JP2004195996A - インクジェット記録装置及び複写機 - Google Patents

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Abstract

【課題】被印写面の画像がすぐに乾燥するようにして、印写後の印写物を重ねてストックしても、裏写りしたり、被印写面の画像劣化がおきたりすることがないようにする。
【解決手段】記録媒体Paの被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型ジェット記録ヘッド70C、70M、70Y、70Bを固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体Paを搬送手段40によって搬送し記録を行う。記録媒体Paとしては、表面に微粉コーティングを施こした紙を使用し、乾燥を早める。また、記録媒体Paの被印写面側を非接触加熱して、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記記録媒体の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段76を有し、前記加熱手段76は、前記搬送手段40に実質的に平らに置かれた前記記録媒体Paを加熱する。
【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェット記録装置及び複写機に関し、さらに詳しくは、記録媒体の記録面に付着せしめられた記録に用いられる液体を加熱定着させる加熱式定着装置を備えたインクジェット記録装置、及びインクジェット記録装置を用いた複写機に関する。
記録媒体の記録面に対してインクを吐出して付着させることにより、記録を行うインクジェット記録装置が、広く実用に供されている。インクジェット記録装置においては、一般に、インクを記録媒体の記録面に対して吐出するインク吐出口形成面を有する記録ヘッドを備えている。
記録ヘッドは、例えば、画像データに応じて供給される駆動制御信号に基づいて制御される電気機械変換体の圧力または電気熱変換体の加熱エネルギーにより形成されたインク滴を、インク吐出口形成面を通じて記録媒体の記録面に対して吐出するものである。
記録ヘッドにおいては、記録速度の高速化を図るために、そのインク吐出口形成面に形成されるインク吐出口が、例えば、400dpi〜600dpiのように配列形成される比較的高密度のもの、または、インク吐出口が記録媒体の全記録領域、例えば、記録媒体の全幅に亘って形成される、いわゆるマルチノズル化され長尺化したものが利用されている。
このような長尺化した記録ヘッドにおいては、比較的短時間にインクが多量に吐出されるので、従来の記録ヘッドに比べてインク吐出量が増大し、記録媒体の記録面で乾燥に時間がかかるようになる。また、インク吐出口の数量が増大し記録速度がより速くなるに従い、記録媒体の記録面に付着したインクは、混色に起因したインクのにじみに繋がる恐れがあるので、インクを記録媒体の記録面に定着させる必要がある。
従来からインクを記録媒体の記録面に定着させる有効な方法としては、記録媒体の記録面に付着したインクを加熱により乾燥させる加熱式の熱定着が提案されている。しかしながら、近年の記録ヘッドの長尺化によるインクの多量化にともなう記録媒体の記録面での乾燥に関しては、まだ開発が始まったばかりであり、決め手となる技術が確立していない。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、
記録媒体の被印写幅をカバーするように高密度かつ長尺化されたページプリンタ型インクジェット記録装置において、記録媒体を搬送ベルトによって搬送するようにし、乾燥前の被印写面の画像が劣化することがなく、毎分数10枚という高速記録、かつ高精細高画質記録が得られるようにすること、及び、使用する記録媒体を付着したインクを内部に吸収しやすいように加工されたコーティング紙とし、被印写面の画像がすぐに乾燥するようにして、印写後の印写物を重ねてストックしても、裏写りしたり、被印写面の画像劣化がおきたりするということがないようにすることにある。
第1の技術手段は、記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型ジェット記録ヘッドを固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を搬送ベルトによって搬送し記録を行うページプリンタ型インクジェット記録装置において、記録媒体の被印写面側を非接触加熱して、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記記録媒体の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有し、前記加熱手段は、前記搬送ベルト上に置かれた前記記録媒体を加熱することを特徴としたものである。
請求項2の技術手段は、記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を搬送手段によって搬送し記録を行うページプリンタ型インクジェット記録装置において、前記記録媒体は、表面に微粉コーティングを施した紙であるとともに、該紙の被印写面側を非接触加熱し、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記紙の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有することを特徴としたものである。
請求項3の技術手段は、原稿台上に載置される原稿画像を読み取ることにより、その原稿について順次、画像データを形成するスキャナ部と、該スキャナ部からの画像データに基づいて記録媒体の被記録面に対してインク吐出し付着させることにより、記録動作を行う記録部と、該記録部の下流に配され、記録動作に応じて所定のタイミングで前記被記録媒体を排出する排出手段とよりなるインクジェット複写機において、記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを複数色分固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を搬送ベルトによって搬送してインク付着を行い、該記録媒体の被印写面側を非接触加熱し、その加熱領域がマルチノズル配列方向に伸びて前記記録媒体の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有し、前記加熱手段は、前記搬送ベルト上に置かれた前記記録媒体を加熱することを特徴としたものである。
請求項4の技術手段は、原稿台上に載置される原稿画像を読み取ることにより、その原稿について順次、画像データを形成するスキャナ部と、該スキャナ部からの画像データに基づいて記録媒体の被記録面に対してインクを吐出し付着させることにより、記録動作を行う記録部と、該記録部の下流に配され、記録動作に応じて所定のタイミングで前記被記録媒体を排出する搬送手段とよりなるインクジェット複写機において、記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを複数色分固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を前記搬送手段によって搬送してインク付着を行い、前記記録媒体は、表面に微粉コーティングを施した紙であるとともに、該紙の被印写面側を非接触加熱し、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記紙の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有することを特徴としたものである。
(請求項1の発明に対応した効果)
記録媒体の被印写幅をカバーするように高密度かつ長尺化されたページプリンタ型インクジェット記録装置において、使用する記録媒体を、付着したインクを内部に吸収しやすいように加工されたコーティング紙としたので、被印写面の画像がすぐに乾燥するようにして、印写後の印写物を重ねてストックしても、裏写りしたり、被印写面の画像劣化がおきたりするということが皆無になった。さらに、記録媒体に印写されたインクを乾燥、定着させるための加熱手段が記録媒体の被印写幅より大きい範囲をカバーするように設けられているので、被印写幅のみに対応した加熱手段に比べて加熱能力に余裕があり、記録媒体上のインクを効果的に乾燥、定着させることができる。
(請求項2の発明に対応した効果)
インクジェット原理を利用した複写機としたので、電子写真方式の複写機に比べて原理が簡単で容易にカラー複写機が実現できる。さらに、記録媒体の被記録部の幅より大きい範囲をカバーするようなインクの乾燥、定着部を有しているので、効果的な乾燥、定着ができる。さらに、使用する記録媒体を付着したインクを内部に吸収しやすいように加工されたコーティング紙としたので、被印写面の画像がすぐに乾燥し、印写後の印写物を重ねてストックしても、裏写りしたり、被印写面の画像劣化がおきたりするということが皆無となった。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図10に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明のインクジェット記録装置に使用されるマルチノズル型インクジェット記録ヘッドの一例を説明するための部分斜視図である。ここで示したインクジェット記録ヘッドの構造は、400dpi〜2400dpiといった高密度配列が容易に実現できるサーマルインクジェットの例であるが、必ずしもこの構造に限定されるものではない。
図1に示すマルチノズル型インクジェット記録ヘッドにおいて、16は流路、17はノズル、18は共通液室、19は天井板、20は接合層、21は流路障壁である。この例では、3ノズル分のみ示しているが、実際には、後述するように記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドであり、矢印方向(記録媒体の被印写幅方向)にノズルが数千〜数万個配列されている。
図2は、図1に示すようなサーマルインクジェット記録ヘッドに使用される発熱体基板を示したものであり、図2(A)は斜視図、図2(B)は図2(A)の矢視A−A線断面図で、発熱体部近傍の詳細を示す断面図である。
図2に示す発熱体基板において、1は発熱体基板、2は第1電極(制御電極)、3は第2電極(アース電極)、4、5はボンディングパット、7は基板、8は蓄熱層(SiO2)、9は発熱体(HfB2)、10は電極(Al)、11は保護層(SiO2)、12は電極保護層(Resin)、13はさらに別の保護層、14は発熱体部、15は電極部である。なお、煩雑を避けるため図2(A)には要部となる発熱体と電極部のみを示している。
発熱体基板1は、図2(B)に示すように、アルミナ等のセラミック、ガラスあるいはケイ素(Si)等の基板7上に、スパッタリング等の薄膜形成技術やフォトエッチング等のパターン形成技術により、蓄熱層(SiO2)8、発熱体(HfB2)9、電極10、保護層(SiO2)11、電極保護層12、別の保護層13を順次形成し、表面部に発熱部14と電極部15を構成している。各発熱体9は、図2(A)に示すように、それぞれ第1電極(制御電極)2、第2電極(アース電極)3に接続され、また、それぞれの電極は、その端部に第1電極2にはボンディングパット4が、第2電極3にはボンディングパッド5を有し、該ボンディングパット4、5は、画像情報入力手段(図示せず)に接続され、各々の発熱体9は独立に駆動可能である。なお、第2電極3は、複数個の発熱体9すなわち(第1電極)2に対して1つの共通の第2電極とすることも可能である。また、この例のように、1つ1つの発熱体を独立に駆動するような構成ではなく、マトリックス駆動を行う構成としてもよい。このような発熱体9の列は、例えば、その配列密度は、400dpi〜2400dpiとされ、また、必要とされる記録媒体の印写幅に応じて、数千〜数万個設けられる。
基板7上には蓄熱層8を形成する。この蓄熱層8は、後述の発熱体9で発生した熱が基板7の方へ逃げないようにするためのものである。つまり、発生した熱を効率良くインクの方に伝達し、インク中で安定した気泡を発生させるようにするためのものである。通常、蓄熱層8としては、SiO2が用いられ、SiO2をスパッタリング等の成膜技術を用い1μm〜5μmの膜厚に形成する。
図2(B)に示すように、蓄積層(SiO2)8の上には発熱体9の層が形成されるが、該発熱体9を構成する材料として有用なものには、タンタル−SiO2の混合物、窒化タンタル、ニクロム、銀−パラジウム合金、シリコン半導体、あるいはハフニウム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナジウム等の金属の硼化物があげられる。
金属の硼化物のうち最も特性の優れているのは、硼化ハフニウム(HfB2)であり、次いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
発熱体9は、前述の材料を用いて、電子ビーム蒸着やスパッタリング等の手法により形成することができる。発熱体9の膜厚は、単位時間当りの発熱量が所望通りとなるように、その面積や材質、及び熱作用部分の形状、大きさ、さらには実際面での消費電力等にしたがって決定されるものであるが、通常の場合、膜厚は、0.001μm〜5μm、好適には0.01μm〜1μmとされる。
本発明の実施例では、HfB2を2000Å(0.2μm)の厚さにスパッタリングした例を示した。
電極10を構成する材料としては、通常使用されている電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、例えば、Al、Ag、Au、Pt、Cu等があげられる。これらを使用して、蒸着等の手法で所定位置に所定の大きさ、形状、厚さで設けられる。本発明では、Alをスパッタリングにより1.4μm形成した。
保護層11に要求される特性は、耐インク腐食性や、気泡の消滅による衝撃力からの保護(耐キャビテーション性)であるとともに、発熱体9で発生させた熱を感熱紙やインクリボン、あるいは記録液体であるインクに効果的に伝達することである。
保護層11を構成する材料として有用なものには、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム等があげられ、電子ビーム蒸着やスパッタリング等の手法を用いて形成することができる。また、炭化ケイ素、酸化アルミニウム(アルミナ)等のセラミック材料も好適に用いられる材料である。
保護層11の膜厚は、通常0.01μm〜10μm、好適には0.1μm〜5μm、最適には0.1μm〜3μmとされるのが望ましい。本発明では、スパッタリングにより、SiO2を1.2μm形成した。
図2(B)には、さらに電極保護層12や別の保護層13の例を示しているが、電極保護層12として樹脂(Resin)層を2μm形成した。これは必要に応じて設けられるが、必ずしも必要ではなく省略してもよい。保護層13の材料は、耐キャビテーション性を考慮してタンタル(Ta)が好適に用いられる。発熱体領域では気泡発生によるキャビテーション衝撃力が加わるため、破壊から保護するために、Taをスパッタリングにより4000Å(0.4μm)形成することにより、良好な性能が得られる。
このような発熱体基板1を用いてインクジェット記録ヘッドを構成することができる。
図3は、本発明に適用されるサーマルインクジェットヘッドの製作工程の一例を説明するための図である。
図3に示す製作工程において、19は天井板、20は接合層、21は流路障壁、22はフォトレジスト、23はフォトマスクである。
インクジェット記録ヘッドの製作工程を、以下の(A)〜(F)によって説明する。
(A)発熱体基板を用意する(図3(A))
発熱体基板1は、基板6に発熱体9と発熱体9を保護絶縁する薄膜11が形成されている。
(B)発熱体基板1にフォトレジストをコーティングする(図3(B))
図3(A)に示した発熱体基板1の上に、例えば、粘度が1000〜2000cP(センチポアーズ)のフォトレジスト22をスピンコーティング、ディップコーティングあるいはローラコーティングによって5μm〜30μm程度の厚さにコートする。この厚さは、最終的に流路障壁21の高さになり、発熱体9の配列密度(印写密度)によってその高さも変わってくる。20μm以上の厚さのフォトレジスト22の層を得たい場合には、液状のフォトレジストではなく、ドライフィルムタイプのフォトレジストを用いればよい。
続いて、図3(B)に示すように、発熱体基板1面に設けたフォトレジスト22上に所定のパターンを有するフォトマスク23を重ね合わせた後、該フォトマスク23の上部から露光を行う。このとき、発熱体9の設置位置と前記パターンの位置合わせを行っておく必要がある。
(C)流路障壁を形成する(図3(C))
フォトレジスト22、露光したフォトレジスト22の未露光部を炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ現像液により除去し、流路障壁21を形成する。除去部分は発熱体9を有する凹部となり、流路16、共通液室18を構成する。
(D)流路ならびに共通液室の天井となる基板を作成する(図3(D))
流路16、共通液室18の天井となる基板は、接合層20とガラス基板19とが接合したもので、ガラス基板19は天井板となる。
(E)基板を流路障壁に接合する(図3(E))
発熱体基板1と天井板19となるガラス基板19とをフォトレジスト22と接合層20を向かい合わせて接合する。その際、熱硬化処理(例えば、150℃〜250℃で30分〜60分加熱)、または柴外線照射(例えば、50mW/cm2〜200mW/cm2、またはそれ以上の柴外線強度)を行い、耐インク性向上ならびに接合強度向上をはかる。
(F)吐出口を形成する(図3(F))
最後に、発熱体9側の開口近傍のY−Y線の部分を、ダイシングによって切断し、吐出口部17を形成し、インクジェット記録ヘッドとして完成する。
なお、他の製作手段としては、流路ならびに共通液室部をポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロピレン、ポリイミド等の樹脂の一体成形で製作する方法がある。
また、流路先端部に樹脂フィルムを配し、エキシマレーザ等の手段で吐出口を穿孔し、ノズル形成を行う手段も好適に用いられる。エキシマレーザによる吐出口穿孔方法はマスク形状によって任意の形状のノズルが形成できるので、丸形状にしたり、多角形、あるいは星型の放射状形状等、インク吐出特性との関係を考慮してその形状を決定できるので有利な方法といえる。この場合もポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロピレン、ポリイミド等の樹脂が良好に使用できる。
次に、このようなインクジェット記録ヘッドによるインク噴射の原理を、図4によって簡単に説明する。
図中、31はインク、32は気泡、33は吐出口、34は流路、35は発熱体基板、36は発熱体、37は第1電極(制御電極)、38は第2電極(アース電極)、39はインク滴である。発熱体36には、第1電極37、第2電極38を介し画像情報に応じて信号パルスが入力され、該入力パルスに応じてインク中で気泡32が発生し、該気泡32の作用力により、流路34のインク1の一部が、吐出口33より、インク滴39として噴射され、記録媒体(例えば紙)に記録するというものである。
ここで、信号パルスの継続時間は、数μs〜10数μsが望ましく、長くても30μsまでとされる。これは、一旦発熱体36上に気泡32が発生すると、その後は発熱体36の熱を気泡32がブロックしてしまうため、気泡32の大きさはほとんど変化することがなく、不必要に長時間通電しても無駄になるだけでなく、発熱体36を破損せしめるからである。
通電を止めた後、気泡32は、発熱体基板35及び周囲のインク1により、熱を奪われ、収縮して消滅する。
以上の説明から明らかなように、本発明のインク噴射原理に作用する気泡32は、非常に短時間の間に急激に加熱されることによって得られる気泡であり、伝熱工学の分野で、いわゆる膜沸騰と呼ばれている現象の気泡であり、発生−消滅の繰り返し再現性が非常に良いものである。
また、他の吐出原理として、図4に示した発熱体36の位置を吐出口33に近づけ、より微小なインク滴を吐出するようにしたり、あるいは発生した気泡が吐出口33の外側までせり出す、あるいは破裂するようにしてもよい。
また、上記説明はインクジェット記録ヘッドの製作方法も含めて、すべてサーマルインクジェット方式の例に基づいて行ったが、ピエゾ素子を利用するようなインクジェット方式であってもよい。
図5は、複数個のインク吐出口が記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録装置の記録部26を示すものである。
記録部26は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各記録ヘッド70C、70M、70Y、及び70Bと、後述する加熱式定着装置76とを内臓するヘッドブロック72を備えている。ヘッドブロック72は、記録媒体(用紙Pa)の搬送路に沿った両端部にそれぞれ設けられる突起部72Aを介して記録部26内部に支持されている。
各記録ヘッド70C、70M、70Y、及び70Bは、それぞれ、順次用紙Paの搬送路の上流側から下流側に向けて所定の相互間隔をもって配されている。その際、記録ヘッド70C〜70Bは、それらのヘッドのすべての吐出口面によって形成される平面の平面度が数十ミクロン程度以内になるようにヘッドブロック72に位置決め固定されている。
各記録ヘッド70C、70M、70Y、及び70Bは、それぞれ例えば、前述のようなサーマルインクジェット方式とされ、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出するものである。即ち、各記録ヘッド70C〜70Bは、その吐出口に通じる液流路に電気熱変換体としてのヒータを有し、そのヒータによりインクが加熱されることにより形成されるインク滴を吐出するものである。
各記録ヘッド70C〜70Bは、用紙Paの搬送方向に対し略直交する方向に沿って配列される複数の吐出口を有している。複数の吐出口は、用紙Paの記録面における搬送方向に対し略直交する方向の全幅に亘って形成されている。用紙Paは、裏面(非記録面)が搬送ベルト40に接触することにより、搬送される。よって、被印写面の画像劣化はない。
各記録ヘッド70C、70M、70Y、及び70Bの記録動作は、同一の1枚の用紙Paに対してそれぞれ行うものであり、例えば1番目に記録ヘッド70Cが記録し、2番目に記録ヘッド70Mが記録した記録面に重ね、または、新たな位置に記録し、3番目に記録ヘッド70Yがさらに同様に記録し、そして、最後に記録ヘッド70Bが記録するものである。
なお、記録ヘッド70C〜70Bは、インクを吐出するものに限られることなく、例えば、少なくとも1つの記録ヘッドが、インクを不溶化する処理液を吐出するものであってもよい。あるいは、インク吐出前に用紙Paに用紙Pa上で画素が必要以上に広がったり、にじんだりしないようにするための処理液を吐出するものであってもよい。
このようなインクジェット記録方式においては、被記録材に対して付着されたインクが被記録部材中に浸透することにより、そのインクが被記録部材に対して定着する。あるいは、付着されたインクは、インクの溶媒の蒸発プロセスを経て被記録材上に定着される。
しかし、このインクが付着してから定着するまでの時間、つまり、定着速度は、被記録材の構成・物性に大きく依存されるだけでなく、外部雰囲気の状態によっても大きく左右される。また、自然に定着する速度は、物理特性によってある時間より短くすることはできない。
上述したように、インクが被記録材上に付着し浸透する速度は、また、使用するインクの組成によっても大きく変わる。
通常、インクの組成に関しては、そのインクの被記録材に対する浸透性の大小によって区別されることが多い。一般的には、浸透性が高いインクは、被記録材に対する浸透速度が速いため定着性という観点からみると有利であるが、反面浸透し過ぎるために、被記録材に対するにじみが多く画像品位が低下することが問題となる。また、インクが被記録材中に深く浸透するため、画像濃度の低下にも繋がりやすい。
これに対して、浸透性の低いインクを使用すると、上述したように、浸透するまでに時間を要し、定着性という観点からいうと、本発明のような高速性が要求される記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを用いた装置においては、多色印字の場合、各インク色間でのインクの混色やにじみ、被記録材の排出時の画像のこすれ、いわゆる耐擦過性の問題が生ずる。よって、定着性、画像濃度、にじみ、耐擦過性を考慮した装置の構成が重要となる。
従来のシリアルスキャン記録装置では、そのような定着性は、記録速度の関係上ある程度簡単な構成で対処できるものが多かった。
しかし、特に、高速記録及びカラー記録が行われてくると、上述したように被記録材に打ち込まれたインクを所望の状態に被記録材上に定着させるために、定着速度の短縮化と効率化を行うための以下に述べられるような加熱式定着装置76が必要となる。
加熱式定着装置76は、例えば図5に示されるように、搬送路における記録ヘッド70Bに対して下流側とし、かつ、比較的近い位置に対応して設けられている。今、ここでは加熱式定着装置76として、ハロゲンヒータ84と、ハロゲンヒータ84からの熱線を反射させる反射板82とよりなる例を示す。
この例のように、記録媒体(用紙Pa)の被印写面側を非接触加熱していると、つまり、印写部を表面から加熱するようにすると、水等のインク中の揮発成分を効率的に乾燥させることができる。
ここでは加熱式定着装置76として、加熱部としてのハロゲンヒータ84と、ハロゲンヒータ84からの熱線を反射させる反射板82と、ハロゲンヒータ84と搬送路との間を仕切る加熱部遮蔽部材86と、ハロゲンヒータ84からの熱の記録ヘッド70Bへの熱伝達を断つ断熱部としての断熱装置78とを含んで構成されているものを例としてあげているが、以下に簡単に説明する。
ハロゲンヒータ84は、図示例において、記録部26における用紙Paの搬送方向の最下流側の近傍に記録ヘッド70Bに隣接して配置されている。これは、画像記録終了後、直ちにハロゲンヒータ84によって加熱定着する必要があるからである。このハロゲンヒータ84は、その記録面を非接触加熱している。これにより、記録面が乾燥され、インクの乾燥が促進され、定着速度が大幅に向上することとなる。さらに非接触であるため、用紙Pa記録面上のドット形状が崩れることを回避でき、画像品質を落とすことなく、乾燥できるという利点がある。
ハロゲンヒータ84は、後述する制御ユニットにより、用紙Paの搬送及び記録部26の記録動作に応じた所定のタイミングで加熱動作が制御される。
また、ハロゲンヒータ84には、ハロゲンヒータ84の温度を制御するサーモスタット(図示せず)が備えられている。サーモスタットにより設定される温度により、定着温度は、被記録部材の紙質、搬送スピード、画像濃度等の条件に合わせ適切に制御されている。
なお、用紙Paのインクの付着している面(記録面)を加熱する加熱部としては、ハロゲンヒータ84に限られることなく、例えば、ハロゲンランプ、シーズヒータ、セラミックヒータ、サーミスタ等であってもよい。
また、加熱部遮蔽部材86は、用紙Paのジャム時の安全面を考慮して金網等で作られハロゲンヒータ84の表面を下方側から覆う位置に配されている。
断熱装置80に一端が連結される反射板82は、例えば、光輝合金アルミ等で作られ、ハロゲンヒータ84を上方から覆うような湾曲部を有している。反射板82の湾曲部は、ハロゲンヒータ84からの熱線が、反射板82の湾曲部の内面により反射され、その熱線が記録面に最も効率よく到達するように設定されている。なお、このような反射板82以外に、例えば、レンズ系の光学系によってランプ光源の光を用紙Paのインクの付着している面(記録面)に集光するようにしても良い。また、反射板とこのようなレンズ系光学系を組合せた光/熱集光光学系とすると、より効率よく乾燥させるようにすることができる。
断熱装置78は、図5に示されるように、ヘッドブロック72における記録ヘッド70Bとハロゲンヒータ84との間であって、記録ヘッド70Bに近接して連結されている。断熱装置78は、例えば、放熱性の良いアルミ合金製等からなる板状の部材あるいは耐熱性のプラスチック材料に、アルミシート等の放熱性の良い材料を貼り合せたもので作られている。断熱装置78は、略長方形の筒状断面形状を有している。即ち、断熱装置78には、その内部に記録ヘッド70Bの吐出口配列方向に沿って広がる空気層80が形成されている。また、断熱装置78の上下方向の両端部は、それぞれ、外部に対して開口している。
従って、ハロゲンヒータ84からの熱の記録ヘッド70Bへの熱伝達が断たれ、高熱による記録ヘッド70C〜70Bの昇温が防止される。また、ハロゲンヒータ84から発せられた熱は、反射板82を介して断熱装置78に伝導されるとともに放熱されることとなる。
図6は、図5に示した複数個のインク吐出口が記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録装置の記録部26を矢印A方向から見た部分的模式図である。
図6より明らかなように、加熱式定着装置76からなる加熱手段は、記録媒体Paの幅方向に長尺化されたマルチノズル型記録ヘッド70Y、70B等によって印写される被印写幅より大きい範囲をカバーするようにしている。つまり、このように加熱手段によって加熱される領域が、被印写幅より大きい範囲とすると、被印写幅のみ加熱するようにした場合に比べて加熱能力に余裕があるので、効率良くインク乾燥が行える。なお、より好適には、図6に示したようにこのような加熱手段によって加熱される領域を、記録媒体Paの幅より大きい範囲とすると、さらに効果的である。
また、加熱式定着装置76は、記録ヘッド70Bの後段に設けている(記録媒体Paの搬送の最下流に設けている)が、このような加熱手段を複数個用意し、各記録ヘッド70C、70M、70Y、70Bに隣接し、それぞれの色のインクでの印写が終了すると同時にインク乾燥を行うようにするとより効果的であると同時に、各色のインクが乾燥する前に混色し、くすんだ色となって画像品質が低下するという不具合も解消することができる。
さらに、記録ヘッド70Cによる印写が始まる前の段階で事前に記録媒体Paを加熱するように記録ヘッド70Cの上流側に加熱手段を配すると、より効果的なインク乾燥を行うことができる。
図7は、記録媒体Paを被印写面の裏面側からも加熱できるように裏面加熱手段87を設けた例である。
この場合も裏面加熱手段87は、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びるとともに記録媒体Paの被印写幅より大きい範囲をカバーし、効果的な加熱を行うようにしている。さらに、より効果的な加熱、乾燥は、加熱される領域を記録媒体Paの幅より大きい範囲とすることによって実現できる。
なお、この場合も加熱手段としては、ハロゲンヒータのようなランプ加熱によるものや表面に発熱体を焼成したセラミックヒータ等が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。内部にニクロム線を配した加熱ローラ、あるいは内部にランプ光源を配した円筒ガラス状の加熱ローラも好適に用いられる。さらに表面に発熱体を焼成したセラミックヒータローラも効率の良い加熱手段として用いられる。
図8は、このような裏面加熱手段87を搬送ベルト40に接触させてより効果的に加熱、乾燥を行うようにしたものである。
この場合は、記録媒体Paを搬送する搬送ベルト40を介して加熱しているが、他の搬送手段として搬送ベルト40に代えて、例えばドラム構造(または、ローラ)の搬送手段とし、ドラム(ローラ)そのものを加熱ドラム(ローラ)として記録媒体Paを直接加熱するようにするとさらに効果的な加熱、乾燥が可能である。
なお、この場合も上記のような内部にニクロム線を配した加熱ローラや内部にランプ光源を配した円筒ガラス状の加熱ローラ、あるいは表面に発熱体を焼成したセラミックヒータローラなどが効率の良い加熱手段であり、かつ搬送手段も兼ねた加熱手段として好適に用いられる。このような搬送手段も兼ねたローラ加熱手段もその加熱領域を記録媒体Paの幅より大きい範囲とし、余裕を持った加熱手段とすることはいうでもない。
図9は、被印写面側を加熱ローラ88によって接触加熱、乾燥させるようにしたものの例である。この場合、加熱ローラ88の表面は、インクに対して濡れないような材料とする必要がある。本発明では、このような撥インク材料として、4フッ化エチレン等のフッ素系材料やシリコンゴム等を用い、加熱ローラ表面を構成している。
このように被印写面側を加熱ローラ88によって直接接触させて加熱、乾燥させるようにすると、大変効率良くインクを乾燥させることができる。また、加熱ローラ表面はインクに対して濡れないような材料としているので、未乾燥のインクドット形状を崩すことを回避できる。よって、画像品質を落とすことなく、記録媒体Pa上のインクをより効果的に乾燥、定着させることが可能となる。
なお、このような被印写面側を加熱ローラ88によって接触加熱、乾燥させるようなものにおいても、前述の各種加熱手段と同様にその加熱領域はマルチノズル列配列方向に伸びるとともに記録媒体Paの被印写幅より大きい範囲をカバーすることにより、効果的な加熱が実現できる。また、さらにより効果的な加熱、乾燥は、加熱される領域を記録媒体Paの幅より大きい範囲とすることによって実現できる。
また、以上の実施例においてはすべて印写後に加熱、乾燥させるように説明したが、前述の各種加熱手段を印写前の記録媒体Paの搬送経路中に配し、記録媒体Paをあらかじめ加熱した状態にしておいてから印写を行う方法も、効果的なインク乾燥を行う上で良い方法である。
次に、加熱式定着装置の一例が適用されたインクジェット複写機の全体の構成を説明する。
従来、いわゆる複写機と称するものは、一般に電子写真方式によるものを指している。このような電子写真方式は、広く普及してはいるものの、原理が複雑で装置も大掛かりなものになるという欠点がある。一方でインクジェット記録はその原理が簡単で、これを記録原理として複写機を構成すると従来にはない画期的にシンプルな複写機が実現できる。
図10は、本発明のインクジェット複写機を示す側断面図で、図10において、インクジェット複写機は、その原稿台16上に載置される原稿Boにおいて複写される面の画像を読み取ることにより、その原稿Boについて順次、画像データを形成するスキャナ部2と、スキャナ部2からの画像データに基づいて記録媒体としての用紙Paの記録面に対してインクを吐出し付着させることにより、記録動作を行う記録部26と、記録部26の下方に配され、記録部26の記録動作に応じて所定のタイミングで用紙Paを後述する排紙搬送路36に搬送する搬送部34と、搬送部34により搬送される印刷された用紙Pa’を排紙トレー部38上に排出する排紙搬送路36と、給紙部30からの用紙Paを1枚づつ記録部26に搬送する給紙搬送部32と、記録部26の各記録ヘッドに対して回復処理を選択的に行う回復処理装置24とを含んで構成されている。
スキャナ部2は、原稿Boの複写されるべき画像を読み取る原稿走査ユニット4と、原稿走査ユニット4を図10の矢印Sの示す方向、及びその反対方向に沿って移動可能に支持するガイドレール12と、図示が省略されるが、ガイドレール12に支持される原稿走査ユニット4を例えば、図10に実線で示される位置と二点鎖線で示される位置との間を所定の速度で往復動させる駆動部とを含んで構成されている。
原稿走査ユニット4は、ロッドアレイレンズ6と、カラー情報の読み取りセンサであるカラーイメージセンサとしての等倍型色分解のラインセンサ10と、露光ユニット8とを主要な構成要素として含んで構成されている。
原稿走査ユニット4が、駆動部により、透明な材料で作られる原稿台16上の原稿Boの画像を読取るべく矢印Sの方向に移動走査せしめられる場合、露光ユニット8内の露光ランプが点灯され、原稿Boからの反射光がロッドアレイレンズ6により導かれてラインセンサ10に集光される。ラインセンサ10は、その反射光が表すカラー画像情報をカラー別に読取り、電気的なディジタル信号に変換し、それを後述するインクジェットプリンタ部18における制御ユニットに画像データとして供給する。従って、後述する記録部26における各カラー別の各記録ヘッドは、それぞれ、これらの画像データに基づく駆動制御パルス信号に応じて記録に用いられる液体、例えば、異なる色のインクの吐出を行うものである。
給紙部30に積載されて収容される所定の規格サイズの用紙Paは、図示が省略される駆動モータが作動状態とされるとき、1枚づつピックアップローラユニット30RAにより取り出され、給紙搬送部32に供給される。
インクジェット記録方式ではインクの小液滴が飛翔され、それが紙等の記録用紙面に付着せしめられて記録を行うものなので、用紙Paは、インクが用紙面で必要以上ににじんで印字がぼけたりしないものであることが必要である。また、用紙Paは、用紙Paに付着したインクが、速やかにその内部に吸収されるような特質を有するものが好適とされる。用紙Paは、特に異なる色のインクが、短時間内に用紙Paにおける同一箇所に重複して付着した場合でもインクの流れ出し及びしみ出しの現象がなく、しかも印字ドットの広がりを、画質の鮮明さを損なわない程度に抑えられるような特質を有するものが好適とされる。
これらの特質は、電子写真式の複写機等で使用される普通紙と呼ばれる複写用紙等やその他一般の記録用紙として用いられているものでは充分に満足されていない場合もある。これらの用紙においては、一色のみの印字もしくは2色の重ね合せの場合、画像品位としてある程度満足できるものが得られるときが多いが、しかし、例えば、3色以上のインクの重ね合せによるフルカラー画像を印字記録する際のように用紙に付着するインクの量が増える場合、充分満足できる画像品位の記録が得られていないこともある。
上述した特質を満足する用紙としては、基紙の上に上述の特質が得られるようなコーティング(例えば、微粉ケイ酸)を施した用紙が用いられてもよい。
本発明のインクジェット複写機は、前述のように記録媒体の被記録部の幅より大きい範囲をカバーするようなインクの加熱式定着装置を有しているので、定着能力に余裕がある。よって瞬時のインクの乾燥、定着を行うことができるので、連続印写、複写時にも未乾燥インクの裏写りが起こることなく、高速、高画質、高品質の印写、複写物を得ることができる。特に複数個のインク吐出口が記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット原理によるものは、その原理上高速な印写、複写が可能であるが、本発明のように定着能力に余裕があるような構成とすることにより、その能力を十分に発揮できる高速複写機が実現できる。
本発明の実施例に適用されるサーマルインクジェット記録ヘッドを示す部分斜視図である。 本発明の実施例に適用されるサーマルインクジェット記録ヘッドの発熱体基板を示す図である。 本発明の実施例に適用されるサーマルインクジェット記録ヘッドの製作工程を説明するための図である。 本発明の実施例に適用されるサーマルインクジェット記録ヘッドの動作を説明するための図である。 本発明の加熱定着装置を備えた記録部を示す側面図である。 本発明の加熱定着装置と被印写部との関係を示す平面図である。 本発明の他の構成の加熱定着装置を備えた記録部を示す側面図である。 本発明のさらに他の構成の加熱定着装置を備えた記録部を示す側面図である。 本発明のさらに他の構成の加熱定着装置を備えた記録部を示す側面図である。 本発明の加熱定着装置を備えた記録部を利用した複写機を示す側断面図である。
符号の説明
1…発熱体基板、2…第1電極(制御電極)、3…第2電極(アース電極)、4,5…ボンディングパット、6…基板、7…高熱伝導材料層、8…蓄熱層(SiO2)、9…発熱体(HfB)、10…電極(Al)、11…保護層(SiO2)、12…電極保護層(Resin)、13…保護層、14…発熱体部、15…電極部、16…流路、17…吐出口、18…共通液室、19…天井板、20…接合層、21…流路障壁、22…フォトレジスト、23…フォトマスク、31…インク、32…気泡、33…吐出口、34…流路、35…発熱体基板、36…発熱体、37…第1電極(制御電極)、38…第2電極(アース電極)、39…インク滴、72…ヘッドブロック、76…加熱式定着装置、78…断熱装置、80…空気層、82…反射板、84…ハロゲンヒータ、86…加熱部遮蔽部材、87…裏面加熱手段、88…加熱ローラ。

Claims (4)

  1. 記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型ジェット記録ヘッドを固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を搬送ベルトによって搬送し記録を行うページプリンタ型インクジェット記録装置において、記録媒体の被印写面側を非接触加熱して、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記記録媒体の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有し、
    前記加熱手段は、前記搬送ベルト上に置かれた前記記録媒体を加熱することを特徴とするページプリンタ型インクジェット記録装置。
  2. 記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を搬送手段によって搬送し記録を行うページプリンタ型インクジェット記録装置において、前記記録媒体は、表面に微粉コーティングを施した紙であるとともに、該紙の被印写面側を非接触加熱し、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記紙の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有することを特徴とするページプリンタ型インクジェット記録装置。
  3. 原稿台上に載置される原稿画像を読み取ることにより、その原稿について順次、画像データを形成するスキャナ部と、該スキャナ部からの画像データに基づいて記録媒体の被記録面に対してインク吐出し付着させることにより、記録動作を行う記録部と、該記録部の下流に配され、記録動作に応じて所定のタイミングで前記被記録媒体を排出する排出手段とよりなるインクジェット複写機において、記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを複数色分固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を搬送ベルトによって搬送してインク付着を行い、該記録媒体の被印写面側を非接触加熱し、その加熱領域がマルチノズル配列方向に伸びて前記記録媒体の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有し、
    前記加熱手段は、前記搬送ベルト上に置かれた前記記録媒体を加熱することを特徴とするインクジェット複写機。
  4. 原稿台上に載置される原稿画像を読み取ることにより、その原稿について順次、画像データを形成するスキャナ部と、該スキャナ部からの画像データに基づいて記録媒体の被記録面に対してインクを吐出し付着させることにより、記録動作を行う記録部と、該記録部の下流に配され、記録動作に応じて所定のタイミングで前記被記録媒体を排出する搬送手段とよりなるインクジェット複写機において、記録媒体の被印写幅をカバーするように長尺化されたマルチノズル型インクジェット記録ヘッドを複数色分固定し、該マルチノズル型インクジェット記録ヘッドのノズル面に相対する位置に前記記録媒体を前記搬送手段によって搬送してインク付着を行い、前記記録媒体は、表面に微粉コーティングを施した紙であるとともに、該紙の被印写面側を非接触加熱し、その加熱領域がマルチノズル列配列方向に伸びて前記紙の被印写幅より大きい範囲をカバーする加熱手段を有することを特徴とするインクジェット複写機。
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