JP2004195548A - 液圧成形方法、液圧成形装置および液圧成形方法により成形される燃料電池用メタルセパレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液圧成形機20を使用して、下型21に形成された窪み部21aに作動液体Aを満たした状態で、金属板本体11を支持部21bに載置する。次に、ブランクホルダ23を下降させて、支持部21bとにより載置した金属板本体11の周縁部を狭持する。次に、上型22を下型21に対して相対的に下降し、金属板本体11の中央部分を押圧変形させるとともに、作動液体Aを圧縮して液圧力を高める。そして、高圧とされた作動液体Aの液圧力と成形部22aとにより、筋状凸部12を金属板本体11に転写する。また、作動液体Aの液圧力を所定の時間保持する。そして、高圧とされた作動液体Aの液圧力を開放する。以上の工程を経てメタルセパレータ10を液圧成形する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、密封空間に充填された液体の液圧力を複雑な装置を用いることなく上昇させて液圧成形する液圧成形方法およびその装置並びに液圧成形方法により凸部が成形される燃料電池用メタルセパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、以下の特許文献1に示すような、液圧成形方法は知られている。この従来の液圧成形方法においては、まず、下型に形成された窪み部に液体を満たした状態で、ブランクホルダが薄肉金属板を狭持する。そして、多数の凹部が形成された上型を下降させるとともに加圧ポンプによって液体の液圧力を上げて、上型に形成された凹部内に突出する凸形状を薄肉金属板に予備成形する。続いて、液体の液圧力を下げるとともに上型を所定位置まで降下させて、上型の凹部と下型に形成された凸部との間に薄肉金属板を挟み、所定の凸形状を薄肉金属板にプレス成形により転写する。そして、液圧弁を完全に解放して液圧力を降下させ、上型が上昇して元の位置に戻る。このように、従来の液圧成形方法によれば、上記動作の実行により、薄肉金属板の表面に多数の凹凸形状が形成されるようになっている。ここで、この従来の液圧成形方法は、発明の実施形態において、多数の凹凸形状が形成される燃料電池用メタルセパレータに適用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−259752
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の液圧成形方法においては、薄肉金属板を予備成形する際に、加圧ポンプにて液体を加圧する必要がある。このため、液圧成形装置に加圧ポンプを備えなければならず、液圧成形装置全体の構造が複雑になるとともに、高価なものとなる。
【0005】
【発明の概略】
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、簡略化した型構造によって液圧成形を可能とするものであって、特に、燃料電池用メタルセパレータなどの薄肉の金属板に多数の凹凸形状を成形することに好適な液圧成形方法および液圧成形装置を提供することにある。
【0006】
本発明の特徴は、可動型と固定型間に介在させたワークの一側に流体を密閉状態にて満たして、前記可動型を前記液体の収容部に向けて押し込むことにより前記液体を加圧し、同加圧された液体により前記ワークの一部をその他側に形成した成形空間部に向けて変形させて、前記ワークに成形を施すことにある。これによれば、可動型をワークの液体の収容部に向けて押し込むことにより、液体を圧縮して加圧することができる。このため、液体を加圧するための加圧ポンプを備える必要がなくて、型構造を簡略化することができる。
【0007】
また、本発明の他の特徴は、上型と下型との間に介在させて周縁部を狭持した平板状のワークの中央部に凸部を成形する液圧成形方法であって、前記下型に形成された窪み部に液体を満たした状態で空気が入らないように前記ワークを前記下型の上端部に載置する第1の工程と、前記上型の外周に位置するブランクホルダを下降させて、前記下型に載置したワークの周縁部を前記ブランクホルダと前記下型の上端部とにより狭持する第2の工程と、前記上型を前記下型に対して相対的に下降し、前記ワークの中央部を上型により押圧変形させるとともに前記液体を圧縮して加圧し、同加圧された液体により前記上型に形成された成形部の形状を前記ワークに転写して凸部を形成する第3の工程とを備えたことにある。この場合において、前記第3の工程にて、前記ワークに前記上型の成形部の形状が転写された後に、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持する第4の工程を備えるとよい。さらに、前記第4の工程にて、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持した後に、前記液体の液圧力を開放する第5の工程を備えるとよい。
【0008】
これによれば、上型が相対的に下降して、下型の上端部に載置されたワークを押圧変形させるとともに下型に形成された窪み部に満たされた液体を圧縮して加圧し、液体の液圧力を高めることができる。これにより、別途加圧ポンプを設けなくても、液体の液圧力を高圧として、容易に加工することができる。また、上型に形成された成形部と液圧力が高められた液体とにより、ワークに所定の形状を成形することができる。このため、従来の上型の成形部と下型の成形部とによりワークに所定形状を成形する場合に比して、液体の加圧減圧工程および上型と下型によるプレス工程をなくすことができる。したがって、加工時間(1サイクル時間)を短縮することができる。
【0009】
また、ワークに所定形状を成形した後、液体の液圧力を所定の時間保持することができる。これにより、ワークの下面に所定時間高圧の液圧力を均一に作用させることができるため、例えば、成形に伴って発生する歪を除去することができる。このため、歪除去工程をなくすことができて、加工時間を短縮することができる。
【0010】
また、液体の液圧力を所定の時間保持した後、液体の液圧力を開放することができる。これにより、上型が上昇した後に、ワークの下面に作用している高圧の液圧力によって、ワークに成形された所定の形状(例えば、凹凸形状)が変形することを防止することができて、成形精度を向上することができる。
【0011】
これらの場合において、前記液体の圧縮率が、3.0×10−5cm2/kg以下であるとよい。また、前記液体の粘度が、100〜1500cStであるとよい。また、前記液体は、グリコールと水とが所定の割合で混合されたものであるとよい。また、前記ワークは、その一側に表面処理が施されていて、同一側が前記液体に接触した状態で成形されるとよい。
【0012】
これらによれば、液体の圧縮率を3.0×10−5cm2/kg以下とすることにより、さらに効率よく液体の液圧力を高めることができる。このため、液圧成形装置の構造を簡略化することができて、同装置の製造コストを低減することができる。また、液体の粘度を100〜1500cStの範囲とすることにより、液体の液圧力が高圧となった場合であっても、例えば、ワークと下型の上端部との間から、液体が漏出することを防止することができる。これにより、液体の液圧力をさらに高めて、成形することができるため、上型の成形部の形状をより正確に転写することができて、成形精度を向上させることができる。また、液体を、容易に入手可能なグリコールと水とを混合して、作製することができる。これにより、低圧縮でかつ高粘度の液体を極めて容易に作製することができる。また、液体を低圧縮でかつ高粘度の液体とすることができるため、液体の圧縮が小さくても容易に液圧力を高めることができて、可動型または上型のストロークを小さくすることができる。
【0013】
また、ワークにおける成形部分の一面は液体とのみ接触するため、液体と接触する面は型(金属)との接触による傷つけなどが防止される。このため、ワークの一面に表面処理(例えば、めっきなど)が液圧成形前に施されていても、表面処理された面を液体に接触させて成形することにより、表面処理に悪影響(例えば、めっきの剥がれなど)を与えることなく好適に成形することができる。また、ワークの一面が、液体と接触して成形されるため、成形部分に均一に加工力が作用する。これにより、ワーク板の伸びを大きくすることができて、例えば、板厚が1mm以下の薄板であっても、容易に成形することができる。
【0014】
また、本発明の他の特徴を別の観点から捉えると、液圧成形装置が、ワークを載置して支持可能な支持部と、同支持部によって囲まれて液体を満たした窪み部とを有する下型と、上下動可能で前記ワークの周縁部を前記下型の支持部とにより狭持可能なブランクホルダと、上下動可能で下面に成形部を有して、前記下型の支持部と前記ブランクホルダとにより周縁部を狭持されたワークの中央部とともに、前記下型の窪み部に侵入可能な上型とを備えたことにある。
【0015】
この場合において、前記ワークが前記下型の支持部に載置される前に前記下型の窪み部に液体を供給して満たし、前記ワークが前記上型と前記下型とによって成形されるときに窪み部に満たした液体を封止し、前記成形後にて前記上型が前記下型の窪み部から退避動作する前に前記窪み部から液体を排出する給排封止装置を設けるとよい。また、前記給排封止装置は、液圧供給源から前記下型の窪み部への前記液体の流通を許容する逆止弁と、前記下型の窪み部と前記逆止弁間の通路内に保持可能な圧力を切替操作に応じて変更可能であり、常態ではリリーフ圧が低圧設定値とされ、前記ワークが成形されるときにはリリーフ圧が高圧設定値とされるリリーフ弁との複合弁を備えていて、この複合弁のバルブボデーは下型に直接組み付けられているとよい。また、前記バルブボデーには、圧力センサを脱着可能な取付ポートが設けられているとよい。さらに、前記ワークは、その一面に表面処理が施されていて、同一面が前記液体に接触した状態で前記下型の支持部に載置されるとよい。
【0016】
これらによれば、上型が相対的に下降して、下型の上端部に載置されたワークを押圧変形させるとともに下型に形成された窪み部に満たされた液体を圧縮して加圧し、液体の液圧力を高めることができる。これにより、別途加圧ポンプを設けなくても、液体の液圧力を高圧として、容易に加工することができる。また、上型に形成された成形部と液圧力が高められた液体とによりワークに所定の形状を成形することができる。このため、従来の上型の成形部と下型の成形部とによりワークに所定形状を成形する場合に比して、液体の加圧減圧工程および上型と下型によるプレス工程をなくすことができる。したがって、加工時間(1サイクル時間)を短縮することができる。
【0017】
また、液圧成形装置には、液体の給排封止装置を設けることができるため、例えば、連続成形により、液体が減少した場合であっても、容易に液体を補充することができる。また、液体を封止することができるため、ワークに所定形状を成形した後、液体の液圧力を所定の時間保持することができる。これにより、ワークの下面に所定時間、高圧の液圧力を均一に作用させることができるため、例えば、成形に伴って発生する歪を除去することができる。したがって、歪除去工程をなくすことができて、加工時間を短縮することができる。また、上型が窪み部から退避する前に、液体の液圧力を開放することができるため、上型が退避した後に、高圧の液圧力により、ワークが変形することを防止できて、製品の成形精度を向上させることができる。
【0018】
また、給排封止装置が逆止弁とリリーフ弁の複合弁を備えて、複合弁のバルブボデーを下型に直接組み付けることにより、下型の窪み部と各弁間をそれぞれ連通する連通配管を設ける必要がない。これにより、液体の液圧力が高圧とされたときに、連通配管が拡径することによる圧力降下が生じず、液体の液圧力を高圧で保持することができる。また、連通配管による圧力効果が生じないため、液体の圧縮が小さくても極めて容易に液圧力を高めることができて、上型(可動型)のストローク量を小さくすることができる。さらに、逆止弁とリリーフ弁とをそれぞれ組み付けるためのスペースを省略することができて、液圧成形装置をコンパクトに構成することができる。
【0019】
また、複合弁のバルブボデーの取付ポートには、圧力センサを取り付けることができる。このため、下型に圧力センサを取り付けるための配管を別途設ける必要がなく、圧力降下が生じることがなくて、窪み部内の液体の液圧力を正確に確認することができる。したがって、圧力センサを取付ポートに取り付けることにより、圧力センサから出力される液体の液圧力に基づいて、製品の成形状態の良否を判別することができて、製品の品質を良好に保つことができる。また、取付ポートに取り付けた圧力センサからの液体の液圧力に基づいて、上型が窪み部に侵入する作動量を適宜調整することもできる。したがって、ワークの形状の影響(例えば、厚さの変動など)を最小として成形することができるため、製品の品質を良好に保つことができる。
【0020】
また、ワークにおける成形部分の一面は液体とのみ接触するため、液体と接触する面は型(金属)との接触による傷つけなどが防止される。このため、ワークの一面に表面処理(例えば、めっきなど)が液圧成形前に施されていても、表面処理された面を液体に接触させて成形することにより、表面処理に悪影響(例えば、めっきの剥がれなど)を与えることなく好適に成形することができる。また、ワークの一面が、液体と接触して成形されるため、成形部分に均一に加工力が作用する。これにより、ワーク板の伸びを大きくすることができて、例えば、板厚が1mm以下の薄板であっても、容易に成形することができる。
【0021】
さらに、本発明の他の特徴を別の観点から捉えると、多数の凸部が成形されて構成される燃料電池用メタルセパレータであって、下型に形成された窪み部に液体を満たした状態で空気が入らないようにメタルセパレータ素材を前記下型の上端部に載置する第1の工程と、上型の外周に位置するブランクホルダを下降させて、前記下型に載置したメタルセパレータ素材の周縁部を前記ブランクホルダと前記下型の上端部とにより狭持する第2の工程と、前記上型を前記下型に対して相対的に下降し、前記メタルセパレータ素材の中央部を前記上型により押圧変形させるとともに前記液体を圧縮して加圧し、同加圧された液体により前記上型に形成された成形部の形状を前記メタルセパレータ素材に転写して凸部を形成する第3の工程とを備えた液圧成形方法により前記凸部が成形されることにある。
【0022】
この場合、前記凸部を成形する液圧成形方法は、前記第3の工程にて、前記メタルセパレータ素材に前記上型の成形部の形状が転写された後に、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持する第4の工程を備えているとよい。また、前記凸部を成形する液圧成形方法は、前記第4の工程にて、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持した後に、前記液体の液圧力を開放する第5の工程を備えているとよい。
【0023】
また、これらの場合、前記液圧成形方法に用いられる液体の圧縮率が、3.0×10−5cm2/kg以下であるとよい。また、前記液圧成形方法に用いられる液体の粘度が、100〜1500cStであるとよい。また、前記液圧成形方法に用いられる液体は、グリコールと水とが所定の割合で混合されたものであるとよい。さらに、前記メタルセパレータ素材は、その一側に表面処理が施されていて、同一側が前記液体に接触した状態で成形されるとよい。
【0024】
これらによれば、上記液圧成形方法により成形された燃料電池用メタルセパレータは、上型の成形部と液圧力が高められた液体とにより、凸部が高精度に転写される。このため、燃料電池用メタルセパレータ同士を積層して燃料電池スタックを構成する場合には、接合面積を十分に確保することができて、燃料電池用メタルセパレータ間の導電性を高めることができる。また、凸部の成形時に発生する歪を除去することができるため、燃料電池用メタルセパレータを組み付ける際の組み付け性を向上することができる。
【0025】
また、燃料電池メタルセパレータにおいては、より大容量の電力を発電するために、多重にメタルセパレータを積層して燃料電池スタックを構成する必要があり、一つの電池ユニットが大きくなる傾向にあった。この傾向に対し、本発明の液圧成形方法を燃料電池用メタルセパレータの製造に適用することにより、個々のメタルセパレータを薄くすることができるため、電池ユニットの小型化が可能となる。また、燃料電池は、発電時に水が発生するために、メタルセパレータは水と接触する時間が長い。このため、メタルセパレータには、耐食性を良好に確保するためにその表面に表面処理が施されている場合が多い。ところで、本発明の液圧成形方法によれば、成形時にワークの表面に傷がつくことを効果的に防止することができるため、表面処理構造を破壊することがなくて、燃料電池用メタルセパレータの耐食性を極めて良好に確保することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1から図4は、本発明の一例に係る表面に多数の筋状凸部を有する薄肉金属板、特に、燃料電池用メタルセパレータを製造する各工程を示すものである。そして、液圧成形機20が、これら各工程を順次進めることにより、図5(a)にて要部を拡大して概略的に示すように、燃料電池スタックを構成するメタルセパレータ10を製造する。
【0027】
製造された2枚のメタルセパレータ10は、その一側にてアノード電極AE、電解質膜EFおよびカソード電極CEから構成される膜−電極アッセンブリ(MEA)を挟んで接合されて燃料電池スタックを構成する。このように、2枚のメタルセパレータ10が一側にてMEAを介して接合されることにより、水素が流通供給される水素ガス通路HCと酸素剤ガス(例えば、空気)が流通供給される酸化剤ガス通路OCが形成される。また、メタルセパレータ10は、その他側にてメタルセパレータ10同士が直接接合されて冷却水が流通供給される冷却水通路CCが形成される。
【0028】
メタルセパレータ10は、図5(b)に示すように、メタルセパレータ素材(ワーク)としての金属板本体11の表面に多数の筋状凸部12を有している。金属板本体11は、平板状であって、割れや反りがなく、かつ、筋状凸部12の肩部や基部にだれがない特性を有しているステンレス(例えば、SUS316L)であり、その板厚は、0.5mm以下とされている。ここで、以下に示す本実施形態の詳細な説明においては、金属板本体11の板厚を、0.1mmとして説明する。なお、金属板本体11としては、他の薄肉鋼板(SCP,SHP)、アルミニウム板、銅板またはこれらの金属板にメッキ、塗装、ラミネート材貼付など表面処理を施した金属板を採用することができる。
【0029】
筋状凸部12は、その先端部分から基端部分に向かってわずかに拡開するテーパ状を呈している。そして、筋状凸部12は、0.5〜1mmの幅、0.4〜0.6mmの高さで成形されるとともに、そのピッチ間隔が1〜2mmで成形される。ここで、以下に示す本実施形態の詳細な説明においては、筋状凸部12の形状を、幅0.8mm、高さ0.5mmとして成形し、そのピッチ間隔を1.6〜3.0mmとして説明する。
【0030】
液圧成形機20は、図1から図4に示すように、下型21と、上型22と、ブランクホルダ23とを備えている。
【0031】
下型21は、下端面にて床面に固定されたプレスベッドPの上面に固着されており、略中央上部に上方に開口する窪み部21aを備えている。窪み部21aは、上型22を挿入できる大きさに形成されており、その上端部には、金属板本体11を載置して支持する支持部21bが形成されている。また、窪み部21aには、作動液体Aが満たされる。作動液体Aは、グリコールと水とが混合されて作製される。このときの混合体積比としては、例えば、グリコール:水=9〜6:1〜4程度とされる。そして、作製された作動液体Aの圧縮率は、2.84×10−5cm2/kg程度であり、その粘度は、100〜1500cSt程度である。なお、粘度については、粘度が100cStより低いと、成形時に液体の温度が上昇した際粘度が低下して液体が窪み部21aから漏れる可能性がある。一方、粘度が1500cStよりも高いと、液体の流動性を確保することができない可能性がある。
【0032】
また、下型21には、成形により減少した作動液体Aを補充するための液体補充装置Sが開閉弁S1を介して連結されており、開閉弁S1に接続された液体導入管路S2が窪み部21aの底部にて開口している。ここで、開閉弁S1は、液圧成形機20の作動時すなわち金属板本体11に筋状凸部12を成形しているときには、閉状態とされて作動液体Aの導通を遮断する。また、成形後、上型22が上昇して退避する前に、液圧力を解放するために開状態とされるとともに、作動液体Aを補充するときにも、開状態とされて作動液体Aの導通を許容する。また、作動液体Aは、メタルセパレータ10の連続成形によって、高温になる場合がある。この場合には、液体補充装置Sに作動液体Aを冷却するための冷却装置を設けて、冷却された作動液体Aを窪み部21aに補充するようにすることも可能である。
【0033】
上型22は、上端面にて、軸線方向に昇降可能に構成されたインナースライダIの下面側と一体的に固着されており、その外周寸法が下型21の窪み部21aの開口寸法に比して所定量小さい寸法とされている。ここで、所定量小さい寸法は、金属板本体11の板厚と同板厚の製造上の誤差を考慮して、決定される寸法である。また、上型22の下端面すなわち下型21と対向する面には、金属板本体11に筋状凸部12を成形するための成形部22aが形成されている。成形部22aは、金属板本体11に筋状凸部12を転写するために筋状に形成された多数の凹凸部分を有している。
【0034】
ブランクホルダ23は、上端面にて、軸線方向に昇降可能に構成されたアウタースライダOの下面側と一体的に固着されており、上型22の外周に位置している。そして、ブランクホルダ23の下端面は、下型21の支持部21bに対向して配置されている。
【0035】
次に、上記のように構成した液圧成形機20が図1に示す第1の工程から図4に示す第5の工程を経て、メタルセパレータ10を成形する動作を第1の工程から順次詳細に説明する。
【0036】
図1に示す第1の工程では、作動液体Aを下型21の窪み部21aの上端部に達するまで満たした状態で、金属板本体11を支持部21bに載置する。このように金属板本体11を載置するときには、作動液体Aの液面と金属板本体11との間に空気が入らないように注意する必要がある。また、作動液体Aが窪み部21aの上端部に達するまで満たされていない場合には、液体補充装置Sを作動させるとともに開閉弁S1を開状態として、作動液体Aを補充する。そして、作動液体Aが窪み部21aの上端部に達するまで満たされると、液体補充装置Sを停止させるとともに開閉弁S1は閉状態とされる。
【0037】
このように、金属板本体11が支持部21bに載置されると、作動液体Aは、金属板本体11の下面と、窪み部21aと、液体導入管路S2と、開閉弁S1とから形成される空間(以下、この空間を密閉空間という)に満たされた状態となる。
【0038】
図2に示す第2の工程では、アウタースライダOを下降させ、ブランクホルダ23を下型21の支持部21b方向に下降させる。そして、ブランクホルダ23と支持部21bとにより、下型21の支持部21bに載置した金属板本体11の周縁部を狭持する。このように、金属板本体11の周縁部がブランクホルダ23と支持部21bとにより狭持されると、作動液体Aは、金属板本体11の下面と、窪み部21aと、液体導入管路S2と、閉状態の開閉弁S1とから形成される空間に密閉された状態となる。
【0039】
図3に示す第3の工程では、インナースライダIを下降させて、上型22を下型21の窪み部21a方向に下降させる。そして、上型22を、金属板本体11を押圧変形させながら、窪み部22a内に挿入する。この上型22の下降動作を、図6に実線によって示した上型22のスライド量と時間の関係に基づいて、詳細に説明する。まず、インナースライダIを下降させて、上型22を、初期位置から金属板本体11に近接する第1所定位置まで、第1スライドスピードにて下降させる。これにより、上型22の成形部22aは金属板本体11に近接した状態となる。
【0040】
続いて、インナースライダIをさらに下降させて、上型22を、第1所定位置から下降最下点である第2所定位置まで、第1スライドスピードに比して低速の第2スライドスピードにてさらに下降させる。ここで、本実施形態において、第2所定位置は、上型22の成形部22aが、支持部21bの上端部分から1.2mm程度挿入された地点をいう。このように、上型22を第1所定位置から第2所定位置まで下降させる途中において、成形部22aと金属板本体11とが接触する。
【0041】
そして、上型22が、成形部22aと金属板本体11とが接触した状態から、さらに下降すると、金属板本体11を押圧変形させながら下型21の窪み部21a内に挿入し始める。なお、上型22の外周寸法が窪み部21aの開口寸法に比して金属板本体11の板厚以上小さい寸法とされている。このため、上型22を窪み部21a内に挿入する際には、金属板本体11が上型22と支持部21bとに挟まれて、切断されることがない。
【0042】
このように、上型22が、金属板本体11を押圧変形させながら、窪み部21a内に挿入し始めると、密閉空間内の作動液体Aが圧縮され始める。これにより、作動液体Aは加圧されて、作動液体Aの液圧力が、図6に破線によって示すように、上型22のスライド量に比例して上昇する。このように、作動液体Aの液圧力が上昇すると、金属板本体11は、表面が成形部22aの凸状部によって凹形状に押圧変形されるとともに、裏面が作動液体Aの上昇した液圧力によって、図7に示すように、成形部22aの凹状部方向に押されて凸形状に変形するようになる。
【0043】
そして、上型22が第2所定位置まで下降すると、金属板本体11はさらに押圧変形されて、作動液体Aがさらに圧縮されるため、その液圧力はさらに上昇する。このときの液圧力は、300〜400MPa程度まで上昇する。このように、上型22が第2所定位置まで下降して、作動液体Aの液圧力が上昇すると、金属板本体11の表面には、図8に示すように、成形部22aの凹状部が転写された状態すなわち筋状凸部12が正確に形成される。
【0044】
図4に示す第4の工程では、図6の実線および破線により示すように、第3の工程にて、金属板本体11に筋状凸部12が転写された後に、上型22を第2所定位置に維持するとともに、作動液体Aの上昇した液圧力を所定時間(例えば、0.5秒)維持する。このように、金属板本体11の裏面全体に対して、所定時間高圧の液圧力により発生する力を均等に作用させることにより、部分的な伸びや縮みによって生じた歪を除去することができる。また、金属板本体11の筋状凸部12にも所定時間高圧の液圧力により発生する力を作用させることによって、より正確に成形部22aの凹状部を転写することができる。
【0045】
所定時間が経過すると、開閉弁S1を開状態として作動液体Aの液圧力を解放して降下させた後、インナースライダIが軸線方向に上昇して、上型22が上昇する。続いて、アウタースライダOが軸線方向に上昇して、ブランクホルダ23が上昇する第5の工程が行われる。これにより、金属板本体11に多数の筋状凸部12が形成されたメタルセパレータ10を取り出すことができて、液圧成形が終了する。このように、第1の工程から第5の工程(1サイクル)を経ることにより、メタルセパレータ10が完成する。なお、作動液体Aが窪み部21aの上端部に達するまで満たされていない場合には、液体補充装置Sを作動させるとともに開閉弁S1を開状態として、作動液体Aを補充する。そして、作動液体Aが窪み部21aの上端部に達するまで満たされると、液体補充装置Sを停止させるとともに開閉弁S1は閉状態とされる。
【0046】
以上の説明から理解できるように、液圧成形機20を使用して、第1の工程から第5の工程を順次実施することにより、メタルセパレータ10を成形することができる。すなわち、上型22が下型21に対して相対的に下降して、下型21の支持部21bに載置された金属板本体11を押圧変形させる。これにより、下型21の窪み部21aに満たされた作動液体Aを圧縮して加圧して液圧力を高める。そして、上型22に形成された成形部22aと液圧力が高められた作動液体Aとにより、金属板本体11に多数の筋状凸部12を成形することができる。このため、作動液体Aの加圧減圧工程および下型21と上型22とのプレス工程をなくすことができるとともに上型22の昇降ストロークを筋状凸部12の高さ程度に小さくすることができる。したがって、メタルセパレータ10を加工する加工時間を短縮することができる。
【0047】
また、多数の筋状凸部12を成形した後、作動液体Aの液圧力を所定の時間保持することができる。この結果、金属板本体11の下面に所定時間高圧の液圧力を均一に作用させることができるため、例えば、成形に伴って発生する歪を除去することができる。したがって、歪除去工程をなくすことができて、加工時間を短縮することができる。また、作動液体Aの液圧力を所定の時間経過後開放することができる。これにより、上型22が上昇した後、金属板本体11の下面に作用している高圧の液圧力によって、メタルセパレータ10の筋状凸部12が変形することを防止することができる。
【0048】
また、金属板本体11の裏面は、作動液体Aとのみ接触するため、例えば、型との接触による傷つけなどを防止することができる。また、金属板本体11の裏面が、作動液体Aと接触して成形されるため、成形部分に均一に加工力が作用する。これにより、金属板本体11の伸びを大きくすることができて、例えば、板厚が1mm以下の薄板であっても、容易に成形することができる。
【0049】
また、別途加圧ポンプを設けなくても、効率よく作動液体Aの液圧力を高めて、容易に加工することができる。このため、液圧成形機20の構造を簡略化することができて、液圧成形機20の製造コストを低減することができる。また、作動液体Aの液圧力が高圧となった場合であっても、金属板本体11と支持部21bとの間から、作動液体Aが漏出することを防止して成形することができるため、作動液体Aの液圧力を高めることができる。これにより、上型22の成形部22aの形状をより正確に転写することができて、成形精度を向上させることができる。
【0050】
また、作動液体Aを容易に入手可能なグリコールと水とを混合して作製することができる。これにより、低圧縮でかつ高粘度の液体を極めて容易に作製することができる。また、液圧成形機20には、下型21の窪み部21aに満たされる作動液体Aを補充する液体補充装置Sを設けることができる。このため、例えば、連続成形により、作動液体Aが減少した場合であっても、容易に作動液体Aを補充することができる。
【0051】
上記第1実施形態においては、開閉弁S1が開閉動作することによって、液体補充装置Sから作動液体Aを窪み部21aに補充したり、作動液体Aの液圧力を開放して降下させるように実施した。この開閉弁S1および液体補充装置Sに代えて、図9〜図11に示すように、複合弁30を下型21に組み付けるとともに、複合弁30に管路H1,H2,H3介してコントロールバルブユニット40およびポンプユニット50を接続して実施することも可能である。以下、この第2実施形態を詳細に説明するが、上記第1実施形態と同一部分に同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0052】
複合弁30、コントロールバルブユニット40およびポンプユニット50は、給排封止装置の構成部材であって、金属板本体11が下型21の支持部21bに載置される前に下型21の窪み部21aに作動液体Aを供給して満たし、金属板本体11が上型22と下型21とによって成形されるときに窪み部21aに満たした作動液体Aを封止し、成形後にて上型22が下型21の窪み部21aから退避動作する前に窪み部21aから作動液体Aを排出することが可能である。
【0053】
複合弁30は、図10および図11に示すように、チェック弁37とパイロット式リリーフ弁38を組み合わせたものであり、バルブボデー31と、このバルブボデー31に形成された供給ポート32、給排ポート33、排出ポート34、パイロットポート35およびセンサ取付ポート36と、これらポート間を連通する連通路U1,U2およびU3を備えている。
【0054】
バルブボデー31は、機械構造用炭素鋼などのブロック材から形成された本体部分31aとカバー部分31bから構成されている。そして、バルブボデー31は、本体部分31aとカバー部分31bが互いに組み付けられた状態において、各ポート32,33,34,35および36と連通路U1,U2,U3およびU4が同一平面に形成されていて、扁平形状とされている。
【0055】
供給ポート32は、バルブボデー31のカバー部分31bに形成されていて、管路H1、コントロールバルブユニット40が備える可変絞り弁41および4ポート3位置電磁切替弁42のAポートに接続されて作動液体Aを供給するためのポートである。なお、管路H1は、高圧ゴムホースおよびカプラーから形成されている。給排ポート33は、バルブボデー31の本体部分31aに形成されていて、液圧成形機20の下型21に形成されて窪み部21aの底部にて開口する通路21cにダイレクトに接続されて窪み部21aへの作動液体Aの供給と窪み部21a内の作動液体Aを排出するためのポートである。そして、供給ポート32と給排ポート33とは、連通路U1によって接続されている。
【0056】
排出ポート34は、バルブボデー31の本体部分31aに形成されていて、管路H2を介して、ポンプユニット50が備えるタンク52に接続されて窪み部21a内から排出された作動液体Aをタンク52へ流すためのポートである。そして、排出ポート34は、連通路U2によって給排ポート33と接続されている。なお、管路H2は、高圧ゴムホースおよびカプラーから形成されている。
【0057】
パイロットポート35は、バルブボデー31のカバー部分31bに形成されていて、管路H3、コントロールバルブユニット40が備える可変絞り弁41および4ポート3位置電磁切替弁42のBポートに接続されおり、連通路U3を介してパイロット式リリーフ弁38にパイロット圧を供給するためのポートである。なお、管路H3は、高圧ゴムホースおよびカプラーから形成されている。
【0058】
センサ取付ポート36は、圧力センサPSを組み付けるためのポートである。そして、センサ取付ポート36は、連通路U1に接続される連通路U4によって給排ポート33と接続されている。なお、圧力センサPSをセンサ取付ポート36に取り付けない場合には、センサ取付ポート36に栓を取り付けるようになっている。
【0059】
チェック弁37は、供給ポート32と給排ポート33とを互いに接続する連通路U1の途中に設けられている。そして、チェック弁37は、作動液体Aが供給ポート32を介して連通路U1に導入されると、給排ポート33への作動液体Aの流れを許可する。一方、チェック弁37は、給排ポート33から供給ポート32への流れに対して、作動液体Aの流れを阻止する。
【0060】
パイロット式リリーフ弁38は、給排ポート32と排出ポート34とを互いに接続する連通路U2の途中に設けられている。このパイロット式リリーフ弁38は、パイロットポート35および液路U3を介して伝達されるパイロット圧を受圧するピストン38aを備えている。そして、ピストン38aには、ポペット弁38bがピストン38aの軸線方向にて摺動可能に組み付けられており、ピストン38aとポペット弁38b間に組み付けられたバネ38cの付勢力によって、ポペット弁38bの弁部が弁座方向に付勢されている。
【0061】
そして、パイロット式リリーフ弁38は、コントロールバルブユニット40が備える4ポート3位置電磁切替弁42の切替動作に応じて、パイロットポート35を介してポンプユニット50からパイロット圧が伝達された状態では、リリーフ圧が高圧設定値とされる。一方、4ポート3位置電磁切替弁42の切替動作に応じて、パイロットポート35を介してポンプユニット50からパイロット圧が伝達されない状態では、リリーフ圧が低圧設定値とされる。
【0062】
圧力センサPSは、通路21cおよび連通路U4を介して伝達される窪み部21a内の作動液体Aの液圧力を検出するものである。そして、圧力センサPSによって検出された検出値は、増幅器を介して、例えば、図示しないパーソナルコンピュータに出力されるようになっている。
【0063】
コントロールバルブユニット40は、図11に示すように、可変絞り弁41、4ポート3位置電磁切替弁42、リリーフ弁43,44を備えている。可変絞り弁41は、複合弁30の供給ポート32およびパイロットポート35にそれぞれ供給する作動液体Aの流量を調整するためのニードル弁である。
【0064】
4ポート3位置電磁切替弁42(以下、電磁切替弁42という)は、左右一対のソレノイド42a,42bを備えている。また、電磁切替弁42のPポートは、ポンプユニット50の出力ポート51に接続されており、Rポートは、ポンプユニット50のタンク52に接続されている。そして、電磁切替弁42は、図示しない電気制御装置によってソレノイド42a,42bの作動が制御されることにより、作動液体Aの流路を切り替えるようになっている。ここで、電気制御装置は、例えば、上型22やブランクホルダ23の上下動位置を検出するセンサや窪み部21a内の作動液体Aの液面を検出するセンサの検出結果に応じて、ソレノイド42a,42bの作動を制御するようになっている。
【0065】
この電気制御装置による電磁切替弁42の制御について具体的に説明すると、電気制御装置は、上記第1の工程および第2の工程において、ソレノイド42a,42bを非励磁の状態とする。これにより、電磁切替弁42の弁体の位置は、中央位置(図11に示す状態)とされて、A,B,P,Rポートがすべて連通した状態とされる。また、電気制御装置は、上記第3の工程および第4の工程において、ソレノイド42bを励磁する。これにより、電磁切替弁42の弁体の位置は、電磁切替弁42のP,Bポートを介して、ポンプユニット50の出力ポート51とパイロットポート35が連通し、電磁切替弁42のR,Aポートを介して、タンク52と供給ポート32が連通する弁体の位置(以下、この位置をパイロット位置という)に切り替えられる。これにより、パイロット式リリーフ弁38にパイロット圧が伝達される。
【0066】
また、電気制御装置は、上記第4の工程から第5の工程の初期において、ソレノイド42a,42bを非励磁の状態とする。これにより、電磁切替弁42の弁体の位置は中央位置とされて、A,B,P,Rポートがすべて連通した状態として、窪み部21aの作動液体Aが排出される。また、電気制御装置は、上記第5の工程から第1の工程間にて、窪み部21a内の作動液体Aの液面検出結果に応じて、ソレノイド42aを励磁する。これにより、電磁切替弁42の弁体の位置は、P,Aポートを介して、ポンプユニット50の出力ポート51および供給ポート32が連通し、電磁切替弁42のR,Bポートを介して、タンク52とパイロットポート35が連通する弁体の位置(以下、この位置を供給位置という)に切り替えられる。これにより、作動液体Aがポンプユニット50から窪み部21aに供給される。
【0067】
リリーフ弁43は、供給ポートに供給される作動液体Aの液圧力が所定の圧力を超えるとリリーフ作動して、ポンプユニット50のタンク52に作動液体Aを流す(逃がす)ようになっている。リリーフ弁44は、パイロットポートに供給される作動液体Aの液圧力が所定の圧力を超えるとリリーフ作動して、ポンプユニット50のタンク52に作動液体Aを流す(逃がす)ようになっている。
【0068】
ポンプユニット50は、出力ポート51から、タンク52に満たされている作動液体Aを所定の液圧力で吐出するものである。これにより、ポンプユニット50は、出力ポート51から吐出した作動液体Aを液圧成形機20の窪み部21aに供給したり、複合弁30のパイロット式リリーフ弁38に所定のパイロット圧を伝達したりするようになっている。
【0069】
このように構成した複合弁30は、上記第1および第2の工程において、電磁切替弁42の弁体の位置が中央位置に切り替えられているため、パイロット式リリーフ弁38のリリーフ圧が低圧設定値とされていて、作動液体Aは、金属板本体11の下面、窪み部21a、通路21cおよび複合弁30とから形成される空間に密閉された状態となる。ここで、上記第1の工程において、金属板本体11を支持部21bに載置する前に、作動液体Aの補充が必要な場合には、一旦電磁切替弁42の弁体の位置を供給位置に切り替える。これにより、図12(c)に示すように、ポンプユニット50から窪み部21aに作動液体Aを補充することができる。なお、作動液体Aを補充した後は、電磁切替弁42の弁体の位置が中央位置に切り替えられる。
【0070】
また、複合弁30は、上記第3および第4の工程において、電磁切替弁42の弁体の位置がパイロット位置に切り替えられているため、図12(a)に示すように、チェック弁37およびパイロット式リリーフ弁38が作動液体Aの流れを禁止する。このとき、パイロット式リリーフ弁38のリリーフ圧は、高圧設定値とされている。また、上記第4の工程から第5の工程に切り替わった初期において、複合弁30は、電磁切替弁42の弁体の位置が中央位置に切り替えられているため、図12(b)に示すように、作動液体Aが管路H2を介して、ポンプユニット50のタンク52へ排出される。したがって、窪み部21a内の液圧力は開放される。
【0071】
また、第5の工程において、メタルセパレータ10を取り出した後、作動液体Aの補充が必要な場合には、複合弁30は、電磁切替弁42の弁体の位置が供給位置に切り替えられて、図12(c)に示すように、供給ポート32から給排ポート33への流れが許可される。これにより、ポンプユニット50から供給された作動液体Aを、通路21cを介して、窪み部21a内に補充することができる。
【0072】
このように、上記第1実施形態の開閉弁S1および液体補充装置Sに代えて、複合弁30、コントロールバルブユニット40およびポンプユニット50を採用した第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、チェック弁37およびパイロット式リリーフ弁38を備えた複合弁30のバルブボデー31を下型21に直接組み付けることにより、下型21の窪み部21aと各弁37,38間をそれぞれ連通する連通配管を設ける必要がない。これにより、作動液体Aの液圧力が高圧とされたときに、連通配管が拡径することによる圧力降下が生じず、作動液体Aの液圧力を高圧で保持することができる。また、連通配管による圧力効果が生じないため、作動液体Aの圧縮が小さくても、極めて容易に液圧力を高めることができて、上型22のストローク量を小さくすることができる。さらに、チェック弁37とパイロット式リリーフ弁38とをそれぞれ組み付けるためのスペースを省略することができて、液圧成形機20をコンパクトに構成することができる。
【0073】
ところで、この第2実施形態においては、センサ取付ポート36に圧力センサPSを取付可能となっているため、圧力センサPSを取り付けた場合には、同センサPSから出力された検出値を、例えば、図示しないパーソナルコンピュータの表示器上に窪み部21a内の液圧力として表示することができる。これにより、液圧成形機20の作動状態を監視する作業者は、窪み部21a内の液圧力が所定の圧力まで液圧力が上昇したか否かを確認することができて、メタルセパレータ10が所定の成形条件で成形されたか否かを確認することができる。
【0074】
このため、圧力センサPSから出力される作動液体Aの液圧力に基づいて、製品の成形状態の良否を判別することができて、製品の品質を良好に保つことができる。また、圧力センサPSから出力された作動液体Aの液圧力に基づいて、例えば、液圧成形機20の作動量すなわち上型22が下型21の窪み部21aに侵入する作動量を適宜調整することも可能である。これにより、金属板本体11の形状の影響(例えば、厚さの変動など)を最小として成形することができるため、製品の品質を良好に保つことができる。
【0075】
ここで、上記各実施形態においては、成形の対象をメタルセパレータ10とし、多数の筋状凸部12を成形するように実施したが、その他の薄肉金属板に多数の凸部を成形するように実施可能であることはいうまでもない。
【0076】
また、上記各実施形態においては、ワークが平板状の金属板本体11であり、下型21が固定型、上型22が可動型として実施した。すなわち、上型22と下型21間に介在させた金属板本体11の下側に作動液体Aを密閉状態にて満たして、上型22を下型21の窪み部21aに向けて押し込むことにより作動液体Aを加圧し、加圧された作動液体Aにより金属板本体11の一部をその上側に形成した成形部22aに向けて変形させて、金属板本体11に成形を施すようにして実施した。
【0077】
しかしながら、ワークを筒状とし、その内側に作動液体Aを収容して実施することも可能である。すなわち、可動型と固定型間に介在させた筒状のワークの内側に作動液体Aを密閉状態にて満たして、可動型をワークの軸線方向にて収容部に向けて押し込む。これにより、可動型はワークを軸線方向に押し込んで変形させるとともに内側に収容した作動液体Aを圧縮して加圧する。そして、加圧された作動液体Aによって、ワークの一部をその外側に配設した固定型に形成された形成空間部に向けて変形させて、ワークに成形を施す。
【0078】
これによっても、可動型を作動液体Aの収容部に向けて押し込むことにより作動液体Aを加圧することができる。このため、作動液体Aを加圧するための加圧ポンプを備える必要がなくて、型構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液圧成形機が行う第1の工程を説明するための概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る液圧成形機が行う第2の工程を説明するための概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る液圧成形機が行う第3の工程を説明するための概略図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る液圧成形機が行う第4の工程を説明するための概略図である。
【図5】(a)は、メタルセパレータによって構成した燃料電池の概略的な要部断面図であり、(b)は、第1の工程から第4の工程を経て成形されるメタルセパレータ素材(ワーク)の成形部を部分的に示す斜視図である。
【図6】ワークの加工工程(1サイクル)における上型のスライド量および作動液体の液圧力を概略的に示すグラフである。
【図7】図3に示す第3の工程にて金属板本体に形成される凸形状を説明するための説明図である。
【図8】図3に示す第3の工程にて金属板本体に形成される筋状凸部を説明するための説明図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る液圧成形機を概略的に示した概略図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る液圧成形機に組み付けられる複合弁の構成を説明するための概略図である。
【図11】図9の複合弁、コントロールバルブユニットおよびポンプユニットを示す油圧回路図である。
【図12】図9に示す複合弁の作動を説明するための説明概略図である。
【符号の説明】
10…メタルセパレータ、11…金属板本体、12…筋状凸部、20…液圧成形装置、21…下型、21a…窪み部、21b…支持部、22…上型、21a…成形部、23…ブランクホルダ、30…複合弁、37…チェック弁、38…パイロット式リリーフ弁、39…圧力センサ、40…コントロールバルブユニット、50…ポンプユニット、A…作動液体、P…プレスベッド、I…インナースライダ、O…アウタースライダ
Claims (20)
- 可動型と固定型間に介在させたワークの一側に液体を密閉状態にて満たして、前記可動型を前記液体の収容部に向けて押し込むことにより前記液体を加圧し、同加圧された液体により前記ワークの一部をその他側に形成した成形空間部に向けて変形させて、前記ワークに成形を施すことを特徴とする液圧成形方法。
- 上型と下型との間に介在させて周縁部を狭持した平板状のワークの中央部に凸部を成形する液圧成形方法であって、
前記下型に形成された窪み部に液体を満たした状態で空気が入らないように前記ワークを前記下型の上端部に載置する第1の工程と、
前記上型の外周に位置するブランクホルダを下降させて、前記下型に載置したワークの周縁部を前記ブランクホルダと前記下型の上端部とにより狭持する第2の工程と、
前記上型を前記下型に対して相対的に下降し、前記ワークの中央部を上型により押圧変形させるとともに前記液体を圧縮して加圧し、同加圧された液体により前記上型に形成された成形部の形状を前記ワークに転写して凸部を形成する第3の工程とを備えたことを特徴とする液圧成形方法。 - 前記請求項2に記載した液圧成形方法において、
前記第3の工程にて、前記ワークに前記上型の成形部の形状が転写された後に、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持する第4の工程を備えたことを特徴とする液圧成形方法。 - 前記請求項3に記載した液圧成形方法において、
前記第4の工程にて、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持した後に、前記液体の液圧力を開放する第5の工程を備えたことを特徴とする液圧成形方法。 - 前記液体の圧縮率が、3.0×10−5cm2/kg以下である前記請求項1ないし前記請求項4のうちのいずれか一つに記載した液圧成形方法。
- 前記液体の粘度が、100〜1500cStである前記請求項1ないし前記請求項5のうちのいずれか一つに記載した液圧成形方法。
- 前記液体は、グリコールと水とが所定の割合で混合されたものである前記請求項1ないし前記請求項6のうちのいずれか一つに記載した液圧成形方法。
- 前記請求項1ないし前記請求項7のうちのいずれか一つに記載した液圧成形方法において、
前記ワークは、その一側に表面処理が施されていて、同一側が前記液体に接触した状態で成形されることを特徴とする液圧成形方法。 - ワークを載置して支持可能な支持部と、同支持部によって囲まれて液体を満たした窪み部とを有する下型と、
上下動可能で前記ワークの周縁部を前記下型の支持部とにより狭持可能なブランクホルダと、
上下動可能で下面に成形部を有して、前記下型の支持部と前記ブランクホルダとにより周縁部を狭持されたワークの中央部とともに、前記下型の窪み部に侵入可能な上型とを備えたことを特徴とする液圧成形装置。 - 前記請求項9に記載した液圧成形装置において、
前記ワークが前記下型の支持部に載置される前に前記下型の窪み部に液体を供給して満たし、前記ワークが前記上型と前記下型とによって成形されるときに窪み部に満たした液体を封止し、前記成形後にて前記上型が前記下型の窪み部から退避動作する前に前記窪み部から液体を排出する給排封止装置を設けたことを特徴とする液圧成形装置。 - 請求項10に記載した液圧成形装置において、
前記給排封止装置は、液圧供給源から前記下型の窪み部への前記液体の流通を許容する逆止弁と、前記下型の窪み部と前記逆止弁間の通路内に保持可能な圧力を切替操作に応じて変更可能であり、常態ではリリーフ圧が低圧設定値とされ、前記ワークが成形されるときにはリリーフ圧が高圧設定値とされるリリーフ弁との複合弁を備えていて、この複合弁のバルブボデーは下型に直接組み付けられていることを特徴とする液圧成形装置。 - 前記請求項11に記載した液圧成形装置において、
前記バルブボデーには、圧力センサを脱着可能な取付ポートが設けられていることを特徴とする液圧成形装置。 - 前記請求項9または前記請求項12に記載した液圧成形装置において、
前記ワークは、その一面に表面処理が施されていて、同一面が前記液体に接触した状態で前記下型の支持部に載置されることを特徴とする液圧成形装置。 - 多数の凸部が成形されて構成される燃料電池用メタルセパレータであって、
下型に形成された窪み部に液体を満たした状態で空気が入らないようにメタルセパレータ素材を前記下型の上端部に載置する第1の工程と、
上型の外周に位置するブランクホルダを下降させて、前記下型に載置したメタルセパレータ素材の周縁部を前記ブランクホルダと前記下型の上端部とにより狭持する第2の工程と、
前記上型を前記下型に対して相対的に下降し、前記メタルセパレータ素材の中央部を前記上型により押圧変形させるとともに前記液体を圧縮して加圧し、同加圧された液体により前記上型に形成された成形部の形状を前記メタルセパレータ素材に転写して凸部を形成する第3の工程とを備えた液圧成形方法により前記凸部が成形されることを特徴とする燃料電池用メタルセパレータ。 - 前記請求項14に記載した燃料電池用メタルセパレータにおいて、
前記凸部を成形する液圧成形方法は、
前記第3の工程にて、前記メタルセパレータ素材に前記上型の成形部の形状が転写された後に、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持する第4の工程を備えていることを特徴とする燃料電池用メタルセパレータ。 - 前記請求項15に記載した燃料電池用メタルセパレータにおいて、
前記凸部を成形する液圧成形方法は、
前記第4の工程にて、前記上型を維持して前記液体の液圧力を所定の時間保持した後に、前記液体の液圧力を開放する第5の工程を備えていることを特徴とする燃料電池用メタルセパレータ。 - 前記液圧成形方法に用いられる液体の圧縮率が、3.0×10−5cm2/kg以下である前記請求項14ないし前記請求項16のうちのいずれか一つに記載した燃料電池用メタルセパレータ。
- 前記液圧成形方法に用いられる液体の粘度が、100〜1500cStである前記請求項14ないし前記請求項17のうちのいずれか一つに記載した燃料電池用メタルセパレータ。
- 前記液圧成形方法に用いられる液体は、グリコールと水とが所定の割合で混合されたものである前記請求項14ないし前記請求項18のうちのいずれか一つに記載した燃料電池用メタルセパレータ。
- 前記請求項14ないし前記請求項19のうちのいずれか一つに記載した燃料電池用メタルセパレータにおいて、
前記メタルセパレータ素材は、その一側に表面処理が施されていて、同一側が前記液体に接触した状態で成形されることを特徴とする燃料電池用メタルセパレータ。
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