JP3955266B2 - ガスケット製造方法及びこれに用いるプレス金型構造 - Google Patents

ガスケット製造方法及びこれに用いるプレス金型構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ金属塩化物水溶液を電解し塩素とアルカリ金属水酸化物を生産するイオン交換膜法塩化アルカリ電解用電解槽において、陽極室フランジ面と陽イオン交換膜との間に配置されるガスケットの製造方法に関し、特に、耐食性に優れた樹脂製フィルム材をガスケット表面に適切に配置できるガスケット製造方法及びこれに用いるプレス金型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換膜を用いて塩化アルカリ水溶液を電解する電解槽のうち、高電流効率で高純度のアルカリ金属水酸化物を生産するための電解槽としては、陰極を取り付けた陰極室枠と陽極を取り付けた陽極室枠をイオン交換膜及びガスケットを介して密着させるフィルタープレス型電解槽等が広く知られている。こうした電解槽内は、アルカリ及び塩化アルカリ等の電解液、並びに塩素や水素等のガスで満たされており、これら環境や人体に対して有害な物質が外部に漏れるのを防止するため、電解槽枠間のシールを確実に行う工夫が従来から種々提案されてきた。ただし、電解槽内では、塩素や次亜塩素酸イオンを多量に含んだ電解液やガスが流動しているため、ゴム製のガスケットの場合、陽極室内に露出する部分は少しづつ腐食して脱落し、シール性が低下していくという問題があった。
【0003】
こうした塩素や次亜塩素酸ソーダなどに対するガスケットの耐久性を増す目的で、近年、フッ素樹脂で表面の一部を被覆したガスケットが用いられるようになっている。この電解槽に使用される枠状のフッ素樹脂被覆ガスケットは大型のものが多く、縦1200mm、横2400mmにも及ぶものがあるため、適切な樹脂被覆状態を得る特殊な製造方法が提案されている。この製造方法の一例として、特開平5−340478号公報に記載されるものがある。
【0004】
この従来のガスケット製造方法は、極薄のフッ素樹脂フイルムを平滑な未加硫ゴムシートの上面に載置し、プレス加硫しながら接着、貼り合わせると同時に表面に所定の凹凸形状を与え、この貼り合わせシートを表面がフッ素樹脂フイルムになる様に中央から裏側に折り合わせて接着し、内部の芯材がゴム、表面がフッ素樹脂フイルムからなる片包みガスケットを得るというものである。
【0005】
こうした樹脂被覆ガスケットは、耐食性に優れ、長期間の使用に対してもガスケット自体の腐食は生じにくいが、電解槽における陽極室枠のフランジ面材料であるチタンとガスケット表面のフッ素樹脂層との間で、チタンの隙間腐食が発生しやすいという問題があった。こうしたチタンの腐食は、フランジ面の平滑性を損ね、シール不良の発生に留まらず、電解槽全体が使用不能となる事態に陥る場合もあった。ただし、こうした問題に対しては、フッ素樹脂被覆ガスケットのチタンと接する側のフッ素樹脂フィルム表面に厚さ0.1〜1mmのゴムを裏打ちして隙間腐食発生の予防を図る技術が、例えば、特許3128269号公報等で提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のガスケット製造は以上のように行われており、フッ素樹脂フィルムとゴムシートをプレス・貼り合わせ後曲げることでフィルムを略コ字状断面形状の片包み状態に配置するものであったため、製造工程が複雑でコスト高になるという課題を有していた。また、貼り合わせシートを折合わせて接着剤で接着していたことから、表裏の凹凸パターンを正しく合わせるのに時間を要し、これがずれるとシール性能に悪影響が出るという課題を有していた。さらに、製品の厚み精度が接着剤の塗布量に左右され、厳密な精度が得にくく不良品となり易いという課題を有していた。
【0007】
このため、工程短縮とコストダウンを図る方法として、フッ素樹脂フィルムと未加硫ゴムをあらかじめ製品形状に近い形態に組合わせた状態で上下金型間で加熱・加圧して加硫を行い、一体成型する製造方法が求められているが、この方法の実現には問題が多かった。
【0008】
一般にプレス機を使用して加熱・加圧によりゴム製品を加硫成型する場合、キャビティ周囲において加圧時の型締め状態で本来当接すべき上下型の型合わせ面間に隙間が生じてバリが発生すると共に、製品厚みにばらつきが生じることがある。この上下型の合わせ面における隙間の発生は、加熱による金型の歪み、金型の厚み精度、未加硫ゴムを金型に載置する際の位置の偏り等に起因しており、製品寸法が大きくなり、これにつれて金型が大きくなるほどこの隙間も大きくなる。
【0009】
一方、上下金型でシート状又はブロック状の未加硫ゴムを加熱・加圧により加硫成型する場合、通常はキャビティに供給する未加硫ゴムの量は製品の必要量より若干余分に供給し、加硫成型時に製品内に空気やガスによる空隙が生じないようにしている。こうして金型のキャビティには未加硫ゴムが余分に供給されることから、加熱・加圧による加硫時、キャビティ周囲の金型合わせ面隙間への未加硫ゴムの流出圧力や、未加硫ゴムの熱膨張に伴う隙間への押圧力が発生することとなる。
【0010】
仮に、フッ素樹脂フィルムが未加硫ゴムと共にキャビティに配置され、ゴム表面側に位置して合わせ面の隙間に面している場合、型締め・加圧状態でこの隙間に向おうとする未加硫ゴムからの圧力に極薄のフッ素樹脂フィルムが耐えきれず、フッ素樹脂フィルムが破損してゴムが隙間に漏れ出してしまい、最終的に得られた成型品はゴムの露出した不良品となる危険性が著しく高いという問題点を有しており、従来こうした一体成型は行われなかった。
【0011】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、プレス機の加圧状態におけるキャビティ周囲の隙間を排除して樹脂製フィルム材の破損なく未成型構成物を成型でき、優れた性能の樹脂被覆ガスケットを容易且つ低コストに得られるガスケット製造方法、並びに当該製造方法で用いるプレス金型構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガスケット製造方法は、上下型からなる金型を用い、少なくとも略シート状のゴム材と樹脂製フィルム材とをあらかじめ組合わせてなる未成型構成物を、前記型間のキャビティ内にて加熱しつつ一体的に加圧成型するガスケット製造方法において、前記フィルム材を、前記ゴム材に対し、ゴム材の一方の表面から縁を回って他方の表面側に至る所定範囲でゴム材を断面略コ字状に覆う片包み状態に組合わせて前記未成型構成物となし、前記金型のうち一方の型における前記未成型構成物のフィルム材配置部分に面するキャビティ周縁に略帯状の弾性部材を一方の型の合わせ面位置より他方の型側へ向け少なくとも突出する状態として配設し、前記金型が型締め状態になる前に前記弾性部材と他方の型とを互いに圧着させ、弾性部材と前記一方の型間、並びに弾性部材と他方の型間に隙間のない状態を得ると共に、前記キャビティに面する弾性部材の側面を型の一部として利用するものである。
【0013】
このように本発明においては、プレス機における一方の型にキャビティに面する弾性部材を配設し、型締めに際して弾性部材を他方の型にいち早く当接、密着させてキャビティ周囲の型合わせ面間の隙間を無くし、キャビティ内圧力増大に伴ってゴム材が隙間へ向う事態をはじめから起り得ないようにすることにより、フィルム材が隙間へ向おうとするゴム材からの圧力で破れるのを防止でき、弾性部材の弾性反発力でフィルム材にかかる圧力を相殺できることと合わせ、フィルム材の変形、破損を確実に防止できることとなり、ゴム材とフィルム材をまとめて加圧成型して効率よくシール性に優れた片包みタイプのガスケットを製造でき、製造工程の短縮とコストダウンが図れる。また、ゴム材とフィルム材が成型時に加圧されて製品形状で一体化されることでフィルム材が剥離しにくく、耐久性に優れたガスケットを得られる。
【0014】
また、本発明に係るガスケット製造方法は必要に応じて、前記金型のうち一方の型における前記未成型構成物のフィルム材配置部分に面するキャビティ周縁の所定範囲に溝部を周設し、当該溝部に前記弾性部材を着脱可能に嵌着するものである。
このように本発明においては、一方の型のキャビティ周縁に溝部を周設して弾性部材を溝部に嵌着し、弾性部材を溝部で保持しつつ未成型構成物の成型に用いることにより、別途弾性部材の変形を阻害するような弾性部材の固定用部材を用いずに済み、弾性部材の圧縮及び復元を溝内を含む弾性部材全体で許容して、弾性部材のキャビティに面して未成型構成物のフィルム材と接する部分の過剰な変形を抑えつつ弾性部材を他方の型に確実に密着させられ、成型品形状の劣化を防止できる。
【0015】
また、本発明に係るガスケット製造方法は必要に応じて、前記金型のうちの上下いずれかが、前記一方の型の前記溝部に対して前記キャビティを隔てた反対側に位置する合わせ面部分の所定範囲にキャビティ内へ連通するバリ溝をキャビティに沿って周設されてなり、型締め状態で前記未成型構成物をなすゴム材のうち余剰分の前記バリ溝への流出を許容するものである。
このように本発明においては、弾性部材に対しキャビティを挟んで対向する側におけるいずれかの型の合わせ面にキャビティ内へ通じるバリ溝を周設し、キャビティにあらかじめ多めに供給されたゴム材のうち、型締め時に余剰となる分を前記バリ溝内に逃せることにより、型締め状態におけるキャビティ内でのゴム材の圧力が過度に大きくならず、フィルム材内側からのゴム材の外向きの押圧力を抑えてフィルム材の変形、破損を阻止できる。
【0016】
また、本発明に係るガスケット製造方法は必要に応じて、前記金型のうち、一方の型の前記溝部に対向する他方の型における前記弾性部材との当接面が、他方の型における加圧方向への凸状部分先端位置より加圧方向について後退した配置とされると共に、前記当接面に隣接するキャビティ構成面のうち所定範囲を前記当接面と連続する同一平面とされてなり、加圧成型時、他方の型の前記凸状部分が前記未成型構成物に当る直前に弾性部材と他方の型とを互いに当接させるものである。
このように本発明においては、他方の型における弾性部材との当接面を他方の型の加圧方向への凸状部分先端より後退させると共にキャビティ側に連続させた形状とし、型締め時に最初にゴム材に接触する他方の型の凸状部分に押圧されてゴム材が加圧され始めても、キャビティにおける当接面と弾性部材の近傍に空間部分がまだ残っていることにより、加圧が少し進んでから未成型構成物をなすゴム材及びフィルム材が前記空間部分に達してこれを埋めることとなり、当接面及び弾性部材近傍でのゴム材の圧力上昇を適正な範囲にとどめられ、型締め状態でゴム材の圧力がフィルム材内側で過度に高くならず、フィルム材の変形、破損をより確実に阻止できる。
【0017】
また、本発明に係るプレス金型構造は、プレス機に互いに近接、離隔可能に配設される上下組の金型からなり、当該型間のキャビティ内で少なくとも略シート状のゴム材と樹脂製フィルム材とをあらかじめ組合わせてなる未成型構成物を加熱しつつ加圧して成型品を得るガスケット成型用のプレス金型構造において、前記金型のうち一方の型が、前記未成型構成物のフィルム材配置部分に面するキャビティ周縁の所定範囲に溝部を周設され、当該溝部に略帯状の弾性部材を一方の型の合わせ面位置より他方の型側へ向け少なくとも突出する状態として着脱可能に嵌着されてなり、前記金型が型締め状態になる前に前記弾性部材と他方の型とが互いに圧着し、弾性部材と前記溝部間、並びに弾性部材と他方の型間に隙間のない状態となると共に、前記キャビティに面する弾性部材の側面が型の一部となるものである。
このように本発明においては、プレス金型のうち一方の型にキャビティに面する弾性部材を配設し、型締めに際して弾性部材を他方の型にいち早く当接、密着させてキャビティ周囲の型合わせ面間の隙間を無くし、キャビティ内圧力増大に伴ってゴム材が隙間へ向う事態をはじめから起り得ないようにすることにより、フィルム材が隙間へ向おうとするゴム材からの圧力で破れるのを防止でき、弾性部材の弾性反発力でフィルム材にかかる圧力を相殺できることと合わせ、フィルム材の変形、破損を確実に防止できることとなり、ゴム材とフィルム材をまとめて加圧成型して効率よくガスケットを製造でき、製造工程の短縮とコストダウンが図れる。
【0018】
また、本発明に係るプレス金型構造は必要に応じて、前記金型のうちの上下いずれかが、前記一方の型の前記溝部に対して前記キャビティを隔てた反対側に位置する合わせ面部分の所定範囲にキャビティ内へ連通するバリ溝をキャビティに沿って周設されてなり、型締め状態で前記未成型構成物をなすゴム材のうち余剰分の前記バリ溝への流出を許容するものである。
このように本発明においては、弾性部材に対しキャビティを挟んで対向する側におけるいずれかの型の合わせ面にキャビティ内へ通じるバリ溝を周設し、キャビティにあらかじめ多めに供給されたゴム材のうち、型締め時に余剰となる分を前記バリ溝内に逃せることにより、型締め状態におけるキャビティ内でのゴム材の圧力が過度に大きくならず、フィルム材内側からのゴム材の外向きの押圧力を抑えてフィルム材の変形、破損を阻止できる。
【0019】
また、本発明に係るプレス金型構造は必要に応じて、前記金型のうち、一方の型の前記溝部に対向する他方の型における前記弾性部材との当接面が、他方の型における加圧方向への凸状部分先端位置より加圧方向について後退した配置とされると共に、前記当接面に隣接するキャビティ構成面のうち所定範囲を前記当接面と連続する同一平面とされてなり、加圧成型時に他方の型の前記凸状部分が前記未成型構成物に当る直前、前記弾性部材と他方の型とが互いに当接するものである。
このように本発明においては、他方の型における弾性部材との当接面を他方の型の凸状部分先端より後退させると共にキャビティ側に連続させた形状とし、型締め時に最初にゴム材に接触する他方の型の凸状部分に押圧されてゴム材が加圧され始めても、キャビティにおける当接面と弾性部材の近傍に空間部分がまだ残っていることにより、加圧が少し進んでから未成型構成物をなすゴム材及びフィルム材が前記空間部分に達してこれを埋めることとなり、当接面及び弾性部材近傍でのゴム材の圧力上昇を適正な範囲にとどめられ、型締め状態でゴム材の圧力がフィルム材内側で過度に高くならず、フィルム材の変形、破損をより確実に阻止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係るガスケット製造方法を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係るガスケット製造方法で用いる金型の離隔状態及び型締め状態の要部断面図、図2は本実施の形態に係るガスケット製造方法により得られるガスケットの概略斜視図、図3は本実施の形態に係るガスケット製造方法で用いる未成型構成物及び得られるガスケットの各要部断面図である。
【0021】
前記各図に示すように、本実施の形態に係るガスケット製造方法は、プレス機の上下対の金型10のうち下型11における略枠状のキャビティ30内周縁位置に略帯状の弾性部材13を型合わせ面14よりわずかに上方へ突出する状態で配置し、金型10が型締め状態になる前に下型11の弾性部材13と上型12とを互いに圧着させ、型締め状態で弾性部材13と上型12並びに下型11との間に隙間のない状態を得ると共に、キャビティ30に面する弾性部材13の側面を型の一部として利用しつつ、金型10間でゴム材21及びフィルム材22からなる未成型構成物20を加熱、加圧して樹脂被覆状態のガスケット1を成型するものである。
【0022】
前記下型11は、矩形略枠状のキャビティ30内周縁に沿って溝部15を周設されてなり、この溝部15に弾性部材13を上部が下型11の合わせ面14よりわずかに上型12側、すなわち上方へ突出する状態で着脱可能に嵌着され、型締め時には弾性部材13と溝部15間には隙間のない状態となる構成である。この弾性部材13の突出高さは、下型の合わせ面14位置から約0.5〜2mm程度とするのが好ましいが、ガスケット芯材となるゴム材21の厚みや、製品高さ、プレス機及び金型等の生産設備の厚さ方向精度に応じて調整することもできる。
【0023】
また、下型11は、キャビティ30周囲の合わせ面14部分のうち前記溝部15に対しキャビティ30を隔てて反対側となるキャビティ30外周側、すなわち、未成型構成物20のちょうどフィルム材22が配置されない部分に対応するキャビティ30隣接箇所にバリ溝16を周設されてなる構成である。このバリ溝16はキャビティ30内に連通しており、型締め時にキャビティ30から余剰分のゴム材21をキャビティ30外周方向に流出しやすくし、キャビティ30内圧の上昇抑制を図っている。このバリ溝16の大きさは、供給されるゴム材21のキャビティ30に対しあらかじめ設定される余裕分より多い容量を確保できるものとされる。
【0024】
前記弾性部材13は、外力が加わらない状態で断面略矩形状のゴム製略帯状体である。この弾性部材13の構成材としては、耐熱性のあるゴム、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)等を用いるのが望ましい。この弾性部材13は、直接フッ素樹脂と接する場合には前記のどのゴムも使用可能であり、特に、コストや耐久性の面を考慮する場合、シリコーンゴムが好ましい。また、片面に薄いゴムの裏打ちを施したガスケットを製造する場合は、離型性の面でシリコーンゴムが望ましい。この弾性部材13の硬さ(JIS K6253 タイプA)は、65〜85が好適である。
【0025】
前記未成型構成物20は、矩形枠形状をなす略シート状のゴム材21に対し、フッ素樹脂製フィルム材22を、前記ゴム材21の一方の表面から内周縁を回って他方の表面側に至る所定範囲でゴム材21を断面略コ字状に一部覆う片包み状態として組合わせ、さらに裏打ち用の別の薄いゴムシート23をゴム材21の一表面側におけるフィルム材22の表面に重ね合せてなるものである。この未成型構成物20のうちゴム材21は、加圧成型時に製品内に空気やガスによる空隙が生じないよう、従来同様に製品として必要な量より多めの量であらかじめシート状とされ、構成物全体では、製品形状を規定する金型10のキャビティ容量を上回る量とされて金型10間に供給・配置される場合もある。未成型構成物20としてゴム材21とフィルム材22とを接着し組合わせる際、互いの接着を確実にするため、フッ素樹脂製のフィルム材22に対して所定の表面処理を施すのが望ましい。
【0026】
前記ゴム材21は、ガスケット主要部分を構成する未架橋ゴム材料であり、金型10による加熱及び加圧で架橋(加硫)される。このゴム材21の材質については、ガスケット1の使用条件に応じて適宜選択でき、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)、及び、フッ素ゴム(FKM)等を用いることができる。
【0027】
また、前記フィルム材22は、耐食性に優れたフッ素樹脂製の薄いフィルム状体であり、これに用いられるフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、及び、ポリビニリデンフルオロライド(PVDF)等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、他のフッ素樹脂でもよい。このフィルム材22の厚さについては、シール性、耐薬品性等を考慮すれば、0.01mm〜0.5mmの範囲が好ましい。より好ましい厚さ範囲は、0.05mm〜0.25mmである。
【0028】
次に、本実施形態に係るガスケット製造方法に基づくガスケット製造工程について説明する。あらかじめゴム材21と樹脂製フィルム材22、及びゴムシート23を組合わせた矩形枠状の未成型構成物20を下型11のキャビティ30部分に載置後、加熱しながら上下型での加圧動作を開始させると、上型12が未成型構成物20に近付き、成型後ガスケット1の凹部となる部分を押圧する上型12の加圧方向への凸状部分が未成型構成物20に接触する直前に、弾性部材13と上型12が当接する。次いで上型12の凸状部分により未成型構成物20の押圧が開始される。
【0029】
弾性部材13は、上下型が型締め状態になる前に上型12に接し、圧縮に伴う反発力により上型12に密着して隙間を無くすと共に、キャビティ30に面する弾性部材13の側面が型の一部となり、型締め状態でフィルム材22にかかる圧力を相殺し、フィルム材22の変形を防止する。これに加えて、余剰のゴム材21を弾性部材13に対しキャビティ30を隔てた反対側にあるバリ溝16に流出させることができ、型締め状態となっても、キャビティ30内圧の過度の上昇を抑えられ、極薄のフィルム材22は破損せず、ゴム材21の露出もない。
【0030】
こうして未成型構成物20はキャビティ30内にて加熱されつつ一体的に加圧成型され、ゴム材21も加硫状態となって、略枠状のガスケット製品形状となる。ゴム材21とフィルム材22が製品形状で一体化されることでフィルム材22が剥離しにくく、耐久性に優れたものとなる。成型により得られたガスケット1は一部表面をフィルム材22で覆われると共に片面にゴム裏打ちされた形状となっており、電解槽の陽極室枠材であるチタンの隙間腐食を防止できる。
【0031】
このように、本実施の形態に係るガスケット製造方法は、下型11にキャビティ30に面する弾性部材13を配設し、型締めに際して弾性部材13を上型12にいち早く当接、密着させてキャビティ30周囲の型合わせ面14間の隙間を無くし、キャビティ30内圧力増大に伴ってゴム材21が隙間へ向う事態をはじめから起り得ないようにすることから、フィルム材22が隙間へ向おうとするゴム材21からの圧力で破れるのを防止でき、弾性部材13の弾性反発力でフィルム材22にかかる圧力を相殺できることと合わせ、フィルム材22の変形、破損を確実に防止できることとなり、ゴム材21とフィルム材22をまとめて加圧成型して効率よくシール性に優れるガスケットを製造でき、製造工程の短縮とコストダウンが図れる。また、キャビティ30外周側の合わせ面14にキャビティ30内へ通じるバリ溝16を周設し、キャビティ30にあらかじめ多めに供給されたゴム材21のうち、型締め時に余剰となる分をバリ溝16内に逃せることから、型締め状態におけるキャビティ30内でのゴム材21の圧力が過度に大きくならず、フィルム材22内側からのゴム材21の外向きの押圧力を抑えてフィルム材22の変形、破損を阻止できる。
【0032】
なお、前記実施の形態に係るガスケット製造方法において、上型12における弾性部材13との当接部分は、上型12における加圧方向(下方向)への凸状部分と同一平面上にあり、上型12による押圧が開始すると同時に弾性部材13近傍が未成型構成物20をなすゴム材21及びフィルム材22で充満する構成であるが、これに限らず、図4に示すように、上型12における弾性部材13との当接面17を、上型12における凸状部分先端位置より加圧方向について後退した、すなわち、より上側にずらした配置とすると共に、前記当接面17に隣接するキャビティ30構成面のうち所定範囲を前記当接面17と連続する同一平面として形成する構成とすることもでき、型締め時に最初にゴム材21に接触する上型12の凸状部分に押圧されてゴム材21が加圧され始めても、キャビティ30における当接面17と弾性部材13の近傍に空間部分がまだ残っていることから、加圧が少し進んでからゴム材21及びフィルム材22が前記空間部分に達してこれを埋めることとなり、当接面17及び弾性部材13近傍でのゴム材21の圧力上昇を適正な範囲にとどめられ、型締め状態でゴム材21の圧力がフィルム材22内側で過度に高くならず、フィルム材22の変形、破損をより確実に阻止できる。
【0033】
また、前記実施の形態に係るガスケット製造方法において、弾性部材13のキャビティ30に面する側面の反対側側面部分は型締め状態で下型11又は上型12と隙間なく密着し、上下型間にはキャビティ30側とは異なり一切空間が生じない構成であるが、これに限らず、図4に示すように、下型11又は上型12における弾性部材13の前記反対側側面近傍を各型の加圧方向について後退させた形状とし、型締め状態で弾性部材13のキャビティ30とは反対側にも別途空間部31を生じさせる構成とすることもでき、型締め時に圧縮される弾性部材13がキャビティ30側だけでなく前記空間部31側にも膨出変形できることで弾性部材13のキャビティ30側への変形量を適正な範囲に抑えられ、キャビティ30で弾性部材13に接して成型される成型品の形状精度を向上させられる。
【0034】
また、前記実施の形態に係るガスケット製造方法においては、製品のガスケット1及び成型前の未成型構成物20を矩形枠状とする構成としているが、これに限らず、金型において、枠状のガスケット製造の場合と同様に内周側に弾性部材13、外周側にバリ溝16を配したキャビティ30を環状や矩形以外の枠状に形成し、これに対応した形状の未成型構成物20を型間で加圧成型して矩形枠状以外のガスケットを製造するようにしてもかまわない。さらに、金型10において弾性部材13及びバリ溝16は下型11側に配設する構成としているが、これに限らず、それぞれ上型12側に配設する構成とすることもできる。
【0035】
また、前記実施の形態に係るガスケット製造方法においては、ガスケット1における一方の面のフィルム材22表面にゴムを裏打ちする構成としているが、ガスケット1の当接するフランジ面とガスケット1表面との間で隙間腐食等が起り得ない使用環境となる場合、図5に示すように、裏打ち用のゴムを配設せず、そのままフィルム材22を表面に露出させる構成とすることもでき、より簡略な構造としてコストダウンが図れる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明に係るガスケット製造方法に基づいてガスケットを製造し、得られた成型品の成型後状態について評価した結果について説明する。
本発明に係るガスケット製造方法により製造するガスケットは、片面にゴム裏打ちを伴う片包みフッ素樹脂被覆ガスケットであり、製品形状が縦1200mm、横2400mm、幅30mm、厚さ2mmの矩形枠状であり、ゴム材としてエチレンプロピレンゴムを使用し、フッ素樹脂フィルム材としてポリテトラフルオロエチレンを使用している。
【0037】
次に、本発明に係るガスケット製造方法を適用する製造工程について説明する。まず、第一の工程として、未成型構成物をなすゴム材を製造した。ゴム材は所定配合のゴム生地をカレンダーロール機にて平滑な幅30mm、厚さ2mmのシート状に数本圧延し、長さ1200mm及び2400mmに切断した。
一方、接着を確実にするためのフッ素樹脂フィルム材に対する表面処理については、金属ナトリウムをナフタレンのテトラヒドロフラン溶液に加えて得られる錯化合物溶液を使用した。また、ゴム材とフィルム材との接着剤としてオルガノシロキサンを使用した。こうして接着用の表面処理を施したフッ素樹脂フィルム材(幅50mm、厚さ0.05mm)でゴム材を包み、あらかじめ上面にも表面処理を施したフッ素樹脂フィルム材上に裏打ちゴム形成用の未加硫ゴムシート(厚さ0.5mm)を重ね、未成型構成物を得た。
この未成型構成物を金型の下型に載置し、型締め状態とした上下型間で加硫温度160℃、加硫時間20分、プレス圧力68.6MPa(70kgf/cm2)で成型を行った。これにより、成型品としてのガスケットが製造できた。得られたガスケットは、フィルム材の破損もなく、ゴム材とフィルム材との接着状態及び外観の良好なものであった。
【0038】
さらに、本発明に係るガスケット製造方法を適用する他の例として、フィルム材の厚さを変えて成型を行い、ガスケットを得た。実施例2として、厚さ0.1mmのフッ素樹脂フィルム材を使用して前記同様に成型を行った。また、実施例3として、厚さ0.25mmのフッ素樹脂フィルム材を使用して前記同様に成型を行った。各実施例におけるフィルム材の厚さ以外の条件は同一である。
成型後、前記実施例2、3についても、フィルム材の破損もなく、接着状態及び外観の良好なガスケットが得られた。
以上により、本発明に係るガスケット製造方法に基づく製造工程により、用いるフッ素樹脂フィルム材の厚さが0.05mm〜0.25mmと薄くても、問題なく製品として良好なガスケットを得られることが確認できた。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、プレス機における一方の型にキャビティに面する弾性部材を配設し、型締めに際して弾性部材を他方の型にいち早く当接、密着させてキャビティ周囲の型合わせ面間の隙間を無くし、キャビティ内圧力増大に伴ってゴム材が隙間へ向う事態をはじめから起り得ないようにすることにより、フィルム材が隙間へ向おうとするゴム材からの圧力で破れるのを防止でき、弾性部材の弾性反発力でフィルム材にかかる圧力を相殺できることと合わせ、フィルム材の変形、破損を確実に防止できることとなり、ゴム材とフィルム材をまとめて加圧成型して効率よくシール性に優れた片包みタイプのガスケットを製造でき、製造工程の短縮とコストダウンが図れるという効果を奏する。また、ゴム材とフィルム材が成型時に加圧されて製品形状で一体化されることでフィルム材が剥離しにくく、耐久性に優れたガスケットを得られるという効果を有する。
【0040】
また、本発明によれば、一方の型のキャビティ周縁に溝部を周設して弾性部材を溝部に嵌着し、弾性部材を溝部で保持しつつ未成型構成物の成型に用いることにより、別途弾性部材の変形を阻害するような弾性部材の固定用部材を用いずに済み、弾性部材の圧縮及び復元を溝内を含む弾性部材全体で許容して、弾性部材のキャビティに面して未成型構成物のフィルム材と接する部分の過剰な変形を抑えつつ弾性部材を他方の型に確実に密着させられ、成型品形状の劣化を防止できるという効果を有する。
【0041】
また、本発明によれば、弾性部材に対しキャビティを挟んで対向する側におけるいずれかの型の合わせ面にキャビティ内へ通じるバリ溝を周設し、キャビティにあらかじめ多めに供給されたゴム材のうち、型締め時に余剰となる分を前記バリ溝内に逃せることにより、型締め状態におけるキャビティ内でのゴム材の圧力が過度に大きくならず、フィルム材内側からのゴム材の外向きの押圧力を抑えてフィルム材の変形、破損を阻止できるという効果を有する。
【0042】
また、本発明によれば、他方の型における弾性部材との当接面を他方の型の加圧方向への凸状部分先端より後退させると共にキャビティ側に連続させた形状とし、型締め時に最初にゴム材に接触する他方の型の凸状部分に押圧されてゴム材が加圧され始めても、キャビティにおける当接面と弾性部材の近傍に空間部分がまだ残っていることにより、加圧が少し進んでから未成型構成物をなすゴム材及びフィルム材が前記空間部分に達してこれを埋めることとなり、当接面及び弾性部材近傍でのゴム材の圧力上昇を適正な範囲にとどめられ、型締め状態でゴム材の圧力がフィルム材内側で過度に高くならず、フィルム材の変形、破損をより確実に阻止できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るガスケット製造方法で用いる金型の離隔状態及び型締め状態の要部断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るガスケット製造方法により得られるガスケットの概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るガスケット製造方法で用いる未成型構成物及び得られるガスケットの各要部断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るガスケット製造方法で用いる他の金型の離隔状態及び型締め状態要部断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るガスケット製造方法で用いる他の未成型構造物及び得られるガスケットの各要部断面図である。
【符号の説明】
1 ガスケット
10 金型
11 下型
12 上型
13 弾性部材
14 合わせ面
15 溝部
16 バリ溝
17 当接面
20 未成型構成物
21 ゴム材
22 フィルム材
23 ゴムシート
30 キャビティ
31 空間部

Claims (7)

  1. 上下型からなる金型を用い、少なくとも略シート状のゴム材と樹脂製フィルム材とをあらかじめ組合わせてなる未成型構成物を、前記型間のキャビティ内にて加熱しつつ一体的に加圧成型するガスケット製造方法において、
    前記フィルム材を、前記ゴム材に対し、ゴム材の一方の表面から縁を回って他方の表面側に至る所定範囲でゴム材を断面略コ字状に覆う片包み状態に組合わせて前記未成型構成物となし、
    前記金型のうち一方の型における前記未成型構成物のフィルム材配置部分に面するキャビティ周縁に略帯状の弾性部材を一方の型の合わせ面位置より他方の型側へ向け少なくとも突出する状態として配設し、
    前記金型が型締め状態になる前に前記弾性部材と他方の型とを互いに圧着させ、弾性部材と前記一方の型間、並びに弾性部材と他方の型間に隙間のない状態を得ると共に、前記キャビティに面する弾性部材の側面を型の一部として利用することを
    特徴とするガスケット製造方法。
  2. 前記請求項1に記載のガスケット製造方法において、
    前記金型のうち一方の型における前記未成型構成物のフィルム材配置部分に面するキャビティ周縁の所定範囲に溝部を周設し、当該溝部に前記弾性部材を着脱可能に嵌着することを
    特徴とするガスケット製造方法。
  3. 前記請求項1又は2に記載のガスケット製造方法において、前記金型のうちの上下いずれかが、前記一方の型の前記溝部に対して前記キャビティを隔てた反対側に位置する合わせ面部分の所定範囲にキャビティ内へ連通するバリ溝をキャビティに沿って周設されてなり、型締め状態で前記未成型構成物をなすゴム材のうち余剰分の前記バリ溝への流出を許容することを
    特徴とするガスケット製造方法。
  4. 前記請求項1ないし3のいずれかに記載のガスケット製造方法において、
    前記金型のうち、一方の型の前記溝部に対向する他方の型における前記弾性部材との当接面が、他方の型における加圧方向への凸状部分先端位置より加圧方向について後退した配置とされると共に、前記当接面に隣接するキャビティ構成面のうち所定範囲を前記当接面と連続する同一平面とされてなり、加圧成型時、他方の型の前記凸状部分が前記未成型構成物に当る直前に弾性部材と他方の型とを互いに当接させることを
    特徴とするガスケット製造方法。
  5. プレス機に互いに近接、離隔可能に配設される上下組の金型からなり、当該型間のキャビティ内で少なくとも略シート状のゴム材と樹脂製フィルム材とをあらかじめ組合わせてなる未成型構成物を加熱しつつ加圧して成型品を得るガスケット成型用のプレス金型構造において、
    前記金型のうち一方の型が、前記未成型構成物のフィルム材配置部分に面するキャビティ周縁の所定範囲に溝部を周設され、当該溝部に略帯状の弾性部材を一方の型の合わせ面位置より他方の型側へ向け少なくとも突出する状態として着脱可能に嵌着されてなり、
    前記金型が型締め状態になる前に前記弾性部材と他方の型とが互いに圧着し、弾性部材と前記溝部間、並びに弾性部材と他方の型間に隙間のない状態となると共に、前記キャビティに面する弾性部材の側面が型の一部となることを
    特徴とするプレス金型構造。
  6. 前記請求項5に記載のプレス金型構造において、
    前記金型のうちの上下いずれかが、前記一方の型の前記溝部に対して前記キャビティを隔てた反対側に位置する合わせ面部分の所定範囲にキャビティ内へ連通するバリ溝をキャビティに沿って周設されてなり、型締め状態で前記未成型構成物をなすゴム材のうち余剰分の前記バリ溝への流出を許容することを
    特徴とするプレス金型構造。
  7. 前記請求項5又は6に記載のプレス金型構造において、
    前記金型のうち、一方の型の前記溝部に対向する他方の型における前記弾性部材との当接面が、他方の型における加圧方向への凸状部分先端位置より加圧方向について後退した配置とされると共に、前記当接面に隣接するキャビティ構成面のうち所定範囲を前記当接面と連続する同一平面とされてなり、
    加圧成型時に他方の型の前記凸状部分が前記未成型構成物に当る直前、前記弾性部材と他方の型とが互いに当接することを
    特徴とするプレス金型構造。
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