JP6558922B2 - 漏れ経路確認方法 - Google Patents

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Description

本発明は、漏れ経路確認方法及び漏れ経路確認装置に関する。
電線の端部に圧着部を圧着することで電線の導体と導通接続される端子において、圧着部の表面にシール材を設けることで止水処理が施されたものや(例えば、特許文献1参照)、電線との圧着箇所をモールド樹脂で覆って止水したもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
このような止水構造を有する端子では、端子を水に浸漬させた状態で電線の端子との接続側と反対の端部から空気を導入し、端子からの気泡の発生の有無から止水部分の漏れの有無を検出することが行われている(例えば、特許文献3参照)。
国際公開第2011/122322号明細書 特開2014−13657号公報 特開2013−214477号公報
上記漏れの検出方法によれば、止水部分の漏れの有無を検出することは可能である。しかしながら、止水部分における漏れ箇所の特定や漏れ経路を確認することは困難であり、このため、止水部分における漏れに対する対策や止水部分の改善を行うことが困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、止水部分における漏れ個所の特定や漏れ経路を容易に確認することが可能な漏れ経路確認方法及び漏れ経路確認装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る漏れ経路確認方法は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
前記着色工程において、前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側に接続される流路に前記インクを送り込むことで前記インクを前記止水部分を境とした一方側に送り込み、その後、前記流路に空気を送り込むことで前記止水部分を境とした一方側に送り込まれた前記インクを空気によって前記止水部分に送り込むことによって、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す
ことを特徴とする漏れ経路確認方法
(2) 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインクの引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
前記電気部品は、導体を樹脂で被覆した電線と、該電線の一端部に加締められて前記導体と導通接続される電線接続部を有するコネクタ端子と、該コネクタ端子における前記電線接続部に設けられて前記電線接続部と前記導体との接触箇所の周囲を覆って前記導体との間を止水する樹脂製の止水シートと、を有し、
前記着色工程において、前記電線の他端部から前記止水部分への前記インクの送り込み、または前記インクに前記コネクタ端子を浸漬させて前記電線の他端部から吸引することによる前記止水部分への前記インクの引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インクを通す
ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
) 前記導体がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、前記コネクタ端子が銅または銅合金からなる
ことを特徴とする()に記載の漏れ経路確認方法。
) 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインクの引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
前記電気部品は、導体を樹脂で被覆した電線と、該電線の一端部に加締められて前記導体と導通接続される電線接続部を有するコネクタ端子と、前記電線の端部と前記コネクタ端子の前記電線接続部との接続箇所を覆うように成形されて前記接続箇所を止水する樹脂製のモールド部と、を有し、
前記着色工程において、前記電線の他端部から前記止水部分への前記インクの送り込み、または前記インクに前記コネクタ端子を浸漬させて前記電線の他端部から吸引することによる前記止水部分への前記インクの引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インクを通す
ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
) 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインクの引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
前記電気部品は、樹脂製のハウジングと、該ハウジングの両端側でそれぞれ露出するようにインサート成形されて中間部が前記ハウジングに対して一体化されて止水された導体と、を有し、
前記着色工程において、前記ハウジングの一端から前記止水部分への前記インクの送り込み、または他端側を前記インクに浸漬させた前記ハウジングの一端から吸引することによる前記止水部分への前記インクの引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インクを通す
ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
上記(1)の漏れ経路確認方法では、電気部品に対して、着色工程において止水部分の漏れ個所にインクを通すことで、その漏れ個所にインクを付着させて着色させることができる。したがって、露出工程で止水部分におけるインクによる着色箇所を露出させることで、止水部分の漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路を確認することができる。これにより、設計や製造工程を見直して電気部品における止水部分を改善することができる。
また、高価であるとともに操作に専門技術者が必要な透過試験装置を用いたり、止水部分を樹脂で固めて研磨して光学的に断面観察することなく、電気部品の製造工程において、短時間にかつ極めて容易に漏れ経路を確認することができる。
上記()の漏れ経路確認方法では、コネクタ端子と電線との接続箇所を止水する止水シートによる止水部分における漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路を確認することができる。これにより、コネクタ端子の電線接続部の設計、止水シートの材質や厚み、コネクタ端子の電線接続部の電線への加締め力などを見直して止水部分を改善することができる。
上記()の漏れ経路確認方法では、コネクタ端子の電線接続部の設計、止水シートの材質や厚み、コネクタ端子の電線接続部の電線への加締め力などを見直して止水部分を改善することができるので、銅や銅合金製のコネクタ端子とアルミニウムやアルミニウム合金製の導体との接続箇所におけるガルバニック腐食を確実に抑制することができる。
上記()の漏れ経路確認方法では、コネクタ端子と電線との接続箇所を止水するモールド部による止水部分における漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路を確認することができる。これにより、漏れ個所の位置及び漏れ経路に基づいて、モールド部を成形する下金型及び上金型の傾きや型締め圧のバランスを容易にかつ的確に修正し、モールド部による止水部分を改善することができる。
上記()の漏れ経路確認方法では、ハウジングと導体との間の止水部分における漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路を確認することができる。これにより、漏れ個所の位置及び漏れ経路に基づいて、インサート成形時の射出樹脂の樹脂圧や樹脂温度などの射出条件を的確に修正し、止水部分を改善することができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る漏れ経路確認装置は、下記(7)および(8)を特徴としている。
(7) 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する漏れ経路確認装置であって、
前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側に接続される流路と、
該流路に設けられたインクタンクと、
前記流路における前記インクタンクより上流側に設けられて前記インクタンクに貯留された前記インクを前記止水部分へ向かって加圧して送り込む加圧ポンプと、を備える
ことを特徴とする漏れ経路確認装置。
(8) 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する漏れ経路確認装置であって、
前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側に接続される流路と、
該流路が接続された前記電気部品が浸漬される前記インクを貯留するインクタンクと、
前記流路に設けられ、前記流路内を減圧することで、前記インクタンク内の前記インクを前記止水部分から引き込む減圧ポンプと、を備える
ことを特徴とする漏れ経路確認装置。
上記(7)の漏れ経路確認装置では、加圧ポンプを作動させることで、インクタンクに貯留されたインクを電気部品の止水部分へ送り込み、止水部分の漏れ個所をインクで着色させることができる。また、加圧ポンプを作動させた際に止水部分へインクが送り込まれたか否かを確認することで、止水部分における漏れの有無を容易に判断できる。
上記(8)の漏れ経路確認装置では、減圧ポンプを作動させることで、インクタンクに貯留されたインクを電気部品の止水部分へ引き込み、止水部分の漏れ個所をインクで着色させることができる。また、減圧ポンプを作動させた際に止水部分へインクが引き込まれたか否かを確認することで、止水部分における漏れの有無を容易に判断できる。
本発明によれば、止水部分における漏れ個所の特定や漏れ経路を容易に確認することが可能な漏れ経路確認方法及び漏れ経路確認装置を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第1実施形態を説明する電線に接続されたコネクタ端子の斜視図である。 図2は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第1実施形態を説明する電線及びコネクタ端子の斜視図である。 図3は、本発明の加圧式の漏れ経路確認装置の概略構成図である。 図4は、本発明の漏れ経路確認方法を説明するチューブに接続された電線及びコネクタ端子の斜視図である。 図5は、本発明の減圧式の漏れ経路確認装置の概略構成図である。 図6は、露出工程を説明する分解したコネクタ端子の一部の平面図である。 図7は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第2実施形態を説明する電線に接続されたコネクタ端子の斜視図である。 図8は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第2実施形態を説明する電線に接続されたコネクタ端子の側面図である。 図9は、モールド部の成形工程を説明するコネクタ端子を収容した下金型及び上金型の断面図である。 図10は、本発明の漏れ経路確認方法を説明するチューブに接続された電線及びコネクタ端子の斜視図である。 図11は、露出工程を説明する分解したコネクタ端子の一部の平面図である。 図12は、脱型時における力の作用を説明するモールド部成形後における下金型及び上金型の一部の断面図である。 図13は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第3実施形態を説明する導体及びハウジングからなる電気部品の斜視図である。 図14は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第3実施形態を説明する導体及びハウジングからなる電気部品の正面図である。 図15は、本発明の漏れ経路確認方法を説明するチャンバに接続された電気部品の斜視図である。 図16は、露出工程を説明する分解した電気部品の概略斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態の漏れ経路確認方法及びそれに用いる漏れ経路確認装置の例を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明に係る漏れ経路確認方法によって漏れの経路を確認する対象の電気部品について説明する。
図1は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第1実施形態を説明する電線に接続されたコネクタ端子の斜視図である。図2は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第1実施形態を説明する電線及びコネクタ端子の斜視図である。
図1及び図2に示すように、本発明に係る漏れ経路確認方法によって止水部分における漏れの経路を確認する対象の電気部品は、電線10と、コネクタ端子20と、止水シート30とからなるもので、電線10の一端部にコネクタ端子20が接続されている。このように、一端部にコネクタ端子20が接続された電線10は、例えば、自動車等の車両用として用いられるワイヤハーネスを構成する。
電線10は、導体11と、この導体11を覆う樹脂からなる被覆12とを有した絶縁電線である。この電線10は、導体11がアルミニウムやアルミニウム合金で構成されている。このように、電線10の導体11をアルミニウムやアルミニウム合金で構成することで、ワイヤハーネスの軽量化が図られ、特に電気自動車やハイブリット自動車などのワイヤハーネスが多用される車両に用いて好適である。
コネクタ端子20は、例えば、銅や銅合金等からなる金属板をプレス(打ち抜き加工)して形成したもので、前部に相手側オス端子に電気的に接続されるための電気接続部21を有している。コネクタ端子20には、電気接続部21の後部に、電線10の一端部に圧着される電線接続部22が形成されている。
電線接続部22は、前側の位置に、電線10の一端部で被覆12から露出された導体11に圧着される導体圧着部23を有し、その後側の位置に、電線10の一端部に残された被覆12部分に圧着される被覆圧着部25を有している。
導体圧着部23及び被覆圧着部25は、共通の底板部27と、この底板部27の左右両側縁から上方に立設し、且つ電線10の導体11及び被覆12部分を包み込むように内側に曲げられることで導体11及び被覆12部分を底板部27の上面に密着した状態で加締める左右一対の加締片28と、を有する。導体圧着部23及び被覆圧着部25は、繋ぎ部24を介して繋がっており、導体圧着部23、被覆圧着部25及び繋ぎ部24は、導体圧着部23の前端から被覆圧着部25の後端まで連続して断面U字状に形成されている。また、電線接続部22は、電線10の一端部に圧着された状態で、導体11の前端よりも前方側から被覆12部分の前端よりも後方側までを、連続して一体的に覆うような長さに構成されている。
このコネクタ端子20には、断面U字状に形成された電線接続部22の内面に、導体11に対応する位置に開口部31を有した樹脂製の止水シート30が貼り付けられている。この止水シート30は、電線接続部22側に設けられた接着層によって電線接続部22に接着されている。
このコネクタ端子20は、電線接続部22が電線10の一端部に対して圧着される。つまり、左右の加締片28が電線10の一端部を包み込むように順番に内側に曲げられて加締められ、一方の加締片28の端部の上に他方の加締片28の端部が重ねられる。
このように加締められることで、止水シート30に形成された開口部31を通して、コネクタ端子20の導体圧着部23と電線10の導体11とが電気的に接続されるとともに、導体圧着部23と導体11との接続部分の前後が止水シート30によって塞がれる。またその状態で、電線接続部22の前端と後端とから、止水シート30の前端と後端とが外部に突出した状態になり、止水処理が施された状態の接続構造が完成される。
これにより、コネクタ端子20と電線10の電気的な接続性能を確保しながら、確実な止水性能を確保することができる。したがって、コネクタ端子20が電線10の導体11に対して異種金属で構成された場合にも、異種金属間に水が浸入されなくなる。そこで、銅や銅合金製の導体圧着部23に圧着したアルミニウムやアルミニウム合金製の導体11に生じようとするガルバニック腐食が抑制される。
次に、上記のように電線10の一端部にコネクタ端子20を接続した電気部品における漏れ経路確認方法について説明する。
図3は、本発明の加圧式の漏れ経路確認装置の概略構成図である。図4は、本発明の漏れ経路確認方法を説明するチューブに接続された電線及びコネクタ端子の斜視図である。図5は、本発明の減圧式の漏れ経路確認装置の概略構成図である。図6は、露出工程を説明する分解したコネクタ端子の一部の平面図である。
図3に示すように、電線10の一端部にコネクタ端子20を接続した電気部品における漏れ経路を確認するには、漏れ経路確認装置40Aを用いる。
この漏れ経路確認装置40Aは、加圧ポンプ41Aを備えている。この加圧ポンプ41Aには、フィルター42、レギュレータ43及びスイッチ44が順に設けられたチューブからなる流路45が接続されている。また、流路45には、スイッチ44の配設箇所に、スイッチ46及びインクタンク47が設けられた循環路48が並列に接続されている。この循環路48のインクタンク47には、例えば、赤色のインクLが貯留されている。このインクLとしては、粘度の低い油性のものを用いるのが好ましい。
(漏れ検出工程)
図4に示すように、コネクタ端子20が接続された電線10の他端部に、漏れ経路確認装置40Aの流路45の端部を接続し、コネクタ端子20を水槽に貯留されている水に浸漬させる。
次に、漏れ経路確認装置40Aのスイッチ46を閉じ、スイッチ44を開いた状態で、加圧ポンプ41Aを作動させて流路45へ空気を送り込む。すると、この加圧ポンプ41Aからフィルター42を通りレギュレータ43で流量が調整された空気がスイッチ44を通過して電線10へ送り込まれる。これにより、電線10の被覆12内及び電線10とコネクタ端子20との止水部分が加圧される。したがって、電線10とコネクタ端子20との止水部分に欠陥があると、この止水部分から空気が漏れ、気泡となって現れる。これにより、この気泡の発生から止水部分での漏れの有無を目視で確認することができる。
なお、止水部分での漏れの有無は、流路45の圧力を測定し、その測定圧力の変動によっても検出可能である。具体的には、止水部分に漏れがないときの流路45の圧力範囲よりも測定圧力が下回った場合に、止水部分における漏れ有りと判断することができる。
(着色工程)
止水部分に漏れがあった場合、このコネクタ端子20を水槽の水から引き揚げた後に、着色工程を行う。この着色工程は、加圧式または減圧式で行われる。
(1)加圧式
コネクタ端子20を水槽の水から引き揚げた後、スイッチ44を閉じるとともにスイッチ46を開き、加圧ポンプ41Aを作動させる。このようにすると、インクタンク47のインクLが循環路48から電線10の被覆12内へ送り込まれる。所定時間経過後、再びスイッチ44を開くとともにスイッチ46を閉じる。すると、電線10の被覆12内に送り込まれたインクLが空気によってコネクタ端子20側へ送り込まれる。これにより、このインクLが止水部分における漏れ箇所へ通される。したがって、止水部分の漏れ箇所には、通過したインクLによって着色が施される。
このように、この漏れ経路確認装置40Aによれば、加圧ポンプ41Aを作動させることで、インクタンク47に貯留されたインクLを電気部品であるコネクタ端子20における止水シート30での止水部分へ送り込み、止水部分の漏れ個所をインクLで着色させることができる。
なお、この漏れ経路確認装置40Aを用いれば、漏れ検出工程において、循環路48を繋いで加圧ポンプ41Aを作動させた際に止水部分へインクLが送り込まれたか否かを確認することでも、止水部分における漏れの有無を容易に判断することができる。具体的には、止水部分へインクLが送り込まれた場合に、止水部分における漏れ有りと判断することができる。
(2)減圧式
図5に示すように、減圧式では、減圧ポンプ41Bを有する漏れ経路確認装置40Bを用いる。減圧ポンプ41Bには、フィルター42、レギュレータ43及びスイッチ44が順に設けられたチューブからなる流路45が接続されている。なお、この漏れ経路確認装置40Bでは、循環路48を設けない構成とされている。この漏れ経路確認装置40Bを用いる場合、コネクタ端子20を水槽の水から引き揚げた後、この漏れ経路確認装置40Bの流路45の端部に、電線10の他端部を接続し、コネクタ端子20をインクタンク49内に貯留されているインクLに浸漬させる。この状態で、スイッチ44を開き、減圧ポンプ41Bを作動させて流路45から空気を引き込む。すると、電線10の被覆12内及び電線10とコネクタ端子20との接続箇所が負圧となり、止水部分における漏れ箇所へインクタンク49のインクLが入り込む。したがって、止水部分の漏れ箇所には、インクLによって着色が施される。
このように、この漏れ経路確認装置40Bによれば、減圧ポンプ41Bを作動させることで、インクタンク49に貯留されたインクLを電気部品であるコネクタ端子20と電線10の導体11の止水部分へ引き込み、止水部分の漏れ個所をインクLで着色させることができる。
なお、この漏れ経路確認装置40Bを用いることでも、漏れ検出工程を行うことができる。つまり、減圧ポンプ41Bを作動させた際に、インクタンク49のインクLが止水部分へ引き込まれたか否かを確認することで、止水部分における漏れの有無を容易に判断できる。具体的には、止水部分へインクLが引き込まれた場合に、止水部分における漏れ有りと判断することができる。
(露出工程)
インクLが乾燥するまで放置した後、図6に示すように、コネクタ端子20の加締片28を開いて止水部分を分解し、止水部分へ送り込まれたインクLによる着色箇所を露出させる。これにより、着色箇所を目視することで、止水部分における漏れ個所の特定及びその漏れ経路Rを確認することができる。
このように、上記実施形態によれば、コネクタ端子20と電線10の導体11との接続箇所を止水する止水シート30による止水部分における漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路Rを確認することができる。これにより、漏れ個所及び漏れ経路Rに基づいて、コネクタ端子20の電線接続部22の設計、止水シート30の材質や厚み、コネクタ端子20の電線接続部22の電線10への加締め力などを見直して止水部分を改善することができる。
これにより、銅や銅合金製のコネクタ端子20とアルミニウムやアルミニウム合金製の電線10の導体11との接続箇所におけるガルバニック腐食を確実に抑制することができる。
また、放射線や超音波などを利用したCT(Computed Tomography)やSAT(Scanning Acoustic Tomograph)などのように、高価であるとともに操作に専門技術者が必要な透過試験装置を用いたり、止水部分を樹脂で固めて研磨して光学的に断面観察することなく、電気部品の製造工程において短時間にかつ極めて容易に漏れ個所の特定及び漏れ経路Rを確認することができる。
また、着色工程前に、止水部分の漏れの有無を検出する漏れ検出工程を行うので、止水部分に欠陥を有する場合だけに、その後の工程を行うことができ、作業の無駄を省くことができる。
(第2実施形態)
次に、他の電気部品に対する漏れ経路確認方法を、第2実施形態として説明する。
図7は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第2実施形態を説明する電線に接続されたコネクタ端子の斜視図である。図8は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第2実施形態を説明する電線に接続されたコネクタ端子の側面図である。図9は、モールド部の成形工程を説明するコネクタ端子を収容した下金型及び上金型の断面図である。
図7及び図8に示すように、第2実施形態において、漏れ経路確認方法によって止水部分における漏れの経路を確認する対象の電気部品は、電線50と、コネクタ端子60と、モールド部70とからなるもので、電線50の一端部にコネクタ端子60が接続されている。このように、一端部にコネクタ端子60が接続された電線50も、例えば、自動車等の車両用として用いられるワイヤハーネスを構成する。
電線50は、導体51と、この導体51を覆う樹脂からなる被覆52とを有した絶縁電線である。この電線50は、その導体51が、例えば、銅または銅合金で構成されている。
コネクタ端子60は、例えば、銅や銅合金等からなる金属板をプレス(打ち抜き加工)して形成されており、前部に相手側オス端子に電気的に接続されるための電気接続部61を有している。コネクタ端子60には、電気接続部61の後部に、電線50の一端部に圧着される電線接続部62が形成されている。これらの電気接続部61と電線接続部62とは、共通の底板部63に設けられている。
電線接続部62は、前側の位置に、電線50の一端部で露出された導体51に圧着される導体圧着部66を有し、その後側の位置に、電線50の被覆52部分に圧着される被覆圧着部68を有している。
導体圧着部66は、一対の加締片66aを有しており、これらの加締片66aを加締めることで、電線50の一端部で露出された導体51を圧着する。また、被覆圧着部68は、一対の加締片68aを有しており、これらの加締片68aを加締めることで、電線50の被覆52部分を圧着する。
コネクタ端子60は、モールド部70を備えている。このモールド部70は、熱可塑性エラストマー材などの絶縁性を有する合成樹脂を射出成形することにより形成されたもので、樹脂材料としては、例えば、電線50の被覆52と同一材料から成形されている。そして、このコネクタ端子60は、電線接続部62と電線50との接続箇所がモールド部70によって覆われており、これにより、止水処理が施された状態の接続構造が完成されている。このため、コネクタ端子60と電線50との電気的な接続性能を確保しながら止水性能を確保することができる。これにより、電線50の導体51とコネクタ端子60との導通接続箇所への水の浸入による腐食が抑制される。
図9に示すように、モールド部70は、下金型75及び上金型76を用いて成形される。モールド部70を成形するには、まず、コネクタ端子60を覆うように、下金型75及び上金型76を互いに突き合わせる。この状態において、電線接続部62と電線50の一端部との接続箇所の周囲の射出空間Sへ樹脂を注入し、電線接続部62と電線50の一端部との接続箇所を樹脂で覆う。樹脂の硬化後、下金型75と上金型76とを離間させ、電線接続部62と電線50の一端部との接続箇所がモールド部70によって覆われたコネクタ端子60を脱型する。これにより、電線接続部62と電線50の一端部との接続箇所がモールド部70によって覆われて止水された状態となる。
次に、上記のように電線50の一端部にコネクタ端子60を接続した電気部品における漏れ経路確認方法について説明する。
図10は、本発明の漏れ経路確認方法を説明するチューブに接続された電線及びコネクタ端子の斜視図である。図11は、露出工程を説明する分解したコネクタ端子の一部の平面図である。図12は、脱型時における力の作用を説明するモールド部成形後における下金型及び上金型の一部の断面図である。
電線50の一端部にコネクタ端子60を接続した電気部品における漏れ経路を確認するにも、漏れ経路確認装置40Aを用いる(図3参照)。
(漏れ検出工程)
図10に示すように、コネクタ端子60が接続された電線50の他端部に、漏れ経路確認装置40Aの流路45の端部を接続し、コネクタ端子60を水槽に貯留されている水に浸漬させる。
スイッチ46を閉じ、スイッチ44を開いた状態で、加圧ポンプ41Aを作動させて流路45へ空気を送り込み、電線50の被覆52内及び電線50とコネクタ端子60との接続箇所を加圧させる。これにより、電線50とコネクタ端子60とのモールド部70による止水部分に欠陥があると、この止水部分から空気が漏れ、気泡となって現れ、この気泡の発生の有無から止水部分の漏れを目視で確認することができる。
(着色工程)
止水部分に漏れがあった場合、このコネクタ端子60を水槽の水から引き揚げ、着色工程を、加圧式または減圧式によって行う。
(1)加圧式
コネクタ端子60を水槽の水から引き揚げた後、スイッチ44を閉じるとともにスイッチ46を開き、インクタンク47のインクLを循環路48から電線50の被覆52内へ送り込み、その後、再びスイッチ44を開くとともにスイッチ46を閉じる。すると、電線50の被覆52内に送り込まれたインクLが空気によってコネクタ端子60側へ送り込まれる。これにより、このインクLがモールド部70による止水部分における漏れ箇所へ通される。したがって、止水部分の漏れ箇所には、通過したインクLによって着色が施される。
(2)減圧式
コネクタ端子60を水槽の水から引き揚げた後、漏れ経路確認装置40Bの流路45の端部に、コネクタ端子60に接続された電線50の他端部を接続し、コネクタ端子60をインクタンク49内に貯留されているインクLに浸漬させる(図5参照)。そして、スイッチ44を開いた状態で、減圧ポンプ41Bを作動させて流路45から空気を引き込む。すると、電線50の被覆52内及び電線50とコネクタ端子60との接続箇所が負圧となり、モールド部70による止水部分における漏れ箇所からインクタンク49のインクLが入り込む。したがって、止水部分の漏れ箇所には、インクLによって着色が施される。
(露出工程)
インクLが乾燥するまで放置した後、モールド部70を切断し、図11に示すように、モールド部70による止水部分を分解し、止水部分へ送り込まれたインクLによる着色箇所を露出させる。これにより、着色箇所を目視することで、止水部分における漏れ個所の特定及びその漏れ経路Rを確認することができる。
以上、説明したように、第2実施形態によれば、コネクタ端子60と電線50との接続箇所を止水するモールド部70による止水部分における漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路Rを確認することができる。
ところで、図12に示すように、モールド部70は、下金型75と上金型76とを離間させて脱型させる際に、下金型75及び上金型76の脱型方向である上下方向(図12中矢印A方向)に引っ張り力が作用する。このため、コネクタ端子60の電気接続部61と電線接続部62との間において、底板部63からモールド部70が引き剥がされ、モールド部70と底板部53との境界Kにおける止水部分に漏れが生じるおそれがある。このような、モールド部70と底板部63との境界Kにおける止水部分の漏れが生じる場合、例えば、下金型75及び上金型76同士の傾きや型締め圧のバランスを修正する必要がある。
本実施形態に係る漏れ経路確認方法によれば、漏れ個所の特定及びその漏れ経路Rを確認することができるので、漏れ個所の位置及び漏れ経路Rに基づいて、下金型75及び上金型76の傾きや型締め圧のバランスを容易にかつ的確に修正し、モールド部70による止水部分を改善することができる。
(第3実施形態)
次に、他の電気部品に対する漏れ経路確認方法を、第3実施形態として説明する。
図13は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第3実施形態を説明する導体及びハウジングからなる電気部品の斜視図である。図14は、本発明に係る漏れ経路確認方法の第3実施形態を説明する導体及びハウジングからなる電気部品の側面図である。
図13及び図14に示すように、第3実施形態において、止水部分における漏れの経路を確認する対象の電気部品は、導体80と、ハウジング90とからなるもので、例えば、両端に相手方コネクタが接合される中継コネクタなどである。
導体80は、例えば、銅または銅合金で構成され、ハウジング90は、絶縁樹脂から成形されている。この電気部品では、ハウジング90を射出成形によって成形する際に、導体80をインサート成形することで、ハウジング90に対して導体80が隙間なく密着されて一体化される。これにより、導体80とハウジング90との間に、止水処理が施された構造とされており、ハウジング90の一端側から他端側または他端側から一端側への水の浸入が防止される。
次に、上記のように導体80がハウジング90に一体に設けられた電気部品における漏れ経路確認方法について説明する。
図15は、本発明の漏れ経路確認方法を説明するチャンバに接続された電気部品の斜視図である。図16は、露出工程を説明する分解した電気部品の概略斜視図である。
(漏れ検出工程)
図15に示すように、ハウジング90の一端側に、漏れ経路確認装置40Aの流路45の端部に設けたチャンバ100を接続し、ハウジング90を水槽に貯留されている水に浸漬させる。
スイッチ46を閉じ、スイッチ44を開いた状態で、加圧ポンプ41Aを作動させて流路45へ空気を送り込み、導体80とハウジング90との止水部分を加圧させる。これにより、導体80とハウジング90との止水部分に漏れがあると、この止水部分から空気が漏れ、気泡となって現れ、この気泡の発生の有無から止水部分の漏れを目視で確認することができる。
(着色工程)
止水部分に漏れがあった場合、ハウジング90を水槽の水から引き揚げ、着色工程を、加圧式または減圧式によって行う。
(1)加圧式
ハウジング90を水槽の水から引き揚げた後、スイッチ44を閉じるとともにスイッチ46を開き、インクタンク47のインクLを循環路48からハウジング90の一端側へ送り込み、その後、再びスイッチ44を開くとともにスイッチ46を閉じる。すると、ハウジング90の一端側に送り込まれたインクLが導体80とハウジング90との止水部分における漏れ箇所へ通される。したがって、止水部分の漏れ箇所には、インクLによって着色が施される。
(2)減圧式
ハウジング90を水槽の水から引き揚げた後、漏れ経路確認装置40Bの流路45の端部を、ハウジング90の一端に接続し、ハウジング90をインクタンク49内に貯留されているインクLに浸漬させる(図5参照)。スイッチ44を開いた状態で、減圧ポンプ41Bを作動させて流路45から空気を引き込む。すると、ハウジング90の一端側が負圧となり、導体80とハウジング90との止水部分における漏れ箇所からインクタンク49のインクLが入り込む。したがって、止水部分の漏れ箇所には、通過したインクLによって着色が施される。
(露出工程)
インクLが乾燥するまで放置した後、図16に示すように、ハウジング90を切断し、導体80とハウジング90との止水部分を分解し、止水部分へ送り込まれたインクLによる着色箇所を露出させる。これにより、着色箇所を目視することで、漏れ個所の特定及びその漏れ経路Rを確認することができる。
以上、説明したように、第3実施形態によれば、ハウジング90と導体80との間の止水部分における漏れ個所を特定することができ、しかも、漏れ経路Rを確認することができる。これにより、漏れ個所の位置及び漏れ経路Rに基づいて、インサート成形時における射出樹脂の樹脂圧や樹脂温度などの射出条件を的確に修正し、止水部分を改善することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係る漏れ経路確認方法及びそれに用いる漏れ経路確認装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[8]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 導体(11,51,80)と、樹脂部材(止水シート30,モールド部70,ハウジング90)とを有し、前記導体(11,51,80)と前記樹脂部材(止水シート30,モールド部70,ハウジング90)との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路(R)を確認する漏れ経路確認方法であって、
前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインク(L)の送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインク(L)の引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インク(L)を通す着色工程と、
前記止水部分を分解して前記インク(L)による着色箇所を露出させる露出工程と、を含む
ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
[2] 前記着色工程前に、前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側を加圧または減圧することで、前記止水部分における空気の漏れの有無を検出する漏れ検出工程を行う
ことを特徴とする[1]に記載の漏れ経路確認方法。
[3] 前記電気部品は、導体(11)を樹脂で被覆した電線(10)と、該電線(10)の一端部に加締められて前記導体(11)と導通接続される電線接続部(22)を有するコネクタ端子(20)と、該コネクタ端子(20)における前記電線接続部(22)に設けられて前記電線接続部(22)と前記導体(11)との接触箇所の周囲を覆って前記導体(11)との間を止水する樹脂製の止水シート(30)と、を有し、
前記着色工程において、前記電線(10)の他端部から前記止水部分への前記インク(L)の送り込み、または前記インク(L)に前記コネクタ端子(20)を浸漬させて前記電線(10)の他端部から吸引することによる前記止水部分への前記インク(L)の引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インク(L)を通す
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の漏れ経路確認方法。
[4] 前記導体(11)がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、前記コネクタ端子(20)が銅または銅合金からなる
ことを特徴とする[3]に記載の漏れ経路確認方法。
[5] 前記電気部品は、導体(51)を樹脂で被覆した電線(50)と、該電線(50)の一端部に加締められて前記導体(51)と導通接続される電線接続部(62)を有するコネクタ端子(60)と、前記電線(50)の端部と前記コネクタ端子(60)の前記電線接続部(62)との接続箇所を覆うように成形されて前記接続箇所を止水する樹脂製のモールド部(70)と、を有し、
前記着色工程において、前記電線(50)の他端部から前記止水部分への前記インク(L)の送り込み、または前記インク(L)に前記コネクタ端子(60)を浸漬させて前記電線(50)の他端部から吸引することによる前記止水部分への前記インク(L)の引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インク(L)を通す
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の漏れ経路確認方法。
[6] 前記電気部品は、樹脂製のハウジング(90)と、該ハウジング(90)の両端側でそれぞれ露出するようにインサート成形されて中間部が前記ハウジング(90)に対して一体化されて止水された導体(80)と、を有し、
前記着色工程において、前記ハウジング(90)の一端から前記止水部分への前記インク(L)の送り込み、または他端側を前記インク(L)に浸漬させた前記ハウジング(90)の一端から吸引することによる前記止水部分への前記インク(L)の引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インク(L)を通す
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の漏れ経路確認方法。
[7] 導体(11,51,80)と、樹脂部材(止水シート30,モールド部70,ハウジング90)とを有し、前記導体(11,51,80)と前記樹脂部材(止水シート30,モールド部70,ハウジング90)との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路(R)を確認する漏れ経路確認装置であって、
前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側に接続される流路(45)と、
該流路(45)に設けられたインクタンク(47)と、
前記流路(45)における前記インクタンク(47)より上流側に設けられて前記インクタンク(47)に貯留された前記インク(L)を前記止水部分へ向かって加圧して送り込む加圧ポンプ(41A)と、を備える
ことを特徴とする漏れ経路確認装置。
[8] 導体(11,51,80)と、樹脂部材(止水シート30,モールド部70,ハウジング90)とを有し、前記導体(11,51,80)と前記樹脂部材(止水シート30,モールド部70,ハウジング90)との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路(R)を確認する漏れ経路確認装置であって、
前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側に接続される流路(45)と、
該流路(45)が接続された前記電気部品が浸漬される前記インク(L)を貯留するインクタンク(49)と、
前記流路(45)に設けられ、前記流路(45)内を減圧することで、前記インクタンク(49)内の前記インク(L)を前記止水部分から引き込む減圧ポンプ(41B)と、を備える
ことを特徴とする漏れ経路確認装置。
10,50:電線
11,51,80:導体
20,60:コネクタ端子
22,62:電線接続部
30:止水シート(樹脂部材)
40A,40B:漏れ経路確認装置
41A:加圧ポンプ
41B:減圧ポンプ
45:流路
47,49:インクタンク
70:モールド部(樹脂部材)
90:ハウジング(樹脂部材)
L:インク
R:漏れ経路

Claims (5)

  1. 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
    前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
    前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
    前記着色工程において、前記電気部品の前記止水部分を境とした一方側に接続される流路に前記インクを送り込むことで前記インクを前記止水部分を境とした一方側に送り込み、その後、前記流路に空気を送り込むことで前記止水部分を境とした一方側に送り込まれた前記インクを空気によって前記止水部分に送り込むことによって、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す
    ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
  2. 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
    前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインクの引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
    前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
    前記電気部品は、導体を樹脂で被覆した電線と、該電線の一端部に加締められて前記導体と導通接続される電線接続部を有するコネクタ端子と、該コネクタ端子における前記電線接続部に設けられて前記電線接続部と前記導体との接触箇所の周囲を覆って前記導体との間を止水する樹脂製の止水シートと、を有し、
    前記着色工程において、前記電線の他端部から前記止水部分への前記インクの送り込み、または前記インクに前記コネクタ端子を浸漬させて前記電線の他端部から吸引することによる前記止水部分への前記インクの引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インクを通す
    ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
  3. 前記導体がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、前記コネクタ端子が銅または銅合金からなる
    ことを特徴とする請求項に記載の漏れ経路確認方法。
  4. 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
    前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインクの引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
    前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
    前記電気部品は、導体を樹脂で被覆した電線と、該電線の一端部に加締められて前記導体と導通接続される電線接続部を有するコネクタ端子と、前記電線の端部と前記コネクタ端子の前記電線接続部との接続箇所を覆うように成形されて前記接続箇所を止水する樹脂製のモールド部と、を有し、
    前記着色工程において、前記電線の他端部から前記止水部分への前記インクの送り込み、または前記インクに前記コネクタ端子を浸漬させて前記電線の他端部から吸引することによる前記止水部分への前記インクの引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インクを通す
    ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
  5. 導体と、樹脂部材とを有し、前記導体と前記樹脂部材との間が止水された電気部品における止水部分での漏れ経路を確認する経路確認方法であって、
    前記電気部品に対して、前記止水部分を境とした一方側から他方側へ向かうインクの送り込みまたは前記止水部分を境とした他方側から一方側へ向かうインクの引き込みを行い、前記止水部分の漏れ個所に前記インクを通す着色工程と、
    前記止水部分を分解して前記インクによる着色箇所を露出させる露出工程と、を含み、
    前記電気部品は、樹脂製のハウジングと、該ハウジングの両端側でそれぞれ露出するようにインサート成形されて中間部が前記ハウジングに対して一体化されて止水された導体と、を有し、
    前記着色工程において、前記ハウジングの一端から前記止水部分への前記インクの送り込み、または他端側を前記インクに浸漬させた前記ハウジングの一端から吸引することによる前記止水部分への前記インクの引き込みを行うことによって、前記止水部分の漏れ個所へ前記インクを通す
    ことを特徴とする漏れ経路確認方法。
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