JP2004200077A - 防水コネクタのダミー栓検査装置および検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮空気で加圧する方法により防水コネクタのダミー栓挿入忘れ検査を行なった場合に、その検査のために防水コネクタのダミー栓が抜け易くなることを防止する。
【解決手段】防水コネクタ2を装置本体13の凹所13aに嵌合して、防水コネクタ2の先端面側の加減圧用空間12を気密状態にする。まず、加減圧用空間12を加圧手段14で大気圧以上に加圧する。その時、ダミー栓挿入忘れがあれば、空気が抜けて加減圧用空間12の圧力が上昇しないので、ダミー栓挿入忘れを検出できる。ダミー栓挿入忘れがなかった場合、その後、加減圧用空間12を減圧手段15で大気圧以下に減圧する。これにより、ダミー栓がコネクタ先端面側に吸引されて抜ける方向と反対方向の力を受けるので、先の加圧時にダミー栓の挿入深さが浅くなっていた場合には、しっかり端子収容孔の奥に入り込み、抜ける恐れがなくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】防水コネクタ2を装置本体13の凹所13aに嵌合して、防水コネクタ2の先端面側の加減圧用空間12を気密状態にする。まず、加減圧用空間12を加圧手段14で大気圧以上に加圧する。その時、ダミー栓挿入忘れがあれば、空気が抜けて加減圧用空間12の圧力が上昇しないので、ダミー栓挿入忘れを検出できる。ダミー栓挿入忘れがなかった場合、その後、加減圧用空間12を減圧手段15で大気圧以下に減圧する。これにより、ダミー栓がコネクタ先端面側に吸引されて抜ける方向と反対方向の力を受けるので、先の加圧時にダミー栓の挿入深さが浅くなっていた場合には、しっかり端子収容孔の奥に入り込み、抜ける恐れがなくなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明に属する技術分野】
この発明は、ワイヤハーネス等に取り付けた防水コネクタが防水用のダミー栓を有する場合に、その防水用のダミー栓の挿入忘れの有無を検査するための防水コネクタのダミー栓検査装置、および検査方法にに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4(イ)は例えば自動車用のワイヤハーネス1に付けた防水コネクタ2を簡略化して示した正面図、図4(ロ)は(イ)のA−A矢視図、図5は防水コネクタ2の要部の拡大断面図である。この防水コネクタ2は、複数の端子収容孔3を有し、ワイヤハーネス1の各電線1aに取り付けた端子4を一部の端子収容孔3に装着しているが、残りの不使用の端子収容孔3には防水用のダミー栓5を挿入している。端子4を取り付けた電線1aの端部には、端子収容孔3に緊密に嵌合する防水用のゴム栓6を被せており、このゴム栓6により当該端子収容孔3から水が浸入するのを防止する。また、前記ダミー栓5は、端子収容孔3に緊密に嵌合して、当該端子収容孔3から水が浸入することを防止する。
【0003】
ところで、ダミー栓5を挿入すべき端子収容孔3にダミー栓5が挿入されていないと、防水コネクタとして機能しないので、通常、ワイヤハーネス1に防水コネクタ2を取り付けた後、ダミー栓5の挿入忘れをチェックする検査を行なっている。このダミー栓5の挿入忘れ検査として、端子収容孔3およびそのうちのダミー栓5の有無のパターンに対応させた検査板(図示略)を用いて行なう挿入忘れ検査方法があるが、防水コネクタ2における端子4の挿入パターンは多様なので、多数の検査板を用意する必要があり、繁雑かつ非能率的であり、また検査の確実性も低い。
【0004】
そこで図6に示すように、防水コネクタ2を嵌合させる凹所30aを持つ検査専用の雌部材30を、上面が開口した加圧用空間31aを有する基台31にシール部材32を介在させて載置して装置本体33を構成し、前記加圧用空間31aに圧縮空気を供給してダミー栓を裏面側(コネクタ先端面側)から加圧する加圧手段を設け、さらに加圧用空間31aの圧力を検出する圧力センサ34を設けたダミー栓検査装置35が提案されている(特開平5−3065参照)。
このダミー栓検査装置35において、防水コネクタ2にダミー栓挿入忘れがあると、その防水コネクタ2を装置本体33に嵌合させた状態で加圧用空間31aに圧縮空気を送った時、空気が防水コネクタ2の端子収容孔から抜けて加圧用空間31aの圧力が上昇しないので、それを圧力センサ34で検出して、ダミー栓挿入忘れを検出することができる。
このダミー栓検査装置35によれば、複数種類の検査板を用意する必要がないので、繁雑さはなくなり、また、装置自体が自動的に判断するので、目視による人為的な判断と異なりダミー栓挿入忘れ検出の確実性が高くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、従来のダミー栓検査装置35は、ダミー栓挿入忘れの有無を検査するために防水コネクタ2の先端面側から圧縮空気で加圧するのであるが、その加圧方向はダミー栓を挿入する方向と逆方向なので、加圧力のために挿入ダミー栓の挿入深さが浅くなって、緩んだ状態ないし抜け易い状態となる恐れがある。
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、防水コネクタの先端面側から圧縮空気で加圧してダミー栓挿入忘れ検査を行なうに際して、検査したことによって防水コネクタのダミー栓が抜け易くなってしまう恐れのない防水コネクタのダミー栓検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明は、複数の端子収容孔のうちの一部の端子収容孔に、電線に取り付けた端子を気密状態で装着し、残りの端子収容孔に防水用のダミー栓を気密状態で挿入した防水コネクタにおける前記ダミー栓の挿入忘れ有無を検査する防水コネクタのダミー栓検査装置であって、
防水コネクタを保持するとともに、保持した防水コネクタの先端面側に気密状態の加減圧用空間を形成する装置本体と、前記装置本体の加減圧用空間を大気圧以上に加圧するための加圧手段と、前記装置本体の加減圧用空間を大気圧以下に減圧するための減圧手段と、前記加圧手段と減圧手段とを切り換える切換え手段と、加減圧用空間内の圧力を検出する圧力センサとを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載の防水コネクタのダミー栓検査装置を用いて、防水コネクタのダミー栓挿入忘れ有無を検査する防水コネクタのダミー栓検査方法であって、
防水コネクタを前記装置本体で保持することで防水コネクタの先端面側に気密状態の加減圧用空間を形成し、次いで、前記加圧手段により加減圧用空間内を大気圧以上に加圧し、加減圧用空間の圧力が一定値以上になった時にそのことでダミー栓挿入忘れがないことを確認した後、前記減圧手段により加減圧用空間を大気圧以下に減圧することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施形態の防水コネクタのダミー栓検査装置11を簡略化して示す。また、図4、図5に検査対象の防水コネクタ2を示すが、この防水コネクタ2の構成は、先に説明したので再度の説明は省略する。
【0009】
このダミー栓検査装置11は、図1に示すように、防水コネクタ2を保持するとともに、保持した防水コネクタ2の先端面側(図1の下面側)に気密状態の加減圧用空間12を形成する装置本体13と、前記装置本体13の加減圧用空間12を大気圧以上(正圧)に加圧するための加圧手段14と、前記装置本体13の加減圧用空間12を大気圧以下(負圧)に減圧するための減圧手段15と、前記加圧手段14と減圧手段15とを切り換える切換え手段16と、加減圧用空間12内の圧力を検出する圧力センサ17とを備えている。
【0010】
この実施形態では、装置本体13に設けた凹所13aの段部に気密保持用のパッキン18を設け、また、嵌合させた防水コネクタ2を固定する固定手段19を設けている。加圧手段14はコンプレッサかまたは圧縮空気配管系統の取出し口である。減圧手段15は例えば真空ポンプである。切換え手段16は手動または自動により加圧手段14と減圧手段15とを切り換える切換え弁であるが、加圧手段14から減圧手段15に切り換える際に加減圧用空間12の圧力を一旦開放する排気状態、並びに、加圧手段14および減圧手段15のいずれへの連通も閉ざす閉状態を取ることができる。また、切換え手段16と加減圧用空間12との間に、加圧手段14による加圧力を調整するための圧力調整弁20を設けている。また、圧力センサ17は、加減圧用空間12内の圧力を検知することができるものであれば、特にその検出方式には限定されない。報知手段21は例えばブザー等を採用できる。
【0011】
上記ダミー栓検査装置11で防水コネクタ2のダミー栓挿入忘れ検査を行なう要領について説明する。まず、防水コネクタ2を図2に示すように、装置本体13の凹所13aに嵌合させ、固定手段19によりパッキン18を押し付ける状態で固定する。これにより防水コネクタ2の先端面側の加減圧用空間12が気密状態になる。
次いで、加圧手段14により圧縮空気を供給して加減圧用空間12を正圧(大気圧以上の圧力)に加圧する。この時、防水コネクタ2にダミー栓挿入忘れがあれば、空の端子収容孔3から空気が外部に漏れるので、いくら加圧しても加減圧用空間12の圧力は上昇せず、ダミー栓挿入忘れが有ることが検出される。
【0012】
防水コネクタ2にダミー栓挿入忘れがなければ、加圧手段14で加圧した時、防水コネクタ2から空気が外部に漏れることはないので、加減圧用空間12の圧力が上昇する。大気圧以上の所定の圧力に達すると、報知装置21が例えばブザー音でそれを知らせるので、ダミー栓挿入忘れがないことが確認される。
なお、検査の際に加圧する圧力P2は、基準通り完全に挿入されたダミー栓5でも抜けてしまう加圧力をP1とすると、少なくともP2<P1とする必要があるが、種々テストして適正な加圧力に設定するとよい。
【0013】
次いで、切換え手段16の自動または手動操作により、加減圧用空間12との間の連通路を加圧手段14から減圧手段15へ切り換えた後、図3に示すように、減圧手段15により加減圧用空間12の空気を吸引して、加減圧用空間12の圧力を負圧(大気圧以下の圧力)に減圧する。この場合、加減圧用空間12の負圧は、ダミー栓5をコネクタ先端面側(図2や図5の下方側)に引っ張るように作用する。つまり、ダミー栓5は、負圧により抜ける方向と反対方向の力を受けるので、仮に先の加圧時にダミー栓5の挿入深さが浅くなっていた場合、さらには抜けかかっていた場合には、負圧でしっかり端子収容孔3の奥(図5で下方側)に入り込み、抜ける恐れがなくなる。このように、ダミー栓挿入忘れ検査のために加圧したことで、ダミー栓5が抜け易くなってしまう恐れは、確実に解消される。
【0014】
なお、減圧手段15による負圧の大きさには特に制限はないが、半挿入状態のダミー栓5をしっかり奥に挿入できる程度の負圧に設定するとよい。また、減圧手段15による負圧は、ダミー栓5をしっかり奥に挿入する目的であるから、負圧の大きさの検出は、必ずしもしなくてよい。例えば、適宜の時間だけ減圧手段15により負圧をかけて終了する等としてもよい。但し、加圧時に用いる圧力センサ17により、あるいは別に設けた圧力センサにより負圧を検出して、作用させる負圧の大きさを規定してもよい。
【0015】
また、ダミー栓5の挿入状態が始めから(検査前から)不完全であった場合、加圧手段14で加圧した時に、ダミー栓5が端子収容孔3からほとんど抜けかかった状態となる場合、さらには完全に抜けて脱落する場合がある。ダミー栓5が端子収容孔3から完全に脱落した場合は手で挿入し直す必要があるが、ダミー栓5の一部でもまだ端子収容孔3内に入っている半挿入状態の場合には、減圧手段15で負圧にした時に、再び端子収容孔3の奥にしっかりと入り込む。このように、減圧手段15で負圧をかけることは、始めから半挿入状態だったダミー栓5を完全挿入状態にするという作用も果たす。さらに、半挿入状態で脱落し再挿入したダミー栓の確認も可能となる。
【0016】
上述の実施形態では、自動車のワイヤハーネス1に取り付けた防水コネクタ2について説明したが、防水コネクタ2の形式・構造は特に限定されず、種々の防水コネクタ2に適用できる。要するに、複数の端子収容孔があって、端子を挿入しない端子収容孔に防水用のダミー栓を挿入する構造の防水コネクタであれば、本発明を適用できる。また、図示したダミー栓は簡略化して示したものであり、ダミー栓の構造は図示例に限らず、任意である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の防水コネクタのダミー栓検査装置又は検査方法によれば、防水コネクタの先端面側に形成される加減圧用空間を加圧手段により正圧に加圧した時に、加減圧用空間の圧力が一定値以上に上昇するか否かで、ダミー栓挿入忘れの有無を検査することができる。
そして、その後、減圧手段により加減圧用空間を負圧に減圧して、ダミー栓をコネクタ先端面側に吸引するので、ダミー栓は抜ける方向と反対方向の力を受け、これにより、仮に先の加圧時にダミー栓の挿入深さが浅くなっていた場合、さらには抜けかかっていた場合には、しっかり端子収容孔の奥に入り込み、抜ける恐れがなくなる。このように、ダミー栓挿入忘れ検査のために加圧したことで、ダミー栓が抜け易くなってしまう恐れは、確実に解消される。
また、ダミー栓の挿入状態が始めから不完全であった場合にも、負圧により完全な挿入状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の防水コネクタのダミー栓検査装置の構成を示す図である。
【図2】上記ダミー栓検査装置でダミー栓挿入忘れ検査を行なう際の最初の工程を説明する図である。
【図3】図2に続く工程を説明する図である。
【図4】上記実施形態における検査対象の防水コネクタを簡略化して示したもので、(イ)は正面図、(ロ)は(イ)のA−A矢視図である。
【図5】図4の防水コネクタの要部の縦断面図である。
【図6】従来のダミー栓検査装置の正面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤハーネス
1a 電線
2 防水コネクタ
3 端子収容孔
4 端子
5 ダミー栓
6 ゴム栓
11 ダミー栓検査装置
12 加減圧用空間
13 装置本体
13a 凹所
14 加圧手段
15 減圧手段
16 切換え手段(切換え弁)
17 圧力センサ
18 パッキン
19 固定手段
20 圧力調整弁
21 報知手段
【発明に属する技術分野】
この発明は、ワイヤハーネス等に取り付けた防水コネクタが防水用のダミー栓を有する場合に、その防水用のダミー栓の挿入忘れの有無を検査するための防水コネクタのダミー栓検査装置、および検査方法にに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4(イ)は例えば自動車用のワイヤハーネス1に付けた防水コネクタ2を簡略化して示した正面図、図4(ロ)は(イ)のA−A矢視図、図5は防水コネクタ2の要部の拡大断面図である。この防水コネクタ2は、複数の端子収容孔3を有し、ワイヤハーネス1の各電線1aに取り付けた端子4を一部の端子収容孔3に装着しているが、残りの不使用の端子収容孔3には防水用のダミー栓5を挿入している。端子4を取り付けた電線1aの端部には、端子収容孔3に緊密に嵌合する防水用のゴム栓6を被せており、このゴム栓6により当該端子収容孔3から水が浸入するのを防止する。また、前記ダミー栓5は、端子収容孔3に緊密に嵌合して、当該端子収容孔3から水が浸入することを防止する。
【0003】
ところで、ダミー栓5を挿入すべき端子収容孔3にダミー栓5が挿入されていないと、防水コネクタとして機能しないので、通常、ワイヤハーネス1に防水コネクタ2を取り付けた後、ダミー栓5の挿入忘れをチェックする検査を行なっている。このダミー栓5の挿入忘れ検査として、端子収容孔3およびそのうちのダミー栓5の有無のパターンに対応させた検査板(図示略)を用いて行なう挿入忘れ検査方法があるが、防水コネクタ2における端子4の挿入パターンは多様なので、多数の検査板を用意する必要があり、繁雑かつ非能率的であり、また検査の確実性も低い。
【0004】
そこで図6に示すように、防水コネクタ2を嵌合させる凹所30aを持つ検査専用の雌部材30を、上面が開口した加圧用空間31aを有する基台31にシール部材32を介在させて載置して装置本体33を構成し、前記加圧用空間31aに圧縮空気を供給してダミー栓を裏面側(コネクタ先端面側)から加圧する加圧手段を設け、さらに加圧用空間31aの圧力を検出する圧力センサ34を設けたダミー栓検査装置35が提案されている(特開平5−3065参照)。
このダミー栓検査装置35において、防水コネクタ2にダミー栓挿入忘れがあると、その防水コネクタ2を装置本体33に嵌合させた状態で加圧用空間31aに圧縮空気を送った時、空気が防水コネクタ2の端子収容孔から抜けて加圧用空間31aの圧力が上昇しないので、それを圧力センサ34で検出して、ダミー栓挿入忘れを検出することができる。
このダミー栓検査装置35によれば、複数種類の検査板を用意する必要がないので、繁雑さはなくなり、また、装置自体が自動的に判断するので、目視による人為的な判断と異なりダミー栓挿入忘れ検出の確実性が高くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、従来のダミー栓検査装置35は、ダミー栓挿入忘れの有無を検査するために防水コネクタ2の先端面側から圧縮空気で加圧するのであるが、その加圧方向はダミー栓を挿入する方向と逆方向なので、加圧力のために挿入ダミー栓の挿入深さが浅くなって、緩んだ状態ないし抜け易い状態となる恐れがある。
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、防水コネクタの先端面側から圧縮空気で加圧してダミー栓挿入忘れ検査を行なうに際して、検査したことによって防水コネクタのダミー栓が抜け易くなってしまう恐れのない防水コネクタのダミー栓検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明は、複数の端子収容孔のうちの一部の端子収容孔に、電線に取り付けた端子を気密状態で装着し、残りの端子収容孔に防水用のダミー栓を気密状態で挿入した防水コネクタにおける前記ダミー栓の挿入忘れ有無を検査する防水コネクタのダミー栓検査装置であって、
防水コネクタを保持するとともに、保持した防水コネクタの先端面側に気密状態の加減圧用空間を形成する装置本体と、前記装置本体の加減圧用空間を大気圧以上に加圧するための加圧手段と、前記装置本体の加減圧用空間を大気圧以下に減圧するための減圧手段と、前記加圧手段と減圧手段とを切り換える切換え手段と、加減圧用空間内の圧力を検出する圧力センサとを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載の防水コネクタのダミー栓検査装置を用いて、防水コネクタのダミー栓挿入忘れ有無を検査する防水コネクタのダミー栓検査方法であって、
防水コネクタを前記装置本体で保持することで防水コネクタの先端面側に気密状態の加減圧用空間を形成し、次いで、前記加圧手段により加減圧用空間内を大気圧以上に加圧し、加減圧用空間の圧力が一定値以上になった時にそのことでダミー栓挿入忘れがないことを確認した後、前記減圧手段により加減圧用空間を大気圧以下に減圧することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施形態の防水コネクタのダミー栓検査装置11を簡略化して示す。また、図4、図5に検査対象の防水コネクタ2を示すが、この防水コネクタ2の構成は、先に説明したので再度の説明は省略する。
【0009】
このダミー栓検査装置11は、図1に示すように、防水コネクタ2を保持するとともに、保持した防水コネクタ2の先端面側(図1の下面側)に気密状態の加減圧用空間12を形成する装置本体13と、前記装置本体13の加減圧用空間12を大気圧以上(正圧)に加圧するための加圧手段14と、前記装置本体13の加減圧用空間12を大気圧以下(負圧)に減圧するための減圧手段15と、前記加圧手段14と減圧手段15とを切り換える切換え手段16と、加減圧用空間12内の圧力を検出する圧力センサ17とを備えている。
【0010】
この実施形態では、装置本体13に設けた凹所13aの段部に気密保持用のパッキン18を設け、また、嵌合させた防水コネクタ2を固定する固定手段19を設けている。加圧手段14はコンプレッサかまたは圧縮空気配管系統の取出し口である。減圧手段15は例えば真空ポンプである。切換え手段16は手動または自動により加圧手段14と減圧手段15とを切り換える切換え弁であるが、加圧手段14から減圧手段15に切り換える際に加減圧用空間12の圧力を一旦開放する排気状態、並びに、加圧手段14および減圧手段15のいずれへの連通も閉ざす閉状態を取ることができる。また、切換え手段16と加減圧用空間12との間に、加圧手段14による加圧力を調整するための圧力調整弁20を設けている。また、圧力センサ17は、加減圧用空間12内の圧力を検知することができるものであれば、特にその検出方式には限定されない。報知手段21は例えばブザー等を採用できる。
【0011】
上記ダミー栓検査装置11で防水コネクタ2のダミー栓挿入忘れ検査を行なう要領について説明する。まず、防水コネクタ2を図2に示すように、装置本体13の凹所13aに嵌合させ、固定手段19によりパッキン18を押し付ける状態で固定する。これにより防水コネクタ2の先端面側の加減圧用空間12が気密状態になる。
次いで、加圧手段14により圧縮空気を供給して加減圧用空間12を正圧(大気圧以上の圧力)に加圧する。この時、防水コネクタ2にダミー栓挿入忘れがあれば、空の端子収容孔3から空気が外部に漏れるので、いくら加圧しても加減圧用空間12の圧力は上昇せず、ダミー栓挿入忘れが有ることが検出される。
【0012】
防水コネクタ2にダミー栓挿入忘れがなければ、加圧手段14で加圧した時、防水コネクタ2から空気が外部に漏れることはないので、加減圧用空間12の圧力が上昇する。大気圧以上の所定の圧力に達すると、報知装置21が例えばブザー音でそれを知らせるので、ダミー栓挿入忘れがないことが確認される。
なお、検査の際に加圧する圧力P2は、基準通り完全に挿入されたダミー栓5でも抜けてしまう加圧力をP1とすると、少なくともP2<P1とする必要があるが、種々テストして適正な加圧力に設定するとよい。
【0013】
次いで、切換え手段16の自動または手動操作により、加減圧用空間12との間の連通路を加圧手段14から減圧手段15へ切り換えた後、図3に示すように、減圧手段15により加減圧用空間12の空気を吸引して、加減圧用空間12の圧力を負圧(大気圧以下の圧力)に減圧する。この場合、加減圧用空間12の負圧は、ダミー栓5をコネクタ先端面側(図2や図5の下方側)に引っ張るように作用する。つまり、ダミー栓5は、負圧により抜ける方向と反対方向の力を受けるので、仮に先の加圧時にダミー栓5の挿入深さが浅くなっていた場合、さらには抜けかかっていた場合には、負圧でしっかり端子収容孔3の奥(図5で下方側)に入り込み、抜ける恐れがなくなる。このように、ダミー栓挿入忘れ検査のために加圧したことで、ダミー栓5が抜け易くなってしまう恐れは、確実に解消される。
【0014】
なお、減圧手段15による負圧の大きさには特に制限はないが、半挿入状態のダミー栓5をしっかり奥に挿入できる程度の負圧に設定するとよい。また、減圧手段15による負圧は、ダミー栓5をしっかり奥に挿入する目的であるから、負圧の大きさの検出は、必ずしもしなくてよい。例えば、適宜の時間だけ減圧手段15により負圧をかけて終了する等としてもよい。但し、加圧時に用いる圧力センサ17により、あるいは別に設けた圧力センサにより負圧を検出して、作用させる負圧の大きさを規定してもよい。
【0015】
また、ダミー栓5の挿入状態が始めから(検査前から)不完全であった場合、加圧手段14で加圧した時に、ダミー栓5が端子収容孔3からほとんど抜けかかった状態となる場合、さらには完全に抜けて脱落する場合がある。ダミー栓5が端子収容孔3から完全に脱落した場合は手で挿入し直す必要があるが、ダミー栓5の一部でもまだ端子収容孔3内に入っている半挿入状態の場合には、減圧手段15で負圧にした時に、再び端子収容孔3の奥にしっかりと入り込む。このように、減圧手段15で負圧をかけることは、始めから半挿入状態だったダミー栓5を完全挿入状態にするという作用も果たす。さらに、半挿入状態で脱落し再挿入したダミー栓の確認も可能となる。
【0016】
上述の実施形態では、自動車のワイヤハーネス1に取り付けた防水コネクタ2について説明したが、防水コネクタ2の形式・構造は特に限定されず、種々の防水コネクタ2に適用できる。要するに、複数の端子収容孔があって、端子を挿入しない端子収容孔に防水用のダミー栓を挿入する構造の防水コネクタであれば、本発明を適用できる。また、図示したダミー栓は簡略化して示したものであり、ダミー栓の構造は図示例に限らず、任意である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の防水コネクタのダミー栓検査装置又は検査方法によれば、防水コネクタの先端面側に形成される加減圧用空間を加圧手段により正圧に加圧した時に、加減圧用空間の圧力が一定値以上に上昇するか否かで、ダミー栓挿入忘れの有無を検査することができる。
そして、その後、減圧手段により加減圧用空間を負圧に減圧して、ダミー栓をコネクタ先端面側に吸引するので、ダミー栓は抜ける方向と反対方向の力を受け、これにより、仮に先の加圧時にダミー栓の挿入深さが浅くなっていた場合、さらには抜けかかっていた場合には、しっかり端子収容孔の奥に入り込み、抜ける恐れがなくなる。このように、ダミー栓挿入忘れ検査のために加圧したことで、ダミー栓が抜け易くなってしまう恐れは、確実に解消される。
また、ダミー栓の挿入状態が始めから不完全であった場合にも、負圧により完全な挿入状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の防水コネクタのダミー栓検査装置の構成を示す図である。
【図2】上記ダミー栓検査装置でダミー栓挿入忘れ検査を行なう際の最初の工程を説明する図である。
【図3】図2に続く工程を説明する図である。
【図4】上記実施形態における検査対象の防水コネクタを簡略化して示したもので、(イ)は正面図、(ロ)は(イ)のA−A矢視図である。
【図5】図4の防水コネクタの要部の縦断面図である。
【図6】従来のダミー栓検査装置の正面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤハーネス
1a 電線
2 防水コネクタ
3 端子収容孔
4 端子
5 ダミー栓
6 ゴム栓
11 ダミー栓検査装置
12 加減圧用空間
13 装置本体
13a 凹所
14 加圧手段
15 減圧手段
16 切換え手段(切換え弁)
17 圧力センサ
18 パッキン
19 固定手段
20 圧力調整弁
21 報知手段
Claims (2)
- 複数の端子収容孔のうちの一部の端子収容孔に、電線に取り付けた端子を気密状態で装着し、残りの端子収容孔に防水用のダミー栓を気密状態で挿入した防水コネクタにおける前記ダミー栓の挿入忘れ有無を検査する防水コネクタのダミー栓検査装置であって、
防水コネクタを保持するとともに、保持した防水コネクタの先端面側に気密状態の加減圧用空間を形成する装置本体と、前記装置本体の加減圧用空間を大気圧以上に加圧するための加圧手段と、前記装置本体の加減圧用空間を大気圧以下に減圧するための減圧手段と、前記加圧手段と減圧手段とを切り換える切換え手段と、加減圧用空間内の圧力を検出する圧力センサとを備えたことを特徴とする防水コネクタのダミー栓検査装置。 - 請求項1記載の防水コネクタのダミー栓検査装置を用いて、防水コネクタのダミー栓挿入忘れ有無を検査する防水コネクタのダミー栓検査方法であって、
防水コネクタを前記装置本体で保持することで防水コネクタの先端面側に気密状態の加減圧用空間を形成し、次いで、前記加圧手段により加減圧用空間内を大気圧以上に加圧し、加減圧用空間の圧力が一定値以上になった時にそのことでダミー栓挿入忘れがないことを確認した後、前記減圧手段により加減圧用空間を大気圧以下に減圧することを特徴とする防水コネクタのダミー栓検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002368822A JP2004200077A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 防水コネクタのダミー栓検査装置および検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002368822A JP2004200077A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 防水コネクタのダミー栓検査装置および検査方法 |
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JP2004200077A true JP2004200077A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32765279
Family Applications (1)
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JP2002368822A Pending JP2004200077A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 防水コネクタのダミー栓検査装置および検査方法 |
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JP (1) | JP2004200077A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008525951A (ja) * | 2004-12-23 | 2008-07-17 | マン ターボ アクチェンゲゼルシャフト シュバイツ | 流体密封ケーブル管路 |
KR101580294B1 (ko) * | 2015-06-22 | 2015-12-24 | (주)알앤비코리아 | 소켓 조립장치 |
-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002368822A patent/JP2004200077A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4909903B2 (ja) * | 2004-12-23 | 2012-04-04 | マン・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー | 圧力負荷可能装置の流体密封ケーブル管路および同流体密封ケーブル管路の使用方法 |
KR101580294B1 (ko) * | 2015-06-22 | 2015-12-24 | (주)알앤비코리아 | 소켓 조립장치 |
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