JP2004204278A - シリサイドターゲット材の製造方法 - Google Patents

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正 松尾
Toshihiro Ii
稔博 伊井
Tadashi Saga
匡 佐賀
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Abstract

【課題】スパッタリング時のパーティクルの発生を従来にないレベルにまで低減できるSi単体相を有するシリサイドターゲット材の製造方法を提供する。
【解決手段】目標組成はSi単体相が存在する組成であって、該目標組成よりもSiが少ない組成に配合した珪化物形成金属元素MとSiとの混合粉末を加熱反応させ仮焼結体とし、次いで粉砕し、目標組成になるようにSi粉末を添加混合した後、加熱して仮焼結体とし、次いで再粉砕し、該再粉砕粉を加圧焼結し、シリサイドターゲット材を製造する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパッタリング時のパーティクルを低減するシリサイドターゲット材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSI半導体デバイスの高集積化に対応するため、LSIの電極および配線には金属シリサイド膜が使用されている。この金属シリサイド膜を形成する方法としては、特に膜の生産性、再現性および作業の安全性から、金属とシリコンで構成されているターゲット材を使用したスパッタリング法が用いられている。
【0003】
また、上述したターゲット材においては、使用中の割れの発生を防止する目的、薄膜の均一性、低抵抗性等を確保する目的、あるいはスパッタリング時の局部放電によりパーティクルが発生するのを防止する目的のために、高純度で不純物の少ないターゲット材を製造する方法が提案されてきた。
さらに、近時、LSI半導体デバイスの集積度がさらにあがり、配線幅が1μm以下と微細になりつつある中、スパッタリングに際してターゲット材から飛散するパーティクルが緻密な薄膜を形成する上で大きな問題となってきた。そのため、金属シリサイドターゲット材に存在する金属シリサイド相とSi相を微細分散することが検討されている。
【0004】
例えば、合成済のシリサイド粉末を10μm 程度に微粉砕し、得られた微粉砕シリサイド粉末を加圧せずに真空焼鈍を行い、その後ホットプレスにより99%以上に加圧焼結することでSi相を微細分散させる製造方法がある(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
また、例えば、シリコン含有量が70〜97重量%である高融点金属シリサイドターゲット材に関して、高融点金属シリサイド相の最大粒径を20μm 以下にすることで、低パーティクル化および安定成膜の実現ができるとされ、さらに、その製造方法としてSi粉末とMo等の金属粉末を混合し、これを成形型に充填し0.1〜0.3MPaのプレス圧力下で1000〜1300℃に加熱することで高融点金属のシリサイドを合成し、つづいて真空中あるいは不活性ガス雰囲気中で24.5〜39.2MPaのプレス圧力化で1350℃〜1450℃に加熱することで高融点金属シリサイドを緻密化してスパッタリング用ターゲットを作製する方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−322529号公報(第3−5頁)
【特許文献2】
特開2002−182365号公報(第3−5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
半導体の高集積化に伴い配線幅の微細化が望まれ、パーティクルの少ない良質な膜であることが望まれる。しかしながら特許文献2で開示されるターゲット材の製造方法では、金属シリサイド相を合成した後そのまま緻密化を行うため、Si母相中に見られる金属シリサイド相を均一に分散させることが出来ない。そのためターゲット組識が不均一になり、スパッタリングが進行するにつれて各相のスパッタレートの違いに起因する凹凸がターゲット表面に発生し異常放電の起点となり、パーティクルの発生を抑えることが難しい。また、特許文献1で開示されるターゲット材の製造方法でも、合成済みのシリサイド粉末を10μm程度に微粉砕した後に焼結を行うため、10μm以上の粗大シリコン相が少ないシリサイドターゲット材を実現できるが、ターゲット材の各相の均一分散が実現できないためにパーティクルの発生を十分に抑制できない。
本発明の目的は、スパッタリング時のパーティクルの発生を従来にないレベルにまで低減できるSi単体相を有するシリサイドターゲット材の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、シリサイドターゲット材におけるパーティクルの発生を低減する方法を種々検討した結果、特定の焼結と焼結体の粉砕を複数回数組み合わせることによって、ミクロ組織におけるSi単体相と金属シリサイド(MSi2 )相が微細かつ丸みのある形状で均一に分散したシリサイドターゲット材を実現し、スパッタリングの際のパーティクルを大きく改善できることを見いだし本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明のシリサイドターゲット材の製造方法は、目標組成がSi単体相の存在する組成であって、該目標組成よりもSiが少ない組成に配合した珪化物形成金属元素MとSiとの混合粉末を加熱反応させ仮焼結体とし、次いで粉砕し、目標組成になるようにSi粉末を添加混合した後、加熱して仮焼結体とし、次いで再粉砕し、該再粉砕粉を加圧焼結し、ターゲットとすることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明のシリサイドターゲット材の製造方法は、前記珪化物形成金属元素MとSiの混合粉末は、MSix(1.9≦X≦2.1)に調整することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
上述したように、本発明の重要な特徴はシリサイドターゲット材のミクロ組織において、Si単体相と金属シリサイド(MSi2 )相を微細かつ丸みのある形状で均一に分散させる方法を見出したことにより、スパッタリング中のパーティクル発生を抑制できる点にある。
【0012】
2相以上の組織をもつターゲット材の場合、スパッタリングが進行するにつれて各相のスパッタレートの違いに起因する凹凸がターゲット表面に発生してくる。この凹凸が大きいと異常放電発生によるパーティクル発生の原因になるため、パーティクルの抑制のためには出来るだけターゲット材の表面を平滑に保つことが必要である。そのためにはターゲット材のミクロ組識を微細になるよう調整することが最も有効であり、シリサイドターゲット材の場合は、Si単体相と金属シリサイド(MSi2 )相を微細でなおかつ均一に分散させたミクロ組識にすることが求められる。
【0013】
また、従来のシリサイドターゲット材における金属シリサイド相の形状は、原料粉末の種類・形状および仮焼結・粉砕条件により変化するが、一般に粉砕工程においてシリサイド相の形状は角張った状態となる。特に目標組成で焼結したシリサイドを微粉砕して焼結する場合、シリサイド粉砕粉は金属シリサイド相がSi相に包まれたミクロ組織となるものがあり、金属シリサイドを単独で効率よく粉砕できないので金属シリサイド相の形状が角張りやすい。この金属シリサイド相の角部がスパッタリングが進行すると異常放電の起点となりうる。そこで、本発明のシリサイドターゲット材の製造方法では、まず目標組成よりSi量が少ない組成でSiと珪化物形成金属元素Mを加熱反応させ、金属シリサイド相を主体とした仮焼結体を粉砕した粉末を作製し、金属シリサイドを効率よく微細化する。さらに、本発明では金属シリサイド相を主体とした粉砕粉末に新たにSi粉末を添加し、再び加熱焼結させることにより、金属シリサイド相を丸みを帯びた形状とすることができる。これは金属シリサイド相を主体とした粉砕粉末に含まれるミクロレベルの珪化物形成金属元素Mが新たに添加したSiに拡散したことによるものと考えられる。これにより、スパッタリング時の異常放電の起点となりうるシリサイドターゲット材の金属シリサイド相の角部が減少し、パーティクルの抑制に効果がある。
【0014】
本発明のシリサイドターゲット材の製造方法は、具体的には(1)Si単体相が存在する目標組成よりもSiが少ない組成の第1のシリサイド仮焼結体を作製する工程、(2)第1のシリサイド仮焼結体を粉砕する工程、(3)目標組成となるようにシリサイド粉砕粉にSi粉末を添加してSi単体相を有する第2のシリサイド仮焼結体を作製する工程、(4)第2のシリサイド仮焼結体を粉砕する工程、(5)第2のシリサイド仮焼結体の粉砕粉を加圧焼結する工程といった工程を有する。
【0015】
上述(1)の第1のシリサイド仮焼結体の作製工程は、Si粉末と珪化物形成金属元素Mの粉末を目標組成よりもSi量が少ない組成で混合し加熱して、シリサイド反応させて仮焼結体とするものである。この際、混合粉末はシリサイド反応により最終的には安定なMSi2 となるが、シリサイド反応にあずからなかったSiは遊離Siとして残留する。なお、Siの最低混合量はシリサイド反応にあずからない珪化物形成金属元素Mが多量に発生しないようにすることが望ましい。つまり珪化物形成金属元素MとSiの混合粉末は、原子量でSi/M=1.9〜2.1に調整することが好ましい。
【0016】
次に、上述(2)の第1のシリサイド仮焼結体を粉砕する工程においては、粉砕粉の粒径はシリサイドターゲット材の組織に深く影響を及ぼすので、粒径10μm以下とするのが好ましい。
【0017】
続いて、上述(3)の目標組成となるようにシリサイド粉砕粉にSi粉末を添加してSi単体相を有する第2のシリサイド仮焼結体を作製する工程をとる。この第2のシリサイド仮焼結体において、焼結前の粉末の粒径を制御することにより、微細なSi単体相と金属シリサイド(MSi2 )相で構成されるミクロ組織とすることができる。しかし、半導体配線膜やフォトマスク膜を形成するシリサイドターゲット材として要求されるパーティクルの抑制を実現できるほどの各相の均一分散を達成できない。そこで、さらに上述(4)の工程の第2のシリサイド仮焼結体を粉砕し、(5)の工程の粉砕した第2のシリサイド仮焼結体を加圧焼結することでSi単体相とシリサイド相を微細かつ均一に分散したミクロ組織を有するターゲット材とすることができる。
【0018】
前記第1および第2のシリサイド焼結体の粉砕方法としては、例えば、ボールミル等の粉砕機を使用してアルゴン雰囲気中で30μm程度に粉砕した後、さらに微細な粉砕粉を得るために、例えば、ジェットミル粉砕機等の微粉砕機を用いて10μm以下に粉砕することが望ましい。
【0019】
加圧焼結の方法としては、ホットプレス(HP)、熱間静水圧プレス(HIP)あるいは放電プラズマ焼結法等が適用できる。ターゲット材の相対密度として98%以上好ましくは99%以上を実現できるものであればいずれの方法でもよい。
【0020】
スパッタリング時のパーティクル低減のためには、シリサイドターゲット材のミクロ組織のSi相と金属シリサイド(MSi2 )相が微細となることが好ましい。金属シリサイド相としては粒径10μm以下が望ましい。
【0021】
珪化物形成金属元素Mとしては、ジルコニウム、モリブデン、クロム、タンタル等が適用できる。
【0022】
なお、本発明の製造方法を使用するシリサイドターゲット材としては、目標組成としてSiと珪化物形成金属元素Mが原子量でSi/M=2.2以上、さらに好ましくは4.0以上の配合比であることが望ましい。このような配合比であればSi相が単体相として存在する組成となるためである。
【0023】
【実施例】
以下に本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0024】
(実施例1)
ジルコニウム粉末(純度99.9%以上、平均粒径30μm)と高純度シリコン粉末(純度99.999%以上、平均粒径8μm)を原子量でSi/Zr=2.0の配合比に秤量し、ブレンダーにて混合した。混合して得られた混合粉末を1360℃×4時間の条件で6×10-2Pa以下の高真空下でシリサイド化反応を行い仮焼結体を得た。この仮焼結体をアルゴン雰囲気中で100メッシュ(150μm)以下まで粉砕し、粉砕粉をさらにジェットミルにて10μm以下の微粉砕して第1の微粉砕粉を得た。
前記第1の微粉砕粉(粒径10μm以下)と高純度シリコン粉末(純度99.999%以上、平均粒径8μm)を原子量でSi/Zr=9.0の配合比となるように秤量し、ブレンダーにて混合した。混合して得られた混合粉末を1360℃×4時間の条件で6×10-2Pa以下の高真空下で再びシリサイド化反応を行い仮焼結体を得た。この仮焼結体をアルゴン雰囲気中で100メッシュ(150μm)以下まで粉砕し、粉砕粉をさらにジェットミルにて10μm以下に微粉砕し第2の微粉砕粉を得た。
この第2の微粉砕粉を温度1200℃、圧力500気圧の条件のホットプレスにより加圧焼結した後、機械加工により216mmφのジルコニウムシリサイドターゲット材を得た。
【0025】
(実施例2)
原料粉末として、モリブデン粉末(純度99.9%以上、平均粒径10μm)と高純度シリコン粉末(純度99.999%以上、平均粒径8μm)を使用し、第2の微粉砕粉の元素配合をSi/Mo=9.0とした他は実施例1と同様条件にて、216mmφのモリブデンシリサイドターゲット材を作製した。
【0026】
(実施例3)
原料粉末として、タンタル粉末(純度99.9%以上、平均粒径20μm)と高純度シリコン粉末(純度99.999%以上、平均粒径8μm)を使用し、第2の微粉砕粉の元素配合をSi/Ta=4.0とした他は実施例1と同様条件にて、216mmφのタンタルシリサイドターゲット材を作製した。
【0027】
(実施例4)
原料粉末として、クロム粉末(純度99.9%以上、平均粒径100μm)と高純度シリコン粉末(純度99.999%以上、平均粒径8μm)を使用し、第2の微粉砕粉の元素配合をSi/Cr=4.0とした他は実施例1と同様条件にて、216mmφのクロムシリサイドターゲット材を作製した。
【0028】
実施例1〜4のシリサイドターゲット材のミクロ組織を光学顕微鏡(400倍)で観察し、ミクロ組織中に存在する金属シリサイド(MSi2 )相の最大粒径を測定した。また、上記シリサイドターゲット材の真密度をアルキメデス法により求め、得られた真密度と理論密度で相対密度(相対密度(%)=真密度/理論密度×100)を計算した。実施例1のジルコニウムシリサイドターゲット材のミクロ組織の光学顕微鏡写真(400倍)を図1に示す。
【0029】
(比較例1)
比較例として、以下のシリサイドターゲット材を作製した。
ジルコニウム粉末(純度99.9%以上、平均粒径30μm)と高純度シリコン粉末(純度99.999%以上、平均粒径8μm)を原子量でSi/Zr=9.0の配合比に秤量し、ブレンダーにて混合した。混合して得られた混合粉末を1360℃×4時間の条件で6×10-2Pa以下の高真空下でシリサイド化反応を行い仮焼体を得た。この仮焼体をアルゴン雰囲気中で100メッシュ(150μm)以下まで粉砕した。
この粉砕粉を温度1200℃、圧力500気圧の条件のホットプレスにより加圧焼結した後、機械加工により216mmφの比較例1のジルコニウムシリサイドターゲット材を得た。
【0030】
(比較例2)
比較例1と同様に得た仮焼体をアルゴン雰囲気中で100メッシュ(150μm)以下まで粉砕した後、その粉砕粉をさらにジェットミルにて10μm以下に微粉砕した微粉砕粉を使用して、比較例1と同様に加圧焼結した後、機械加工により216mmφの比較例2のジルコニウムシリサイドターゲット材を得た。
【0031】
比較例1および2のシリサイドターゲット材のミクロ組織を光学顕微鏡(400倍)で観察し、ミクロ組織中に存在する金属シリサイド(MSi2 )相の最大粒径を測定した。また、上記ターゲット材の真密度をアルキメデス法により求め、得られた真密度と理論密度で相対密度(相対密度(%)=真密度/理論密度×100)を計算した。比較例1および2のジルコニウムシリサイドターゲット材のミクロ組織の光学顕微鏡写真(400倍)をそれぞれ図2および図3に示す。
【0032】
実施例1〜4および比較例1、2で得たシリサイドターゲット材を表1の条件でスパッタリングを行い、累積膜厚が20nmのときの6インチウェハー上に発生する0.2μm以上のパーティクル数を測定した。実施例1〜4および比較例1、2に関して、シリサイドターゲット材の組成、相対密度、金属シリサイド(MSi2 )相の最大粒径、および測定したスパッタリング時のパーティクル数を表2に示す。
【0033】
【表1】
Figure 2004204278
【0034】
【表2】
Figure 2004204278
【0035】
表2から分かるように、比較例1のシリサイド焼結体を150μm以下程度に1度粉砕した後に最終の加圧焼結をしたシリサイドターゲット材は、金属シリサイド相の最大粒径が40μmとなり粗大な金属シリサイド相がターゲット材の組織に存在するの、でスパッタリング時に0.2μm以上のパーティクルが60個と多量に発生した。一方、本発明実施例1〜4の焼結と焼結体の粉砕を複数回数組合わせて実施したシリサイドターゲット材は、金属シリサイド相の最大粒径が10μm以下となり、Si単体相と金属シリサイド相が微細かつ均一に分散したミクロ組織を有しており、スパッタリング時に発生する0.2μm以上のパーティクルが3(個/6インチウェハ)以下と十分に抑制できていることが分かる。また、比較例2のシリサイド焼結体を10μm以下程度に1度のみ粉砕した後に最終の加圧焼結をしたシリサイドターゲット材は、金属シリサイド相は最大粒径が10μm以下と微細なミクロ組織を有しているが微細かつ均一な分散が十分ではないため、スパッタリング時の0.2μm以上のパーティクル発生が8(個/6インチウェハ)となった。このように比較例2の1度のみの焼結粉砕では、本発明実施例1〜4で実現される0.2μm以上のパーティクルの発生数が3(個/6インチウェハ)以下の水準を満たすことができなかった。
【0036】
また、図1〜図3の各シリサイドターゲット材のミクロ組織写真を比較すると、図1の本発明実施例1のミクロ組織写真では、濃灰色に見えるSi単体相と白色に見える金属シリサイド相が微細かつ丸みのある形状で均一に分散した金属組織を有していることが分かる。一方、図2の比較例1のシリサイドターゲット材のミクロ組織写真では白色に見える金属シリサイド相が粗大である。また、図3の比較例2のシリサイドターゲット材のミクロ組織写真では、濃灰色のSi単体相と白色の金属シリサイド相は微細かつ均一に分散しているが、図1と比較すると各相の分散度が十分ではなく、金属シリサイド相も端部が角張ったままの形状をしているため、パーティクルの抑制が十分でないものと考えられる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、スパッタリングの際に発生するパーティクルを抑えるシリサイドターゲット材を製造することが可能になる。したがって、本発明の製造方法により製造されたターゲット材を使用することにより、より微細な加工精度が要求される半導体デバイス等の製品歩留が向上し、あるいは半導体デバイスの信頼性が増して、工業上極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のジルコニウムシリサイドターゲット材の400倍の光学顕微鏡写真によるミクロ組織写真である。
【図2】比較例1のジルコニウムシリサイドターゲット材の400倍の光学顕微鏡写真によるミクロ組織写真である。
【図3】比較例2のジルコニウムシリサイドターゲット材の400倍の光学顕微鏡写真によるミクロ組織写真である。

Claims (2)

  1. 目標組成がSi単体相の存在する組成であって、該目標組成よりもSiが少ない組成に配合した珪化物形成金属元素MとSiとの混合粉末を加熱反応させ仮焼結体とし、次いで粉砕し、目標組成になるようにSi粉末を添加混合した後、加熱して仮焼結体とし、次いで再粉砕し、該再粉砕粉を加圧焼結し、ターゲットとすることを特徴とするシリサイドターゲット材の製造方法。
  2. 前記珪化物形成金属元素MとSiの混合粉末は、MSix(1.9≦X≦2.1)に調整することを特徴とする請求項1に記載のシリサイドターゲット材の製造方法。
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