JP2004189651A - 2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004189651A
JP2004189651A JP2002358020A JP2002358020A JP2004189651A JP 2004189651 A JP2004189651 A JP 2004189651A JP 2002358020 A JP2002358020 A JP 2002358020A JP 2002358020 A JP2002358020 A JP 2002358020A JP 2004189651 A JP2004189651 A JP 2004189651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pyridinedicarboxylic acid
copper
acid
separating
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002358020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4441802B2 (ja
Inventor
Toshio Sato
利雄 佐藤
Takeshi Namekata
毅 行方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sinochem Hebei Fuheng Co Ltd
Air Water Inc
Original Assignee
Sinochem Hebei Fuheng Co Ltd
Sumikin Air Water Chemical Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sinochem Hebei Fuheng Co Ltd, Sumikin Air Water Chemical Inc filed Critical Sinochem Hebei Fuheng Co Ltd
Priority to JP2002358020A priority Critical patent/JP4441802B2/ja
Priority to US10/657,732 priority patent/US6900330B1/en
Priority to DE10341863.6A priority patent/DE10341863B4/de
Publication of JP2004189651A publication Critical patent/JP2004189651A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4441802B2 publication Critical patent/JP4441802B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D213/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings, not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom and three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D213/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings, not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom and three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D213/04Heterocyclic compounds containing six-membered rings, not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom and three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members having no bond between the ring nitrogen atom and a non-ring member or having only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D213/60Heterocyclic compounds containing six-membered rings, not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom and three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members having no bond between the ring nitrogen atom and a non-ring member or having only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D213/78Carbon atoms having three bonds to hetero atoms, with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals
    • C07D213/79Acids; Esters
    • C07D213/803Processes of preparation

Abstract

【課題】廃液を有効活用しながら高純度の製品を高い収率で製造できる、工業化に適した2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法を提供する。
【解決手段】(a) 水中でキノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを銅イオンの存在下に酸化して、2,3−ピリジンジカルボン酸銅を析出させ分離する工程、(b) 分離した2,3−ピリジンジカルボン酸の銅塩に水中でアルカリを作用させ、そのアルカリ金属塩の水溶液を得る工程、および(c) 得られた2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液に鉱酸を作用させて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させ分離する工程、を含む2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法であって、(A) 工程(c) で2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に得られる水溶液の全部もしくは一部を工程(a) または(b) で使用する水の少なくとも一部として使用するか、または(B) 該水溶液の全部もしくは一部に銅または銅化合物を加えて、水溶液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を銅塩として回収し、工程(b) に循環使用する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、キノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを出発物質として、2,3−ピリジンジカルボン酸銅を経由して、2,3−ピリジンジカルボン酸を製造する方法に関する。本発明の方法は、製造工程から排出される廃液量の低減と同時に、高純度の2,3−ピリジンジカルボン酸を著しく増大した収率で得ることができ、工業化に適した方法である。
【0002】
【従来の技術】
2,3−ピリジンジカルボン酸 (別名: キノリン酸) は、医薬、農薬、染料、顔料などの中間体として幅広い用途を持っている。
【0003】
2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法はこれまでに数多く検討されてきた。例えば、ルテニウム化合物を触媒としてキノリンを硫酸中で過酸化水素、塩素酸ナトリウムで酸化する方法(特許文献1)、キノリンをルテニウム化合物を触媒として次亜塩素酸イオンで酸化する方法(特許文献2、3、4) 、キノリンをルテニウム化合物を触媒として亜塩素酸イオンで酸化する方法(特許文献5)、キノリンを多量のコバルトイオンの存在下、酸素酸化する方法(特許文献6)、8−ヒドロキシキノリンをバナジウムイオンの存在下、塩素酸イオンで酸化する方法(特許文献7)などがある。
【0004】
特許文献8には、酸性条件下でキノリンを当モルの2価銅塩の存在下に塩素酸ナトリウムで酸化する方法が開示されている。特許文献9には、キノリンを予備酸化した後、塩素酸塩で酸化する方法が開示されている。さらに、キノリンを銅イオンの存在下、過酸化水素で酸化する方法(非特許文献1)、8−ヒドロキシキノリンを硝酸で酸化する方法(非特許文献2)、キノリンをオゾンで酸化する方法(非特許文献3)なども知られている。
【0005】
特許文献10には、非特許文献1に記載のキノリンを銅イオンの存在下、過酸化水素で酸化する方法の改良として、反応を硫酸酸性下に行い、生成したキノリン酸銅を濾取し、濾液を次回の反応溶媒として繰り返し使用することで、収率が向上することが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−271275号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開昭61−212563号公報 (特許請求の範囲、第3頁右下欄)
【特許文献3】
特開平2−83370 号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平3−101661号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献5】
特開平3−157371号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献6】
特開昭49−55673 号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献7】
特開昭58−105964号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献8】
特開昭62−209063号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献9】
特公昭62−18551 号公報 (特許請求の範囲)
【特許文献10】
特公昭60−54305 号公報 (特許請求の範囲)
【非特許文献1】
Chem. Ber. 65, 11 (1932)
【非特許文献2】
Chem. Ber. 12, 983 (1879)
【非特許文献3】
Synthesis, 11, 880 (1989)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、キノリンまたはその誘導体の酸化による2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法について非常に多くの方法が提案されているが、これは裏返すと、工業化に適した方法が確立していないことを示唆する。現在工業化されている2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法は、キノリンもしくは2,3−ジメチルピリジンをオゾン酸化する方法、ならびに8−ヒドロキシキノリンを次亜塩素酸塩や硝酸で酸化する方法である。
【0008】
しかし、これらの方法には、原料が高価である、収率が低い、設備コストが高い、および/または処理の厄介な多量の廃液が発生する、といった問題点がある。本発明は、このような問題点が軽減された、工業化に適した2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した母液は比較的多量の2,3−ピリジンジカルボン酸を含んでいることは当業者の知るところであるが、この母液はこれまで有効活用されてこなかった。従来法の収率が低い原因はここにもある。また、母液をすべて廃液として処理するため、廃液処理コストが高くなる。
【0010】
母液を2,3−ピリジンジカルボン酸の製造工程に循環使用すれば母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を有効利用でき、廃液処理コストも抑えられる。しかし、母液には、2,3−ピリジンジカルボン酸のほかに、2,3−ピリジンジカルボン酸合成時に生成した副生物が高濃度に存在するため、母液を製造工程に循環使用すると、目的物である2,3−ピリジンジカルボン酸の純度が著しく低下するため、母液の有効利用が行われてこなかったものと思われる。
【0011】
例えば、2,3−ピリジンジカルボン酸銅を経由する2,3−ピリジンジカルボン酸の製造では、この銅塩をアルカリ溶液で分解するアルカリ分解によって2,3−ピリジンジカルボン酸をアルカリ塩とし、このアルカリ塩の溶液に鉱酸を作用させて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させる酸析を行い、析出物を分離して2,3−ピリジンジカルボン酸を回収する方法が用いられる。
【0012】
特許文献10には、キノリンを硫酸銅の存在下、過酸化水素で酸化して生成させた2,3−ピリジンジカルボン酸銅の製造方法に関して、この銅塩を分離回収した後の濾液を上記酸化反応による銅塩の生成工程に循環使用することが記載されている。しかし、銅塩分離後の濾液は多量の副生物を含んでおり、この濾液を酸化反応に循環使用すると、生成物の純度に著しい悪影響がある。
【0013】
特許文献2には、キノリンを多量の水酸化ナトリウムの存在下で酸化ルテニウム触媒と次亜塩素酸塩により酸化する2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法において、反応混合物から塩化ナトリウムを濾別した後、濾液に酸を加えて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させて回収し、回収後の母液に酸化第二銅を添加し、母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を銅塩として回収することが記載されている。しかし、この方法では、母液中には2,3−ピリジンジカルボン酸に比べて圧倒的に多い有機不純物が溶存している。このため、母液から回収した2,3−ピリジンジカルボン酸銅は不純物を多く含み、この銅塩から製造される2,3−ピリジンジカルボン酸は純度が低い。
【0014】
本発明者らは、銅イオンが選択的に2,3−ピリジンジカルボン酸と難溶性の塩を形成し、酸化反応の反応液中に存在しうる副生物とは難溶性の塩を形成し難いため、銅イオンの存在下で酸化反応させた反応液から析出物として分離した2,3−ピリジンジカルボン酸銅は比較的高純度で、これをアルカリ分解した後の2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ溶液には、有機不純物がほとんど含まれないことに着目して検討した結果、
▲1▼このアルカリ溶液に鉱酸を加えて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させ、これを分離した後の母液は、有機不純物が少ない上、2,3−ピリジンジカルボン酸をかなり含有しているので、製造の前工程に戻して繰り返し使用でき、こうして母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を有効利用できること、
▲2▼特に、母液を銅イオンの存在下、酸性条件下で塩素酸塩によりキノリンを酸化して2,3−ピリジンジカルボン酸銅を生成させる工程に戻すと、酸化反応時間が著しく短縮されること、ならびに
▲3▼前記母液に銅塩を添加して析出させた2,3−ピリジンジカルボン酸銅も高純度であり、2,3−ピリジンジカルボン酸製造原料として使用できること、
を見いだし、本発明を完成させた。
【0015】
本発明は、(a) 溶媒中でキノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを銅イオンの存在下に酸化して、2,3−ピリジンジカルボン酸銅を析出させ、これを分離する工程、(b) 分離した2,3−ピリジンジカルボン酸の銅塩に溶媒中でアルカリを作用させ、そのアルカリ金属塩の溶液を得る工程、および(c) 得られた2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の溶液に鉱酸を作用させて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させ分離する工程、を含む2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法において、下記(A) または(B) を特徴とする。
【0016】
(A) 工程(c) で2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に得られる溶液の全部または一部を、工程(a) または(b) において溶媒の少なくとも一部として使用する;
(B) 工程(c) で2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に得られる溶液に、銅または銅化合物を加えて、溶液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を銅塩として回収する。回収された銅塩は、好ましくは工程(b) に循環使用する。
【0017】
上記(A) の方法は、生成物を分離した後の溶液を循環使用する点では特許文献10に記載の方法に似ている。しかし、特許文献10に記載の方法で循環使用するのは、難溶性である2,3−ピリジンジカルボン酸銅を分離した後の、2,3−ピリジンジカルボン酸をほとんど含まず、不純物の多い溶液である。これに対し、本発明で循環使用するのは、この銅塩をアルカリ分解した後に酸析して2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に得られる、かなりの量の2,3−ピリジンジカルボン酸を含み、有機不純物の少ない溶液である。そのため、特許文献10に記載の方法とは異なり、溶液を循環使用しても、反応系に不純物が蓄積して2,3−ピリジンジカルボン酸生成物の純度が低下するという問題を避けることができる。
【0018】
一方、上記(B) の方法は、生成物を分離した後の2,3−ピリジンジカルボン酸を含有する溶液に銅または銅化合物を添加して、溶液中に残留する2,3−ピリジンジカルボン酸を銅塩として回収する点で、特許文献2に記載の方法と似ている。しかし、特許文献2に記載の方法では、銅塩を経ずに析出させた2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に残る、有機不純物の多い溶液を処理するため、回収された銅塩は不純であり、これを反応系に循環使用すると、反応系が汚染される。一方、本発明では、銅塩からアルカリ分解後の酸析させて2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に残る、有機不純物の少ない溶液を処理するため、回収された銅塩の純度が高く、これを反応系に循環使用しても、系の汚染が防止される。
【0019】
工程(a) の酸化は、酸化剤として塩素酸塩を用いて酸性条件下でキノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを酸化することにより行うことがより好ましい。
工程(b) で得られた2,3−ピリジンジカルボン酸のアルカリ金属塩の溶液は、工程(c) に付す前に、硫化物、水硫化物、多硫化物および硫黄から選ばれた1種または2種以上の添加と生成沈殿の除去により精製することが好ましい。また、溶媒はすべて水であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法について工程ごとに説明する。
【0021】
工程(a):
工程(a) における2,3−ピリジンジカルボン酸銅の析出は、キノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを原料とし、これを溶媒中、銅イオンの存在下で酸化することにより行う。酸化反応の生成物である2,3−ピリジンジカルボン酸銅は難溶性であり、反応液から析出する。溶媒は好ましくは水であるが、水と水混和性有機溶媒との混合溶媒も場合により使用できる。以下では、溶媒が水であり、原料がキノリンである場合を例にとって説明する。
【0022】
銅イオン存在下での酸化反応により2,3−ピリジンジカルボン酸銅を析出させる方法は、例えば、特許文献10や非特許文献1に記載のように、酸化剤として過酸化水素を使用する方法も可能である。しかし、工業化の観点から好ましい方法は、特許文献8に記載の方法、即ち、水性媒質中、酸性条件下でキノリンを2価銅イオンの存在下に塩素酸塩で酸化する方法である。
【0023】
酸化反応は、適当な反応器に、原料のキノリン、溶媒の水、鉱酸、酸化剤の塩素酸塩、および2価銅イオンを供給する銅化合物を装入し、加熱することにより行うことができる。2価銅イオンは、1価銅イオンまたは金属銅を酸化剤で酸化することにより、反応系内で生じさせることもできる。鉱酸としては硫酸、硝酸、塩酸などが使用でき、塩素酸塩としては塩素酸アルカリ金属塩が好ましい。2価銅イオンの供給源としては、硫酸銅等の銅塩または酸化第二銅が好ましい。キノリン1モルに対して、過塩素酸塩は約3.0 モル以上の量を、2価銅イオンは約0.5〜2.0 モルの量を使用することが、収率の面から好ましい。反応温度は典型的には還流温度またはその前後である。酸化反応による発熱があるので、反応温度まで昇温させた後は、必要に応じて冷却する。反応時間は通常は約15〜20時間程度である。
【0024】
酸化反応の進行につれて、水溶液から反応生成物である2,3−ピリジンジカルボン酸銅が析出してくる。反応終了後、反応液を濾過して、析出した2,3−ピリジンジカルボン酸銅を分離する。こうして、2,3−ピリジンジカルボン酸銅の湿潤ケーキが得られる。
【0025】
前述したように、銅イオンは選択的に2,3−ピリジンジカルボン酸と難溶性の銅塩を形成して析出するので、酸化反応で副生した各種の有機不純物は溶液状態にとどまる。従って、酸化反応後に反応液から分離された2,3−ピリジンジカルボン酸銅のケーキは比較的高純度であり、有機不純物の含有量は非常に少ない。一方、この銅塩を分離した後の濾液は、2,3−ピリジンジカルボン酸銅と共に、副生した各種の有機不純物を含有している。特許文献10には、銅塩を分離した後の濾液をキノリンの酸化反応に戻すことが記載されているが、そうすると酸化反応系に不純物が蓄積し、製品純度に悪影響を及ぼす。そのため、本発明では、銅塩を分離した後の溶液 (濾液) は、廃棄する。銅塩の溶解度は遊離の2,3−ピリジンジカルボン酸に比べて極めて小さいので、この濾液中の2,3−ピリジンジカルボン酸分の量は少なく、これを廃棄しても収率への悪影響は小さい。
【0026】
工程(b):
工程(a) で得た2,3−ピリジンジカルボン酸銅のケーキに、溶媒の水中でアルカリを作用させ、この銅塩を分解してアルカリ金属塩にし、2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の溶液 (水溶液) を得る工程である。
【0027】
このアルカリ分解工程は、上記銅塩のケーキをアルカリの水溶液と混合することにより実施することができる。アルカリ水溶液としては、通常は水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液が用いられる。アルカリ分解の条件は、常温から沸点までの範囲で行うのが一般的である。アルカリは銅塩の分解に必要な化学量論量より過剰に使用することが好ましい。
【0028】
アルカリ分解反応により、水溶性の2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩と、副生物の酸化銅 (正確には酸化第二銅) が生成する。反応液から濾過などの手段で酸化銅の沈殿を除去すると、工程(b) の生成物である2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液が得られる。
【0029】
前述したように、工程(b) の原料である2,3−ピリジンジカルボン酸銅は比較的高純度であるので、濾過により除去された酸化銅も比較的高純度である。従って、工程(b) で除去された酸化銅は、特に精製せずに工程(a) に2価銅イオンの供給源として戻すことができる。こうして銅化合物は循環利用できるので、最初に工程(a) に装入した後は、濾過等により失われる分を補給するだけで工程(a) を反復実施することができる。
【0030】
工程(c):
工程(b) で得た2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液に鉱酸を作用させて、2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させ、分離する酸析工程である。こうして、本発明の方法の目的物である2,3−ピリジンジカルボン酸の湿潤ケーキが得られ、これを乾燥することで粉末状態の2,3−ピリジンジカルボン酸の製品を得ることができる。鉱酸は、塩酸、硫酸、硝酸などの通常の鉱酸でよい。
【0031】
所望により、酸析に供する2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液を精製してもよい。この精製は任意の方法で実施しうるが、好ましい方法は、この水溶液に硫化物、水硫化物、多硫化物および硫黄から選ばれた1種もしくは2種以上を添加して、溶液中の重金属類 (主に銅) を硫化物として沈殿させ、濾過等により除去する方法である。このように2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液を精製すると、工程(c) の生成物として、重金属不純物が著しく少ない高純度の2,3−ピリジンジカルボン酸を得ることができる。こうして、重金属不純物の含有量が日本薬局方に規定する重金属試験法第2法に準じて測定して25mg/kg未満、好ましくは5mg/kg 以下で、灰化後に鉱酸に溶解した溶液のICP分析により測定した銅含有量が20 mg/kg未満、好ましくは5mg/kg 以下の2,3−ピリジンジカルボン酸を取得することができる。銅に加え、設備等から混入し易い鉄の含有量も、銅と同レベル以下まで低減することができる。
【0032】
2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の溶液 (母液) は、温度やpHにもよるが、2,3−ピリジンジカルボン酸を1〜5%含んでいる。そのため、母液の量にもよるが、酸析反応を受けた2,3−ピリジンジカルボン酸の約5〜25%は、析出せずに母液中に残留する。また、繰り返し述べるように、工程(a) の生成物である2,3−ピリジンジカルボン酸銅が比較的高純度であるため、工程(c) で生成物の2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の母液は、有機不純物の含有量が少なく、この母液を循環使用しても反応系を汚染することが少ない。
【0033】
本発明によれば、以上の点に着目して、工程(c) で発生する母液を工程(a) および/または工程(b) において溶媒 (水) の少なくとも一部として循環使用する。それにより、製品品質を損なわずに、母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を有効利用することができ、収率の向上と廃液の削減を図ることができる。工程(c) で得られた母液は強酸性であるので、必要に応じて、循環使用前にアルカリで中和してもよい。
【0034】
工程(c) の母液を工程(a) の酸化反応に循環使用する時は問題はほとんどないが、工程(b) のアルカリ分解への循環使用を繰り返すと、不純物、特に無機塩類が蓄積して、製品である2,3−ピリジンジカルボン酸の品質を悪化させる恐れがある。この場合、前述したようにして2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の溶液を精製したり、および/または製品品質を分析しながら、工程(b) への循環を中止して、反応系の溶媒 (水) を更新すればよい。もちろん、母液を工程(a) の酸化反応に循環使用する場合も、工程(c) の酸析反応に供する溶液を予め精製してもよく、それにより反応系の不純物蓄積をさらに抑制することができる。
【0035】
前記母液を、上述した工程(a) のキノリンの酸化反応 (酸性条件下で2価銅イオン存在下に塩素酸塩によりキノリンを酸化する方法) に循環使用すると、この酸化反応が促進され、反応時間が、例えば17時間から10時間へと大幅に短縮されるという、予期し得ない効果が得られることが判明した。即ち、収率増大と廃液減少に加えて、反応時間が短縮されることで、製品の製造コストは著しく低減する。
【0036】
工程(c) の母液に含まれる2,3−ピリジンジカルボン酸は、この母液を循環使用して有効利用する代りに、母液から2,3−ピリジンジカルボン酸銅として回収することもできる。前述したように、2,3−ピリジンジカルボン酸に比べてその銅塩の溶解度は非常に小さいので、銅塩にして母液から析出させると、母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸の大半を回収することができる。
【0037】
銅塩の析出は、母液に2価銅化合物、例えば酸化第二銅や硫酸銅などを添加するか、または硝酸、次亜塩素酸塩、塩素酸塩などの酸化剤と一緒に1価銅化合物もしくは金属銅を添加することにより行うことができる。銅の添加量は、母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸より過剰 (例、化学量論量の2倍) とすることが好ましい。析出した銅塩は濾過等により回収する。
【0038】
回収した銅塩は、工程(b) のアルカリ分解反応に原料銅塩の一部として使用し、アルカリ分解を受けさせることが、製品品質の面から好ましい。
2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を銅塩として回収することは、特許文献2にも記載されている。しかし、この特許文献に記載の方法では、2,3−ピリジンジカルボン酸の生成工程は銅塩を経ていないため、母液は多量の有機不純物を含有している。従って、母液から回収された銅塩は、本発明で回収されるものに比べて純度が低い。本発明では、母液が銅塩を経て得られた有機不純物の少ない溶液であるため、回収された銅塩の純度が高く、かつ銅塩回収後の溶液を工程(a) に循環使用しても、製品純度への悪影響が少ない。
【0039】
工業的には、上記のようにして工程(c) の母液から銅塩を回収するより、この母液を直接工程(a) および/または工程(b) に循環使用して、母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を活用する方が、工程数が少ないので、有利である。
【0040】
本発明の方法に従って工程(c) の母液を製造工程に戻し、母液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を有効利用することで、収率を約7〜15%程度増大させることができる。このような収率増大は工業的実施においては意義が大きい。
【0041】
また、特に工程(b) のアルカリ分解により得られた2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の溶液を硫化物等で精製すると、銅等の重金属不純物の含有量が低減した製品を得ることができる。医薬では一般に銅含有量は25 ppm未満とされることが多いが、本発明では、溶液の循環使用を行うにもかかわらず、銅含有量が25 ppm未満の2,3−ピリジンジカルボン酸を製造することができる。
【0042】
いうまでもないが、本発明の2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法は、回分式、連続式、半連続式のいずれでも実施できる。
【0043】
【実施例】
以下に比較例および実施例を示す。以下において、%は特に指定しない限り質量%であるが、収率に関する%はモル%である。
【0044】
(比較例1)
特許文献8の実施例を参考に、キノリンから2,3−ピリジンジカルボン酸を合成した。すなわち、ガラス製フラスコにキノリン34.8 g、水270 g 、硫酸銅・5水化物67.4 g、98%硫酸33.8 g、塩素酸ナトリウム101.2 g を入れ、98〜103 ℃で17時間反応させた。析出した2,3−ピリジンジカルボン酸銅の沈殿を濾過により分離した。
【0045】
分離した2,3−ピリジンジカルボン酸銅のケーキを水酸化ナトリウム25 gおよび水150 g と混合し、70℃で1時間攪拌して、銅塩をアルカリ分解した。生成した酸化銅の固形分を水で洗浄しながら濾過して除去し、濾液として2,3−ピリジンジカルボン酸ナトリウムの水溶液285 g を得た。
【0046】
この水溶液を塩酸でpH1に酸性化し、2,3−ピリジンジカルボン酸を酸析させた。生成した沈殿を濾過し、乾燥して、2,3−ピリジンジカルボン酸22.9 gを得た。純度99.8%、収率50.9%であった。濾液の量は洗浄水を含めて350 g で、その2,3−ピリジンジカルボン酸濃度は1.3 %であった。従って、濾液中の2,3−ピリジンジカルボン酸量は4.6 g である。
【0047】
(実施例1)
比較例1において、酸析工程で生成物の2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の濾液350 g のうち、270 g を酸化反応の水の代りに使用した以外は、比較例1と同様に酸化反応、アルカリ分解および酸析を実施した。但し、酸化反応の経過を反応液の分析により追跡した結果、酸化反応は10時間で終了することが判明したので、酸化反応時間は10時間とした。
【0048】
酸析工程で得られた2,3−ピリジンジカルボン酸は26.2 gで、純度99.9%、収率58.2%であった。濾液の量は洗浄水を含めて350 g で、その2,3−ピリジンジカルボン酸濃度は1.3 %であった。従って、濾液中の2,3−ピリジンジカルボン酸量は4.6 g である。
【0049】
(実施例2)
比較例1において、酸析工程で生成物の2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の濾液350 g のうち、150 g を水酸化ナトリウムの溶解水として使用した以外は比較例1と同様に酸化反応、アルカリ分解および酸析を実施した。
【0050】
酸析工程で得られた2,3−ピリジンジカルボン酸は24.6 gで、純度99.9%、収率54.6%であった。濾液の量は洗浄水を含めて350 g で、その2,3−ピリジンジカルボン酸濃度は1.3 %であった。従って、濾液中の2,3−ピリジンジカルボン酸量は4.6 g である。
【0051】
(実施例3)
比較例1において、酸析工程で生成物の2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の濾液350 g のうち、270 g を酸化反応に使用する水として、80 gを水酸化ナトリウムの溶解水として使用した以外は比較例1と同様に酸化反応、アルカリ分解および酸析を実施した。実施例1と同様に、酸化反応の反応時間は10時間に短縮した。
【0052】
酸析工程で得られた2,3−ピリジンジカルボン酸は27.7 gで、純度99.9%、収率61.5%であった。濾液の量は洗浄水を含めて350 g で、その2,3−ピリジンジカルボン酸濃度は1.3 %であった。従って、濾液中の2,3−ピリジンジカルボン酸量は4.6 g である。
【0053】
(実施例4)
比較例1において、酸析工程で生成物の2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後の濾液350 g に、硫酸銅・5水和物10.5 g(2,3− ピリジンジカルボン酸に対して2倍モル) を添加し、攪拌した。析出した2,3−ピリジンジカルボン酸銅の沈殿を濾過した後、比較例1と同様にして、アルカリ分解と酸析を行うことにより、純度99.9%の2,3−ピリジンジカルボン酸3.6 g を得た。
【0054】
本実施例のように別にアルカリ分解と酸析を行う代りに、2,3−ピリジンジカルボン酸銅の沈殿を、工程(b) のアルカリ分解反応に戻すことができる。それにより、収率が比較例1に比べて約8%増大する。
【0055】
(参考例1)
比較例1を繰り返したが、酸化反応により得た2,3−ピリジンジカルボン酸銅を水酸化ナトリウムで分解して得た濾液を、鉱酸で酸析する前に、この濾液全量に硫化ナトリウム0.3 g を加えて70℃で30分攪拌した後、濾過して固形分を除去することによって精製した。
【0056】
この濾液(2,3−ピリジンジカルボン酸ナトリウム塩の水溶液)中の重金属不純物の含有量を調べた結果を、比較例1における同じ濾液の分析結果と合わせて次の表に示す。分析は、溶液試料を灰化した後に鉱酸 (塩酸) に溶解し、ICPで分析した結果である。ここで採用したICP法の検出限界は1mg/kg であった。「<1mg/kg 」とは含有量が検出限界より少ないことを意味する。
【0057】
Figure 2004189651
2,3−ピリジンジカルボン酸銅のアルカリ分解により得られた水溶液を、硫化物の添加により精製すると、重金属含有量が著しく低減することがわかる。従って、この水溶液からの酸析により、重金属不純物の含有量が著しく低減した高純度の2,3−ピリジンジカルボン酸を得ることができる。
【0058】
本発明の場合、酸析工程の母液を循環使用することで、反応系への銅の蓄積が懸念されるが、母液をアルカリ分解工程に戻す場合でも、アルカリ分解で得られた水溶液を、必要に応じて硫化物等の添加により精製することで、酸析工程後に銅含有量が著しく少ない2,3−ピリジンジカルボン酸を取得することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明により、従来は廃棄されていた廃液の一部が高純度であることに着目して、それを反応に循環利用することで、高純度の2,3−ピリジンジカルボン酸を従来より著しく高い収率で製造することが可能となり、併せて廃液処理コストが削減される。また、本発明の一部の態様では、キノリンから2,3−ピリジンジカルボン酸銅を生成する酸化反応の反応時間が著しく促進される。
【0060】
従って、本発明は、従来は工業化に適した適当な製造方法がなかった2,3−ピリジンジカルボン酸の工業的製造に適した方法であり、2,3−ピリジンジカルボン酸の低価格化とその利用拡大に寄与する。

Claims (6)

  1. (a) 溶媒中でキノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを銅イオンの存在下に酸化して、2,3−ピリジンジカルボン酸銅を析出させ、これを分離する工程、(b) 分離した2,3−ピリジンジカルボン酸の銅塩に溶媒中でアルカリを作用させ、そのアルカリ金属塩の溶液を得る工程、および(c) 得られた2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の溶液に鉱酸を作用させて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させ分離する工程、を含む2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法であって、
    工程(c) で2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に得られる溶液の全部または一部を、工程(a) または(b) において溶媒の少なくとも一部として使用することを特徴とする、2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法。
  2. (a) 溶媒中でキノリンまたは8−ヒドロキシキノリンを銅イオンの存在下に酸化して、2,3−ピリジンジカルボン酸銅を析出させ、これを分離する工程、(b) 分離した2,3−ピリジンジカルボン酸の銅塩に溶媒中でアルカリを作用させ、そのアルカリ金属塩の溶液を得る工程、および(c) 得られた2,3−ピリジンジカルボン酸アルカリ金属塩の溶液に鉱酸を作用させて2,3−ピリジンジカルボン酸を析出させ分離する工程、を含む2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法であって、
    工程(c) で2,3−ピリジンジカルボン酸を分離した後に得られる溶液に、銅または銅化合物を加えて、溶液中の2,3−ピリジンジカルボン酸を銅塩として回収することを特徴とする、2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法。
  3. 回収された銅塩を工程(b) に循環使用する、請求項2に記載の方法。
  4. 酸化が、酸化剤として塩素酸塩を用いて酸性条件下でキノリンを酸化することにより行われる、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 工程(b) で得られた2,3−ピリジンジカルボン酸のアルカリ金属塩の溶液を、工程(c) に付す前に、硫化物、水硫化物、多硫化物および硫黄から選ばれた1種または2種以上の添加と生成沈殿の除去により精製する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 溶媒がいずれも水である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
JP2002358020A 2002-12-10 2002-12-10 2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法 Expired - Fee Related JP4441802B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358020A JP4441802B2 (ja) 2002-12-10 2002-12-10 2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法
US10/657,732 US6900330B1 (en) 2002-12-10 2003-09-08 Process for producing 2,3-pyridinedicarboxylic acid
DE10341863.6A DE10341863B4 (de) 2002-12-10 2003-09-09 Verfahren zur Herstellung von 2,3-Pyridindicarbonsäure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358020A JP4441802B2 (ja) 2002-12-10 2002-12-10 2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004189651A true JP2004189651A (ja) 2004-07-08
JP4441802B2 JP4441802B2 (ja) 2010-03-31

Family

ID=32757854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002358020A Expired - Fee Related JP4441802B2 (ja) 2002-12-10 2002-12-10 2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6900330B1 (ja)
JP (1) JP4441802B2 (ja)
DE (1) DE10341863B4 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109384714A (zh) * 2017-08-02 2019-02-26 北京颖泰嘉和生物科技股份有限公司 取代或未取代的2,3-吡啶二羧酸的回收方法及生产方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4441801B2 (ja) * 2002-11-07 2010-03-31 エア・ウォーター株式会社 高純度2,3−ピリジンジカルボン酸の精製品の製造方法
CN103159675A (zh) * 2011-12-15 2013-06-19 常熟市新华化工有限公司 一种2,3-吡啶酸的制备方法
CN106187877B (zh) * 2016-07-19 2018-11-23 湖北金玉兰医药科技有限公司 一种喹啉酸的生产方法
CN110590655A (zh) * 2019-09-24 2019-12-20 山西竣铭科技有限公司 一种氯酸钠氧化连续生产2,3-吡啶二羧酸的方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE788353A (fr) 1972-07-26 1973-01-02 Labofina Sa Procede d'oxydation de la quinoleine
US4537971A (en) * 1981-05-06 1985-08-27 The Hilton-Davis Chemical Co. Process for preparing quinolinic acid
DE3150005A1 (de) 1981-12-17 1983-06-23 Rütgerswerke AG, 6000 Frankfurt Verfahren zur herstellung von chinolinsaeure
JPS6054305A (ja) 1983-09-05 1985-03-28 Noda Shiyokukin Kogyo Kk 農園芸作物のウイルス病抑制方法
JPS61212563A (ja) 1985-03-18 1986-09-20 Yamamoto Kagaku Gosei Kk キノリン酸の製造方法
JPH0610756B2 (ja) 1985-07-17 1994-02-09 富士写真フイルム株式会社 ハロゲン化銀カラ−反転写真材料
US4754039A (en) * 1986-01-30 1988-06-28 Ruetgers-Nease Chemical Co., Inc. Process for the preparation of pyridine-2,3-dicarboxylic acid
JPH0283370A (ja) 1988-09-20 1990-03-23 Daiso Co Ltd ピリジン−2,3−ジカルボン酸類の製造法
JP2516435B2 (ja) 1989-09-13 1996-07-24 山本化成株式会社 複素環カルボン酸の製造方法
JPH03157371A (ja) 1989-11-13 1991-07-05 Daiso Co Ltd キノリン酸の製造法
JPH03271275A (ja) 1990-03-20 1991-12-03 Daiso Co Ltd キノリン酸の製造法
JPH03287576A (ja) 1990-04-03 1991-12-18 Daiso Co Ltd キノリン酸の製造法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109384714A (zh) * 2017-08-02 2019-02-26 北京颖泰嘉和生物科技股份有限公司 取代或未取代的2,3-吡啶二羧酸的回收方法及生产方法
CN109384714B (zh) * 2017-08-02 2021-04-30 北京颖泰嘉和生物科技股份有限公司 取代或未取代的2,3-吡啶二羧酸的回收方法及生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE10341863A1 (de) 2005-05-25
DE10341863B4 (de) 2016-10-27
US6900330B1 (en) 2005-05-31
JP4441802B2 (ja) 2010-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2302997C2 (ru) Способ получения высокочистого димолибдата аммония (его варианты)
JP4997729B2 (ja) メチオニンの製造方法
KR20090082924A (ko) 몰리브덴 산화물원료의 정제
JP5146017B2 (ja) 鉛アノードスライムの塩素浸出方法
JP3932757B2 (ja) 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法
SK8997A3 (en) Process for the preparation of 5-amino-2,4,6-triiodine-1,3- -benzenedicarboxylic acid
JP4441802B2 (ja) 2,3−ピリジンジカルボン酸の製造方法
JP2004285368A (ja) コバルト水溶液の精製方法
JPH0310576B2 (ja)
US8628736B2 (en) Process for the production of titanium salts
KR20000035098A (ko) 불순 황산 제2철 용액으로부터 유용한 생성물의 제조방법
JP4441801B2 (ja) 高純度2,3−ピリジンジカルボン酸の精製品の製造方法
JP2000169116A (ja) セレンの選択的浸出回収方法
JPH0216247B2 (ja)
RU2340688C1 (ru) Способ переработки медно-хлоридного плава, являющегося отходом очистки тетрахлорида титана
US7405322B2 (en) Manufacture of oxalic acid dihydrate
JPS6245A (ja) 2,3,4,5−テトラフルオロ安息香酸の製法
US4482377A (en) Separation of zinc from a zinc-copper alloy
KR100380031B1 (ko) 염화동 폐액으로부터 염화제1동의 제조방법
JP2005126747A (ja) 有価物の回収方法
JPS6152083B2 (ja)
JP4759828B2 (ja) 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法
JP2006241091A (ja) 1,3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリジン−4,5−ジカルボン酸の製造方法
RU2182886C2 (ru) Способ разделения титана и железа
JP5772628B2 (ja) ロジウム精製廃液からのロジウム回収方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051019

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4441802

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160122

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees