JP2004202524A - プレス機械のクッション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クッションシリンダ32に圧力エアを供給してクッションパッド26を上昇させる際に、連通路開閉装置70を閉塞状態とした状態で電磁開閉弁64を供給状態に切り換えると、バイパス通路62からクッションシリンダに圧力エアが供給されるとともに、クッションパッドが所定の速度で上昇するように流量調整弁66によって圧力エアの供給量(供給速度)が調整されるため、クッションパッドの急上昇に起因するプレス機械やしわ押え型の破損などを回避しつつ、クッションシリンダ内に圧力エアを供給してクッションパッドを穏やかに上昇させることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプレス機械のクッション装置に係り、特に、金型交換後などにクッションパッドを上昇させる際にクッションシリンダに流体が一気に流れ込んでクッションパッドが急上昇することを防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) しわ押え型を支持しているクッションパッドに流体の圧力に基づいてしわ押え荷重を付与するクッションシリンダと、(b) 連通路を介して前記クッションシリンダに連結されているとともに、前記流体が前記しわ押え荷重に対応する所定の圧力で充填されているタンクと、(c) 前記連通路に配設され、前記クッションシリンダと前記タンクとを連通する連通状態とその連通を遮断する遮断状態とに切り換えられる連通路開閉装置と、を有し、(d) その連通路開閉装置を連通状態にして前記タンクと前記クッションシリンダとを連通させた状態でプレス加工を行なうプレス機械のクッション装置が知られている。特許文献1に記載のプレス機械はその一例で、流体として圧力エアが用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−85849号公報
【0004】
図8のプレス機械8は一例で、ポンチ型10が取り付けられるボルスタ12はプレスキャリア14を介してベース16上に配設されている一方、ダイス型18が取り付けられるプレススライド20は図示しない駆動機構により上下方向へ駆動されるようになっている。ボルスタ12には、クッションピン22を配設するために多数の貫通孔24が碁盤目状に設けられており、ボルスタ12の下方には、それ等のクッションピン22を支持するクッションパッド26が略水平な姿勢で配設されている。クッションピン22は、上記ポンチ型10と共に配設されるしわ押え型(しわ押えリング)28を支持するもので、そのしわ押え型28の形状に応じて予め定められた所定の位置に任意の数だけ配設されるとともに、クッションパッド26には、上記貫通孔24に対応して複数の均圧用シリンダ30が設けられており、クッションピン22の下端部はそれぞれその均圧用シリンダ30に当接させられている。複数の均圧用シリンダ30の圧力室は互いに連通させられているとともに、所定の均圧油圧に調圧されており、クッションピン22の長さ寸法のばらつきやクッションパッド26の傾斜などに拘らず、総てのクッションピン22からしわ押え型28にしわ押え荷重が均等に伝達される。均圧用シリンダ30としては油圧シリンダが好適に用いられるが、他の流体圧シリンダを用いることもできる。なお、各部の寸法精度が高くて、総てのクッションピン22を介してしわ押え型28にしわ押え荷重が略均等に伝達される場合には、必ずしも均圧用シリンダ30を用いる必要はなく、クッションパッド26の上面に直接クッションピン22を当接させるようにしても良い。
【0005】
上記クッションパッド26は、前記プレスキャリア14内に上下方向の移動可能に配設されており、並列に設けられた複数のクッションシリンダ32により上方へ付勢されている。クッションシリンダ32はエアシリンダで、図9に示すように圧力室32pには配管34が接続され、開閉切換弁36を介してエアタンク38から所定の圧力エアが供給されるようになっている。エアタンク38には、電動式エアポンプなどを備えている圧力エア供給源40から圧力エアが供給されるとともに、図示しない開閉弁や圧力調整弁、エア圧センサなどが接続されており、エアタンク38内の圧力がしわ押え荷重に応じて予め調圧される。すなわち、前記ダイス型18がプレススライド20と共に下降させられると、クッションシリンダ32のエア圧Paに基づく付勢力に従ってダイス型18としわ押え型28との間でプレス素材42の周縁部が挟圧されてしわ押えされ、その状態でしわ押え型28およびダイス型18がクッションパッド26と共にクッションシリンダ32の付勢力に抗して更に下降させられると、ポンチ型10の成形面に沿ってプレス素材42に絞り加工が施されるのである。上記クッションパッド26、クッションシリンダ32,エアタンク38等を含んでクッション装置44が構成されており、配管34は連通路に相当し、開閉切換弁36は連通路開閉装置に相当する。なお、クッションシリンダ32は必ずしもエアシリンダである必要はなく、空気以外の気体や他の圧縮性流体を用いることもできるし、タンクとしてアキュムレータなど圧力に応じて容積が可変なものを用いる場合には、作動油等の非圧縮性流体を用いることも可能である。また、単一のクッションシリンダ32でクッションパッド26を付勢してしわ押え荷重を付与することもできる。
【0006】
図10は、上記開閉切換弁36を開閉する開閉回路46の一例を示す図で、開閉切換弁36はパイロットシリンダ48を備えているとともに、圧力エア供給源54から減圧弁50によって減圧されたパイロット圧が供給されるようになっており、その供給状態が開閉用電磁切換弁52によって切り換えられることにより、配管34をエアタンク38に連通させる連通状態と、配管34を消音器を介して大気に解放してエアタンク34との連通を遮断する遮断状態とに切り換えられる。この開閉切換弁36は、プレス加工時を含めて通常は連通状態に保持されるが、金型交換や点検時など一定の場合に遮断状態とされて、クッションパッド26が下降端に保持される。なお、前記圧力エア供給源40が圧力エア供給源54を兼ねていても良いが、パイロット圧は低圧でも差し支えないため、ここでは工業用等の別の圧力エア供給源54を用いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のプレス機械8において、金型交換後などにクッションパッド26を上昇させるため、開閉切換弁36を遮断状態から連通状態に切り換え、エアタンク38内の圧力エアをクッションシリンダ32に供給すると、しわ押え荷重に対応する高圧の圧力エアによりクッションパッド26が一気に上昇させられ、上昇端で衝撃が発生してプレス機械の各部が損傷したり、しわ押え型28が跳ね上げられて破損したりする恐れがあった。
【0008】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、金型交換後などにクッションパッドを上昇させる際にクッションシリンダに流体が一気に流れ込んでクッションパッドが急上昇することを防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) しわ押え型を支持しているクッションパッドに流体の圧力に基づいてしわ押え荷重を付与するクッションシリンダと、(b) 連通路を介して前記クッションシリンダに連結されているとともに、前記流体が前記しわ押え荷重に対応する所定の圧力で充填されているタンクと、(c) 前記連通路に配設され、前記クッションシリンダと前記タンクとを連通する連通状態とその連通を遮断する遮断状態とに切り換えられる連通路開閉装置と、を有し、(d) その連通路開閉装置を連通状態にして前記タンクと前記クッションシリンダとを連通させた状態でプレス加工を行なうプレス機械のクッション装置において、(e) 前記連通路開閉装置は、前記クッションシリンダと前記タンクとの連通を遮断する遮断状態として、そのクッションシリンダ内の流体が流出することを阻止する閉塞状態を備えている一方、(f) 前記連通路開閉装置を介することなく前記クッションシリンダに前記流体を供給する上昇用流体通路と、(g) その上昇用流体通路を経て前記クッションシリンダに供給される前記流体の供給速度を調整する供給速度調整装置と、を有することを特徴とする。
【0010】
第2発明は、第1発明のプレス機械のクッション装置において、前記上昇用流体通路は、前記連通路開閉装置と並列に設けられて前記タンクと前記クッションシリンダとを連結し、そのタンク内の流体をそのクッションシリンダに導くバイパス通路であることを特徴とする。
【0011】
第3発明は、第1発明または第2発明のプレス機械のクッション装置において、前記上昇用流体通路には、前記クッションシリンダに前記流体を供給する供給状態と、その供給を遮断するとともにそのクッションシリンダ内の流体が流出することを阻止する閉塞状態とに切り換えられる上昇用通路開閉装置が設けられていることを特徴とする。
【0012】
第4発明は、第1発明または第2発明のプレス機械のクッション装置において、(a) 前記上昇用流体通路において前記供給速度調整装置よりも上流側に設けられ、前記クッションシリンダに前記流体を供給する供給状態とその供給を遮断する遮断状態とに切り換えられる上昇用通路開閉装置と、(b) その上昇用通路開閉装置と前記供給速度調整装置との間の流体圧を、前記連通路開閉装置を連通状態に切り換えるためのパイロット圧として取り出す分岐通路と、(c) その分岐通路に設けられ、前記パイロット圧を前記連通路開閉装置に出力する出力状態とその出力を停止する停止状態とに切り換えられるパイロット切換装置と、を有することを特徴とする。
【0013】
第5発明は、第4発明のプレス機械のクッション装置において、(a) 前記上昇用流体通路には、前記タンク内の圧力値以上の高圧流体が供給されるようになっている一方、(b) その上昇用流体通路において前記供給速度調整装置と直列に設けられ、上流側への流体の流通を阻止する上昇用通路逆止弁と、(c) 前記供給速度調整装置および前記上昇用通路逆止弁と並列に設けられ、前記クッションシリンダ内の流体を流出させるための排出用通路と、(d) その排出用通路に設けられ、前記上昇用通路開閉装置が供給状態とされた場合には、その上昇用通路開閉装置を経て供給される前記高圧流体の下流側への流通を阻止するとともに、その高圧流体の流体圧に基づいて前記クッションシリンダ内の流体の流出を阻止する一方、その上昇用通路開閉装置が遮断状態とされて前記高圧流体の供給が遮断されると、そのクッションシリンダ内の流体がその排出用通路を経て流出することを許容する排出制御弁と、を有することを特徴とする。
【0014】
第6発明は、(a) しわ押え型を支持しているクッションパッドに流体の圧力に基づいてしわ押え荷重を付与するクッションシリンダと、(b) 連通路を介して前記クッションシリンダに連結されているとともに、前記流体が前記しわ押え荷重に対応する所定の圧力で充填されているタンクと、(c) 前記連通路に配設され、前記クッションシリンダと前記タンクとを連通する連通状態とその連通を遮断する遮断状態とに切り換えられる連通路開閉装置と、を有し、(d) その連通路開閉装置を連通状態にして前記タンクと前記クッションシリンダとを連通させた状態でプレス加工を行なうプレス機械のクッション装置において、(e) 前記連通路開閉装置は、前記クッションシリンダと前記タンクとの連通を遮断し、前記流体が供給される上昇用流体通路とそのクッションシリンダとを接続する上昇用接続状態を備えているとともに、(f) その上昇用流体通路を経て前記クッションシリンダに供給される前記流体の供給速度を調整する供給速度調整装置を有することを特徴とする。
【0015】
第7発明は、第1発明〜第6発明の何れかのプレス機械のクッション装置において、前記供給速度調整装置は、流量調整弁および圧力調整弁の少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
【0016】
第8発明は、第1発明〜第6発明の何れかのプレス機械のクッション装置において、前記供給速度調整装置は、(a) 前記上昇用流体通路から前記クッションシリンダに前記流体を供給する供給状態とその供給を遮断する遮断状態を有し、電気信号に従って自動的に切り換えられる自動切換弁と、(b) その自動切換弁よりも前記クッションシリンダ側の前記流体の圧力を検出する圧力センサと、(c) その圧力センサによって検出される圧力に基づいて前記自動切換弁を切換制御する電子制御装置と、を備えていることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】
第1発明のプレス機械のクッション装置においては、例えば金型交換後など所定の条件下でクッションシリンダに流体を供給してクッションパッドを上昇させる際に、連通路開閉装置を閉塞状態とした状態で上昇用流体通路からクッションシリンダに流体が供給されるとともに、クッションパッドが所定の速度で上昇するように供給速度調整装置によって流体の供給速度が調整されることにより、クッションパッドの急上昇に起因するプレス機械や金型の破損などを回避しつつ、クッションシリンダ内に流体を供給してクッションパッドを穏やかに上昇させることができる。
【0018】
第2発明では、上昇用流体通路としてタンクとクッションシリンダとの間にバイパス通路が設けられ、タンク内の高圧の流体を利用してクッションシリンダに供給するため、供給速度調整装置は流体の圧力を減圧したり流量を制限したりするだけで、クッションパッドの急上昇を回避しつつできるだけ速やかにクッションシリンダ内に流体を供給することができる。
【0019】
第3発明では、上昇用流体通路に上昇用通路開閉装置が設けられているため、必要に応じて簡単且つ迅速に上昇用流体通路からクッションシリンダに流体を供給することができる。
【0020】
第4発明では、上昇用通路開閉装置と供給速度調整装置との間に分岐通路が接続され、その流体圧が連通路開閉装置のパイロット圧として取り出されるとともに、パイロット切換装置によって連通路開閉装置への出力状態が切り換えられるようになっているため、パイロット切換装置を停止状態とし且つ上昇用通路開閉装置を供給状態にすれば、上昇用流体通路からクッションシリンダに流体を供給することができ、クッションパッドが上昇端に達した後にパイロット切換装置を出力状態に切り換えれば、タンク内の流体圧力をクッションシリンダに作用させて所定のしわ押え荷重を付与することができる。
【0021】
このように、上昇用通路開閉装置から出力される流体圧を連通路開閉装置のパイロット圧として利用しているため、全体の回路構成が簡単になって安価に構成される。
【0022】
第5発明では、クッションパッドを上昇させるため或いは所定のしわ押え荷重を付与するために上昇用通路開閉装置が供給状態とされた場合には、その上昇用通路開閉装置を経て排出制御弁に高圧流体が供給されることにより、排出用通路が閉じられてクッションシリンダ内の流体の流出が阻止されるが、上昇用通路開閉装置が遮断状態にされると、クッションシリンダ内の流体が排出用通路を経て流出することが許容されるため、クッションシリンダ内の流体を排出するための回路が簡単に構成されるとともに制御が容易である。
【0023】
第6発明では、タンクとクッションシリンダとの間に設けられた連通路開閉装置が、上昇用流体通路とクッションシリンダとを接続する上昇用接続状態を備えており、その上昇用接続状態では上昇用流体通路からクッションシリンダに流体が供給されるとともに、クッションパッドが所定の速度で上昇するように供給速度調整装置によって流体の供給速度が調整されることにより、クッションパッドの急上昇に起因するプレス機械や金型の破損などを回避しつつ、クッションシリンダ内に流体を供給してクッションパッドを穏やかに上昇させることができる。
【0024】
第7発明の供給速度調整装置は、流量調整弁および圧力調整弁の少なくとも一方を備えているため、クッションシリンダに対する流体の供給速度、更にはクッションパッドの上昇速度を簡単に調整することができる。
【0025】
第8発明の供給速度調整装置は、圧力センサによって検出される実際の流体圧力に基づいて電子制御装置により自動切換弁が切り換えられることにより、クッションシリンダに対する流体の供給速度を自動的に制御するもので、面倒な調整作業などが不要である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明のプレス機械のクッション装置は、例えば前記図8のように、ダイス型18が位置固定のポンチ型10に対して下方へ向かって上下駆動されるとともに、クッションパッド26上に均圧用シリンダ30が設けられ、そのピストンロッド上にそれぞれクッションピン22が配置されてしわ押え型28を支持しているプレス機械8のクッション装置44に好適に適用されるが、均圧用シリンダ30を備えていないプレス機械や、単一のクッションシリンダ32でしわ押え荷重を付与するものなど、種々のプレス機械のクッション装置に適用され得る。
【0027】
クッションシリンダとしては、エア(空気)等の圧縮性流体を用いた流体シリンダが好適に用いられるが、タンクとしてアキュムレータなど圧力に応じて容積が可変なものを用いる場合には、作動油等の非圧縮性流体を使用するクッションシリンダを採用することもできる。
【0028】
連通路開閉装置は、例えばパイロット圧によって機械的に切り換えられる機械式切換弁や、ソレノイドによって切り換えられる電磁切換弁等の自動切換弁などが好適に用いられ、それ等の切換弁を複数組み合わせて用いることもできる。
【0029】
連通路開閉装置は、クッションシリンダとタンクとの連通を遮断する遮断状態として、例えばクッションシリンダ内の流体が流出することを許容する排出状態を備えており、その排出状態とされることによりクッションパッドが下降端まで移動させられる。連通路開閉装置とは別に、クッションシリンダ内の流体を流出させるための排出用通路を設けることも可能である。
【0030】
上昇用流体通路は、例えばタンク内の高圧の流体が供給されるように構成されるが、前記工業用の圧力エア供給源54などの別の流体供給源から流体が供給されるようになっていても良い。工業用圧力エアは比較的低圧であるため、そのままクッションシリンダに供給してクッションパッドを上昇させることも可能で、その場合は圧力エア供給源自体が供給速度調整装置として機能する。
【0031】
流体の供給速度を調整する供給速度調整装置は、流量を制御する流量調整弁や圧力を制御する圧力調整弁などで、クッションパッドが所定の速度で上昇するように、例えばクッションパッドを見ながら作業者が手作業で調整するように構成されるが、予め一定の調整値に設定しておいても良い。供給速度調整装置は、必ずしも流量や圧力などを調整可能なものである必要はなく、予め定められた一定の流量或いは圧力等に制限するだけでも良い。また、供給速度調整装置が、リニアソレノイド弁等の電気的に制御可能なものであれば、クッションシリンダやクッションパッドの実際の移動速度を検出装置により検出して、供給速度調整装置を電子制御装置などで電気的にフィードバック制御することもできるなど、種々の態様が可能である。移動速度は圧力に依存するため、クッションシリンダの圧力が所定の目標値となるように流量調整弁や圧力制御弁をフィードバック制御するようにしても良い。
【0032】
第5発明では、上昇用流体通路に高圧流体が供給されるとともに、排出制御弁を有する排出用通路が供給速度調整装置等と並列に設けられているが、他の発明の実施に際しては、連通路開閉装置を経てクッションシリンダ内の流体が排出されるようにするなど、排出のための回路構成は適宜定められるし、タンク内の流体圧より低圧の流体が上昇用流体通路に供給されるようにしても良い。
【0033】
第8発明の供給速度調整装置は、圧力センサによって検出される圧力に基づいて自動切換弁の供給状態と遮断状態とを切り換えるもので、例えば圧力値が所定の上限値を越えないように切り換えられるが、圧力値が所定の目標値となるように供給状態と遮断状態との切換タイミング(例えばON、OFFのデューティ比など)をフィードバック制御するなど、種々の態様が可能である。自動切換弁としては、ソレノイドの励磁、非励磁で供給状態と遮断状態とが切り換えられる電磁開閉弁が好適に用いられるが、他の発明の実施に際しては流量を連続的に変化させることができるリニアソレノイド弁などを用いることも可能である。
【0034】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例では、本発明が前記図8のプレス機械8のクッション装置に適用された場合について説明し、実質的に同一の部材については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0035】
図1の(a) のクッション装置60は、エアタンク38とクッションシリンダ32とを連結してエアタンク38内の圧力エアをクッションシリンダ32に導くバイパス通路62が、上昇用流体通路として開閉切換弁36と並列に設けられているとともに、そのバイパス通路62には電磁開閉弁64および流量調整弁66が直列に設けられている。電磁開閉弁64は上昇用通路開閉装置に相当するもので、バイパス通路62を連通してエアタンク38からクッションシリンダ32に圧力エアを供給する供給状態と、その供給を遮断するとともにクッションシリンダ32、エアタンク38内の各圧力エアが流出することを阻止する閉塞状態との2つの切換位置を備えており、図示しない電子制御装置によって切り換えられるようになっている。また、流量調整弁66は供給速度調整装置に相当し、バイパス通路62を経てエアタンク38からクッションシリンダ32に供給される圧力エアの流量(供給速度)を調整するものであり、クッションパッド26の急上昇に起因して前記プレス機械8やしわ押え型28などが破損することを回避できる所定の速度でクッションパッド26が上昇するように、作業者によってクッションパッド26等を見ながら手動調整され、或いは予め一定の設定流量に調整される。これらの電磁開閉弁64および流量調整弁66の位置関係は、本実施例では上流側すなわちエアタンク38側に流量調整弁66が設けられているが、反対に電磁開閉弁64を上流側に配置することもできる。
【0036】
一方、前記配管34に配設された開閉切換弁36は、図1の(b) に示すようにクッションシリンダ32とエアタンク38との連通を遮断する遮断状態において、連結通路72を介して配管34と閉塞用電磁切換弁68とを接続するようになっている。閉塞用電磁切換弁68は、配管34内の圧力エアが流出することを阻止する閉塞状態と、その配管34内の圧力エアが消音器を介して大気に流出することを許容する排出状態との2つの切換位置を備えており、図示しない電子制御装置によって切り換えられるようになっている。本実施例では、開閉切換弁36および閉塞用電磁切換弁68によって連通路開閉装置70が構成されており、開閉切換弁36が遮断状態で且つ閉塞用電磁切換弁68が閉塞状態とされた状態で前記電磁開閉弁64が供給状態とされることにより、バイパス通路62を介してエアタンク38内の圧力エアが所定の流量でクッションシリンダ32に供給され、クッションパッド26が所定の速度で上昇させられる。
【0037】
そして、クッションシリンダ32に圧力エアが充填されてクッションパッド26が上昇端に達した後に、電磁開閉弁64が閉塞状態とされるとともに開閉切換弁36が連通状態とされると、エアタンク38内のエア圧がそのままクッションシリンダ32に作用させられるようになり、その状態でプレス加工が行なわれることにより、そのエア圧に基づいてしわ押え型28に所定のしわ押え荷重が付与される。また、その状態で開閉切換弁36が遮断状態とされ且つ閉塞用電磁切換弁68が排出状態とされると、クッションシリンダ32内の圧力エアがその閉塞用電磁切換弁68から流出することが許容され、クッションパッド26が自重で下降端まで下降させられる。
【0038】
このように、本実施例のクッション装置60においては、例えば金型交換後など所定の条件下でクッションシリンダ32に圧力エアを供給してクッションパッド26を上昇させる際に、連通路開閉装置70を閉塞状態とした状態で電磁開閉弁64が供給状態に切り換えられ、バイパス通路62からクッションシリンダ32に圧力エアが供給されるとともに、クッションパッド26が所定の速度で上昇するように流量調整弁66によって圧力エアの供給量(供給速度)が調整されるため、クッションパッド26の急上昇に起因するプレス機械8やしわ押え型28の破損などを回避しつつ、クッションシリンダ32内に圧力エアを供給してクッションパッド26を穏やかに上昇させることができる。
【0039】
また、しわ押え荷重を付与するために高圧の圧力エアが充填されたエアタンク38とクッションシリンダ32との間にバイパス通路62が設けられ、エアタンク38内の高圧の圧力エアを利用してクッションシリンダ32に供給するため、流量調整弁66で圧力エアの流量を制限するだけで、クッションパッド26の急上昇を回避しつつできるだけ速やかにクッションシリンダ32内に流体を供給することができる。
【0040】
また、バイパス通路62には電磁開閉弁64が設けられ、供給状態と閉塞状態との2つの切換位置に切り換えられるようになっているため、必要に応じて簡単且つ迅速にバイパス通路62を経てクッションシリンダ32に流体を供給することができる。
【0041】
また、圧力エアの流量を調整する流量調整弁66が設けられているため、クッションシリンダ32に対する圧力エアの供給速度、更にはクッションパッド26の上昇速度を、流量調整弁66による流量調整によって簡単に変更することができる。
【0042】
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0043】
図2のクッション装置80は、前記流量調整弁66の代わりに圧力調整弁(減圧弁)82を供給速度調整装置としてバイパス通路62に配設した場合で、クッションパッド26が所定の速度で上昇するように、そのクッションパッド26等を見ながら行なわれる作業者の手動調整によってエアタンク38内の高圧の圧力エアが所定圧力まで減圧され、或いは予め調整された所定の設定圧まで減圧されることにより、所定の流量すなわち供給速度でエアタンク38内の圧力エアがクッションシリンダ32に供給される。この場合も、前記実施例と同様の作用効果が得られる。
【0044】
図3のクッション装置90は、バイパス通路62に流量調整弁66および圧力調整弁82を直列に配置した場合で、クッションシリンダ32に対する圧力エアの供給速度、更にはクッションパッド26の上昇速度を高い精度できめ細かく調整することができる。
【0045】
図4のクッション装置100は、バイパス通路62に配設された電磁開閉弁102、その電磁開閉弁102よりもクッションシリンダ32側のエア圧を検出する圧力センサ104、およびその圧力センサ104によって検出されたエア圧に基づいて電磁開閉弁102を切換制御する電子制御装置106を、供給速度調整装置108として備えている。電磁開閉弁102は自動切換弁に相当するもので、前記電磁開閉弁64と同様に構成されており、バイパス通路62を連通してエアタンク38からクッションシリンダ32に圧力エアを供給する供給状態と、その供給を遮断するとともにクッションシリンダ32、エアタンク38内の各圧力エアが流出することを阻止する閉塞状態と、の2つの切換位置を備えていて、電子制御装置106により切換制御される。電子制御装置106は、例えば圧力センサ104の検出値(エア圧)が予め定められた上限値を越えないように、上記供給状態と閉塞状態とを切り換えるもので、上限値は、クッションパッド26が所定の速度で上昇するようにエアタンク38内の高圧の圧力エアを減圧してクッションシリンダ32に供給するように予め定められる。
【0046】
本実施例でも、前記実施例と同様の作用効果が得られる。また、圧力センサ104によって検出される実際のエア圧に基づいて電子制御装置106により電磁開閉弁102の供給状態と遮断状態とが切り換えられることにより、クッションシリンダ32に対する圧力エアの供給速度、更にはクッションパッド26の上昇速度が自動的に制御されるため、前記流量調整弁66や圧力調整弁82を手動調整する場合に比較して、面倒な調整作業が不要である。
【0047】
図5のクッション装置110は、エアタンク38とは別の圧力エア供給源112から上昇用流体通路114を経てクッションシリンダ32に圧力エアを供給し、クッションパッド26を上昇させる場合で、上昇用流体通路114には前記電磁開閉弁64が設けられて供給状態と遮断状態とが切り換えられるようになっている。圧力エア供給源112は、工場等に予め配管されている工業用の圧力エア源などで、比較的低圧の圧力エアを出力するものであり、そのままクッションシリンダ32に供給されることにより、クッションパッド26は、急上昇によりプレス機械8やしわ押え型28を破損することがない所定の上昇速度で穏やかに上昇させられる。この圧力エア供給源112は供給速度調整装置として機能している。
【0048】
本実施例でも、クッションシリンダ32に圧力エアを供給してクッションパッド26を上昇させる際に、圧力エア供給源112から上昇用流体通路114を経てクッションシリンダ32に圧力エアを供給することにより、クッションパッド26を所定の上昇速度で穏やかに上昇させることができるなど、前記実施例と同様の効果が得られる。また、予め配管されている工業用の圧力エア供給源112を利用して圧力エアを供給するため、前記流量調整弁66や圧力調整弁82を用いたり電磁開閉弁102を切換制御したりする場合に比較して装置が簡単且つ安価に構成される。
【0049】
なお、工業用の圧力エア供給源112を用いる代わりに、電動式エアポンプや圧力調整弁などを有する専用の圧力エア供給源を用いることもできる。また、必要に応じて上昇用流体通路114に流量調整弁66や圧力調整弁82などを設け、圧力エアの供給速度を調整するようにしても良い。
【0050】
図6のクッション装置120は、連通路開閉装置としてパイロット圧式の開閉切換弁122が設けられており、パイロット切換装置124からパイロット圧が供給されることにより、配管34をエアタンク38に連通してエアタンク38からクッションシリンダ32に圧力エアを供給する連通状態とされ、パイロット圧の供給が遮断されると、配管34とエアタンク38との連通を遮断するとともにクッションシリンダ32、エアタンク38内の各圧力エアが流出することを阻止する閉塞状態とされる。パイロット切換装置124は電磁切換弁で、パイロット圧を開閉切換弁122に出力する出力状態とその出力を停止する停止状態との2つの切換位置を備えており、図示しない電子制御装置によって切換制御される。
【0051】
一方、上記開閉切換弁122およびエアタンク38と並列に上昇用流体通路126が設けられ、前記圧力エア供給源40からエアタンク38内の圧力値と同程度の高圧の圧力エアが供給されるようになっている。上昇用流体通路126には、前記流量調整弁66、圧力調整弁82等の供給速度調整装置128が設けられ、クッションパッド26が所定速度で上昇するようにクッションシリンダ32に対する圧力エアの供給速度(流量や圧力など)が調整されるようになっているとともに、その下流側には上流方向の圧力エアの流通を阻止する上昇用通路逆止弁130が直列に設けられ、上流側には上昇用通路開閉装置として電磁切換弁132が直列に配設されている。電磁切換弁132は、圧力エア供給源40からクッションシリンダ32に圧力エアを供給する供給状態と、その供給を遮断するとともに供給速度調整装置128側の圧力エアが消音器を介して流出することを許容する遮断状態との2つの切換位置を備えており、図示しない電子制御装置によって切換制御される。
【0052】
上記電磁切換弁132と供給速度調整装置128との間の上昇用流体通路126aには、前記パイロット切換装置124に連結された分岐通路134が接続され、その上昇用流体通路126aからパイロット圧が取り出されるようになっている。すなわち、電磁切換弁132が供給状態とされて、圧力エア供給源40から上昇用流体通路126を経てクッションシリンダ32に圧力エアが供給される場合に、パイロット切換装置124が出力状態に切り換えられると、流体通路126aから分岐通路134を経てパイロット切換装置124からパイロット圧が出力され、開閉切換弁122が連通状態となってエアタンク38内の高圧の圧力エアがクッションシリンダ32に作用させられるようになるのである。パイロット切換装置124は、上昇用流体通路126からクッションシリンダ32に圧力エアが供給され、クッションパッド26が上昇端に達した後に、停止状態から出力状態に切り換えられる。
【0053】
上昇用流体通路126にはまた、クッションシリンダ32内の圧力エアを流出させるための排出用通路136が、前記供給速度調整装置128および上昇用通路逆止弁130と並列に設けられており、その排出用通路136には排出制御弁138が設けられている。排出制御弁138は、前記電磁切換弁132が供給状態とされた場合には、その電磁切換弁132を経て供給される高圧の圧力エアがクッションシリンダ32側へ流通することを阻止するとともに、その高圧の圧力エアのエア圧に基づいてクッションシリンダ32内の圧力エアの流出を阻止する流出阻止状態とされる一方、電磁切換弁132が遮断状態とされて圧力エアの供給が遮断され、下流側よりも上流側のエア圧が低くなると、下流側すなわちクッションシリンダ32側の圧力エアが消音器を経て流出することを許容するもので、逆止弁等を備えて構成されている。
【0054】
このようなクッション装置120においては、電磁切換弁132と供給速度調整装置128との間の上昇用流体通路126aに分岐通路134が接続され、圧力エア供給源40から電磁切換弁132を経て供給される圧力エアのエア圧が、開閉切換弁122を切り換えるためのパイロット圧として取り出されるとともに、パイロット切換装置124によって開閉切換弁122に対する出力状態と停止状態とが切り換えられるため、パイロット切換装置124を停止状態として電磁切換弁132を供給状態にすることにより、上昇用流体通路126からクッションシリンダ32に圧力エアを供給することができ、クッションパッド26が供給速度調整装置128によって調整される所定速度で上昇させられる。
【0055】
そして、クッションパッド26が上昇端に達した後にパイロット切換装置124を出力状態に切り換えれば、開閉切換弁122が連通状態に切り換えられてエアタンク38内の高圧のエア圧がクッションシリンダ32に作用させられるようになり、所定のしわ押え荷重が付与される。この時、排出制御弁138は、電磁切換弁132を経て供給される圧力エアのエア圧に基づいて、クッションシリンダ32側の圧力エアの流出を阻止する流出阻止状態とされるため、クッションシリンダ32内の圧力エアが流出してしわ押えが損なわれる恐れはない。
【0056】
また、電磁切換弁132が遮断状態に切り換えられると、パイロット圧の出力が停止して開閉切換弁122が閉塞状態とされ、エアタンク38と配管34との連通が遮断されるとともに、クッションシリンダ32内の圧力エアが排出制御弁138から流出させられ、クッションパッド26が自重で下降端まで下降させられる。
【0057】
このように、本実施例においてもパイロット切換装置124を停止状態として電磁切換弁132を供給状態にすることにより、供給速度調整装置128によって定められる所定の供給速度(流量や圧力など)で圧力エアが上昇用流体通路126からクッションシリンダ32に供給され、クッションパッド26が所定の上昇速度で穏やかに上昇させられるなど、前記実施例と同様の効果が得られる。
【0058】
また、本実施例では電磁切換弁132から上昇用流体通路126aに供給される圧力エアのエア圧を、開閉切換弁122を切り換えるためのパイロット圧として利用しているため、全体の回路構成が簡単になって安価に構成される。
【0059】
また、クッションパッド26を上昇させるため或いは所定のしわ押え荷重を付与するために電磁切換弁132が供給状態とされた場合には、その電磁切換弁132を経て排出制御弁138に高圧の圧力エアが供給されることにより、排出用通路136が閉じられてクッションシリンダ32内の圧力エアの流出が阻止されるが、電磁切換弁132が遮断状態にされると、クッションシリンダ32内の圧力エアが排出用通路136を経て流出することが許容されるため、クッションシリンダ32内の流体を排出するための回路が簡単に構成されるとともに制御が容易である。
【0060】
図7のクッション装置140は、前記図1のクッション装置60に比較して、バイパス通路62が無いとともに、閉塞用電磁切換弁68の代わりに3位置切換弁142が設けられ、その3位置切換弁142に上昇用流体通路144が接続されている。上昇用流体通路144は、工業用の圧力エア供給源或いは電動式エアポンプ等を有する専用の圧力エア供給源などの圧力エア供給源146に接続されているとともに、前記流量調整弁66、圧力調整弁82等の供給速度調整装置148が設けられ、クッションパッド26が所定速度で上昇するように調整された所定の流量或いはエア圧で圧力エアが供給されるようになっている。
【0061】
3位置切換弁142は、連結通路72内の圧力エアが流出することを阻止する閉塞状態と、その連結通路72内の圧力エアが消音器を介して大気に流出することを許容する排出状態と、連結通路72を介して上昇用流体通路144を開閉切換弁36に接続する接続状態との3つの切換位置を備えており、図示しない電子制御装置によって切り換えられるようになっている。3位置切換弁142は、開閉切換弁36と共に連通路開閉装置150を構成しており、開閉切換弁36が遮断状態で且つ3位置切換弁142が排出状態とされると、クッションシリンダ32内の圧力エアが3位置切換弁142から大気に流出させられ、クッションパッド26が自重で下降端まで下降させられる。開閉切換弁36が遮断状態で且つ3位置切換弁142が接続状態とされると、上昇用流体通路144内の圧力エアが連結通路72および配管34からクッションシリンダ32に供給され、クッションパッド26が所定の上昇速度で上昇させられる。この時の状態は上昇用接続状態に相当する。また、開閉切換弁36が連通状態とされると、3位置切換弁142の位置に拘らずエアタンク38内の圧力エアがクッションシリンダ32に作用させられ、所定のしわ押え荷重が付与される。
【0062】
このように、本実施例においても開閉切換弁36が遮断状態で且つ3位置切換弁142が接続状態とされることにより、供給速度調整装置148によって調整された所定の供給速度で圧力エアが上昇用流体通路144から連結通路72および配管34を経てクッションシリンダ32に供給され、クッションパッド26が所定の上昇速度で穏やかに上昇させられるなど、前記実施例と同様の効果が得られる。
【0063】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるクッション装置のエア回路を説明する図で、(a) は主要部の概略回路図、(b) は(a) における連通路開閉装置に関連する部分の回路図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す主要部の概略回路図である。
【図3】本発明の更に別の実施例を示す主要部の概略回路図である。
【図4】本発明の更に別の実施例を示す主要部の概略回路図である。
【図5】本発明の更に別の実施例を示す主要部の概略回路図である。
【図6】本発明の更に別の実施例を示す概略回路図である。
【図7】本発明の更に別の実施例を示す概略回路図である。
【図8】本発明が好適に適用されるプレス機械の概略構成図である。
【図9】従来のクッション装置のエア回路の概略回路図である。
【図10】図9における連通路開閉装置に関連する部分の回路図である。
【符号の説明】
8:プレス機械 26:クッションパッド 28:しわ押え型 32:クッションシリンダ 34:配管(連通路) 38:エアタンク(タンク)
60、80、90、100、110、120、140:クッション装置 62:バイパス通路(上昇用流体通路) 64:電磁開閉弁(上昇用通路開閉装置) 66:流量調整弁(供給速度調整装置) 70、150:連通路開閉装置 82:圧力調整弁(供給速度調整装置) 102:電磁開閉弁(自動切換弁) 104:圧力センサ 106:電子制御装置 108:供給速度調整装置 112:圧力エア供給源(供給速度調整装置) 114、126、126a、144:上昇用流体通路 122:開閉切換弁(連通路開閉装置) 124:パイロット切換装置 128、148:供給速度調整装置
130:上昇用通路逆止弁 132:電磁切換弁(上昇用通路開閉装置)
134:分岐通路 136:排出用通路 138:排出制御弁
Claims (8)
- しわ押え型を支持しているクッションパッドに流体の圧力に基づいてしわ押え荷重を付与するクッションシリンダと、
連通路を介して前記クッションシリンダに連結されているとともに、前記流体が前記しわ押え荷重に対応する所定の圧力で充填されているタンクと、
前記連通路に配設され、前記クッションシリンダと前記タンクとを連通する連通状態と該連通を遮断する遮断状態とに切り換えられる連通路開閉装置と、
を有し、該連通路開閉装置を連通状態にして前記タンクと前記クッションシリンダとを連通させた状態でプレス加工を行なうプレス機械のクッション装置において、
前記連通路開閉装置は、前記クッションシリンダと前記タンクとの連通を遮断する遮断状態として、該クッションシリンダ内の流体が流出することを阻止する閉塞状態を備えている一方、
前記連通路開閉装置を介することなく前記クッションシリンダに前記流体を供給する上昇用流体通路と、
該上昇用流体通路を経て前記クッションシリンダに供給される前記流体の供給速度を調整する供給速度調整装置と、
を有することを特徴とするプレス機械のクッション装置。 - 前記上昇用流体通路は、前記連通路開閉装置と並列に設けられて前記タンクと前記クッションシリンダとを連結し、該タンク内の流体を該クッションシリンダに導くバイパス通路である
ことを特徴とする請求項1に記載のプレス機械のクッション装置。 - 前記上昇用流体通路には、前記クッションシリンダに前記流体を供給する供給状態と、該供給を遮断するとともに該クッションシリンダ内の流体が流出することを阻止する閉塞状態とに切り換えられる上昇用通路開閉装置が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のプレス機械のクッション装置。 - 前記上昇用流体通路において前記供給速度調整装置よりも上流側に設けられ、前記クッションシリンダに前記流体を供給する供給状態と該供給を遮断する遮断状態とに切り換えられる上昇用通路開閉装置と、
該上昇用通路開閉装置と前記供給速度調整装置との間の流体圧を、前記連通路開閉装置を連通状態に切り換えるためのパイロット圧として取り出す分岐通路と、
該分岐通路に設けられ、前記パイロット圧を前記連通路開閉装置に出力する出力状態と該出力を停止する停止状態とに切り換えられるパイロット切換装置と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載のプレス機械のクッション装置。 - 前記上昇用流体通路には、前記タンク内の圧力値以上の高圧流体が供給されるようになっている一方、
該上昇用流体通路において前記供給速度調整装置と直列に設けられ、上流側への流体の流通を阻止する上昇用通路逆止弁と、
前記供給速度調整装置および前記上昇用通路逆止弁と並列に設けられ、前記クッションシリンダ内の流体を流出させるための排出用通路と、
該排出用通路に設けられ、前記上昇用通路開閉装置が供給状態とされた場合には、該上昇用通路開閉装置を経て供給される前記高圧流体の下流側への流通を阻止するとともに、該高圧流体の流体圧に基づいて前記クッションシリンダ内の流体の流出を阻止する一方、該上昇用通路開閉装置が遮断状態とされて前記高圧流体の供給が遮断されると、該クッションシリンダ内の流体が該排出用通路を経て流出することを許容する排出制御弁と、
を有することを特徴とする請求項4に記載のプレス機械のクッション装置。 - しわ押え型を支持しているクッションパッドに流体の圧力に基づいてしわ押え荷重を付与するクッションシリンダと、
連通路を介して前記クッションシリンダに連結されているとともに、前記流体が前記しわ押え荷重に対応する所定の圧力で充填されているタンクと、
前記連通路に配設され、前記クッションシリンダと前記タンクとを連通する連通状態と該連通を遮断する遮断状態とに切り換えられる連通路開閉装置と、
を有し、該連通路開閉装置を連通状態にして前記タンクと前記クッションシリンダとを連通させた状態でプレス加工を行なうプレス機械のクッション装置において、
前記連通路開閉装置は、前記クッションシリンダと前記タンクとの連通を遮断し、前記流体が供給される上昇用流体通路と該クッションシリンダとを接続する上昇用接続状態を備えているとともに、
該上昇用流体通路を経て前記クッションシリンダに供給される前記流体の供給速度を調整する供給速度調整装置を有する
ことを特徴とするプレス機械のクッション装置。 - 前記供給速度調整装置は、流量調整弁および圧力調整弁の少なくとも一方を備えている
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のプレス機械のクッション装置。 - 前記供給速度調整装置は、
前記上昇用流体通路から前記クッションシリンダに前記流体を供給する供給状態と該供給を遮断する遮断状態とを有し、電気信号に従って自動的に切り換えられる自動切換弁と、
該自動切換弁よりも前記クッションシリンダ側の前記流体の圧力を検出する圧力センサと、
該圧力センサによって検出される圧力に基づいて前記自動切換弁を切換制御する電子制御装置と、
を備えている
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のプレス機械のクッション装置。
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