JP5138951B2 - モータ - Google Patents
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Description
すなわち、このワイパモータは、第一ブラシと第二ブラシと第三ブラシとを備えており、これらの三つのブラシは同一の周方向幅をそれぞれ有するとともに、コンミテータ(整流子)の同一面上に所定角度をもって対向配置されており、スイッチング操作により、第一ブラシおよび第二ブラシを介してアーマチュアに給電して低速運転したり、第二ブラシおよび第三ブラシを介してアーマチュアに給電して高速運転したりすることができるようになっている。
(1)コンミテータを有するアーマチュアと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられた第一ブラシと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられ、前記第一ブラシに対して対向して配置された共通ブラシと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられ、 前記第一ブラシに対して前記アーマチュアの回転方向に所定角度ずれて配置された第二ブラシと、
前記第一ブラシに通電する第一接続部および前記第二ブラシに通電する第二接続部を有する通電切替手段と、
前記通電切替手段によって前記第一ブラシに通電した時に、前記第一接続部と前記第一ブラシに電気的に接続される前記第二ブラシを離間させる第一離間手段と、
前記通電切替手段によって前記第二ブラシに通電した時に、前記第二接続部と前記第二ブラシに電気的に接続される前記第一ブラシを離間させる第二離間手段と、
を備えることを特徴とするモータ。
すなわち、図1に示されたワイパモータ1は、本実施の形態に係る速度切り替え式モータ(以下、駆動モータという。)10とウオーム歯車減速装置2とを備えている。
ギヤケース3内には後記するシャフトが挿入されており、シャフトの先端部にはウオーム4が一体的に設けられている。ウオーム4にはウオームホイール5が噛み合わされている。ウオームホイール5には中間歯車6を介して駆動歯車7が噛み合わされており、駆動歯車7の中心軸上には出力軸8が固定されている。
出力軸8の突出端部にはワイパアームに連動したクランク9(図1の想像線参照。)が、突出端部に形成されたテーパ部に嵌合されて図示しない雄ねじ部にナットを螺合されて連結されている。
一対のマグネット13、13は断面が円弧状の永久磁石であって、内側N極/外側S極および内側S極/外側N極に構成されており、ヨーク12の内周面に互いに対向するように配置されている。
すなわち、アーマチュア14のシャフト15はヨーク12の中心線上に軸架されており、閉塞壁側軸受16およびギヤケース3に固定された開口側軸受17によって回転自在に支承されている。
シャフト15の中間部の外周にはコア18が固定されており、コア18にはコイル線材19が巻装されている。
本実施の形態においては、アーマチュア14はコア18と巻装されたコイル線材19とによって12個の磁極を構成している。
ブラシ装置30は絶縁性を有する樹脂が使用されて平板形状に形成されたブラシホルダステー31を備えており、ブラシホルダステー31は駆動モータ10のブラケット10aに固定されている。
すなわち、共通ブラシ32と第一ブラシ33とは互いに周方向に180度離れた位置にそれぞれ配置されており、第二ブラシ34は共通ブラシ32から周方向に所定角度(本実施の形態では約120度)離れた位置であって、第一ブラシ33から周方向に所定角度(本実施の形態では約60度)離れた位置に配置されている。
共通ブラシ32、第一ブラシ33および第二ブラシ34には、通電するためのピグテール37の一端部が挿入されている。
スイッチ42は、共通ブラシ32に通電する共通接続部43と、第一ブラシ33に通電する第一接続部44と、第二ブラシ34に通電する第二接続部45と、を備えている。
第二ブラシ34には第一離間手段としての第一形状記憶合金51が取り付けられており、第一形状記憶合金51はスイッチ42による第一ブラシ33への通電時に、第一接続部44と第一ブラシ33に電気的に接続される第二ブラシ34を離間させるように構成されている。
第一ブラシ33には第二離間手段としての第二形状記憶合金52が取り付けられており、第二形状記憶合金52はスイッチ42による第二ブラシ34への通電時に、第二接続部45と第二ブラシ34に電気的に接続される第一ブラシ33を離間させるように構成されている。
第一接続部44、第一形状記憶合金51、第一ブラシ33、コンミテータ20、共通ブラシ32は直列に接続されている。
第二接続部45、第二形状記憶合金52、第二ブラシ34、コンミテータ20、共通ブラシ32は直列に接続されている。
ブラシホルダステー31のブラシホルダ35に対向する部位にはガイド溝61が形成されており、ガイド溝61には係止部としてのスライダ62が径方向に摺動し得るように嵌入されている。スライダ62には連結凸部63が突設されており、連結凸部63は第一ブラシ33に没設された連結凹部64に嵌入されている。したがって、第一ブラシ33はスライダ62と共に摺動するようになっている。
スライダ62のコンミテータ20側の端部には取付溝65が形成されている。
また、ブラシホルダステー31の外周のガイド溝61に対向する部位には外周溝66が形成されている。
第二形状記憶合金52は細長い棒状に形成されており、クランク形状(図2参照)に屈曲されている。
第二形状記憶合金52の中央部52aはスライダ62の取付溝65にコンミテータ20側から嵌入されており、第二形状記憶合金52の両端部52b、52bは外周溝66にそれぞれ引っ掛けられている。
したがって、第二形状記憶合金52が縮むと、第一ブラシ33はスライダ62と共に、コンミテータ20から離反する方向に移動することになる。
図2に示されているように、第二形状記憶合金52の両端部は第二接続部45と第二ブラシ34のピグテール37とにそれぞれ電気的に接続されている。
なお、第一形状記憶合金51の両端部は第一接続部44と第二ブラシ34のピグテール37とにそれぞれ電気的に接続されている。
この励磁した所定の磁極の磁束がステータ11の界磁束を切ることにより、アーマチュア14は回転する。
この際、第一形状記憶合金51に通電すると、第一形状記憶合金51が発熱して予め記憶した形状に変形(短縮)することにより、第二ブラシ34をコンミテータ20から離間させる。
このため、回転のために使用されない第二ブラシ34がアーマチュアコイルの回転磁界にアンバランスを発生させたり、アーマチュア14にブレーキトルクを及ぼしたりするのを防止することができるので、ワイパモータの振動や騒音等の弊害が派生するのを未然に防止することができる。
この励磁した所定の磁極の磁束がステータ11の界磁束を切ることにより、アーマチュア14は回転する。
この際、第二形状記憶合金52に通電すると、第二形状記憶合金52が発熱して予め記憶した形状に変形(短縮)することにより、第一ブラシ33をコンミテータ20から離間させる。
このため、回転のために使用されない第二ブラシ34がアーマチュアコイルの回転磁界にアンバランスを発生させたり、アーマチュア14にブレーキトルクを及ぼしたりするのを防止することができるので、ワイパモータの振動や騒音等の弊害が派生するのを未然に防止することができる。
出力軸8は図示しないワイパアームに連動したクランク9を回転させる。
クランク9は図示しないリンク機構によってアーマチュア14の回転運動をワイパアームを往復揺動させる往復揺動運動に変換することにより、フロントウインドガラスを払拭させる。
本実施の形態によれば、駆動モータ10の駆動電気回路40の抵抗値を小さく抑制することができるので、駆動モータ10の高効率化(銅損低減)に寄与することができる。
本実施の形態によれば、一対二組のブラシを設けることにより、ワイパ装置の高速運転時に駆動モータ10を進角で対応することができるので、通常の高速運転作動よりも寿命を向上させることができる。
この場合にも、駆動モータ10の駆動電気回路40の抵抗値を小さく抑制することができるので、駆動モータ10の高効率化(銅損低減)に寄与することができる。
20…コンミテータ、
30…ブラシ装置、31…ブラシホルダステー、32…共通ブラシ、33…第一ブラシ、34…第二ブラシ、35…ブラシホルダ、36…ブラシスプリング、37…ピグテール、38…第三ブラシ、
40…駆動電気回路、41…バッテリー、42…切替スイッチ、43…共通接続部、44…第一接続部、45…第二接続部、
51…第一形状記憶合金、52…第二形状記憶合金、
61…ガイド溝、62…スライダ(係止部)、63…連結凸部、64…連結凹部、65…取付溝、66…外周溝。
Claims (12)
- コンミテータを有するアーマチュアと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられた第一ブラシと、
前記コンミテータに接近自在に取り付けられ、前記第一ブラシに対して対向して配置された共通ブラシと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられ、 前記第一ブラシに対して前記アーマチュアの回転方向に所定角度ずれて配置された第二ブラシと、
前記第一ブラシに通電する第一接続部および前記第二ブラシに通電する第二接続部を有する通電切替手段と、
前記通電切替手段によって前記第一ブラシに通電した時に、前記第二ブラシを離間させる第一離間手段と、
前記通電切替手段によって前記第二ブラシに通電した時に、前記第一ブラシを離間させる第二離間手段と、
前記第一ブラシと前記共通ブラシと前記第二ブラシとが組み付けられたブラシホルダステーと、
を備えており、
前記第一離間手段は、前記ブラシホルダステーに形成された第一ガイド溝と、前記第一ガイド溝に対して径方向に摺動するように嵌入され、前記第一ブラシに機械的かつ電気的に接続された第一スライダと、前記ブラシホルダステーと前記第一スライダとの間に設けられ、通電による発熱により縮む形状記憶合金と、を有し、
前記第二離間手段は、前記ブラシホルダステーに形成された第二ガイド溝と、前記第二ガイド溝に対して径方向に摺動するように嵌入され、前記第二ブラシに機械的かつ電気的に接続された第二スライダと、前記ブラシホルダステーと前記第二スライダとの間に設けられ、通電による発熱により縮む形状記憶合金と、を有する、
ことを特徴とするモータ。 - 前記第一ブラシには第一連結凹部が形成され、前記第一スライダには前記第一連結凹部に嵌入する第一連結凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。 - 前記第二ブラシには第二連結凹部が形成され、前記第二スライダには前記第二連結凹部に嵌入する第二連結凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1または2記載のモータ。 - 前記第一離間手段は前記第二ブラシに直列に接続され、前記第二離間手段は前記第一ブラシに直列に接続されている、
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のモータ。 - 前記第一離間手段は前記第二ブラシと並列に接続され、前記第二離間手段は前記第一ブラシと並列に接続されている、
ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のモータ。 - コンミテータを有するアーマチュアと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられた第一ブラシと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられ、 前記第一ブラシに対して前記アーマチュアの回転方向に所定角度ずれて配置された第二ブラシと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられ、 前記第一ブラシに対して前記アーマチュアの回転方向に所定角度ずれて配置された第三ブラシと、
前記コンミテータに接近離反自在に取り付けられ、 前記第三ブラシに対して対向して配置された第四ブラシと、
前記第一ブラシと前記第二ブラシに通電を行う第一接続部および前記第三ブラシと前記第四ブラシに通電を行う第二接続部からなる通電切替手段と、
前記通電切替手段によって前記第一ブラシと前記第二ブラシとを通電した時に、前記第三ブラシを離間させる第一離間手段と、
前記通電切替手段によって前記第一ブラシと前記第二ブラシとを通電した時に、前記第四ブラシを離間させる第二離間手段と、
前記通電切替手段によって前記第三ブラシと前記第四ブラシとを通電した時に、前記第一ブラシを離間させる第三離間手段と、
前記通電切替手段によって前記第三ブラシと前記第四ブラシとを通電した時に、前記第二ブラシを離間させる第四離間手段と、
前記第一ブラシと前記第二ブラシと前記第三ブラシと第四ブラシとが組み付けられたブラシホルダステーと、
を備えており、
前記第一離間手段は、前記ブラシホルダステーに形成された第一ガイド溝と、前記第一ガイド溝に対して径方向に摺動するように嵌入され、前記第一ブラシに機械的かつ電気的に接続された第一スライダと、前記ブラシホルダステーと前記第一スライダとの間に設けられ、通電による発熱により縮む形状記憶合金と、を有し、
前記第二離間手段は、前記ブラシホルダステーに形成された第二ガイド溝と、前記第二ガイド溝に対して径方向に摺動するように嵌入され、前記第二ブラシに機械的かつ電気的に接続された第二スライダと、前記ブラシホルダステーと前記第二スライダとの間に設けられ、通電による発熱により縮む形状記憶合金と、を有し、
前記第三離間手段は、前記ブラシホルダステーに形成された第三ガイド溝と、前記第三ガイド溝に対して径方向に摺動するように嵌入され、前記第三ブラシに機械的かつ電気的に接続された第三スライダと、前記ブラシホルダステーと前記第三スライダとの間に設けられ、通電による発熱により縮む形状記憶合金と、を有し、
前記第四離間手段は、前記ブラシホルダステーに形成された第四ガイド溝と、前記第四ガイド溝に対して径方向に摺動するように嵌入され、前記第四ブラシに機械的かつ電気的に接続された第四スライダと、前記ブラシホルダステーと前記第四スライダとの間に設けられ、通電による発熱により縮む形状記憶合金と、を有する、
ことを特徴とするモータ。 - 前記第一ブラシには第一連結凹部が形成され、前記第一スライダには前記第一連結凹部に嵌入する第一連結凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のモータ。 - 前記第二ブラシには第二連結凹部が形成され、前記第二スライダには前記第二連結凹部に嵌入する第二連結凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項6または7に記載のモータ。 - 前記第三ブラシには第三連結凹部が形成され、前記第三スライダには前記第三連結凹部に嵌入する第三連結凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項6、7または8に記載のモータ。 - 前記第四ブラシには第四連結凹部が形成され、前記第四スライダには前記第四連結凹部に嵌入する第四連結凸部が形成されている、
ことを特徴とする請求項6、7、8または9に記載のモータ。 - 前記第一離間手段は、前記第三ブラシに直列に接続され、前記第二離間手段は前記第四ブラシに直列に接続され、前記第三離間手段は、前記第一ブラシに直列に接続され、前記第四離間手段は前記第二ブラシに直列に接続されている、
ことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載のモータ。 - 前記第一離間手段は、前記第三ブラシに並列に接続され、前記第二離間手段は前記第四ブラシに並列に接続され、前記第三離間手段は、前記第一ブラシに並列に接続され、前記第四離間手段は前記第二ブラシに並列に接続されている、
ことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載のモータ。
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