JP2004197791A - 変速制御方法および自動変速装置 - Google Patents

変速制御方法および自動変速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004197791A
JP2004197791A JP2002364994A JP2002364994A JP2004197791A JP 2004197791 A JP2004197791 A JP 2004197791A JP 2002364994 A JP2002364994 A JP 2002364994A JP 2002364994 A JP2002364994 A JP 2002364994A JP 2004197791 A JP2004197791 A JP 2004197791A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
gear train
input shaft
gear
shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002364994A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Fujiki
晴夫 藤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002364994A priority Critical patent/JP2004197791A/ja
Publication of JP2004197791A publication Critical patent/JP2004197791A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/006Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion power being selectively transmitted by either one of the parallel flow paths

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】変速操作時に噛合いクラッチの切換ミスが発生した場合に、バイパスクラッチによる再同期を実行して噛合いクラッチを再係合することによって確実に変速操作を行い得るようにする。
【解決手段】噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、噛合いクラッチを目標位置以外でありかつ他の歯車列とは係合しない位置へ戻し、再度、バイパスクラッチによって入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させて噛合いクラッチを目標位置へ移動する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の走行状態に応じて変速操作を自動的に行う変速制御方法および自動変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の自動変速装置は、それぞれ所定の歯車比をなす複数の歯車列と、動力伝達を行う歯車列の切換を行う切換機構とを有しており、自動変速装置には歯車列の形態によって、一軸上での変速が可能な遊星歯車式と、手動変速機と同様な平行軸式とがある。遊星歯車式の自動変速装置にあっては、入力軸と出力軸との間に設けられた遊星歯車機構をクラッチやブレーキからなる摩擦係合要素を切換動作させることによって動力伝達を行う歯車列が切り換えられて変速操作が行われる。
【0003】
一方、平行軸式の自動変速装置にあっては、たとえば、特開2000-65199号公報に開示されるように、相互に平行となって配置された入力軸と出力軸の間に設けられた複数の常時噛み合っている変速歯車列の中から動力伝達を行う変速歯車列をシンクロメッシュつまり同期噛合機構などからなる噛合いクラッチによって切換動作することにより変速操作が行われる。この自動変速装置にあっては、入力軸と出力軸との間に切換動作を行うときに入力軸から出力軸にトルクを伝達する摩擦クラッチからなるバイパスクラッチを設け、切換操作が行われる際には、スロットルによってエンジンの回転数を調整するとともに、バイパスクラッチを介して出力軸にトルクを伝達するようにしている。
【0004】
このような自動変速装置においては、バイパスクラッチによって入力軸の回転数を、次に動力伝達を行う歯車列の回転数に同期させ、噛合いクラッチを作動させて歯車列と噛合いクラッチとを係合させることが不可欠である。しかしながら、バイパスクラッチによる同期不足や噛合いクラッチの動作不良等によって噛合いクラッチの係合が完了しなかった場合には、次速段への切換が迅速に行われず、変速遅れやエンジン回転数の過回転が発生したり、噛合いクラッチの摩耗等が発生する可能性がある。
【0005】
このような問題を解決すべく、例えば、特開平10-299884号公報には、噛合いクラッチの係合が予定通りに実行されなかった場合は、噛合いクラッチの係合が完了するまで、噛合いクラッチの作動を繰り返すようにした自動変速装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような自動変速装置においては、噛合いクラッチの係合が予定通りに実行されずに切換ミスが発生した場合に、噛合いクラッチおよびバイパスクラッチを開放すると動力トルクの伝達が一時中断されるため、運転性能が悪化することがある。また、噛合いクラッチの係合が予定通りに実行されなかった場合に、噛合いクラッチの作動を繰り返し実行しても、バイパスクラッチの伝達するトルクにずれが生じると、変速装置の入力軸の回転数が、次に噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期できないために係合が完了せず、変速時間が長くなることがある。
【0007】
本発明の目的は、変速操作時に噛合いクラッチの切換ミスが発生した場合に、バイパスクラッチによる再同期を実行して噛合いクラッチを再係合することによって確実に変速操作を行い得るようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の変速制御方法は、駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられたバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチとを備え、一つの歯車列から他の歯車列へ変速するときに、前記バイパスクラッチを制御する変速制御方法であって、前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチを目標位置以外でありかつ他の歯車列とは係合しない位置へ戻し、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を前記噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させ、再度噛合いクラッチの目標位置への移動を指令する再同期係合制御を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の変速制御方法は、車両の運転状態を検出する手段を備え、運転状態に応じて係合待ち時間を決定することを特徴とする。また、目標とする変速段を検出する手段を備え、目標とする変速段に応じて係合待ち時間を決定することを特徴とする。さらに、目標とする変速段を検出する手段を備え、車両の運転状態および、目標とする変速段に応じて係合待ち時間を決定することを特徴とする。
【0010】
本発明の変速制御方法は、駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられたバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチとを備え、一つの歯車列から他の歯車列へ変速するときに、前記バイパスクラッチを制御する変速制御方法であって、前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させることを特徴とする。
【0011】
本発明の変速制御方法は、駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられたバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチとを備え、一つの歯車列から他の歯車列へ変速するときに、前記バイパスクラッチを制御する変速制御方法であって、前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してからの噛合いクラッチの移動速度が予め定めた噛合いクラッチの移動速度よりも遅く、かつ前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させることを特徴とする。
【0012】
本発明の変速制御方法は、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりは、噛合いクラッチが中立位置側に移動するような操作力を加えることを特徴とする。また、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりを所定の周期で行うことを特徴とする。さらに、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりを前記噛合いクラッチの位置に応じて行うことを特徴とする。また、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりを、前記入力軸の回転数と前記噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数の差に応じて行うことを特徴とする。
【0013】
本発明の自動変速装置は、駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸とを有し、複数の前記歯車列から動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行う自動変速装置であって、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられ、変速時に前記入力軸から前記出力軸に動力を伝達するバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチを目標位置以外でありかつ他の歯車列とは係合しない位置へ戻し、再度、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を前記噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させ、再度噛合いクラッチの目標位置への移動を指令する制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の自動変速装置は、駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸とを有し、複数の前記歯車列から動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行う自動変速装置であって、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられ、変速時に前記入力軸から前記出力軸に動力を伝達するバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明の自動変速装置は、駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸とを有し、複数の前記歯車列から動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行う自動変速装置であって、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられ、変速時に前記入力軸から前記出力軸に動力を伝達するバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してからの噛合いクラッチの移動速度が予め定めた噛合いクラッチの移動速度よりも遅く、かつ前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、噛合いクラッチによる変速操作が行われる際に切換ミスが発生しても、噛合いクラッチを中立位置側に向けて戻した状態でバイパスクラッチにより回転同期を図って再度噛合いクラッチを作動させるようにしたので、変速送れやエンジン回転数の過回転の発生が防止される。また、動力源トルクの一時中断による運転性能の悪化や噛合いクラッチの摩耗などの発生を防止して、迅速に短時間で変速動作を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明に係る変速制御方法および自動変速装置の一実施の形態を示す構成図である。駆動力源であるエンジン1の回転数は、エンジン回転数センサ(図示しない)により計測され、エンジントルクは電子制御スロットル(図示しない)により調節され、吸入空気量に見合う量の燃料が燃料噴射装置(図示しない)によりエンジンに供給される。エンジン1は吸入空気量、燃料量、点火時期等を調整することにより、出力トルクを高精度に制御することができるようになっている。
【0019】
燃料噴射装置には、燃料が吸気ポートに噴射される吸気ポート噴射方式あるいはシリンダ内に直接噴射される筒内噴射方式があるが、エンジンに要求される運転域(エンジントルク、エンジン回転数で決定される領域)を比較して燃費が低減でき、かつ排気性能が良い方式のエンジンを用いるのが有利である。駆動力源としては、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジン、天然ガスエンジンや、電動機などでも良い。
【0020】
エンジン1と変速装置の入力軸10との間には、エンジン1のクランク軸に連結される第1ディスク2aと、入力軸10に連結される第2ディスク2bとを有する発進クラッチつまり入力クラッチ3が配置されており、エンジン1のトルクは入力クラッチ3を介して入力軸10に伝達される。第1ディスク2aと第2ディスク2bの間には、入力クラッチアクチュエータ18により押し付け力(第1クラッチトルク)が加えられるようになっている。この入力クラッチ3としては、一般に乾式単板方式が用いられるが、湿式多板クラッチや電磁クラッチなどすべての摩擦クラッチを用いることも可能である。
【0021】
入力軸10には、第1速の駆動歯車4、第2速の駆動歯車5、第3速の駆動歯車6、第4速の駆動歯車7、第5速の駆動歯車8、および後退用の駆動歯車9が設けられており、それぞれの駆動歯車は入力軸10と一体に回転する。一方、入力軸10に平行となって配置される変速装置の出力軸20には、駆動歯車4と噛み合う第1速の被駆動歯車12と、駆動歯車5と噛み合う第2速の被駆動歯車13と、駆動歯車6と噛み合う第3速の被駆動歯車14と、駆動歯車7と噛み合う第4速の被駆動歯車15と、駆動歯車8と噛み合う第5速の被駆動歯車16とがそれぞれ回転自在に設けられている。さらに、出力軸20には後退用の駆動歯車9とアイドラ歯車11を介して噛み合う後退用の被駆動歯車17が回転自在に設けられている。
【0022】
入力軸10には駆動側のバイパス歯車21が固定され、このバイパス歯車21と噛み合う被駆動側のバイパス歯車22が出力軸20に回転自在に設けられている。これらのバイパス歯車21,22は第3速の歯車6,14にほぼ相当する変速比となっている。第1速の被駆動歯車12と第2速の被駆動歯車13との間には、被駆動歯車12を出力軸20に係合させる位置と、被駆動歯車13を出力軸20に係合させる位置と、いずれにも係合しない中立位置とに切換動作する第1の噛合いクラッチ23が設けられている。したがって、第1速の駆動歯車4または第2速の駆動歯車5から第1速の被駆動歯車12または第2速の被駆動歯車13に伝達された回転トルクは、第1の噛合いクラッチ23に伝達され、この噛合いクラッチ23を介して出力軸20に伝達されることになる。
【0023】
また、第3速の被駆動歯車14と第4速の被駆動歯車15との間には、第3速の被駆動歯車14を出力軸20に係合させる位置と、第4速の被駆動歯車15を出力軸20に係合させる位置と、いずれにも係合しない中立位置とに切換動作する第2の噛合いクラッチ24が設けられている。したがって、第3速の駆動歯車6または第4速の駆動歯車7から第3速の被駆動歯車14または第4速の被駆動歯車15に伝達された回転トルクは、第2の噛合いクラッチ24に伝達され、この噛合いクラッチ24を介して出力軸20に伝達されることになる。
【0024】
さらに、第5速の被駆動歯車16と後退用の被駆動歯車17との間には、第5速の被駆動歯車16を出力軸20に係合させる位置と、後退用の被駆動歯車17を出力軸20に係合させる位置と、いずれにも係合しない中立位置とに切換動作する第3の噛合いクラッチ25が設けられている。したがって、第5速の駆動歯車8または後退用の駆動歯車9から第5速の被駆動歯車16または後退用の被駆動歯車17に伝達された回転トルクは、第3の噛合いクラッチ25に伝達され、第3の噛合いクラッチ25を介して出力軸20に伝達されることになる。
【0025】
それぞれの噛合いクラッチ23〜25としては、シンクロメッシュつまり同期噛合機構が使用されているが、選択摺動式などの他のタイプの噛合いクラッチを使用するようにしても良く、特に、後退用の被駆動歯車17を出力軸20に係合させるための噛合いクラッチとしては、シンクロメッシュ機構以外の切換機構を使用するようにしても良い。
【0026】
3つの噛合いクラッチ23〜25のうちいずれか1つを出力軸20の軸方向に移動させていずれか1つの被駆動歯車を噛合いクラッチに係合させると、係合した被駆動歯車とこれに噛み合う駆動歯車との変速歯車列を介して入力軸10の回転トルクは出力軸20に伝達されることになる。中立位置を含めてそれぞれ3位置に作動する3つの噛合いクラッチ23〜25は、シフト機構27とセレクト機構28の2つの作動機構によって切換動作が行われる。セレクト機構28は3つの噛合いクラッチ23〜25のいずれを切換動作させるかの選択動作を行い、シフト機構27は選択された噛合いクラッチを3位置のいずれかに移動させる。
【0027】
シフト機構27とセレクト機構28はそれぞれ油圧によって駆動されるアクチュエータにより駆動されるようになっている。シフト機構27は第1と第2のシフトアクチュエータ31,32により駆動され、セレクト機構28は第1と第2のセレクトアクチュエータ33,34により駆動される。それぞれのアクチュエータの動作と変速段との関係を示すと、図3の通りであり、シフト機構27とセレクト機構28の動作関係は後述する。
【0028】
従動側のバイパス歯車22には入力側の摩擦ディスク35が連結され、出力軸20には出力側の摩擦ディスク36が連結されており、両方の摩擦ディスクにより湿式多板方式の摩擦クラッチつまりバイパスクラッチ37が形成されている。したがって、バイパスクラッチ37が係合すると、バイパス歯車21のトルクをバイパス歯車22を介して出力軸20に伝達することが可能となる。入力側と出力側の摩擦ディスク35,36に対する押し付け力は、油圧により駆動されるアクチュエータ38により制御され、この押し付け力を調整することによって、エンジン1の出力を出力軸20へ伝達および遮断を行うことができるようになっている。
【0029】
このように入力軸10の回転トルクは、前述した歯車列を介して出力軸20に伝達され、出力軸20に連結されたディファレンシャルギア(図示しない)を介して車軸(図示しない)に伝えられ、車軸により駆動輪が駆動される。なお、入力軸10の回転数は入力軸回転センサ29により検出され、出力軸20の回転数は出力軸回転センサ30により検出されるようになっている。
【0030】
図1に示すように、入力クラッチ3に対してクラッチトルクを発生させる入力クラッチアクチュエータ18と、バイパスクラッチトルクを発生させるバイパスクラッチアクチュエータ38と、シフト機構27およびセレクト機構28を駆動するそれぞれのアクチュエータ31〜34は、油圧制御ユニット41によって制御されるようになっており、油圧制御ユニット41によって各アクチュエータに加える油圧が制御され、各アクチュエータに設けられた油圧シリンダ(図示せず)のストローク量を調節することにより、それぞれのアクチュエータは制御される。また、エンジン1は、エンジン制御ユニット42により制御され、吸入空気量、燃料量、点火時期等を操作することによってエンジン1のトルクが高精度に制御される。
【0031】
そして、油圧制御ユニット41とエンジン制御ユニット42は、パワートレーン制御ユニット43によってコントロールされている。パワートレーン制御ユニット43、エンジン制御ユニット42および油圧制御ユニット41は、通信手段44によって相互に情報を送受信する。
【0032】
図2は本発明の他の実施の形態である自動車の自動変速装置を示す構成図であり、この実施の形態が、図1に示された実施の形態と異なる点は、図1に示す実施の形態が第1ディスク2aと第2ディスク2bの係合によってエンジン1のトルクを入力軸10に伝達する入力クラッチ3が構成されているのに対し、本実施の形態がツインクラッチで入力クラッチ45を構成している点である。すなわち、入力クラッチ45はエンジン1に直結される第1入力ディスク45aと、入力軸10に直結される第1出力ディスク45bと、第2入力軸46に直結される第2出力ディスク45cとを有している。
【0033】
変速機の第2入力軸46は中空になっており、入力軸10は第2入力軸46の中空部分を貫通し、第2入力軸46に対し回転方向への相対運動が可能な構成となっている。第2入力軸46には、第1速の駆動歯車4と第3速の駆動歯車6が固定されており、入力軸10に対しては回転自在となっている。第1入力ディスク45aと第1出力ディスク45bの係合と開放はクラッチアクチュエータ18aによって行われ、第1入力ディスク45aと第2出力ディスク45cの係合と開放はクラッチアクチュエータ18bによって行われる。
【0034】
図3(A)は、シフト機構27を駆動する2つのシフトアクチュエータ31,32と、セレクト機構28を駆動する2つのセレクトアクチュエータ33,34のオンオフと変速段との関係を示す線図であり、図3(B)は噛合いクラッチの作動位置と変速段との関係を示す噛合表である。
【0035】
図3に示されるように、第1セレクトアクチュエータ33がON、第2セレクトアクチュエータ34がOFFになると、セレクト位置はSL1の位置となり、第1シフトアクチュエータ31がON、第2シフトアクチュエータ32がOFFになると、シフト位置をSF1の位置となる。これにより、シフト位置、セレクト位置が点P1の位置に移動し、噛合いクラッチ23が第1速の被駆動歯車12に噛合して第1速の変速段となる。
【0036】
第1セレクトアクチュエータ33がON、第2セレクトアクチュエータ34がOFFになると、セレクト位置はSL1の位置になり、第1シフトアクチュエータ31がOFF、第2シフトアクチュエータ32がONになると、シフト位置はSF3の位置となる。これにより、シフト位置、セレクト位置が点P2の位置に移動し、噛合いクラッチ23が第2速の被駆動歯車13に噛合って第2速の変速段となる。
【0037】
第1セレクトアクチュエータ33がON、第2セレクトアクチュエータ34がONになると、セレクト位置はSL2の位置になり、第1シフトアクチュエータ31がON、第2シフトアクチュエータ32がOFFになると、シフト位置はSF1の位置になる。これにより、シフト位置、セレクト位置が点P3の位置に移動し、噛合いクラッチ24が第3速の被駆動歯車14に噛み合って第3速の変速段となる。
【0038】
第1セレクトアクチュエータ33がON、第2セレクトアクチュエータ34がONになると、セレクト位置はSL2の位置になり、第1シフトアクチュエータ31がOFF、第2シフトアクチュエータ32がONになると、シフト位置はSF3の位置となる。これにより、シフト位置、セレクト位置が点P4の位置に移動し、噛合いクラッチ24が第4速の被駆動歯車15に噛み合って第4速の変速段となる。
【0039】
第1セレクトアクチュエータ33がOFF、第2セレクトアクチュエータ34がONになると、セレクト位置はSL3の位置になり、第1シフトアクチュエータ31がON、第2シフトアクチュエータ32がOFFになると、シフト位置はSF1の位置となる。これにより、シフト位置、セレクト位置が点P5の位置に移動し、噛合いクラッチ25が第5速の被駆動歯車16に噛み合って第5速の変速段となる。
【0040】
第1セレクトアクチュエータ33がOFF、第2セレクトアクチュエータ34がONになると、セレクト位置はSL3の位置になり、第1シフトアクチュエータ31がOFF、第2シフトアクチュエータ32がONになると、シフト位置はSF3の位置になる。これにより、シフト位置、セレクト位置が点PRの位置に移動し、噛合いクラッチ25が後退用の被駆動歯車17に噛み合って後進段となる。
【0041】
第1シフトアクチュエータ31をON、第2シフトアクチュエータ32をONとして、シフト位置をSF2の位置にすると、噛合いクラッチ23〜25はいずれの歯車にも噛み合わずにニュートラルつまり中立位置となる。
【0042】
図4は、パワートレーン制御ユニット43と、エンジン制御ユニット42と、油圧制御ユニット41との間の通信手段44による入出力信号関係を示すブロック図である。パワートレーン制御ユニット43からエンジン制御ユニット42にエンジントルク指令値tTeが送信され、エンジン制御ユニット42はtTeを実現するように、エンジン1の吸入空気量、燃料量、点火時期等を制御する。また、エンジン制御ユニット42によってエンジン1の回転数Ne、エンジン1が発生したエンジントルクTeを検出し、パワートレーン制御ユニット43に送信する。
【0043】
パワートレーン制御ユニット43から油圧制御ユニット41に入力クラッチ目標位置tpsCL1、目標シフト位置tpSFT、目標セレクト位置tpSEL、バイパスクラッチ目標圧力tpCL2が送信され、油圧制御ユニット41は、tpsCL1を実現するように入力クラッチアクチュエータ18を制御して、入力ディスク2aと出力ディスク2bとを係合したり開放する。また、目標シフト位置tpSFT、目標セレクト位置tpSELを実現するよう、第1シフトアクチュエータ31、第2シフトアクチュエータ32、第1セレクトアクチュエータ33、第2セレクトアクチュエータ34を制御し、シフト機構27、セレクト機構28を操作することにより、シフト位置、セレクト位置を制御し、第1〜第3の噛合いクラッチ23〜25の切換動作を行う。またtpCL2を実現するよう、バイパスクラッチアクチュエータ38を制御して、摩擦ディスク35,36を係合したり、開放する。
【0044】
また、油圧制御ユニット41によって、入力クラッチ3の係合、開放を示す位置信号rpsCL1、シフト位置信号rpSFT、セレクト位置信号rpSELを検出し、パワートレーン制御ユニット43に送信する。また、パワートレーン制御ユニット43には入力軸回転センサ29と出力軸回転センサ30から、入力軸回転数Niと出力軸回転数Noがそれぞれ入力され、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ等のシフトレバー位置を示すレンジ位置信号RngPosと、アクセルペダル踏み込み量Apsと、ブレーキが踏み込まれているか否かを検出するブレーキスイッチからのON/OFF信号Brkが入力される。
【0045】
パワートレーン制御ユニット43は、例えば、運転者がシフトレンジをDレンジ等にしてアクセルペダルを踏み込んだときは運転者に発進、加速の意志があると判断し、また、運転者がブレーキペダルを踏み込込んだときは運転者に減速、停止の意志があると判断し、運転者の意図を実現するように、エンジントルク指令値tTe、入力クラッチ伝達トルク指令値tTcl1、目標シフト位置tpSFT、目標セレクト位置tpSELを決定する。また、出力軸回転数Noとアクセルペダル踏み込み量Apsから変速段を決定し、決定した変速段への変速動作を実行するよう、エンジントルク指令値tTe、入力クラッチ目標位置tpsCL1、目標シフト位置tpSFT、目標セレクト位置tpSEL、バイパスクラッチ目標圧力tpCL2を決定する。
【0046】
図5は変速制御手順を示すフローチャートであり、変速制御の手順について図5を参照して説明する。まず、ステップ51において、出力軸回転数Noとアクセルペダル踏み込み量Apsを読み込んで、変速段を決定する。変速動作を開始すると、ステップ52において、バイパスクラッチ37に係合を指令する。すなわち、バイパスクラッチ37のトルクが、変速機の入力トルクの少なくとも一部を伝達するよう、バイパスクラッチ目標圧力tpCL2を変更する。
【0047】
さらにステップ53においてシフト位置の移動を指令して、目標シフト位置tpSFTをニュートラル位置(図3における位置SF2)とする。ステップ54では、シフト位置rpSFTがニュートラル位置SF2であるか否かを判定し、ニュートラル位置である場合は、ステップ55に進み、ニュートラル位置でない場合は、ステップ53、ステップ54を繰り返す。次にステップ55においてバイパスクラッチ37を介して変速歯車列の回転を同期させる。回転の同期は、バイパスクラッチ目標圧力tpCL2を、入力軸10の回転数Niを目標の変速段の入力軸まわりの回転数である出力軸回転数No×目標変速段ギア比γnとするための圧力値を求めてバイパスクラッチアクチュエータ38を作動させる。
【0048】
次に、ステップ56においては、セレクト位置を移動させる指令を発する。たとえば、第1速の変速段から第2速の変速段への変速の場合、目標セレクト位置tpSELを第1速側の位置(図3における位置SL1)とする。第2速の変速段から第3速の変速段への変速の場合、目標セレクト位置tpSELを第2速側の位置(図3における位置SL1)から第3速側の位置(図3におけるSL2)とする。
【0049】
ステップ57において、セレクト位置rpSELが目標位置であるか否かを判定し、目標位置である場合はステップ58に進み、目標位置でない場合はステップ55、ステップ56、ステップ57を繰り返す。次にステップ58において、回転数の同期判定を行う。入力軸10の回転数Niと、出力軸20の回転数No×目標変速段ギア比γnの差が所定値α以下であるか否かを判定し、所定値以下である場合は、ステップ59へ進み、所定値以上である場合はステップ55、ステップ56、ステップ57、ステップ58を繰り返す。ここで、ステップ58の同期判定は、入力軸10の回転数Niと、出力軸20の回転数No×目標変速段ギア比γnの差が所定値α以下である状態が所定時間以上継続したことを判定することが望ましい。また入力軸10の回転数の時間あたりの変化量ΔNiが所定値以下であることを判定条件に追加することが望ましい。
【0050】
次にステップ59において、噛合いクラッチを歯車に噛み合わせるため、シフト位置を移動させる。たとえば、第1速の変速段から第2速の変速段への変速の場合、目標シフト位置tpSFTを第2速側の位置(図3における位置SF3)とする。また第2速の変速段から第3速の変速段への変速の場合、目標シフト位置tpSFTを第3速側の位置(図3における位置SF1)とする。ステップ60において、シフト位置rpSFTが目標位置であるか否かを判定し、目標位置である場合、ステップ61においてカウンタt1をクリアし、変速制御が終了となる。
【0051】
目標位置でない場合、ステップ62に進んでカウンタt1をカウントアップし、ステップ63において、カウンタt1が係合待ち時間つまり係合動作継続許可時間T1よりも大きいか否かを判定する。カウンタt1<T1である場合は、ステップ59に戻り、カウンタt1≧T1である場合はステップ64でカウンタt1をクリア後、ステップ65へ進み、ステップ65においては、シフト位置をニュートラル位置に戻す。すなわち、目標シフト位置tpSFTをニュートラル位置(図3における位置SF2)とする。しかる後にステップ55へ戻る。ここで、ステップ54、ステップ57、およびステップ60において、シフト位置、セレクト位置の判定には、ヒステリシスを設けることが望ましい。
【0052】
図6は油温と係合動作継続許可時間T1との関係を示す特性線図であり、図5に示した係合動作継続許可時間T1は、油温を入力として算出する構成となっている。
【0053】
この係合動作継続許可時間T1は、一定値とすることも可能であるが、図6に示すように変速装置における潤滑油の油温に応じて変化させるようにしても良く、さらには、加速状況や減速状況などの運転状況に応じて変化させるようにしても良く、目標とする変速段に応じて変化させるようにしても良い。また、運転状況と目標とする変速段とを加味して変化させるようにしても良い。
【0054】
図7は第1速の変速段から第2速の変速段へのアップシフト時の制御手順を示すタイムチャートである。図7においては、時刻taで変速制御が開始され、まず、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2が所定値となり、シフト位置rpSFTが、第1速側位置であるSF1からニュートラル位置であるSF2へ移動し、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2の上昇、低下に伴い、入力軸回転数Niが低下する。ここで入力軸回転数Niは、バイパスクラッチ37によって目標回転数に同期するよう制御される。入力軸回転数Niが目標回転数に同期した後(時刻tc)、シフト位置rpSFTがニュートラル位置であるSF2から第2速側位置であるSF3に移動した時刻tdで制御終了となっている。
【0055】
図8は第1速の変速段から第2速の変速段へのアップシフトしたときに、シフト動作が終了せず、再度同期係合制御が実行された場合のタイムチャートを示す。図8において、時刻taで、変速制御が開始され、まずバイパスクラッチ圧力信号rpCL2が所定値となり、シフト位置rpSFTが、第1速側位置であるSF1からニュートラル位置であるSF2へ移動し、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2の上昇、低下に伴い、入力軸回転数Niが低下する。ここで入力軸回転数Niは、バイパスクラッチによって目標回転数に同期するよう制御される。入力軸回転数Niが目標回転数と同期した後(時刻tc)、シフト位置rpSFTがニュートラル位置であるSF2から第2速側位置であるSF3へ向かって移動するが、係合動作継続許可時間T1経過後の時刻teでシフトの移動が完了していないため、シフト位置rpSFTを一旦ニュートラル位置(図3のSF2)に戻すとともに、再度入力軸回転数Niを、バイパスクラッチ37によって目標回転数に同期するよう制御し、入力軸回転数Niが目標回転数と同期した後(時刻tf)、シフト位置rpSFTがニュートラル位置であるSF2から第2速側位置であるSF3へ向かって移動した時刻tdで制御終了となっている。
【0056】
このように、変速操作が予定通りに実行されなかった場合には、噛合クラッチを中立位置に戻すとともに、バイパスクラッチによって再度回転同期させて、噛合クラッチを再係合させることにより、変速操作を確実に行うことができる。
【0057】
図9はバイパスクラッチ37を締結した状態として変速段を実現しているときにおける変速制御のフローチャートを示す。バイパスクラッチ37を締結した状態として変速段を実現するには、図1に示す変速装置にあっては、バイパスクラッチ37を締結状態として、第3速相当の変速比のバイパス歯車21,22によって入力軸10のトルクが出力軸20に伝達された状態のもとで、他の変速段への変速操作が行われる場合である。
【0058】
まず、ステップ71において、出力軸回転数Noとアクセルペダル踏み込み量Apsを読み込んで、変速段を決定する。変速動作を開始すると、ステップ72においてはバイパスクラッチ37を介して変速歯車列の回転を同期させる。回転の同期は、バイパスクラッチ目標圧力tpCL2を徐々に低下させて、入力軸10の回転数Niを目標の変速段の入力軸まわりの回転数である出力軸回転数No×目標変速段ギア比γnとするための圧力値を求めてバイパスクラッチアクチュエータ38を作動させる。次に、ステップ73においては、セレクト位置を移動させる指令を発する。たとえば、第1速の変速段へ変速する場合、目標セレクト位置tpSELを第1速側の位置(図3における位置SL1)とする。第2速の変速段へ変速する場合も同様に、目標セレクト位置tpSELを第2速側の位置(図3における位置SL1)とする。そして、ステップ74において、セレクト位置rpSELが目標位置であるか否かを判定し、目標位置である場合はステップ75に進み、目標位置でない場合はステップ72、ステップ73、ステップ74を繰り返す。
【0059】
次にステップ75において、回転数の同期判定を行う。すなわち、変速機入力軸回転数Niと、出力軸回転数No×目標変速段ギア比γnの差が所定値α以下であるか否かを判定し、所定値以下である場合は、ステップ76へ進み、所定値以上である場合はステップ72からステップ75を繰り返す。ここで、ステップ75の同期判定は、変速機入力軸回転数Niと、出力軸回転数No×目標変速段ギア比γnの差が所定値α以下である状態が所定時間以上継続したことを判定することが望ましい。また入力軸回転数の時間あたりの変化量ΔNiが所定値以下であることを判定条件に追加することが望ましい。
【0060】
次にステップ76において、噛合いクラッチを歯車列に噛み合わせるため、シフト位置を移動させる。たとえば、第2速の変速段への変速の場合、目標シフト位置tpSFTを第2速側の位置(図3における位置SF3)とする。第1速の変速段へ変速する場合、目標シフト位置tpSFTを第1速側の位置(図3における位置SF1)とする。ステップ77において、シフト位置rpSFTが目標位置であるか否かを判定し、目標位置である場合、ステップ78においてカウンタt1をクリアし、制御終了とする。
【0061】
目標位置でない場合、ステップ79に進み、カウンタt1をカウントアップし、ステップ80において、カウンタt1がギア係合動作継続許可時間T1よりも大きいか否かを判定する。カウンタt1<T1である場合は、ステップ76に戻り、カウンタt1≧T1である場合はステップ81でカウンタt1をクリア後、ステップ82へ進み、ステップ82において、シフト位置をニュートラル位置に戻す。すなわち、目標シフト位置tpSFTをニュートラル位置(図3における位置SF2)とする。しかる後にステップ72へ戻る。ここで、ステップ74、ステップ77において、シフト位置、セレクト位置の判定には、ヒステリシスを設けることが望ましい。また、図9における係合動作継続許可時間T1は、目標とする変速段毎に、図6に示すように、油温を入力として算出する構成とする。
【0062】
図10は第2速の変速段へのダウンシフト時の制御のタイムチャートを示す。図10においては、時刻taで変速制御が開始される。まず、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2が徐々に低下し、その後、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2の低下、上昇に伴い、入力軸10の回転数Niが上昇する。ここで入力軸回転数Niは、バイパスクラッチによって目標回転数に同期するよう制御される。入力軸回転数Niが目標回転数と同期した後(時刻tc)、シフト位置rpSFTがニュートラル位置であるSF2から第2速側位置であるSF3に移動した時刻tdで制御終了となっている。
【0063】
図11は第2速の変速段へダウンシフトしたときに、シフト動作が終了せず、再度同期係合制御が実行された場合のタイムチャートを示す。図11においては、時刻taで、変速制御が開始される。まず、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2が徐々に低下し、その後、バイパスクラッチ圧力信号rpCL2の低下、上昇に伴い、入力軸回転数Niが上昇する。ここで入力軸回転数Niは、バイパスクラッチによって目標回転数に同期するよう制御される。
【0064】
入力軸回転数Niが目標回転数と同期した後(時刻tc)、シフト位置rpSFTがニュートラル位置であるSF2から第2速側位置であるSF3へ向かって移動するが、係合動作継続許可時間T1経過後の時刻teでシフトの移動が完了していないため、シフト位置rpSFTを一旦ニュートラル位置(図3のSF2)に戻すとともに、再度入力軸回転数Niを、バイパスクラッチ37によって目標回転数に同期するよう制御し、入力軸回転数Niが目標回転数と同期した後(時刻tf)、シフト位置rpSFTがニュートラル位置であるSF2から第2速側位置であるSF3へ向かって移動した時刻tdで制御終了となっている。
【0065】
このように、変速操作が予定通りに実行されずに切換ミスが発生した場合には、噛合クラッチを中立位置などのように、噛合いクラッチの目標位置以外であり、さらに他の歯車列とも係合しない位置に戻すとともに、バイパスクラッチによって再度回転同期させて、噛合クラッチを再係合させることにより、変速操作を確実に行うことができる。なお、ステップ63で所定の係合待ち時間が経過しても噛合いクラッチが所定のシフト位置までシフト移動しないときには、ステップ55から繰り返されるが、繰り返し回数が所定に達したら、フェールセーフモードによって入力クラッチ3やバイパスクラッチ37を遮断して変速操作を行うようにしても良い。
【0066】
図12は変速制御の他の実施の形態を示すフローチャートであり、図12においてステップ91〜ステップ103は、図5に示したフローチャートにおけるステップ51〜ステップ63に対応している。ステップ103においてカウンタt1が係合動作継続許可時間T1よりも大きいと判断された場合には、ステップ104におけるシフト力つまり操作力の揺さぶり動作が実行される。このステップ104はステップ105においてシフト位置が目標位置であると判断されるまで繰り返して実行される。
【0067】
図13は図12におけるステップ104のシフト力の揺さぶり動作のサブルーチンを示すフローチャートであり、ステップ103においてt1≧T1であると判断された場合には、ステップ106においてカウンタt2をカウントアップし、ステップ107でカウンタt2が設定時間T2を経過していないと判断されたときには、ステップ108によりシフト力がF1に設定される。一方、カウンタt2が時間T2を経過した後には、設定時間T3を経過するまでは、ステップ111が実行されてシフト力がF2に設定される。カウンタt2が設定時間T3を経過したときには、ステップ110によりカウンタt2はクリアされる。
【0068】
設定時間T1,T2はT2>T3となっており、シフト力F1,F2はF1<F2となっており、所定の時間毎に大小のシフト力を繰り返す。図13にあっては、相違したシフト力F1,F2を2回繰り返すことにより、操作力の揺さぶりを行っているが、それ以上の回数の揺さぶりを行うようにしても良い。
【0069】
図14は図12および図13に示すように、シフト力の揺さぶりを実行した場合における第1速の変速段から第2速の変速段へのアップシフト時の制御手順を示すタイムチャートである。図14にあっては、時刻tcが経過するまでは、図8に示した場合と同様であり、時刻tcにシフト動作を行ってから係合動作継続許可時間T1が経過してもシフトが完了していないときには、所定時間T2だけシフト力をF1に設定し、所定時間T2が経過した後には所定時間T3が経過するまではシフト力をF2に高める。さらに、T3経過後にはT4が経過するまではシフト力をF1に下げ、T4経過後にはT5が経過するまではシフト力をF2に高める。このように、シフト力を揺さぶることによって、確実に噛合いクラッチを所定の変速段の位置に切り換えることができる。
【0070】
図14に示す場合には、シフト力F1は噛合いクラッチを中立位置に戻す方向に設定されているが、シフト力F2よりも小さければ変速段側に向かう方向のシフト力を噛合いクラッチに加えるようにしても良い。
【0071】
図12〜図14に示す場合には、カウンタt1が係合動作継続許可時間T1を経過したら、シフト力の揺さぶりを実行するようにしているが、シフト動作が行われる際に噛合いクラッチの移動速度を検出するようにし、その移動速度が予め定めた適正な移動速度よりも遅い場合であって、噛合いクラッチの係合が完了していない場合には、係合動作継続許可時間T1が経過する前にシフト力の揺さぶりを実行するようにしても良い。その場合には時間T1の経過を待つことなく揺さぶりを実行できるので、より迅速に変速操作を行うことができる。
【0072】
図15は図12におけるステップ104のシフト力の揺さぶり動作のサブルーチンの他の実施の形態を示すフローチャートであり、図16は揺さぶりが実行される場合のアップシフト時のタイムチャートである。
【0073】
図12に示すステップ103においてt1≧T1であると判断されたならば、噛合いクラッチに中立位置方向の小さなシフト力F1を加えて揺さぶりを実行する。図15に示すステップ121においてシフト力F1を出力中であると判断された場合には、噛合いクラッチが中立位置SF2とシフト位置SF3との間の所定の位置SF4にまで戻ったか否かをステップ122で判定し、所定の位置まで戻った場合には、ステップ123において大きなシフト力F2を噛合いクラッチに加える。
【0074】
一方、シフト力F2が加えられているときには、ステップ121でNOと判断されてステップ124が実行されてカウンタt2をカウントアップする。ステップ125でカウンタt2が所定の時間T2よりも大きくなったらカウンタをステップ126でクリアしてステップ127においてシフト力をF1に切り換える。ステップ125で所定の時間がカウントされるまでは、ステップ123が実行されてシフト力はF2に保持される。
【0075】
このように、図15および図16に示す場合には、噛合いクラッチに小さなシフト力F1を加えて中立位置に戻す際には噛合いクラッチの戻り位置に応じて揺さぶりの周期を決定し、大きなシフト力F2を加える周期はカウンタにより所定の時間T2によって設定するようにしている。
【0076】
図15および図16に示す場合には、噛合いクラッチの戻り位置に応じて小さなシフト力F1を加える周期を決定しているが、その周期を入力軸回転数Niと目標回転数つまり噛合いクラッチが係合される歯車列の回転数との差に応じて決定するようにしても良い。その場合には、図15におけるステップ122においては、NiとN0×γnとの差が設定値βよりも大きくなったら、ステップ123を実行し、設定値よりも小さい場合にはステップ127を実行するようにすることになる。なお、図12〜図16に示す制御方式にあっても、揺さぶりが所定の回数繰り返されたら、フェールセーフモードによって入力クラッチ3やバイパスクラッチ37を遮断してから変速操作を行うようにしても良い。
【0077】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図示する自動変速装置はバイパスクラッチが1つであるが2つのバイパスクラッチを設けるようにしても良い。変速段数は図示する場合に限られず、前進6段などの任意の変速段数とすることきができる。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、予め定めた係合待ち時間内に、噛合いクラッチの係合が完了しない場合、噛合いクラッチは目標位置とは別の他の歯車列とは係合しない位置に戻され、バイパスクラッチによって、再度、入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期せしめ、再度噛合いクラッチの目標位置への移動が実行される。
【0079】
本発明によれば、予め定めた係合待ち時間内に、噛合いクラッチの係合が完了しない場合に、噛合いクラッチの操作力を大小相違させて揺さぶり、揺さぶっている間にバイパスクラッチにより入力軸の回転を歯車列の回転に同期させる。
【0080】
本発明によれば、噛合いクラッチの目標位置への移動指令からの噛合いクラッチの移動速度が予め定めた噛合いクラッチの移動速度よりも遅く、かつ噛合いクラッチの係合が完了していない場合には、噛合いクラッチの操作力を大小相違させて噛合いクラッチを揺さぶり、揺さぶっている間にバイパスクラッチにより入力軸の回転を歯車列の回転に同期させる。
【0081】
このようにして、噛合いクラッチの切換操作に誤動作が発生しても、確実に変速動作が実行されるので、変速遅れやエンジン回転数の過回転、動力源トルクの一時中断による運転性能の悪化、噛合いクラッチの摩耗や損傷等の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である自動変速装置の全体を示す構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態である自動変速装置の全体を示す構成図である。
【図3】(A)はシフト位置とセレクト位置に対する変速段を示す線図であり、(B)は噛合いクラッチの作動位置と変速段との関係を示す噛合表である。
【図4】図1におけるパワートレーン制御ユニット、エンジン制御ユニット、油圧制御ユニット間の入出力信号を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態である変速制御のフローチャートである。
【図6】図5における係合動作継続許可時間を油温によって補正するテーブルを示す特性線図である。
【図7】変速時の各信号のタイムチャートである。
【図8】変速時のシフト動作が完了せず、再度制御を実行した場合の各信号のタイムチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態である変速制御のフローチャートである。
【図10】変速時の各信号のタイムチャートである。
【図11】変速時のシフト動作が完了せず、再度制御を実行した場合の各信号のタイムチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態である変速制御のフローチャートである。
【図13】図12に示されたシフト力の揺さぶりステップのサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】図13に示すシフト力の揺さぶり制御を行った場合のタイムチャートである。
【図15】揺さぶりステップの他のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】図15に示す揺さぶり制御を行った場合のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
3 入力クラッチ
4〜8 第1速から第5速の駆動歯車
9 後退用の駆動歯車
10 入力軸
12〜16 第1速〜第5速の被駆動歯車
17 後退用の被駆動歯車
18 入力クラッチアクチュエータ
20 出力軸
21,22 パイパス歯車
23 第1の噛合いクラッチ
24 第2の噛合いクラッチ
25 第3の噛合いクラッチ
27 シフト機構
28 セレクト機構
29 入力軸回転センサ
30 出力軸回転センサ
31,32 シフトアクチュエータ
33,34 セレクトアクチュエータ
35,36 摩擦ディスク
37 バイパスクラッチ
38 バイパスクラッチアクチュエータ
41 油圧制御ユニット
42 エンジン制御ユニット
43 パワートレーン制御ユニット

Claims (13)

  1. 駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられたバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチとを備え、一つの歯車列から他の歯車列へ変速するときに、前記バイパスクラッチを制御する変速制御方法であって、
    前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチを目標位置以外でありかつ他の歯車列とは係合しない位置へ戻し、
    前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を前記噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させ、再度噛合いクラッチの目標位置への移動を指令する再同期係合制御を行うことを特徴とする変速制御方法。
  2. 請求項1に記載の変速制御方法において、車両の運転状態を検出する手段を備え、運転状態に応じて係合待ち時間を決定することを特徴とする変速制御方法。
  3. 請求項1に記載の変速制御方法において、目標とする変速段を検出する手段を備え、目標とする変速段に応じて係合待ち時間を決定することを特徴とする変速制御方法。
  4. 請求項2に記載の変速制御方法において、目標とする変速段を検出する手段を備え、車両の運転状態および、目標とする変速段に応じて係合待ち時間を決定することを特徴とする変速制御方法。
  5. 駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられたバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチとを備え、一つの歯車列から他の歯車列へ変速するときに、前記バイパスクラッチを制御する変速制御方法であって、
    前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、
    噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させることを特徴とする変速制御方法。
  6. 駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられたバイパスクラッチと、前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチとを備え、一つの歯車列から他の歯車列へ変速するときに、前記バイパスクラッチを制御する変速制御方法であって、
    前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してからの噛合いクラッチの移動速度が予め定めた噛合いクラッチの移動速度よりも遅く、かつ前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、
    噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させることを特徴とする変速制御方法。
  7. 請求項5または6に記載の変速制御方法において、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりは、噛合いクラッチが中立位置側に移動するような操作力を加えることを特徴とする変速制御方法。
  8. 請求項5、6または7の何れか1項に記載の変速制御方法において、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりを所定の周期で行うことを特徴とする変速制御方法。
  9. 請求項5または6記載の変速制御方法において、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりを前記噛合いクラッチの位置に応じて行うことを特徴とする変速制御方法。
  10. 請求項5または6記載の変速制御方法において、前記噛合いクラッチの操作力の揺さぶりを、前記入力軸の回転数と前記噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数の差に応じて行うことを特徴とする変速制御方法。
  11. 駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸とを有し、複数の前記歯車列から動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行う自動変速装置であって、
    前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられ、変速時に前記入力軸から前記出力軸に動力を伝達するバイパスクラッチと、
    前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、
    前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチを目標位置以外でありかつ他の歯車列とは係合しない位置へ戻し、再度、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を前記噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させ、再度噛合いクラッチの目標位置への移動を指令する制御手段とを有することを特徴とする自動変速装置。
  12. 駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸とを有し、複数の前記歯車列から動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行う自動変速装置であって、
    前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられ、変速時に前記入力軸から前記出力軸に動力を伝達するバイパスクラッチと、
    前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、
    前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してから予め定めた係合待ち時間が経過しても前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させる制御手段とを有することを特徴とする自動変速装置。
  13. 駆動力源により発生した駆動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に複数の歯車列を介して連結される出力軸とを有し、複数の前記歯車列から動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行う自動変速装置であって、
    前記入力軸と前記出力軸との間の少なくとも1つの歯車列に設けられ、変速時に前記入力軸から前記出力軸に動力を伝達するバイパスクラッチと、
    前記歯車列の中から動力伝達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、
    前記噛合いクラッチを所定の目標位置に移動させて歯車列との係合を行う際に、前記噛合いクラッチの目標位置への移動を指令してからの噛合いクラッチの移動速度が予め定めた噛合いクラッチの移動速度よりも遅く、かつ前記噛合いクラッチの係合が完了していない場合に、前記噛合いクラッチの操作力を大小相違させて前記噛合いクラッチを揺さぶり、噛合いクラッチを揺さぶっている間に、前記バイパスクラッチによって前記入力軸の回転数を噛合いクラッチを係合する歯車列の回転数に同期させる制御手段とを有することを特徴とする自動変速装置。
JP2002364994A 2002-12-17 2002-12-17 変速制御方法および自動変速装置 Withdrawn JP2004197791A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002364994A JP2004197791A (ja) 2002-12-17 2002-12-17 変速制御方法および自動変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002364994A JP2004197791A (ja) 2002-12-17 2002-12-17 変速制御方法および自動変速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004197791A true JP2004197791A (ja) 2004-07-15

Family

ID=32762665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002364994A Withdrawn JP2004197791A (ja) 2002-12-17 2002-12-17 変速制御方法および自動変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004197791A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2075492A1 (en) 2007-12-27 2009-07-01 Honda Motor Co., Ltd. Twin clutch type speed-change apparatus
JP2014055666A (ja) * 2012-09-12 2014-03-27 Hyundai Motor Company Co Ltd Dct車両の変速制御方法
JP2017096475A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 いすゞ自動車株式会社 デュアルクラッチ式変速機の制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2075492A1 (en) 2007-12-27 2009-07-01 Honda Motor Co., Ltd. Twin clutch type speed-change apparatus
US8042420B2 (en) 2007-12-27 2011-10-25 Honda Motor Co., Ltd. Twin clutch type speed-change apparatus
JP2014055666A (ja) * 2012-09-12 2014-03-27 Hyundai Motor Company Co Ltd Dct車両の変速制御方法
JP2017096475A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 いすゞ自動車株式会社 デュアルクラッチ式変速機の制御装置
WO2017090586A1 (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 いすゞ自動車株式会社 デュアルクラッチ式変速機の制御装置、及びデュアルクラッチ式変速機
CN108291631A (zh) * 2015-11-27 2018-07-17 五十铃自动车株式会社 双离合器式变速器的控制装置和双离合器式变速器
CN108291631B (zh) * 2015-11-27 2020-03-06 五十铃自动车株式会社 双离合器式变速器的控制装置和双离合器式变速器
US10683932B2 (en) 2015-11-27 2020-06-16 Isuzu Motors Limited Control device for dual-clutch transmission and dual-clutch transmission

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4323132B2 (ja) 自動車の制御方法,自動車の制御装置,変速機,変速機の制御装置および車両システム
JP3946504B2 (ja) 自動車の制御方法,自動車の制御装置,変速機および変速機の制御装置
JP4015408B2 (ja) 自動車の制御方法および制御装置
JP4333209B2 (ja) 自動車の制御装置
JP2002307959A (ja) 自動変速機
JP4105015B2 (ja) 自動車の制御装置および制御方法
JP4170122B2 (ja) 自動変速機の制御方法および制御装置
JP4742928B2 (ja) 複数クラッチ式変速機の変速制御装置
EP1508468B1 (en) Control apparatus and control method for a changeover gear
JP2004197791A (ja) 変速制御方法および自動変速装置
US7252622B2 (en) Transmission, and control system and control method for the transmission
JP2005042798A (ja) シンクロメッシュ式自動変速機の変速制御装置
JP4371269B2 (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
JP2004196055A (ja) 自動変速装置
JP2004190861A (ja) 自動車の制御装置
JP2007232046A (ja) 自動車の制御装置及び制御方法
JP2003322253A (ja) 自動車の制御方法および制御装置
JP2003161367A (ja) 自動変速装置
JP2002349685A (ja) 自動クラッチ式変速機の変速制御装置
JP2003314678A (ja) 自動車の制御方法、および制御装置
JP2002144924A (ja) 車両用自動変速装置
JP2005180628A (ja) マニュアルトランスミッションの自動変速制御装置
JP2004069030A (ja) 自動変速機
JP2002364745A (ja) 自動車の制御方法および制御装置
JP2006214595A (ja) 自動車の制御方法,自動車の制御装置,変速機および変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051207

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20071010