離解装置で、製紙原料の離解装置Aの回転ドラム1は、回転自在に支持され、具体的には、一対の支持ロ−ラ(又はギヤ)11、12、駆動ロ−ラ(又はギヤ)13により回転自在に支持されている。
駆動ロ−ラ13はモ−タ14により駆動し、駆動ロ−ラ13は回転ドラム1の外周に設けられた駆動ロ−ラ13に係合する係合部15を備えている。駆動ロ−ラ13は、図2及び図3に示すように、反時計回りに回転し、回転ドラム1は時計回りにゆっくりと回転(例えば、10〜20rpm )するようになっている。
【0013】
回転ドラム1には、回転ドラム1の内方に受け入れられた製紙原料2を係止させる係止部(例えば、突起)16が設けられている。また、回転ドラム1の内方には、係止部16より落下する製紙原料2を跳ね飛ばす回転羽根3が設けられている。回転羽根3の回転中心は、回転ドラム1の内方にあって、例えば、回転ドラム1の中心より上方で、回転ドラム1の中心を通る垂直方向より変移した位置にあり、また、回転羽根3は、例えば、回転ドラム1の両端を回転自在に支持された回転軸31に取り付けられた胴部32の外周に羽根33を設けたもので、製紙原料2を跳ね飛ばす方向、本実施例では、図2及び図3に示すように、回転ドラム1と同方向の時計回りに回転し、回転ドラム1よりは回転速度が大きい、例えば、100 〜400 rpm (より好ましくは、100 〜200 rpm )で回転するようになっている。
【0014】
従って、図2及び図3に示すように、回転ドラム1の回転により、係止部16に係止された製紙原料2が回転羽根3で跳ね飛ばされ落下するため、製紙原料2に衝撃力が与えられ、製紙原料2の離解効果が増大する。
なお、特に、回転ドラム1の内壁17に設けた係止部16に係止した製紙原料2を回転ドラム1の回転により落下させ、落下する製紙原料2を回転ドラム1の内方に設けた回転羽根3で打撃して回転ドラム1の内壁17に衝突させ、その後、落下させて回転ドラム1の内壁17の底部18に衝突させて製紙原料2を離解させるようにすれば、製紙原料2は、回転羽根3による打撃、回転ドラム1の内壁17への衝突、回転ドラム1の内壁17の底部18への衝突等の衝撃力を受け、更に、製紙原料2は、回転羽根3により跳ね上げられた分、落下距離をも増大し、大きな衝撃力を与えられ、製紙原料2の離解効果がより増大する。
【0015】
また、図1、図4乃至図6に示すように、回転ドラム1の一方の開放された端面は製紙原料2を受け入れる受入部1Aであり、前記端面(受入部1A)より、回転ドラム1の他方の端面に近い側の回転ドラム1の側面には複数の開口部19が形成され、この複数の開口部19は回転ドラム1内の製紙原料2を排出する排出部1Bを形成している。そして、回転ドラム1は、回転ドラム1の直径より、受入部1Aと排出部1Bとの距離が長い長手形状部材で、この長手形状部材の長手方向が水平方向に沿うように設置されていると共に、排出部1Bが受入部1Aより低くなるように設置されている。そのため、受入部1Aを介して受け入れられた製紙原料2が回転ドラム1の回転に伴って排出部1Bへと排出されるようになっている。なお、上述した回転ドラム1の内壁17に設けた係止部16を製紙原料2を受入部1Aから排出部1Bへ向かって送るように送り羽根(図示しないが、例えば、螺旋状に形成された羽根)で形成するようにしても良い。
【0016】
また、受入部1Aで受け入れられる製紙原料は水を含んだ製紙原料が好適であり、そのため、製紙原料の離解装置Aの前処理機として、製紙原料2を水と共に攪拌する攪拌装置5が設置されている(図4及び図5参照)。攪拌装置5は、製紙原料を水と共に攪拌するもので、例えば、パルパ−で、パルパ−5において、コンベヤ6によりプレス等で圧縮された製紙原料2が、水配管7により水が、パルパ−5の槽51内にそれぞれ導かれると共に、インペラ52により攪拌され、製紙原料2は水を十分含むこととなる。攪拌装置5で攪拌され、水を含んだ製紙原料2は搬送装置(例えば、スクリュ−コンベヤ)8により受入部1Aへと搬送される。
【0017】
また、図6に示すように、回転羽根3が設けられた回転ドラム1の内壁と複数の開口部19が設けられた回転ドラム1の内壁との間には、回転ドラム1の内壁に外側に張り出す張り出し部1Cが設けられている。そして、回転ドラム1内にあって、張り出し部1C内に水を供給する水供給部材91が設けられ、張り出し部1C内に位置する製紙原料2に水供給部材91からの水を供給して製紙原料2の濃度を希釈させるようになっている。その結果、回転ドラム1で離解された製紙原料2が張り出し部1C内に位置し、この張り出し部1C内に位置した製紙原料2に水供給部材91からの水の供給により、製紙原料2の濃度を希釈させるため、回転ドラム1と水との協動による離解と、製紙原料2の濃度の希釈化により、開口部19で良繊維と異物との選別がより効果的となる。
【0018】
10はスクリ−ン装置で、スクリ−ン装置10は、排出部1Bから排出された(開口部19を通過してきた)製紙原料2を受け入れるもので、水と共に攪拌する攪拌部材101 と第1の開口部102 を複数有するスクリ−ンとを有している。
開口部19を通過してきた製紙原料2は、受け容器92、通路P1 を介してスクリ−ン装置10の受入側であるスクリ−ンの1次室10Aへと導かれるようになっている。また、スクリ−ンの1次室10Aへは、通路P1 ”により希釈水が導かれるようになっている。Vは通路P1 ”の中途に設けられたバルブで、バルブVの開閉度は、スクリ−ン装置10内に設けられた図示しないセンサによりスクリ−ン装置10内の液面が一定になるように液面レベルコントロ−ルLにより調整されるようになっている。なお、第1の開口部102 の大きさ(例えば、開口部の径が2.5mm 〜3mm )は、開口部19の大きさ(例えば、開口部の径が30mm〜50mm)より小さく形成されている。
【0019】
従って、開口部19により大きな異物を除去するため、大きな異物に伴うスクリ−ン装置10の攪拌部材101 への障害等を回避することができる。第1の開口部102 を通過してきた製紙原料2は精選原料としてスクリ−ン装置10の外へ排出される。スクリ−ン装置10の外への排出は、例えば、スクリ−ン装置10とチェストCを接続する通路P2 を介して、チェストCへと導かれる。P1 ’は、通路P2 に設けられたポンプである。
【0020】
また、スクリ−ン装置10を通過できない製紙原料2は、スクリ−ン装置10と第1の回転ドラム20を接続する通路P3 を介して第1の回転ドラム20へと導かれるようになっている。P2 ’は通路P3 の中途に設けられた無閉塞ポンプである。
第1の回転ドラム20は、スクリ−ン装置10を通過できない製紙原料2を受け入れ、製紙原料2から異物を分離する第2の開口部201 を側壁に複数有している。この第1の回転ドラム20の第2の開口部201 の大きさ(例えば、開口部の径が4mm 〜5mm )は、開口部19の大きさ(例えば、開口部の径が30mm〜50mm)より小さく、第1の開口部102 の大きさ(例えば、開口部の径が2.5mm 〜3mm )より大きく形成されている。第1の回転ドラム20の第2の開口部201 を通過してきた製紙原料2は、一端を第2の開口部201 に臨み、他端をスクリ−ン装置10に接続する通路P4 によりスクリ−ン装置10の受入側であるスクリ−ンの1次室10Aへと導びかれるようになっている。従って、スクリ−ン装置10を通過できない製紙原料2を第1の回転ドラム20の第2の開口部201 を介して通過してきた製紙原料2を再度スクリ−ン装置10を通すことにより製紙原料2より多くの有効繊維を得ることができるようになっている。
【0021】
なお、上述した実施例においては、図6に示すように、回転羽根3が設けられた回転ドラム1の内壁と複数の開口部19が設けられた回転ドラム1の内壁との間に、張り出し部1Cを設けたが、場合により、図7に示すように、張り出し部1Cを設けず、回転ドラム1内にあって、排出部1Bに位置する製紙原料2に水を供給する水供給部材91’を設けるようにしても良い。かかる場合、上述した実施例と同様に、回転ドラム1に回転羽根3による離解に加え、回転ドラム1と水との協動による離解機能を持たせることができ、しかも、離解された良繊維は開口部19を通過し、製紙原料2中の大きな異物は開口部19を通過できず、排出部1Bはスクリ−ンゾ−ンとしての機能をも合わせ持つことができる。なお、図7においては、図6と同一部分に同一符号を付して説明を一部省略している。
【0022】
なお、上述の実施例においては、回転ドラム1の他方の端面に近い側の回転ドラム1の側面に複数の開口部19が形成され、この複数の開口部19は回転ドラム1内の製紙原料を排出する排出部を形成しているため、回転ドラム1の長手方向の長さが長くなり、その分、設置面積が大となる不具合を生じる。この不具合を除去するようにした製紙原料の離解装置Aについて、説明する。
【0023】
図9において、回転ドラム1の一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部1Aとなっている。また、回転ドラム1の他方の開放された端面は回転ドラム1で離解できない製紙原料を排出する回転ドラム排出部1Cとなっている。91は水を供給する水供給部材で、水供給部材91は回転ドラム1内に設けられている。また、回転ドラム1の一方の開放された端面[符号1A(図9参照)]より他方の開放された端面[符号1C(図9参照)]に近い側の回転ドラム1の側面には複数の回転ドラム側面開口部19’(回転ドラム側面開口部19’は、例えば、回転ドラム1の側面に孔をあけたもの。)が形成されている。なお、水供給部材91の先端91aは、例えば、回転ドラム側面開口部19’に臨むように設けられている。
【0024】
60は略円筒形状の側面覆い体で、略円筒形状の側面覆い体60は、回転ドラム1の一方の開放された端面より他方の開放された端面に近い側の回転ドラム1の側面に対向して覆うように設けられている。本実施例の略円筒形状の側面覆い体60は中途に段部60aが形成されているが、図示しないが、中途に段部60aを形成せずストレ−トな円筒形状のもので形成しても良い。また、回転ドラム1の一方の開放された端面に近い側の略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]では閉塞し、この閉塞した略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]と反対側の端面[符号60b(図9、図10参照)]は開放している。そして、側面覆い体60は回転ドラム側面開口部19’より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部60c(側面覆い体開口部60cは、例えば、回転ドラム1の側面に孔をあけたもの。)を有している。側面覆い体開口部60cの下方には、受け容器92が設けられ、側面覆い体開口部60cを通過してきた製紙原料を受け入れるようになっている。
【0025】
また、70は送り部材で、送り部材70は側面覆い体60内の回転ドラム1の側面にあって、実質的に螺旋状に設けられ、回転ドラム側面開口部19’を通過してきた製紙原料を側面覆い体60の開放された端面に向かうように設けられている。ここに「実質的に螺旋状に設けられ」とは、送り部材70の螺旋が連続的に設けられている場合は勿論のこと、螺旋の中途が分断されていても、回転ドラム1の回転に伴い側面覆い体60内の製紙原料を側面覆い体60の開放された端面[符号60b(図9、図10参照)]に向かうように構成されている場合をも含む意であり、また、送り部材70は回転ドラム1の側面に設けたが、これに限らず、例えば、側面覆い体60に送り部材70を設けても良い。
【0026】
従って、回転ドラム側面開口部19’を介して側面覆い体60に導かれた製紙原料は、回転ドラム1の回転に伴って送り部材70の螺旋機構により受け容器92へと導かれ、その際、側面覆い体60の側面(円筒面)に設けた複数の開口部60cを介して回転ドラム1内の製紙原料は精選され、受け容器92へと導かれる。なお、側面覆い体60の側面覆い体開口部60cを通過しない製紙原料は、閉塞した略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]と反対側の端面[符号60b(図9、図10参照)]から排出され、容器80に受け入れられる。
【0027】
また、図10は、図9記載の閉塞した略円筒形状の側面覆い体60の端面[符号60a(図9、図10参照)]と反対側の端面[符号60b(図9、図10参照)]の他端を回転ドラム1の受入部1Aまで延長し、それに伴い受け容器92の受入部が大きくなった製紙原料の離解装置Aを示すもので、それ以外は、図9記載のものと同じであるため、上述の実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する(図10参照)。なお、図9、図10記載の回転ドラム1内には、上述の実施例と同様、回転羽根3(例えば、回転ドラム1の両端を回転自在に支持された回転軸31に取り付けられた胴部32の外周に羽根33)が設けられている。また、図9、図10記載においては、回転ドラム側面開口部19’に対向する側面覆い体60の側面(円筒面)に側面覆い体開口部60cを設けていなが、場合により、回転ドラム側面開口部19’に対向する側面覆い体60の側面(円筒面)に側面覆い体開口部(図示せず)を設け、該側面覆い体開口部(図示せず)の下方には、受け容器(図示せず)を設けても良い。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の製紙原料の離解装置によれば、回転ドラムの回転により、係止部に係止された製紙原料が回転羽根で跳ね飛ばされ落下するため、製紙原料に衝撃力が与えられ、製紙原料の離解効果が増大し、引いては、回転ドラムのコンパクト化を図ることができる。
【0029】
請求項2記載の製紙原料の離解方法によれば、回転ドラムの内壁に設けた係止部に係止した製紙原料を前記回転ドラムの回転により落下させ、落下する前記製紙原料を前記回転ドラムの内方に設けた回転羽根で打撃して前記回転ドラムの内壁に衝突させ、その後、落下させて前記回転ドラムの内壁の底部に衝突させて前記製紙原料を離解させるため、製紙原料は、回転羽根の打撃、回転ドラムの内壁への衝突、回転ドラムの内壁の底部への衝突等による衝撃力を受け、更に、製紙原料は、回転羽根により跳ね上げられた分、落下距離をも増大し、大きな衝撃力を与えられ、製紙原料の離解効果がより増大し、引いては、回転ドラムのコンパクト化を図ることができる。
【0030】
請求項3記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、回転ドラムに供給された製紙原料は水を十分含んでいるため、回転ドラムの内部で水を噴霧していた従来のものに比較し、回転ドラムによる製紙原料の離解効果を高めることができる。
【0031】
請求項4記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、回転ドラムに供給された製紙原料は水を十分含んでいるため、回転ドラムの内部で水を噴霧していた従来のものに比較し、回転ドラムによる製紙原料の離解効果を高めることができ、また、回転ドラムの内壁に設けた係止部は、製紙原料を受入部から排出部へ向かって搬送する送り羽根の機能をも有するものである。
【0032】
請求項5記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項3又は4記載の発明の効果に加え、回転ドラムの一方の開放された端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面に複数の開口部を設け、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、前記回転ドラム内にあって、前記排出部に位置する前記製紙原料に水を供給する水供給部材が設けられているため、回転ドラムに回転羽根による離解に加え、回転ドラムと水との協動による離解機能を持たせることができ、しかも、離解された良繊維は開口部を通過し、製紙原料中の大きな異物は開口部を通過できず、排出部はスクリ−ンゾ−ンとしての機能をも合わせ持つことができる。
【0033】
請求項6記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項5記載の発明の効果に加え、張り出し部内に位置する製紙原料に水供給部材からの水の供給により、製紙原料の濃度を希釈させるため、回転ドラムと水との協動による離解と、製紙原料の希釈化により、後の開口部で良繊維と異物との選別がより効果的となる。
【0034】
請求項7記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、スクリ−ン装置の第1の開口部の大きさは、回転ドラムの開口部の大きさより小さく形成されているため、回転ドラムの開口部により大きな異物が除去され、大きな異物に伴うスクリ−ン装置の攪拌部材への障害等を回避することができる。
【0035】
請求項8記載の製紙原料の離解装置によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、スクリ−ン装置を通過できない製紙原料を第1の回転ドラムの第2の開口部を介して通過してきた製紙原料を再度スクリ−ン装置を通すことにより製紙原料より多くの有効繊維を得ることができる。
【0036】
請求項9記載の製紙原料の離解装置によれば、回転ドラムの一方の開放された端面より他方の開放された端面に近い側の回転ドラムの側面には複数の回転ドラム側面開口部が形成され、しかも、略円筒形状の側面覆い体は、回転ドラムの一方の開放された端面より他方の開放された端面に近い側の回転ドラムの側面に対向して覆うように設けられ、更に、側面覆い体は回転ドラム側面開口部より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部を有し、水供給部材が回転ドラム内に設けられているため、回転ドラムの長手方向の長さをそれ程長くすることなく、回転ドラム内のみならず、側面覆い体内においても、製紙原料を離解することができ、また、製紙原料は回転ドラム側面開口部、側面覆い体開口部を通過することにより精選度を向上させることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例の製紙原料の離解装置の概略的一部断面図である。
【図2】図2は、図1の2−2線による概略的断面図である。
【図3】図3は、図1の3−3線による概略的断面図である。
【図4】図4は、図1の製紙原料の離解装置の受入部と排出部とにそれ付属機器を接続した状態の概略的一部断面図である。
【図5】図5は、図4の製紙原料の離解装置の受入部側を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図6】図6は、図4の製紙原料の離解装置の排出部側を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図7】図7は、図6の変形例を示す製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【図8】図8は、従来の製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【図9】図9は、図7の変形例を示す製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【図10】図10は、図9の変形例を示す製紙原料の離解装置の概略的断面図である。
【符号の説明】
A 製紙原料の離解装置
1 回転ドラム
2 製紙原料
3 回転羽根
16 係止部
17 内壁
Claims (9)
- 回転自在に支持され、内方に受け入れられた製紙原料を内壁に設けた係止部で係止させる回転ドラムと、
この回転ドラムの内方に設けられ、前記係止部より落下する前記製紙原料を跳ね飛ばす回転羽根とを有する
ことを特徴とする製紙原料の離解装置。 - 回転ドラムの内壁に設けた係止部に係止した製紙原料を前記回転ドラムの回転により落下させ、落下する前記製紙原料を前記回転ドラムの内方に設けた回転羽根で打撃して前記回転ドラムの内壁に衝突させ、その後、落下させて前記回転ドラムの内壁の底部に衝突させて前記製紙原料を離解させる
ことを特徴とする製紙原料の離解方法。 - 回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、
前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、
前記回転ドラムは、前記回転ドラムの直径より、前記受入部と前記排出部との距離が長い長手形状部材で、この長手形状部材の長手方向が水平方向に沿うように設置され、前記排出部が前記受入部より低くなるように設置され、
前記受入部で受け入れられる前記製紙原料は、攪拌装置で水と共に攪拌され、前記攪拌装置で攪拌され、水を含んだ前記製紙原料を搬送装置で前記受入部へ搬送されるものである
ことを特徴とする請求項1記載の製紙原料の離解装置。 - 回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、
前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、
前記回転ドラムの内壁に設けた係止部は、前記製紙原料を前記受入部から前記排出部へ向かって送るように形成された送り羽根であり、
前記受入部で受け入れられる前記製紙原料は、攪拌装置で水と共に攪拌され、前記攪拌装置で攪拌され、水を含んだ前記製紙原料を搬送装置で前記受入部へ搬送されるものである
ことを特徴とする請求項1記載の製紙原料の離解装置。 - 回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、
前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、
前記回転ドラム内にあって、前記排出部に位置する前記製紙原料に水を供給する水供給部材が設けられている
ことを特徴とする請求項3又は4記載の製紙原料の離解装置。 - 回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、
前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、
回転羽根が設けられた前記回転ドラムの内壁と前記複数の開口部が設けられた前記回転ドラムの内壁との間の前記回転ドラムの内壁に外側に張り出す張り出し部が設けられ、
前記回転ドラム内にあって、前記張り出し部内に水を供給する水供給部材が設けられ、前記張り出し部内に位置する前記製紙原料に前記水供給部材からの水を供給して前記製紙原料を希釈させる
ことを特徴とする請求項3又は4記載の製紙原料の離解装置。 - 回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、
前記端面より、前記回転ドラムの他方の端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の開口部が形成され、この複数の開口部は前記回転ドラム内の前記製紙原料を排出する排出部を形成し、
この排出部から排出された前記製紙原料を受け入れ、水と共に攪拌する攪拌部材と第1の開口部を複数有するスクリ−ンとを有するスクリ−ン装置を有し、
前記第1の開口部の大きさは、前記開口部の大きさより小さく形成され、
前記第1の開口部を通過してきた前記製紙原料を前記スクリ−ン装置の外へ排出させる
ことを特徴とする請求項1記載の製紙原料の離解装置。 - スクリ−ン装置を通過できない製紙原料を受け入れ、前記製紙原料から異物を分離する第2の開口部を側壁に複数有する第1の回転ドラムと、
この第1の回転ドラムの前記第2の開口部は、開口部より小さく、第1の開口部より大きく形成され、
前記第1の回転ドラムの前記第2の開口部を通過してきた前記製紙原料を前記スクリ−ン装置の受入側である前記スクリ−ンの1次室へ導く
ことを特徴とする請求項7記載の製紙原料の離解装置。 - 回転ドラムの一方の開放された端面は製紙原料を受け入れる受入部であり、
前記回転ドラムの他方の開放された端面は前記回転ドラムで離解できない製紙原料を排出する回転ドラム排出部であり、
前記回転ドラムの前記一方の開放された端面より前記他方の開放された端面に近い側の前記回転ドラムの側面には複数の回転ドラム側面開口部が形成され、
前記回転ドラムの前記一方の開放された端面より前記他方の開放された端面に近い側の前記回転ドラムの側面に対向して覆うように設けられた略円筒形状の側面覆い体と、
前記回転ドラムの前記一方の開放された端面に近い側の前記略円筒形状の側面覆い体の端面は閉塞し、この閉塞した前記略円筒形状の側面覆い体の端面と反対側の端面は開放し、
前記側面覆い体は前記回転ドラム側面開口部より小さい開口部を複数形成した側面覆い体開口部を有し、
前記側面覆い体又は前記側面覆い体内の前記回転ドラムの側面であって、実質的に螺旋状に設けられ、前記回転ドラム側面開口部を通過してきた前記製紙原料を前記側面覆い体の開放された前記端面に向かうように設けられた送り部材と、前記回転ドラム内に設けられ、水を供給する水供給部材と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の製紙原料の離解装置。
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