JP2004189475A - 連続式吸引式空気輸送方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダブルダンパー構造の吸引式空気輸送装置(10)において、中間室(64)に負圧を導入する手段(86/88/90/92)および大気圧を導入する手段(86/98/100/102)を設け、第1排出弁(62)を開ける時には中間室に負圧を導入することにより第1排出弁の前後の差圧を消失させ、第2排出弁(94)を開ける時には中間室に大気圧を導入することにより第2排出弁の前後の差圧を消失させる。また、第1排出弁が閉め切る直前に中間室(64)に大気圧を導入することにより、中間室から吸引・分離室へと向かう上昇空気流を発生させ、る第1排出弁での粉体噛み込みを防止する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導管を用いて粉粒体(以下、単に粉体と言う)を空気輸送する方法および装置に係り、より詳しくは、吸引式の空気輸送方法および装置に関する。本発明は、特に、単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体を途切れなく連続的に高能率で輸送することの可能な連続式の吸引式空気輸送方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
導管を用いた粉体の空気輸送は、粉体を圧力空気流で背後から圧送する圧送式と、真空を利用して前方から粉体を吸引する吸引式とに大別することができる。後者の吸引式空気輸送には輸送導管系に亀裂などの損傷が生じても粉塵が漏洩しないという利点がある。
本発明は、第1に、後者の吸引式空気輸送技術に関する。
【0003】
吸引式空気輸送は、吸引式空気輸送機(バキュームコンベヤ)を用いて行われる。
吸引式空気輸送は、粉体を途切れなく連続的に輸送できる連続式空気輸送方式と、粉体の輸送と排出を1バッチ毎に交互に行わなければならないバッチ式空気輸送方式とに分けることができる。一般に、使用される吸引式空気輸送機も、輸送モードがバッチ式であるか連続式であるかに応じて若干構成が異なる。
【0004】
一般的には、連続式の吸引式空気輸送は、本体の下部を開閉する排出弁(ダンパー)機構を備えていない形式の吸引式空気輸送機を用いて行われる。この形式の空気輸送機は密閉された輸送先容器の上に直かに設置されるもので、粉体の吸引輸送を途切れなく連続的に行うことができるという利点がある。
しかし、粉体輸送先容器を密閉しなければならないので、輸送先容器から粉体を定量供給するための切り出し装置としては、ロータリバルブのような、輸送先容器の真空を保持することの可能な密閉型の切り出し装置を使用しなければならないという難点がある。
【0005】
これに対して、バッチ式の吸引式空気輸送は、吸引・分離室を画成する分離器の下部にフラップ型排出弁(ダンパー)機構を備えた形式の吸引式空気輸送機を用いて行われる。排出弁機構を備えたこの形式の空気輸送機は、吸引輸送時には輸送機本体の下部を排出弁で密閉することにより吸引・分離室を真空に保持することができるので、輸送先容器を大気圧下に置くことができ、従って、ロータリバルブのような密閉型の切り出し装置を必要としないという利点がある。
本発明は、第2に、この排出弁機構を備えた吸引式空気輸送機を用いた空気輸送に関する。
【0006】
典型的には、バッチ式の吸引式空気輸送においては、排出弁を閉じて吸引・分離室を密閉した上で粉体を吸引・分離室に吸引する。固気分離された粉体が吸引・分離室内に溜まると吸引を停止し、排出弁を開けて粉体を輸送先容器に排出させる。これら一連の操作がバッチ毎に繰り返される。
従って、バッチ式の吸引式空気輸送の短所は、吸引輸送がバッチ毎に断続的にしか行われないので、連続式に比較して輸送効率が半減するということである。このため、バッチ式の場合には、連続式空気輸送と同等の輸送効率を確保するためには、2台以上の空気輸送機が必要となる。
【0007】
そこで、従来技術においては、粉体を一時的に収容するための中間室を画成するハウジングを空気輸送機の分離器の下に接続し、このハウジングの粉体出口に分離器の排出弁とは別の第2の排出弁を設け、これら2つの排出弁を互いにオーバーラップしないタイミングで交互に開放することにより、粉体の連続的な吸引輸送を可能にしながらも、分離器から中間室へ、次いで中間室から輸送先容器へと粉体をバッチ式に順々に排出することが行われている。このような配置は二重排出弁(ダブルダンパー)構造と呼ばれている。
この二重排出弁構造では、吸引・分離室内に粉体が溜まると先ず分離器の排出弁(第1排出弁)を開けて吸引・分離室内の粉体を中間室に落下させ、次に第1排出弁を閉じて吸引・分離室内の真空が中間室に漏れないようにした状態で中間室の排出弁(第2排出弁)を開けて中間室内の粉体を輸送先容器に落下させる。
この二重排出弁構造によれば、1台の空気輸送機を用いながらも連続的に吸引輸送を行うことができるので、高い真空度で高能率の空気輸送を行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、二重排出弁構造の吸引式空気輸送機の問題点は、いづれの排出弁も、その前後に作用する差圧に抗して開弁させなければならないということである。
即ち、吸引・分離室への吸引は連続的に行われているので吸引・分離室は常に真空下にあり、他方、分離器の排出弁(第1排出弁)の開弁前には中間室は大気圧下にあるので、分離器の排出弁の上流側には真空が作用しており、その下流側には大気圧が作用している。この真空と大気圧との間の差圧は分離器のフラップ型排出弁を閉じる方向に作用している。従って、この排出弁を開けるには、真空と大気圧との差圧に抗して排出弁に回転トルクを与えなければならない。
同様に、分離器の排出弁(第1排出弁)を開けて吸引・分離室内の粉体を中間室に落下させた後には中間室は真空下にあり、他方、輸送先容器は大気圧下にあるので、中間室の排出弁(第2排出弁)の開弁前にはその上流側には真空が作用しており、その下流側には大気圧が作用している。従って、中間室の排出弁(第2排出弁)の開放も、また、真空と大気圧との差圧に抗して行われなければならない。
【0009】
このように、いづれの排出弁もその前後の差圧に抗して開弁させなければならないので、開弁動作に時間がかゝり、迅速に開けることができない。
ところが、連続吸引により吸引・分離室へは粉体が途切れなく入って来ているので、排出弁を素早く開けないと吸引・分離室からの粉体の排出が追いつかず、吸引・分離室は粉体で一杯になってしまう。特に、高真空で大量に輸送している場合には、この傾向は顕著となる。
こうして、排出弁の開弁速度、ひいては、吸引・分離室からの粉体の排出が律速段階となり、折角の高能率の空気輸送の能力が頭打ちとなる。
【0010】
殊に、アクチュエータによって揺動せられる揺動アームを備え、フラップ型排出弁の開閉がこの揺動アームによって制御され、排出弁を釈放した時に排出弁がその自重と粉体の重量の作用により開弁するような形式の排出弁装置の場合(この形式の排出弁装置にはアクチュエータを小型化できる利点がある)には、排出弁の前後に差圧があると自重と粉体重量によって排出弁が開くまでに時間がかかる。こうして、二重排出弁方式の空気輸送の輸送能力が制限される。
また、アクチュエータによって排出弁を直接に開閉する形式の排出弁装置の場合には、前後の差圧に抗して排出弁を迅速に開弁させるため、大型、大出力のアクチュエータを用いることが考えられるが、装置全体が大型となると共に、コストが増加する。
【0011】
そこで、本発明の目的は、排出弁を迅速に開弁させることが可能な、二重排出弁構造の吸引式空気輸送装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、小型のアクチュエータでも排出弁を迅速に開弁させることが可能な、二重排出弁構造の吸引式空気輸送装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、高真空度での連続輸送を保証する、粉体輸送能力に優れた、二重排出弁構造の吸引式空気輸送装置を提供することにある。
他の観点においては、本発明の目的は、二重排出弁構造の単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送するにあたり、2つの排出弁を素早く開放させることの可能な空気輸送方法を提供することにある。
【0012】
従来技術の二重排出弁構造の吸引式空気輸送機の他の重要な問題点は、粉体の噛み込みにより第1排出弁(分離器の排出弁)の閉め切り不良が起こりやすいということである。
即ち、連続運転される二重排出弁構造の吸引式空気輸送機においては吸引・分離室への空気・粉体混合物の吸引は連続的に行われているので、第1排出弁が正に閉じようとする瞬間にも、固気分離された粉体は吸引・分離室から中間室へと落下し続けている。このため、第1排出弁が閉じたときに第1排出弁とその相手側部材(例えば、シールリング)との間に粉体が噛み込まれ或いは挟まれ、密閉性を損なうので、大気圧下の中間室の空気が吸引・分離室内に流入し、吸引・分離室内の真空を破壊し或いは低下させる。この弊害は、輸送すべき粉体がペレットである場合のように、輸送すべき粉体の粒径が大きくなればなるほど顕著となる。
第1排出弁の閉め切り不良の帰結は、吸引・分離室内の真空が低下し或いは破壊されるので、粉体輸送が中断したり、粉体輸送能力が低下するということである。
また、閉め切り不良に因り中間室の空気が吸引・分離室内へと吸引されるに伴い、大気圧下の輸送先容器から中間室へと流入する上昇気流が生じるので、この上昇気流が第2排出弁からの粉体の排出を妨害し或いは遅延させ、やはり輸送能力を低下させるという不具合を招く。
【0013】
そこで、本発明の他の目的は、二重排出弁構造の吸引式空気輸送装置および該装置を用いた空気輸送方法において、粉体の噛み込みによる第1排出弁の閉め切り不良を防止することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の最も簡素な形態においては、本発明の連続式吸引式空気輸送装置は:空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え、空気と粉体との混合物を空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器(サイクロン分離器)と;
分離器の前記粉体排出口に付設され、混合物の連続吸引中に分離器の粉体排出口を周期的に開放して分離器内の粉体をバッチ式に排出する第1の排出弁装置と;
前記分離器に気密に接続され、前記第1排出弁装置の開放に伴い分離器から排出された粉体を一時的に収容する中間室を画成し、下部粉体排出口を備えた下部ハウジングと;
ハウジングの前記粉体排出口に付設され、前記第1排出弁装置の開放時期とは実質的にオーバーラップしない交互的タイミングでハウジングの粉体排出口を周期的に開放して中間室内の粉体をバッチ式に輸送先容器に排出する第2の排出弁装置と;
前記第1排出弁装置の開放直前の所定のタイミングで前記中間室に負圧を導入することにより第1排出弁の前後の差圧を消失させる手段;
とを備えている。
【0015】
このように、中間室に負圧を導入する手段を設け、第1排出弁の開放時にその前後の差圧を消失させるようにしたので、小型のアクチュエータをもってしても第1排出弁を素早く開放させることができ、高能率の粉体輸送を保証することができる。
【0016】
好ましくは、空気輸送装置は、更に、第2排出弁装置の開放直前の所定のタイミングで中間室に大気圧を導入することにより第2排出弁の前後の差圧を消失させる手段を備えている。
この大気圧導入手段は、第2排出弁の開放時にその前後の差圧を消失させるので、第2排出弁の開弁速度を向上させ、空気輸送装置の輸送効率を一層増加させるのを可能にする。
【0017】
好ましい実施態様においては、中間室に負圧を導入する手段は、吸引・分離室と中間室とを接続するバイパス通路と、バイパス通路を制御するバイパス制御弁とを備え、吸引・分離室内の負圧を所定のタイミングで中間室に導入するように構成されている。
このように構成すれば、吸引用真空ポンプの負圧を有効利用することにより簡単な構成で中間室に負圧を導入することができる。
【0018】
更に好ましい実施態様においては、中間室に大気圧を導入する手段は、輸送先容器の内部と中間室とを接続する第2バイパス通路と、この第2バイパス通路を制御する第2バイパス制御弁とを備えている。
この構成によれば、中間室と輸送先容器とは第2バイパス通路を介して閉回路を構成するので、大気中の粉塵が中間室に導入されることがなく、輸送すべき粉体が大気中の粉塵によって不本意に汚染されるのを防止することができる。
【0019】
粉体の噛み込みによる第1排出弁装置の閉め切り不良を防止するため、本発明の更に好ましい実施態様は、第1排出弁装置を開放して分離器内の粉体をバッチ式に中間室に排出した後、当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入する手段を備えている。
このように構成すれば、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流が発生し、この空気流は第1排出弁とそのシールリングとの間に存在する粉体を上方へ持ち去るので、第1排出弁とそのシールリングとの間に粉体が噛み込まれるのが防止される。
【0020】
粉体の噛み込みによる排出弁の閉め切り不良を防止することの可能な本発明の最も簡素な実施態様は:
空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え、空気と粉体との混合物を空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、
分離器の前記粉体排出口に付設され、混合物の連続吸引中に分離器の粉体排出口を周期的に開放して分離器内の粉体をバッチ式に排出する第1の排出弁装置と、
前記分離器に気密に接続され、前記第1排出弁装置の開放に伴い分離器から排出された粉体を一時的に収容する中間室を画成し、下部粉体排出口を備えた下部ハウジングと、
ハウジングの前記粉体排出口に付設され、前記第1排出弁装置の開放時期とは実質的にオーバーラップしない交互的タイミングでハウジングの粉体排出口を周期的に開放して中間室内の粉体をバッチ式に輸送先容器に排出する第2の排出弁装置と、
前記第1排出弁装置を開放して分離器内の粉体をバッチ式に中間室に排出した後当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入する手段、
とを備え、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させることにより第1排出弁装置が粉体を噛み込むのを防止するようになっている。
【0021】
他の観点においては、本発明は、空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え空気と粉体との混合物を空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、分離器の前記粉体排出口を開閉する第1の排出弁装置と、前記分離器に気密に接続され中間室を画成し下部粉体排出口を有する下部ハウジングと、ハウジングの前記粉体排出口を開閉する第2の排出弁装置、とを備えた単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送する方法を提供するもので、この方法は、
1)第1排出弁を閉じた状態で空気と粉体との混合物を分離器の空気入口から連続的に吸引させながら、
2)第1および第2排出弁を閉じた状態で所定のタイミングで第1排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで中間室に負圧を導入し
3)上記負圧導入とほぼ同時又は負圧導入に次いで第2排出弁を閉じたまゝで第1排出弁を開放することにより分離器内の粉体を中間室に落下排出させた後、第1排出弁を閉じ、
4)次いで第1および第2排出弁を閉じた状態で第2排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで中間室に大気圧を導入し、
5)上記大気圧導入とほぼ同時又は大気圧導入に次いで第1排出弁を閉じたまゝで第2排出弁を開放することにより中間室内の粉体を輸送先容器に排出させた後、第2排出弁を閉じ、
6)上記2)から5)の工程を反復することを特徴としている。
【0022】
本発明の空気輸送方法の好ましい実施態様は、空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え空気と粉体との混合物を前記空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、分離器の前記粉体排出口を開閉する第1の排出弁装置と、前記分離器に気密に接続され中間室を画成し下部粉体排出口を有する下部ハウジングと、ハウジングの前記粉体排出口を開閉する第2の排出弁装置、とを備えた単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送するにあたり、
1)第1排出弁を閉じた状態で空気と粉体との混合物を分離器の空気入口から連続的に吸引させながら、
2)第1および第2排出弁を閉じた状態で所定のタイミングで第1排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで中間室に負圧を導入し、
3)上記負圧導入とほぼ同時又は負圧導入に次いで第2排出弁を閉じたまゝで第1排出弁を開放することにより分離器内の粉体を中間室に落下排出させ、
4)次いで第1排出弁の閉鎖動作を開始した後、当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入することにより、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させ、
5)次いで第1および第2排出弁を閉じた状態で第2排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで更に中間室に大気圧を導入し、
6)上記大気圧導入とほぼ同時又は大気圧導入に次いで第1排出弁を閉じたまゝで第2排出弁を開放することにより中間室内の粉体を輸送先容器に排出させた後、第2排出弁を閉じ、
7)上記2)から6)の工程を反復することを特徴としている。
【0023】
第1排出弁における粉体噛み込みを防止するための本発明の方法の最も簡素な実施態様は、
空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え空気と粉体との混合物を前記空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、分離器の前記粉体排出口を開閉する第1の排出弁装置と、前記分離器に気密に接続され中間室を画成し下部粉体排出口を有する下部ハウジングと、ハウジングの前記粉体排出口を開閉する第2の排出弁装置、とを備えた単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送するにあたり、
1)第1排出弁を閉じた状態で空気と粉体との混合物を分離器の空気入口から連続的に吸引させながら、
2)第2排出弁を閉じた状態で第1排出弁を開放することにより分離器内の粉体を中間室に落下排出させ、
3)次いで第1排出弁の閉鎖動作を開始した後、当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入することにより、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させ、
4)前記空気流の存在下で第1排出弁を閉め切り、
5)中間室への大気圧導入を停止し、
6)次いで第2排出弁を開放することにより中間室内の粉体を輸送先容器に排出させた後、第2排出弁を閉じ、
7)上記2)から6)の工程を反復反復することを特徴としている。
この方法によれば、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流が発生し、この空気流が第1排出弁とそのシールリングとの間に存在する粉体を上方へ持ち去るので、第1排出弁とそのシールリングとの間に粉体が噛み込まれるのが防止される。
【0024】
本発明の上記特徴や効果並びに他の特徴や効果は以下の実施例の記載につれて更に明らかにする。
【0025】
【発明の実施の形態】
非限定的な実施例を示す添付図面を参照しながら、本発明の空気輸送方法および装置の実施例を説明する。
図1を参照するに、この空気輸送装置10は、粉体源としての容器12に収容された粉体を他の容器(輸送先容器)14に空気輸送するために使用することができる。容器12および14はホッパーその他任意の形状・種類の容器であり得る。
【0026】
図示した実施例では、装置の製造・組立を容易にしかつ清掃・洗浄などのために構成部品を容易に分解できるようにするため、空気輸送装置10は、固気分離用サイクロン分離器としての上段の分離モジュール16と、中間の第1排出弁モジュール18と、最下段の第2排出弁モジュール20とで構成してあり、これらのモジュールは複数のバックル装置22その他の連結手段によって分離自在に連結してある。
【0027】
図2から良く分かるように、分離モジュール16は、ステンレス等で形成された円筒形の本体24と、ステンレス等で形成されたトップカバー26と、一若しくは複数のフィルタエレメント28が取付けられたフィルタ支持板30とを備えている。フィルタ支持板30は本体24とトップカバー26との間に挟持されており、本体24とトップカバー26とは複数のバックル装置32によって分離可能に連結してある。
【0028】
図1および図2から分かるように、フィルタエレメント28は、例えば、フィルタ支持板30の円形開口に上から差し込んでその上部フランジをフィルタ支持板30に支持させることによりフィルタ支持板30から懸垂してある。フィルタエレメント28の数は適宜増減し得るし、フィルタエレメント28に代えてバッグフィルタその他の形式のフィルタを使用してもよい。
【0029】
円筒形本体24の内側には空気と粉体との混合物を吸引し固気分離するための吸引・分離室34が画成されており、この吸引・分離室34には本体24に溶接等により取付けた空気入口管36が接線方向に開口している。
本体24の円形の下部開口38は吸引・分離室34内で固気分離された粉体を排出するための粉体排出口として作用する。
【0030】
図1を参照するに、図示した非限定的な実施例では、分離モジュール16のトップカバー26の内側には逆洗弁40が配置された逆洗弁室42が画成してあり、周期的にフィルタエレメント28を逆洗するようになっている。
逆洗弁40としては従来型の急速排気弁を使用することができ、夫々の逆洗弁40はフィルタエレメント28の上部開口と相対峙させてある。
図示したように、夫々の逆洗弁40は、一方において、エアコンプレッサ44に接続されたアキュムレータ46に継手45および配管を介して接続されると共に、他方において、管路継手47およびエア信号管48を介して制御装置50に接続される。
エア信号管48から急速排気弁40に印加される信号圧力が高い間はエアコンプレッサ44からの圧縮空気はアキュムレータ46に蓄積される。制御装置50が信号圧力を低下させると急速排気弁40はアキュムレータ46を開放して圧縮空気をフィルタエレメント28の入口開口に向かって噴射させ、フィルタエレメント28の逆洗を行う。制御装置50はフィルタエレメント28の逆洗を交互かつ周期的に行うように構成することができる。
【0031】
トップカバー26には空気出口管52が設けてあり、この空気出口管52の出口は負圧源54に接続される。負圧源54としては、ターボブロワー、ルーツブロワー、多段リングブロワーのようなブロワー、エジェクター型真空ポンプ、その他任意の形式の真空ポンプを使用することができる。負圧源からの負圧は制御装置50によって制御される遮断弁56によって制御することができる。
ブロワー54を作動させた状態で遮断弁56を開けると、空気と粉体との混合物は空気入口管36から吸引・分離室34へと吸引され、含塵空気はフィルタエレメント28によって濾過され、吸引・分離室34内で空気から分離された粉体は第1排出弁モジュール18に向かって落下する。
【0032】
図3を参照するに、第1排出弁モジュール18は、ステンレス等で形成され下部フランジを備えた円筒形の本体58と、ステンレス等で形成された排出コーン又はホッパー60と、排出コーン60の下部出口開口を開閉する排出弁装置62とを備え、排出弁装置62の下方において本体58の内側には中間室64が画成されている。
【0033】
図示した非限定的実施例では、排出弁装置62は、排出コーン60の下部出口開口を密閉可能なフラップ弁型の円形の排出弁体66と、この排出弁体66を上方に揺動させるためのローラー68付き揺動アーム70と、この揺動アーム70を揺動させるための例えば90度揺動ベーン型の空気力式アクチュエータ72を有する。
排出弁体66は、例えば、左右一対の揺動アーム74に取付けてあり、これらの揺動アーム74の端部は溶接などにより排出コーン60に固定した取付ブラケット76に枢軸78を介して枢着することができる。
排出コーン60の下縁にはエラストマー製のシールリング80が装着してあり、排出コーン60と排出弁体66との間をシールするようになっている。シールリング80にヘタリや摩耗が生じてもシールが確実に行われるようにするため、揺動アーム74の枢軸78は上下方向に多少の空動きが出来るように取付ブラケット76の長穴(図示せず)に装着されている。
【0034】
ローラー68付き揺動アーム70はアクチュエータ72の出力軸82を介して取付ブラケット76に枢着してある。空気力式アクチュエータ72はエア信号ライン84を介して制御装置50により制御することができる。
【0035】
図1に示したように、第1排出弁モジュール18の本体58には中間室64に連通する圧力導入管86が設けてあり、この圧力導入管86は分離モジュール16の本体24に設けた負圧取出管88に第1バイパス導管90によって接続されている。第1バイパス導管90には制御装置50により制御される遮断弁(第1バイパス弁)92が設けてあり、遮断弁92を開けることにより分離モジュール16の吸引・分離室34内の負圧を第1排出弁モジュール18の中間室64に導入するようになっている。
【0036】
第2排出弁モジュール20も第1排出弁モジュール18と同様に構成されており、詳細な説明は省略する。第2排出弁モジュール20はその排出コーンの下部出口開口を開閉する第2の排出弁装置94を備えており、この第2排出弁装置94の空気力式アクチュエータ72はエア信号ライン96を介して制御装置50により制御される。
第2排出弁モジュール20の本体には大気圧取出管98が設けてあり、この大気圧取出管98は第2バイパス導管100によって第1排出弁モジュール18の圧力導入管86に接続されている。第2バイパス導管100には制御装置50により制御される遮断弁(第2バイパス弁)102が設けてあり、遮断弁102を開けることにより第2排出弁モジュール20内の大気圧を第1排出弁モジュール18の中間室64に導入するようになっている。
【0037】
次に、図4のフローチャートを併せて参照しながら、この空気輸送装置10の使用および作動の態様並びに本発明の空気輸送方法の実施例を説明する。
図1に示したように、空気輸送装置10を輸送先容器14上に設置し、分離モジュール16の空気入口管36は、空気輸送管104を介して、空気輸送すべき粉体を収容したホッパー12の下部出口106に差し込んだ吸引ノズル108に接続することができる。
【0038】
ブロワー54とエアコンプレッサ44を作動させ、第1排出弁装置62および第2排出弁装置94を閉じた状態で遮断弁56を開けて吸引・分離室34をブロワー54によって吸引すると、ホッパー12内の粉体は空気と共に吸引ノズル108、空気輸送管104、空気入口管36を介して吸引・分離室34内に吸引され、吸引・分離室34内でサイクロンの原理によって空気から分離された粉体は第1排出弁モジュール18に向かって落下し、その排出コーン60に溜まる。吸引・分離室34からブロワー54に吸引される含塵空気はフィルタエレメント28によって濾過される。フィルタエレメント28は周期的に逆洗される。
【0039】
ホッパー12から吸引・分離室34への粉体の吸引および空気輸送は必要に応じ途切れなく連続的に行うことができる。高能率の空気輸送を実現するためには粉体の吸引は高真空下で行うのが好ましい。
吸引中は、分離モジュール16の吸引・分離室34は高真空下にあり、第1排出弁モジュール18の中間室64は後述するように大気圧下にある。従って、第1排出弁モジュール18の排出弁体66の上流側に作用する真空と下流側に作用する大気圧との差圧によって排出弁体66は排出コーン60のシールリング80に圧接されており、排出コーン60と排出弁体66との間はピッタリとシールされている。
【0040】
所定のタイミングでバイパス導管90の遮断弁(第1バイパス弁)92を開けることにより、分離モジュール16の吸引・分離室34と第1排出弁モジュール18の中間室64とをバイパス導管90により導通させると、吸引・分離室34内の負圧が第1排出弁モジュール18の中間室64に導入される。
その結果、第1排出弁モジュール18の排出弁体66の前後の差圧は消失する。差圧がほぼ消失した所定のタイミングで遮断弁(第1バイパス弁)92を閉じてバイパス導管90を遮断する。
【0041】
遮断弁(第1バイパス弁)92の開弁とほぼ同時に、又は開弁後の所定のタイミングで、第1排出弁装置62のアクチュエータ72を作動させ、図3に鎖線で示したようにローラー68付き揺動アーム70を下方に揺動させることにより、排出弁体66を釈放する。そうすると、排出弁体66は、図3に鎖線で示したように、その自重とその上に堆積した粉体の重量の作用により下方に揺動し、開弁する。
前述したように、この時点では第1排出弁モジュール18の排出弁体66の前後の差圧は消失しているので、揺動アーム70を下方に揺動させて排出弁体66を釈放した時には、排出弁体66はその自重と粉体重量により迅速かつ円滑に開弁する。
また、従来技術のように排出弁体66の前後の差圧に抗して排出弁体66を強引に開ける必要もないし、排出弁装置62は排出弁体66の自重と粉体重量により開放する形式のものであるので、アクチュエータ72を小型化することができる。
【0042】
排出弁体66の開弁に伴い、第1排出弁モジュール18の排出コーン60に堆積していた粉体は中間室64に落下せられ、下段の第2排出弁モジュール20の排出コーンに溜まる。
第1排出弁装置62の開弁後、排出コーン60からの粉体の排出を許容するに必要な所定時間(例えば、2〜5秒)経過後、アクチュエータ72を反対方向に揺動させて第1排出弁装置62を閉じる。
【0043】
次に、所定のタイミングで第2バイパス導管100の遮断弁(第2バイパス弁)102を開けることにより、第1排出弁モジュール18の中間室64と第2排出弁モジュール20の排出弁より下側の空間とを第2バイパス導管100により導通させる。これにより、輸送先容器14内の大気圧が第1排出弁モジュール18の中間室64に導入される。
その結果、第2排出弁モジュール20の排出弁体の前後の差圧は消失する。差圧がほぼ消失した所定のタイミングで遮断弁102を閉じて第2バイパス導管100を遮断する。
【0044】
遮断弁(第2バイパス弁)102の開弁とほぼ同時に、又は開弁後の所定のタイミングで、第2排出弁装置94のアクチュエータを作動させてその揺動アームを下方に揺動させ、第2排出弁装置94の排出弁体を釈放することにより、排出弁体がその自重と粉体重量により開弁するのを許容する。
直ぐ前の段落で述べたように、かつ、段落「0041」において第1排出弁装置62について前述したのと同様に、この時点では第2排出弁モジュール20の排出弁体の前後の差圧は消失しているので、第2排出弁装置94の排出弁体を釈放した時には同排出弁体はその自重と粉体重量により迅速かつ円滑に開弁する。
【0045】
次に、第2排出弁装置94の開弁後、第2排出弁モジュール20の排出コーンに堆積していた粉体が輸送先容器14に落下するのを許容するに必要な所定時間(例えば、2〜5秒)経過後、第2排出弁モジュール20の排出弁装置94のアクチュエータを作動させてその排出弁を閉じる。
【0046】
以上の工程を反復することにより、ホッパー12から輸送先容器14への粉体の空気輸送を途切れなく連続的に高能率で行うことができる。
【0047】
次に、図5のフローチャートおよび図7を併せて参照しながら、粉体の噛み込みによる第1排出弁の閉め切り不良を防止しながら粉体の連続輸送を行う場合のこの空気輸送装置10の作動態様並びに本発明の空気輸送方法の実施例を説明する。
【0048】
図5のフローチャートを参照するに、連続吸引開始後、所定のタイミングで遮断弁(第1バイパス弁)92を開けることにより、吸引・分離室34内の負圧を第1排出弁モジュール18の中間室64に導入し、第1排出弁モジュール18の排出弁体66の前後の差圧がほぼ消失したタイミングで遮断弁(第1バイパス弁)92を閉じる。
遮断弁(第1バイパス弁)92の開弁とほぼ同時に、又は開弁後の所定のタイミングで、第1排出弁装置62を開弁させ、第1排出弁モジュール18の排出コーン60に堆積していた粉体を中間室64に落下させる。
【0049】
第1排出弁装置62の開弁後、排出コーン60からの粉体の排出を許容するに必要な所定時間(例えば、2〜5秒)経過後、アクチュエータ72を閉弁方向に揺動させることにより、第1排出弁装置62の閉鎖動作を開始する。
【0050】
次に、第1排出弁装置62が閉め切る直前の所定のタイミングで、第2バイパス導管100の遮断弁(第2バイパス弁)102を開ける。
図7に示したように、この時、遮断弁(第2バイパス弁)102の開放に伴い、輸送先容器14内の大気圧下の空気が第1排出弁モジュール18の圧力導入管86を介して中間室64に流入すると共に、図7に矢印で示したように中間室64内の空気が排出弁体66とシールリング80との間の隙間を通って吸引・分離室34へと吸引され、中間室64から吸引・分離室34へと吸引される空気流が発生する。
この吸引空気流は、排出弁体66とシールリング80との間に存在する粉体を上方へ持ち去り、排出弁体66とシールリング80との間の隙間を清掃するので、排出弁体66とシールリング80との間に粉体が噛み込まれるのが防止される。
【0051】
こうして、排出弁体66とシールリング80との間の隙間を吸引空気流によって清掃しながら、第1排出弁装置62を完全に閉弁させるので、排出弁体66は粉体の噛み込みを生じることなくシールリング80に密着する。
【0052】
第1排出弁装置62の閉め切り後も遮断弁(第2バイパス弁)102を開弁状態に維持しておくと、大気圧下の空気が更に中間室64に導入される。第2排出弁モジュール20の排出弁体の前後の差圧がほぼ消失した所定のタイミングで遮断弁(第2バイパス弁)102を閉じる(或いは、第2バイパス弁102を一旦閉じた後、所定のタイミングで改めて開いてもよい)。
次に、第2排出弁装置94を開らいて第2排出弁モジュール20内の粉体を輸送先容器14に排出させた後、第2排出弁装置94を閉じる。以上の工程は反復される。
【0053】
図6のフローチャートは、第1排出弁における粉体噛み込みを防止しながら粉体の連続輸送を行うための本発明の方法の最も簡素な実施態様を示す。この場合には、空気輸送装置10の第1バイパス導管90および第1バイパス弁92は省略することができる。
【0054】
図6のフローチャートを参照するに、連続吸引開始後、所定のタイミングで第1排出弁装置62を開弁させ、第1排出弁モジュール18の排出コーン60に堆積していた粉体を中間室64に落下させる。
第1排出弁装置62の開弁後、所定時間経過後、アクチュエータ72を閉弁方向に揺動させることにより、第1排出弁装置62の閉弁動作を開始する。
【0055】
図5のフローチャートを参照しながら前述したのと同様に、第1排出弁装置62が閉め切る直前の所定のタイミングで、第2バイパス導管100の遮断弁(第2バイパス弁)102を開ける。
図7を参照しながら前述したように、これにより、排出弁体66とシールリング80との間の隙間を通って吸引・分離室34へと吸引される空気流が発生し、排出弁体66とシールリング80との間に存在する粉体を持ち去り、排出弁体66とシールリング80との間の隙間を清掃するので、排出弁体66とシールリング80との間に粉体が噛み込まれるのが防止される。
その後のシーケンスは図5のフローチャートと同様である。
【0056】
以上には本発明の特定の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更や修正を施すことができる。例えば、排出弁機構としては、アクチュエータによって排出弁を直接に開閉する形式のものを使用することができる。また、排出コーンは流動化用隔膜を設けることにより、排出コーンに堆積した粉体の排出を容易にすることができる。更に、吸引用の真空源は分離モジュールに搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気輸送装置の一部切欠き側面図である。
【図2】図1に示した空気輸送装置の分離モジュールの分解斜視図である。
【図3】図1に示した空気輸送装置の排出弁モジュールに一部を示すもので、(A)は斜め下からの斜視図、(B)は一部切欠き側面図である。
【図4】図1に示した空気輸送装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1に示した空気輸送装置の他の動作を示すフローチャートである。
【図6】図1に示した空気輸送装置の皿に他の動作を示すフローチャートである。
【図7】図3と同様の図で、吸引空気流が発生するところを示す。
【符号の説明】
10: 空気輸送装置
12: ホッパー
14: 輸送先容器
16: サイクロン分離器
18: 第1排出弁モジュール(下部ハウジング)
20: 第1排出弁モジュール
34: 吸引・分離室
36: 空気入口
38: 粉体排出口
52: 空気出口
62: 第1排出弁装置
64: 中間室
86/88/90/92: 負圧導入手段
86/98/100/102: 大気圧入手段
90: 第1バイパス通路
92: 第1バイパス制御弁
94: 第2排出弁装置
100: 第2バイパス通路
102: 第2バイパス制御弁
Claims (9)
- 空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え、空気と粉体との混合物を空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、
分離器の前記粉体排出口に付設され、混合物の連続吸引中に分離器の粉体排出口を周期的に開放して分離器内の粉体をバッチ式に排出する第1の排出弁装置と、
前記分離器に気密に接続され、前記第1排出弁装置の開放に伴い分離器から排出された粉体を一時的に収容する中間室を画成し、下部粉体排出口を備えた下部ハウジングと、
ハウジングの前記粉体排出口に付設され、前記第1排出弁装置の開放時期とは実質的にオーバーラップしない交互的タイミングでハウジングの粉体排出口を周期的に開放して中間室内の粉体をバッチ式に輸送先容器に排出する第2の排出弁装置と、
前記第1排出弁装置の開放直前の所定のタイミングで前記中間室に負圧を導入することにより第1排出弁の前後の差圧を消失させる手段、
とを備えていることを特徴とする連続式吸引式空気輸送装置。 - 前記中間室に負圧を導入する手段は、前記吸引・分離室と中間室とを接続するバイパス通路と、前記バイパス通路を制御するバイパス制御弁とを備え、吸引・分離室内の負圧を所定のタイミングで中間室に導入するように構成されていることを特徴とする請求項1に基づく空気輸送装置。
- 更に、前記第2排出弁装置の開放直前の所定のタイミングで前記中間室に大気圧を導入することにより第2排出弁の前後の差圧を消失させる手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に基づく空気輸送装置。
- 前記中間室に大気圧を導入する手段は、輸送先容器の内部と中間室とを接続する第2バイパス通路と、前記第2バイパス通路を制御する第2バイパス制御弁とを備え、もって、閉回路に構成されていることを特徴とする請求項3に基づく空気輸送装置。
- 前記第1排出弁装置を開放して分離器内の粉体をバッチ式に中間室に排出した後、当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入する手段を備え、もって、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させることにより第1排出弁装置が粉体を噛み込むのを防止するようにしたことを特徴とする請求項1から4のいづれかに基づく空気輸送装置。
- 空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え、空気と粉体との混合物を空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、
分離器の前記粉体排出口に付設され、混合物の連続吸引中に分離器の粉体排出口を周期的に開放して分離器内の粉体をバッチ式に排出する第1の排出弁装置と、
前記分離器に気密に接続され、前記第1排出弁装置の開放に伴い分離器から排出された粉体を一時的に収容する中間室を画成し、下部粉体排出口を備えた下部ハウジングと、
ハウジングの前記粉体排出口に付設され、前記第1排出弁装置の開放時期とは実質的にオーバーラップしない交互的タイミングでハウジングの粉体排出口を周期的に開放して中間室内の粉体をバッチ式に輸送先容器に排出する第2の排出弁装置と、
前記第1排出弁装置を開放して分離器内の粉体をバッチ式に中間室に排出した後当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入する手段、
とを備え、
第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させることにより第1排出弁装置が粉体を噛み込むのを防止することを特徴とする連続式吸引式空気輸送装置。 - 空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え空気と粉体との混合物を前記空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、分離器の前記粉体排出口を開閉する第1の排出弁装置と、前記分離器に気密に接続され中間室を画成し下部粉体排出口を有する下部ハウジングと、ハウジングの前記粉体排出口を開閉する第2の排出弁装置、とを備えた単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送するにあたり、
1)第1排出弁を閉じた状態で空気と粉体との混合物を分離器の空気入口から連続的に吸引させながら、
2)第1および第2排出弁を閉じた状態で所定のタイミングで第1排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで中間室に負圧を導入し、
3)上記負圧導入とほぼ同時又は負圧導入に次いで第2排出弁を閉じたまゝで第1排出弁を開放することにより分離器内の粉体を中間室に落下排出させた後、第1排出弁を閉じ、
4)次いで第1および第2排出弁を閉じた状態で第2排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで中間室に大気圧を導入し、
5)上記大気圧導入とほぼ同時又は大気圧導入に次いで第1排出弁を閉じたまゝで第2排出弁を開放することにより中間室内の粉体を輸送先容器に排出させた後、第2排出弁を閉じ、
6)上記2)から5)の工程を反復すること、
からなる粉体の空気輸送方法。 - 空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え空気と粉体との混合物を前記空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、分離器の前記粉体排出口を開閉する第1の排出弁装置と、前記分離器に気密に接続され中間室を画成し下部粉体排出口を有する下部ハウジングと、ハウジングの前記粉体排出口を開閉する第2の排出弁装置、とを備えた単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送するにあたり、
1)第1排出弁を閉じた状態で空気と粉体との混合物を分離器の空気入口から連続的に吸引させながら、
2)第1および第2排出弁を閉じた状態で所定のタイミングで第1排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで中間室に負圧を導入し、
3)上記負圧導入とほぼ同時又は負圧導入に次いで第2排出弁を閉じたまゝで第1排出弁を開放することにより分離器内の粉体を中間室に落下排出させ、
4)次いで第1排出弁の閉鎖動作を開始した後、当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入することにより、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させ、
5)次いで第1および第2排出弁を閉じた状態で第2排出弁の前後の差圧が実質的に低下するまで更に中間室に大気圧を導入し、
6)上記大気圧導入とほぼ同時又は大気圧導入に次いで第1排出弁を閉じたまゝで第2排出弁を開放することにより中間室内の粉体を輸送先容器に排出させた後、第2排出弁を閉じ、
7)上記2)から6)の工程を反復すること、
からなる粉体の空気輸送方法。 - (最も簡素な噛み込み防止態様)空気入口および空気出口と下部粉体排出口とを備え空気と粉体との混合物を前記空気入口から吸引し固気分離する吸引・分離室を備えた分離器と、分離器の前記粉体排出口を開閉する第1の排出弁装置と、前記分離器に気密に接続され中間室を画成し下部粉体排出口を有する下部ハウジングと、ハウジングの前記粉体排出口を開閉する第2の排出弁装置、とを備えた単一の吸引式空気輸送装置を用いて粉体源から輸送先容器へと粉体を連続的に空気輸送するにあたり、
1)第1排出弁を閉じた状態で空気と粉体との混合物を分離器の空気入口から連続的に吸引させながら、
2)第2排出弁を閉じた状態で第1排出弁を開放することにより分離器内の粉体を中間室に落下排出させ、
3)次いで第1排出弁の閉鎖動作を開始した後、当該第1排出弁装置が閉め切る直前の所定のタイミングで、前記中間室に大気圧を導入することにより、第1排出弁装置が閉め切る直前に中間室から吸引・分離室へと吸引される空気流を発生させ、
4)前記空気流の存在下で第1排出弁を閉め切り、
5)中間室への大気圧導入を停止し、
6)次いで第2排出弁を開放することにより中間室内の粉体を輸送先容器に排出させた後、第2排出弁を閉じ、
7)上記2)から6)の工程を反復すること、
からなる粉体の空気輸送方法。
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