JP2020131885A - ワイパ装置並びにワイパ制御装置及びワイパ制御方法 - Google Patents

ワイパ装置並びにワイパ制御装置及びワイパ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】払拭面の様々な状態に対応した制御を行い、ブレードのオーバーランを抑制し、スティックスリップやAピラーへの干渉を防止する。【解決手段】ガラス面上の上下反転位置間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、ワイパブレードを駆動するためのモータ2と、モータの動作を制御するワイパ制御装置21と、を有するワイパ装置において、ワイパ制御装置21に、モータの負荷を検出する負荷検出部23と、検出された負荷の値と閾値とを比較するポイント値比較部27と、比較結果に基づきワイパブレードの反転位置を制御する反転位置補正部28と、を設ける。反転位置補正部28は、ガラス面の状態に応じて変化する負荷に対応してワイパブレードの反転位置を適宜制御し、上反転位置をオーバーランしてしまうおそれがある場合、反転位置を通常よりも手前となるよう制御し、ブレードのオーバーランを防止する。【選択図】図4

Description

本発明は、車両用ワイパ装置に関し、特に、払拭面の状態変化に伴うワイパブレードのスティックスリップ動作を抑制し得るワイパ装置並びにワイパ制御装置・制御方法に関する。
従来より、自動車等の車両に搭載されているワイパ装置では、電流センサやモータの回転パルス等によりワイパモータの負荷状態を検出し、過負荷状態の場合にはモータの出力を制限したり、モータを停止させたりすることによりモータの損傷防止を図っている。また、近年では、特許文献1のように、モータの駆動デューティや速度、電圧などに基づいて負荷をポイント化し、その累積値に応じてモータの過負荷制御処理を実行する方式も提案されている。
特許4607012号公報 特開2000−255384号公報 特開2001−97187号公報
しかしながら、従来の負荷検出方式では、払拭面の様々な状態から生じる負荷を的確に検出することができず、ワイパブレード(以下、適宜ブレードと略記する)の動作が不安定になるという問題があった。例えば、払拭面がウエット状態(湿潤状態)ではなく、ドライ(乾燥状態)あるいはセミドライ状態(半乾燥状態)の場合、従来の制御では、動作抵抗が大きくなるとモータの出力を上げて速度を上昇させ、ブレードが目標速度を超えたところで速度を低下させる。ところが、ドライあるいはセミドライ状態でブレード速度を上げた後、速度が落ちきらずに上反転位置に至ると、イナーシャにより、ブレードが上反転位置で停止できずオーバーランするおそれがある。すると、ブレードが車両のAピラー近傍の水たまりの上を滑り、スティックスリップが発生したり、ブレードがAピラーと干渉したりするおそれがあるという問題があった。
本発明の目的は、払拭面の様々な状態に対応して反転位置の制御を行い、ブレードのオーバーランを抑制し、スティックスリップやAピラーへの干渉を防止することにある。
本発明のワイパ装置は、払拭面上に配置され、前記払拭面上に設定された下反転位置と上反転位置の間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、前記ワイパブレードを駆動するためのモータと、前記モータの動作を制御する制御装置と、を有するワイパ装置であって、前記制御装置は、前記モータの負荷を検出する負荷検出部と、前記負荷検出部によって検出された負荷の値と、予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、前記閾値比較部の比較結果に基づき、前記ワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、モータの負荷を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷の値と、予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、閾値比較部の比較結果に基づき、ワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部とを設けることにより、払拭面の状態に応じて変化する負荷に対応してブレードの反転位置を適宜制御する。これにより、例えば、ガラス面がドライあるいはセミドライ状態にあり、モータが高負荷対応で駆動され、通常の上反転位置までにブレード速度が落ちきらず、上反転位置をオーバーランしてしまうおそれがある場合であっても、反転位置が通常よりも手前となるよう制御される。このため、ブレードが上反転位置からオーバーランしてしまうのを抑えることができ、Aピラー近傍の水たまりの上でスティックスリップしたり、Aピラーと干渉したりするという事態を防止することが可能となる。
前記ワイパ装置において、前記負荷検出部は、前記ワイパブレードが下反転位置から上反転位置に移動する往路動作の際に前記モータの負荷を検出し、前記反転位置制御部は、前記往路動作における前記モータの負荷の値と前記閾値との比較結果に基づいて、前記上反転位置における前記ワイパブレードの反転位置を補正する反転位置補正処理を実施するようにしても良い。その場合、前記反転位置補正処理を、前記往路動作ごとに毎回実施するようにしても良い。
また、本発明によるワイパ制御装置は、払拭面上に配置され、前記払拭面上に設定された下反転位置と上反転位置の間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、前記ワイパブレードを駆動するためのモータと、を有するワイパ装置の動作を制御するワイパ制御装置であって、該制御装置は、前記モータの負荷を検出する負荷検出部と、前記負荷検出部によって検出された負荷の値と、予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、前記閾値比較部の比較結果に基づき、前記ワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部と、を有することを特徴とする。
さらに、本発明によるワイパ制御方法は、払拭面上に配置され、前記払拭面上に設定された下反転位置と上反転位置の間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、前記ワイパブレードを駆動するためのモータと、を有するワイパ装置の制御方法であって、前記モータの負荷を検出し、検出された前記モータの負荷の値と、予め設定された閾値とを比較し、前記比較結果に基づき、前記ワイパブレードの反転位置を制御することを特徴とする。
本発明のワイパ装置によれば、モータの負荷を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷の値と予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、閾値比較部の比較結果に基づきワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部と、を有する制御装置を備えることにより、払拭面の状態によって変化する負荷に対応して、ブレードの反転位置を適宜制御することが可能となる。このため、通常の反転位置までにブレード速度が落ちきらない場合であっても、通常よりも手前に反転位置を制御でき、ブレードが反転位置からオーバーランするのを防止することが可能となる。
本発明のワイパ制御装置によれば、モータの負荷を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷の値と予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、閾値比較部の比較結果に基づきワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部と、を設けたので、払拭面の状態によって変化する負荷に対応して、ブレードの反転位置を適宜制御することが可能となる。このため、通常の反転位置までにブレード速度が落ちきらない場合であっても、通常よりも手前に反転位置を制御でき、ブレードが反転位置からオーバーランするのを防止することが可能となる。
本発明のワイパ制御装置によれば、モータの負荷を検出し、検出されたモータの負荷の値と予め設定された閾値とを比較し、この比較結果に基づきワイパブレードの反転位置を制御するようにしたので、払拭面の状態によって変化する負荷に対応して、ブレードの反転位置を適宜制御することが可能となる。このため、通常の反転位置までにブレード速度が落ちきらない場合であっても、通常よりも手前に反転位置を制御でき、ブレードが反転位置からオーバーランするのを防止することが可能となる。
本発明の一実施形態であるワイパ装置に使用されるモータユニットの構成を示す説明図である。 図1のモータユニットにおけるマグネットとホールICの関係及びホールICの出力信号(モータパルス)を示す説明図である。 モータの制御系の構成を示す説明図である。 本発明のモータ制御装置における反転位置補正処理系のシステム構成を示すブロック図である。 反転位置補正処理における制御手順を示すフローチャートである。 反転位置補正処理を実施した場合のブレードの動作を示す説明図である。 ウエットオフセット係数Kを用いて総合動作ポイントを算出した場合におけるウエット状態とセミドライ状態の累積ポイント値を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態であるワイパ装置に使用されるモータユニットの構成を示す説明図である。図1のモータユニット1は、自動車用ワイパ装置の駆動源として使用され、フロントガラス面(払拭面)上に配置されたワイパブレードを上下反転位置間において往復動させる。
モータユニット1は、モータ2とギアボックス3とから構成されている。モータ2のモータ軸4の回転はギアボックス3内にて減速され、出力軸5に出力される。モータ軸4は、有底筒状のヨーク6に回動自在に軸承されている。モータ軸4には、コイルが巻装されたアーマチュアコア7とコンミテータ8が取り付けられている。ヨーク6の内面には、複数の永久磁石9が固定されている。コンミテータ8には、給電用のブラシ10が摺接している。モータ2の速度(回転数)は、ブラシ10に対する供給電流量によって制御される。
ヨーク6の開口側端縁部には、ギアボックス3のケースフレーム11が取り付けられている。モータ軸4の先端部は、ヨーク6から突出してケースフレーム11内に収納される。モータ軸4の先端部には、ウォーム12が形成されている。ウォーム12には、ケースフレーム11に回動自在に支持されたウォーム歯車13が噛合している。ウォーム歯車13には、その同軸上に小径の第1ギア14が一体的に設けられている。第1ギア14には、大径の第2ギア15が噛合している。第2ギア15には、ケースフレーム11に回動自在に軸承される出力軸5が一体に取り付けられている。なお、図示されていないが、モータ軸4には、前記ウォーム12に隣接してそのねじ方向とは逆向きのもう1つのウォームが形成されている。このウォームの回転は、前述のウォーム歯車13、第1ギア14と同様の減速部材により、第2ギア15に伝達される。
モータユニット1では、モータ2の駆動力は、ウォーム12、ウォーム歯車13、第1ギア14、第2ギア15を経て減速された状態で出力軸5に出力される。出力軸5には、ワイパ装置のクランクアーム(図示せず)が取り付けられている。モータ2が作動すると出力軸5を介してクランクアームが駆動され、クランクアームと接続されたリンク機構を介してワイパアームが作動する。ワイパアームにはワイパブレードが取り付けられており、ワイパブレードは、モータ2の回転に伴って、フロントガラス面上において往復払拭動作を行う。
モータ軸4には、多極着磁マグネット16(以下、マグネット16と略記する)が取り付けられている。これに対しケースフレーム11内には、マグネット16の外周部と対向するように、ホールIC17が設けられている。図2は、マグネット16とホールIC17の関係及びホールIC17の出力信号(モータパルス)を示す説明図である。ホールIC17は、図2に示すように、モータ軸4の中心に対して90度の角度差を持った位置に2個(17A,17B)設けられている。モータ2では、マグネット16は6極に着磁されており、モータ軸4が1回転すると各ホールIC17からは6周期分のパルス出力が得られる。
ホールIC17A,17Bからは、図2の右側に示すように、その位相が1/4周期ずれたパルス信号が出力される。したがって、ホールIC17A,17Bからのパルスの出現タイミングを検出することにより、モータ軸4の正回転又は逆回転の回転方向が判別でき、これによりワイパ動作の往路/復路の判別を行うことができる。また、ホールIC17A,17Bでは、その何れか一方のパルス出力の周期からモータ軸4の回転速度を検出できる。モータ軸4の回転数とブレードの速度との間には、減速比及びリンク動作比に基づく相関関係が存在しており、モータ軸4の回転数からブレードの速度も算出できる。
第2ギア15の底面には、絶対位置検出用のマグネット18が取り付けられている。ケースフレーム11には、プリント基板19が取り付けられている。プリント基板19の上には、マグネット18と対向するようにホールIC20が配置されている。マグネット18は、第2ギア15の底面上に1個設けられており、ブレードが下反転位置に来たときホールIC20と対向する。第2ギア15には、前述のようにクランクアームが取り付けられ、ブレードを往復動させるため180度回転する。第2ギア15が回転しブレードが下反転位置に来ると、ホールIC20とマグネット18が対向してパルス信号が出力される。なお、出力軸5にリレープレートを取り付け、このリレープレートを用いてワイパアームの位置検出を行い、絶対位置信号を得ても良い。
ホールIC17,20からのパルス出力は、ワイパ制御装置21に送られる。図3は、モータ2の制御系の構成を示す説明図である。ワイパ制御装置21のCPU22は、ホールIC20からのパルス出力を絶対位置信号として用いてブレードの位置を認識する。ホールIC17からのパルス信号は、ブレードの相対位置信号として用いられ、絶対位置信号が得られた後のパルス数をカウントすることにより、CPU22はブレードの現在位置を認識する。ここでは、ホールIC20からの下反転位置を示す絶対位置信号と、ホールIC17からのパルス数の組み合わせによって、ブレードの現在位置を検出する。このようにしてワイパ制御装置21はブレードの現在位置と速度を認識し、そのデータに基づいてモータ2を制御する。
モータ2は、ホールIC17のモータパルスからその速度(回転数)が検出され、フィードバック制御される。また、モータ2に対してはPWM制御が実行され、CPU22は、電源電圧をON/OFFさせることにより印加電圧を実効的に変化させ、ブラシ10の電流量を変えてモータ2の速度を制御する。すなわち、CPU22は、ホールIC17のモータパルスに基づいてモータ速度を算出すると共に、その値に応じてPWM制御のON期間の時比率(デューティ)を設定する。
一方、CPU22では、このようにして算出,設定されたモータ速度やデューティ及び電源電圧に基づいて反転位置補正処理が行われる。反転位置補正処理では、まず、モータ速度、デューティ、電源電圧を用いて総合動作ポイントを算出し、この総合動作ポイントからマップを参照して負荷ポイントを求める。負荷ポイントは、モータ2の負荷状態を示す値であり、ガラス面がウエット状態のときは負荷が小さいため小さく、ドライあるいはセミドライ状態のときは負荷が大きいため大きくなるように設定されている。CPU22は、総合動作ポイントから求めた負荷ポイントを累積して累積ポイント値を算出し、この累積ポイント値と予め設定された閾値と比較する。そして、累積ポイント値がこの閾値を超えたときは、上反転位置でオーバーランするおそれがあると判断し、上反転位置を手前側に補正する補正処理を実行し、オーバーランを防止する。以下、この反転位置補正処理について説明する。
図4はCPU22における反転位置補正処理系のシステム構成を示すブロック図、図5は反転位置補正処理における制御手順を示すフローチャートである。図4に示すように、CPU22には、ガラス面上におけるブレード動作に応じてモータ2に加わる負荷を検出する負荷検出部23が設けられている。負荷検出部23には、モータ速度とデューティ、電源電圧から総合動作ポイントを算出するポイント値算出部24と、総合動作ポイントから負荷ポイントを求める負荷ポイント算出部25、得られた負荷ポイントを累積するポイント値累積部26が設けられている。
ポイント値算出部24は、モータ速度から速度ポイントPs、デューティからデューティポイントPd、電源電圧から電圧ポイントPvをそれぞれ求め総合動作ポイントを算出する。この場合、ポイント値算出部24は、反転位置補正処理に際しては、Ps,Pd,Pvの各値に加え、所定のウエットオフセット係数Kを用いて総合動作ポイントを算出する。負荷ポイント算出部25は、ROM31に格納された負荷ポイントマップ32にアクセスし負荷ポイントを算出する。ROM31には、ウエットオフセット係数Kも格納されている。ポイント値算出部24の後段には、算出した負荷ポイントを累積するポイント値累積部26が設けられている。
また、CPU22には、ポイント値累積部26にて累積された負荷ポイント(累積ポイント値)を、モータ2に加わる負荷の値として、ROM31に格納された閾値と比較するポイント値比較部(閾値比較部)27が設けられている。さらに、ポイント値比較部27の後段には、負荷検出部23にて検出された負荷の値と閾値との比較結果に基づき反転位置の補正処理を行う反転位置補正部(反転位置制御部)28、反転位置補正部28にて設定された反転位置にてブレードを反転させるようモータ2を駆動させるモータ動作指令部29が設けられている。
このようなCPU22では、ワイパ動作の往路払拭時(下反転位置→上反転位置)に、図5の示すような処理が例えば3ms間隔で実施される。ここでは、往路払拭に設定された所定の負荷計算領域X(例えば、往路払拭領域の全動作角度を100としたとき、下反転位置から25〜75の領域)にて図5の処理が実施され、必要に応じて反転位置が補正される。この場合、ガラス面の状態は1払拭ごとに変化するため、数払拭分のデータを累積して処理を行うと却って算出結果が安定しない可能性があることから、図5の反転位置補正処理は、1往路動作ごとに毎回別個に実施される。
図5の処理ではまず、ステップS1〜S3にて、モータ速度、モータデューティ、電源電圧が検出される。モータ速度は、ホールIC17からのパルス信号を用いて検出される(ステップS1)。ここでは、パルス信号周期(Hz)をそのままモータ速度として使用するが、パルス周期から求めた回転数(rpm)によって制御を行っても良い。次に、ステップS2にてデューティを検出する。モータ2のデューティは、モータパルスに基づいてフィードバック制御されており、現在のモータデューティをここで取得する。さらに、ステップS3にてバッテリ(電源)電圧を検出する。この場合、S1〜S3の処理は前述の順序には限定されず、何れを先に行っても良い。
ステップS1〜S3にて取得されたモータ速度、デューティ、電源電圧はそれぞれポイント化され(速度ポイントPs、デューティポイントPd、電圧ポイントPv)、これらに基づいて、総合動作ポイントが算出される(ステップS4)。この際、速度ポイントPsは「モータ速度(Hz)/36」、デューティポイントPdは「デューティ%」、電圧ポイントPvは「(電圧AD値×8/24)−208、などの形で調整されてポイント化される。当該システムでは、各検出値をポイント化した上で、速度ポイントPs、デューティポイントPd、電圧ポイントPvに加え、ウエットオフセット係数K(本実施形態ではK=80)を用いて総合動作ポイントを算出する。すなわち、総合動作ポイントは次式にて算出される。
総合動作ポイント=Pd−Ps+Pv+K (式1)
なお、負荷計算領域X以外の領域では、ポイント値算出部24は、前記Ps、Pd、Pvの3つのポイント(Kはなし)を用いて総合動作ポイントを算出し、負荷ポイントマップ32から負荷ポイントを求める。求めた負荷ポイントはポイント値累積部26にて累積され、その値(累積ポイント値)に基づいてモータ2の負荷状態を判別する(過負荷検出処理)。そして、過負荷の場合には、モータ2を停止させたり、減速させたりする過負荷対応処理が実施される。
このようにして総合動作ポイントを求めた後、ステップS5に進み、負荷ポイントマップ32を参照して負荷ポイントを求める。負荷ポイントマップ32には、総合動作ポイントと負荷ポイントとの関係が示されており、例えば、電源電圧が12Vの場合、デューティが80%でモータ速度(モータパルス)が250Hzのときは、「+10」が負荷ポイントとして設定されている。デューティが同じ80%の場合でも、モータ速度が500Hzの場合には負荷が軽いと判断され、負荷ポイントは「0」となるが、モータ速度が200Hzの場合には負荷が重いと判断され、その値は「+15」となる。
また、モータ速度が同じ250Hzの場合でも、デューティが60%zの場合には通常負荷と判断され「0」となるが、デューティが100%の場合には負荷が重いと判断され「+15」が負荷ポイントとなる。これに対し、デューティが80%の場合でもモータ速度が1000Hzになると、負荷が軽いと判断され負荷ポイントは「−5」となる。なお、モータ停止時には、負荷ポイントとして「−20」が設定されている。
さらに、電源電圧が15Vとなると、負荷ポイントマップ32の値も変化する。この場合、電源電圧の上昇により電流量が増加するため、前述同様の条件(デューティ:80%,モータ速度:250Hz)の場合でも負荷ポイントが「+15」となる。これに対し、電源電圧が低下すると電流量が減少するため、同様の条件の場合でも負荷ポイントが小さくなる。
ポイント値算出部24は、このような負荷ポイントマップ32にアクセスし、それを参照しつつモータの現状に応じた負荷ポイントを取得する(ステップS5)。負荷ポイントを取得した後、ステップS6に進み、ポイント値累積部26によって、その値をこれまでに取得した負荷ポイントに積算する。この積算された累積ポイント値はRAM33(記憶部)に格納され、次回のステップS6における処理のとき、ポイント値累積部26から呼び出される。
累積ポイント値は、ガラス面がドライやセミドライ状態となっていると、高負荷状態が続き+の負荷ポイントが連続するため、正の大きな値となる。一方、ウエット状態のきは通常負荷や軽負荷の状態が続き、0や−の負荷ポイントとなるため、小さな値となる。すなわち、累積ポイント値には、負荷計算領域Xの表面状態が反映される。したがって、これを見れば、現在、モータ2がどのような状況で駆動されているかが分かり、その値が一定以上となった場合には、オーバーランのおそれがあると判断される。なお、ここでは累積ポイント値が0以下の場合は全て0とし、また、負荷計算領域Xにてブレードが停止した場合は累積ポイント値をクリア(=0)し、再び動き出したタイミングで再計算を行う。
そこで、累積ポイント値が得られると、次にステップS7に進み、その値をオーバーラン判別用の閾値と比較する。この閾値は、予め実験によって、これがある値以上となるとオーバーランが生じる可能性が高いポイント値を測定しておき、それをROM31に格納しておく。例えば、累積ポイント値が「400」を超えるとオーバーランが生じる可能性が高い場合には、閾値として「400」を設定する。累積ポイント値が閾値を超えない場合には、オーバーランが生じる可能性は低いと判断しルーチンを抜ける。これに対し、累積ポイント値が閾値を超えた場合にはステップS8に進み、まず現在の累積ポイント値をRAM33に記憶した後、ステップS9にて反転位置補正処理を行う。
ステップS9の処理は反転位置補正部28によって行われ、オーバーランが生じる可能性が高いと判断された場合、ブレードの作動角を狭め、上反転位置を手前側(下反転位置側)に移動させる。図6は反転位置補正処理を実施した場合のブレードの動作を示す説明図である。図6に示すように、反転位置補正処理が実行されると、反転位置補正部28により上反転位置がU0からU1に変更され、変更された位置を基準としてブレードが駆動される。この場合、通常の上反転位置からの補正量δは、累積ポイント値によって決定される。つまり、ワイパ制御装置21は、負荷計算領域Xの表面状態に応じて、通常の上反転位置U0よりも手前を反転目標位置(位置U1)としてモータ2を制御する。
この場合、本実施の形態では、総合動作ポイントを算出する際、Pd,Ps,Pvに加えて、ウエットオフセット係数Kを用いて演算を行っている(式1)。図7は、K=80を用いて総合動作ポイントを算出した場合におけるウエット状態とセミドライ状態の累積ポイント値を示す説明図である。図7に示すように、K=80を用いると、K=0の場合(破線)に比して、ウエット状態とセミドライ状態の累積ポイント値の差が大きくなり、両者の区別が容易となる。そして、例えば、累積ポイント値=400を閾値として反転位置補正を行うことにより、セミドライ状態のときのオーバーラップ現象を有効に抑制することが可能となる。
これにより、ガラス面がドライあるいはセミドライ状態にあり、モータ2が高負荷対応で駆動されていても、ブレードが通常よりも手前側で反転動作を行うようになる。このため、補正された反転位置U1までにブレード速度が落ちきらない状態のときでも、通常の上反転位置U0近傍にてブレードが停止し、ブレードのオーバーランを防止することができる。したがって、ブレードがオーバーランしAピラー近傍の水たまりに入り込むのを防止でき、上反転位置近傍でのスティックスリップも抑えられる。また、ブレードのオーバーランを抑えることができるため、ブレードがAピラーと干渉してしまうという事態も防止できる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の負荷ポイントマップ32における負荷ポイントあくまでも一例であり、そのポイント値や総合動作ポイントとの関係は適宜変更可能である。また、ウエットオフセット係数Kの値(=80)も車種やモータの仕様によって適宜変更可能であり、ガラス面の傾斜や表面コーティングの状況に応じて60や100など50〜120程度の値とすることもできる。さらに、前述の実施形態では、上反転位置における反転位置の補正を行う処理形態について述べたが、復路動作(上反転位置→下反転位置)における負荷を検出して、下反転位置での反転位置を補正することも可能である。
加えて、前述の実施形態では3つのパラメータによって総合動作ポイントを算出し、そこから負荷ポイントを決定しているが、それらに加えて、雰囲気温度に応じてマップ中の負荷ポイントを補正するようにしても良い。例えば、モータ2の近傍にサーミスタ等を配すると共に、前述の負荷ポイントを雰囲気温度25℃のときの値とし、温度が10℃変化するごとに5ポイントずつ増減させるようにしても良い。すなわち、温度が35℃の場合には+5ポイント、温度が15℃の場合には−5ポイントの補正を行って負荷ポイントマップ32を使用する。これにより、さらに反転位置補正処理の精度を向上させることができ、製品信頼性の向上が図られる。
一方、前述の実施の形態では、2個のブラシによって正逆転を行うモータを使用した場合について説明したが、ブラシを使わずにモータの制御を行うブラシレスモータを用いた場合や、3個のブラシを用いて(Common, Hi, Lo)モータ回転数を変化させるタイプのモータを使用した場合にも本発明は適用可能である。加えて、前述の実施の形態では、ギアボックス3を備えたモータユニットについて述べたが、ギアボックス3を有さないモータに本発明を適用することも可能である。
前述の実施の形態では本発明をワイパ装置用モータの制御に適用した例を示したが、その適用対象はこれには限定されず、自動車のテールゲートやスライドドア、パワーウインド、サンルーフなどに使用されるモータにも適用可能である。また、本発明の制御方法・装置は、自動車用のみならず、各種電動機器用のモータにも適用可能である。
1 モータユニット
2 モータ
3 ギアボックス
4 モータ軸
5 出力軸
6 ヨーク
7 アーマチュアコア
8 コンミテータ
9 永久磁石
10 ブラシ
11 ケースフレーム
12 ウォーム
13 ウォーム歯車
14 第1ギア
15 第2ギア
16 マグネット
17 ホールIC
17A,17B ホールIC
18 マグネット
19 プリント基板
20 ホールIC
21 ワイパ制御装置
22 CPU
23 負荷検出部
24 ポイント値算出部
25 負荷ポイント算出部
26 ポイント値累積部
27 ポイント値比較部
28 反転位置補正部
29 モータ動作指令部
31 ROM
32 負荷ポイントマップ
33 RAM
K ウエットオフセット係数
Pd デューティポイント
Ps 速度ポイント
Pv 電圧ポイント
U0 上反転位置(通常)
U1 反転位置(補正後)
X 負荷計算領域
δ 補正量

Claims (5)

  1. 払拭面上に配置され、前記払拭面上に設定された下反転位置と上反転位置の間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、
    前記ワイパブレードを駆動するためのモータと、
    前記モータの動作を制御する制御装置と、を有するワイパ装置であって、
    前記制御装置は、
    前記モータの負荷を検出する負荷検出部と、
    前記負荷検出部によって検出された負荷の値と、予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、
    前記閾値比較部の比較結果に基づき、前記ワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部と、を有することを特徴とするワイパ装置。
  2. 請求項1記載のワイパ装置において、
    前記負荷検出部は、前記ワイパブレードが下反転位置から上反転位置に移動する往路動作の際に前記モータの負荷を検出し、
    前記反転位置制御部は、前記往路動作における前記モータの負荷の値と前記閾値との比較結果に基づいて、前記上反転位置における前記ワイパブレードの反転位置を補正する反転位置補正処理を実施することを特徴とするワイパ装置。
  3. 請求項2記載のワイパ装置において、
    前記反転位置補正処理は、前記往路動作ごとに毎回実施されることを特徴とするワイパ装置。
  4. 払拭面上に配置され、前記払拭面上に設定された下反転位置と上反転位置の間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、前記ワイパブレードを駆動するためのモータと、を有するワイパ装置の動作を制御するワイパ制御装置であって、
    該制御装置は、
    前記モータの負荷を検出する負荷検出部と、
    前記負荷検出部によって検出された負荷の値と、予め設定された閾値とを比較する閾値比較部と、
    前記閾値比較部の比較結果に基づき、前記ワイパブレードの反転位置を制御する反転位置制御部と、を有することを特徴とするワイパ制御装置。
  5. 払拭面上に配置され、前記払拭面上に設定された下反転位置と上反転位置の間にて往復払拭動作を行うワイパブレードと、前記ワイパブレードを駆動するためのモータと、を有するワイパ装置の制御方法であって、
    前記モータの負荷を検出し、
    検出された前記モータの負荷の値と、予め設定された閾値とを比較し、
    前記比較結果に基づき、前記ワイパブレードの反転位置を制御することを特徴とするワイパ制御方法。
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