JP2004194205A - 音声信号処理装置および音声信号処理方法 - Google Patents

音声信号処理装置および音声信号処理方法 Download PDF

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Taisuke Amano
泰典 天野
Izumi Matsumoto
泉 松本
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Abstract

【課題】装置を小型化し、コストを削減することができる音声信号処理装置および音声信号処理方法を提供すること。
【解決手段】音声信号の利得指示をする利得指示手段101と、音声信号の位相切替指示をする位相切替指示手段105と、前記音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数を記憶する係数記憶手段103と、利得指示に対応する正の係数を係数記憶手段から選択する係数選択手段102と、係数選択手段によって選択された正の係数を反転させた負の係数を生成する負の係数生成手段104と、音声信号の振幅を変化させるための過渡係数と音声信号とを乗算する乗算手段122と、位相切替指示に基づいて正の係数および負の係数のいずれかを過渡係数の目標値として選択する係数目標値選択手段111と、過渡係数を初期値から目標値まである一定の時間を有して変化させる演算を行う係数演算手段110とを備える構成を有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声信号の振幅調整および音声信号の位相切替を行う音声信号処理装置および音声信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、音声信号の振幅調整および音声信号の位相切替を行う音声信号処理装置および音声信号処理方法は提供されていた(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
図5に示すように、従来の音声信号処理装置500は、音声信号の位相切替を行う位相切替部610と、音声信号の振幅を調整する振幅調整部720と、外部から音声信号が装置内部に入力される音声信号内部入力端子501と、装置外部に音声信号を出力する音声信号外部出力端子502とを備える。
【0004】
位相切替部610は、図6に示すように音声信号が入力される音声信号入力端子611と、音声信号に乗算されるための第1の係数として「1」を記憶する第1の係数記憶手段612と、音声信号に乗算されるための第2の係数として「−1」を記憶する第2の係数記憶手段613と、音声信号の位相を切り替えるように指示する位相切替指示手段614と、位相切替指示手段614からの指示に応じて第1の係数および第2の係数のいずれかを選択する係数選択手段615と、位相が切り替えられた際に音声信号に乗算される係数、すなわち位相切替係数を位相切替係数の初期値から係数選択手段615によって選択された第1の係数または第2の係数まで5msの時定数を有して変化させることで位相切替係数を補間する補間手段616と、補間手段616によって補間される位相切替係数と音声信号入力端子611から入力された音声信号とを乗算する乗算手段617と、位相切替係数が乗算された音声信号を振幅調整部720に出力する音声信号出力端子618とを備える。
【0005】
また、振幅調整部720は、図7に示すように、音声信号の振幅を調整するためのフェーダ係数を決定するフェーダ721と、フェーダ係数をアナログ信号からデジタル信号に変換するAD(Analog Digital)変換手段722と、音声信号にミュート係数「0」を乗算させるオン状態と音声信号にミュート係数「0」を乗算させないオフ状態とを切り替えるミュート切替手段723と、AD変換手段722によってデジタル信号に変換されたフェーダ係数を後述の係数補間器730に補間目標値Fd(n)として書き込むか、またはミュート切替手段723がオン状態の場合にミュート係数「0」を係数補間器730に補間目標値Fd(n)として書き込むCPU(Central Processing Unit)724と、音声信号に乗算される補間係数をCPU724によって書き込まれた補間目標値Fd(n)まで一定の時定数を有して変化させることで補間係数を補間する係数補間器730と、位相切替部610から音声信号が入力される音声信号入力端子741と、係数補間器730によって補間された補間係数と音声信号入力端子741に入力された音声信号とを乗算する乗算手段742と、補間係数を乗算された音声信号を音声信号外部出力端子502に出力する音声信号出力端子743とを備える。
【0006】
さらに、振幅調整部720の係数補間器730は、CPU724によって補間目標値Fd(n)が書き込まれるレジスタ731と、次の補間目標値Fd(n+1)がCPU724によってレジスタ731に書き込まれる場合に、現在レジスタ731に書き込まれている補間目標値Fd(n)が書き込まれる遅延RAM732と、レジスタ731に書き込まれた現在の補間目標値Fd(n)と遅延RAM732に書き込まれた1つ前の補間目標値Fd(n−1)との値を参照し、Fd(n)=0またはFd(n−1)=0である場合、後述の第1の補間手段734を選択し、Fd(n)≠0かつFd(n-1)≠0である場合、後述の第2の補間手段735を選択する補間選択手段733と、補間係数を5msの時定数を有して補間目標値Fd(n)まで変化させることで補間係数を補間する第1の補間手段734と、補間係数を20msの時定数を有して補間目標値Fd(n)まで変化させることで補間係数を補間する第2の補間手段735とを備える。
【0007】
このような従来の音声信号処理装置500において音声信号の位相を切り替える動作について説明する。
【0008】
まず、装置の外部から音声信号内部入力端子501を介して入力された音声信号が音声信号入力端子611から位相切替部610に入力され、係数選択手段615によって第1の係数記憶手段612が選択されることで、第1の係数記憶手段612が記憶する「1」が補間手段616に出力される。
次に、補間手段616によって位相切替係数が位相切替係数の初期値から「1」まで5msの時定数を有して変化される。
続いて、補間手段616によって「1」まで変化される位相切替係数と音声信号とが乗算手段617によって乗算される。
ここで、位相切替指示手段614が操作されることで音声信号の位相を逆転するように指示されると、係数選択手段615によって第2の係数記憶手段613が選択され、第2の係数記憶手段613が記憶する「−1」が補間手段616に出力される。
次に、補間手段616によって位相切替係数が「1」から「−1」まで5msの時定数を有して変化されることで、位相切替係数が補間される。
続いて、補間手段616によって「−1」まで変化される位相切替係数と音声信号とが乗算手段617によって乗算され、位相切替係数が乗算された音声信号を音声信号出力端子618から出力することで、音声信号の位相が時定数5msを有して切り替えられる。
【0009】
また、このような従来の音声信号処理装置500において音声信号の振幅を調整する動作について説明する。
【0010】
まず、振幅調整部720のミュート切替手段723がオフ状態であることを常態とし、位相切替部610から出力された音声信号が音声信号入力端子741を介して振幅調整部720に入力され、その後フェーダ721が操作されることで、音声信号の振幅を調整するためのフェーダ係数がアナログ信号として決定される。
次に、フェーダ721によって決定されたフェーダ係数はAD変換手段722によってデジタル信号に変換される。
続いて、デジタル信号に変換されたフェーダ係数は、CPU724によって補間目標値Fd(n)として係数補間器730に出力される。
ここで、補間目標値Fd(n)が係数補間器730に出力されることで現在レジスタ731に書き込まれている補間目標値が遅延RAM732に補間目標値Fd(n-1)として書き込まれ、係数補間器730に出力された補間目標値Fd(n)は、レジスタ731に書き込まれる。
さらに、補間目標値Fd(n)および補間目標値Fd(n-1)が「0」でない場合、補間選択手段733によって第2の補間手段735が選択され、選択された第2の補間手段735に乗算手段742から補間係数が入力される。
次に、第2の補間手段735に入力された補間係数は補間係数の初期値から補間目標値Fd(n)まで20msの時定数を有して変化されることで、補間係数が補間される。
続いて、第2の補間手段735によって補間目標値Fd(n)まで変化される補間係数と音声信号とが乗算手段742によって乗算されることで音声信号の振幅が調整される。
【0011】
また、フェーダ係数として「0」が設定された場合、ミュート切替手段723がオン状態にされた場合または補間目標値Fd(n-1)が「0」となる場合の動作について説明する。
【0012】
まず、位相切替部610から出力された音声信号が音声信号入力端子741を介して振幅調整部720に入力され、フェーダ721によって設定されたフェーダ係数は、AD変換手段722によってデジタル信号に変換され、デジタル信号に変換されたフェーダ係数は、CPU724を介して係数補間器730に補間目標値Fd(n)として書き込まれる。または、ミュート切替手段723がオン状態になることで、CPU724によって係数補間器730にミュート係数「0」が補間目標値Fd(n)として書き込まれる。
ここで、補間目標値Fd(n)が係数補間器730に出力されることで現在レジスタ431に書き込まれている補間目標値が遅延RAM732に補間目標値Fd(n-1)として書き込まれ、係数補間器730に出力された補間目標値Fd(n)は、レジスタ731に書き込まれる。
さらに、補間目標値Fd(n)または補間目標値Fd(n-1)が「0」である場合、補間選択手段733によって第1の補間手段734が選択され、選択された第1の補間手段734に乗算手段742から補間係数が入力される。
次に、第1の補間手段734に入力された補間係数は初期値から補間目標値Fd(n)まで5msの時定数を有して変化されることで、補間係数が補間される。
続いて、第1の補間手段734によって補間目標値Fd(n)まで変化される補間係数と音声信号とが乗算手段742によって乗算されることで音声信号の振幅が調整される。
【0013】
【特許文献1】
特開平05−304443号公報(第6―7頁、図2(A)、図5)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の音声信号処理装置では、音声信号の位相切替および音声信号の振幅調整のための回路がそれぞれ異なるので、両方の回路を備えるために装置自体が大きくなり、コストもかかっていた。
【0015】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、装置を小型化し、コストを削減することができる音声信号処理装置および音声信号処理方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の音声信号処理装置は、音声信号の利得指示をする利得指示手段と、前記音声信号の位相切替指示をする位相切替指示手段と、前記音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数を記憶する係数記憶手段と、前記利得指示に対応する正の係数を前記係数記憶手段から選択する係数選択手段と、前記係数選択手段によって選択された前記正の係数を反転させた負の係数を生成する負の係数生成手段と、前記音声信号の位相および振幅を変化させるための過渡係数と前記音声信号とを乗算する乗算手段と、前記位相切替指示に基づいて正の係数および負の係数のいずれかを前記過渡係数の目標値として選択する係数目標値選択手段と、前記過渡係数を初期値から前記目標値まである一定の時間を有して変化させる演算を行う係数演算手段とを備える構成を有している。
【0017】
この構成により、1つの回路で音声信号の位相切替および振幅調整を行うことができるため、別々の回路を2つ備えるよりも装置を小型化することができ、コストを削減することができる。
【0018】
本発明の音声信号処理方法は、音声信号の利得指示をする利得指示手段と、前記音声信号の位相切替指示をする位相切替指示手段と、前記音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数および前記正の係数を反転させた負の係数を記憶する係数記憶手段と、前記利得指示に対応する正の係数および負の係数を前記係数記憶手段から選択する係数選択手段と、前記音声信号の位相および振幅を変化させるための過渡係数と前記音声信号とを乗算する乗算手段と、前記位相切替指示に基づいて前記係数選択手段によって選択された前記正の係数および前記負の係数のいずれかを前記過渡係数の目標値として選択する係数目標値選択手段と、前記過渡係数を初期値から前記目標値まである一定の時間を有して変化させる演算を行う係数演算手段とを備える構成を有している。
【0019】
この構成により、1つの回路で音声信号の位相切替および振幅調整を行うことができるため、別々の回路を2つ備えるよりも装置を小型化することができ、コストを削減することができる。
【0020】
本発明の音声信号処理方法は、音声信号の振幅の利得が指示される第1のステップと、正の係数が前記指示された利得に応じて選択される第2のステップと、前記正の係数を反転させた負の係数が生成される第3のステップと、前記音声信号の位相を切り替えるか判定される第4のステップと、前記第4のステップの判定に応じて前記正の係数および前記負の係数のいずれかが係数目標値として選択される第5のステップと、前記音声信号の前記振幅を変化させる過渡係数を前記過渡係数の初期値から前記係数目標値まである一定の時間を有して変化させる第6のステップと、前記音声信号と前記過渡係数とを乗算する第7のステップとを含む構成を有している。
【0021】
この構成により、1つの回路で音声信号の位相切替および振幅調整を行うことができるため、別々の回路を2つ備えるよりも装置を小型化することができ、コストを削減することができる。
【0022】
本発明の音声信号処理方法は、音声信号の振幅の利得が指示される第1のステップと、正の係数および前記正の係数を反転させた負の係数が前記指示された利得に応じて選択される第2のステップと、前記音声信号の位相を切り替えるか判定される第3のステップと、前記第3のステップの判定に応じて前記正の係数および前記負の係数のいずれかが係数目標値として選択される第4のステップと、前記音声信号の前記振幅を変化させる過渡係数を前記過渡係数の初期値から前記係数目標値まである一定の時間を有して変化させる第5のステップと、前記音声信号と前記過渡係数とを乗算する第6のステップとを含む構成を有している。
【0023】
この構成により、1つの回路で音声信号の位相切替および振幅調整を行うことができるため、別々の回路を2つ備えるよりも装置を小型化することができ、コストを削減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0025】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の音声信号処理装置100の構成図である。
【0026】
図1において、利得指示手段101は、例えば、音量調整ボリュームにより構成され、音声信号の振幅の利得を変更するための利得指示を取得するようになっている。係数記憶手段103は、ROM(Read Only Memory)若しくはRAM(Random Access Memory)のようなメモリにより構成され、音声信号の振幅の複数の利得値に対応する複数の正の係数を記憶するようになっている。係数選択手段102は、CPUにより構成され、係数記憶手段103によって記憶される複数の正の係数から利得指示に対応する正の係数を選択するようになっている。負の係数生成手段104は、CPUにより構成され、後述の位相切替指示手段105の指示に従い、係数選択手段102によって選択された正の係数の全ビットを反転させた負の係数を生成するようになっている。ここで、例えば正の係数が24ビットの7fffffhで表されていた場合、負の係数生成手段104は、全24ビットをそれぞれ反転させて24ビットの800000hを負の係数として生成する。正の係数が示す24ビットのビット列によって表される量は、7fffffhまでは音声信号の利得値を示し、800000h以降の負の係数は、反転された正の係数が示す利得値で音声信号を逆位相に反転するものである。一例として、正の係数が7fffffhである場合は、音声信号の位相を同位相に維持したまま振幅の絶対値を2倍にし、400000hである場合は、音声信号の位相を同位相に維持したまま振幅の絶対値を半分にし、000000hである場合は、音声信号の振幅の絶対値を「0」にするようになっている。この例の場合、負の係数は、それぞれ800000h、bfffffhおよびffffffhとなる。負の係数が800000hである場合は、音声信号の位相を逆位相にし、かつ振幅の絶対値を2倍にし、bfffffhである場合は、音声信号の位相を逆位相にし、かつ振幅の高さの絶対値を半分にし、ffffffhである場合は、音声信号の振幅の高さの絶対値を「0」にするようになっている。なお、全ビットについて反転させるだけの処理なのでCPUにかかる負担が少なく、処理も早くすることができる。さらに、負の係数生成手段104を回路で構成した場合には、回路を小型化することができる。位相切替指示手段105は、トグルスイッチ若しくは押下式のスイッチにより構成され、音声信号の後述の音声信号入力端子121から入力される音声信号の位相を逆転させるか否かの位相切替指示を取得するようになっている。係数目標値選択手段106は、CPUからなり、選択された正の係数および生成された負の係数のいずれかを係数目標値として位相切替指示に基づいて選択するようになっている。係数演算器110は、後述の乗算手段122によって音声信号に乗算される過渡係数を初期値から係数目標値まである一定の時間を有して変化させる演算を行うようになっている。音声信号入力端子121は、音声信号が入力されるようになっている。乗算手段122は、過渡係数と音声信号とを乗算するようになっている。音声信号出力端子123は、乗算手段122によって過渡係数が乗算された音声信号を外部に出力するようになっている。
【0027】
また、係数演算器110は、本発明の係数演算手段のことである。積分定数記憶手段113は、レジスタにより構成され、積分定数C1およびC2を記憶するようになっている。係数目標値記憶手段111は、レジスタにより構成され、係数目標値を記憶するようになっている。算出手段112は、係数目標値と積分定数C1およびC2と後述の算出結果記憶手段114が記憶する1サンプル前の過渡係数の値とを取得して過渡係数を算出するようになっている。算出結果記憶手段114は、レジスタにより構成され、算出手段112によって算出された過渡係数を1サンプル前の過渡係数の値として記憶するようになっている。
【0028】
また、本実施の形態では、係数演算器110が行う機能をハードウェア構成で実現しているが、係数演算器110をDSP(Digital Signal Processor)若しくはCPUなどの演算処理機器により構成し、DSP若しくはCPUが行うソフトウェア処理によって係数演算器110が行う機能を実現しても良い。
【0029】
なお、係数目標値をK、過渡係数をサンプルする回数をnとすると、算出手段112は、(式1)の演算を行い、回数nにおける過渡係数K(n)を算出する。
K(n)=C1×K + C2×K(n−1)
(但し C1+C2=1) (式1)
【0030】
ここで、回数nを増加させながら過渡係数K(n)を算出していくと、過渡係数K(n)は指数関数的に係数目標値Kに近づいていく。ここでは、過渡係数K(n)が十分係数目標値Kに近づくある時点TをもってK(n)=Kと見なすことにする。
【0031】
さらに、過渡係数K(n)が十分に係数目標値Kに近づくある時点T(「時定数」という)とは積分定数C1およびC2の値の取り方によって決定されるが、本実施の形態では積分定数C1およびC2の値を時定数T=10msとなるように取ることにする。
【0032】
また、回数n−1の時に算出された過渡係数K(n−1)を1サンプル前の過渡係数の値と呼び、算出結果記憶手段114に記憶されている。
過渡係数K(0)とは今回の係数目標値Kが係数演算器110に入力される前から算出結果記憶手段114に記憶された値であり、本発明の過渡係数の初期値のことである。
なお、今回の係数目標値Kが係数演算器110に入力される前には、係数目標値記憶手段111にも過渡係数の初期値K(0)が記憶されている。
【0033】
また、正の係数および負の係数とは、定常状態(すなわち、過渡状態の前後)における音声信号入力端子121に入力された音声信号の振幅と音声信号出力端子123から出力された音声信号の振幅の比のことを示す。
さらに、過渡係数の目標値、すなわち音声信号に最終的に乗算される係数として正の係数を用いて過渡係数を演算し、演算された過渡係数を音声信号に乗算した場合は、音声信号入力端子121から入力された音声信号の位相と音声信号音声信号出力端子123から出力される音声信号の位相とが同位相となり、過渡係数の目標値として負の係数を用いて過渡係数を演算し、演算された過渡係数を音声信号に乗算した場合は、音声信号入力端子121から入力された音声信号の位相と音声信号音声信号出力端子123から出力される音声信号の位相とが逆位相となる。
【0034】
また、本発明の係数目標値Kとは、過渡係数K(n)が最終的に取る値であり、係数演算器110に出力される正の係数および負の係数のいずれかとなる。
【0035】
以下、本実施の形態である音声信号処理装置100の動作について説明する。
【0036】
図2は、音声信号処理装置100の動作を示すフローチャートである。
【0037】
まず、利得指示手段101によって音声信号の利得指示がされる(S201)。
【0038】
次に、係数選択手段102によって、利得指示手段101の利得指示に対応する正の係数Pが係数記憶手段103から選択される(S202)。
【0039】
続いて、係数選択手段102によって選択された正の係数Pが負の係数生成手段104によって全ビット反転され、負の係数Piが生成される(S203)。
【0040】
また、位相切替指示手段105によって指示される位相切替指示は同位相に切り替える同位相切替指示と逆位相に切り替える逆位相切替指示とがあり、トグルスイッチ若しくは押下式のスイッチにより構成される位相切替指示手段105によって同位相切替指示および逆位相切替指示のいずれかが係数目標値選択手段106に入力されることで音声信号の位相を同位相若しくは逆位相に切り替えるか判定される(S204)。
【0041】
ステップS204において、音声信号の位相を同位相に切り替えると判定された場合、係数目標値Kとして正の係数Pが選択される(S205)。
【0042】
ステップS204において、音声信号の位相を逆位相に切り替えると判定された場合、係数目標値Kとして負の係数Piが選択される(S206)。
【0043】
次に、ステップS205またはステップS206において選択された係数目標値Kが係数演算器110に出力され、出力された係数目標値Kは、係数目標値記憶手段111によって記憶される(S207)。
【0044】
次いで、過渡係数K(n)を算出する回数nを初期化するためにn=1と代入する(S208)。
【0045】
続いて、算出手段112によって係数目標値記憶手段111から係数目標値K、積分定数記憶手段113から積分定数C1およびC2、算出結果記憶手段114からK(n−1)、すなわち回数n=1の場合は過渡係数の初期値K(0)が取得され、(式1)の演算を行うことで過渡係数K(n)が算出される(S209)。
【0046】
次に、ステップS209において算出された過渡係数K(n)は、算出結果記憶手段114に記憶される(S210)。
【0047】
次いで、ステップS209において算出された過渡係数K(n)は、乗算手段122に出力され、出力された過渡係数K(n)は音声信号入力端子121から入力される音声信号に乗算される(S211)。
【0048】
続いて、算出手段112において、K(n)=Kと見なせる程度に過渡係数K(n)が係数目標値Kに十分近づいたか判定される(S212)。
【0049】
ステップS212において、過渡係数K(n)がまだ係数目標値Kに十分近づいてないと判定された場合、過渡係数K(n)を算出する回数nが「1」増加されて、ステップS211に戻され、再び過渡係数K(n)が算出される(S213)。
【0050】
また、ステップS213において、過渡係数K(n)が係数目標値Kに十分近づいたと判定された場合、K(n)=Kと見なすため、過渡係数K(n)をこれ以上変化させる必要はなくなるので算出手段112による過渡係数K(n)の算出が終了される。
【0051】
この後、利得指示手段101または位相切替指示手段105によって新しく利得指示または位相切替指示がされるまでは、乗算手段122によって音声信号に過渡係数K(n)、つまり係数目標値Kが乗算され、係数目標値Kが乗算された音声信号は音声信号出力端子123によって外部に出力される。
なお、係数目標値記憶手段111および算出結果記憶手段114に最終的に記憶される係数目標値Kは、次に利得指示手段101または位相切替指示手段105によって新しく利得指示または位相切替指示がされた場合において、係数の初期値K(0)となる。
【0052】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態の音声信号処理装置300の構成図である。
【0053】
図3において、図1に示した第1の実施の形態の音声信号処理装置100と同じ構成要素には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0054】
図3における係数選択手段302は、CPUからなり、後述の係数記憶手段303によって記憶される複数の正の係数および複数の負の係数から利得指示に対応する正の係数および負の係数を選択するようになっている。係数記憶手段303は、音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数および複数の負の係数を記憶するようになっている。
【0055】
以下、本実施の形態である音声信号処理装置300の動作について説明する。
【0056】
図4は、音声信号処理装置300の動作を示すフローチャートである。
【0057】
まず、利得指示手段101によって音声信号の利得指示がされる(S401)。
【0058】
次に、係数選択手段302によって、ステップS401で指示された利得指示に対応する正の係数Pおよび正の係数Pの全ビットを反転させた負の係数Piが係数記憶手段303から選択される(S402)。
【0059】
次いで、係数選択手段302によって選択された正の係数Pおよび負の係数Piが係数目標値選択手段106に出力される。
これ以降の動作は、図3のステップS204からステップS213までと同じであるので、フローチャートには同じ符号を付して、説明を省略する。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、装置を小型化し、コストを削減することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の音声信号処理装置のブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態の音声信号処理装置における動作のフローチャート図
【図3】本発明の第2の実施の形態の音声信号処理装置のブロック図
【図4】本発明の第2の実施の形態の音声信号処理装置における動作のフローチャート図
【図5】従来の音声信号処理装置のブロック図
【図6】従来の音声信号処理装置における位相切替部のブロック図
【図7】従来の音声信号処理装置における振幅調整部のブロック図
【符号の説明】
100 音声信号処理装置
101 利得指示手段
102、302 係数選択手段
103、303 係数記憶手段
104 負の係数生成手段
105 位相切替指示手段
106 係数目標値選択手段
110 係数演算器
111 係数目標値記憶手段
112 算出手段
113 積分定数記憶手段
114 算出結果記憶手段
121 音声信号入力端子
122 乗算手段
123 音声信号出力端子

Claims (4)

  1. 音声信号の利得指示をする利得指示手段と、前記音声信号の位相切替指示をする位相切替指示手段と、前記音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数を記憶する係数記憶手段と、前記利得指示に対応する正の係数を前記係数記憶手段から選択する係数選択手段と、前記係数選択手段によって選択された前記正の係数を反転させた負の係数を生成する負の係数生成手段と、前記音声信号の位相および振幅を変化させるための過渡係数と前記音声信号とを乗算する乗算手段と、前記位相切替指示に基づいて正の係数および負の係数のいずれかを前記過渡係数の目標値として選択する係数目標値選択手段と、前記過渡係数を初期値から前記目標値まである一定の時間を有して変化させる演算を行う係数演算手段とを備えることを特徴とする音声信号処理装置。
  2. 音声信号の利得指示をする利得指示手段と、前記音声信号の位相切替指示をする位相切替指示手段と、前記音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数および前記正の係数を反転させた負の係数を記憶する係数記憶手段と、前記利得指示に対応する正の係数および負の係数を前記係数記憶手段から選択する係数選択手段と、前記音声信号の位相および振幅を変化させるための過渡係数と前記音声信号とを乗算する乗算手段と、前記位相切替指示に基づいて前記係数選択手段によって選択された前記正の係数および前記負の係数のいずれかを前記過渡係数の目標値として選択する係数目標値選択手段と、前記過渡係数を初期値から前記目標値まである一定の時間を有して変化させる演算を行う係数演算手段とを備えることを特徴とする音声信号処理装置。
  3. 音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数が予め記憶されており、音声信号の利得指示を取得する第1のステップと、前記複数の正の係数から前記利得指示に対応する正の係数を選択する第2のステップと、選択された前記正の係数を反転させて負の係数を生成する第3のステップと、前記音声信号の位相を切り替えるか切替指示を取得する第4のステップと、前記第4のステップで取得された切替指示に応じて前記正の係数および前記負の係数のいずれかを係数目標値として選択する第5のステップと、前記音声信号の前記位相および前記振幅を変化させるための過渡係数を前記過渡係数の初期値から前記係数目標値まである一定の時間を有して変化させる第6のステップと、前記音声信号と前記過渡係数とを乗算する第7のステップとを含むことを特徴とする音声信号処理方法。
  4. 音声信号の複数の利得値に対応する複数の正の係数が予め記憶されており、音声信号の利得指示を取得する第1のステップと、前記複数の正の係数から前記利得指示に対応する正の係数および前記正の係数を反転させた負の係数が選択される第2のステップと、前記音声信号の位相を切り替えるか切替指示を取得する第3のステップと、前記第3のステップで取得された切替指示に応じて前記正の係数および前記負の係数のいずれかを係数目標値として選択する第4のステップと、前記音声信号の前記位相および前記振幅を変化させるための過渡係数を前記過渡係数の初期値から前記係数目標値まである一定の時間を有して変化させる第5のステップと、前記音声信号と前記過渡係数とを乗算する第6のステップとを含むことを特徴とする音声信号処理方法。
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