JP2004204472A - 箱抜き用型枠 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンクリート構造物の箱抜き用型枠1を、簡単に取り外すことが出来るようにして、反復して使用することを可能にする。
【解決手段】箱抜き用型枠1を例えば鋼製とし、底板3にナット4、ボルト5から成るねじジャッキを装着する。コンクリート硬化後、ねじジャッキのボルト5の頭部をレンチ等によって捻回することにより、ボルト5の足がコンクリート面を押して、箱抜き用型枠1が容易に浮き上がる。さらに、箱抜き用型枠1の側面2の周囲にゴム製のシートを外嵌させると脱型が容易となり、また、コンクリートの隅角部にクラック等を生じない。
【選択図】 図1
【解決手段】箱抜き用型枠1を例えば鋼製とし、底板3にナット4、ボルト5から成るねじジャッキを装着する。コンクリート硬化後、ねじジャッキのボルト5の頭部をレンチ等によって捻回することにより、ボルト5の足がコンクリート面を押して、箱抜き用型枠1が容易に浮き上がる。さらに、箱抜き用型枠1の側面2の周囲にゴム製のシートを外嵌させると脱型が容易となり、また、コンクリートの隅角部にクラック等を生じない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、箱抜き用型枠に関する。箱抜き用型枠はコンクリート構造物の一部に凹部を形成する場合にその凹部を形成するために用いる型枠である。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート構造物に深い箱抜きや切り欠きなどの凹部を設ける場合、この凹部を形成する箱抜き用型枠は、コンクリート硬化後コンクリートから取り外すこと(脱型)が容易でない。これは、箱抜き用型枠がコンクリート打設時にコンクリートから外圧を受けると共に、コンクリート硬化に伴う収縮により締め付けられ、また型枠面がコンクリートと付着するためである。このような箱抜き用型枠は、コンクリート硬化後の脱型が困難となるのを防止するために、従来、材質を木製にし、壊れやすい構造に組み合わせ、取り外しはバール等でこじって壊してしまうのが一般的であった。
【0003】
このため箱抜き用型枠の転用は不可能となるうえに、取外しに時間と労力がかかり、またコンクリートに付着したり一部埋設されるなどして残った木屑の清掃が必要であり、無理に外そうとするためにコンクリートに欠けなどが生じ、その補修などが必要となり、これらの作業にかなりの手間を要するという問題があった。
【0004】
また、箱抜き用型枠の歪等により、コンクリート凹部の隅角部などにクラックが生ずるという問題もあった。
【0005】
そこで、合成樹脂材料とか紙製品など多少の可縮性を有する材料を用いて、コンクリートに無理な引張応力を与えず、かつ、除去容易にしようとするする技術もあるが、これらの材料も実際には取り外しが容易でなく、破損して部分的に残存部を生じ、また、溶出などによって消失させる技術もあるがコンクリートに悪影響のある残留物を生ずるなどの不都合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のようなコンクリート構造物の箱抜き部や切り欠き部などを形成する箱抜き用型枠の脱型に要する時間と労力を極力節約し、しかも箱抜き用型枠を繰り返し使用することができるようにしてコンクリート構造物の製造コストの低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために開発されたもので、箱抜き用型枠を耐久性ある材料で構成すると共に、容易に脱型できるような構造にした。すなわち、本発明の技術手段は、コンクリート構造物に凹部を形成する箱抜き型枠において、型枠材として耐久材を用い、型枠のコンクリートとの付着を剥離させるねじジャッキを型枠に装着したことを特徴とする箱抜き用型枠である。
【0008】
耐久材とは例えば鋼材等から成り、破損し難く繰返し使用できる材料をいう。また、ねじジャッキは雄ねじと雌ねじとから成るジャッキであり、型枠とコンクリートとの付着を剥離させる方向に作用するように装着する。
【0009】
本発明では箱抜き用型枠を耐久材で構成し、ねじジャッキで浮上げて取外すので、作業が容易となり、繰返し使用することができ、コンクリートに欠け等を生じない。
【0010】
また、本発明の第2の発明は、コンクリート構造物に凹部を形成する箱抜き型枠において、箱抜き型枠のコンクリートとの当接面に弾性材シートを設けたことを特徴とする箱抜き用型枠である。この型枠に上記ねじジャッキ装着を併用すると一層好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の箱抜き用型枠は、例えば、鋼製の箱状とし、底板に孔をあけ、この孔の型枠の内側の部分にナットを溶接し、このナットに余長のあるボルトを取り付けておく。コンクリート硬化後、このボルトの頭部をレンチ等で捻回することにより、ボルトの足がコンクリート面を押しつけ、箱抜き用型枠とコンクリートとの付着を剥離させて型枠を浮き上がらせる。
【0012】
また、箱抜き用型枠を鉄製のものとし、箱抜き用型枠とコンクリートとの付着が容易に剥離するようにし、型枠抜き作業を容易にするために、型枠のコンクリートとの当接面にクロロプレン等のゴム製の薄い弾性材シートの被覆を設ける。この弾性材シートの取付は限定されるものではないが、型枠外面に巻き付けて貼着したものでも良い。
【0013】
例えば、クロロプレンゴムなどのゴム製の弾性材シートで前以て箱抜き用型枠外面を覆っておくことによって、型枠外面とコンクリートとの付着が完全に断ち切れて剥離脱型がより容易になり、抜き勾配を設けることができない型枠であっても脱型が可能となる。
【0014】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施例の箱抜き用型枠の1例を図示したものである。この型枠1は側板2、底板3から成る四角な箱形で、コンクリートに側面及び底板3が当接するように埋め込まれる。
【0016】
底板3に孔をあけ、この孔の周囲の底板内面にナット4が固着されている。このナット4に螺合するボルト5が底板3を貫通して延出するように取付けられている。コンクリート硬化後、このボルト5をトルクレンチ等によって捻回すると、このボルト5は足部が底板から下方に延出してコンクリートを押し、ねじジャッキとして作用する。ボルト押込み力の反力により箱抜き用型枠1がコンクリートから剥離して浮き上がる。ボルト5の寸法、取付位置及び取付数等は、型枠の大きさ、作業性等を考慮して、適宜の寸法のものを最も適切な位置に適切な数を設ける。箱抜き用型枠1の側板2に抜き勾配を付しておくと箱抜き用型枠のコンクリートからの浮き上げを容易にする効果がある。
【0017】
箱抜き用型枠1の底板に穿設されている孔9は埋込アンカー筋を通して保持する孔である。また、箱抜き用型枠1の側板上面フランジ7には高さ調整用孔8が取付けられ、後述のように、箱抜き用型枠1の高さを調整することができるようになっている。
【0018】
箱抜き用型枠1のコンクリートの当接面にゴムなどの弾性材シートを設けておくと、コンクリートと型抜き用型枠との剥離が容易となり、また、ゴムの弾性変形によってコンクリートの凹部の隅角部等にクラックが生ずることがなくなり、好適である。
【0019】
図2は、弾性材シート10の一実施例を示すもので、図1に示す箱抜き用型枠1の側板2の外面に取付けるゴムなどから成る弾性材シート10を示す展開図である。この弾性材シート10は箱抜き用型枠1の各側面に対応する各四辺形11、12、13、14を連接したもので、両端の付き合せ接着面15、16を互いに接着して四角筒形に形成し、この四角筒を箱抜き用型枠1の側面に外嵌して箱抜き用型枠1の側板2の外面に装着させるものである。
【0020】
この弾性材シート10は各四辺形11、12、13、14を連接して形成されており隣接する四辺形の、各連接部の上辺のなす角度が180゜より小さく、連接部の下辺のなす角度が180゜より大きくなっている。この連接部で折曲げて接着面15、16を接着して四角筒体としたとき上側開口が下側開口より大きくなる。従って、この四角筒体を箱抜き用型枠側面に容易に装着することができる。図2中に示した隣接する四辺形の上辺同士及び下辺同士のなす角度は型枠のテーパと斉合させた実施例であって、実情に応じて設計されるものであり、汎用の数字ではない。弾性材シート10は箱抜き用型枠とコンクリートとの剥離が容易である。また弾性材シート10は弾性変形するのでコンクリートの隅角部等にクラック等を生ずることがない。
【0021】
このようなコンクリートとの剥離容易な外面をもつ箱抜き用型枠に対して、上述のねじジャッキを用いる技術を併用すれば、型枠を損傷することなく容易にこの箱抜き用型枠を脱型することができ、この型枠を繰り返し使用することが可能となる。
【0022】
次に本発明の実施例の箱抜き用型枠1の使用の形態を図3、図4を参照して説明する。図3、図4に示すようにコンクリート構造物を製作するための側枠21の上フランジ22間に笠木23を懸け渡し、ボルト24で固定する。箱抜き用型枠1の側板上面7に設けられている高さ調整用孔8に、高さ調整用ボルト25を差し込んで笠木23から箱抜き用型枠1を吊下げる。高さ調整用ボルト25の長さを変更することによって、容易に箱抜き用型枠1の高さを変更し、調整することができる。なお、図4には埋込アンンカー筋31が箱抜き用型枠1の底面の孔9を貫通して保持されている。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明の箱抜き用型枠は、容易にコンクリートから取外すことができ、繰り返し使用することができるので、型枠費が従来の木枠より安価になり、転用回数が増えるに従ってその効果はさらに増大する。また、弾性材シートから成るクッション材をコンクリートとの当接面に使用することにより、脱型が容易となると共に、型枠の歪み等によってコンクリートの隅角部等にクラックが入ったり、欠けが生じたりするのを、効果的に防止することができる。
【0024】
本発明によれば、脱型時間が短縮され、型枠の破損を生ずることがなく、破損による残材の後始末をする必要がなくなる。また型枠除去によってコンクリートに欠けや傷を生ずる問題もない。従って、作業時間が節約され、大きな技術的、経済的効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の箱抜き用型枠の斜視図である。
【図2】一例の弾性材シートの展開図である。
【図3】実施例の使用状態を示す説明図である。
【図4】実施例の使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 箱抜き用型枠
2 側板
3 底板
4 ナット
5 ボルト
6 補強板
7 側板上面フランジ
8 高さ調整用孔
9 孔
10 弾性材シート
11、12、13、14 四辺形
15、16 つき合せ接着面
21 側枠
22 フランジ
23 笠木
24 ボルト
25 高さ調整用ボルト
31 埋込アンンカー筋
【発明の属する技術分野】
本発明は、箱抜き用型枠に関する。箱抜き用型枠はコンクリート構造物の一部に凹部を形成する場合にその凹部を形成するために用いる型枠である。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート構造物に深い箱抜きや切り欠きなどの凹部を設ける場合、この凹部を形成する箱抜き用型枠は、コンクリート硬化後コンクリートから取り外すこと(脱型)が容易でない。これは、箱抜き用型枠がコンクリート打設時にコンクリートから外圧を受けると共に、コンクリート硬化に伴う収縮により締め付けられ、また型枠面がコンクリートと付着するためである。このような箱抜き用型枠は、コンクリート硬化後の脱型が困難となるのを防止するために、従来、材質を木製にし、壊れやすい構造に組み合わせ、取り外しはバール等でこじって壊してしまうのが一般的であった。
【0003】
このため箱抜き用型枠の転用は不可能となるうえに、取外しに時間と労力がかかり、またコンクリートに付着したり一部埋設されるなどして残った木屑の清掃が必要であり、無理に外そうとするためにコンクリートに欠けなどが生じ、その補修などが必要となり、これらの作業にかなりの手間を要するという問題があった。
【0004】
また、箱抜き用型枠の歪等により、コンクリート凹部の隅角部などにクラックが生ずるという問題もあった。
【0005】
そこで、合成樹脂材料とか紙製品など多少の可縮性を有する材料を用いて、コンクリートに無理な引張応力を与えず、かつ、除去容易にしようとするする技術もあるが、これらの材料も実際には取り外しが容易でなく、破損して部分的に残存部を生じ、また、溶出などによって消失させる技術もあるがコンクリートに悪影響のある残留物を生ずるなどの不都合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のようなコンクリート構造物の箱抜き部や切り欠き部などを形成する箱抜き用型枠の脱型に要する時間と労力を極力節約し、しかも箱抜き用型枠を繰り返し使用することができるようにしてコンクリート構造物の製造コストの低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために開発されたもので、箱抜き用型枠を耐久性ある材料で構成すると共に、容易に脱型できるような構造にした。すなわち、本発明の技術手段は、コンクリート構造物に凹部を形成する箱抜き型枠において、型枠材として耐久材を用い、型枠のコンクリートとの付着を剥離させるねじジャッキを型枠に装着したことを特徴とする箱抜き用型枠である。
【0008】
耐久材とは例えば鋼材等から成り、破損し難く繰返し使用できる材料をいう。また、ねじジャッキは雄ねじと雌ねじとから成るジャッキであり、型枠とコンクリートとの付着を剥離させる方向に作用するように装着する。
【0009】
本発明では箱抜き用型枠を耐久材で構成し、ねじジャッキで浮上げて取外すので、作業が容易となり、繰返し使用することができ、コンクリートに欠け等を生じない。
【0010】
また、本発明の第2の発明は、コンクリート構造物に凹部を形成する箱抜き型枠において、箱抜き型枠のコンクリートとの当接面に弾性材シートを設けたことを特徴とする箱抜き用型枠である。この型枠に上記ねじジャッキ装着を併用すると一層好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の箱抜き用型枠は、例えば、鋼製の箱状とし、底板に孔をあけ、この孔の型枠の内側の部分にナットを溶接し、このナットに余長のあるボルトを取り付けておく。コンクリート硬化後、このボルトの頭部をレンチ等で捻回することにより、ボルトの足がコンクリート面を押しつけ、箱抜き用型枠とコンクリートとの付着を剥離させて型枠を浮き上がらせる。
【0012】
また、箱抜き用型枠を鉄製のものとし、箱抜き用型枠とコンクリートとの付着が容易に剥離するようにし、型枠抜き作業を容易にするために、型枠のコンクリートとの当接面にクロロプレン等のゴム製の薄い弾性材シートの被覆を設ける。この弾性材シートの取付は限定されるものではないが、型枠外面に巻き付けて貼着したものでも良い。
【0013】
例えば、クロロプレンゴムなどのゴム製の弾性材シートで前以て箱抜き用型枠外面を覆っておくことによって、型枠外面とコンクリートとの付着が完全に断ち切れて剥離脱型がより容易になり、抜き勾配を設けることができない型枠であっても脱型が可能となる。
【0014】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施例の箱抜き用型枠の1例を図示したものである。この型枠1は側板2、底板3から成る四角な箱形で、コンクリートに側面及び底板3が当接するように埋め込まれる。
【0016】
底板3に孔をあけ、この孔の周囲の底板内面にナット4が固着されている。このナット4に螺合するボルト5が底板3を貫通して延出するように取付けられている。コンクリート硬化後、このボルト5をトルクレンチ等によって捻回すると、このボルト5は足部が底板から下方に延出してコンクリートを押し、ねじジャッキとして作用する。ボルト押込み力の反力により箱抜き用型枠1がコンクリートから剥離して浮き上がる。ボルト5の寸法、取付位置及び取付数等は、型枠の大きさ、作業性等を考慮して、適宜の寸法のものを最も適切な位置に適切な数を設ける。箱抜き用型枠1の側板2に抜き勾配を付しておくと箱抜き用型枠のコンクリートからの浮き上げを容易にする効果がある。
【0017】
箱抜き用型枠1の底板に穿設されている孔9は埋込アンカー筋を通して保持する孔である。また、箱抜き用型枠1の側板上面フランジ7には高さ調整用孔8が取付けられ、後述のように、箱抜き用型枠1の高さを調整することができるようになっている。
【0018】
箱抜き用型枠1のコンクリートの当接面にゴムなどの弾性材シートを設けておくと、コンクリートと型抜き用型枠との剥離が容易となり、また、ゴムの弾性変形によってコンクリートの凹部の隅角部等にクラックが生ずることがなくなり、好適である。
【0019】
図2は、弾性材シート10の一実施例を示すもので、図1に示す箱抜き用型枠1の側板2の外面に取付けるゴムなどから成る弾性材シート10を示す展開図である。この弾性材シート10は箱抜き用型枠1の各側面に対応する各四辺形11、12、13、14を連接したもので、両端の付き合せ接着面15、16を互いに接着して四角筒形に形成し、この四角筒を箱抜き用型枠1の側面に外嵌して箱抜き用型枠1の側板2の外面に装着させるものである。
【0020】
この弾性材シート10は各四辺形11、12、13、14を連接して形成されており隣接する四辺形の、各連接部の上辺のなす角度が180゜より小さく、連接部の下辺のなす角度が180゜より大きくなっている。この連接部で折曲げて接着面15、16を接着して四角筒体としたとき上側開口が下側開口より大きくなる。従って、この四角筒体を箱抜き用型枠側面に容易に装着することができる。図2中に示した隣接する四辺形の上辺同士及び下辺同士のなす角度は型枠のテーパと斉合させた実施例であって、実情に応じて設計されるものであり、汎用の数字ではない。弾性材シート10は箱抜き用型枠とコンクリートとの剥離が容易である。また弾性材シート10は弾性変形するのでコンクリートの隅角部等にクラック等を生ずることがない。
【0021】
このようなコンクリートとの剥離容易な外面をもつ箱抜き用型枠に対して、上述のねじジャッキを用いる技術を併用すれば、型枠を損傷することなく容易にこの箱抜き用型枠を脱型することができ、この型枠を繰り返し使用することが可能となる。
【0022】
次に本発明の実施例の箱抜き用型枠1の使用の形態を図3、図4を参照して説明する。図3、図4に示すようにコンクリート構造物を製作するための側枠21の上フランジ22間に笠木23を懸け渡し、ボルト24で固定する。箱抜き用型枠1の側板上面7に設けられている高さ調整用孔8に、高さ調整用ボルト25を差し込んで笠木23から箱抜き用型枠1を吊下げる。高さ調整用ボルト25の長さを変更することによって、容易に箱抜き用型枠1の高さを変更し、調整することができる。なお、図4には埋込アンンカー筋31が箱抜き用型枠1の底面の孔9を貫通して保持されている。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明の箱抜き用型枠は、容易にコンクリートから取外すことができ、繰り返し使用することができるので、型枠費が従来の木枠より安価になり、転用回数が増えるに従ってその効果はさらに増大する。また、弾性材シートから成るクッション材をコンクリートとの当接面に使用することにより、脱型が容易となると共に、型枠の歪み等によってコンクリートの隅角部等にクラックが入ったり、欠けが生じたりするのを、効果的に防止することができる。
【0024】
本発明によれば、脱型時間が短縮され、型枠の破損を生ずることがなく、破損による残材の後始末をする必要がなくなる。また型枠除去によってコンクリートに欠けや傷を生ずる問題もない。従って、作業時間が節約され、大きな技術的、経済的効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の箱抜き用型枠の斜視図である。
【図2】一例の弾性材シートの展開図である。
【図3】実施例の使用状態を示す説明図である。
【図4】実施例の使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 箱抜き用型枠
2 側板
3 底板
4 ナット
5 ボルト
6 補強板
7 側板上面フランジ
8 高さ調整用孔
9 孔
10 弾性材シート
11、12、13、14 四辺形
15、16 つき合せ接着面
21 側枠
22 フランジ
23 笠木
24 ボルト
25 高さ調整用ボルト
31 埋込アンンカー筋
Claims (2)
- コンクリート構造物に凹部を形成する箱抜き型枠において、型枠材として耐久材を用い、型枠のコンクリートとの付着を剥離させるねじジャッキを型枠に装着したことを特徴とする箱抜き用型枠。
- コンクリート構造物に凹部を形成する箱抜き型枠において、該箱抜き型枠のコンクリートとの当接面に弾性材シートを設けたことを特徴とする箱抜き用型枠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002372387A JP2004204472A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 箱抜き用型枠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002372387A JP2004204472A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 箱抜き用型枠 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004204472A true JP2004204472A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32811006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002372387A Pending JP2004204472A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 箱抜き用型枠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004204472A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127873A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Takacho Kensetsu:Kk | 箱抜き用型枠及びそれを用いた箱抜き工法 |
JP6191936B1 (ja) * | 2017-03-10 | 2017-09-06 | 株式会社フロアーサポート | コンクリート施工法 |
JP6301539B1 (ja) * | 2017-08-07 | 2018-03-28 | 株式会社フロアーサポート | コンクリート施工法 |
JP2018150792A (ja) * | 2018-02-28 | 2018-09-27 | 株式会社フロアーサポート | コンクリート施工法 |
JP2019148132A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-05 | 株式会社長谷工コーポレーション | 支柱取付穴形成装置及び支柱取付穴形成装置の使用方法 |
CN113006478A (zh) * | 2021-03-08 | 2021-06-22 | 中建二局第三建筑工程有限公司 | 一种易拆模的现浇墙体沟槽模具及浇筑方法 |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002372387A patent/JP2004204472A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127873A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Takacho Kensetsu:Kk | 箱抜き用型枠及びそれを用いた箱抜き工法 |
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JP2019148132A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-05 | 株式会社長谷工コーポレーション | 支柱取付穴形成装置及び支柱取付穴形成装置の使用方法 |
JP7053309B2 (ja) | 2018-02-28 | 2022-04-12 | 株式会社長谷工コーポレーション | 支柱取付穴形成装置及び支柱取付穴形成装置の使用方法 |
CN113006478A (zh) * | 2021-03-08 | 2021-06-22 | 中建二局第三建筑工程有限公司 | 一种易拆模的现浇墙体沟槽模具及浇筑方法 |
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