JP2004188508A - 切断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度に導線を切断する。
【解決手段】リード線22を挿入する挿通孔82を有し、発光素子2の底面25と当接する切断部材当接面84と、リード線22の先端が突出する切断面85との厚み寸法hがリード線22の切断寸法に基づいて設定され、リード線22の先端が突出する側の切断面85に研磨加工を施した上刃8と、切断面85と対向する摺動面42を有する下刃4と、下刃4の移動をガイドするガイドレール85と、下刃4をガイドレール85に沿って移動させるエアシリンダ5とを有し、上刃8と下刃4とでリード線22を挟みながら切断する。
【選択図】 図7
【解決手段】リード線22を挿入する挿通孔82を有し、発光素子2の底面25と当接する切断部材当接面84と、リード線22の先端が突出する切断面85との厚み寸法hがリード線22の切断寸法に基づいて設定され、リード線22の先端が突出する側の切断面85に研磨加工を施した上刃8と、切断面85と対向する摺動面42を有する下刃4と、下刃4の移動をガイドするガイドレール85と、下刃4をガイドレール85に沿って移動させるエアシリンダ5とを有し、上刃8と下刃4とでリード線22を挟みながら切断する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品の導線を切断する切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化が進み、高い精度で部品を加工する技術が必要とされている。例えば、リード線の足の長さのばらつきが大きいと、小型化の制約になるため、部品の端子やリード線を基板に固定する場合、端子やリード線を基板の厚みに適した長さに切断する必要がある。フレキシブル基板には、1mmの何分の1かの厚みのものがある。このようなフレキシブル基板に適合させるためには、リード線を高精度に切断しなければならない。
【0003】
従来、リード線を切断する場合、例えば、リード線をはんだ付けし、はんだに収まらないリード線をハサミやニッパで切断した後、さらに盛りはんだを追加している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ハサミやニッパでの切断は、リード線の切断面が斜めになったり、寸法が不揃いで再切断が必要になるとともに、リード線への負荷が大きく部品不良の原因となるという問題がある。また、ハサミやニッパでの切断では、リード線の切りくず(切粉)が飛散し、切粉の混入不良が発生するという問題もある。この問題は、例えば、フォトグラムレーザダイオード、抵抗やコンデンサなどの電子部品の導線を切断する際に生じる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高精度に導線を切断する切断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明を適用した切断装置は、電子部品の底面から延出した導線を切断する切断装置であって、導線を挿入する挿通孔を有し、電子部品の底面と当接する側の当接面と、導線の先端が突出する側の切断面との厚み寸法が導線の切断寸法に基づいて設定され、切断面に研磨加工が施された第1の刃部と、切断面と対向する摺動面を有する第2の刃部と、第1の刃部及び/又は上記第2の刃部を水平移動させる駆動手段とを備え、電子部品の底面と当接面が当接した状態で、駆動手段を駆動し、第1の刃部と第2の刃部とが上記切断面から突出した導線を挟み、導線を切断することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本実施の形態では、本発明を、発光素子のリード線を切断するリード線切断装置に適用した例について説明する。このリード線切断装置は、本発明を適用することにより、人間の手作業などでは実現することのできない高い精度でリード線を切断する。
【0008】
ここで、発光素子は、例えば、フォトグラムレーザダイオードであり、カムコーダやデジタルスチルカメラ等のストロボ自動発光のセンサに使用される。リード線が長すぎると、電子機器に電子部品を組み込む際の妨げになる。また、リード線が短すぎると、接触不良を起こす恐れがある。そのため、リード線は正確な長さに切断する必要がある。
【0009】
発光素子2は、例えば、図1に示すように、直径dが3.5mmの円筒形をした本体部21と、本体部21の底面から延出したリード線22とから構成される。リード線22の直径lは0.3mm程度であり、1.1mmの間隔で3本配設されている。リード線切断装置1は、2.3mmの長さに切断するが、このとき、±0.05mmの高精度が要求される。また、本体部21は、図2に示すように、本体部21を覆う発光素子ケース23に挿入されている。発光素子ケース23の底面は、本体部21の底面25と同一平面上にあり、発光素子ケース23の底面には、4つの凸部24が設けられている。
【0010】
図3〜図6を参照して、リード線切断装置1の構成を説明する。なお、図3は、リード線切断装置1の側断面図であり、図4はリード線切断装置1の下部の部品の構造を示す上面図であり、図5はリード線切断装置1を組み立てるときの状態を示す上面図であり、図6は完成したリード線切断装置1の構造を示す上面図である。
【0011】
リード線切断装置1は、図3に示すように、下部にリード線切断装置1の基体となるハウジング3を備える。ハウジング3は、略直方体をしており、ハウジング3の一端には、脱着可能な切粉回収部31が取り付けられている。ハウジング3の上面には、ハウジング3の一方の端部から切粉回収部31側の端部に向かって傾斜する傾斜溝32が設けられている。
【0012】
下刃4は、ハウジング3の上面に配置されている。下刃4の両側には、図4に示すように、フリンジ41が形成されている。ハウジング3の上面には、下刃4の進行をガイドするガイドレール35が設けられている。ガイドレール35は、ハウジング3の両側縁部に設けられており、ガイドレール35の内側面は、フリンジ41と嵌合するようになっている。
【0013】
下刃4の後方には、エアシリンダ5が設けられている。下刃4は、エアシリンダ5からの駆動力により、ガイドレール35に沿って、進行と退避を行う。エアシリンダ5は、スイッチ51と接続されており、このスイッチ51の押下をトリガとして、下刃4の駆動を開始する。
【0014】
ハウジング3の上面には、ハウジング3の上面を覆うための表面板6,7が取り付けられる。表面板6,7は、図6,7に示すように、エアシリンダ5側を覆う表面板6と、切粉回収部31側を覆う表面板7とがあり、表面板6と表面板7との間には、上刃8が挿入されるようになっている。
【0015】
上刃8は、図7に示すように、上部に発光素子収納用凹部81が形成された板体であり、発光素子収納用凹部81の底面から上刃8の底面までの厚みhは、リード線22の切り取り後の長さに基づいている。例えば、リード線22の切断後の長さが2.3mmの場合、厚みhは略2.3mmとなっている。
【0016】
上刃8の発光素子収納用凹部81には、リード線22を挿入するための挿通孔82が設けられている。挿通孔82は、図8に示すように、上部に面取り部86が形成されており、リード線22が挿入しやすいように加工されている。
【0017】
挿通孔82は、図9に示すように、3本が1セットであり、各案内筒に発光素子2の3本のリード線22がそれぞれ挿入される。上刃8の発光素子収納用凹部81には、3セットの挿通孔82が形成されており、1度に3つまでの発光素子2のリード線22が切断できる。
【0018】
挿通孔82の周囲には4つの窪み83が等間隔に形成されている。この窪み83は、発光素子ケース23の底面に設けられた凸部24と嵌合するようになっており、発光素子2を安定させ、ぐらつきを防止する。なお、窪み83の形状は、発光素子2及び発光素子ケース23の構成によるものであり、この形状に限定されることはない。
【0019】
表面板6には、図4に示すように、蓋部61が設けられている。蓋部61は、上刃8よりも充分広い面積を有し、表面板6のエアシリンダ5側の上辺を軸心として、エアシリンダ5側から表面板7側へ回動する。蓋部61は、上刃8よりも充分広い面積を有し、上刃8の上面を覆う。また、蓋部61の自由端部と、表面板7とには磁石62,71が取り付けられており、これらの磁石62,71は互いに引き合い、蓋部61を表面板7に固定させる。
【0020】
発光素子2のリード線22を挿入孔に挿入すると、図10に示すように、発光素子2の本体部21の底面25が発光素子収納用凹部81の切断部材当接面84に当接する。さらに、蓋部61を閉じると、切断部材当接面84及び蓋部61とは、発光素子2を挟持する。このとき、発光素子2の底面25は、上刃8の切断部材当接面84に密着するので、発光素子2の底面25と切断部材当接面84との隙間がなくなり、寸法精度が向上する。
【0021】
挿通孔82の出口から突出したリード線22は、上刃8と下刃4とで挟み込むようにして切断される。具体的に説明すると、上刃8の下面は、傾斜溝32と対面している。そこで、エアシリンダ5の駆動力により、下刃4をガイドレール35に沿って駆動させると、下刃4の上面である摺動面42は、上刃8の底面である切断面85を摺動する。
【0022】
上刃8は、ステンレスなどの金属からなり、上刃8の切断面85は、焼き入れにより硬化し、充分に研磨され切断部材として機能する。また、下刃4の摺動面42も充分に研磨されており、切断面85を滑らかに摺動する。エアシリンダ5のスイッチ51の押下により、下刃4が移動すると、上刃8と下刃4は、上刃8の挿通孔82から突出したリード線22を挟み、切断する。
【0023】
次いで、下刃4の構造上の特徴について説明する。図11(a)は、下刃4の上面図であり、図11(b)は、下刃4の側面図である。図11(a)に示すように、下刃4の刃先86は、下刃4の進行方向Aに対して垂直ではなく、下刃4の進行方向Aに対して、例えば、85度の斜め角を有する。下刃4をリード線22の方向に駆動すると、下刃4は、近い方の刃から順に一本ずつリード線22を切断する。これにより、下刃4は、一度に複数のリード線22を切断することができる。
【0024】
また、下刃4は、図11(b)に示すように、切断面85に対して平行な摺動面42と、摺動面42に対して、例えば、40度の刃すくい角を有する刃すくい面43とを有する。刃すくい角とは、切断方向と垂直な面と刃すくい面43とがなす角のことである。下刃4の切断方向は、刃先86の移動方向Bであるため、下刃4の刃すくい面43は、刃先86の軌跡が形成する平面Cに対して、40度傾斜しているということがいえる。また、刃すくい面43とは、切断の主体となる面であり、下刃4の刃先86が磨耗した場合、刃すくい面43を研磨する。刃すくい面43の研磨は、下刃4の厚み寸法を変化させることがない。そのため、下刃4は、何度でも使用することができる。
【0025】
リード線22の切粉は、刃すくい面43を擦過して、下側に落下していく、刃すくい面43の下側には、傾斜溝32が形成されているが、傾斜溝32の底面33は、図3に示すように、エアシリンダ5側から切粉回収部31側に向かって下向きに傾斜している。刃すくい面43を擦過した切粉は、傾斜溝32の底面33に落下し、傾斜溝32の底面33を転がりながら、切粉回収部31に向かう。切粉の通過経路は、上刃8や傾斜溝32の側面35により、発光素子2とは隔離されており、切粉が飛散することはない。そのため、飛散した切粉の製品内への混入といった不良が回避できる。
【0026】
また、切粉回収部31は、ハウジング3に着脱自在に取り付けられている。そのため、集積した切粉を簡単に処理することができる。
【0027】
以上のような構成を有するリード線切断装置1は、所定の厚みhを有する上刃8の下面と、上刃8を摺動する下刃4とを有し、上刃8の下面と下刃4とでリード線22を挟むように切断することにより、±0.05mmの精度でリード線22を切断することができる。
【0028】
また、発光素子2を上刃8に収納する、蓋部61を閉じる、スイッチ51を押下する、発光素子2を外すという4つのステップでリード線22を切断することができるため、従来のように、盛りはんだや検査の必要がなくなり、切断作業の簡素化と生産能力が向上した。
【0029】
また、リード線22の切粉は、発光素子2の本体とは、接触せず、切粉回収部31に回収されるため、切粉の飛散による切粉の製品内のへの混入といった不良がなくなり、品質が向上する。
【0030】
また、下刃4が下刃4の進行方向に対して、85度の斜め角を有するため、複数のリード線22を一本ずつ切断することができ、1回の切断処理で複数のリード線22を切断することができる。
【0031】
また、下刃4の刃すくい角を40度としたことにより、刃すくい面43を研磨しても、下刃4の厚みが変化することはなく、何度でも下刃4を使用することができる。
【0032】
なお、本発明は、上述のリード線切断装置1に限定することはなく、所定の厚みを有する上刃8と、上刃8の下側に設けた下刃4とによって、任意の部材を切断するという本発明の要旨を満たすものであれば、本発明に含むものとする。
【0033】
例えば、上述のリード線切断装置1は、発光素子2のリード線22を切断する装置であったが、必ずしも発光素子2のリード線22を切断する必要はなく、発光素子2以外にもコンデンサや抵抗のリード線22を切断してもよい。また、発光素子2の形状や寸法も特に限定されるものではない。
【0034】
【発明の効果】
本発明にかかる切断装置は、電子部品の底面が当接する側の当接面と、導線の先端が突出する側の切断面との厚み寸法が導線の切断寸法に基づいて設定され、切断面に研磨加工が施された第1の刃部と、上記切断面と対向する摺動面を有する第2の刃部と、上記第1の刃部、第2の刃部を水平移動させる駆動手段を備え、電子部品の底面が当接面に当接した状態で第1の刃部と第2の刃部とを水平移動し、導線を挟むように切断する。このように、導線の切断寸法は、第1の刃部の厚み寸法によって決められているため、高い精度で導線を切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発光素子の外観を示す底面図及び側面図である。
【図2】発光素子ケースに収納された発光素子の外観を示す斜視図及び側断面図である。
【図3】リード線切断装置の側断面図である。
【図4】リード線切断装置の内部構成を示す上面図である。
【図5】上刃挿入時におけるリード線切断装置の外観を示す上面図である。
【図6】リード線切断装置の外観を示す上面図である。
【図7】上刃及び下刃の構造を示す断面図である。
【図8】挿通孔の形状を示す断面図である。
【図9】上刃の外観を示す上面図及び側面図である。
【図10】発光素子の固定機構を示す側断面図である。
【図11】下刃の形状を示す上面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 リード線切断装置、2 発光素子、21 本体部、22 リード線、25 底面、3 ハウジング、31 切粉回収部、32 傾斜溝、33 底面、34 側面、35 ガイドレール、4 下刃、41 フリンジ、42 摺動面、43 刃すくい面、5 エアシリンダ、61 蓋部、8 上刃、81 発光素子収納用凹部、82 挿通孔、84 切断部材当接面、85 切断面、86 刃先
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品の導線を切断する切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化が進み、高い精度で部品を加工する技術が必要とされている。例えば、リード線の足の長さのばらつきが大きいと、小型化の制約になるため、部品の端子やリード線を基板に固定する場合、端子やリード線を基板の厚みに適した長さに切断する必要がある。フレキシブル基板には、1mmの何分の1かの厚みのものがある。このようなフレキシブル基板に適合させるためには、リード線を高精度に切断しなければならない。
【0003】
従来、リード線を切断する場合、例えば、リード線をはんだ付けし、はんだに収まらないリード線をハサミやニッパで切断した後、さらに盛りはんだを追加している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ハサミやニッパでの切断は、リード線の切断面が斜めになったり、寸法が不揃いで再切断が必要になるとともに、リード線への負荷が大きく部品不良の原因となるという問題がある。また、ハサミやニッパでの切断では、リード線の切りくず(切粉)が飛散し、切粉の混入不良が発生するという問題もある。この問題は、例えば、フォトグラムレーザダイオード、抵抗やコンデンサなどの電子部品の導線を切断する際に生じる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高精度に導線を切断する切断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明を適用した切断装置は、電子部品の底面から延出した導線を切断する切断装置であって、導線を挿入する挿通孔を有し、電子部品の底面と当接する側の当接面と、導線の先端が突出する側の切断面との厚み寸法が導線の切断寸法に基づいて設定され、切断面に研磨加工が施された第1の刃部と、切断面と対向する摺動面を有する第2の刃部と、第1の刃部及び/又は上記第2の刃部を水平移動させる駆動手段とを備え、電子部品の底面と当接面が当接した状態で、駆動手段を駆動し、第1の刃部と第2の刃部とが上記切断面から突出した導線を挟み、導線を切断することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本実施の形態では、本発明を、発光素子のリード線を切断するリード線切断装置に適用した例について説明する。このリード線切断装置は、本発明を適用することにより、人間の手作業などでは実現することのできない高い精度でリード線を切断する。
【0008】
ここで、発光素子は、例えば、フォトグラムレーザダイオードであり、カムコーダやデジタルスチルカメラ等のストロボ自動発光のセンサに使用される。リード線が長すぎると、電子機器に電子部品を組み込む際の妨げになる。また、リード線が短すぎると、接触不良を起こす恐れがある。そのため、リード線は正確な長さに切断する必要がある。
【0009】
発光素子2は、例えば、図1に示すように、直径dが3.5mmの円筒形をした本体部21と、本体部21の底面から延出したリード線22とから構成される。リード線22の直径lは0.3mm程度であり、1.1mmの間隔で3本配設されている。リード線切断装置1は、2.3mmの長さに切断するが、このとき、±0.05mmの高精度が要求される。また、本体部21は、図2に示すように、本体部21を覆う発光素子ケース23に挿入されている。発光素子ケース23の底面は、本体部21の底面25と同一平面上にあり、発光素子ケース23の底面には、4つの凸部24が設けられている。
【0010】
図3〜図6を参照して、リード線切断装置1の構成を説明する。なお、図3は、リード線切断装置1の側断面図であり、図4はリード線切断装置1の下部の部品の構造を示す上面図であり、図5はリード線切断装置1を組み立てるときの状態を示す上面図であり、図6は完成したリード線切断装置1の構造を示す上面図である。
【0011】
リード線切断装置1は、図3に示すように、下部にリード線切断装置1の基体となるハウジング3を備える。ハウジング3は、略直方体をしており、ハウジング3の一端には、脱着可能な切粉回収部31が取り付けられている。ハウジング3の上面には、ハウジング3の一方の端部から切粉回収部31側の端部に向かって傾斜する傾斜溝32が設けられている。
【0012】
下刃4は、ハウジング3の上面に配置されている。下刃4の両側には、図4に示すように、フリンジ41が形成されている。ハウジング3の上面には、下刃4の進行をガイドするガイドレール35が設けられている。ガイドレール35は、ハウジング3の両側縁部に設けられており、ガイドレール35の内側面は、フリンジ41と嵌合するようになっている。
【0013】
下刃4の後方には、エアシリンダ5が設けられている。下刃4は、エアシリンダ5からの駆動力により、ガイドレール35に沿って、進行と退避を行う。エアシリンダ5は、スイッチ51と接続されており、このスイッチ51の押下をトリガとして、下刃4の駆動を開始する。
【0014】
ハウジング3の上面には、ハウジング3の上面を覆うための表面板6,7が取り付けられる。表面板6,7は、図6,7に示すように、エアシリンダ5側を覆う表面板6と、切粉回収部31側を覆う表面板7とがあり、表面板6と表面板7との間には、上刃8が挿入されるようになっている。
【0015】
上刃8は、図7に示すように、上部に発光素子収納用凹部81が形成された板体であり、発光素子収納用凹部81の底面から上刃8の底面までの厚みhは、リード線22の切り取り後の長さに基づいている。例えば、リード線22の切断後の長さが2.3mmの場合、厚みhは略2.3mmとなっている。
【0016】
上刃8の発光素子収納用凹部81には、リード線22を挿入するための挿通孔82が設けられている。挿通孔82は、図8に示すように、上部に面取り部86が形成されており、リード線22が挿入しやすいように加工されている。
【0017】
挿通孔82は、図9に示すように、3本が1セットであり、各案内筒に発光素子2の3本のリード線22がそれぞれ挿入される。上刃8の発光素子収納用凹部81には、3セットの挿通孔82が形成されており、1度に3つまでの発光素子2のリード線22が切断できる。
【0018】
挿通孔82の周囲には4つの窪み83が等間隔に形成されている。この窪み83は、発光素子ケース23の底面に設けられた凸部24と嵌合するようになっており、発光素子2を安定させ、ぐらつきを防止する。なお、窪み83の形状は、発光素子2及び発光素子ケース23の構成によるものであり、この形状に限定されることはない。
【0019】
表面板6には、図4に示すように、蓋部61が設けられている。蓋部61は、上刃8よりも充分広い面積を有し、表面板6のエアシリンダ5側の上辺を軸心として、エアシリンダ5側から表面板7側へ回動する。蓋部61は、上刃8よりも充分広い面積を有し、上刃8の上面を覆う。また、蓋部61の自由端部と、表面板7とには磁石62,71が取り付けられており、これらの磁石62,71は互いに引き合い、蓋部61を表面板7に固定させる。
【0020】
発光素子2のリード線22を挿入孔に挿入すると、図10に示すように、発光素子2の本体部21の底面25が発光素子収納用凹部81の切断部材当接面84に当接する。さらに、蓋部61を閉じると、切断部材当接面84及び蓋部61とは、発光素子2を挟持する。このとき、発光素子2の底面25は、上刃8の切断部材当接面84に密着するので、発光素子2の底面25と切断部材当接面84との隙間がなくなり、寸法精度が向上する。
【0021】
挿通孔82の出口から突出したリード線22は、上刃8と下刃4とで挟み込むようにして切断される。具体的に説明すると、上刃8の下面は、傾斜溝32と対面している。そこで、エアシリンダ5の駆動力により、下刃4をガイドレール35に沿って駆動させると、下刃4の上面である摺動面42は、上刃8の底面である切断面85を摺動する。
【0022】
上刃8は、ステンレスなどの金属からなり、上刃8の切断面85は、焼き入れにより硬化し、充分に研磨され切断部材として機能する。また、下刃4の摺動面42も充分に研磨されており、切断面85を滑らかに摺動する。エアシリンダ5のスイッチ51の押下により、下刃4が移動すると、上刃8と下刃4は、上刃8の挿通孔82から突出したリード線22を挟み、切断する。
【0023】
次いで、下刃4の構造上の特徴について説明する。図11(a)は、下刃4の上面図であり、図11(b)は、下刃4の側面図である。図11(a)に示すように、下刃4の刃先86は、下刃4の進行方向Aに対して垂直ではなく、下刃4の進行方向Aに対して、例えば、85度の斜め角を有する。下刃4をリード線22の方向に駆動すると、下刃4は、近い方の刃から順に一本ずつリード線22を切断する。これにより、下刃4は、一度に複数のリード線22を切断することができる。
【0024】
また、下刃4は、図11(b)に示すように、切断面85に対して平行な摺動面42と、摺動面42に対して、例えば、40度の刃すくい角を有する刃すくい面43とを有する。刃すくい角とは、切断方向と垂直な面と刃すくい面43とがなす角のことである。下刃4の切断方向は、刃先86の移動方向Bであるため、下刃4の刃すくい面43は、刃先86の軌跡が形成する平面Cに対して、40度傾斜しているということがいえる。また、刃すくい面43とは、切断の主体となる面であり、下刃4の刃先86が磨耗した場合、刃すくい面43を研磨する。刃すくい面43の研磨は、下刃4の厚み寸法を変化させることがない。そのため、下刃4は、何度でも使用することができる。
【0025】
リード線22の切粉は、刃すくい面43を擦過して、下側に落下していく、刃すくい面43の下側には、傾斜溝32が形成されているが、傾斜溝32の底面33は、図3に示すように、エアシリンダ5側から切粉回収部31側に向かって下向きに傾斜している。刃すくい面43を擦過した切粉は、傾斜溝32の底面33に落下し、傾斜溝32の底面33を転がりながら、切粉回収部31に向かう。切粉の通過経路は、上刃8や傾斜溝32の側面35により、発光素子2とは隔離されており、切粉が飛散することはない。そのため、飛散した切粉の製品内への混入といった不良が回避できる。
【0026】
また、切粉回収部31は、ハウジング3に着脱自在に取り付けられている。そのため、集積した切粉を簡単に処理することができる。
【0027】
以上のような構成を有するリード線切断装置1は、所定の厚みhを有する上刃8の下面と、上刃8を摺動する下刃4とを有し、上刃8の下面と下刃4とでリード線22を挟むように切断することにより、±0.05mmの精度でリード線22を切断することができる。
【0028】
また、発光素子2を上刃8に収納する、蓋部61を閉じる、スイッチ51を押下する、発光素子2を外すという4つのステップでリード線22を切断することができるため、従来のように、盛りはんだや検査の必要がなくなり、切断作業の簡素化と生産能力が向上した。
【0029】
また、リード線22の切粉は、発光素子2の本体とは、接触せず、切粉回収部31に回収されるため、切粉の飛散による切粉の製品内のへの混入といった不良がなくなり、品質が向上する。
【0030】
また、下刃4が下刃4の進行方向に対して、85度の斜め角を有するため、複数のリード線22を一本ずつ切断することができ、1回の切断処理で複数のリード線22を切断することができる。
【0031】
また、下刃4の刃すくい角を40度としたことにより、刃すくい面43を研磨しても、下刃4の厚みが変化することはなく、何度でも下刃4を使用することができる。
【0032】
なお、本発明は、上述のリード線切断装置1に限定することはなく、所定の厚みを有する上刃8と、上刃8の下側に設けた下刃4とによって、任意の部材を切断するという本発明の要旨を満たすものであれば、本発明に含むものとする。
【0033】
例えば、上述のリード線切断装置1は、発光素子2のリード線22を切断する装置であったが、必ずしも発光素子2のリード線22を切断する必要はなく、発光素子2以外にもコンデンサや抵抗のリード線22を切断してもよい。また、発光素子2の形状や寸法も特に限定されるものではない。
【0034】
【発明の効果】
本発明にかかる切断装置は、電子部品の底面が当接する側の当接面と、導線の先端が突出する側の切断面との厚み寸法が導線の切断寸法に基づいて設定され、切断面に研磨加工が施された第1の刃部と、上記切断面と対向する摺動面を有する第2の刃部と、上記第1の刃部、第2の刃部を水平移動させる駆動手段を備え、電子部品の底面が当接面に当接した状態で第1の刃部と第2の刃部とを水平移動し、導線を挟むように切断する。このように、導線の切断寸法は、第1の刃部の厚み寸法によって決められているため、高い精度で導線を切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発光素子の外観を示す底面図及び側面図である。
【図2】発光素子ケースに収納された発光素子の外観を示す斜視図及び側断面図である。
【図3】リード線切断装置の側断面図である。
【図4】リード線切断装置の内部構成を示す上面図である。
【図5】上刃挿入時におけるリード線切断装置の外観を示す上面図である。
【図6】リード線切断装置の外観を示す上面図である。
【図7】上刃及び下刃の構造を示す断面図である。
【図8】挿通孔の形状を示す断面図である。
【図9】上刃の外観を示す上面図及び側面図である。
【図10】発光素子の固定機構を示す側断面図である。
【図11】下刃の形状を示す上面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 リード線切断装置、2 発光素子、21 本体部、22 リード線、25 底面、3 ハウジング、31 切粉回収部、32 傾斜溝、33 底面、34 側面、35 ガイドレール、4 下刃、41 フリンジ、42 摺動面、43 刃すくい面、5 エアシリンダ、61 蓋部、8 上刃、81 発光素子収納用凹部、82 挿通孔、84 切断部材当接面、85 切断面、86 刃先
Claims (5)
- 電子部品の底面から延出した導線を切断する切断装置であって、
導線を挿入する挿通孔を有し、上記電子部品の底面と当接する側の当接面と、導線の先端が突出する側の切断面との厚み寸法が上記導線の切断寸法に基づいて設定され、上記切断面に研磨加工が施された第1の刃部と、
上記切断面と対向する摺動面を有する第2の刃部と、
上記第1の刃部及び/又は上記第2の刃部を水平移動させる駆動手段と
を備え、
上記電子部品の底面と上記当接面が当接した状態で、上記駆動手段を駆動し、上記第1の刃部と上記第2の刃部とが上記切断面から突出した導線を挟み、上記導線を切断することを特徴とする切断装置。 - 上記第2の刃部は、上記摺動面に対して鋭角をなす刃すくい面を有することを特徴とする請求項1記載の切断装置。
- 上記第2の刃部の刃先は、上記第2の刃部の移動方向に対して所定の角度傾斜していることを特徴とする請求項1記載の切断装置。
- 上記第2の刃部の周囲には、上記第2の刃部によって切断された切粉の飛散を防ぐ防塵壁が形成されていることを特徴とする請求項1記載の切断装置。
- 上記刃すくい面を擦過した切粉を収納する脱着可能な切粉収納部を有することを特徴とする請求項2記載の切断装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002355774A patent/JP2004188508A/ja not_active Withdrawn
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