JP2004210188A - コントロールケーブル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作が繰り返されてもコントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることがないコントロールケーブル装置を提供する。
【解決手段】コントロールケーブル装置1は、離間して設けられた操作用プーリ2及び駆動用プーリ3、両プーリ2,3間に掛け渡されたコントロールケーブル4を備えている。コントロールケーブル4のうち両プーリ2,3間に位置する部分はアウタケーブル7により摺動自在に保持されている。アウタケーブル7の操作用プーリ2側の端部は固定具9により固定されている。アウタケーブル7の駆動用プーリ3側の端部には保持具10が取付けられている。保持具10はヒータユニットケースに固定されたガイド部11にはめ込まれており、圧縮コイルばね12により前記プーリ3から離間する方向に付勢されている。
【選択図】 図1
【解決手段】コントロールケーブル装置1は、離間して設けられた操作用プーリ2及び駆動用プーリ3、両プーリ2,3間に掛け渡されたコントロールケーブル4を備えている。コントロールケーブル4のうち両プーリ2,3間に位置する部分はアウタケーブル7により摺動自在に保持されている。アウタケーブル7の操作用プーリ2側の端部は固定具9により固定されている。アウタケーブル7の駆動用プーリ3側の端部には保持具10が取付けられている。保持具10はヒータユニットケースに固定されたガイド部11にはめ込まれており、圧縮コイルばね12により前記プーリ3から離間する方向に付勢されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転動作を遠隔部に伝達するためのコントロールケーブル装置に関し、特には車両用空調装置に用いられるコントロールケーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車に搭載される車両用空調装置には、車室内に設けられた吹出モード切替用のロータリノブの回動動作を、コントロールケーブル装置を介して機械的にヒータユニットのロータリドアに伝達するように構成されたものがある。
【0003】
前記コントロールケーブル装置は、前記ロータリノブの回動動作に連動して回転する操作用プーリと、ロータリドアの回転軸に設けられた駆動用プーリと、両プーリ間に緊張状態で掛け渡されたループ状のコントロールケーブルとを備えて構成されている。
【0004】
操作用プーリと駆動用プーリとの間には比較的長い距離があり、前記コントロールケーブルは、両プーリ間を車両内の他の構成部品を避けて配索される。従って、コントロールケーブルは、経路途中で曲折しても摺動性が低下しないように柔軟性を有する部材、例えば多数の鋼線の撚り線から構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、撚り線は、繰り返しの引っ張り動作により引き締まり伸長するという性質がある。コントロールケーブルが伸長すると、プーリとの間に遊びが生じるため、操作用プーリの回動動作が駆動用プーリに旨く伝達されないという問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作が繰り返されてもコントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることがないコントロールケーブル装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のコントロールケーブル装置は、離間して設けられた第1及び第2のプーリと、前記第1及び第2のプーリ間に掛け渡され前記第1のプーリの回転動作を前記第2のプーリに伝達する可撓なコントロールケーブルと、前記コントロールケーブルのうち前記第1及び第2のプーリ間に位置する部分を束ねるように設けられ前記コントロールケーブルを摺動自在に支持する可撓なアウタケーブルと、前記アウタケーブルの両端部のうちの少なくとも一方を対応する前記プーリから離間する方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、コントロールケーブルが伸長すると、その分、アウタケーブルの端部が対応するプーリから離間されて両プーリ間のコントロールケーブルの経路が引き伸ばされる。従って、コントロールケーブルと両プーリとの間に遊びが生じることを防止できる。
【0009】
本発明の請求項2記載のコントロールケーブル装置は、離間して設けられた第1及び第2のプーリと、前記第1及び第2のプーリ間に掛け渡され前記第1のプーリの回転動作を前記第2のプーリに伝達するループ状の可撓なコントロールケーブルと、前記コントロールケーブルのうち前記第1及び第2のプーリ間に位置する部分に設けられ前記コントロールケーブルを摺動自在に支持する可撓性を有するアウタケーブルと、前記第1及び第2のプーリのうちの少なくとも一方に設けられ当該プーリの外周部に開口するスロットと、前記コントロールケーブルのうち前記スロットの開口付近位置する部分に取付けられ前記開口を通して前記スロット内に収容される固定具と、前記固定具を前記スロット内に押し込む方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、コントロールケーブルが伸長すると、その分、固定具がスロット内に押し込まれるため、コントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両用空調装置に用いられるコントロールケーブル装置に適用した第1の実施例について図1を参照しながら説明する。尚、図示はしないが、本実施例に係る車両用空調装置は例えば自動車に搭載されるものであり、エバポレータを有するクーラユニット、ヒータコアを有するヒータユニット、送風機等を備えて構成されている。前記空調装置は、車室内に設けられた吹出モード切替用のロータリノブの回動動作が、コントロールケーブル装置を介してヒータユニットに設けられた送風経路切替用のロータリドアに伝達されるように構成されている。
【0012】
図1に示すように、コントロールケーブル装置1は、第1のプーリとしての操作用プーリ2、第2のプーリとしての駆動用プーリ3、前記プーリ2,3間に掛け渡され前記操作用プーリ2の回動動作を駆動用プーリ3に伝達するループ状のコントロールケーブル4を備えて構成されている。
【0013】
前記操作用プーリ2は回転軸2aを中心に回転するものであり、図示しないベースに設けられている。前記プーリ2は、ロータリノブの回動に連動して回動するように構成されている。前記駆動用プーリ3はロータリドアの回転軸5に連結されており、前記ロータリドアと一体的に回転する。
【0014】
前記コントロールケーブル4は可撓性を有する柔軟な部材、例えば多数の鋼線の撚り線から構成されている。前記両プーリ2,3の外周面には全周に亘って延びる溝部(図示せず)がそれぞれ設けられており、前記コントロールケーブル4は前記溝部内に配置されている。また、前記プーリ2,3には外周面に開口部を有するスロット(図示せず)が設けられており、前記コントロールケーブル4は当該ケーブル4に取付けられた固定具6をスロット内に配置することによりプーリ2,3に固定されている。
【0015】
前記コントロールケーブル4のうち両プーリ2,3間に位置する部分は、可撓性を有するアウタケーブル7により束ねるように保持されている。前記アウタケーブル7は例えば一対の管状部7aを帯状の連結部7bで連結して構成されており各管状部7aに前記コントロールケーブル4が摺動自在に挿通されている。
【0016】
前記アウタケーブル7の操作用プーリ2側の端部は固定具8を介してベースに固着されている。一方、前記アウタケーブル7の駆動用プーリ3側の端部には保持具9が固着されており、前記保持具9を例えばヒータユニットのケースに設けられたガイド部10に嵌め込むことにより前記ヒータユニットケースに配設されている。ガイド部10は保持具9を矢印A方向に移動可能に保持するように構成されている。尚、図示しないが、ガイド部10には保持具9がガイド部10から離脱することを防止する規制部材が設けられている。
【0017】
さて、ヒータユニットケースのうちガイド部10と駆動用プーリ3との間には、圧縮コイルばね11の一端部を支持するばね支持台12が固定されている。前記コイルばね11の他端部は前記保持具9に固着されており、前記保持具9はコイルばね11によって常時、反駆動用プーリ3側に付勢されている。従って、前記圧縮コイルばね11は付勢手段として機能する。
【0018】
上記構成においては、乗員が空調装置の吹出モードを切替えるためにロータリノブを回動操作すると、これに応じて操作用プーリ2が回動する。すると、両プーリ2,3間に位置する2経路のコントロールケーブル4のうちの一方は駆動用プーリ3側から操作用プーリ2側に引っ張られ、他方は操作用プーリ2側から駆動用プーリ3側に向かって押し出される。この結果、コントロールケーブル4の引張量に応じて駆動用プーリ3及びロータリドアが回動され、送風経路が切替えられる。
【0019】
このようなコントロールケーブル4の引き操作が繰り返し行われると、撚り線が徐々に引き締められて伸長する。すると、コントロールケーブル4の伸長した分だけコイルばね11により保持具9が押されてプーリ3から離間する。このため、両プーリ2,3間のコントロールケーブル4の実質的な経路が引き伸ばされる。従って、コントロールケーブル4が伸長しても、コントロールケーブル4とプーリ2,3との間に遊びが生じることがない。
【0020】
図2は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、この第2の実施例では、圧縮コイルばね11に代えて板ばね21により保持具9を駆動用プーリ3から離間する方向に付勢している。
【0021】
このような構成においても、第1の実施例と同一の作用、効果が得られる。
【0022】
次に、図3ないし図5を参照しながら本発明の他の実施例について説明する。図3ないし図5に示す実施例は、コントロールケーブル4の駆動用プーリ3に対する取り付け方法を改良したものであり、以下、これらの実施例について順に説明する。尚、図3ないし図5では、説明を簡単にするために駆動用プーリ3の内部構造が視認できるように示している。
【0023】
まず、図3に示す本発明の第3の実施例では、駆動用プーリ3に固定具6よりも一回り大きなスロット31を設け、前記スロット31内のうち固定具6よりも外周側に圧縮コイルばね32(付勢手段に相当)を配置している。前記圧縮コイルばね32は、前記固定具6をスロット31内に押し込む方向に付勢している。前記圧縮コイルばね32の一端部はスロット31内面に固定され、他端部は固定部に固定されている。
【0024】
また、アウタケーブル7の駆動用プーリ3側の端部は固定具33によりヒータユニットケースに固定されている。
【0025】
上記構成においては、コントロールケーブル4が伸長すると、その分、圧縮コイルばね32により固定具6がスロット31内に押し込まれ、コントロールケーブル4の実質的な長さが短くなる。このため、コントロールケーブル4と両プーリ2,3との間に遊びが生じることがない。
【0026】
図4は本発明の第4の実施例を示すものであり、この第4の実施例では、圧縮コイルばね32に代えて板ばね34(付勢手段に相当)により前記固定具6をスロット31内に押し込む方向に付勢するように構成している。このような構成においても第3の実施例と同一の作用、効果を得ることができる。
【0027】
図5は本発明の第5の実施例を示すものであり、この第5の実施例では、圧縮コイルばね32に代えて引張コイルばね35(付勢手段に相当)により前記固定具6をスロット31内に押し込む方向に付勢するように構成している。この場合、前記引張コイルばね35はスロット6内の奥部に配置され、一端部がスロットの内面に、他端部が固定具6に固定されている。このような構成においても第3の実施例と同一の作用、効果を得ることができる。
【0028】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形、拡張が可能である。
上記実施例では、いずれも駆動用プーリ3側に付勢手段を設けたが、操作用プーリ2側に付勢手段を設けても良く、両プーリ2,3側にそれぞれ付勢手段を設けても良い。
本発明は、車両用空調装置以外の装置に用いられるコントロールケーブル装置にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は、第1及び第2のプーリ間に掛け渡されたコントロールケーブルを束ねるように保持するアウタケーブルの両端部のうち少なくとも一方を、対応するプーリから離間する方向に付勢する付勢手段を設けたので、コントロールケーブルが伸長しても、その分、アウタケーブルが対応するプーリから離間されて両プーリ間のコントロールケーブルの経路が引き伸ばされる。このため、コントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることがなく、コントロールケーブルの緊張状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すコントロールケーブル装置の概略的な全体構成図
【図2】本発明の第2の実施例に係るコントロールケーブル装置のうち保持具及びガイド部の周辺部分を拡大して示す図
【図3】本発明の第3の実施例に係るコントロールケーブル装置のうち駆動用プーリ周辺部分を拡大して示す図
【図4】本発明の第4の実施例を示す図3相当図
【図5】本発明の第5の実施例を示す図3相当図
【符号の説明】
図中、1はコントロールケーブル装置、2は操作用プーリ(第1のプーリ)、3は駆動用プーリ(第2のプーリ)、4はコントロールケーブル、7はアウタケーブル、11,32は圧縮コイルばね(付勢手段)、21,34は板ばね(付勢手段)、35は引張コイルばね(付勢手段)を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転動作を遠隔部に伝達するためのコントロールケーブル装置に関し、特には車両用空調装置に用いられるコントロールケーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車に搭載される車両用空調装置には、車室内に設けられた吹出モード切替用のロータリノブの回動動作を、コントロールケーブル装置を介して機械的にヒータユニットのロータリドアに伝達するように構成されたものがある。
【0003】
前記コントロールケーブル装置は、前記ロータリノブの回動動作に連動して回転する操作用プーリと、ロータリドアの回転軸に設けられた駆動用プーリと、両プーリ間に緊張状態で掛け渡されたループ状のコントロールケーブルとを備えて構成されている。
【0004】
操作用プーリと駆動用プーリとの間には比較的長い距離があり、前記コントロールケーブルは、両プーリ間を車両内の他の構成部品を避けて配索される。従って、コントロールケーブルは、経路途中で曲折しても摺動性が低下しないように柔軟性を有する部材、例えば多数の鋼線の撚り線から構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、撚り線は、繰り返しの引っ張り動作により引き締まり伸長するという性質がある。コントロールケーブルが伸長すると、プーリとの間に遊びが生じるため、操作用プーリの回動動作が駆動用プーリに旨く伝達されないという問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作が繰り返されてもコントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることがないコントロールケーブル装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のコントロールケーブル装置は、離間して設けられた第1及び第2のプーリと、前記第1及び第2のプーリ間に掛け渡され前記第1のプーリの回転動作を前記第2のプーリに伝達する可撓なコントロールケーブルと、前記コントロールケーブルのうち前記第1及び第2のプーリ間に位置する部分を束ねるように設けられ前記コントロールケーブルを摺動自在に支持する可撓なアウタケーブルと、前記アウタケーブルの両端部のうちの少なくとも一方を対応する前記プーリから離間する方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、コントロールケーブルが伸長すると、その分、アウタケーブルの端部が対応するプーリから離間されて両プーリ間のコントロールケーブルの経路が引き伸ばされる。従って、コントロールケーブルと両プーリとの間に遊びが生じることを防止できる。
【0009】
本発明の請求項2記載のコントロールケーブル装置は、離間して設けられた第1及び第2のプーリと、前記第1及び第2のプーリ間に掛け渡され前記第1のプーリの回転動作を前記第2のプーリに伝達するループ状の可撓なコントロールケーブルと、前記コントロールケーブルのうち前記第1及び第2のプーリ間に位置する部分に設けられ前記コントロールケーブルを摺動自在に支持する可撓性を有するアウタケーブルと、前記第1及び第2のプーリのうちの少なくとも一方に設けられ当該プーリの外周部に開口するスロットと、前記コントロールケーブルのうち前記スロットの開口付近位置する部分に取付けられ前記開口を通して前記スロット内に収容される固定具と、前記固定具を前記スロット内に押し込む方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、コントロールケーブルが伸長すると、その分、固定具がスロット内に押し込まれるため、コントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両用空調装置に用いられるコントロールケーブル装置に適用した第1の実施例について図1を参照しながら説明する。尚、図示はしないが、本実施例に係る車両用空調装置は例えば自動車に搭載されるものであり、エバポレータを有するクーラユニット、ヒータコアを有するヒータユニット、送風機等を備えて構成されている。前記空調装置は、車室内に設けられた吹出モード切替用のロータリノブの回動動作が、コントロールケーブル装置を介してヒータユニットに設けられた送風経路切替用のロータリドアに伝達されるように構成されている。
【0012】
図1に示すように、コントロールケーブル装置1は、第1のプーリとしての操作用プーリ2、第2のプーリとしての駆動用プーリ3、前記プーリ2,3間に掛け渡され前記操作用プーリ2の回動動作を駆動用プーリ3に伝達するループ状のコントロールケーブル4を備えて構成されている。
【0013】
前記操作用プーリ2は回転軸2aを中心に回転するものであり、図示しないベースに設けられている。前記プーリ2は、ロータリノブの回動に連動して回動するように構成されている。前記駆動用プーリ3はロータリドアの回転軸5に連結されており、前記ロータリドアと一体的に回転する。
【0014】
前記コントロールケーブル4は可撓性を有する柔軟な部材、例えば多数の鋼線の撚り線から構成されている。前記両プーリ2,3の外周面には全周に亘って延びる溝部(図示せず)がそれぞれ設けられており、前記コントロールケーブル4は前記溝部内に配置されている。また、前記プーリ2,3には外周面に開口部を有するスロット(図示せず)が設けられており、前記コントロールケーブル4は当該ケーブル4に取付けられた固定具6をスロット内に配置することによりプーリ2,3に固定されている。
【0015】
前記コントロールケーブル4のうち両プーリ2,3間に位置する部分は、可撓性を有するアウタケーブル7により束ねるように保持されている。前記アウタケーブル7は例えば一対の管状部7aを帯状の連結部7bで連結して構成されており各管状部7aに前記コントロールケーブル4が摺動自在に挿通されている。
【0016】
前記アウタケーブル7の操作用プーリ2側の端部は固定具8を介してベースに固着されている。一方、前記アウタケーブル7の駆動用プーリ3側の端部には保持具9が固着されており、前記保持具9を例えばヒータユニットのケースに設けられたガイド部10に嵌め込むことにより前記ヒータユニットケースに配設されている。ガイド部10は保持具9を矢印A方向に移動可能に保持するように構成されている。尚、図示しないが、ガイド部10には保持具9がガイド部10から離脱することを防止する規制部材が設けられている。
【0017】
さて、ヒータユニットケースのうちガイド部10と駆動用プーリ3との間には、圧縮コイルばね11の一端部を支持するばね支持台12が固定されている。前記コイルばね11の他端部は前記保持具9に固着されており、前記保持具9はコイルばね11によって常時、反駆動用プーリ3側に付勢されている。従って、前記圧縮コイルばね11は付勢手段として機能する。
【0018】
上記構成においては、乗員が空調装置の吹出モードを切替えるためにロータリノブを回動操作すると、これに応じて操作用プーリ2が回動する。すると、両プーリ2,3間に位置する2経路のコントロールケーブル4のうちの一方は駆動用プーリ3側から操作用プーリ2側に引っ張られ、他方は操作用プーリ2側から駆動用プーリ3側に向かって押し出される。この結果、コントロールケーブル4の引張量に応じて駆動用プーリ3及びロータリドアが回動され、送風経路が切替えられる。
【0019】
このようなコントロールケーブル4の引き操作が繰り返し行われると、撚り線が徐々に引き締められて伸長する。すると、コントロールケーブル4の伸長した分だけコイルばね11により保持具9が押されてプーリ3から離間する。このため、両プーリ2,3間のコントロールケーブル4の実質的な経路が引き伸ばされる。従って、コントロールケーブル4が伸長しても、コントロールケーブル4とプーリ2,3との間に遊びが生じることがない。
【0020】
図2は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、この第2の実施例では、圧縮コイルばね11に代えて板ばね21により保持具9を駆動用プーリ3から離間する方向に付勢している。
【0021】
このような構成においても、第1の実施例と同一の作用、効果が得られる。
【0022】
次に、図3ないし図5を参照しながら本発明の他の実施例について説明する。図3ないし図5に示す実施例は、コントロールケーブル4の駆動用プーリ3に対する取り付け方法を改良したものであり、以下、これらの実施例について順に説明する。尚、図3ないし図5では、説明を簡単にするために駆動用プーリ3の内部構造が視認できるように示している。
【0023】
まず、図3に示す本発明の第3の実施例では、駆動用プーリ3に固定具6よりも一回り大きなスロット31を設け、前記スロット31内のうち固定具6よりも外周側に圧縮コイルばね32(付勢手段に相当)を配置している。前記圧縮コイルばね32は、前記固定具6をスロット31内に押し込む方向に付勢している。前記圧縮コイルばね32の一端部はスロット31内面に固定され、他端部は固定部に固定されている。
【0024】
また、アウタケーブル7の駆動用プーリ3側の端部は固定具33によりヒータユニットケースに固定されている。
【0025】
上記構成においては、コントロールケーブル4が伸長すると、その分、圧縮コイルばね32により固定具6がスロット31内に押し込まれ、コントロールケーブル4の実質的な長さが短くなる。このため、コントロールケーブル4と両プーリ2,3との間に遊びが生じることがない。
【0026】
図4は本発明の第4の実施例を示すものであり、この第4の実施例では、圧縮コイルばね32に代えて板ばね34(付勢手段に相当)により前記固定具6をスロット31内に押し込む方向に付勢するように構成している。このような構成においても第3の実施例と同一の作用、効果を得ることができる。
【0027】
図5は本発明の第5の実施例を示すものであり、この第5の実施例では、圧縮コイルばね32に代えて引張コイルばね35(付勢手段に相当)により前記固定具6をスロット31内に押し込む方向に付勢するように構成している。この場合、前記引張コイルばね35はスロット6内の奥部に配置され、一端部がスロットの内面に、他端部が固定具6に固定されている。このような構成においても第3の実施例と同一の作用、効果を得ることができる。
【0028】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形、拡張が可能である。
上記実施例では、いずれも駆動用プーリ3側に付勢手段を設けたが、操作用プーリ2側に付勢手段を設けても良く、両プーリ2,3側にそれぞれ付勢手段を設けても良い。
本発明は、車両用空調装置以外の装置に用いられるコントロールケーブル装置にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は、第1及び第2のプーリ間に掛け渡されたコントロールケーブルを束ねるように保持するアウタケーブルの両端部のうち少なくとも一方を、対応するプーリから離間する方向に付勢する付勢手段を設けたので、コントロールケーブルが伸長しても、その分、アウタケーブルが対応するプーリから離間されて両プーリ間のコントロールケーブルの経路が引き伸ばされる。このため、コントロールケーブルとプーリとの間に遊びが生じることがなく、コントロールケーブルの緊張状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すコントロールケーブル装置の概略的な全体構成図
【図2】本発明の第2の実施例に係るコントロールケーブル装置のうち保持具及びガイド部の周辺部分を拡大して示す図
【図3】本発明の第3の実施例に係るコントロールケーブル装置のうち駆動用プーリ周辺部分を拡大して示す図
【図4】本発明の第4の実施例を示す図3相当図
【図5】本発明の第5の実施例を示す図3相当図
【符号の説明】
図中、1はコントロールケーブル装置、2は操作用プーリ(第1のプーリ)、3は駆動用プーリ(第2のプーリ)、4はコントロールケーブル、7はアウタケーブル、11,32は圧縮コイルばね(付勢手段)、21,34は板ばね(付勢手段)、35は引張コイルばね(付勢手段)を示す。
Claims (2)
- 離間して設けられた第1及び第2のプーリと、
前記第1及び第2のプーリ間に掛け渡され前記第1のプーリの回転動作を前記第2のプーリに伝達する可撓なコントロールケーブルと、
前記コントロールケーブルのうち前記第1及び第2のプーリ間に位置する部分を束ねるように設けられ前記コントロールケーブルを摺動自在に支持する可撓なアウタケーブルと、
前記アウタケーブルの両端部のうちの少なくとも一方を対応する前記プーリから離間する方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とするコントロールケーブル装置。 - 離間して設けられた第1及び第2のプーリと、
前記第1及び第2のプーリ間に掛け渡され前記第1のプーリの回転動作を前記第2のプーリに伝達するループ状の可撓なコントロールケーブルと、
前記コントロールケーブルのうち前記第1及び第2のプーリ間に位置する部分に設けられ前記コントロールケーブルを摺動自在に支持する可撓なアウタケーブルと、
前記第1及び第2のプーリのうちの少なくとも一方に設けられ当該プーリの外周部に開口するスロットと、
前記コントロールケーブルのうち前記スロットの開口付近位置する部分に取付けられ前記開口を通して前記スロット内に収容される固定具と、
前記固定具を前記スロット内に押し込む方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴とするコントロールケーブル装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003001323A JP2004210188A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | コントロールケーブル装置 |
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JP2003001323A JP2004210188A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | コントロールケーブル装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2014490A1 (en) | 2007-07-13 | 2009-01-14 | DENSO THERMAL SYSTEMS S.p.A. | Rotating control assembly with double cable |
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2003
- 2003-01-07 JP JP2003001323A patent/JP2004210188A/ja active Pending
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