JP2004196195A - ワイパ装置制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反転位置におけるワイパアームの停止位置のバラツキを抑制する。
【解決手段】電動モータによりワイパアームを上反転位置と下反転位置との間で往復払拭動作させると共に、反転位置の近傍において、ワイパアームの速度と負荷に基づいて算出された制動開始位置から反転位置に向けてワイパアームを減速制御する。制動開始位置は、ワイパアームの速度と負荷をパラメータとするマップ58によって決定される。ワイパアームの速度は、電動モータの回転に伴って出力されるモータパルス周期に基づいて検出する。ワイパアームの負荷は、PWM制御される電動モータのPWM Duty比に基づいて検出する。現在の状況にあった制動開始位置をワイパアームの速度と負荷によって設定し、反転位置でのオーバーランや反転位置手前での停止を防止してアーム停止位置のバラツキを抑える。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ワイパ装置の制御技術に関し、特に、正逆転駆動されるモータを駆動源とするワイパ装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの車両用ワイパ装置の駆動源には、車両に搭載されたバッテリなどの電源により作動する電動モータが用いられている。電動モータには減速機構が取り付けられ、それを駆動源としてワイパアームが上反転位置と下反転位置との間で揺動運動する。近年では、ワイパ装置を小さなスペースで駆動すべく、モータを180°以内で正逆転させてワイパアームを往復動させる方式も実用化されている。かかる方式では、ワイパアームの現在位置を検出し、その位置や速度に応じてモータを正逆転してワイパアームの反転動作を行っている。
【0003】
このようなワイパシステムでは、ワイパアーム位置検出はモータの回転に連動して発生するパルス数の加減算によって行われる。モータ回転軸には多極着磁マグネットが取り付けられ、その回転に伴う磁極変化を捉えてパルス信号を出力するホールIC等のセンサがマグネットに対向して配置される。パルスのカウントは、モータユニット出力軸の回転位置の基準となる1点(原点位置)でリセットされる。そして、リセットからのパルス加減算により、基準位置からのモータ回転角度が算出され、減速比やリンク比等を考慮すれば現在のワイパアーム位置が検出できる。また、モータ回転パルスの周期からモータ回転速度が検出でき、そこからワイパアーム移動速度も検出できる。
【0004】
一方、ワイパアーム反転時には、モータ正逆転に伴うノイズ発生を抑えるため、反転位置に向けてアーム速度を減速する必要がある。そこで、従来のワイパシステムでは、モータ回転速度(ワイパアーム移動速度)をパラメータとして制動開始位置を決定し、所定の反転位置に向けてアーム速度の減速制御を行っている。図7は、従来のワイパ装置における反転位置での速度制御形態を示す説明図であり、(a)はそこで使用されるマップ、(b)はワイパ位置とモータパルスカウント数との関係、(c)は反転時のワイパアーム動作をそれぞれ示している。
【0005】
ワイパアームは、その速度が大きいほど反転動作に先立つ制動開始位置を早めなければならない。図7(a)のマップ61には、このアーム速度と制動開始位置との関係が示されている。マップ61では、アーム速度がモータのパルス周期にて示され、それと対応してワイパアームが停止するまでのパルスカウント数、すなわち、反転位置から制動開始位置との間のパルス数が関係付けられている。例えば、ワイパアーム62が図7(c)に示す位置Aに差し掛かったときモータ速度がS0であったとすると、マップ61により、アーム停止までのパルスカウント数はK0と算出される。そして、上反転位置からパルスカウント数K0だけ手前の位置Pにてブレーキが掛けられる。これにより、ワイパアーム62は上反転位置に向けて減速し、スムーズに反転位置に停止する。
【0006】
【特許文献1】特開2002−264776号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワイパアーム62は、水滴や雪、埃等の付着状況によりその負荷は常に一定ではなく、負荷変動によってマップ61が想定するパルスカウント数と実際にアームが停止するまでのパルスカウント数との間で差異が生じる場合がある。すなわち、想定よりも軽負荷な場合にはアームが止まりにくくなる一方、高負荷の場合にはより早く停止する可能性がある。例えば、負荷が大きい場合には、位置Pにてブレーキをかけ始めたものの、ワイパアーム62が想定よりも早い位置Bにて停止してしまう恐れがある。これとは逆に、負荷が小さい場合には、ワイパアーム62がなかなか止まらず位置Cまで移動してしまう恐れがある。つまり、負荷変動により反転位置での停止位置にバラツキが生じ、特に、高速・低負荷時や低速・高負荷時にはマップに示されたパルス数とのズレが大きくなり、オーバーランや未達停止状態が発生する可能性が大きくなるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、反転位置におけるワイパアームの停止位置のバラツキを抑制することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のワイパ装置の制御方法は、電動モータによりワイパアームを上反転位置と下反転位置との間で往復払拭動作させるワイパ装置の制御方法であって、前記ワイパアームは、前記両反転位置の少なくとも何れか一方の近傍において、前記ワイパアームの速度と負荷に基づいて算出された制動開始位置から前記反転位置に向かって減速制御されることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、単に速度のみによって制動開始位置を決定する場合と異なり、現在の状況にあった制動開始位置がワイパアームの速度と負荷によって設定される。すなわち、同じ速度でも負荷が小さい場合にはいち早く制動を開始し十分な制動時間を確保することができる一方、負荷が大きい場合には、その分、制動時間を制限することができる。このため、速度や負荷の状態如何にかかわらず所定の反転位置にワイパアームを停止させることができ、反転位置でのオーバーランや反転位置手前での停止を防止できる。従って、反転位置におけるアーム停止位置のバラツキを抑えることが可能となり、払拭範囲が安定し使用感の向上が図られる。
【0011】
前記ワイパ装置の制御方法において、前記ワイパアームの速度を、前記電動モータの回転に伴って出力されるモータパルス周期に基づいて検出するようにしても良い。また、前記電動モータをパルス幅変調方式によってパルス駆動し、前記ワイパアームの負荷を、前記パルスのON時間とOFF時間の比に基づいて検出するようにしても良い。さらに、前記ワイパ装置の制御方法において、前記ワイパアームの前記制動開始位置を、前記ワイパアームの速度と負荷をパラメータとするマップによって決定するようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である制御方法が適用されるワイパ装置の構成を示す説明図、図2は図1のワイパ装置において使用される電動モータの構造を示す断面図、図3は、図2の電動モータ内部のウォームギヤの噛み合い状態を示す一部切欠断面図である。
【0013】
図1に示すワイパ装置は、車体に揺動自在に設けられた助手席側のワイパアーム1aと運転席側のワイパアーム1bとを有している。ワイパアーム1aには、助手席側のワイパブレード2aが取り付けられている(図6参照)。ワイパアーム1bにも、同様にワイパブレードが取り付けられている。ワイパブレード2a,2bはワイパアーム1a,1b内に内装された図示しないばね部材等によりフロントガラスに弾圧的に接触している。車体からは2つのワイパ軸3a,3bが突出しており、ワイパアーム1a,1bはその基端部でワイパ軸3a,3bにそれぞれ取り付けられている。
【0014】
ワイパブレード2a,2bは、下反転位置と上反転位置との間、つまり図中実線にて示した払拭範囲4を揺動運動することにより、フロントガラスに付着した雨や雪などが払拭される。ワイパブレード2a,2bは、ワイパ休止時には下反転位置よりも下側に位置する格納位置へ移動して格納部に格納される。格納部は図示しない車体のボンネット内部に設けられている。
【0015】
ワイパアーム1a,1bを揺動運動させるため、このワイパ装置には減速機構付き電動モータ5(以下、モータ5と略記する)を駆動源とするリンク機構6が設けられている。このリンク機構6は、車体のボンネット内部に収容されており、ワイパ軸3a,3bの先端部分だけが車体の外部に突出している。ワイパ軸3a,3bはそれぞれ、車体への取付部51を有するピボットホルダ52a,52bに回動自在に収容されている。ピボットホルダ52a,52bの間にはサポートパイプ53が取り付けられている。サポートパイプ53の中央部には図示しないモータブラケットが取り付けられており、モータブラケットにはモータ5が固定されている。
【0016】
ピボットホルダ52a,52bの下部には、ワイパ軸3a,3bの下端に固定された揺動プレート54a,54bが取り付けられている。揺動プレート54a,54bの間は連結ロッド55にて接続され、両プレート54a,54bはモータ5の回転に同期して揺動する。揺動プレート54aには駆動ロッド56の一端が取り付けられている。駆動ロッド56の他端は、モータ5の出力軸34に固定されたリンクプレート57に回動自在に取り付けられている。
【0017】
モータ5が正逆転制御され出力軸34が正逆回転すると、リンクプレート57は図1の角度Xだけ矢示方向に揺動する。リンクプレート57が揺動すると、それに伴って揺動プレート54aも矢示方向に角度Xだけ揺動する。揺動プレート54aが作動すると、連結ロッド55にて接続された揺動プレート54bも同期して角度X揺動する。プレート54a,54bはワイパ軸3a,3bに固定されているため、その揺動に伴いワイパ軸3a,3bが回転する。これにより、ワイパ軸3a,3bに固定されたワイパアーム1a,1bが揺動運動し、ワイパブレード2a,2bによる往復払拭動作が行われる。
【0018】
図2に示すように、モータ5は、モータ本体8と減速機構9とで構成されている。モータ本体8のモータハウジング10は、底付き円筒状に形成されている。減速機構9のケーシング11は、モータハウジング10とほぼ同寸法の円筒状に形成された軸受部11aと歯車室11bおよび通信部11cとを有している。これらの部材は、モータハウジング10の開口端10aとケーシング11の軸受部11aとを接した状態で、図示しない締結部材により連結されている。
【0019】
モータハウジング10の内周面には、互いに異なる磁極を向かい合わせて配置された2つの永久磁石12,13が設けられており、モータハウジング10の内部に磁界を形成している。モータハウジング10の内部には、この磁界内に位置してアマチュア14が設けられている。アマチュア14の回転軸15は、自動調心形の軸受16,17に回転自在に支持されている。軸受16,17は、モータハウジング10の底部10bと軸受部11aに設けられている。
【0020】
アマチュア14は、複数のスロットが形成されたアマチュアコア18を有している。スロットにはそれぞれ銅線が巻き付けられてアマチュアコイル19が形成されている。アマチュアコア18の図中左側にはコミュテータ20が軸着されている。コミュテータ20は、回転軸15に固定された樹脂製の胴部20aと、その外周に互いに絶縁されて放射状に配置された複数の整流子片20bを備えている。各整流子片20bはアマチュアコイル19に接続されている。
【0021】
軸受部11aの内部にはブラシホルダ21が設けられている。ブラシホルダ21には2つのブラシ22,23が取り付けられている。ブラシ22,23は整流子片20b方向に向けて付勢されており、その状態で整流子片20bと接触する。通信部11cには、配線24によりブラシ22,23と接続された電源端子25が設けられている。電源端子25に対し図示しない制御部から電流を供給することにより、ブラシ22,23にそれぞれ逆向きの電流が供給される。
【0022】
アマチュアコイル19は磁界中に位置しているため、アマチュアコイル19にコミュテータ20を介して整流された電流を流すと、フレミングの左手の法則に基づきアマチュア14に回転力が発生する。従って、アマチュアコイル19に流れる電流を制御することにより、回転軸15の回転角度や回転方向もしくは回転速度などを制御できる。
【0023】
歯車室11bの内部には回転軸15が突出している。回転軸15の先端部15aは、歯車室11bのモータ本体8とは反対側に位置する壁面26の近傍に位置している。図3に示すように、回転軸15の歯車室11bの内部に位置する外周面には、それぞれねじ方向が逆向きに形成された2つのウォーム27,28が形成されている。歯車室11bの内部には、ウォーム27,28と噛み合うように2つのウォームホイル29,30が設けられてウォームギヤ31が構成されている。ウォームホイル29,30にはそれぞれピニオンギヤ32,33が同軸に設けられている。ピニオンギヤ32,33には、減速機構9の出力軸34と一体に形成された回転体としての駆動歯車35が噛み合う。回転軸15の回転は、ウォームギヤ31と各ピニオンギヤ32,33および駆動歯車35とにより減速されて出力軸34へ伝達される。
【0024】
モータ5の出力軸34は、前述のようにそれぞれワイパ軸3a,3bに機械的に連結されており、ワイパ軸3a,3bは出力軸34と一体に回転する。回転軸15が回転するとウォーム27,28はウォームホイル29,30により回転軸15の軸方向に働くスラスト力を受ける。このとき、各ウォーム27,28はねじ方向が逆向きに形成されていることから、このスラスト力は互いに逆方向に働く。これにより、回転軸15のスラスト方向の移動が抑制され、回転軸15にはスラスト軸受等を設ける必要がない。なお、本実施の形態では、減速機構9としてウォームギヤ31とピニオンギヤ32,33および駆動歯車35とによる2段減速機構を用いているが、これに限らず、ウォームギヤのみを用いた1段減速のものや、遊星歯車機構などを用いたものでも良い。
【0025】
ケーシング11の壁面26には、回転軸15に垂直にプリント基板36が取り付けられている。プリント基板36には、通信部11cに位置する接続端子40が取り付けられている。接続端子40より、図示しない制御部からの電源供給や検出信号の伝達が行われる。プリント基板36上には、第1のセンサとして2個の絶対位置検出用のホールIC37と、第2のセンサとして相対位置検出用のホールIC38,39が取り付けられている。なお、本実施の形態では、相対位置検出用センサとしてホールICを用いているが、これに限らず、フォトダイオードなどを用いた光学式のエンコーダや赤外線センサなど、他の方式のセンサを用いても良い。
【0026】
ホールICは磁界の変化を電流に変換することによりパルス信号を発信するセンサであり、ホールICの被検出部材としては磁石が必要である。絶対位置検出用のホールIC37の被検出部材としては、駆動歯車35の側面の図中下側の外周部にマグネット41が取り付けられている。マグネット41は駆動歯車35と一体に回転するようになっている。また、相対位置検出用のホールIC38,39の被検出部材としては、回転軸15の先端部15aに多極着磁マグネット42(以下、マグネット42と略記する)が取り付けられている。マグネット42は回転軸15と一体に回転するようになっており、回転方向に向けて6極に着磁されている。
【0027】
絶対位置検出用のホールIC37は、マグネット41が出力軸34の基準位置つまりワイパ軸3a,3bに取り付けられたワイパアーム1a,1bが下反転位置にある時にこのマグネット41と対向する位置に取り付けられている。従って、ワイパアーム1a,1bが下反転位置となると、ホールIC37が接続端子40に接続された図示しない制御部に向けてパルス信号を発信し、ワイパアーム1a,1bが下反転位置にあることが検出される。なお、本実施の形態では、マグネット41をワイパアーム1a,1bが下反転位置となる位置に設けたがこれに限らず、ワイパアーム1a,1bが上反転位置や格納位置となる位置に設けても良い。また、マグネット41を上下反転位置など、異なる複数の位置に複数個設けるようにしても良い。
【0028】
ホールIC38,39は、プリント基板36の面上にマグネット42と対向する位置に、それぞれマグネット42の回転方向に対して位相を90°ずらして取り付けられている。回転軸15が回転すると、ホールIC38,39は、回転軸15が1回転するにつき6周期分のパルス(モータパルス)が出力される。このパルスは、接続端子40を介して図示しない制御部に向けて発信され、これをカウントすることにより回転軸15の回転角度が検出できる。また、ホールIC38,39の位相が90ーずれているため、ホールIC38,39が発信するパルスの出現順序は回転軸15の回転方向により相違する。従って、このパルスの出現順序により、回転軸15の回転方向が検出できる。さらに、ホールIC38,39により検出されるパルスの周期により回転軸15の回転速度を検出することもできる。
【0029】
モータ5では、図示しないワイパスイッチをONすると、制御部からブラシ22,23にそれぞれ逆向きの電流が供給される。モータ5は、パルス幅変調(PWM)方式によってパルス駆動されており、供給電流量はパルスのON時間とOFF時間の比(Duty)によって制御される。モータ5の回転数はモータパルスを用いて常時モニタされており、負荷に応じてパルスのON DutyがフィードバックPID制御される。すなわち、負荷が大きくなり回転数が低下するとDutyが上げられON時間が増加し、負荷が小さくなり回転数が上昇するとDutyが下げられON時間が減少する。
【0030】
ブラシ22,23に供給された電流はコミュテータ20によって整流され、アマチュアコイル19に電流が流れる。この電流によりアマチュアコイル19に回転力が発生して回転軸15が回転する。回転軸15の回転は、減速機構9のウォームギヤ31とピニオンギヤ32,33および駆動歯車35とにより減速されて出力軸34に伝達される。出力軸34が回転すると、それに伴ってワイパ軸3a,3bが回転し、ワイパアーム1a,1bが作動する。
【0031】
このようなワイパ装置では、ワイパアーム1a,1bが上下反転位置に接近すると、従来のワイパ装置と同様に、反転位置に向けて減速制御が行われる。図4は反転位置近傍におけるワイパアームの速度制御に使用されるマップ、図5はワイパ位置とモータパルスカウント数との関係を示す説明図、図6は反転時のワイパアーム動作を示す説明図である。
【0032】
図4のマップ58には、ワイパアーム1a,1bの速度及びモータ5の負荷と制動開始位置との関係が示されている。マップ58では、パラメータとして、ワイパアーム1a,1bの速度とモータ5の負荷が使用されており、両パラメータとワイパアーム1a,1bが停止するまでのパルスカウント数、すなわち、反転位置と制動開始位置との間のパルス数が関係付けられている。なお、マップ58は、上反転・下反転・格納用の三種類のマップが用意される。
【0033】
マップ58においてワイパアーム1a,1bの速度はモータ5のモータパルス周期にて示されている。前述のように、モータ5の回転軸15の回転は、減速機構9とリンク機構6を介してワイパ軸3a,3bに所定の減速比で伝達される。つまり、モータ5の回転数とワイパアーム1a,1bの速度の間には相関関係があり、従って、モータ回転数をモータパルス周期によって把握すれば、そこからアーム速度を把握できる。
【0034】
一方、モータ5の負荷はモータ5に対するPWM制御Dutyにて示されている。前述のように、モータ5はPWM制御されており、負荷に応じてパルスのON Dutyがフィードバック制御されている。つまり、負荷の大小に応じてDutyが制御されており、これを見ればモータ5の現在の負荷状態を把握できる。
【0035】
このようにマップ58では、図7(a)のマップに比して1次元増えた形で制動開始位置を規定している。従って、同じアーム速度であっても、負荷が異なれば制動開始位置を示す値も変わってくる。例えば、ワイパアーム1a,1bの速度(モータパルス周期)がS0のとき、モータ負荷がL1の場合にはパルスカウント数はK1となるが、負荷がより大きいL2(L1<L2)の場合にはパルスカウント数はK2となる。
【0036】
そこで、ワイパアーム1aが図6に示す制動判定位置Aに差し掛かったときモータ速度がS0であったとすると、そのときのモータ負荷から、マップ58を用いて制動開始位置が決定される。前述のように、負荷がL1であればパルスカウント数はK1、負荷がL2であればパルスカウント数はK2となる。ここで、K1はK2よりも大きな値となっており(K1>K2)、K1の場合には図6の位置X1が、K2の場合には位置X2がそれぞれ制動開始位置となる。すなわち、モータ負荷が小さい場合(L1)の方がより反転位置から遠い位置(X1)からブレーキが掛けられる。
【0037】
従って、同じ速度でも負荷が小さい場合にはいち早く制動が開始され、十分な制動時間が確保される。一方、負荷が大きい場合には、その分、制動時間が制限される。すなわち、当該制御方法では、単に速度のみによって制動開始位置を決定する場合と異なり、現在の状況にあった制動開始位置がワイパアーム1a,1bの速度と負荷によって設定される。このため、速度や負荷の状態如何にかかわらず所定の反転位置にワイパアーム1a,1bを停止させることができ、反転位置でのオーバーランや反転位置手前での停止を防止できる。従って、反転位置におけるアーム停止位置のバラツキを抑えることが可能となり、払拭範囲が安定し使用感の向上が図られる。
【0038】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施の形態では、上下反転位置と格納位置において図4のマップを用いて制動開始位置を制御する方式を示したが、上反転位置や下反転位置のみなど、何れかの反転位置あるいは格納位置のみに当該制御方法を適用することも可能である。また、前記ワイパ装置では、単一のモータ5とリンク機構6により両方のワイパアーム1a,1bを作動させる形式のものを示したが、両方のワイパアームを各々個別のモータで駆動するワイパ装置にも適用できる。さらに、前述の実施の形態では、本発明を並行払拭型ワイパ装置に適用した場合について説明したが、本発明は対向払拭型ワイパ装置(オポジットタイプ)にも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明のワイパ装置の制御方法によれば、ワイパアームの制動開始位置を、ワイパアームの速度と負荷に基づいて算出するようにしたので、単に速度のみによって制動開始位置を決定する場合と異なり、現在の状況にあった制動開始位置が設定される。このため、速度や負荷の状態如何にかかわらず所定の反転位置にワイパアームを停止させることができ、反転位置でのオーバーランや反転位置手前での停止を防止できる。従って、反転位置におけるアーム停止位置のバラツキを抑えることが可能となり、払拭範囲が安定し使用感の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である制御方法が適用されるワイパ装置の構成を示す説明図である。
【図2】図1のワイパ装置において使用される電動モータの構造を示す断面図である。
【図3】図2の電動モータ内部のウォームギヤの噛み合い状態を示す一部切欠断面図である。
【図4】図1のワイパ装置における反転位置近傍でのワイパアームの速度制御に使用されるマップである。
【図5】図1のワイパ装置におけるワイパ位置とモータパルスカウント数との関係を示す説明図である。
【図6】図1のワイパ装置における反転時のワイパアーム動作を示す説明図である。
【図7】従来のワイパ装置における反転位置での速度制御形態を示す説明図であり、(a)はそこで使用されるマップ、(b)はワイパ位置とモータパルスカウント数との関係、(c)は反転時のワイパアーム動作をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1a,1b ワイパアーム
2a,2b ワイパブレード
3a,3b ワイパ軸
4 払拭範囲
5 電動モータ
6 リンク機構
8 モータ本体
9 減速機構
10 モータハウジング
10a 開口端
10b 底部
11 ケーシング
11a 軸受部
11b 歯車室
11c 通信部
12,13 永久磁石
14 アマチュア
15 回転軸
15a 先端部
16,17 軸受
18 アマチュアコア
19 アマチュアコイル
20 コミュテータ
20a 胴部
20b 整流子片
21 ブラシホルダ
22 ブラシ
24 配線
25 電源端子
26 壁面
27,28 ウォーム
29,30 ウォームホイル
31 ウォームギヤ
32,33 ピニオンギヤ
34 出力軸
35 駆動歯車
36 プリント基板
37 ホールIC
38,39 ホールIC
40 接続端子
41 マグネット
42 多極着磁マグネット
51 取付部
52a,52b ピボットホルダ
53 サポートパイプ
54a,54b プレート
55 連結ロッド
56 駆動ロッド
57 リンクプレート
58 マップ
61 マップ
62 ワイパアーム
A 制動判定位置
1 制動開始位置
2 制動開始位置

Claims (4)

  1. 電動モータによりワイパアームを上反転位置と下反転位置との間で往復払拭動作させるワイパ装置の制御方法であって、
    前記ワイパアームは、前記両反転位置の少なくとも何れか一方の近傍において、前記ワイパアームの速度と負荷に基づいて算出された制動開始位置から前記両反転位置に向かって減速制御されることを特徴とするワイパ装置の制御方法。
  2. 請求項1記載のワイパ装置の制御方法において、前記ワイパアームの速度は、前記電動モータの回転に伴って出力されるモータパルス周期に基づいて検出されることを特徴とするワイパ装置の制御方法。
  3. 請求項1または2記載のワイパ装置の制御方法において、前記電動モータはパルス幅変調方式によってパルス駆動され、前記ワイパアームの負荷は、前記パルスのON時間とOFF時間の比に基づいて検出されることを特徴とするワイパ装置の制御方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のワイパ装置の制御方法において、前記ワイパアームの前記制動開始位置は、前記ワイパアームの速度と負荷をパラメータとするマップによって決定されることを特徴とするワイパ装置の制御方法。
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