JP2004190325A - シールド機相対位置検出方法及び装置 - Google Patents

シールド機相対位置検出方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】掘削された土砂を被っても影響を受けることなく、安全且つ迅速にシールド機同士の相対位置を計測出来るシールド機相対位置計測方法の提供。
【解決手段】本発明のシールド機相対位置検出方法は、水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)に掘削用ビット(カッタビット31b)を設け、先端の掘削用ビット(カッタビット31b)により地盤を掘削しつつ水平ボーリングロッド(30)を一方のシールド機(A)から他方のシールド機(B)に向けて伸長し、先端部(31)と他方のシールド機(B)のカッタディスク(42)との距離を計測し、磁気センサ(33)と前記カッタディスク(42)との距離及びカッタディスクスリットの位置を検出し、検出されたカッタディスクスリットを水平ボーリングロッド(30)が貫通して、その先端部(31)を他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)に近接させる様に構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中接合工法における水平探査ボーリングを行う際の接合位置検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド機による掘削を行うに際しては、発進立孔、到達立孔を設ける必要がある。
近年の住宅事情その他の社会的要請によって、特に都市部や住宅地では立孔の掘削が非常に困難である。また、シールド機による掘削は、例えば海底トンネル掘削のような用途に適しているが、海底トンネル等では、立孔を容易に掘削することが出来ない。この様に、立孔掘削が困難な領域において、シールド機を用いて施工するためには、シールド機による掘削距離を長くしなければならない。
ここで、例えば海底トンネルを両端からシールド機で掘削するに際しては、両シールド機を所定位置で相互に一致させなければならない。
しかし、シールド機掘進距離が長くなった場合には、両シールド機を所定位置で相互に一致させることが技術的に難しくなり、両シールド機相互の相対位置を正確に計測しなければ、不可能となる。そのため、上述のようにシールド機による掘進距離が長い場合には、地中接合工事の重要性が増し、両シールド機相互の相対位置の計測について要求される精度も高くなり、困難性も増加する。
【0003】
この様なシールド機による掘削工法における両シールド機相互の相対位置計測方法に関し、特開昭61−254793号公報及び特開昭62−288297号公報には、一方のシールド機から、先端に磁気センサを設けたパイプを伸長し、そのパイプの先端に設けた磁気センサで他方のシールド機のカッタディスクを検出し、検出した波形を予め採取した検出波形と比較して磁気センサの位置を検出することにより両シールド機の相対位置を求める技術が開示されている。
【0004】
しかし、特開昭61−254793号公報及び特開昭62−288297号公報で開示されている技術では、先端に磁気センサを設けたパイプを他方のシールド機側へ伸長させるに際しては、
(a) 先端に掘削ビットを設けたボーリングロッドにより他方のシールド機近傍の位置までボーリング孔を掘削し、
(b) 当該ボーリング孔から、先端の掘削ビットごとボーリングロッドを引き抜き、
(c) 当該ボーリング孔内へ、先端に磁気センサを設けたパイプを挿入して、他方のシールド機側へ伸長せしめる、
という3つの工程を実施する必要があり、その結果、作業が煩雑であり、且つ、作業効率が低い、という問題を有していた。
【0005】
特公平8−19821号公報では図9〜図11に示すように、ボーリングパイプ10の先端部11に位置検出ミラー12、磁気センサ13、ラジオアイソトープセンサ14を取付けた技術が開示されている。
【0006】
この技術では、ボーリングパイプ10を一方のシールド機Aのバルクヘッド1に設けた透孔2から突出させて他方のシールド機Bに向けてボーリングする。
ボーリングした後、前記位置検出ミラー12により前記ボーリングパイプ10の軸線上に設けた光学測量機3で先端部11の位置を検出し、同時に前記磁気センサ13で先端部11と他方のシールド機Bのカッタディスク22との距離を計測する。
ボーリングパイプ10の先端部11が他方のシールド機Bのカッタディスク22と干渉しない距離でボーリングパイプ10の伸長作動を停止させ、そこで他方のシールド機Bにカッタディスク22の回転軸21に設けた角度検出器23により磁気センサ13と前記カッタディスク22との距離及びカッタディスクスリットの位置を検出する。
ボーリングパイプ10をその検出したカッタディスクスリットを貫通させて、ボーリングパイプ10の先端11を他方のシールド機Bのバルクヘッド20に近接させる。そして、ボーリングパイプ10の先端部11に設けたラジオアイソトープセンサ14に対して、バルクヘッド20の内側から熱線カウンタ24を、上下左右(直交する2方向)に移動させて、先端部11の位置を検出している。
【0007】
係る技術によれば、ボーリングパイプ10でボーリング孔の掘削を行った後に、当該ボーリングパイプ10先端に設けた位置検出ミラー12、磁気センサ13、ラジオアイソトープセンサ14等を用いて、他方のシールド機Bの位置を検出している。従って、ボーリングロッドの引き抜き工程と、センサを設けたパイプの挿入工程とを省略して、特開昭61−254793号公報及び特開昭62−288297号公報で開示されている技術における問題に対処することが出来る。
【0008】
しかし、特公平8−19821号公報の技術では、以下の点が問題となる。
(1) センサ工に先立って、ボーリング工の削孔工程が必要である。
(2) 削孔に使用したビットを回収しなければならないので、複雑な先端止水装置が必要となる。
(3) ビットを回収した後、センサーヘッドを装備したロッドを挿入して、センサ工を行う。そのため、ビットを引き抜く作業と、センサを挿入する作業の分だけ、労力が費やされ、コストが増加する。
(4) 回収型のビットを使用するため、軟弱地盤でないと対応することが出来ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、接近したシールド機との相対位置を検出するに際して、出来る限り検出工程数を減少することが出来て、掘削された土砂を被ってもセンサ等を破損することが無く、しかも回収型のビットではボーリング孔を掘削出来ないような非軟弱地盤であってもシールド機同士の相対位置を計測出来るシールド機相対位置計測方法及び装置の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、相対する2台のシールド機(A、B)の相対位置を検出するシールド機相対位置検出方法において、水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)に掘削用ビット(カッタビット31b)、ラジオアイソトープセンサ(34)、及び磁気センサ(33)が設置されており、水平ボーリングロッド(30)を一方のシールド機(A)から他方のシールド機(B)に向けて伸長する工程と、他方のシールド機(B)のカッタディスク(42)を回転させて該カッタディスク(42)の回転軸に設けた角度検出器(43)を用いて磁気センサ(33)と前記カッタディスク(42)との距離及びカッタディスクスリットの位置を検出する工程と、検出されたカッタディスクスリットを水平ボーリングロッド(30)が貫通して、その先端部(31)を他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)に近接させる工程と、前記水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)に設けたラジオアイソトープセンサ(34)に対してバルクヘッド(40)の内側(シールド機Aから離隔する側)から熱線カウンタ(44)を移動させて前記先端部(31)の位置を検出する工程、とを含んでいる(請求項1)。
【0011】
また、本発明のシールド機相対位置検出装置は、相対する2台のシールド機の相対位置を検出するシールド機相対位置検出装置において、一方のシールド機(A)には、他方のシールド機(B)に向けて伸長する様に構成された水平ボーリングロッド(30)が設けられ、該ボーリングロッド(30)の先端部(31)には掘削用ビット(カッタビット31b)が設けられ他方のシールド機(B)に向かうボーリング孔を掘削出来る様に構成されており、当該先端部(31)に、ラジオアイソトープセンサ(34)、及び磁気センサ(33)が設置されており、他方のシールド機(B)のカッタディスク(42)の回転軸には角度検出器(43)が設けられ、他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)の内側(シールド機Aから離隔する側)には熱線カウンタ(44)及びそれを移動させる移動手段が設けられている(請求項3)。
【0012】
本発明のシールド機相対位置検出装置の実施に際して、制御手段を設け、該制御手段は、前記磁気センサ(33)の検出結果に基いて水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)と他方のシールド機(B)のカッタディスク(42)との距離を計測し、水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)が他方のシールド機(B)のカッタディスク(42)と干渉しない距離で前記水平ボーリングロッド(30)の伸長を停止し、他方のシールド機(B)のカッタディスク(42)を回転させて該カッタディスク(42)の回転軸に設けた角度検出器(43)を用いて磁気センサ(33)と前記カッタディスク(42)との距離及びカッタディスクスリットの位置を検出し、検出されたカッタディスクスリットを水平ボーリングロッド(30)が貫通して、その先端部(31)を他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)に近接させ、前記水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)に設けたラジオアイソトープセンサ(34)に対してバルクヘッド(40)の内側から熱線カウンタ(44)を移動させて前記先端部(31)の位置を検出する制御を行う様に構成されているのが好ましい(請求項4)。
【0013】
ここで、上記磁気センサには、磁気抵抗素子、或いはホールセンサを用いることが好ましい。
【0014】
又、ラジオアイソトープセンサには、例えばγ線などを用いるのがよい。
【0015】
係る構成を具備する本発明によれば、一方のシールド機からの水平ボーリングロッドを他方のシールド機のカッタディスクスリットから挿入し、挿入した状態で他方のシールド機のバルクヘッド内側で熱線カウンタを直交する左右上下に移動させる。これにより、水平ボーリングロッドの先端の中心部に埋設したラジオアイソトープセンサの位置は上下(Y方向)、左右(X方向)において、夫々ピーク値で示されるので、水平ボーリングロッドの先端位置をXY座標で正確に計測出来る。
【0016】
このように、本発明では、従来技術のように掘削用ロッドとセンサを取り付けたパイプと交換する必要が無く、作業が迅速に行われる。
また、ラジオアイソトープセンサは先端部内の中心部に埋設され、磁気センサは掘削工具とは異なるフード先端に設けているために、掘削された土砂を被っても影響を受けることなく、一方のシールド機と他方のシールド機の相対位置を安全に計測することが出来る。
さらに、本発明では、使用する掘削ビットは、回収型のビットに限定されない。むしろ本発明では、先端部(31)に掘削用ビット(カッタビット31b)を設け、他方のシールド機(B)に向かってボーリング孔を掘削出来る様に構成された水平ボーリングロッド(30)を用いているので、水平ボーリングロッド(30)が地中を進行するので、回収型のビットではボーリング孔を掘削出来ないような非軟弱地盤であっても、水平ボーリングロッド(30)が地中を進行して、シールド機同士の相対位置を計測することが出来る。
【0017】
本発明のシールド機相対位置検出方法において、前記ラジオアイソトープセンサ(34)は前記水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)の中心に位置するコーンクラッシャ(31a)内に埋設されており、該コーンクラッシャ(31a)は(例えば油圧ジャッキ50に接続され、以って)伸長可能に構成されており、水平ボーリングロッド(30)が検出されたカッタディスクスリットを貫通出来ない場合に、前記コーンクラッシャ(31a)を伸長してカッタディスクスリットを貫通せしめて、前記ラジオアイソトープセンサ(34)を他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)に近接させる様に構成することが可能である(請求項2)。
【0018】
或いは、本発明のシールド機相対位置検出装置において、前記ラジオアイソトープセンサ(34)は前記水平ボーリングロッド(30)の先端部(31)の中心に位置するコーンクラッシャ(31a)内に埋設されており、該コーンクラッシャ(31a)は(例えば油圧ジャッキ50に接続され、以って)伸長可能で、カッタディスクスリットを貫通して前記ラジオアイソトープセンサ(34)を他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)に近接出来る様に構成されているのが好ましい(請求項5)。
【0019】
この様に、ラジオアイソトープセンサ(34)を埋め込んだコーンクラッシャ(31a)を(例えば油圧ジャッキ50に接続して)伸長可能に構成することにより、2台のシールド機(A、B)の相対位置関係如何により、水平ボーリングロッド(30)が他方のシールド機(B)のカッタディスクスリットを貫通出来ない場合であっても、コーンクラッシャ(31a)を伸長してカッタディスクスリットを貫通せしめ、以って、前記ラジオアイソトープセンサ(34)を他方のシールド機(B)のバルクヘッド(40)に近接させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0021】
図1〜図7は本発明の第1実施形態を示している。
先ず、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態で用いられる水平ボーリングロッドの構成に関して説明する。
全体を符号30で示す水平ボーリングロッドは、掘削部である先端部31と、該先端部の大部分を円筒状に覆い掘削した土砂を一時貯留するフード35と、自在接手36を介して前記先端部31を回転駆動させる油圧モータ37と、方向修正用のジャッキ38と、掘削した土砂を排出する送排泥管50とから構成されている。
【0022】
前記先端部31は、回転軸を兼ねるコーンクラッシャ31aと、複数(図示の例では3個)のカッタビット31b(掘削用ビット)と、コーンクラッシャ31aに固着され前記複数のカッタビット31bを支持する複数(図示の例では3個)のカッタビット支持部材31cとによって構成される。
すなわち、掘削用のカッタビット31bを設けた先端部31は、それ自体が掘削用機器として機能する。
【0023】
前記水平ボーリングロッド30の先端部31の内部中心には例えばγ線などのラジオアイソトープセンサ34が埋設され、前記フード35の先端で図2の正面図において、前記カッタ支持部材31cの投影されない領域には複数(図示では3個)の磁気センサ33が複数個配置されている。
【0024】
ここで、後述するボーリング孔掘削時に磁気センサ33が破損することを防ぐため、磁気センサ33はフード35内に埋設されている。
また、明確には図示されてはいないが、磁気センサ33の出力を増幅するためのアンプ(増幅器)も、掘削時の破損を防止するために樹脂製部材内に埋め込まれている。
なお、図1、図2において、磁気センサ33は複数個設けられているが、これは、掘削時に破損しても、最低1つの磁気センサ33が残存すれば、他方のシールド機の位置検出が可能となるからである。
【0025】
次に、図1、図2で示す水平ボーリングロッド30を用いて、近接した2つのシールド機の相対位置を検出する態様について、図3〜図7を参照して説明する。
【0026】
図3において、図1及び図2で示す水平ボーリングロッド30を、一方のシールド機AのバルクヘッドA1に設けた透孔A2から突出させて、他方のシールド機Bに向けてボーリング孔を掘削させる。
ボーリング孔を掘削した後、水平ボーリングロッド30の先端部31近傍に配置されている磁気センサ33により、先端部31と他方のシールド機Bのカッタディスク42との距離を計測する。そして、水平ボーリングロッド30の先端部31が、他方のシールド機Bのカッタディスク42と干渉しない距離まで到達したならば、水平ボーリングロッド30の伸長作動を停止させる。
【0027】
次に、他方のシールド機Bのカッタディスク42を回転させ、図示しないカッタディスクスリットの付近で、磁気センサ33の出力変化を、図4の特性図に示すようにモニタ上で計測する。
その際、他方のシールド機Bのカッタディスク42の回転軸41に設けた角度検出器43により、図4の特性図の頂部aで示すカッタディスクスリットの位置を検出させる。なお、磁気センサ33が検出する対象は鉄だけでもよいが、カッタディスク42の部分に磁石を設置し、以って、磁気センサ33の検出感度を向上させ、遠距離からカッタディスクスリットを検出できる様にすることが好ましい。
【0028】
そして、図5で示す様に、水平ボーリングロッド30の先端部31が検出したカッタディスクスリットを貫通して、当該先端部31を他方のシールド機Bのバルクヘッド40に近接させる。
そこで、バルクヘッド40の内側から熱線カウンタ44を用い図6及び図7に示すように、直行する上下左右に熱線カウンタ44を移動させる。そして、上下方向カウント数のピークbを含み且つ図7の縦軸と平行な直線と、及び左右方向カウント数のピークcを含み且つ図7の横軸と平行な直線との交点dを求める。この交点dは、ラジオアイソトープセンサ34すなわち水平ボーリングロッド30の先端部31のセンタとして、高精度で計測されるべきものである。
【0029】
図8は本発明の第2実施形態を示している。
第2実施形態に係る水平ボーリングロッド30の先端部31は、図1、図2と概略同様な構成である。
しかし、回転軸を兼ねるコーンクラッシャ31aが油圧ジャッキ50に接続されており、水平ボーリングロッド30及びその先端部31が停止しても、コーンクラッシャ31aのみを前方(図8では左方)に伸長させることが出来る点が、図1〜図7の第1実施形態と相違している。
なお、コーンクラッシャ31aが前方(他方のシールド機側)に伸長した状態は、図8中、点線で示す位置31a−Vで示されている。
【0030】
係る構成を採用した場合には、シールド機同士の位置合わせに不都合が生じ、水平ボーリングロッド30の先端部31を、他方のシールド機のカッタディスクスリットを貫通することが出来ない場合に、コーンクラッシャ31aを図8中の点線及び符号31a−Vで示す様に伸長して、カッタディスクスリットを貫通させて、他方のシールド機のバルクヘッド40に近接させることが出来るのである。
【0031】
図8の第2実施形態における他の構成及び作用効果については、図1から図7の第1実施形態と同様である。
【0032】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下に記載されるような効果を奏する。
(1) カッタディスクが掘進作業によって磨耗し、変形しても影響を受けることがなく、従来技術の様な事前の波形採取や計測後の波形解析作業を不要とするため迅速な計測が可能となる。
(2) 光学式の計測手段を使用しないので掘削した土砂による汚損の心配がない。
(3) ラジオアイソトープセンサは先端部内の中心部に埋設され、磁気センサは掘削工具とは異なるフード先端に設けているために、掘削された土砂を被っても影響を受けることがなく、シールド機同士の相対位置を安全に計測することが出来る。
(4) カッタディスクの部分に磁石を設置することなどにより、カッタディスクまでの検出距離を数十cm〜数mまでに拡大することが出来るので、カッタディスクの回転によるセンサ類の損傷の恐れを排除する。
(5) 泥水加圧式シールド機や土圧バランス式シールド機の工法を問わないで、ボーリング機を他方のシールド機のバルクヘッドに伸長できるシールド機であれば計測が可能である。
(6) 実質的に略同じ方法により、シールド機の立坑到達位置を計測することも出来る。
(7) コーンクラッシャを伸長可能に構成することにより、水平ボーリングロッドがカッタディスクスリットを貫通することが出来ない場合であっても、コーンクラッシャのみがカッタディスクスリットを貫通させて、他方のシールド機のバルクヘッドに近接することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における水平シールド機の要部断面図。
【図2】図1に対応する正面図。
【図3】水平ボーリングロッドを他方のシールド機に伸ばした状態を示す側面図。
【図4】カッタディスクの回転角度と磁気センサ出力の関係を表した特性図。
【図5】水平ボーリングロッドの先端部をバルクヘッドに近接させた状態を示す側面図。
【図6】ラジオアイソトープセンサ検出の様態を説明する側断面図。
【図7】ラジオアイソトープセンサ検出を説明するモニタ画面。
【図8】本発明の第2実施形態におけるシールド機の断面図。
【図9】従来技術において計測のために、水平ボーリングロッドを他方のシールド機に伸ばした状態を示す側面図。
【図10】従来技術のボーリングパイプの先端部を示した斜視図。
【図11】従来技術において計測のために、水平ボーリングロッドの先端部をバルクヘッドに近接させた状態を示す側面図。
【符号の説明】
30・・・水平ボーリングロッド
31・・・先端部
31a・・・コーンクラッシャ
31b・・・カッタビット
31c・・・カッタビット支持部材
33・・・磁気センサ
34・・・ラジオアイソトープセンサ
35・・・フード
36・・・自在接手
37・・・油圧モータ

Claims (5)

  1. 相対する2台のシールド機の相対位置を検出するシールド機相対位置検出方法において、水平ボーリングロッドの先端部に掘削用ビット、ラジオアイソトープセンサ、及び磁気センサが設置されており、水平ボーリングロッドを一方のシールド機から他方のシールド機に向けて伸長する工程と、他方のシールド機のカッタディスクを回転させて該カッタディスクの回転軸に設けた角度検出器を用いて磁気センサと前記カッタディスクとの距離及びカッタディスクスリットの位置を検出する工程と、検出されたカッタディスクスリットを水平ボーリングロッドが貫通して、その先端部を他方のシールド機のバルクヘッドに近接させる工程と、前記水平ボーリングロッドの先端部に設けたラジオアイソトープセンサに対してバルクヘッドの内側から熱線カウンタを移動させて前記先端部の位置を検出する工程、とを含むことを特徴とするシールド機相対位置検出方法。
  2. 前記ラジオアイソトープセンサは前記水平ボーリングロッドの先端部の中心に位置するコーンクラッシャ内に埋設されており、該コーンクラッシャは伸長可能に構成されており、水平ボーリングロッドが検出されたカッタディスクスリットを貫通出来ない場合に、前記コーンクラッシャを伸長してカッタディスクスリットを貫通せしめて、前記ラジオアイソトープセンサを他方のシールド機のバルクヘッドに近接させる様に構成されている請求項1のシールド機相対位置検出方法。
  3. 相対する2台のシールド機の相対位置を検出するシールド機相対位置検出装置において、一方のシールド機には、他方のシールド機に向けて伸長する様に構成された水平ボーリングロッドが設けられ、該ボーリングロッドの先端部には掘削用ビットが設けられて他方のシールド機に向かうボーリング孔を掘削出来る様に構成されており、当該先端部に、ラジオアイソトープセンサ、及び磁気センサが設置されており、他方のシールド機のカッタディスクの回転軸には角度検出器が設けられ、他方のシールド機のバルクヘッドの内側には熱線カウンタ及びそれを移動させる移動手段が設けられていることを特徴とするシールド機相対位置検出装置。
  4. 制御手段を設け、該制御手段は、前記磁気センサの検出結果に基いて水平ボーリングロッドの先端部と他方のシールド機のカッタディスクとの距離を計測し、水平ボーリングロッドの先端部が他方のシールド機のカッタディスクと干渉しない距離で前記水平ボーリングロッドの伸長を停止し、他方のシールド機のカッタディスクを回転させて該カッタディスクの回転軸に設けた角度検出器を用いて磁気センサと前記カッタディスクとの距離及びカッタディスクスリットの位置を検出し、検出されたカッタディスクスリットを水平ボーリングロッドが貫通して、その先端部を他方のシールド機のバルクヘッドに近接させ、前記水平ボーリングロッドの先端部に設けたラジオアイソトープセンサに対してバルクヘッドの内側から熱線カウンタを移動させて前記先端部の位置を検出する制御を行う様に構成されている請求項3のシールド機相対位置検出装置。
  5. 前記ラジオアイソトープセンサは前記水平ボーリングロッドの先端部の中心に位置するコーンクラッシャ内に埋設されており、該コーンクラッシャは伸長可能で、カッタディスクスリットを貫通して前記ラジオアイソトープセンサを他方のシールド機のバルクヘッドに近接出来る様に構成されている請求項3、4の何れかのシールド機相対位置検出装置。
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