JP2004203349A - グローブボックスの開閉構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】インストルメントパネルの質感低下を防止し得るようにする。
【解決手段】グローブボックス30の物品収納本体32は、インストルメントパネル10におけるパネル基材12の内部に昇降可能に配設される支持体60に、ヒンジ部材64を介して回動可能に支持される。支持体60は、該支持体60を少なくとも上昇移動させ得る流体アクチュエータ62に連結されている。これによりグローブボックス30は、物品収納本体32をインストルメントパネル10内へ格納した閉成位置へ姿勢変位させた際に、流体アクチュエータ62の付勢作動下に支持体60を上昇移動させることで、該閉成位置から僅かに上昇した位置で完全閉成状態となる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、グローブボックスの開閉構造に関し、更に詳細には、車両用インストルメントパネルに設置され、物品収納本体を、該インストルメントパネル内へ格納した閉成位置と該インストルメントパネルの手前側へ傾倒させた開放位置との間で回動変位させるようにしたグローブボックスの開閉構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、乗用車における乗員室内の前方には、図11に例示するように、所要形状に成形されて車幅方向の略全幅に亘って延在する大型のインストルメントパネル10が設けられている。このインストルメントパネル10は、車種毎に専用にデザインされた固有の形状とされており、基本的には所要の意匠形状に成形されたパネル基材12を主体として、その運転席側には計器ユニット14が配設されると共に、センターコンソール部にはオーディオユニット16や空調操作パネル18等が配設されている。また助手席側には、内部に格納したエアバッグ装置(図示せず)に対応したエアバッグドア20や、車検証または身の回りの小間物を収納可能なグローブボックス30が配設されている。
【0003】
前記グローブボックス30は、前記パネル基材12における前側下部に形成された設置部22に対し、該パネル基材12に対してヒンジ部24を介して開閉可能に設置されている。これにより、前記ヒンジ部24を中心として、物品収納本体32をインストルメントパネル10内へ格納した閉成位置(図12の実線表示状態)と、該物品収納本体32を該インストルメントパネル10の手前側へ傾倒させた開放位置(図12の2点鎖線状態)とに姿勢変位可能となっている。なお、前記物品収納本体32の前側に前面パネル34が組付けられており、該物品収納本体32が閉成位置に保持された状態では、前記前面パネル34が前記設置部22の開口領域に整合して、当該インストルメントパネル10の意匠面を構成するようになっている(図11)。
【0004】
そして、前記物品収納本体32の前側、すなわち前記前面パネル34の中央上部に、係止部38を設けた開閉操作レバー(開閉操作部)36が回動可能に配設される一方、前記インストルメントパネル10の内部において前記設置部22の上方には、前記係止部38が係脱可能に係止する係止受部(「ストライカ」と云う)26が垂設されている。従ってグローブボックス30は、前記閉成位置へ姿勢変位させた際(押込んだ際)に前記係止部38が前記係止受部26へ自動的に係止され、インストルメントパネル10に対して閉成された状態に保持される。一方、前記開閉操作レバー36を操作して前記係止部38と係止受部26との係止を解除させれば、前記開放位置まで回動する姿勢変位が許容されるようになる。なお、開放位置まで回動変位したグローブボックス30は、図示しない回動規制手段により、それ以上に回動することが防止されるようになっている。なお、グローブボックスに関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−37592号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来のグローブボックスの開閉構造は、前記ヒンジ部24を中心として前記グローブボックス30が回動変位して開閉するだけの構造であるため、図11に示すように、前記前面パネル34の上端面34aは、パネル基材12の前面下端12aに整合するだけで何等保持されていない。このため、変形が何等発生しない通常状態であっても、前記前面パネル34の上端面34aは常に乗員席側から視認されるようになると共に、パネル基材12と前面パネル34との間の隙間が大きくなって、パネインストルメントパネル10の質感低下を招来することとなっていた。
【0007】
一方、前記グローブボックス30を構成する前記物品収納本体32および前面パネル34は、何れもポリプロピレン(PP)等を材質とする合成樹脂製の成形部材であるため、内部に収納した物品の重量や熱による影響等により変形し易くなっていると共に、経年変化によっても徐々に変形するようになる。殊に、前記係止部38および係止受部26の係止位置が、グローブボックス30における左右中央の1ヶ所のみでなされるようになっているため、前述した変形が発生した際には、前面パネル34の左上角部34bおよび右上角部34cが前側へ偏倚し易い。このため、前記前面パネル34の上端面34aが一段と見えるようになると共に、パネル基材12と前面パネル34との間の隙間が更に大きくなるから、インストルメントパネル10の質感がより一層低下することとなっていた。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、インストルメントパネルの質感低下を防止し得るようにしたグローブボックスの開閉構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、車両用インストルメントパネルに設置され、物品収納本体を、該インストルメントパネル内へ格納した閉成位置と該インストルメントパネルの手前側へ傾倒させた開放位置との間で回動変位させるようにしたグローブボックスの開閉構造において、
前記インストルメントパネルの内部に昇降可能に配設され、前記物品収納本体を回動可能に支持する支持体と、
前記支持体に接続され、該支持体を少なくとも上昇移動させ得る駆動手段とを備え、
前記物品収納本体を前記閉成位置へ姿勢変位させた際に、前記駆動手段の駆動下に前記支持体を上昇移動させて、該物品収納本体を前記閉成位置から僅かに上昇した位置で完全閉成状態となるよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るグローブボックスの開閉構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、図11および図12を引用した従来技術の説明に際して既出の部材、部位と同一の部材、部位に関しては、同一の符号で指示する。
【0011】
図1は、本発明の好適実施例に係るグローブボックスの開閉構造が実施されたインストルメントパネルの部分斜視図、図2は、図1のII−II線断面図である。
本実施例のグローブボックスの開閉構造は、様々なタイプのインストルメントパネルに実施可能であるが、ここでは図11に例示したインストルメントパネル10に実施する場合につき例示する。前記インストルメントパネル10は、所要の意匠形状に成形されたパネル基材12を主体とし、このパネル基材12は上部半体12Aおよび下部半体12Bとの上下組付タイプとされ、該上部半体12Aの外面には表皮材を被着して質感向上が図られている。そして、前記下部半体12Bの助手席側における前側に、グローブボックス30を配設するための前記設置部22が設けられている。
【0012】
本実施例のグローブボックス30は、前記パネル基材12(下部半体12B)における前側下部に形成された前記設置部22に対して収容可能なサイズに形成されており、バケット状の物品収納本体32と、この物品収納本体32と別体に成形されて該物品収納本体32の前側にビス40等で組付けられる前面パネル34とから構成されている。前記物品収納本体32は、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂を材質とする一体成形部材であり、内部に所要容積の物品収納空間42が画成されていると共に、各種物品の出し入れを許容する物品出入口44が上部に形成されている。また前記前面パネル34は、同じくポリプロピレン(PP)等の合成樹脂を材質とする一体成形部材であり、前記設置部22の開口領域に合致するサイズ・形状とされて、前記パネル基材12の一部を構成するようになっている。
【0013】
そして、すなわち前記前面パネル34の中央上部に形成した凹部46に、当該グローブボックス30の開閉操作を行なうための開閉操作レバー(開閉操作部)36が、支持軸48を介して回動可能に配設されている。この開閉操作レバー36は、前面パネル34の外側へ露出して指先を掛け得るようになっている操作部50と、この操作部50の背面から後方側に一体的に形成され、前記凹部46に形成した開口部46aを介して該前面パネル34と前記物品収納本体32との間の空間へ延出する前記係止部38とから構成されている。そして後述するように、グローブボックス30が完全閉成位置へ上昇変位した際には、前記インストルメントパネル10(パネル基材12)の内部において前記設置部22の上方に垂設した前記係止受部(「ストライカ」と云う)26に係脱可能に係止され、当該グローブボックス30を完全閉成状態に保持するようになる。なお、前記物品収納本体32の上部前側には、前記係止受部26の挿通を許容する開口部52が形成されている。
【0014】
前述のように構成されたグローブボックス30に採用される本実施例の開閉構造は、図3および図4に示すように、前記インストルメントパネル10の内部に昇降可能に配設され、前記物品収納本体32を回動可能に支持する支持体60と、前記支持体60に接続され、該支持体60を少なくとも上昇移動させ得る駆動手段62とを備えている。そして、支持体60および駆動手段62を装備することにより、後述するように、前記物品収納本体32を前記閉成位置へ姿勢変位させた際に、前記駆動手段62の駆動下に前記支持体60を上昇移動させて、該物品収納本体32を前記閉成位置から僅かに上昇した位置(完全閉成位置)で完全閉成状態とし得るようになっている。
【0015】
前記支持体60は、例えばスチールやアルミニウム等を材質とする金属製または合成樹脂製とされ、前記グローブボックス30の物品収納本体32の底部および側部に沿って延在する所要幅のコ字状枠体に成形されて、水平に延在する水平支持部60aおよび該水平支持部60aの両端から垂直上方へ延在する垂直支持部60b,60bとから構成されている。そして前記水平支持部60aには、前記物品収納本体32の底部に前記ビス40を利用して固定される2つのヒンジ部材64,64が、スポット溶接またはビス固定等により固定されている。また、前記各々の垂直支持部60b,60bの略中間部位には、前記駆動手段62との接続を図るための連結片66が、水平側方へ延出した状態に配設されている。なお、このように構成された支持体60は、パネル基材12の内側に配設されたガイドレール等の案内部材(図示せず)に支持され、これに沿って昇降移動するようになる。
【0016】
本実施例における前記駆動手段62は、例えば空気またはオイル等の流体を作動媒体とした複動タイプの流体アクチュエータであって、前記パネル基材12の所要位置または図示しない車体構成部材(リィンフォースバー)に、バレル70が固定支持されている。そして、バレル70の下端(ヘッド)から延出したロッド72の先端が、支持体60の前記垂直支持部60bに配設した前記連結片66に連結されている。これにより、各々の流体アクチュエータ62,62を前記ロッド72が前進するよう連動的に作動させた場合には、前記支持体60が下降移動するようになり、また各々の流体アクチュエータ62,62を前記ロッド72が後退するよう連動的に作動させた場合には、該支持体60が上昇移動するようになっている。
【0017】
また、前記物品収納本体32の左側面および右側面には、水平側方へ延出した棒状のガイド軸74が形成されている。また図3に示すように、前記パネル基材12の下部半体12Bにおいて前記設置部22に隣接するよう一体成形された内壁部76には、前記ガイド軸74が貫通状態で挿通されるガイド溝78が形成されている。このガイド溝78は、実施例のグローブボックス30の姿勢変位(回動変位および昇降変位)に伴う前記ガイド軸74の移動軌跡に沿って形成されており、所要長の円弧部78aおよび垂直部78bとからなっている。換言すると、実施例のグローブボックス30は、ガイド溝78に挿通された前記ガイド軸74および前記支持体60の位置とにより、姿勢制御が図られるようになっている。なお、前記円弧部78aと垂直部78bとが連設する屈曲部において、該円弧部78aの端部側には、適宜の凹部78cが形成されている。
【0018】
そして実施例の開閉構造では、前記物品収納本体32の近傍、すなわち前記内壁部76において、前記ガイド溝78の凹部78cに隣接した部位に、第1検出手段としての第1検出スイッチ80を備えている。この第1検出スイッチ80は例えばリミットスイッチであって、そのピンプランジャ82を前記凹部78cへ突出させた状態に配設されている。これにより、グローブボックス30(物品収納本体32)を前記閉成位置まで押込んで姿勢変位させた際に、第1被検出部としての前記ガイド軸74が前記凹部78cに到来して前記ピンプランジャ82を押圧するようになり、この押圧により検出信号を送出するようになっている。そして、前記第1検出スイッチ80からの検出信号が送出された場合には、前記流体アクチュエータ62をロッド72が後退するように駆動制御して、前記支持体60を僅かに上昇移動させるようにしてある。すなわち、前記物品収納本体32の近傍に配設した前記第1検出スイッチ(第1検出手段)80と、該物品収納本体32の所要位置(側面)に設けた前記ガイド軸(第1被検出部)74とを備えることで、前記流体アクチュエータ62を適時に駆動制御して、グローブボックス30を前記閉成位置から僅かに上昇した完全閉成位置へ移動させ得る。
【0019】
また実施例の開閉構造では、前記開閉操作レバー36の近傍、すなわち前記前面パネル34と物品収納本体32との間に画成された前記空間に、第2検出手段としての第2検出スイッチ84を備えている。また、前記開閉操作レバー36に形成した係止部38の下面角部が、前記第2検出スイッチ84のピンプランジャ86を押圧する第2被検出部としての押圧部88となっている。これにより、前記開閉操作レバー36を操作して前記係止部38と係止受部26との係止を解除させるに際し、前記押圧部88が前記第2検出スイッチ84を押圧するようになり、この押圧により検出信号を送出するようになっている。そして、この第2検出スイッチ84からの検出信号が送出された場合には、前記流体アクチュエータ62をロッド72が前進するよう駆動制御して、前記支持体60を下降移動させるようにしてある。すなわち、前記開閉操作レバー36の近傍に配設した前記第2検出スイッチ(第2検出手段)84と、該開閉操作レバー36の所要位置に設けた前記押圧部(第2被検出部)88とを備えることで、前記流体アクチュエータ62を適時に駆動制御して、グローブボックス30を前記完全閉成位置から僅かに下降した閉成位置へ移動させ得る。
【0020】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係るグローブボックスの開閉構造の作用につき、図5〜図9を引用して説明する。
【0021】
実施例のグローブボックス30は、別途成形した前記支持体60の水平支持部60aに設けたヒンジ部材64,64を、該グローブボックス30の物品収納本体32の底部にビス40により固定することで、該物品収納本体32を回動可能に支持するようになる。このように、支持体60を取付けたグローブボックス30は、前記各々のガイド軸74を対応のガイド溝78に嵌挿させると共に、前記支持体60の垂直支持部60b,60bに設けた連結片66に前記流体アクチュエータ62のロッド72を連結することで、インストルメントパネル10のパネル基材12に設けた設置部22に対して組付けられる。すなちわグローブボックス30は、支持体60に設けたヒンジ部材64および前記ガイド溝78に係合したガイド軸74とにより、パネル基材12に組付けられている。
【0022】
このような組付状態において、グローブボックス30をインストルメントパネル10に対して閉成保持させる場合は、図2に示すように、前記流体アクチュエータ62をロッド72が後退するよう制御することで支持体60を上昇移動させた状態とすればよく、この状態をグローブボックス30の「完全閉成位置」とする。この完全閉成位置においては、前記開閉操作レバー36の係止部38が前記係止受部26に係止される一方、前記ガイド軸74がガイド溝78における垂直部78bの上部に位置している。また、物品収納本体32の前側上端、すなわち前記前面パネル34の上端面34aは、前記インストルメントパネル10のパネル基材12において設置部22に隣接した前記前面下端12aよりも、所要量だけ内側上方に位置するようになる。従って、インストルメントパネル10の前側から見た場合、前記前面パネル34の上端面34aはパネル基材12に隠れて全く視認されない。
【0023】
前述した完全閉成位置に停止保持されているグローブボックス30をインストルメントパネル10から開放させる場合には、図12に示した従来のグローブボックス30と同様に、前記開閉操作レバー36を該パネル10の手前側へ引張ればよい。この際に、図5に示すように、前記開閉操作レバー36に設けた係止部38と前記係止受部26との係止が解除されると同時に、該開閉操作レバー36に設けた前記押圧部88が前記第2検出スイッチ84のピンプランジャ86を押圧するようになる。これにより、前記流体アクチュエータ62が作動制御されてロッド72が前進するため、図6に示すように、これに連動して前記支持体60が下降移動するようになり、グローブボックス30が「閉成位置」まで下降移動する。なお、物品収納本体32の下降に伴い、前記各々のガイド軸74はガイド溝78の垂直部78bに沿って下降するようになるため、グローブボックス30の姿勢は閉成状態に保持されている。
【0024】
そして前記閉成位置においては、前記係止受部26が前記物品収納本体32の開口部52から抜け出る一方、前記ガイド軸74がガイド溝78における垂直部78bと円弧部78aの屈曲部に位置している。但し、この際には、前記第1検出スイッチ80のピンプランジャ82が屈曲部より後退した凹部78cに位置しているため、前記ガイド軸74が該ピンプランジャ82を押圧することはない。
また、物品収納本体32の前側上端、すなわち前記前面パネル34の上端面34aは、前記インストルメントパネル10のパネル基材12における前面下端12aよりも、所要量だけ下方に位置するようになる。
【0025】
前記閉成位置への下降移動が完了したグローブボックス30は、前記ガイド軸74がガイド溝78の円弧部78aに位置するようになるため、該ガイド軸74が円弧部78aに沿った移動が可能となり、前記ヒンジ部材64をヒンジポイントとした回動変位が許容される。これにより、図7に示すように、前記ガイド軸74が円弧部78aの端部に到達するまで、インストルメントパネル10の手前側への回動が許容され、所要角度の傾倒状態となった「開放位置」で停止保持される。このように、グローブボックス30が開放位置に保持された状態では、前記物品収納本体32の物品出入口44がインストルメントパネル10の手前側に臨むようになるので、該物品収納本体32の物品収納空間42に対する物品の出入れが許容される。この際、グローブボックス30が下降したもとで開放するため、前面パネル34の上端面34aとパネル基材12の前面下端12aとの間隔が大きくなり、物品収納本体32の物品収納空間42に対する物品の出入れを行ない易くなる。
【0026】
前述した開放位置に停止保持されているグローブボックス30をインストルメントパネル10に閉成させる際には、図12に示した従来のグローブボックス30と同様に、前記前面パネル34の上部を手で押圧して、該グローブボックス30を前記閉成位置まで押込むようにすればよい(図8)。この際に、前記グローブボックス30を最後まで完全に押込むことで、前記ガイド溝78の円弧部78aに沿って移動したガイド軸74が前記凹部78cに到来して、前記第1検出スイッチ80のピンプランジャ82を押圧するようになる。これにより、前記流体アクチュエータ62が作動制御されてロッド72が後退するため、図9に示すように、これに連動して前記支持体60が上昇移動すると共にグローブボックス30が前記完全閉成位置まで上昇移動する。なお、グローブボックス30が上昇移動を開始すると同時に、前記ガイド軸74がガイド溝78の垂直部78bへ進入するため、該グローブボックス30の前後方向への姿勢変位が規制されるようになり、前記前面パネル34の上端面34aがパネル基材12の前面下端12aに干渉することはない。
【0027】
前記流体アクチュエータ62の作動制御によりグローブボックス30が完全閉成位置へ到来する際しては、前記開閉操作レバー36の係止部38が係止受部26に適宜押圧されて姿勢変位し、前記押圧部88が前記第2検出スイッチ84のピンプランジャ86を押圧するようになる。これにより、前記流体アクチュエータ62の停止制御が図られると共に、前記係止部38が係止受部26に自動的に係止されるようになり、グローブボックス30は前記完全閉成位置で完全閉成状態に停止保持される。
【0028】
前記グローブボックス30が完全閉成位置に停止保持されている状態では、前述したように、物品収納本体32の前側上端、すなわち前記前面パネル34の上端面34aが、前記インストルメントパネル10のパネル基材12における前面下端12aよりも所要量だけ内側上方に位置するようになるため(図2,図9)、該上端面34aはインストルメントパネル10の前側からは全く視認されない(図1)。従って、前面パネル34の上端面34aとパネル基材12の前面下端12aとの間に間隙が全く画成されなくなるため、図11および図12に例示した従来のグローブボックス30に内在した問題が発生することがなくなり、インストルメントパネル10の質感低下を招来することが防止される。
【0029】
また、物品収納本体32および前面パネル34に、該物品収納本体32に収納した物品の重量や熱による変形等が生じた場合でも、該前面パネル34の上端縁34aは依然として隠れた状態に保持されて全く見えないため、インストルメントパネル10の質感低下を招来することが防止される。
【0030】
なお前記実施例では、前記ガイド溝78の垂直部78bを直線に形成した場合を例示したが、この垂直部78bは、図10に例示するように、インストルメントパネル10の内側方向へ湾曲した曲線状に形成するようにしてもよい。ガイド溝78の垂直部78bをこのように形成した場合、前記閉成位置から前記完全閉成位置へ上昇変位するに際し、グローブボックス30はインストルメントパネル10の内側方向へ若干傾倒変位しつつ上昇するようになるため、前記前面パネル34の上端縁34aとパネル基材12の前面下端12aとの干渉が確実に回避される。従って、例えば前記前面パネル34に前述した変形が発生した場合にあっても、該前面パネル34とパネル基材12との干渉を確実に回避することができる。
【0031】
また、前記実施例で例示した駆動手段としての流体アクチュエータ62では、ロッド72を前進作動および後退作動させ得る「複動タイプ」を採用した場合を説明したが、この流体アクチュエータ62は「単動タイプ」を採用することも可能である。この単動タイプを採用する場合には、ロッド72の後退時にのみ作動制御されてグローブボックス30の上昇変位を行なうようにし、ロッド72の前進時には前記第2検出スイッチ84の検出信号により作動制御を解除することで、グローブボックス30の自重により該ロッド72が前進して該グローブボックス30の下降移動を許容するようになる。
【0032】
また前記駆動手段62は、前記流体アクチュエータに限定されるものではなく、例えば電気を駆動源とする電動モータ等としてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るグローブボックスの開閉構造によれば、駆動手段により昇降移動される支持体で物品収納本体を支持するようにしたので、完全閉成位置に保持させた状態においては、該物品収納本体の前側上端とインストルメントパネルの前面下端との間に間隙が全く画成されないと共に、該物品収納本体の前側上面が全く視認されることがなくなり、当該インストルメントパネルの質感低下を招来することを防止し得る利点がある。
また物品収納本体に、収納した物品の重量や熱による変形等が生じた場合でも、該物品収納本体の上端縁は依然として隠れた状態に保持されて全く見えないため、インストルメントパネルの質感低下を招来するとが防止される等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係るグローブボックスの開閉構造が実施されたインストルメントパネルの部分斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】グローブボックスの開閉構造を、パネル基材を一部破断した状態で示した斜視図である。
【図4】グローブボックス、該グローブボックスを支持する支持体および流体アクチュエータを示した斜視図である。
【図5】グローブボックスの開放態様を示した説明断面図であって、完全閉成位置にグローブボックスが停止保持されているもとで、開閉操作レバーの操作により第2検出スイッチが押圧されることを示している。
【図6】グローブボックスの開放態様を示した説明断面図であって、第2検出スイッチによる検出信号により流体アクチュエータが作動して支持体が下降移動することで、グローブボックスが閉成位置まで下降移動することを示している。
【図7】グローブボックスの開放態様を示した説明断面図であって、グローブボックスが開放位置まで回動変位した状態を示している。
【図8】グローブボックスの閉成態様を示した説明断面図であって、開放位置にあったグローブボックスを閉成位置まで押込むことで、ガイド軸により第1検出スイッチが押圧されることを示している。
【図9】グローブボックスの閉成態様を示した説明断面図であって、第1検出スイッチによる検出信号により流体アクチュエータが逆に作動して支持体が上昇移動することで、グローブボックスが完全閉成位置まで上昇移動することを示している。
【図10】ガイド溝の変更例を例示した説明断面図である。
【図11】従来のグローブボックスの開閉構造が採用されたインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図12】図11のX−X線断面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル 12a 前面下端
26 係止受部 32 物品収納本体
34a 上端面 36 開閉操作レバー(開閉操作部)
38 係止部 60 支持体
62 流体アクチュエータ(駆動手段) 74 ガイド軸(第1被検出部)
80 第1検出スイッチ(第1検出手段)
84 第2検出スイッチ(第2検出手段)
88 押圧部(第2被検出部)

Claims (7)

  1. 車両用インストルメントパネル(10)に設置され、物品収納本体(32)を、該インストルメントパネル(10)内へ格納した閉成位置と該インストルメントパネル(10)の手前側へ傾倒させた開放位置との間で回動変位させるようにしたグローブボックスの開閉構造において、
    前記インストルメントパネル(10)の内部に昇降可能に配設され、前記物品収納本体(32)を回動可能に支持する支持体(60)と、
    前記支持体(60)に接続され、該支持体(60)を少なくとも上昇移動させ得る駆動手段(62)とを備え、
    前記物品収納本体(32)を前記閉成位置へ姿勢変位させた際に、前記駆動手段(62)の駆動下に前記支持体(60)を上昇移動させて、該物品収納本体(32)を前記閉成位置から僅かに上昇した位置で完全閉成状態となるよう構成した
    ことを特徴とするグローブボックスの開閉構造。
  2. 前記物品収納本体(32)が上昇移動した際には、該物品収納本体(32)の前側の上端面(34a)が、前記インストルメントパネル(10)の前面下端(12a)より内側上方に位置するようになる請求項1記載のグローブボックスの開閉構造。
  3. 前記物品収納本体(32)の近傍に配設した第1検出手段(80)と、該物品収納本体(32)の所要位置に設けた第1被検出部(74)とを更に備え、
    前記物品収納本体(32)を前記閉成位置へ姿勢変位させた際に、前記第1検出手段(80)が前記第1被検出部(74)を検出することで、前記駆動手段(62)を駆動させるようになっている請求項1または2記載のグローブボックスの開閉構造。
  4. 前記物品収納本体(32)の前側に配設された開閉操作部(36)に設けた係止部(38)と、前記インストルメントパネル(10)に設けた係止受部(26)とを更に備え、
    前記物品収納本体(32)が上昇移動した際には前記係止部(38)が前記係止受部(26)に係止され、該物品収納本体(32)を完全閉成状態に保持するようにした請求項1〜3の何れかに記載のグローブボックスの開閉構造。
  5. 前記開閉操作部(36)の近傍に配設した第2検出手段(84)と、該開閉操作部(36)の所要位置に設けた第2被検出部(88)とを更に備え、
    前記開閉操作部(36)を操作して前記係止部(38)と係止受部(26)との係止を解除させた際に、前記第2検出手段(84)が前記第2被検出部(88)を検出し、この検出信号に基づいて前記駆動手段(62)が駆動するようになっている請求項1〜4の何れかに記載のグローブボックスの開閉構造。
  6. 前記駆動手段(62)は、空気またはオイル等の流体を作動媒体とした流体アクチュエータである請求項1〜5の何れかに記載のグローブボックスの開閉構造。
  7. 前記駆動手段(62)は電動モータである請求項1〜5の何れかに記載のグローブボックスの開閉構造。
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