JP2004210895A - 免疫機能を有する可能性β−グルカンの製造方法及び用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】免疫機能を有する可溶性β−グルカンの効果的な製造方法と顕著に優れた皮膚老化防止効果をもつ皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】β−グルカナーゼを用いて免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)を製造し、これを皮膚化粧料に用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】β−グルカナーゼを用いて免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)を製造し、これを皮膚化粧料に用いる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は免疫機能を有する可溶性β−グルカンの製造方法及びその用途に関し、特に優れた皮膚老化防止機能をもつ皮膚化粧料とそれに用いるに適する免疫機能を有する可溶性β−グルカンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
グルカンはグルコースを構成単位とする多糖類である。β−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンはパン酵母や他の酵母種、キノコ、植物および種々のバクテリア、地衣類や藻類(Chemistry and Biology of (1→3)−β−Glucans,B.A.Stone and A.E.Clarke,1992,La Trobe University Press,Austoraliaで総説されている)から抽出される天然に存在する多糖類種である。β−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンは免疫促進およびコレステロール低下能を保持することが示されてきた。酵母は少なくとも3種のβ−グルカンを合成する;直鎖状β−1,3−D−グルカン、直鎖状β−1,6−D−グルカンそしてβ−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカン。しかし、直鎖状β−1,3−D−グルカン、直鎖状β−1,6−D−グルカンはマクロファージやNK細胞あるいは好中球を活性化しないか、するとしても極僅かである。
【0003】
多糖類種としてのβ−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンは、グルコースを単位とした連結主鎖と(1→6)β配糖体化リンケージにより主鎖に結合する分岐鎖から成る。酵母β−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンは、β−(1→6)配糖体化リンケージで結合した数個の比較的短い側鎖(10%あるいはそれ以下)を保持する(1→3)β配糖体化リンケージで結合したグルコースを単位とした主鎖(90%あるいはそれ以上)から成るのがほとんどである;このグルカンの化学名はポリ−(1,3)−β−D−グルコピラノシル−(1,6)−β−D−グルコピラノースである。ベータグルカンには種々の異なったタイプがある。それらは主鎖の組成、分岐タイプ、モノマータイプあるいは置換基で変化し、それはきわめて異なる物理的、生物学的特性を示す多糖類を生み出す。
【0004】
β−1,3/1,6−D−グルカンは、脊椎動物と同様に無脊椎動物の免疫システムを活性化することが知られているが、酵母由来のβ−1,3/1,6−D−グルカンがマクロファージ、NK細胞及び好中球を活性化する上で最も効果的である。酵母由来のβグルカンはマクロファージの細胞膜表面にある特異的受容体に結合することで免疫システムを活性化する。活性化されたマクロファージはそれらの食細胞能や殺菌能と同様に様々なサイトカインの生産を増加させる。マクロファージやNK細胞の機能が促進されると、それらは酵母βグルカンの多数の有益な効果を司るようになれる。たとえば、細菌、ビールス、カビや原虫類の寄生による感染症への抵抗力を向上させることができる。さらに、マクロファージやNK細胞の機能が促進されると、それらは悪性腫瘍に対して宿主の防御能を向上させることができる。
【0005】
パン酵母あるいはビール酵母(ビール酵母菌)、同様に他の酵母から単離されたβ−1,3/1,6−D−グルカンは不溶性である。さらにはβ−1,3/1,6−D−グルカンが側鎖を持ったβ−1,3/1,6−D−グルカンなのかβ−1,3−D−グルカンとβ−1,6−D−グルカンの混合物なのか、あるいはすべてのそれら3種のβ−グルカンの混合物なのかどうかを決定することは、(酵母は前記したように少なくともそれら3種のβ−グルカンすべてを作りだす)不可能ではないが、β−1,6側鎖の数の変異性により極端に溶解性が悪くなっている。分岐のβ−1,3/1,6−D−グルカンのみがマクロファージを活性化するので、純度の高いβ−1,3/1,6−D−グルカンを用いることが望ましい。一方、不溶性β−1,3/1,6−D−グルカンは非経口や局所投与製剤へ処方組みすることは難しく、また、経皮吸収もされにくいため、その効果を発揮させるには処方上の制限がある。
【0006】
可溶性グルカンの製造についても検討がなされている(特許文献1及び特許文献2)が、可溶性の程度が不十分であったり免疫機能がないが不十分である等の欠点をもつと共に、その用途も創傷治療剤等の医薬用途に限られている。
【0007】
一方、難溶性β−グルカンを配合した皮膚化粧料は知られており、本出願人も既に提案している(特許文献3)。しかし従来知られた化粧料用の難溶性β−グルカンは配合が困難であるだけでなく皮膚老化防止効果(荒れ肌改善効果、角質改善効果、ターンオーバー速度を正常化する効果、しわ防止効果)が必ずしも十分ではなく、配合等の取り扱いが容易で優れた皮膚老化防止効果をもつ皮膚化粧料の開発が強く求められている。
【0008】
【特許文献1】特表平5−503952号公報
【特許文献2】特表平6−107702号公報
【特許文献3】特願2000−390953号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上記した従来技術の問題点を解決することにある。
本発明の第1の目的は免疫機能を有する可溶性β−グルカンの効果的な製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は取り扱いが容易にして顕著に優れた皮膚老化防止効果をもつ皮膚化粧料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、酵母由来のβ−グルカンの精製過程でβ−グルカナーゼを用いることを特徴とする免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)の製造方法にある。
本発明は、第2に、免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)を含有することを特徴とする皮膚化粧料にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において「可溶性」とは水溶性と同義であり、使用濃度において室温の水に溶解(コロイド状も含む)することをいう。使用濃度は化粧料の場合1重量%でよい。換言すれば取得したβ−グルカン含有物が室温で1重量%濃度で水に完全に又はコロイド状に安定に溶解(分散)するものは本発明にいう「可溶性」の規定に包含される。典型的には取得したβ−グルカン含有物中における免疫機能を有する可溶性酵母β−1,3/1,6−D−グルカンの含有量が95〜100重量%のものが包含される。この可溶性酵母β−1,3/1,6−D−グルカンの分子量は2500〜60000であることが好ましい。
【0012】
本発明の製造方法は酵母由来の粗製(不溶性)β−グルカンを精製する過程で加水分解酵素としてβ−グルカナーゼを用いることに特徴を有する。
精製β−グルカンをもたらす酵母(酵母抽出物も含む)は従来知られた適宜のものを用いることができる。具体的には、酵母生菌体そのもの、酵母菌体を乾燥粉末化したものおよび酵母菌体を自己消化、熱水抽出、酸化加水分解、酵素分解等の適当な条件下で可溶化、抽出、精製等を行った可溶性の酵母エキス等が含まれる。
【0013】
酵母には、酵母β−1,3グルカン、酵母β−1,3/1,6−D−グルカン、ならびにビール酵母、パン酵母等Saccharomyces属その他があり、また酵母抽出物を得る場合、特殊な菌体の破壊処理として物理学的、化学的、生化学的方法が適用されうる。本発明では、原料となる菌体種、起源や抽出方法、精製法、処理法等の製造法を問わず、任意に選択、使用できる。中でも、市販されている酵母の乾燥粉末、酵母エキスが扱いやすく、また容易に入手でき便利である。上記の酵母や酵母抽出物には、通常蛋白質、脂質、無機塩、有機酸、ビタミン、アミノ酸、糖質、核酸関連物質等有用な成分が含まれている。
【0014】
本発明で用いるに適した酵母は分子量2500〜40万以下、好ましくは2500〜6万程度からなるβ−1,3グルカン、β−1,3/1,6−D−グルカン、ならびにビール酵母、パン酵母等Saccharomyces属その他が挙げられ、その純度は95%以上のものである。
【0015】
以下に、本発明の製造方法の典型例について説明する。
酵母細胞を塩基性下で処理した後、不溶性残分を水で洗浄し、次いで酸で処理する。さらにその残分をβ−グルカナーゼで処理する。別法として、酵母細胞壁を酸で処理し、水で洗浄し、次いで次亜塩素酸ナトリウムで処理する。その残分を洗浄した後、β−グルカナーゼで処理する。酵素処理混合物を遠心分離し、その酵素処理残分は廃棄する。上澄みを100,000ダルトンの見かけの分子量カット能を持つ膜を通してろ過し、高分子量と低分子量に分離する。この後、透過物を1000ダルトンの分子量を持つ膜を通してろ過、濃縮し、β−1,3/1,6−D−グルカンを析出させ、真空オーブン等での乾燥前に無水アルコールで洗浄する。
免疫機能を有する可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンは酵母あるいはβ−1,3/1,6−D−グルカンを含む他の微生物から次のようにして製造することができる。
【0016】
ここで述べる製造工程は、マクロファージの活性化能(免疫機能)を保持する低分子量可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの製造に関するものである。免疫機能を有する可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの製造は、まずβ−グルカン以外の成分を除去するためアルカリと酸性溶液でβ−1,3/1,6−D−グルカンを含有する(酵母細胞や酵母壁から成る)組織体を処理する。これにより酵素の作用に利用できるβ−グルカンが得られる。この処理の後、溶解したβ−1,3/1,6−D−グルカンのβ−グルカナーゼによる酵素加水分解と精製を行う。ここで不純物のβ−グルカンが除かれる。
【0017】
上記の製造工程をまとめると次のようになる。
a.酵母細胞あるいは酵母細胞壁がβ−1,3/1,6−D−グルカンを可溶化せず、細胞のアルカリ可溶性成分を可溶化する加温下に塩基処理する。
b.水洗後、β−1,3/1,6−D−グルカンを含有する残分を加温下に酸処理する。
別の方法としては、
a−1.酵母細胞壁を酸処理する。
b−1.水洗後、β−1,3/1,6−D−グルカンを含有する残分を、次亜塩素酸ナトリウムで処理する。
c.水洗後、bあるいはb−1中の残分を至適温度で酵母由来のβ−グルカナーゼにより加水分解する。
d.混合物を遠心分離し、残分は廃棄する。
e.酵素分解されたβ−グルカンを含有する上澄みを、見かけの分子量カット能たとえば100,000ダルトンを持つ膜を通して限外ろ過する。次いで、保持物中のβ−グルカンを以下のgのように処理し、コロイド状β−1,3/1,6−D−グルカンを得る。
f.溶出液を見かけの分子量カット能たとえば1000ダルトンを持つ膜を通して限外ろ過する。そして、保持物を以下のgように処理し、可溶性β−グルカンを得る。
g.eからfまでの保持物を濃縮し、100%エタノールでけん濁する。
h.沈殿物をエタノールで洗浄し、乾燥する。もし必要なら、異なる分子量カット能を持つ一連の膜を通して限外ろ過することで、あるいはクロマトグラフィーによりさらに精製、分画することもできる。
【0018】
酵母細胞あるいは酵母細胞壁全体を、アルカリ溶液に分散し加熱する。その際のアルカリ水溶液としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、たとえば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの0.05〜10Nの水溶液が好ましく用いられる。この工程は、4℃〜150℃の温度で行われるが、好ましくは約80℃で行われる。また、その工程は通常の大気圧、あるいは加圧下に行われるが、約15パスカル/121℃が特に好ましい。処理時間は、通常10分〜48時間であるが、アルカリ強度や温度、組織体の種類にも依存する。一度アルカリ処理を行った後に、残分を適切な手段、たとえば限外濾過処理や遠心分離などによって、水溶液から分離する。このアルカリ処理は、1回でも数回繰り返してもよい。
【0019】
残分又は酵母細胞壁を1回ないし数回水洗浄し、次いで、塩酸、ギ酸、酢酸などの酸によって処理する。pH=1〜5の酸性溶液で、通常4℃〜150℃で、15分から48時間処理する。特に3%の酢酸水溶液で85℃、45分間処理を行い、抽出することが好ましい。不溶性の原料(β−グルカン)は、適切な工程により、溶液から分離する。残分は、水で1回ないし数回洗い、適切な手段で再度分離を行う。
【0020】
次いで残物を15〜75%の次亜塩素酸ナトリウムにより4℃〜150℃で15分から48分間処理して取り出す。残分は、水で1回ないし数回洗浄する。
残分をβ−グルカナーゼ酵素で通常10℃〜80℃で15分から48時間処理する。この条件は、温度と溶液状態、酵素濃度に依存する。可溶性酵素消化分は、遠心分離や濾過などの適切な方法により非消化原料から分離する。可溶性消化原料は限外濾過やクロマトグラフィー、沈殿法等の方法により分画する。
【0021】
かくして免疫機能を有する可溶性、低分子量(2500〜6万)のβ−1,3/1,6−D−グルカンを取得することができる。これまでの製造方法では約16%のマンノース等や不純物となりうる(免疫機能を示さない)β−グルカンが含有されるという問題点を有していたが、本発明により免疫機能を有する可溶性酵母β−1,3/1,6−D−グルカンが95%以上という高純度で含有する可溶性β−グルカンを取得することが可能となった。
次に本発明の皮膚化粧料について説明する。
【0022】
本発明の皮膚化粧料は、可溶性β−グルカン(酵母及び/又は酵母抽出物)を必須成分として含有し、好ましくはリポゾール分散液として及び/又は海洋深層水、皮膚化粧料に常用される成分を配合し、調製される。
本発明の皮膚化粧料は、その形態は、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、洗顔料、マッサージ料などのスキンケア製品ならびにボディ用化粧料や乳化ファンデーション等の製品、医薬部外品等を挙げることができる。いずれも水性であることが好ましい。化粧料の剤形も任意であり、例えば、可溶化系乳化剤形あるいは分散型の剤形をとることができる。
【0023】
本発明の皮膚化粧料において、可溶性β−グルカンは0.001〜1%配合すればよい。可溶性β−グルカンの配合量が0.001%未満では、可溶性β−グルカン特有の免疫活性向上効果が有効に発揮されず、また1%を越えて配合すると、変色、変臭などの安定性に影響を及ぼす可能性があり、好ましくない。
【0024】
本発明の皮膚化粧料に任意成分として配合される成分の例としては、油剤、粉体、界面活性剤、精製水、低級アルコール、高分子化合物、ゲル化剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、酸化防止剤、色素、防腐剤、香料、美容成分等の通常の化粧料に常用されている成分があり、これらを本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択して用いることができる。
【0025】
リポソームの膜形成基材としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチン等の天然もしくは合成のリン脂質または水素添加リン脂質、コレステロール類、たとえばコレステロール、コレステロールのアルキルエステル、フィトステロール、フィトステロールのアルキルエステル、グリセロ糖脂質、セチルガラクトサイドの如きアシルグルコシド、ジアルキル型合成界面活性剤、N−アシル−スフィンゴシン又はその硫酸エステル、N−アシルスフィンゴ糖脂質、N−高級アシルグルタチオンの一種または二種以上の混合物が挙げられる。この他、リポソームの安定化もしくは相転移温度の改善のために多価アルコール、高級アルコール、高級脂肪酸等を必要に応じて配合できる。
【0026】
海洋深層水は、表面海水が沈降していて層を形成しているもので低温、清浄で栄養塩に富む固有水であり、その取水海域は1000〜4000m、好ましくは2000〜3000mであり、取水深度は250〜500m、好ましくは300〜400mである。海洋深層水は、数知れない多くのミネラルを含有していることから、保湿性に優れ、また、浸透性に優れていることから、化粧料に配合させている有効成分の皮膚内への浸透を促すと考えられる。海洋深層水の配合量は通常40〜99%であり、好ましくは50〜60%である。
好ましい任意の配合成分をさらに具体的に説明する。
【0027】
油脂類としては、ホホバ油、ヒマシ油、オリーブ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、ミンク油、タートル油等が挙げられる。
炭化水素類としては、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウ等が挙げられる。
脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸等が挙げられる。
【0028】
合成エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、モノステアリン酸プロピレングリコール、乳酸ミリスチル、リンゴ酸イソステアリル、モノステアリン酸グリセリン、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
油脂類、炭化水素、ロウ類、脂肪酸、合成エステル類は、通常あわせて0〜50w/w%の割合で配合される。
【0029】
アルコール類としては、エタノール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
アルコール類は、通常0〜10w/w%の割合で配合される。
【0030】
界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリル硫酸ナトリウム、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ジアルキルスルホコハク酸、臭化セチルピリジニウム、塩化−n−オクタデシルトリメチルアンモニウム、モノアルキルリン酸、N−アシルスルタミン酸、N−アシルグルタミン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン還元ラノリン等が挙げられる。
界面活性剤は、通常0〜2w/w%の割合で配合させる。
【0031】
増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、メチルポリシロキサン、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、カラギーンナン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
増粘剤は、通常0〜1w/w%の割合で配合される。
【0032】
保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プログルタミン酸、アセチルグルタミン酸、ヒアルロン酸、プロシアニジン等が挙げられる。
保湿剤は、通常0〜5w/w%の割合で配合される。
防腐剤としては、安息香酸、サリチル酸、デヒドロ酢酸あるいはそれらの塩類、パラオキシ安息香酸エステル類のフェノール類、トリクロサンハロカルバン等が挙げられる。
防腐剤は、通常0〜0.3w/w%の割合で配合される。
【0033】
香料は、通常化粧料に使用するものであればどのような香料を用いてもよい。顔料としては、酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、タルク等が挙げられる。
顔料は、通常0〜1w/w%の割合で配合される。
【0034】
薬剤としては、小麦胚芽油、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンE、アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウムあるいはナトリウム、D−パントテールアルコール、グリチルリチン酸ジカリウム、グルタチオン、UV吸収剤、キレート剤、植物抽出物、微生物代謝物/抽出物等が挙げられる。
薬剤は、通常0〜3w/w%の割合で配合される。
【0035】
水性基材の水としては、水道水、ミネラルウォーター、かん水、海水、超純水、極地氷由来水、含鉱水、精製水等が挙げられる。水は任意の割合で配合される。
【0036】
酵母、酵母抽出液、なかでも酵母細胞壁であるβ−グルカンは、分子運動性の高い高次構造を有しているため、T細胞、補体系などの免疫増強に関わる種々の細胞や活性化や増量が報告されており、多彩な生物活性を持っているが、その一方で、物質、分子レベルでの作用機構の解析は、ほとんどなされていない。しかし、皮膚免疫で主要な働きをするのは表皮ランゲルハンス細胞であり、これは、外部からの侵入等があると、その情報をT細胞に伝えるという抗原提示機能を持つ。したがって、このT細胞を有するものを化粧料に配合することは、従来の表皮を中心としたケアによる老化防止とは異なり、生体系そのものの免疫機能の向上を示すものである。また、これらに皮膚への浸透性の高い海洋深層水、さらには保湿、柔軟効果を有する成分や抗酸化力を有する成分を配合することで皮膚免疫機能の一度の向上を図ることができる。
【0037】
従来の皮膚老化防止化粧料は、(季節的変化による)肌荒れや、皮膚機能の一時的な低下により生じる皮膚トラブル等を中心に作用するものであったが、近年増加する敏感肌人間等の生体系全体の失調に起因する肌荒れには、その人の生体系全体のバランスを改善する必要がある。本発明の限定されたβ−グルカンを配合した皮膚化粧料は、免疫系に作用し、生体系のバランスを肌機能内部より改善するものである。勿論その人体への影響は非常に緩和なものである。
【0038】
本発明の皮膚化粧料は従来用いられていた難溶性β−グルカンでは配合不可能であった水溶性および透明な剤形の水性化粧料(たとえば化粧水)に関しても、配合可能となり、化粧料剤形を選ばずに用いることが可能である。また皮膚への浸透に優れており、顕著に優れた皮膚老化防止効果を示す。
【0039】
さらに、低分子量のβ−グルカンを用いることにより、そのリポソームへの保持効率が飛躍的に向上し、β−グルカンをより多く保持したリポソーム溶液の調製が初めて可能となる。これにより、β−グルカンの皮膚への浸透量ならびに浸透速度が更に向上し、より高いスキンケア効果(保湿、はり、しわ、皮膚のターンオーバー等)を得ることが可能となる。
【0040】
【実施例】
次に本発明を実施例によって例証するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0041】
実施例1:
酵母細胞からの可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの調製
酵母細胞に10倍量の1.5Nの水酸化ナトリウムを攪拌下で添加し、次いで混合物を60℃で30分間加熱を行った。この加熱混合物を、15分間15psiで121℃の条件の下、オートクレーブで処理を行った。その後、加熱混合物を冷却し、遠心分離を行い、上澄みを残分から分離した。残分を、10倍量の水で15分間攪拌しながら、水洗した。遠心分離によって上澄み液を分離した後、37℃で10倍量の3%酢酸水溶液を加え、85℃で45分間熱攪拌を行った。その後、混合物を冷やし、遠心分離にて上澄みを残分から分離した。この粗製のβ−1,3/1,6−D−グルカン残分を、15分間攪拌しながら水洗した。
【0042】
酵母細胞壁を37℃で10倍量の3%のアセトン水溶液で処理し、残分を添加し85℃に加温し45分間攪拌した。水で残分を洗浄した後、15〜75%の次亜塩素酸ナトリウムで処理した。(好ましい条件は20%の濃度で、温度が4〜150℃、更に好ましくは50℃で15分から48時間の処理である)残分を数回水洗した。
【0043】
粗製(不溶性)のβ−1,3/1,6−D−グルカンを、3倍量の水に分散し、40℃でさらに20〜25倍量の水に添加した。この混合溶液に、NovoNardisk,Farnkliton,N.C.より購入したViscozyme L−β−1,3/1,6−D−グルカナーゼ(Biocatalysts Ltd.Pontypridd,UK製のTP654/2Pその他のβ−グルカナーゼでもよい)を100ml加え、80℃で加熱攪拌した。次いでこの懸濁液を100000ダルトンの分子量をカットするフィルターを備えた繊維状フィルターを通して分離した。これを10時間繰り返し行い、常に80℃の水を通す(加える)ことで、反応管内を一定容積に保った。限外濾過物を10時間以上連続的に集めた。保持物をコロイド状のβ−1,3/1,6−D−グルカンを調製するために用いた。減っていく糖の量は、1リットルごとに採取した限外濾過物内で確認した。限外濾過物を、1500の分子量をカットする中空の繊維内を通して分画し、塩や低分子量の色素、糖を透析した。透析は、外側の中空繊維を水速800ml/minの速さで通して水を汲み上げることで行った。そして10時間後、14.5リットルの限外濾過物を採取した。限外濾過物を逆浸透膜で濃縮し、次いでロータリーエバポレイターによって濃縮した。10倍量の95%エタノールで限外濾過物を一晩冷却することで、β−1,3/1,6−D−グルカンを濃縮品から沈殿物として得た。
【0044】
沈殿物を集め、95%エタノールで洗浄し、乾燥した。(免疫機能を有する完全可溶性β−1,3/1,6−D−グルカン:分子量分布4141〜250208、平均分子量=47457ダルトン、分散率=1.43。このうち75%は37121〜83902ダルトンの範囲の分子量であった)分子量100000のカット能を持つ膜の保持物からのβ−1,3/1,6−D−グルカンを10倍量の95%エタノールを用いて、一晩中低温下で濃縮し限外濾過物から沈降させた。沈殿物を集め95%エタノールで洗浄し、乾燥した(コロイド状のβ−グルカン;分子量分布 13148〜473616ダルトン、平均分子量=147420ダルトン、分散率=1.90。このうち75%は91510〜256863ダルトンの範囲の分子量であった)。
【0045】
乾燥した沈殿物は、さらにクロマトグラフィー(親和力、透析、クロマトなど)、または様々な分子量を選択除去できるフィルターを用いた透析などによって精製される。
【0046】
完全可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの物性値を示す。
【0047】
実施例2:
実施例1の方法に従った方法で調製した免疫機能を有する可溶性β−グルカン(分子量約50000ダルトン)を0.05%配合した化粧水を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用した結果を示す。なお、本試験は被験者としてスペシャリストを起用し、各個人が使用後どのように感じたかをモニターした結果である
【0048】
(処方例・1)
(W/W%)
酵母抽出物(可溶性β−グルカン;分子量約50000ダルトン) 0.05
赤ワイン酵母抽出液 0.1
海洋深層水(逆浸透膜濾過済み) 50.0
レシチン 1.0
コレステロール 0.5
オレイン酸 0.5
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 7.0
L−アルギニン 0.25
飽和脂肪酸グリセリル 1.0
グリセリン脂肪酸エステル 1.5
高級アルコール 0.5
多価アルコール脂肪酸エステル 0.5
保湿剤 0.5
防腐剤 0.5
精製水 全量を100に調整
製造方法は、定法に従い調製し、乳液とした。
なお、ここで用いた海洋深層水(逆浸透膜濾過済み)とは、海洋深層水原水を逆浸透膜濾過によって処理された水である。
【0049】
【0050】
以上の結果から明らかなように、約4週間の使用で半分以上の人が肌の保湿感の改善効果があると実感し、さらに8週間使用することで80%の人が保湿感の改善効果が見られることがわかった。
また、肌のはりに関しても8週間使用することによって半分以上の人に改善が見られ、肌の小皺においてはかなりの改善が認められた。
【0051】
実施例3:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約8000〜10000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用したのち、その肌のしわ状態を目視により観察を行い、改善度合いをグラフにした結果を図1に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
グラフからも明らかなように、8週間の使用によって、肌におけるしわが薄くなり改善されたことがわかった。
【0052】
実施例4:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約10000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用したのち、その肌表面の状態をレプリカに取り、改善率を検討した結果を図2に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
いずれの場合においても、使用前には確認された斜めに存在しているfinewrinkleの線が、使用後8週間後には殆ど目立たなくなっていることがわかり、肌の保湿効果が改善され、fine wrinkleが目立たなくなっていることがわかった。
【0053】
実施例5:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約50000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用したのち、その肌の角質層の状態に関して、テープストリッピング試験を行い、その改善率につき検討を行った結果を図3に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
このテープストリッピングの結果から、いずれの場合においても、使用前にはケラチノサイトの存在が確認されたが、使用後8週間後には殆ど目立たなくなっていることがわかり、角質層が健常な状態に改善されていることがわかった。
なお、ケラチノサイトの部分が多く存在するほど角質層の重層剥離を示しており、肌状態は健常でないことを示す。
【0054】
実施例6:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約50000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性10人の上腕に朝晩、4週間使用したのち、その肌のターンオーバーの状態について、テープストリッピング法により試験を行った。その改善率の結果を図4に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
テープストリッピングによって採取した角質層を顕微鏡で観察した結果にも示されるように、予め肌を荒らした状態では角質層の重層剥離(色が濃くなっている部分)が見られ、その後何も塗布しない状態では肌細胞の状態は更に悪化し、細胞の核までが黒点状になってみられたが、可溶性β−グルカンを配合した乳液を塗布することにより、その角質層の状態は改善され健常な肌状態に近づき、角質層のターンオーバーが促進されていることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3のしわの改善結果(目視による)を示すグラフ。
【図2】実施例4のしわの改善結果(レプリカによる観察)を示すグラフ。
【図3】実施例5の角質層の改善結果を示すグラフ。
【図4】実施例6の角質細胞の改善結果を示すグラフ。
【発明の属する技術分野】
本発明は免疫機能を有する可溶性β−グルカンの製造方法及びその用途に関し、特に優れた皮膚老化防止機能をもつ皮膚化粧料とそれに用いるに適する免疫機能を有する可溶性β−グルカンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
グルカンはグルコースを構成単位とする多糖類である。β−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンはパン酵母や他の酵母種、キノコ、植物および種々のバクテリア、地衣類や藻類(Chemistry and Biology of (1→3)−β−Glucans,B.A.Stone and A.E.Clarke,1992,La Trobe University Press,Austoraliaで総説されている)から抽出される天然に存在する多糖類種である。β−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンは免疫促進およびコレステロール低下能を保持することが示されてきた。酵母は少なくとも3種のβ−グルカンを合成する;直鎖状β−1,3−D−グルカン、直鎖状β−1,6−D−グルカンそしてβ−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカン。しかし、直鎖状β−1,3−D−グルカン、直鎖状β−1,6−D−グルカンはマクロファージやNK細胞あるいは好中球を活性化しないか、するとしても極僅かである。
【0003】
多糖類種としてのβ−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンは、グルコースを単位とした連結主鎖と(1→6)β配糖体化リンケージにより主鎖に結合する分岐鎖から成る。酵母β−(1,6)分岐したβ−(1,3)グルカンは、β−(1→6)配糖体化リンケージで結合した数個の比較的短い側鎖(10%あるいはそれ以下)を保持する(1→3)β配糖体化リンケージで結合したグルコースを単位とした主鎖(90%あるいはそれ以上)から成るのがほとんどである;このグルカンの化学名はポリ−(1,3)−β−D−グルコピラノシル−(1,6)−β−D−グルコピラノースである。ベータグルカンには種々の異なったタイプがある。それらは主鎖の組成、分岐タイプ、モノマータイプあるいは置換基で変化し、それはきわめて異なる物理的、生物学的特性を示す多糖類を生み出す。
【0004】
β−1,3/1,6−D−グルカンは、脊椎動物と同様に無脊椎動物の免疫システムを活性化することが知られているが、酵母由来のβ−1,3/1,6−D−グルカンがマクロファージ、NK細胞及び好中球を活性化する上で最も効果的である。酵母由来のβグルカンはマクロファージの細胞膜表面にある特異的受容体に結合することで免疫システムを活性化する。活性化されたマクロファージはそれらの食細胞能や殺菌能と同様に様々なサイトカインの生産を増加させる。マクロファージやNK細胞の機能が促進されると、それらは酵母βグルカンの多数の有益な効果を司るようになれる。たとえば、細菌、ビールス、カビや原虫類の寄生による感染症への抵抗力を向上させることができる。さらに、マクロファージやNK細胞の機能が促進されると、それらは悪性腫瘍に対して宿主の防御能を向上させることができる。
【0005】
パン酵母あるいはビール酵母(ビール酵母菌)、同様に他の酵母から単離されたβ−1,3/1,6−D−グルカンは不溶性である。さらにはβ−1,3/1,6−D−グルカンが側鎖を持ったβ−1,3/1,6−D−グルカンなのかβ−1,3−D−グルカンとβ−1,6−D−グルカンの混合物なのか、あるいはすべてのそれら3種のβ−グルカンの混合物なのかどうかを決定することは、(酵母は前記したように少なくともそれら3種のβ−グルカンすべてを作りだす)不可能ではないが、β−1,6側鎖の数の変異性により極端に溶解性が悪くなっている。分岐のβ−1,3/1,6−D−グルカンのみがマクロファージを活性化するので、純度の高いβ−1,3/1,6−D−グルカンを用いることが望ましい。一方、不溶性β−1,3/1,6−D−グルカンは非経口や局所投与製剤へ処方組みすることは難しく、また、経皮吸収もされにくいため、その効果を発揮させるには処方上の制限がある。
【0006】
可溶性グルカンの製造についても検討がなされている(特許文献1及び特許文献2)が、可溶性の程度が不十分であったり免疫機能がないが不十分である等の欠点をもつと共に、その用途も創傷治療剤等の医薬用途に限られている。
【0007】
一方、難溶性β−グルカンを配合した皮膚化粧料は知られており、本出願人も既に提案している(特許文献3)。しかし従来知られた化粧料用の難溶性β−グルカンは配合が困難であるだけでなく皮膚老化防止効果(荒れ肌改善効果、角質改善効果、ターンオーバー速度を正常化する効果、しわ防止効果)が必ずしも十分ではなく、配合等の取り扱いが容易で優れた皮膚老化防止効果をもつ皮膚化粧料の開発が強く求められている。
【0008】
【特許文献1】特表平5−503952号公報
【特許文献2】特表平6−107702号公報
【特許文献3】特願2000−390953号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上記した従来技術の問題点を解決することにある。
本発明の第1の目的は免疫機能を有する可溶性β−グルカンの効果的な製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は取り扱いが容易にして顕著に優れた皮膚老化防止効果をもつ皮膚化粧料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、酵母由来のβ−グルカンの精製過程でβ−グルカナーゼを用いることを特徴とする免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)の製造方法にある。
本発明は、第2に、免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)を含有することを特徴とする皮膚化粧料にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において「可溶性」とは水溶性と同義であり、使用濃度において室温の水に溶解(コロイド状も含む)することをいう。使用濃度は化粧料の場合1重量%でよい。換言すれば取得したβ−グルカン含有物が室温で1重量%濃度で水に完全に又はコロイド状に安定に溶解(分散)するものは本発明にいう「可溶性」の規定に包含される。典型的には取得したβ−グルカン含有物中における免疫機能を有する可溶性酵母β−1,3/1,6−D−グルカンの含有量が95〜100重量%のものが包含される。この可溶性酵母β−1,3/1,6−D−グルカンの分子量は2500〜60000であることが好ましい。
【0012】
本発明の製造方法は酵母由来の粗製(不溶性)β−グルカンを精製する過程で加水分解酵素としてβ−グルカナーゼを用いることに特徴を有する。
精製β−グルカンをもたらす酵母(酵母抽出物も含む)は従来知られた適宜のものを用いることができる。具体的には、酵母生菌体そのもの、酵母菌体を乾燥粉末化したものおよび酵母菌体を自己消化、熱水抽出、酸化加水分解、酵素分解等の適当な条件下で可溶化、抽出、精製等を行った可溶性の酵母エキス等が含まれる。
【0013】
酵母には、酵母β−1,3グルカン、酵母β−1,3/1,6−D−グルカン、ならびにビール酵母、パン酵母等Saccharomyces属その他があり、また酵母抽出物を得る場合、特殊な菌体の破壊処理として物理学的、化学的、生化学的方法が適用されうる。本発明では、原料となる菌体種、起源や抽出方法、精製法、処理法等の製造法を問わず、任意に選択、使用できる。中でも、市販されている酵母の乾燥粉末、酵母エキスが扱いやすく、また容易に入手でき便利である。上記の酵母や酵母抽出物には、通常蛋白質、脂質、無機塩、有機酸、ビタミン、アミノ酸、糖質、核酸関連物質等有用な成分が含まれている。
【0014】
本発明で用いるに適した酵母は分子量2500〜40万以下、好ましくは2500〜6万程度からなるβ−1,3グルカン、β−1,3/1,6−D−グルカン、ならびにビール酵母、パン酵母等Saccharomyces属その他が挙げられ、その純度は95%以上のものである。
【0015】
以下に、本発明の製造方法の典型例について説明する。
酵母細胞を塩基性下で処理した後、不溶性残分を水で洗浄し、次いで酸で処理する。さらにその残分をβ−グルカナーゼで処理する。別法として、酵母細胞壁を酸で処理し、水で洗浄し、次いで次亜塩素酸ナトリウムで処理する。その残分を洗浄した後、β−グルカナーゼで処理する。酵素処理混合物を遠心分離し、その酵素処理残分は廃棄する。上澄みを100,000ダルトンの見かけの分子量カット能を持つ膜を通してろ過し、高分子量と低分子量に分離する。この後、透過物を1000ダルトンの分子量を持つ膜を通してろ過、濃縮し、β−1,3/1,6−D−グルカンを析出させ、真空オーブン等での乾燥前に無水アルコールで洗浄する。
免疫機能を有する可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンは酵母あるいはβ−1,3/1,6−D−グルカンを含む他の微生物から次のようにして製造することができる。
【0016】
ここで述べる製造工程は、マクロファージの活性化能(免疫機能)を保持する低分子量可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの製造に関するものである。免疫機能を有する可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの製造は、まずβ−グルカン以外の成分を除去するためアルカリと酸性溶液でβ−1,3/1,6−D−グルカンを含有する(酵母細胞や酵母壁から成る)組織体を処理する。これにより酵素の作用に利用できるβ−グルカンが得られる。この処理の後、溶解したβ−1,3/1,6−D−グルカンのβ−グルカナーゼによる酵素加水分解と精製を行う。ここで不純物のβ−グルカンが除かれる。
【0017】
上記の製造工程をまとめると次のようになる。
a.酵母細胞あるいは酵母細胞壁がβ−1,3/1,6−D−グルカンを可溶化せず、細胞のアルカリ可溶性成分を可溶化する加温下に塩基処理する。
b.水洗後、β−1,3/1,6−D−グルカンを含有する残分を加温下に酸処理する。
別の方法としては、
a−1.酵母細胞壁を酸処理する。
b−1.水洗後、β−1,3/1,6−D−グルカンを含有する残分を、次亜塩素酸ナトリウムで処理する。
c.水洗後、bあるいはb−1中の残分を至適温度で酵母由来のβ−グルカナーゼにより加水分解する。
d.混合物を遠心分離し、残分は廃棄する。
e.酵素分解されたβ−グルカンを含有する上澄みを、見かけの分子量カット能たとえば100,000ダルトンを持つ膜を通して限外ろ過する。次いで、保持物中のβ−グルカンを以下のgのように処理し、コロイド状β−1,3/1,6−D−グルカンを得る。
f.溶出液を見かけの分子量カット能たとえば1000ダルトンを持つ膜を通して限外ろ過する。そして、保持物を以下のgように処理し、可溶性β−グルカンを得る。
g.eからfまでの保持物を濃縮し、100%エタノールでけん濁する。
h.沈殿物をエタノールで洗浄し、乾燥する。もし必要なら、異なる分子量カット能を持つ一連の膜を通して限外ろ過することで、あるいはクロマトグラフィーによりさらに精製、分画することもできる。
【0018】
酵母細胞あるいは酵母細胞壁全体を、アルカリ溶液に分散し加熱する。その際のアルカリ水溶液としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、たとえば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの0.05〜10Nの水溶液が好ましく用いられる。この工程は、4℃〜150℃の温度で行われるが、好ましくは約80℃で行われる。また、その工程は通常の大気圧、あるいは加圧下に行われるが、約15パスカル/121℃が特に好ましい。処理時間は、通常10分〜48時間であるが、アルカリ強度や温度、組織体の種類にも依存する。一度アルカリ処理を行った後に、残分を適切な手段、たとえば限外濾過処理や遠心分離などによって、水溶液から分離する。このアルカリ処理は、1回でも数回繰り返してもよい。
【0019】
残分又は酵母細胞壁を1回ないし数回水洗浄し、次いで、塩酸、ギ酸、酢酸などの酸によって処理する。pH=1〜5の酸性溶液で、通常4℃〜150℃で、15分から48時間処理する。特に3%の酢酸水溶液で85℃、45分間処理を行い、抽出することが好ましい。不溶性の原料(β−グルカン)は、適切な工程により、溶液から分離する。残分は、水で1回ないし数回洗い、適切な手段で再度分離を行う。
【0020】
次いで残物を15〜75%の次亜塩素酸ナトリウムにより4℃〜150℃で15分から48分間処理して取り出す。残分は、水で1回ないし数回洗浄する。
残分をβ−グルカナーゼ酵素で通常10℃〜80℃で15分から48時間処理する。この条件は、温度と溶液状態、酵素濃度に依存する。可溶性酵素消化分は、遠心分離や濾過などの適切な方法により非消化原料から分離する。可溶性消化原料は限外濾過やクロマトグラフィー、沈殿法等の方法により分画する。
【0021】
かくして免疫機能を有する可溶性、低分子量(2500〜6万)のβ−1,3/1,6−D−グルカンを取得することができる。これまでの製造方法では約16%のマンノース等や不純物となりうる(免疫機能を示さない)β−グルカンが含有されるという問題点を有していたが、本発明により免疫機能を有する可溶性酵母β−1,3/1,6−D−グルカンが95%以上という高純度で含有する可溶性β−グルカンを取得することが可能となった。
次に本発明の皮膚化粧料について説明する。
【0022】
本発明の皮膚化粧料は、可溶性β−グルカン(酵母及び/又は酵母抽出物)を必須成分として含有し、好ましくはリポゾール分散液として及び/又は海洋深層水、皮膚化粧料に常用される成分を配合し、調製される。
本発明の皮膚化粧料は、その形態は、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、洗顔料、マッサージ料などのスキンケア製品ならびにボディ用化粧料や乳化ファンデーション等の製品、医薬部外品等を挙げることができる。いずれも水性であることが好ましい。化粧料の剤形も任意であり、例えば、可溶化系乳化剤形あるいは分散型の剤形をとることができる。
【0023】
本発明の皮膚化粧料において、可溶性β−グルカンは0.001〜1%配合すればよい。可溶性β−グルカンの配合量が0.001%未満では、可溶性β−グルカン特有の免疫活性向上効果が有効に発揮されず、また1%を越えて配合すると、変色、変臭などの安定性に影響を及ぼす可能性があり、好ましくない。
【0024】
本発明の皮膚化粧料に任意成分として配合される成分の例としては、油剤、粉体、界面活性剤、精製水、低級アルコール、高分子化合物、ゲル化剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、酸化防止剤、色素、防腐剤、香料、美容成分等の通常の化粧料に常用されている成分があり、これらを本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択して用いることができる。
【0025】
リポソームの膜形成基材としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチン等の天然もしくは合成のリン脂質または水素添加リン脂質、コレステロール類、たとえばコレステロール、コレステロールのアルキルエステル、フィトステロール、フィトステロールのアルキルエステル、グリセロ糖脂質、セチルガラクトサイドの如きアシルグルコシド、ジアルキル型合成界面活性剤、N−アシル−スフィンゴシン又はその硫酸エステル、N−アシルスフィンゴ糖脂質、N−高級アシルグルタチオンの一種または二種以上の混合物が挙げられる。この他、リポソームの安定化もしくは相転移温度の改善のために多価アルコール、高級アルコール、高級脂肪酸等を必要に応じて配合できる。
【0026】
海洋深層水は、表面海水が沈降していて層を形成しているもので低温、清浄で栄養塩に富む固有水であり、その取水海域は1000〜4000m、好ましくは2000〜3000mであり、取水深度は250〜500m、好ましくは300〜400mである。海洋深層水は、数知れない多くのミネラルを含有していることから、保湿性に優れ、また、浸透性に優れていることから、化粧料に配合させている有効成分の皮膚内への浸透を促すと考えられる。海洋深層水の配合量は通常40〜99%であり、好ましくは50〜60%である。
好ましい任意の配合成分をさらに具体的に説明する。
【0027】
油脂類としては、ホホバ油、ヒマシ油、オリーブ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、ミンク油、タートル油等が挙げられる。
炭化水素類としては、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウ等が挙げられる。
脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸等が挙げられる。
【0028】
合成エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、モノステアリン酸プロピレングリコール、乳酸ミリスチル、リンゴ酸イソステアリル、モノステアリン酸グリセリン、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
油脂類、炭化水素、ロウ類、脂肪酸、合成エステル類は、通常あわせて0〜50w/w%の割合で配合される。
【0029】
アルコール類としては、エタノール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
アルコール類は、通常0〜10w/w%の割合で配合される。
【0030】
界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリル硫酸ナトリウム、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ジアルキルスルホコハク酸、臭化セチルピリジニウム、塩化−n−オクタデシルトリメチルアンモニウム、モノアルキルリン酸、N−アシルスルタミン酸、N−アシルグルタミン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン還元ラノリン等が挙げられる。
界面活性剤は、通常0〜2w/w%の割合で配合させる。
【0031】
増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、メチルポリシロキサン、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、カラギーンナン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
増粘剤は、通常0〜1w/w%の割合で配合される。
【0032】
保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プログルタミン酸、アセチルグルタミン酸、ヒアルロン酸、プロシアニジン等が挙げられる。
保湿剤は、通常0〜5w/w%の割合で配合される。
防腐剤としては、安息香酸、サリチル酸、デヒドロ酢酸あるいはそれらの塩類、パラオキシ安息香酸エステル類のフェノール類、トリクロサンハロカルバン等が挙げられる。
防腐剤は、通常0〜0.3w/w%の割合で配合される。
【0033】
香料は、通常化粧料に使用するものであればどのような香料を用いてもよい。顔料としては、酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、タルク等が挙げられる。
顔料は、通常0〜1w/w%の割合で配合される。
【0034】
薬剤としては、小麦胚芽油、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンE、アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウムあるいはナトリウム、D−パントテールアルコール、グリチルリチン酸ジカリウム、グルタチオン、UV吸収剤、キレート剤、植物抽出物、微生物代謝物/抽出物等が挙げられる。
薬剤は、通常0〜3w/w%の割合で配合される。
【0035】
水性基材の水としては、水道水、ミネラルウォーター、かん水、海水、超純水、極地氷由来水、含鉱水、精製水等が挙げられる。水は任意の割合で配合される。
【0036】
酵母、酵母抽出液、なかでも酵母細胞壁であるβ−グルカンは、分子運動性の高い高次構造を有しているため、T細胞、補体系などの免疫増強に関わる種々の細胞や活性化や増量が報告されており、多彩な生物活性を持っているが、その一方で、物質、分子レベルでの作用機構の解析は、ほとんどなされていない。しかし、皮膚免疫で主要な働きをするのは表皮ランゲルハンス細胞であり、これは、外部からの侵入等があると、その情報をT細胞に伝えるという抗原提示機能を持つ。したがって、このT細胞を有するものを化粧料に配合することは、従来の表皮を中心としたケアによる老化防止とは異なり、生体系そのものの免疫機能の向上を示すものである。また、これらに皮膚への浸透性の高い海洋深層水、さらには保湿、柔軟効果を有する成分や抗酸化力を有する成分を配合することで皮膚免疫機能の一度の向上を図ることができる。
【0037】
従来の皮膚老化防止化粧料は、(季節的変化による)肌荒れや、皮膚機能の一時的な低下により生じる皮膚トラブル等を中心に作用するものであったが、近年増加する敏感肌人間等の生体系全体の失調に起因する肌荒れには、その人の生体系全体のバランスを改善する必要がある。本発明の限定されたβ−グルカンを配合した皮膚化粧料は、免疫系に作用し、生体系のバランスを肌機能内部より改善するものである。勿論その人体への影響は非常に緩和なものである。
【0038】
本発明の皮膚化粧料は従来用いられていた難溶性β−グルカンでは配合不可能であった水溶性および透明な剤形の水性化粧料(たとえば化粧水)に関しても、配合可能となり、化粧料剤形を選ばずに用いることが可能である。また皮膚への浸透に優れており、顕著に優れた皮膚老化防止効果を示す。
【0039】
さらに、低分子量のβ−グルカンを用いることにより、そのリポソームへの保持効率が飛躍的に向上し、β−グルカンをより多く保持したリポソーム溶液の調製が初めて可能となる。これにより、β−グルカンの皮膚への浸透量ならびに浸透速度が更に向上し、より高いスキンケア効果(保湿、はり、しわ、皮膚のターンオーバー等)を得ることが可能となる。
【0040】
【実施例】
次に本発明を実施例によって例証するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0041】
実施例1:
酵母細胞からの可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの調製
酵母細胞に10倍量の1.5Nの水酸化ナトリウムを攪拌下で添加し、次いで混合物を60℃で30分間加熱を行った。この加熱混合物を、15分間15psiで121℃の条件の下、オートクレーブで処理を行った。その後、加熱混合物を冷却し、遠心分離を行い、上澄みを残分から分離した。残分を、10倍量の水で15分間攪拌しながら、水洗した。遠心分離によって上澄み液を分離した後、37℃で10倍量の3%酢酸水溶液を加え、85℃で45分間熱攪拌を行った。その後、混合物を冷やし、遠心分離にて上澄みを残分から分離した。この粗製のβ−1,3/1,6−D−グルカン残分を、15分間攪拌しながら水洗した。
【0042】
酵母細胞壁を37℃で10倍量の3%のアセトン水溶液で処理し、残分を添加し85℃に加温し45分間攪拌した。水で残分を洗浄した後、15〜75%の次亜塩素酸ナトリウムで処理した。(好ましい条件は20%の濃度で、温度が4〜150℃、更に好ましくは50℃で15分から48時間の処理である)残分を数回水洗した。
【0043】
粗製(不溶性)のβ−1,3/1,6−D−グルカンを、3倍量の水に分散し、40℃でさらに20〜25倍量の水に添加した。この混合溶液に、NovoNardisk,Farnkliton,N.C.より購入したViscozyme L−β−1,3/1,6−D−グルカナーゼ(Biocatalysts Ltd.Pontypridd,UK製のTP654/2Pその他のβ−グルカナーゼでもよい)を100ml加え、80℃で加熱攪拌した。次いでこの懸濁液を100000ダルトンの分子量をカットするフィルターを備えた繊維状フィルターを通して分離した。これを10時間繰り返し行い、常に80℃の水を通す(加える)ことで、反応管内を一定容積に保った。限外濾過物を10時間以上連続的に集めた。保持物をコロイド状のβ−1,3/1,6−D−グルカンを調製するために用いた。減っていく糖の量は、1リットルごとに採取した限外濾過物内で確認した。限外濾過物を、1500の分子量をカットする中空の繊維内を通して分画し、塩や低分子量の色素、糖を透析した。透析は、外側の中空繊維を水速800ml/minの速さで通して水を汲み上げることで行った。そして10時間後、14.5リットルの限外濾過物を採取した。限外濾過物を逆浸透膜で濃縮し、次いでロータリーエバポレイターによって濃縮した。10倍量の95%エタノールで限外濾過物を一晩冷却することで、β−1,3/1,6−D−グルカンを濃縮品から沈殿物として得た。
【0044】
沈殿物を集め、95%エタノールで洗浄し、乾燥した。(免疫機能を有する完全可溶性β−1,3/1,6−D−グルカン:分子量分布4141〜250208、平均分子量=47457ダルトン、分散率=1.43。このうち75%は37121〜83902ダルトンの範囲の分子量であった)分子量100000のカット能を持つ膜の保持物からのβ−1,3/1,6−D−グルカンを10倍量の95%エタノールを用いて、一晩中低温下で濃縮し限外濾過物から沈降させた。沈殿物を集め95%エタノールで洗浄し、乾燥した(コロイド状のβ−グルカン;分子量分布 13148〜473616ダルトン、平均分子量=147420ダルトン、分散率=1.90。このうち75%は91510〜256863ダルトンの範囲の分子量であった)。
【0045】
乾燥した沈殿物は、さらにクロマトグラフィー(親和力、透析、クロマトなど)、または様々な分子量を選択除去できるフィルターを用いた透析などによって精製される。
【0046】
完全可溶性β−1,3/1,6−D−グルカンの物性値を示す。
【0047】
実施例2:
実施例1の方法に従った方法で調製した免疫機能を有する可溶性β−グルカン(分子量約50000ダルトン)を0.05%配合した化粧水を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用した結果を示す。なお、本試験は被験者としてスペシャリストを起用し、各個人が使用後どのように感じたかをモニターした結果である
【0048】
(処方例・1)
(W/W%)
酵母抽出物(可溶性β−グルカン;分子量約50000ダルトン) 0.05
赤ワイン酵母抽出液 0.1
海洋深層水(逆浸透膜濾過済み) 50.0
レシチン 1.0
コレステロール 0.5
オレイン酸 0.5
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 7.0
L−アルギニン 0.25
飽和脂肪酸グリセリル 1.0
グリセリン脂肪酸エステル 1.5
高級アルコール 0.5
多価アルコール脂肪酸エステル 0.5
保湿剤 0.5
防腐剤 0.5
精製水 全量を100に調整
製造方法は、定法に従い調製し、乳液とした。
なお、ここで用いた海洋深層水(逆浸透膜濾過済み)とは、海洋深層水原水を逆浸透膜濾過によって処理された水である。
【0049】
【0050】
以上の結果から明らかなように、約4週間の使用で半分以上の人が肌の保湿感の改善効果があると実感し、さらに8週間使用することで80%の人が保湿感の改善効果が見られることがわかった。
また、肌のはりに関しても8週間使用することによって半分以上の人に改善が見られ、肌の小皺においてはかなりの改善が認められた。
【0051】
実施例3:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約8000〜10000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用したのち、その肌のしわ状態を目視により観察を行い、改善度合いをグラフにした結果を図1に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
グラフからも明らかなように、8週間の使用によって、肌におけるしわが薄くなり改善されたことがわかった。
【0052】
実施例4:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約10000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用したのち、その肌表面の状態をレプリカに取り、改善率を検討した結果を図2に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
いずれの場合においても、使用前には確認された斜めに存在しているfinewrinkleの線が、使用後8週間後には殆ど目立たなくなっていることがわかり、肌の保湿効果が改善され、fine wrinkleが目立たなくなっていることがわかった。
【0053】
実施例5:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約50000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性100人の顔に朝晩、8週間使用したのち、その肌の角質層の状態に関して、テープストリッピング試験を行い、その改善率につき検討を行った結果を図3に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
このテープストリッピングの結果から、いずれの場合においても、使用前にはケラチノサイトの存在が確認されたが、使用後8週間後には殆ど目立たなくなっていることがわかり、角質層が健常な状態に改善されていることがわかった。
なお、ケラチノサイトの部分が多く存在するほど角質層の重層剥離を示しており、肌状態は健常でないことを示す。
【0054】
実施例6:
実施例1の方法に従った方法で調製した可溶性グルカン(分子量約50000ダルトン)を0.05%配合した乳液を作成し、女性10人の上腕に朝晩、4週間使用したのち、その肌のターンオーバーの状態について、テープストリッピング法により試験を行った。その改善率の結果を図4に示す。(なお、処方は実施例2に示したとおりである。)
テープストリッピングによって採取した角質層を顕微鏡で観察した結果にも示されるように、予め肌を荒らした状態では角質層の重層剥離(色が濃くなっている部分)が見られ、その後何も塗布しない状態では肌細胞の状態は更に悪化し、細胞の核までが黒点状になってみられたが、可溶性β−グルカンを配合した乳液を塗布することにより、その角質層の状態は改善され健常な肌状態に近づき、角質層のターンオーバーが促進されていることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3のしわの改善結果(目視による)を示すグラフ。
【図2】実施例4のしわの改善結果(レプリカによる観察)を示すグラフ。
【図3】実施例5の角質層の改善結果を示すグラフ。
【図4】実施例6の角質細胞の改善結果を示すグラフ。
Claims (5)
- 酵母由来のβ−グルカンの精製過程でβ−グルカナーゼを用いることを特徴とする免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)の製造方法。
- 免疫機能を有する可溶性β−グルカン(可溶性酵母ベータ1,3/1,6−D−グルカン・酵母及び/又は酵母抽出物)を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
- 水性皮膚化粧料である請求項2記載の皮膚化粧料。
- リポソーム分散液の状態にある請求項2又は3記載の皮膚化粧料。
- さらに海洋深層水を含有する請求項2〜4のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
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