JP4066062B2 - 粉体の空気輸送方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交互に運転する2機のバッチ式の吸引式空気輸送機(バキュームコンベヤとも呼ばれる)を用いて粉体を連続的に空気輸送する方法に係り、より詳しくは、粉体輸送技術の分野で“プラグ輸送”又は“柱状輸送”と呼ばれる高真空・高濃度輸送モードで粉体を高効率で空気輸送する方法に関する。本発明は、また、斯る空気輸送方法の実施に用いるバッチ式吸引式空気輸送機に関する。本発明は、更に、この種の空気輸送機の防塵用フィルターを効果的に逆流洗浄しながら粉体を空気輸送する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体の空気輸送は、粉体を背後から空気流で圧送する圧送式と、真空を利用して前方から吸引する吸引式とに大別することができる。後者の吸引式空気輸送には配管経路に亀裂などの損傷が生じても粉塵が漏洩しないという利点があるので、より望ましいと考えられている。
【0003】
吸引式空気輸送は、吸引式空気輸送機(バキュームコンベヤ)を用いて行われる。
吸引式空気輸送は輸送モードに応じてバッチ式と連続式とに分けることができ、使用される吸引式空気輸送機も輸送モードがバッチ式であるか連続式であるかに応じて構成が若干異なる。
【0004】
連続式の吸引式空気輸送は、本体の下部を開閉する排出ダンパー機構を備えていない形式の吸引式空気輸送機を用いて行われる。この形式の空気輸送機は密閉された輸送先容器の上に直に設置されるもので、粉体の吸引輸送を途切れなく連続的に行うことができるという利点がある。しかし、粉体輸送先容器を密閉しなければならないので、輸送先容器から粉体を定量供給するための切り出し装置としてはロータリバルブのような輸送先容器の真空を保持することの可能な密閉型の切り出し装置を使用しなければならないという難点がある。
【0005】
これに対して、バッチ式の吸引式空気輸送は、下部に排出ダンパー機構を備えた形式の吸引式空気輸送機を用いて行われる。排出ダンパー機構を備えたこの形式の空気輸送機は、空気輸送時には輸送機本体の下部を排出ダンパーで密閉することにより吸引室を真空に保持することができるので、輸送先容器を大気圧下に置くことができ、従って、ロータリバルブのような密閉型の切り出し装置を必要としないという利点がある。
本発明は、この排出ダンパー機構を備えた形式の吸引式空気輸送機(バッチ式吸引式空気輸送機という)およびそれを用いた空気輸送方法に関する。
【0006】
バッチ式の吸引式空気輸送においては、排出ダンパーを閉じて吸引室を密閉した上で粉体を本体の吸引室に吸引し、吸引された粉体で吸引室が一杯になると吸引を停止し、次に排出ダンパーを開けて粉体を輸送先容器に排出させ、これら一連の操作がバッチ毎に繰り返される。
【0007】
バッチ式の吸引式空気輸送の短所は、吸引輸送がバッチ毎に断続的にしか行われないので、連続式に比較して輸送効率が半減し或いはそれ以下に低下するということである。
そこで、従来技術においては、2台のバッチ式吸引式空気輸送機を用い、それらを交互に運転することにより粉体を連続的に空気輸送することが行われている。以下では、便宜上、この空気輸送方式を“ツインコンベヤ方式”と言う。
ツインコンベヤ方式では、図1に示したように、輸送先容器1の上に2台のバッチ式吸引式空気輸送機2を設置し、夫々の輸送機2の吸込管3を分岐管4を介して共通の輸送管5に接続し、この輸送管5の上流端は輸送すべき粉体を収容した第1容器7に接続する。
各吸込管3と分岐管4との間の管路8には遮断弁9が夫々配置してあり、これら2つの遮断弁9を交互に切り換えることにより2台の空気輸送機2を交互に作動させるようになっている。
【0008】
従来のツインコンベヤ方式では、管路8を開閉する遮断弁9としては、図2に示したようなピンチバルブが使用されている。
このピンチバルブ9は、ゴムのスリーブ10とその周りに形成された圧力室11を備え、圧縮空気入口12から圧縮空気を圧力室11に送ることによりゴムスリーブ10が狭窄され、図2(B)に示したように内部通路13を閉塞するようになっている。
圧力室11への圧縮空気の印加を解除すると、ゴムスリーブ10はその弾性により復元して図2(A)に示した円筒形状に戻る。
管路8の遮断弁としてこの種のピンチバルブを使用するのは、その全開状態においてその内部通路13の内径が前後の管路8の内径と等しくなるので、輸送される粉体に対する障害や抵抗がなくなるという利点があるからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピンチバルブには幾つかの問題が伴う。第1の問題点は、圧力室11への圧縮空気の印加を解除しても、その内部通路13に真空が作用している限りピンチバルブが全く開弁しないか、開弁のレスポンスが非常に遅いということである。
その理由は、ピンチバルブはゴムスリーブ10がその自らの弾性復元力により元の円筒形状に復元することで開弁するので、圧縮空気の供給停止により圧力室11内の圧力が大気圧になっても、ゴムスリーブ10の内側の通路に真空が存在し、真空の作用によりゴムスリーブ10を半径方向内側に引きつける力がゴムの弾性復元力に打ち勝っている間は、ゴムスリーブ10は拡径することがなく、図2(B)に示したように閉じたまゝにとどまるからである。
【0010】
そこで、2台の空気輸送機を切り換える際には、空気輸送機の真空ポンプを止めるなどの方法により、一旦、輸送管5内の真空を破壊させるか、真空度を低下させることにより、ゴムスリーブ10が復元するのを助けなければならない。
このように一時的に輸送管内に真空破壊を生じさせるか真空度を低下させると、輸送管の管内負圧が一瞬息をつく形になり、輸送管内の粉体空気混合物の流れが一時的に停止する。その結果、輸送管5の垂直配管5A(図1)内で粉体が失速・落下してその底に堆積し、垂直配管を閉塞することがある。
また、輸送管内を一時的に真空破壊した後に再び管内に高度の真空が回復するまでには必然的に一定の遅れがあるので、プラグ輸送ないし柱状輸送の形の高真空・高濃度輸送が所定時間中断される結果となり、ツインコンベヤシステム全体の輸送能力が低下する。
【0011】
ピンチバルブの他の問題点は、ゴムスリーブ10の損傷や摩耗が激しいので、ゴムスリーブの寿命が短縮されると共に、ゴムスリーブの摩耗粉が輸送すべき粉体に混入し粉体を汚染するということである。ゴムスリーブの損傷や摩耗が激しいのは、半開状態にあるゴムスリーブに粉体が衝突することにより、ゴムスリーブが研削されるからである。その結果、ゴムスリーブには早期に穴が開き、交換が必要となる。
ピンチバルブの更に他の問題点は、ゴムスリーブ10の復元力は管内圧力の影響を受けるので、切換え動作とタイミングが不安定かつ不確実となり、レスポンスが遅くタイムラグが生じるので、切り換えを正確に制御するのが困難であるということである。
【0012】
ピンチバルブ9の使用に代えて、輸送管5の分岐部4のところにボールバルブ型或いは摺動バルブ型の三方弁を配置し、この三方弁を切り換えることにより2台のバッチ式吸引式空気輸送機2を交互に運転することも可能である。
しかしながら、三方弁のボールバルブ或いは摺動バルブの構造上必然的に、切り換えの過渡時には三方弁の2つの出口は一時的に共に全閉状態になり、やはり輸送管5内の真空破壊が起こるので、前述したピンチバルブの場合と同様に、輸送管5の垂直配管5A内で失速・落下した粉体により垂直配管が閉塞されると共に、輸送能力が低下するという問題がある。
また、粉体の噛み込みにより三方弁のボールバルブや摺動バルブが早期に摩耗したり、それらの円滑な回転が阻害される。更に、ボールバルブや摺動バルブは回転運動により切り換わるので、開閉速度が遅いという難点がある。
【0013】
本発明の目的は、ツインコンベヤ方式により粉体を空気輸送するにあたり、2台の空気輸送機の切り換え時の輸送管路内の真空破壊(いわゆる、息つき)をなくし或いは最小限にすることにより、空気輸送機の切り換え時にもプラグ輸送から柱状輸送に至る高真空・高濃度輸送モードを実質的に持続することの可能な空気輸送方法および該方法に用いる空気輸送機を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、輸送能力において連続式吸引式空気輸送にも比肩するようなツインコンベヤ方式の高効率の空気輸送方法および該方法に用いる空気輸送機を提供することにある。
本発明の他の目的は、ツインコンベヤ方式により粉体を空気輸送するにあたり、空気輸送機の切り換え時に輸送管が粉体で閉塞することのない空気輸送方法および該方法に用いる空気輸送機を提供することにある。
【0015】
空気輸送の吸引工程では輸送機の吸引室から外部に排出される空気は防塵フィルターで濾過され、排出ダンパーの開放による粉体排出工程では逆流洗浄機構によりフィルターの内側に圧縮空気パルスを噴射することによりフィルターは逆流洗浄(以下、略して逆洗とも言う)される。
本発明の他の目的は、ツインコンベヤ方式であるか単独方式であるかを問わず、バッチ式吸引式空気輸送機の防塵フィルターを効果的に逆流洗浄しながら粉体を空気輸送する方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のツインコンベヤ方式による空気輸送では、2台のバッチ式吸引式空気輸送機を使用する。
夫々のバッチ式吸引式空気輸送機は、密閉可能な吸引室を画成する本体を備え、この本体は、内側端部(内側および外側の語は本体の軸線を中心とする位置関係を表す)が前記吸引室内に延び外側端部に空気輸送管が接続される吸込管と、真空源に接続される空気出口と、吸引室内の粉体を所定のタイミングで排出する排出ダンパー機構とを備えている。
夫々の空気輸送機は、更に、本体の吸引室内に配置され、前記吸込管の内側端部の開口を開閉制御する動力駆動フラップ弁機構と、前記出口の上流側において吸引室内に配置され、吸引室から出口へと流出する空気を濾過するためのフィルターと、前記フィルターの内側に配置され、所定のタイミングでフィルターの内側に圧縮空気パルスを噴射してフィルターを逆流洗浄するための逆流洗浄機構と、前記出口と真空源との間に接続され、真空源から吸引室へ印加される真空を遮断する遮断弁とを備えている。
【0017】
本発明の空気輸送機の一特徴は、吸込管を開閉制御するために動力駆動フラップ弁機構を使用したことにある。
好ましい実施態様においては、この動力駆動フラップ弁機構はエア駆動型フラップ弁機構であり、フラップ弁体を揺動させるエアアクチュエータを有する。
従来技術のピンチバルブと異なり、動力駆動フラップ弁は高真空下でも確実に開弁させることができるので、切り換えのために輸送管路を真空破壊する必要がない。従って、高真空・高濃度輸送モードを維持しながら2台の空気輸送機を切り換えることができる。
また、動力駆動フラップ弁機構は輸送機本体の吸引室内に配置したので、配管の取り回しが大幅に簡素化される。
ピンチバルブと異なり、フラップ弁機構は半開状態に留まることがないので、衝突する粉体による研削作用を受けることがなく、摩耗しないという利点がある。
【0018】
第1容器から第2容器へと粉体を空気輸送するに際しては、
(1)第2容器の上に第1および第2の2台のバッチ式吸引式空気輸送機を配置して、各空気輸送機の吸込管の外側端部を第1容器に付設された共通の吸引管に空気輸送管を介して接続すると共に、各空気輸送機の前記遮断弁を真空配管を介してエジェクターやブロワーなどからなる高真空源に接続し、
(2)第2空気輸送機の遮断弁を閉、フラップ弁を閉、排出ダンパーを開にし、かつ、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉にした状態で、第1空気輸送機の遮断弁とフラップ弁を開くことにより、所定時間にわたり第1容器から第1空気輸送機の吸引室内へと粉体を空気輸送し、
(3)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に維持することにより第1空気輸送機を高真空下で作動させながら、実質的に管路の真空破壊をすることなく、第2空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に切り換えることにより、第1空気輸送機と第2空気輸送機の双方を同時に高真空で作動させる(双方同時運転)。
高真空下でも開くフラップ弁機構を使用したので、この段階では、空気輸送管内を真空破壊させることなく高真空を維持した状態でフラップ弁を開に切り換えることが出来る。その結果、同時運転移行時に空気輸送管内にはプラグ輸送ないし柱状輸送状態の高真空・高濃度輸送モードの空気流が持続される。
【0019】
(4)次に、第2空気輸送機の作動を継続しながら、第1空気輸送機の遮断弁を閉、フラップ弁を閉、排出ダンパーを開に切り換えることにより第1空気輸送機の吸引室への空気輸送を停止すると共に吸引室内の粉体を第2容器へと排出させ、
(5)次に、第2空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に維持することにより第2空気輸送機を高真空下で作動させながら、実質的に管路の真空破壊をすることなく、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に切り換えることにより、第1空気輸送機と第2空気輸送機の双方を同時に高真空で作動させ、双方同時運転に移行する。上記(2)〜(5)の工程を必要なだけ繰り返すことにより空気輸送を行う。
【0020】
本発明の方法によれば、輸送管内にできるだけ高度の真空を作用させることにより高濃度輸送モードを確保することができると共に、同時運転移行時にもこの高真空が実質的に維持されるので、空気輸送の輸送効率が著しく向上する。
輸送管内の真空破壊を行いながら2台の空気輸送機を切り換える場合(例えば、1トン/時)に比較して、本発明の方法によれば、輸送能力は約4倍以上(4〜6トン/時)に増加する。
【0021】
好ましくは、前記(2)および(4)の空気輸送工程は平均約−30kPaよりも強い高真空下、より好ましくは平均約−50kPaよりも強い高真空下で行う。
【0022】
ツインコンベヤ方式の空気輸送の好ましい実施態様においては、
(1)第2容器の上に請求項1から3のいづれかに基づく第1および第2の2つのバッチ式吸引式空気輸送機を配置して、各空気輸送機の吸込管の外側端部を空気輸送管を介して第1容器からの共通の吸引管に接続すると共に、各空気輸送機の前記遮断弁を真空配管を介して真空源に接続し、
(2)第2空気輸送機の遮断弁を閉、排出ダンパーを開にし、かつ、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉にした状態で、第1空気輸送機の遮断弁とフラップ弁を開くことにより、所定時間にわたり第1容器から第1空気輸送機の吸引室内へと粉体を空気輸送し、
(3)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開にした状態で、第2空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に切り換え、第1空気輸送機および第2空気輸送機の双方の吸引室に真空を印加することにより、第1空気輸送機および第2空気輸送機の双方を同時に作動させ、
(4)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、フラップ弁を開にした状態で、第1空気輸送機の遮断弁を閉に切り換えることにより、第1空気輸送機の吸引室への空気輸送を停止する一方、第2空気輸送機の吸引室内の真空を空気輸送管を介して第1空気輸送機の吸引室内に伝達させ反映させることにより第1空気輸送機の吸引室内に高真空を維持し、
(5)次に、第1空気輸送機のフラップ弁を閉じることにより第1空気輸送機の吸引室内に高真空を閉じ込める。
【0023】
(6)このように第1空気輸送機の吸引室内に高真空を閉じ込めた状態で、次に、第1空気輸送機の逆流洗浄機構を作動させて、高真空下の吸引室に対して圧縮空気パルスを噴射させることにより、第1空気輸送機のフィルターを逆流洗浄する。
この逆洗工程においては、高真空下に維持した吸引室に対して圧縮空気パルス(正圧)を噴射させるので、フィルターの内外の圧力差(△P)が高く、逆洗が効果的に行われる。
【0024】
(7)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを開くことにより第1空気輸送機の吸引室内の粉体を第2容器へと排出させ、
(8)次に、第1空気輸送機と第2空気輸送機との関係を上記とは逆にしながら上記(2)〜(7)の工程を実行する。上記(2)〜(8)の工程は必要なだけ繰り返す。
【0025】
好ましくは、前記逆流洗浄工程においては圧縮空気パルスの噴射は空気輸送機の吸引室内の圧力が大気圧になるまで繰り返す。このようにすれば、吸引室内の圧力が大気圧まで回復すると排出ダンパーはその自重と粉体の重量により自動的に開いて粉体を排出する。
【0026】
本発明は、また、単独でバッチ運転されるバッチ式吸引式空気輸送機の防塵フィルターを効果的に逆流洗浄しながら粉体を空気輸送する方法を提供するもので、この方法は、
(1)第2容器の上にバッチ式吸引式空気輸送機を配置して、当該空気輸送機の吸込管の外側端部を空気輸送管を介して第1容器からの共通の吸引管に接続すると共に、空気輸送機の遮断弁を真空配管を介して真空源に接続し、
(2)空気輸送機の排出ダンパーを閉じた状態で、遮断弁とフラップ弁を開くことにより、所定時間にわたり第1容器から空気輸送機の吸引室内へと粉体を空気輸送し、
(3)次に、フラップ弁を閉じることにより吸引室への粉体の吸引を停止すると共に、真空源の真空を吸引室に印加し続けることにより吸引室内に高真空を維持し、
(4)次に、遮断弁を閉じることにより吸引室内に高真空を閉じこめ、
(5)次に、逆流洗浄機構を作動させて、高真空下の吸引室に対して圧縮空気パルスを噴射させることにより、フィルターを逆流洗浄し、
(6)次に、排出ダンパーを開くことにより吸引室内の粉体を第2容器へと排出させ、
(7)上記(2)〜(6)の工程を繰り返すことを特徴とする。圧縮空気パルスの噴射は吸引室内の圧力が大気圧になるまで繰り返すことができる。
【0027】
上記逆洗工程(5)は空気輸送機の吸引室内に高真空を閉じ込めた状態で行われるので、フィルターの内外の圧力差(△P)が高く、逆洗が効果的に行われる。
本発明の上記特徴や効果並びに他の特徴や効果は以下の実施例の記載につれて更に明らかにする。
【0028】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照しながら、本発明の空気輸送方法および同方法を実施するための空気輸送システム並びにこのシステムに用いる空気輸送機の実施例を説明する。
空気輸送システム全体を概念的に示す図3を参照するに、この空気輸送システムは一若しくは複数の容器(第1容器)20に収容された粉体22を他の容器(第2容器)24に空気輸送するべく構成されている。第1容器20および第2容器24は任意の容器であることができ、非限定的な例として、第1容器20は粉体製造プラントに配置された粉体製造タンクであり、第2容器24は粉体切り出し機構を備えたホッパーその他の貯蔵容器であり得る。
【0029】
この空気輸送システムは、第2容器24の上に配置した本発明に基づく2台のバッチ式吸引式空気輸送機(バキュームコンベヤ)26を有する。図示した実施例では、夫々の空気輸送機26は上側の吸引モジュール28と下側のダンパーモジュール30とで構成されており、両者は適宜数のバックル装置32によって分離可能に結合されている。
夫々の空気輸送機26の吸引モジュール28はその吸引室内に延長する吸込管34を備え、各吸込管34の外側端部は分岐配管36を介して2台の空気輸送機26に共通の空気輸送管38に接続されている。空気輸送管38の上流側端部は第1容器20内に配置した吸引ノズル40に接続することができる。第1容器20がホッパーからなる場合には、空気輸送管38の上流側端部は例えば図1に示した従来のやり方でホッパーの出口に接続することができる。
【0030】
各空気輸送機26の吸引モジュール28の上蓋42には遮断弁44が設けてあり、この遮断弁44の出口ポートは真空配管46を介して真空源48に接続してある。真空源48としては、ルーツブロワーや多段リングブロワーのようなブロワー、エジェクター型真空ポンプ、又は他の形式の真空ポンプを使用することができる。
夫々の空気輸送機26のダンパーモジュール30は図5を参照にしながら後述する排出ダンパー機構を備え、排出ダンパーを開いた時に内部の粉体が第2容器24内に落下するような関係で第2容器24上に設置されている。
【0031】
図4を参照するに、各空気輸送機26の吸引モジュール28は円筒形の本体50を備え、その内部には吸引室52が画定されている。
吸込管34は本体50を貫通してその吸引室52内に突出しており、吸込管34の内側端部はエア駆動型フラップ弁機構54によって開閉されるようになっている。
フラップ弁機構54は、溶接又はボルト止めなどにより吸込管34に固定されたブラケット56と、このブラケットに固定した90度揺動型のエア駆動型ロータリアクチュエータ58と、このアクチュエータの出力軸に固定した揺動アーム60と、この揺動アームに装着したフラップ弁体62で構成することができる。フラップ弁体62の端面はゴムのライニングで被覆してあり、吸込管34の内側端部を密閉するようになっている。
エア駆動型ロータリアクチュエータ58は、エアコンプレッサのような圧縮空気源70からの圧縮空気によって駆動されるもので、圧縮空気の供給は2台の空気輸送機26に共通のプログラム可能な制御装置64により制御される電磁弁66によって制御される。
【0032】
各吸引モジュール28の上蓋42には空気出口68が設けてあり、この空気出口は遮断弁44の入口ポートに接続してある。図示した実施例では、遮断弁44はエア駆動型のもので、この遮断弁44を駆動する圧縮空気もまた制御装置64により制御される電磁弁66によって制御される。
【0033】
図4および図6を参照するに、各吸引モジュール28の吸引室52内には、吸引室52から出口68へと流出する空気を濾過するためのバッグフィルター72と、圧縮空気パルスの噴射によりこのバッグフィルター72を周期的に逆洗するための逆洗機構74が設けてある。
バッグフィルター72は吸引モジュール28の上蓋42に装着した穿孔板などからなるフレーム76によって支持されている。
逆洗機構74は従来型のもので、例えば、上蓋42に支持された圧縮空気タンク78とエアシリンダ装置80とで構成することができる。エアシリンダ装置80はシリンダに装着されたピストン82とチェック弁84を備え、ピストン82が下降した時には圧縮空気ホース86からの圧縮空気が圧縮空気タンク78に充填され、図6に示したようにピストン82が上昇した時には圧縮空気タンク78の入口が開放されて圧縮空気タンク78内の圧縮空気が矢印88で示したようにバッグフィルター72の内側に噴射され、バッグフィルター72を逆洗するようになっている。
エアシリンダ装置80への圧縮空気は制御装置64により制御される電磁弁90によって制御される。
【0034】
各空気輸送機26の吸引モジュール28の吸引室52内に吸引された粉体はダンパーモジュール30へと落下する。
図4および図5を参照するに、ダンパーモジュール30は従来型のもので、ホッパー92とその下部出口開口を開閉する排出ダンパー機構94を備えている。
図5から良く分かるように、排出ダンパー機構94は、ホッパー92の出口開口を密閉可能な排出ダンパー96と、排出ダンパー96を上方に揺動させるためのローラー付き揺動アーム98と、この揺動アーム98を駆動する揺動ベーン型の空気力式アクチュエータ100を有する。ホッパー92と排出ダンパー96との間はエラストマー製のシールリング102によってシールされる。アクチュエータ100も制御装置64により電磁弁90を介して制御される。
【0035】
次に、この空気輸送システムの作動のシーケンスを説明する。2台の空気輸送機26の任意の一方を第1(#1)輸送機と言い、他方を第2(#2)輸送機と言う。
真空ポンプ48とエアコンプレッサ70を作動させ、#2輸送機の遮断弁44を閉、フラップ弁62を閉、排出ダンパー96を開にし、かつ、#1輸送機の排出ダンパー96を閉にした状態で、#1輸送機の遮断弁44とフラップ弁62を開く。これにより、第1容器20内の粉体は、吸引ノズル40および空気輸送管38を介して#1輸送機の吸引室52内へと吸引される(#1吸引工程、#2排出工程)。
粉体の吸引は、“プラグ輸送”又は“柱状輸送”と呼ばれる高真空・高濃度輸送が実現される高真空下、好ましくは平均約−30kPaよりも強い真空下、より好ましくは平均約−50kPaよりも強い真空下で行う。
#1輸送機へと空気輸送された粉体はダンパーモジュール30に溜まる。
【0036】
所定時間(例えば、2〜数秒)にわたり粉体を#1輸送機へと空気輸送すると、ダンパーモジュール30が粉体で一杯になる前のタイミングで、#1輸送機の排出ダンパー96を閉、遮断弁44を開、フラップ弁62を開にした状態で、#2輸送機の排出ダンパー96を閉、遮断弁44を開、フラップ弁62を開に切り換える。
従来技術のピンチバルブと異なり、エア駆動型ロータリアクチュエータ58によって駆動されるフラップ弁62は空気輸送管38が高真空下でも確実かつ迅速に開弁するので、#2輸送機のフラップ弁62を開弁させるにあたり空気輸送管38を真空破壊する必要がない。
#2輸送機の遮断弁44およびフラップ弁62を開に切り換えたことにより、#1輸送機および#2輸送機の双方の吸引室52に真空が印加され、#1輸送機および#2輸送機の双方が同時に第1容器20から粉体を吸引し始める(双方同時運転)。
真空ポンプ48は1つであるから、双方同時運転時には各輸送機の搬送量は半分になるが、輸送管38全体の流量や吸引ノズル40の流量は落ちることがない。従って、高濃度輸送のメリットは享受し続ける。
2台の輸送機26が同時に作動しているので、輸送管38内には高真空が維持され、双方の輸送機26の吸引室52内には高真空が維持される。
【0037】
次に、#1輸送機の排出ダンパー96を閉、フラップ弁62を開にした状態で、#1輸送機の遮断弁44を閉に切り換える。#1輸送機の遮断弁44を閉じると、#1輸送機の吸引室への空気輸送は停止し、吸込管34からの粉体の流入が止まる(#1吸引停止)。
しかし、この時点では既に#2輸送機が作動しており、前述したように輸送管38全体はなお高真空下にあるので、#1輸送機のフラップ弁62が開いたまゝで#1輸送機の遮断弁44を閉じても、輸送管38内の高真空は#1輸送機の吸引室52内に反映され、#1輸送機の吸引室52は高真空下に維持される。
【0038】
次に、#1輸送機の吸込管34から吸引室52への粉体の流れが止まった時点で、#1輸送機のフラップ弁62を閉じる。粉体の流れが止まっているので、フラップ弁62と吸込管34の内側端部との間に粉体が噛み込むことがなく、粉の噛み込みによるフラップ弁62の密閉不良が防止される。
こうして、#1輸送機の吸引室52内には高真空が閉じ込められる。
【0039】
このように#1輸送機の吸引室52内に高真空を閉じ込めた状態で、次に、#1輸送機の逆洗機構74を作動させて、圧縮空気タンク78内の圧縮空気を急速開放する。圧縮空気タンク78から噴出した圧縮空気はエアパルスとなってバッグフィルター72の内側に噴射され、バッグフィルター72を逆洗する(#1逆洗)。
エアパルスは高真空下の吸引室52に向かって発射されるので、バッグフィルター72の内外の圧力差(△P)が高い。従って、バッグフィルターの逆洗は極めて効果的に行われる。
【0040】
なお、遮断弁44は吸引モジュール28の上蓋42に設けてあり、バッグフィルター72と遮断弁44との間の空間の容積は最小限にしてあり、かつ、逆洗機構74の後方(下流側)の容積が小さいので、圧縮空気タンク78から発射されたエアパルスは無駄なく有効にバッグフィルター72に作用し、これを効果的に逆洗する。
エアパルスの発射は複数回(例えば、5回)行うことができる。エアパルスを発射する度に、#1輸送機の吸引室52内の圧力は次第に大気圧に近づく。
【0041】
#1輸送機の吸引室52内の圧力が大気圧に近づくと、排出ダンパー96はその自重と粉体の重量により自動的に開いて粉体を第2容器24へと排出する(#1排出)。
【0042】
こうして#1輸送機について粉体吸引とフィルター逆洗と粉体排出が終わると、次に、#2輸送機について同様の操作を行い、更に、これらの一連の操作を所望量の粉体の輸送に必要なだけ反復する。
このように、本発明によれば、輸送管38内の真空を実質的に破壊することなく、従って、プラグ輸送又は柱状輸送を持続させながら2台の空気輸送機26を交互に作動させることができるので、従来のやり方に比較して輸送能力は大幅に(約4倍以上)増加する。
【0043】
以上にはツインコンベヤ方式の空気輸送について説明したが、本発明の方法は、また、単一のバッチ式吸引式空気輸送機を用いた空気輸送方式にも適用することができる。
この場合には、図3に示したシステム構成において、いづれか一方の空気輸送機を省略する。
この空気輸送システムの作動のシーケンスは以下のようにすることができる。
【0044】
−空気輸送機の排出ダンパー96を閉じた状態で、遮断弁44とフラップ弁62を開くことにより、所定時間にわたり第1容器20から空気輸送機の吸引室52内へと粉体を空気輸送する。
−次に、フラップ弁62を閉じることにより吸引室52への粉体の吸引を停止すると共に、真空源48の真空を吸引室に印加し続けることにより吸引室52内に高真空を維持する。
−次に、遮断弁44を閉じることにより吸引室52内に高真空を閉じ込める。
−次に、逆流洗浄機構74を作動させて、高真空下の吸引室52に対して圧縮空気パルスを噴射させることにより、フィルター72を逆流洗浄する。
−次に、排出ダンパー96を開くことにより粉体を第2容器24へと排出させる。
−上記の操作を繰り返す。
【0045】
単一の空気輸送機を用いたこの空気輸送方式においても、逆洗工程ではエアパルスは高真空下の吸引室52に向かって発射されるので、バッグフィルター72の内外の圧力差(△P)が高く、バッグフィルターの逆洗が効果的に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のツインコンベヤ方式の空気輸送システムの概念図である。
【図2】図1に示した従来のシステムで使用されているピンチバルブの断面図で、(A)は全開位置を、(B)は全閉位置を示す。
【図3】本発明のツインコンベヤ方式の空気輸送システムの概念図である。
【図4】図3に示したシステムの一方の空気輸送機とその制御装置の一部切欠き模式図で、圧縮空気系統は実線で、電気信号系統は破線で示してある。
【図5】図4に示した空気輸送機の排出ダンパー機構を示すもので、(A)は斜視図、(B)は側面図である。
【図6】図4に示した空気輸送機の吸引モジュールの上蓋に設けたフィルタと逆洗機構の断面図である。
【符号の説明】
26: バッチ式吸引式空気輸送機
34: 吸込管
38: 空気輸送管
44: 遮断弁
48: 真空源
50: 輸送機の本体
52: 吸引室
54: フラップ弁機構
68: 本体の空気出口
72: フィルター
74: 逆流洗浄機構
94: 排出ダンパー機構

Claims (7)

  1. 第1容器に収容された粉体を交互に運転する2つのバッチ式吸引式空気輸送機を用いて第2容器へと連続的に空気輸送する方法であって、夫々のバッチ式吸引式空気輸送機は:吸引室を画成する本体であって、内側端部が前記吸引室内に延び外側端部に空気輸送管が接続される吸込管と、真空源に接続される空気出口と、吸引室内の粉体を所定のタイミングで排出する排出ダンパー機構とを備えた本体と;本体の前記吸引室内に配置され、前記吸込管の内側端部の開口を開閉制御する動力駆動フラップ弁機構と;前記出口の上流側において吸引室内に配置され、吸引室から出口へと流出する空気を濾過するためのフィルターと;前記出口と真空源との間に接続され、真空源から吸引室へ印加される真空を遮断する遮断弁とを備え;前記空気輸送方法は:
    (1)第2容器の上に第1および第2の2つの前記バッチ式吸引式空気輸送機を配置して、各空気輸送機の吸込管の外側端部を空気輸送管を介して第1容器からの共通の吸引管に接続すると共に、各空気輸送機の前記遮断弁を真空配管を介して高真空源に接続し、
    (2)第2空気輸送機の遮断弁を閉、フラップ弁を閉、排出ダンパーを開にし、かつ、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉にした状態で、第1空気輸送機の遮断弁とフラップ弁を開くことにより、所定時間にわたり第1容器から第1空気輸送機の吸引室内へと粉体を空気輸送し、
    (3)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に維持することにより第1空気輸送機を高真空下で作動させながら、実質的に管路の真空破壊をすることなく、第2空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に切り換えることにより、第1空気輸送機と第2空気輸送機の双方を同時に高真空で作動させ、もって、第1空気輸送機から第2空気輸送機への切り換えの過渡期に、第2空気輸送機の開かれた遮断弁およびフラップ弁を通じて、第2空気輸送機の吸引室内に迅速に高真空を定立し、
    (4)次に、第2空気輸送機の作動を継続することにより所定時間にわたり第1容器から第2空気輸送機の吸引室内へと粉体を空気輸送しながら、第1空気輸送機の遮断弁を閉、フラップ弁を閉、排出ダンパーを開に切り換えることにより第1空気輸送機の吸引室への空気輸送を停止すると共に吸引室内の粉体を第2容器へと排出させ、
    (5)次に、第2空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に維持することにより第2空気輸送機を高真空下で作動させながら、実質的に管路の真空破壊をすることなく、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に切り換えることにより、第1空気輸送機と第2空気輸送機の双方を同時に高真空で作動させ、もって、第2空気輸送機から第1空気輸送機への切り換えの過渡期に、第1空気輸送機の開かれた遮断弁およびフラップ弁を通じて、第1空気輸送機の吸引室内に迅速に高真空を定立し、
    (6)上記(2)〜(5)の工程を必要に応じて繰り返すことを特徴とする空気輸送方法。
  2. 前記空気輸送工程は粉体のプラグ輸送ないし柱状輸送を可能にする高真空下で行うことを特徴とする請求項1に基づく空気輸送方法。
  3. 前記空気輸送工程は平均約30kPaよりも強い高真空下で行うことを特徴とする請求項2に基づく空気輸送方法。
  4. 第1容器に収容された粉体を交互に運転する2つのバッチ式吸引式空気輸送機を用いて第2容器へと連続的に空気輸送する方法であって、夫々のバッチ式吸引式空気輸送機は:吸引室を画成する本体であって、内側端部が前記吸引室内に延び外側端部に空気輸送管が接続される吸込管と、真空源に接続される空気出口と、吸引室内の粉体を所定のタイミングで排出する排出ダンパー機構とを備えた本体と;本体の前記吸引室内に配置され、前記吸込管の内側端部の開口を開閉制御する動力駆動フラップ弁機構と;前記出口の上流側において吸引室内に配置され、吸引室から出口へと流出する空気を濾過するためのフィルターと;前記フィルターの内側に配置され、所定のタイミングでフィルターの内側に圧縮空気パルスを噴射してフィルターを逆流洗浄するための逆流洗浄機構と;前記出口と真空源との間に接続され、真空源から吸引室へ印加される真空を遮断する遮断弁とを備え;前記空気輸送方法は:
    (1)第2容器の上に第1および第2の2つの前記バッチ式吸引式空気輸送機を配置して、各空気輸送機の吸込管の外側端部を空気輸送管を介して第1容器からの共通の吸引管に接続すると共に、各空気輸送機の前記遮断弁を真空配管を介して真空源に接続し、
    (2)第2空気輸送機の遮断弁を閉、排出ダンパーを開にし、かつ、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉にした状態で、第1空気輸送機の遮断弁とフラップ弁を開くことにより、所定時間にわたり第1容器から第1空気輸送機の吸引室内へと粉体を空気輸送し、
    (3)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開にした状態で、第2空気輸送機の排出ダンパーを閉、遮断弁を開、フラップ弁を開に切り換え、第1空気輸送機および第2空気輸送機の双方の吸引室に真空を印加することにより、第1空気輸送機および第2空気輸送機の双方を同時に作動させ、
    (4)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを閉、フラップ弁を開にした状態で、第1空気輸送機の遮断弁を閉に切り換えることにより、第1空気輸送機の吸引室への空気輸送を停止する一方、第2空気輸送機の吸引室内の真空を空気輸送管を介して第1空気輸送機の吸引室内に伝達させ反映させることにより第1空気輸送機の吸引室内に高真空を維持し、
    (5)次に、第1空気輸送機のフラップ弁を閉じることにより第1空気輸送機の吸引室内に高真空を閉じこめ、
    (6)次に、第1空気輸送機の逆流洗浄機構を作動させて、高真空下の吸引室に対して圧縮空気パルスを噴射させることにより、フィルターの下流側の圧縮空気パルスの正圧とフィルターの上流側の高真空との間の圧力差を利用して効果的に第1空気輸送機のフィルターを逆流洗浄し、
    (7)次に、第1空気輸送機の排出ダンパーを開くことにより第1空気輸送機の吸引室内の粉体を第2容器へと排出させ、
    (8)次に、第1空気輸送機と第2空気輸送機との関係を上記とは逆にしながら上記(2)〜(7)の工程を実行し、
    (9)上記(2)〜(8)の工程を必要に応じて繰り返すことを特徴とする空気輸送方法。
  5. 前記空気輸送工程は粉体のプラグ輸送ないし柱状輸送を可能にする高真空下で行うことを特徴とする請求項4に基づく空気輸送方法。
  6. 前記空気輸送工程は平均約30kPaよりも強い高真空下で行うことを特徴とする請求項5に基づく空気輸送方法。
  7. 前記逆流洗浄工程において圧縮空気パルスの噴射は空気輸送機の吸引室内の圧力が大気圧になるまで繰り返し、空気輸送機の吸引室内の圧力が大気圧になったら圧縮空気パルスの噴射を終了することを特徴とする請求項4から6のいづれかに基づく空気輸送方法。
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