JP2004199526A - 加熱制御方法並びに加熱制御プログラム及び加熱制御装置 - Google Patents

加熱制御方法並びに加熱制御プログラム及び加熱制御装置 Download PDF

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尚吾 石橋
Nobuhide Tomura
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Abstract

【課題】産業用機械の特定部分を全ての部分に亘って、昇温速度を統一させるとともに、加熱のオーバーシュートを発生させることなく均一にむらなく加熱させる加熱制御方法並びに加熱制御プログラム及び加熱制御装置を提供する。
【解決手段】産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分の温度を制御する加熱制御方法において、温度制御手段は昇温過程の際に昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、産業用機械の特定部分を複数のヒータで加熱する加熱制御方法及び加熱制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成型機や工作機械等の産業用機械において、加工対象である素材が高温時に熱可塑性を有する場合に、加工時に素材を高温に維持する必要がある場合がある。特に加工装置が大型である場合は、広範囲にわたって高温に維持するために、複数のヒータを使用する場合がある。
【0003】
複数のヒータで加熱する場合に、ヒーターを例え同一のものを使用しても、ヒータ固有の性能差並びに加熱する対象である容器の形状および素材によって熱容量が当然に異なるため、複数のヒータが加熱対象の全体に亘り一様な温度で上昇させるのは困難であった。例えば、射出成型機の場合、樹脂を溶融するためのバレルを5つに区分し、第1のヒータゾーンHN(12a)と、第2のヒータゾーンH1(12b)と、第3のヒータゾーンH2(12c)と、第4のヒータゾーンH3(12d)および第5のヒータゾーンH4(12e)と5個のヒータゾーンが直列に配置されている。さらに、各ヒータゾーンの近傍に熱センサが配置される。このバレルについて、全ヒータゾーンを同時に作動させて、各熱センサの値を測定して時間に対する温度の測定結果を図13に示す。図13より第1のヒータゾーンHN(12a)と第2のヒータゾーンH1(12b)では最高で80℃程度の差が開いており、第1のヒータゾーンHN(12a)の昇温速度が高く、第2のヒータゾーンH1(12b)の昇温速度が低く、熱容量による昇温速度に差が生じていることが顕著に示されている。
【0004】
一方、熱加工の必要な対象を過熱する際に、加熱時の温度上昇の際に完成品の品質を向上させるために、加熱時の温度を全範囲に亘り一様とすることは必須である。すなわち、加熱工程の加熱時間のむら、及び加熱温度のむらは、そのまま完成品の素材の密度や性質のむらの要因に直結する。
【0005】
そこで、完成品の品質を図るために、例えば出願人は特許文献1において、射出成型機のバレル温度制御方法を提案している。この射出成型機のバレル温度制御方法は、加熱制御と射出成形のサイクルシーケンスとを時間ごとに設定することで、最適なシーケンスで加熱することとなり、射出成形品の品質を安定化させる方法である。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−186227号公報(第1−5頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のように構成することで、従来の温度検出手段による温度制御方法において発生していた溶融樹脂温度の低下(温度差)を、新たに設けたシーケンス制御手段による加熱作用で追加補償することができ、これにより射出溶融樹脂温度の温度分布が極めて良好に均一化され、射出成形品の品質を確実に安定化することができる。
【0008】
しかしながら、バレルがまだ使用されず加熱されていない初期状態から、射出のために樹脂を溶融させるために加熱する場合に、バレルの各部分ごとの熱容量の差に由来して昇温速度に差が生じる点についての課題は解決していない。
【0009】
射出成型機のバレルにおいて、ヒータの制御位置によって、昇温速度に差が生じ、昇温速度が速い部分で、予め設定された温度に到達しても、他の部分が設定値に達するまで温度を保持していた。このため、使用する樹脂及び成形品によっては、この保持時間の間の不要な加熱により、樹脂分解、成形品の焼損等が発生していた。従来は、バレルの昇温時には、ヒータの制御位置にかかわらず、全てのヒータを全て一斉にヒータを作動させるか、あるいは、予め昇温速度が速いことが判明しているヒータのみを他のヒータ作動時より、遅らせて作動させる必要が生じていた。
【0010】
そこで、上記の課題を解決すべく本発明の目的は、産業用機械の特定部分を全ての部分に渡って、昇温速度を統一させるとともに、加熱のオーバーシュートを発生させることなく均一にむらなく加熱させる加熱制御方法並びに加熱制御プログラム及び加熱制御装置の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明に係る加熱制御方法は、産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分を昇温させる加熱制御方法において、温度制御手段は昇温の際に特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、温度制御手段は、加熱手段への通電率を変化させることで昇温速度を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、温度制御手段は、昇温速度の最も遅い部分の温度を設定温度として定めこの設定温度を加熱する際の基準の温度として制御することを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、温度制御手段はさらに目標温度と中間目標温度算定のための値を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備え、予め前記入力手段により設定された目標温度と温度検出手段によって検出された温度との偏差に基づいてゲインを設定してこのゲインからPID定数を定めて通電率を算出するPID制御部を介して加熱手段と接続させることでPID制御を行なうことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は、温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と、特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分が中間目標温度に到達したら前記高速加熱手段による加熱を停止し、最遅加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度に到達したら高速加熱手段による加熱を再開することを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯において加熱手段をPID制御することを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度より定まるPID制御における仮想比例帯に到達したらその高速加熱手段の制御をPID制御に切替えて、最遅加熱手段に対応する部分が前記中間目標温度に到達したら高速加熱手段の制御をP制御に切替えることを特徴とする。
【0018】
請求項8に記載の発明は、温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯では高速加熱手段および最遅加熱手段をPID制御することを特徴とする。
【0019】
請求項9に記載の発明は、温度制御手段は、全ての加熱手段を作動させた後に計時するとともに対応する部分の温度を検出することで各加熱手段毎に昇温速度を算出して高速加熱手段および最遅加熱手段を決定することを特徴とする。
【0020】
請求項10に記載の発明は、産業用機械の特定部分は、供給された樹脂を混練溶融させて射出成形する射出成型機のバレルであることを特徴とする。
【0021】
本発明に係る加熱制御プログラムは、産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分を昇温させる加熱制御プログラムにおいて、温度制御手段は昇温の際に特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御することを特徴とする。
【0022】
請求項12に記載の発明は、温度制御手段は、加熱手段への通電率を変化させることで昇温速度を制御することを特徴とする。
【0023】
請求項13に記載の発明は、温度制御手段は、昇温速度の最も遅い部分の温度を設定温度として定めこの設定温度を加熱する際の基準の温度として制御することを特徴とする。
【0024】
請求項14に記載の発明は、温度制御手段は、さらに目標温度と中間目標温度算定のための値を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備え、予め前記入力手段により設定された目標温度と温度検出手段によって検出された温度との偏差に基づいてゲインを設定してこのゲインからPID定数を定めて通電率を算出するPID制御部を介して加熱手段と接続させることでPID制御を行なうことを特徴とする。
【0025】
請求項15に記載の発明は、温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と、特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分が中間目標温度に到達したら前記高速加熱手段による加熱を停止し、最遅加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度に到達したら高速加熱手段による加熱を再開することを特徴とする。
【0026】
請求項16に記載の発明は、温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯において加熱手段をPID制御することを特徴とする。
【0027】
請求項17に記載の発明は、温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度より定まるPID制御における仮想比例帯に到達したらその高速加熱手段の制御をPID制御に切替えて、最遅加熱手段に対応する部分が前記中間目標温度に到達したら高速加熱手段の制御をP制御に切替えることを特徴とする。
【0028】
請求項18に記載の発明は、温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯では高速加熱手段および最遅加熱手段をPID制御することを特徴とする。
【0029】
請求項19に記載の発明は、温度制御手段は、全ての加熱手段を作動させた後に計時するとともに対応する部分の温度を検出することで各加熱手段毎に昇温速度を算出して高速加熱手段および最遅加熱手段を決定することを特徴とする。
【0030】
請求項20に記載の発明は、産業用機械の特定部分は、供給された樹脂を混練溶融させて射出成形する射出成型機のバレルであることを特徴とする。
【0031】
本発明に係る加熱制御装置は、産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分を昇温させる加熱制御装置において、温度制御手段は昇温の際に特定部分の昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御する昇温速度制御手段を有することを特徴とする。
【0032】
請求項22に記載の発明は、昇温速度制御手段は、加熱手段への通電率を変化させることで昇温速度を制御することを特徴とする。
【0033】
請求項23に記載の発明は、昇温速度制御手段は、昇温速度の最も遅い部分の温度を設定温度として定めこの設定温度を加熱する際の基準の温度として制御することを特徴とする。
【0034】
請求項24に記載の発明は、温度制御手段は、さらに目標温度と中間目標温度算定のための値を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備えることを特徴とする。
【0035】
請求項25に記載の発明は、昇温速度制御手段は、さらに予め入力手段により設定された目標温度と温度検出手段によって検出された温度との偏差に基づいてゲインを設定してこのゲインからPID定数を定めて通電率を算出するPID制御部を介して加熱手段と接続させることでPID制御を行なうことを特徴とする。
【0036】
【作用】
本発明によれば、産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する際に、温度制御手段は昇温過程の際に昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように制御することにより、特定部分における昇温速度の差が低減される。従って、射出成型機であれば射出溶融樹脂温度の温度分布がバレル内で均一化され、成形品の品質が安定化される。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下添付図面により本発明の実施の形態に基づく一実施例として前記産業用機械が射出成形機である場合について詳細に説明する。図1は、本発明に係る加熱制御装置を射出成型機に適用した構成図を示す。本発明に係る加熱制御装置が適用される射出成形機1は、バレル2と、バレル2内に進退且つ回転自在に配設されるスクリュ4と、バレル2の端部に設けられ溶融樹脂を押出すためのノズル6と、スクリュ4と連動して進退及び回転駆動するスクリュ駆動部8と、スクリュ駆動部8の上方に配置され樹脂挿入口であるホッパー10とから構成される。ホッパー10からスクリュ駆動部8を経由してバレル2内に供給された樹脂が加熱手段であるバレル外周面上に射出方向に設けられた第1〜5のヒータゾーン12a〜12eにより加熱されながらスクリュ4で混練されることにより可塑化され、ノズル6より射出されて成形品となるようにされる。
【0038】
この射出成形機1に対して加熱制御装置は、第1〜5のヒータゾーン12a〜12eに対応してバレル外周面上の射出方向に14a〜14eの5点を熱電対による測温点とし、この5点でバレル温度を測定する温度検出部16を設けている。この温度検出部16で検出されたバレル温度は、プロセスコントローラ18へフィードバックされる。
【0039】
プロセスコントローラ18は、目標温度と中間目標温度算定のための値と加熱手段毎のPID定数を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備え、温度検出部16と接続されるとともに、第1〜5のPID制御装置と接続される。
【0040】
入力手段は、中央演算手段と接続され、キーボードから入力する分離型とすることもできるが、表示手段と一体化されたタッチパネルとテンキーとから構成されることが好適である。
【0041】
記憶手段は、中央演算手段と接続され、中央演算手段を起動させるプログラムと、予め本装置のPID制御用にゲインごとに比例定数KPと積分定数KIと微分定数KDを含む初期設定を記憶させたROM部と、入力手段によって入力された値や、計測値を順次記憶させるRAM部から構成される。
【0042】
表示手段は、中央演算手段と接続され、入力された設定値等の表示と現在の温度の検出値を表示させる装置であって、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等から構成される。入力手段と表示手段と一体となった温度制御画面を図2に示す。
【0043】
図2では、バレルとそのヒータを模したブロックの下に、第1のヒータゾーンHN(12a)と、第2のヒータゾーンH1(12b)と、第3のヒータゾーンH2(12c)と、第4のヒータゾーンH3(12d)および第5のヒータゾーンH4(12e)に対応して5列に渉って、目標温度の入出力部である目標値28と、バレルの各測温点の現在値30と、目標値28と現在値30の差である偏差32と、中間目標温度の名称を示すTN、ここでNは低いほうからの中間目標の順序番号を示す整数Nである。つまり、分割数が3であればT1とT2を切り替えが可能であり、T1にした場合は、T1の中間目標温度36、PID定数のうち、T1のP定数38と、T1のI定数40と、T1のD定数42が表示される。このTNをT2と切り替えれば、同様にT2の値が表示される。なお、偏差32と、中間目標36と、P定数38と、I定数40と、D定数42は、いずれも中央演算手段により算出または選択される値であるが、微調整のために修正入力も可能である。
【0044】
以上の項目が、第1のヒータゾーンHN(12a)と、第2のヒータゾーンH1(12b)と、第3のヒータゾーンH2(12c)と、第4のヒータゾーンH3(12d)および第5のヒータゾーンH4(12e)に対応して設けられる。
【0045】
さらに、目標値を分割する分割数の入力項目44と、PID定数を自動で設定するAUTOモードの選択ボタン46と、項目ごとに任意の値を本表示手段に入力できるMANUALモードの選択ボタン48が設けられる。
【0046】
中央演算手段は、上記手段を制御できるマイクロコンピュータLSIであればいかなる形態であってもよく、入力手段から入力された情報の記憶手段への記憶させるための制御と、表示手段の制御機能を有する。
【0047】
さらに、中央演算手段は、目標温度と分割数から中間目標温度を算出し、入力された設定温度と温度検出部16により検出された温度との偏差Eを、測温点毎に算出して、算出された偏差Eから必要なゲインを算出して予め前記ROM部に記憶された比例定数KPと積分定数KIと微分定数KDから、算出されたゲインに対応する最適な値を選択して、測温点に対応するPID制御装置に伝達する機能を有する。中央演算手段は、さらに第1〜5のヒータゾーン12a〜12eに対応する第1〜5のPID制御部22a〜22eと接続される。
【0048】
第1〜5のPID制御部22a〜22eは、中央演算手段の選択した最適な比例定数KP1〜5と積分定数KI1〜5と微分定数KD1〜5からPID出力M1〜5を算出する。第1〜5のPID制御部22a〜22eは、それぞれ第1〜5のヒータ駆動部24a〜24eと接続され、このPID出力M1〜5を対応する第1〜5のヒータ駆動部24a〜24eへ伝達する。
【0049】
第1〜5のヒータ駆動部24a〜24eは、それぞれ第1〜5のヒータゾーン12a〜12eとヒータ電源26と接続され、第1〜5のPID制御部22a〜22eから伝達されたPID出力M1〜5に基づき、ヒータ電源26を第1〜5のヒータゾーン12a〜12eとヒータ電源に供給する。ここで、PID出力M1〜5は、電源のON時間とOFF時間の比率を制御する信号であって、このPID出力M1〜5でヒータ電源を制御する。
【0050】
以上の構成からなる本発明に係る加熱制御装置を利用した加熱制御方法に基づく動作を、射出成型機のバレルに適用して、実施例1については図3〜7を実施例2については図8〜12を用いて説明する。
【0051】
【実施例1】
本発明に係る加熱制御方法の第1の実施例の概念について図3、4を用いて説明する。まず、第1に目標となる温度Toを定め、更に到達までの中間目標とする温度Tmの個数となる分割数Nを決定する。すなわち、初期温度をTiとすれば、昇温の中間目標温度を
【数1】
Ts=(To−Ti)/N (1)
で定まるステップで設定される。
【0052】
本発明に係る加熱制御方法の第1の実施例では、最も昇温速度の遅いヒータと他のヒータとの昇温速度を一定とさせるための方法であって、初期温度TiからTs毎に定められる中間目標温度Tmでヒータの加熱制御する方法である。すなわち、最も昇温速度の遅いヒータ12bの加熱は一定とするが、その他のヒータ12a、12c〜12eについては、ヒータ12a、12c〜12eについての測温点14a、14c〜14eがTm(図4、A点)となった場合は、対応するヒータの加熱を停止して、その後、昇温速度が最も低い14bがTm(図4、B点)となるとともに加熱を再開し、最終目標温度の比例帯では全ヒータをPID制御するものである。
【0053】
以下、本発明に係る加熱制御方法の第1の実施例の詳細を図2、5、6に基づいて説明する。
【0054】
バレルの加熱をするに当たって、図2の温度制御画面の分割数項目44に中間目標数を決定する分割数が入力され、ヒータ12a、12c〜12eについての測温点14a、14c〜14eの目標値28に使用樹脂及び成形品によって定まる温度を入力する。さらに、分割数項目44には分割数を入力する(A2)。これらの入力された数値は、中央演算手段によりRAM型の記憶手段に記憶される。
【0055】
目標温度と、分割数Nと、初期温度が定まることで前記数式(1)よりステップ温度Tsが定まり、中間目標温度がRAM等の記憶手段に記憶された前記中央演算手段によって算出される。これら中間目標温度は、項目36に表示される(A4)。
【0056】
算出後、直ちに全てのヒータをI定数とD定数を定めずにP定数のみを定めて加熱される(A6)。迅速に加熱するためである。
【0057】
ここで、高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度T1に到達しないか常に温度が温度検出手部16によってモニタされる。高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度T1に到達した場合(A8)は、高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうちT1に到達したヒータの電源が停止される(A10)。
【0058】
その後、最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度T1に到達しないか常に温度がモニタされる。最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度T1に到達した場合(A12)は、再び高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうち停止していた高速昇温ヒータをI定数とD定数を定めずにP定数のみを定めて加熱する(A14)。
【0059】
更に、分割によるさらなる中間目標温度Tmにおいても同様である。高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度Tmに到達しないか常に温度がモニタされる。高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度Tmに到達した場合(A16)は、高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうち到達したヒータの電源が停止される(A18)。
【0060】
その後、最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度Tmに到達しないか常に温度がモニタされる。最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度Tmに到達した場合(A20)は、再び高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうち停止していた高速昇温ヒータをI定数とD定数なしでP定数のみで加熱する(A22)。
【0061】
以上は、分割による全ての各中間目標温度に到達するまで繰り返される。続いて、いずれかのヒータの測温点が目標温度Toの比例帯の温度Tpに到達しないか常に温度がモニタされる。この比例帯の幅は、例えば温度240度程度では±15℃程度が望ましい。いずれかのヒータの測温点が目標温度Toの比例帯の温度Tpに到達した場合(A24)は、到達したヒータをI定数とD定数を含めた定数でPID制御しながら加熱する(A26)。
【0062】
図7に、本発明に係る加熱制御方法の第1の実施例に基づいて加熱した際の測温点14a〜14eの経過時間に対する温度変化のグラフを示す。本例は目標温度を240℃として、分割温度を3とし、中間目標温度を80℃および160℃としている。図13に示される従来の標準加熱時に比較して、昇温時のバラツキが半分以下に減少していることが明らかである。すなわち、本発明の実施により加熱のオーバーシュートを発生させることなく均一にむらなく加熱させることができることは明らかである。
【0063】
さて、この実施例1では、図4のA点で示されるように高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうちT1に到達したヒータの電源が停止されたあとも、実は停止されたヒータに対応する測温点の温度は上昇している。これは、熱電対を配置した測温点の位置がバレル表面から10〜15mm離間した点に存在するため、ヒータをOFFしても表面からの熱量が熱電対の位置まで到達するのに遅れを生じるために電源停止後も温度上昇が生ずることとなるからである。
【0064】
そこで、この電源停止後の温度上昇による過熱は好ましいものではないため、この防止が可能な本発明に係る加熱制御方法の第2の実施例を以下に示す。
【0065】
【実施例2】
本発明に係る加熱制御方法の第2の実施例の概念について図8、9を用いて説明する。本発明に係る加熱制御方法の第1の実施例と比較して、異なる点について述べれば、中間目標温度についても目標温度に対する比例帯に相当する仮想比例帯を設け、中間目標温度で高速昇温ヒータ12a、12c〜12eの電源を停止するのではなく、その手前である仮想比例帯からPID制御を開始する点で、実施例1とは異なる。さらに、この仮想比例帯の幅は、通常の制御用に設定するする比例帯の幅を狭く小さくすることで、分割ゾーン毎の制御性を上げている。具体的には、例えば中間目標温度が80℃や160℃である場合は、±5℃または±10℃と設定することで分割ゾーン毎の目標値に向けて滑らかな昇温特性とすることで、電源停止後の温度上昇を防止することができる。
【0066】
図8に示すように、中間目標温度T1、Tmに対してそれぞれ仮想比例帯が設けられ、その下限温度をT1p,Tmpと設定する。そこで、高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eがT1p,Tmpに到達したら、高速昇温ヒータ12a、12c〜12eをP制御からPID制御に切替えて高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eの温度を中間目標温度に収束させることで、中間目標温度T1、Tm到達後の再上昇を防ぎ、滑らかな昇温が可能となる。
【0067】
以下、本発明に係る加熱制御方法の第2の実施例の詳細を図2、10、11に基づいて説明する。
【0068】
バレルの加熱をするに当たって、図2の温度制御画面の分割数項目44に中間目標数を決定する分割数が入力され、ヒータ12a、12c〜12eについての測温点14a、14c〜14eの目標値28に使用樹脂及び成形品によって定まる温度を入力する。さらに、分割数項目44には分割数を入力する(B2)。
【0069】
目標温度と、分割数Nと、初期温度が定まることで前記数式(1)よりステップ温度Tsが定まり、中間目標温度が前記中央演算手段によって算出される。これら中間目標温度は、項目36に表示される(B4)。
【0070】
さらに、算出された中間目標温度に対して、それぞれ±5〜±10の定められた値を加算することで仮想比例帯を算出する。このうち、下限値をT1p、Tmp、TNpとして算出する(B6)。
【0071】
算出後、直ちに全てのヒータをI定数とD定数を定めず、P定数のみを定めて加熱される(B8)。迅速に加熱するためである。
【0072】
ここで、高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度T1pに到達しないか常に温度がモニタされる。高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度T1pに到達した場合(B10)は、高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうちT1pに到達したヒータゾーンの駆動方式がP制御からPID制御に変更される(B12)。
【0073】
その後、最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度T1pに到達しないか常に温度がモニタされる。最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度T1pに到達した場合(B14)は、再び高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうち駆動方式がP制御からPID制御に変更されていた高速昇温ヒータをI定数とD定数なしで再びP制御の駆動に変更する(B16)。
【0074】
更に、分割によるさらなる仮想比例帯の下限であるTmpにおいても同様である。高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度Tmpに到達しないか常に温度がモニタされる。高速昇温ヒータゾーンの測温点14a、14c〜14eが温度Tmpに到達した場合(B18)は、高速昇温ヒータ12a、12c〜12eはヒータゾーンの駆動方式がP制御からPID制御に変更される(B20)。
【0075】
その後、最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度Tmpに到達しないか常に温度がモニタされる。最低速ヒータゾーンの測温点14bが温度Tmpに到達した場合(B22)は、再び高速昇温ヒータ12a、12c〜12eのうち駆動方式がP制御からPID制御に変更されていた高速昇温ヒータをI定数とD定数を定めずに、再びP定数のみを定めてP制御の駆動に変更する(B24)。
【0076】
以上は、分割による中間目標温度まで到達するまで繰り返される。続いて、いずれかのヒータの測温点が目標温度Toの比例帯の温度Tpに到達しないかが常にモニタされる。いずれかのヒータの測温点が目標温度Toの比例帯の温度Tpに到達した場合(B26)は、到達したヒータをI定数とD定数を含めたPID制御しながら加熱する(B28)。
【0077】
図12に、本発明に係る加熱制御方法の第2の実施例に基づいて加熱した際の測温点14a〜14eの経過時間に対する温度変化のグラフを示す。本発明の実施例1に比較して、電源オフ後の昇温によるバラツキが減少して平均的に昇温特性が一致していることが明らかである。すなわち、本発明の実施例2によりさらに加熱のオーバーシュートを発生させることなく均一にむらなく加熱させることができることは明らかである。
【0078】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、その精神を逸脱しない範囲内において多くの改良変更が可能である。例えば、本実施例では、昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度については、予め分かっているものとして、設定したが、一度昇温させてその結果をフィードバックして定めてもよい。すなわち、最初の昇温時に温度上昇をモニタして、その結果から昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度として認めても良い。
【0079】
また、本発明では、中間目標温度を初期値と目標値と分割数から算出したが、任意に定めても良い。この場合より自由な最適な温度設定が可能となる
【0080】
【発明の効果】
本発明による産業用機械においては、産業用機械の特定部分を全ての部分に亘って、昇温速度を統一させるとともに、加熱のオーバーシュートを発生させることなく均一にむらなく加熱させるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形機の加熱制御装置のシステムブロック図である。
【図2】本発明に係る射出成形機の加熱制御装置の温度制御画面である。
【図3】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例1の中間目標温度の概念図である。
【図4】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例1の中間目標温度の概念図である。
【図5】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例1のフローチャートである。
【図6】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例1のフローチャートである。
【図7】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例1の昇温特性図である。
【図8】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例2の中間目標温度の概念図である。
【図9】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例2の中間目標温度の概念図である。
【図10】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例2のフローチャートである。
【図11】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例2のフローチャートである。
【図12】本発明に係る射出成形機の加熱制御方法に係る実施例2の昇温特性図である。
【図13】従来の射出成形機の加熱制御方法の昇温特性図である。
【符号の説明】
2 バレル
4 スクリュ
6 ノズル
8 スクリュ駆動部
10 ホッパー
12a 第1のヒータゾーンHN
12b 第2のヒータゾーンH1
12c 第3のヒータゾーンH2
12d 第4のヒータゾーンH3
12e 第5のヒータゾーンH4
14a〜14e 熱電対による測温点
16 温度検出部
18 プロセスコントローラ
22a〜22e PID制御部
24a〜24e 第1〜5のヒータ駆動部
26 ヒータ電源
28 目標値
30 現在値
32 偏差
36 中間目標温度
38 P定数
40 I定数
42 D定数
44 入力項目
46 AUTOモードの選択ボタン
48 MANUALモードの選択ボタン

Claims (25)

  1. 産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分を昇温させる加熱制御方法において、温度制御手段は昇温の際に特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御することを特徴とする加熱制御方法。
  2. 温度制御手段は、加熱手段への通電率を変化させることで昇温速度を制御することを特徴とする請求項1記載の加熱制御方法。
  3. 温度制御手段は、昇温速度の最も遅い部分の温度を設定温度として定めこの設定温度を加熱する際の基準の温度として制御することを特徴とする請求項1乃至2いずれかに記載の加熱制御方法。
  4. 温度制御手段は、さらに目標温度と中間目標温度算定のための値を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備え、予め前記入力手段により設定された目標温度と温度検出手段によって検出された温度との偏差に基づいてゲインを設定してこのゲインからPID定数を定めて通電率を算出するPID制御部を介して加熱手段と接続させることでPID制御を行なうことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の加熱制御方法。
  5. 温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と、特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分が中間目標温度に到達したら前記高速加熱手段による加熱を停止し、最遅加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度に到達したら高速加熱手段による加熱を再開することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の加熱制御方法。
  6. 温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯において加熱手段をPID制御することを特徴とする請求項5に記載の加熱制御方法。
  7. 温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度より定まるPID制御における仮想比例帯に到達したらその高速加熱手段の制御をPID制御に切替えて、最遅加熱手段に対応する部分が前記中間目標温度に到達したら高速加熱手段の制御をP制御に切替えることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の加熱制御方法。
  8. 温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯では高速加熱手段および最遅加熱手段をPID制御することを特徴とする請求項7に記載の加熱制御方法。
  9. 温度制御手段は、全ての加熱手段を作動させた後に計時するとともに対応する部分の温度を検出することで各加熱手段毎に昇温速度を算出して高速加熱手段および最遅加熱手段を決定することを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の加熱制御方法。
  10. 産業用機械の特定部分は、供給された樹脂を混練溶融させて射出成形する射出成型機のバレルであることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の加熱制御方法。
  11. 産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分を昇温させる加熱制御プログラムにおいて、温度制御手段は昇温の際に特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御することを特徴とする加熱制御プログラム。
  12. 温度制御手段は、加熱手段への通電率を変化させることで昇温速度を制御することを特徴とする請求項11記載の加熱制御プログラム。
  13. 温度制御手段は、昇温速度の最も遅い部分の温度を設定温度として定めこの設定温度を加熱する際の基準の温度として制御することを特徴とする請求項11乃至12いずれかに記載の加熱制御プログラム。
  14. 温度制御手段は、さらに目標温度と中間目標温度算定のための値を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備え、予め前記入力手段により設定された目標温度と温度検出手段によって検出された温度との偏差に基づいてゲインを設定してこのゲインからPID定数を定めて通電率を算出するPID制御部を介して加熱手段と接続させることでPID制御を行なうことを特徴とする請求項11乃至13いずれかに記載の加熱制御プログラム。
  15. 温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と、特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分が中間目標温度に到達したら前記高速加熱手段による加熱を停止し、最遅加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度に到達したら高速加熱手段による加熱を再開することを特徴とする請求項11乃至14いずれかに記載の加熱制御プログラム。
  16. 温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯において加熱手段をPID制御することを特徴とする請求項15に記載の加熱制御プログラム。
  17. 温度制御手段は、昇温の目標となる目標温度と昇温前の初期温度の間に複数の中間目標温度を定めて、特定部分のうち昇温速度の最も遅い部分を加熱する最遅加熱手段と特定部分のうちその他の部分を加熱する高速加熱手段とを用いて特定部分全体を同時に加熱させた後に、高速加熱手段に対応する部分の温度が中間目標温度より定まるPID制御における仮想比例帯に到達したらその高速加熱手段の制御をPID制御に切替えて、最遅加熱手段に対応する部分が前記中間目標温度に到達したら高速加熱手段の制御をP制御に切替えることを特徴とする請求項11乃至14いずれかに記載の加熱制御プログラム。
  18. 温度制御手段は、さらに目標温度より定まるPID制御における比例帯では高速加熱手段および最遅加熱手段をPID制御することを特徴とする請求項17に記載の加熱制御プログラム。
  19. 温度制御手段は、全ての加熱手段を作動させた後に計時するとともに対応する部分の温度を検出することで各加熱手段毎に昇温速度を算出して高速加熱手段および最遅加熱手段を決定することを特徴とする請求項11乃至18いずれかに記載の加熱制御プログラム。
  20. 産業用機械の特定部分は、供給された樹脂を混練溶融させて射出成形する射出成型機のバレルであることを特徴とする請求項11乃至19いずれかに記載の加熱制御プログラム。
  21. 産業用機械に設けられる特定の部分を加熱する複数の加熱手段と、前記特定部分に設けられた前記加熱手段の近傍に加熱手段毎に配置されて特定部分の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記温度検出手段と接続されて検出温度を検出するとともに前記加熱手段とも接続されて加熱手段の温度を制御する温度制御手段を有して産業用機械の特定部分を昇温させる加熱制御装置において、温度制御手段は昇温の際に特定部分の昇温速度の最も遅い部分の昇温速度とその他の部分の昇温速度が等しくなるように前記加熱手段を制御する昇温速度制御手段を有することを特徴とする加熱制御装置。
  22. 昇温速度制御手段は、加熱手段への通電率を変化させることで昇温速度を制御することを特徴とする請求項21記載の加熱制御装置。
  23. 昇温速度制御手段は、昇温速度の最も遅い部分の温度を設定温度として定めこの設定温度を加熱する際の基準の温度として制御することを特徴とする請求項21乃至22いずれかに記載の加熱制御装置。
  24. 温度制御手段は、さらに目標温度と中間目標温度算定のための値を入力する入力手段と、温度検出手段の検出した温度の計測値と前記入力値を記憶する記憶手段と、記憶された温度の計測値を表示する表示手段と、これら入力手段と記憶手段と表示手段とPID制御部を制御する中央演算手段とを備えることを特徴とする請求項21乃至23いずれかに記載の加熱制御装置。
  25. 昇温速度制御手段は、さらに予め入力手段により設定された目標温度と温度検出手段によって検出された温度との偏差に基づいてゲインを設定してこのゲインからPID定数を定めて通電率を算出するPID制御部を介して加熱手段と接続させることでPID制御を行なうことを特徴とする請求項24に記載の加熱制御装置。
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