JP2004195287A - 噴射角可変式噴射ボタン - Google Patents
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Abstract
【課題】容器を傾倒させずに、可撓性パイプ状ノズルによる噴射角を水平方向に対して上下の所定の噴射角に切換可能な噴射角可変式噴射ボタンを提供する。
【解決手段】バルブステム3に嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体10と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体10の周囲をカバーするキャップ20と、噴射ボタン本体10の周面に突設されてキャップ20の周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性の長尺ノズル30と、周壁正面部に設けられたソケット部40に基端部が回転可能に支持されて、周壁正面部からの長尺ノズル30の突出部分を保持するアーム状のノズルホルダ31とを備え、その回動操作により可撓性でノズル方向が可変されるようになっている。ソケット部40に回転可能に支持されるノズルホルダ31の基端部に、水平方向に対して上方向及び下方向へそれぞれ1段だけ段階的に回転させた切換位置でソケット部40に係合する多角面35〜38の係合部が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】バルブステム3に嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体10と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体10の周囲をカバーするキャップ20と、噴射ボタン本体10の周面に突設されてキャップ20の周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性の長尺ノズル30と、周壁正面部に設けられたソケット部40に基端部が回転可能に支持されて、周壁正面部からの長尺ノズル30の突出部分を保持するアーム状のノズルホルダ31とを備え、その回動操作により可撓性でノズル方向が可変されるようになっている。ソケット部40に回転可能に支持されるノズルホルダ31の基端部に、水平方向に対して上方向及び下方向へそれぞれ1段だけ段階的に回転させた切換位置でソケット部40に係合する多角面35〜38の係合部が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアゾール容器の頭部から突出するバルブステムに基端部が嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップと、噴射ボタン本体の周面に突設されてキャップの周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性のパイプ状のノズルとを備え、使用時に周壁正面部からのノズルの突出部分を水平方向へ保持し、格納時にはノズルの可撓性でノズル方向を下向きに可変させた状態に保持するようになった噴射ボタンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアゾール容器のバルブステムに嵌着して押下げ操作される噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップに、側方が開放した案内片を突設し、その上端に可撓性パイプ状長尺ノズルを載置させて水平方向へ噴射させ、格納時には長尺ノズルを曲げて側方から案内片に収納させて容器周面に沿って垂直方向に格納させる長尺ノズル式噴霧器が周知である(特許文献1)。また、キャップに、可撓性パイプ状長尺ノズルをその途中位置から支持するノズルホルダの基端部を回転可能に支持させることにより、ノズルホルダの回動操作により長尺ノズルを水平方向の使用位置から垂直方向の格納位置に方向変換させ得る噴霧器も周知である(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭57−191457号公報
【特許文献2】
実開昭60−165062号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの噴霧器によれば、噴射ボタン本体から直接突出する長尺ノズルをその可撓性により途中位置から簡単な構造で方向変換できるが、あくまで格納位置への方向変換を前提にしている。一方、内容液を例えば殺虫剤とする場合、長尺ノズルを上向き或は場合により下向きに噴射させることがあり、通常は容器を傾倒することにより噴射方向を可変できるが、残量が少なくなった場合、容器を傾倒させると噴射剤のガス抜け現象を生じる場合がある。また、長尺ノズルの可撓性を利用して手で持って曲げることにより、噴射方向を変えることは一応可能であるが、噴射ボタン本体の押下げ操作と共に噴射方向の操作も必要となって操作が面倒となり、噴射方向も一定しないことになる。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて、容器を傾倒させずに、可撓性パイプ状ノズルによる噴射角を水平方向に対して上下の所定の噴射角に切換可能な噴射角可変式噴射ボタンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、エアゾール容器の頭部から突出するバルブステムに基端部が嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップと、噴射ボタン本体の周面に突設されてキャップの周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性のパイプ状のノズルと、周壁正面部に設けられたソケット部に基端部が回転可能に支持されて、周壁正面部からのノズルの突出部分を保持するアーム状のノズルホルダとを備え、ノズルホルダの回動操作によりノズルの可撓性でノズル方向が可変されるようになった噴射ボタンにおいて、ソケット部に回転可能に支持されるノズルホルダ基端部に、水平方向に対して上方向及び下方向へそれぞれ少なくとも1段だけ段階的に回転させた切換位置でソケット部に係合する係合部が形成されたことを特徴とする。
【0007】
ノズルホルダの段階的な回動操作により、ノズルはその可撓性でノズル方向が切換位置に追従して可変される。回動操作の過程でノズルホルダ基端部の係合部がソケット部に切換位置で係合し、その際係合作用に伴う節度感が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を基に本発明の実施の形態の一例による噴射角可変式噴射ボタンを説明する。例えば殺虫剤を内容物とするエアゾール容器1の頭頂部に装着されるマウンティングカップ2は、周知のようにに弁機構を内蔵し、上方付勢状態のバルブステム3を突設させている。噴射ボタンは、バルブステム3に基端部が嵌着する中心流路部13を備えた噴射ボタン本体10と、その周囲をカバーする周壁21を有し、かつエアゾール容器1の頭部に装着されるキャップ20とを備えている。
【0009】
周壁21は、段差状の内周面18でマウンティングカップ2に外係合すると共に、エアゾール容器1の肩部の眼鏡蓋5とのカール部1aに下端部19が内係合する。また、後部には、噴射ボタン本体10の後方を開放する開口部29が形成されている。噴射ボタン本体10は、中心流路部13の上端部に連通して可撓性のパイプ状長尺ノズル30の基端部を嵌入させる横方向の流路部14を備えている。長尺ノズル30の先端部には、相対的に小さな噴射口34aを有する噴口部材34が嵌入されている。
【0010】
周壁21の正面部に形成された縦長の開口部27には、周壁21の正面部周面からの長尺ノズル30の突出部分を保持するアーム状ノズルホルダ31の基端部を回転自在に支持するソケット部40を上端部に備えたホルダ支持部材45が嵌入され、接合されている。ホルダ支持部材45のソケット部40よりも下方領域には、長尺ノズル30を挿通させて上下に変位させ得る大きさで、かつ開口部27に連通する開口部47が形成され、下端部にはノズルホルダ31を係合させる両側一対の突片48が設けられている。
【0011】
ソケット部40は、周壁21の正面部周面から前方突出し、かつ上面部41及び両側の側面部42を備えて下方が開口した断面コの字形に形成されている。一方、ノズルホルダ31は、ソケット部40に基端部が挿入されるように対応した断面コの字形に形成され、下方から長尺ノズル30が収納される。ノズルホルダ31の先端部31aの内部形状は、長尺ノズル30を保持するように、その外径に対応して半円よりも断面の大きな筒状に形成されると共に、基端部の両側の側面にはピン33が突設されて、側面部42に形成されたピン孔44に回転自在に挿入されている。
【0012】
長尺ノズル30の基端部の上面及び基端面は、格納状態で水平になる基端面を含めてピン33を中心にした8角形部分として形成され、45°づつ角度が変化する4段切換用の多角面35〜38を備えた係合部となる。これらの多角面は、各切換位置でソケット部40の上面部41に接面状態で係合すると共に、長尺ノズル30の回動操作時には、多角面35〜38及び上面部41の弾性撓みにより回転が許容される。多角面35〜38の上面部41への接面係合時には、弾性撓みを解除される際の節度感が得られる。
【0013】
このように構成された噴射角可変式噴射ボタンの動作は次の通りである。不使用状態では、ノズルホルダ31はその先方領域が突片48間に係合すると共に、多角面35が上面部41に接面係合して格納位置に保持される(図2A及び図3参照)。
【0014】
ノズルホルダ31を水平方向へ回動させると、多角面37が上面部41に節度感を伴って接面して水平方向の噴射位置に保持される(図1及び図4の実線参照)。その際、ノズルホルダ31は、その先端部31aで長尺ノズル30をスライドさせて相対的に前進させつつ上方へ回動すると共に、開口部47で長尺ノズル30を上方へ撓ませる。噴射ボタン本体10の上面部を押し下げ操作すると、長尺ノズル30が開口部47で下方へ撓むと共にバルブステム3が押下げられて、噴射口34aから内容物が前方へ噴射される。水平方向の長尺ノズル30は、ノズルホルダ31に収納されてその先端部分で保持されていることにより、押下げ操作時に揺動することはない。
【0015】
水平方向に対して上向き又は下向きに噴射させる場合、ノズルホルダ31の回動操作により、多角面38又は36が上面部41に接面する切換位置に設定され、上向き45°又は下向き45°の噴射が行われる(図2B,C及び図4の2点鎖線参照)。
【0016】
水平位置で係合する多角面37には、クリック感を増すために、前後方向のリブを形成することもでき、その際細片状リブの上面が接面する。
【0017】
以上、キャップ20の高さと同程度の長さのノズルホルダ31から突出する長尺ノズル式の噴射ボタンとして説明したが、ホルダをさらに短くすると共にパイプ状ノズルも同程度に短くして、非長尺式として構成することもできる。逆に、さらにパイプ状ノズルを延長する場合には、その突出部分の撓みを回避するために、図5に示すように、長尺ノズル30aが挿入されたロの字型のスライダ31bをノズルホルダ31に外挿してガイドさせ、そのガイド溝31aにスライダ31bの内側面の突起(図示せず)をガイドさせ、ガイド溝31aの先端終端部をストッパとして拘束させることもできる。
【0018】
また、ノズルホルダを切換位置に設定する係合部としては、図6に示すように、ソケット部30の側面42に凸部51を形成すると共に、ノズルホルダ31の基端部の側面32に、ピン33を中心にした円周上に例えば45°間隔で凹部55〜58を形成し、4段の切換位置で互いに凹凸係合させることもできる。これらの凹凸部は互いに反対側の側面に形成しても良い。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、節度感を伴って上向き又は下向きの所定の噴射位置に切換可能となり、傾倒によるガス抜け現象を回避することができる。使用目的に適合した噴射角に正確に設定可能となる。
【0020】
請求項2の発明によれば、多角形状の面接触式の係合部により、簡単な構造で確実に切換位置に設定可能となる。その際、請求項3により多角形状を8角形とすることにより、十分な節度感を保証して上下45°の噴射角に設定可能となる。請求項4の発明により、係合部は、切換段数に応じた個数の円周上の凹凸部として形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による噴射角可変式噴射ボタンの水平噴射方向での使用状態を説明する断面図である。
【図2】同噴射器のノズルホルダーの切換状態を説明する側面図である。
【図3】同噴射ボタンの斜視図である。
【図4】同噴射器の動作を説明する側面図である。
【図5】別の実施の形態によるノズルホルダ部分の斜視図である。
【図6】さらに別の実施の形態によるノズルホルダの基端部分の斜視図である。
【符号の説明】
1 エアゾール容器
3 バルブステム
10 噴射ボタン本体
20 キャップ
21 周壁
27,47 開口部
30 長尺ノズル
31 ノズルホルダ
33 ピン
34a 噴射口
35〜38 多角面
40 ソケット部
41 ソケット部の上面部
42 ソケット部の側面部
44 ピン孔
51 凸部
55〜58 凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアゾール容器の頭部から突出するバルブステムに基端部が嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップと、噴射ボタン本体の周面に突設されてキャップの周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性のパイプ状のノズルとを備え、使用時に周壁正面部からのノズルの突出部分を水平方向へ保持し、格納時にはノズルの可撓性でノズル方向を下向きに可変させた状態に保持するようになった噴射ボタンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアゾール容器のバルブステムに嵌着して押下げ操作される噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップに、側方が開放した案内片を突設し、その上端に可撓性パイプ状長尺ノズルを載置させて水平方向へ噴射させ、格納時には長尺ノズルを曲げて側方から案内片に収納させて容器周面に沿って垂直方向に格納させる長尺ノズル式噴霧器が周知である(特許文献1)。また、キャップに、可撓性パイプ状長尺ノズルをその途中位置から支持するノズルホルダの基端部を回転可能に支持させることにより、ノズルホルダの回動操作により長尺ノズルを水平方向の使用位置から垂直方向の格納位置に方向変換させ得る噴霧器も周知である(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭57−191457号公報
【特許文献2】
実開昭60−165062号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの噴霧器によれば、噴射ボタン本体から直接突出する長尺ノズルをその可撓性により途中位置から簡単な構造で方向変換できるが、あくまで格納位置への方向変換を前提にしている。一方、内容液を例えば殺虫剤とする場合、長尺ノズルを上向き或は場合により下向きに噴射させることがあり、通常は容器を傾倒することにより噴射方向を可変できるが、残量が少なくなった場合、容器を傾倒させると噴射剤のガス抜け現象を生じる場合がある。また、長尺ノズルの可撓性を利用して手で持って曲げることにより、噴射方向を変えることは一応可能であるが、噴射ボタン本体の押下げ操作と共に噴射方向の操作も必要となって操作が面倒となり、噴射方向も一定しないことになる。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて、容器を傾倒させずに、可撓性パイプ状ノズルによる噴射角を水平方向に対して上下の所定の噴射角に切換可能な噴射角可変式噴射ボタンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、エアゾール容器の頭部から突出するバルブステムに基端部が嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップと、噴射ボタン本体の周面に突設されてキャップの周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性のパイプ状のノズルと、周壁正面部に設けられたソケット部に基端部が回転可能に支持されて、周壁正面部からのノズルの突出部分を保持するアーム状のノズルホルダとを備え、ノズルホルダの回動操作によりノズルの可撓性でノズル方向が可変されるようになった噴射ボタンにおいて、ソケット部に回転可能に支持されるノズルホルダ基端部に、水平方向に対して上方向及び下方向へそれぞれ少なくとも1段だけ段階的に回転させた切換位置でソケット部に係合する係合部が形成されたことを特徴とする。
【0007】
ノズルホルダの段階的な回動操作により、ノズルはその可撓性でノズル方向が切換位置に追従して可変される。回動操作の過程でノズルホルダ基端部の係合部がソケット部に切換位置で係合し、その際係合作用に伴う節度感が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を基に本発明の実施の形態の一例による噴射角可変式噴射ボタンを説明する。例えば殺虫剤を内容物とするエアゾール容器1の頭頂部に装着されるマウンティングカップ2は、周知のようにに弁機構を内蔵し、上方付勢状態のバルブステム3を突設させている。噴射ボタンは、バルブステム3に基端部が嵌着する中心流路部13を備えた噴射ボタン本体10と、その周囲をカバーする周壁21を有し、かつエアゾール容器1の頭部に装着されるキャップ20とを備えている。
【0009】
周壁21は、段差状の内周面18でマウンティングカップ2に外係合すると共に、エアゾール容器1の肩部の眼鏡蓋5とのカール部1aに下端部19が内係合する。また、後部には、噴射ボタン本体10の後方を開放する開口部29が形成されている。噴射ボタン本体10は、中心流路部13の上端部に連通して可撓性のパイプ状長尺ノズル30の基端部を嵌入させる横方向の流路部14を備えている。長尺ノズル30の先端部には、相対的に小さな噴射口34aを有する噴口部材34が嵌入されている。
【0010】
周壁21の正面部に形成された縦長の開口部27には、周壁21の正面部周面からの長尺ノズル30の突出部分を保持するアーム状ノズルホルダ31の基端部を回転自在に支持するソケット部40を上端部に備えたホルダ支持部材45が嵌入され、接合されている。ホルダ支持部材45のソケット部40よりも下方領域には、長尺ノズル30を挿通させて上下に変位させ得る大きさで、かつ開口部27に連通する開口部47が形成され、下端部にはノズルホルダ31を係合させる両側一対の突片48が設けられている。
【0011】
ソケット部40は、周壁21の正面部周面から前方突出し、かつ上面部41及び両側の側面部42を備えて下方が開口した断面コの字形に形成されている。一方、ノズルホルダ31は、ソケット部40に基端部が挿入されるように対応した断面コの字形に形成され、下方から長尺ノズル30が収納される。ノズルホルダ31の先端部31aの内部形状は、長尺ノズル30を保持するように、その外径に対応して半円よりも断面の大きな筒状に形成されると共に、基端部の両側の側面にはピン33が突設されて、側面部42に形成されたピン孔44に回転自在に挿入されている。
【0012】
長尺ノズル30の基端部の上面及び基端面は、格納状態で水平になる基端面を含めてピン33を中心にした8角形部分として形成され、45°づつ角度が変化する4段切換用の多角面35〜38を備えた係合部となる。これらの多角面は、各切換位置でソケット部40の上面部41に接面状態で係合すると共に、長尺ノズル30の回動操作時には、多角面35〜38及び上面部41の弾性撓みにより回転が許容される。多角面35〜38の上面部41への接面係合時には、弾性撓みを解除される際の節度感が得られる。
【0013】
このように構成された噴射角可変式噴射ボタンの動作は次の通りである。不使用状態では、ノズルホルダ31はその先方領域が突片48間に係合すると共に、多角面35が上面部41に接面係合して格納位置に保持される(図2A及び図3参照)。
【0014】
ノズルホルダ31を水平方向へ回動させると、多角面37が上面部41に節度感を伴って接面して水平方向の噴射位置に保持される(図1及び図4の実線参照)。その際、ノズルホルダ31は、その先端部31aで長尺ノズル30をスライドさせて相対的に前進させつつ上方へ回動すると共に、開口部47で長尺ノズル30を上方へ撓ませる。噴射ボタン本体10の上面部を押し下げ操作すると、長尺ノズル30が開口部47で下方へ撓むと共にバルブステム3が押下げられて、噴射口34aから内容物が前方へ噴射される。水平方向の長尺ノズル30は、ノズルホルダ31に収納されてその先端部分で保持されていることにより、押下げ操作時に揺動することはない。
【0015】
水平方向に対して上向き又は下向きに噴射させる場合、ノズルホルダ31の回動操作により、多角面38又は36が上面部41に接面する切換位置に設定され、上向き45°又は下向き45°の噴射が行われる(図2B,C及び図4の2点鎖線参照)。
【0016】
水平位置で係合する多角面37には、クリック感を増すために、前後方向のリブを形成することもでき、その際細片状リブの上面が接面する。
【0017】
以上、キャップ20の高さと同程度の長さのノズルホルダ31から突出する長尺ノズル式の噴射ボタンとして説明したが、ホルダをさらに短くすると共にパイプ状ノズルも同程度に短くして、非長尺式として構成することもできる。逆に、さらにパイプ状ノズルを延長する場合には、その突出部分の撓みを回避するために、図5に示すように、長尺ノズル30aが挿入されたロの字型のスライダ31bをノズルホルダ31に外挿してガイドさせ、そのガイド溝31aにスライダ31bの内側面の突起(図示せず)をガイドさせ、ガイド溝31aの先端終端部をストッパとして拘束させることもできる。
【0018】
また、ノズルホルダを切換位置に設定する係合部としては、図6に示すように、ソケット部30の側面42に凸部51を形成すると共に、ノズルホルダ31の基端部の側面32に、ピン33を中心にした円周上に例えば45°間隔で凹部55〜58を形成し、4段の切換位置で互いに凹凸係合させることもできる。これらの凹凸部は互いに反対側の側面に形成しても良い。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、節度感を伴って上向き又は下向きの所定の噴射位置に切換可能となり、傾倒によるガス抜け現象を回避することができる。使用目的に適合した噴射角に正確に設定可能となる。
【0020】
請求項2の発明によれば、多角形状の面接触式の係合部により、簡単な構造で確実に切換位置に設定可能となる。その際、請求項3により多角形状を8角形とすることにより、十分な節度感を保証して上下45°の噴射角に設定可能となる。請求項4の発明により、係合部は、切換段数に応じた個数の円周上の凹凸部として形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による噴射角可変式噴射ボタンの水平噴射方向での使用状態を説明する断面図である。
【図2】同噴射器のノズルホルダーの切換状態を説明する側面図である。
【図3】同噴射ボタンの斜視図である。
【図4】同噴射器の動作を説明する側面図である。
【図5】別の実施の形態によるノズルホルダ部分の斜視図である。
【図6】さらに別の実施の形態によるノズルホルダの基端部分の斜視図である。
【符号の説明】
1 エアゾール容器
3 バルブステム
10 噴射ボタン本体
20 キャップ
21 周壁
27,47 開口部
30 長尺ノズル
31 ノズルホルダ
33 ピン
34a 噴射口
35〜38 多角面
40 ソケット部
41 ソケット部の上面部
42 ソケット部の側面部
44 ピン孔
51 凸部
55〜58 凹部
Claims (4)
- エアゾール容器の頭部から突出するバルブステムに基端部が嵌着すると共に、押し下げ操作される噴射ボタン本体と、エアゾール容器頭部に装着されて噴射ボタン本体の周囲をカバーするキャップと、噴射ボタン本体の周面に突設されてキャップの周壁正面部から前方へ突出し、かつ先端部が噴射口となる可撓性のパイプ状のノズルと、周壁正面部に設けられたソケット部に基端部が回転可能に支持されて、周壁正面部からのノズルの突出部分を保持するアーム状のノズルホルダとを備え、ノズルホルダの回動操作によりノズルの可撓性でノズル方向が可変されるようになった噴射ボタンにおいて、
ソケット部に回転可能に支持されるノズルホルダ基端部に、水平方向に対して上方向及び下方向へそれぞれ少なくとも1段だけ段階的に回転させた切換位置で前記ソケット部に係合する係合部が形成されたことを特徴とする噴射角可変式噴射ボタン。 - ソケット部が、キャップの周壁正面部の周面から前方へ突出し、かつ下方が開口した断面コの字形に形成され、
前記ソケット部の両側の側面及びノズルホルダ基端部の両側の側面のいずれか一方にピンが突設され、他方にこのピンが係入するピン穴が形成されることにより、前記ノズルホルダ基端部が前記ソケット部に回転可能に支持され、
切換位置で前記ソケット部に係合する係合部として、前記ノズルホルダ基端部に前記ピンを中心にして切換段数に対応した多角形部分が形成され、この多角形部分の多角面が、前記各切換位置で前記ソケット部上面に接面状態で係合することを特徴とする請求項1記載の噴射角可変式噴射ボタン。 - 多角形部分が4個の連続する多角面を有する8角形部分であり、第1の前記多角面が格納用切換位置、第2の前記多角面が下向き45°の切換位置、第3の前記多角面が水平方向の切換位置、第4の前記多角面が上向き45°の切換位置の係合部となることを特徴とする請求項2記載の噴射角可変式噴射ボタン。
- ソケット部が、キャップの周壁正面部の周面から前方へ突出する両側の側面を備え、
前記ソケット部の両側の前記側面及びノズルホルダ基端部の両側の側面のいずれか一方にピンが突設され、他方にこのピンが係入するピン穴が形成されることにより、前記ノズルホルダ基端部が前記ソケット部に回転可能に支持され、
前記ソケット部に係合する係合部として、前記ソケット部の前記側面及び前記ノズルホルダ基端部の前記側面における前記ピンを中心にした円周上の切換位置に互いに係合する凹凸部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の噴射角可変式噴射ボタン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363581A JP2004195287A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | 噴射角可変式噴射ボタン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363581A JP2004195287A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | 噴射角可変式噴射ボタン |
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