JP2004187962A - 焼き網 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明における焼き網は、対向配置された2つの固定部材3と、調理材を支持するために固定部材3間に複数張り渡され、形状記憶合金で形成された支持棒2とを有している。形状記憶合金は、調理材支持面に直交する方向に凹凸が形成される波型形状を記憶している。また、支持棒2に伸張力を付与する板ばね材4が固定部材3間に設けられている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼き物調理で使用される焼き網に関する。
【0002】
【従来の技術】
グリル付きガスコンロ(不図示)は煮物調理や炒め物調理用の鍋等を載置して加熱するコンロ部を本体ケーシング上に備えている。また、本体ケーシング内部には焼き物調理をするためのグリルが備えられている。魚等の調理材は焼き網に載せられてグリル庫内に挿入され、グリル庫内のガスバーナで生成された炎で焼かれて調理される。
【0003】
図5は、グリル付ガスコンロに使用する焼き網13を示している。図5(a)は、焼き網13の斜視図である。図5(b)は、図5(a)のA−A’線で切断した焼き網13の断面図であり、焼き網13に調理材が載せられた状態を示している。焼き網13は細長い円柱を直線状に形成した複数の支持棒18と、細長い円柱を長方形の枠状に形成した固定部材19とを備えている。複数の支持棒18は互いにほぼ平行且つほぼ等間隔に配置されている。複数の支持棒18の両端部は固定部材19の対向二辺にほぼ垂直且つほぼ同一平面となるように固定されている。支持棒18と固定部材19には例えばクロムメッキを施したステンレス材が用いられている。
【0004】
支持棒18は直線形状なので調理材を載せると調理材表面は支持棒18に線状に接触する。この状態でグリル庫内に焼き網13を搬入して調理材を焼くと、炎であぶられた調理材表面が一部炭化すると共に、加熱により調理材内部から脂肪等の油分が液化して調理材表面に染み出てくる。グリル庫内のガスバーナが調理材を載置した支持棒18の下方にも設けられている場合や、焼き物調理の途中で調理材を裏返した場合には、支持棒18には油分と共に一部炭化した調理材表面が接触する。このような焼き物調理中において、調理材のうち支持棒18に接触している部分は次第に支持棒18に固着し易くなる。このため、調理が終了してグリル庫内から焼き網13を搬出して焼き網13から調理材を取り上げると、調理材の一部が支持棒18に付着して身崩れが生じることがある。
また、調理終了後に焼き網13の温度が下がると、調理材表面から染み出た油分が固化して調理材の一部や炭化物が支持棒18にこびりついてしまうこともある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−37650 号公報
【特許文献2】
特開平7−289442 号公報
【特許文献3】
特開2000−93325 号公報
【特許文献4】
特開平7−298990 号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、調理材表面の身崩れを防止するために支持棒を波型形状に形成した焼き網が開示されている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。図6は、支持棒21を波型形状に形成した焼き網20を示している。図6(a)は、焼き網20の斜視図である。図6(b)は、図6(a)のB−B’線で切断した焼き網20の断面図であり、焼き網20に調理材が載せられた状態を示している。図6(c)は、図6(b)の仮想円Cを拡大して示している。焼き網20は支持棒21が波型形状に形成されていることを除き図5に示す焼き網13と同形状である。図6(a)及び(b)に示すように、支持棒21のB−B’断面は凹凸状の波型形状である。このため焼き網20に載せられた調理材は支持棒21の凸部にほぼ点状に接触する。これにより支持棒21と調理材表面との接触面積は、図5に示した直線形状の支持棒18に比較して減少する。
【0007】
焼き網20に載せた調理材をグリル庫内で焼いた場合、調理材表面の炭化や油分の染み出しの程度は焼き網13を用いたときと同様である。また、調理材のうち支持棒21に接触している部分が調理中に次第に支持棒21に固着するのも同様であるが、接触面積が相対的に小さいので波型形状の支持棒21を有する焼き網20の方が直線状の支持棒18を有する焼き網13よりも調理材の身崩れを抑制できる。
しかしながら、調理終了後に焼き網20の温度が下がると、図5に示した焼き網13と同様に、調理材表面から染み出た油分が固化して調理材の一部や炭化物が支持棒21にこびりつく。
【0008】
このように、支持棒18、21に付着した調理材表面の一部(調理材屑)は、温度の低下と共に油分の固化の程度が強くなり支持棒18、21にこびりつく。支持棒18、21を洗浄するには、例えば洗剤を含ませた布等の洗浄具で支持棒18、21を擦り、調理材屑に含まれる油分を溶解させつつ炭化物を支持棒18、21から擦り落とす。このとき、焼き網13の支持棒18は直線形状であるため、支持棒18表面全面を洗浄具で容易に擦ることができる。
【0009】
これに対し、焼き網20の支持棒21は凸凹の波型形状であるため、洗浄具で支持棒21表面全面を擦るのは困難で擦りむらが生じ易く、特に図6(c)に示すように、凹部に固着した調理材屑を十分に擦り落とすのが困難であるという不具合を生じる。従って、波型形状の支持棒21を有する焼き網20の洗浄作業は直線形状の支持棒18を有する焼き網13に比べて極めて手間がかかってしまうという問題を有している。
【0010】
このように、直線形状の支持棒18を有する焼き網13は、洗浄作業が容易である反面、支持棒18が調理材表面に付着し易いという難点を有している。一方、波型形状の支持棒21を有する焼き網20は、支持棒21が調理材表面に付着し難い反面、洗浄作業に手間がかかるという難点を有している。つまり、調理材表面の支持棒への付着し難さと支持棒の洗浄作業の容易性とは相反する関係にある。
【0011】
本発明の目的は、調理材を引き離すときに調理材表面の身崩れがほとんど発生せず、且つ洗浄が容易な焼き網を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、対向配置された2つの固定部材と、調理材を支持するために前記固定部材間に複数張り渡され、形状記憶合金で形成された支持棒とを有すること特徴とする焼き網によって達成される。
【0013】
上記本発明の焼き網において、前記形状記憶合金は、調理材支持面に直交する方向に凹凸が形成される波型形状を記憶していることを特徴とする。
【0014】
上記本発明の焼き網において、前記支持棒に伸張力を付与するばね部材が前記固定部材間に設けられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態による焼き網について図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施の形態による焼き網1の概略構成を示している。図1(a)は、焼き網1の常温での形状を示す斜視図である。図1(b)は、焼き網1の加熱時の形状を示す斜視図である。本実施の形態における焼き網1において、細長い円柱状部材の両端を同一方向にほぼ直角に折り曲げてコの字型に形成した2本の固定部材3がほぼ平行に対向配置されている。固定部材3に用いる円柱状部材としては、表面にクロムメッキが施された例えば直径が8mmで長さが340mmのステンレス材が用いられる。当該ステンレス材を加工して、長さ260mmの直線状の梁部3aと、梁部3aに対しほぼ直角に折り曲げられた長さ40mmの脚部3b、3bとが形成されている。
【0016】
対向配置された2つの固定部材3の梁部3a、3a間には、調理材を支持するための、Ni−Ti合金等の形状記憶合金で形成された複数の支持棒2が張り渡されている。複数の支持棒2は、梁部3a、3aを含む調理材支持面内でほぼ平行に等間隔に張り渡されている。複数の支持棒2の各両端部は溶接等により梁部3a、3aに接続されている。支持棒2は例えば直径が4mmの細長い円柱状に形成されており、常温時には図1(a)に示すように、2枚の板ばね材4の作用により長さ約210mmの直線状に延びている。
【0017】
支持棒2を構成する形状記憶合金は、加熱時において支持棒2が図1(b)に示すような波型形状になるように形状を記憶している。波型形状は、調理材支持面に直交する方向に凹凸が形成され、凹凸周期が例えば20mmになるように記憶されている。形状記憶合金は一般に、低温状態において弾性領域では外力に応じて撓み、塑性領域では外力に応じて変形を維持する。そして、高温状態で外力に抗して記憶した形状に復元する。外力で変形された形状記憶合金が記憶形状に戻り始める温度を逆変態開始温度と言い、記憶した形状に戻り終わる温度を逆変態終了温度と言う。また、形状記憶合金が記憶形状から他の形状に変形し始める温度を変態開始温度と言う。本実施の形態による指示棒2の形状記憶合金の逆変態開始温度は例えば80℃であり、逆変態終了温度は100℃、変態開始温度は60℃である。
【0018】
複数の支持棒2に伸張力を付与する板ばね材4は、ばね鋼を例えば30mm×210mmで厚さ0.5mmの長方形薄板状に加工して形成されている。2枚の板ばね材4は、対向配置された2つの固定部材3のそれぞれ対向する2つの脚部3b、3b間に溶接等で固定されている。板ばね材4は支持棒2の形状記憶合金の復元力を受けない状態ではほぼ平板であり、復元力が作用すると図1(b)に示すように徐々に曲面状に撓むようになっている。
【0019】
次に、本実施の形態による焼き網1の動作について説明する。支持棒2の温度が変態開始温度(=60℃)以下では、支持棒2の形状記憶状態を維持する力より板ばね材4のばねの力の方が大きいため、図1(a)に示すように板ばね材4は平板状を維持すると共に焼き網1の支持棒2は直線形状に維持される。
【0020】
支持棒2の温度が逆変態開始温度(=80℃)以上になると、支持棒2の形状記憶状態を維持する力は板ばね材4のばねの力より大きくなり、温度上昇とともに支持棒2は形状記憶状態に戻り始める。図1(b)に示すように、支持棒2の温度が逆変態終了温度(=100℃)以上になると支持棒2は波型形状に復元する。このとき板ばね材4は固定部材3b、3bを介して圧縮力を受けて断面円弧状の曲面状に撓む。
【0021】
次に、本実施の形態による焼き網1を両面焼き機能を有するグリル付ガスコンロ5に適用した例について説明する。図2は両面焼き機能を有するグリル付ガスコンロ5に鍋16を載置し、グリル10の扉(不図示)を開いた状態を示している。本体ケーシング8上にはトッププレート7が載置されている。トッププレート7上には、鍋16等を載置して煮物調理や炒め物調理あるいは揚げ物調理をするためのコンロ部6が設けられている。本体ケーシング8内部には、焼き物調理をするためのグリル10が設けられている。コンロ部6やグリル10の点火を制御する点火スイッチ9は本体ケーシング8の正面に備えられている。
【0022】
グリル10庫内には、調理材の一方の面を焼く炎15を生成する上部ガスバーナ11と調理材の他方の面を焼く炎26を生成する下部ガスバーナ12が備えられている。グリル10庫内は、調理材を載せた焼き網1と水入れ用の皿14を搬入できる広さを有している。焼き網1に載せられた調理材は、グリル庫内に搬入されると、上部ガスバーナ11と下部ガスバーナ12で生成された炎15、26で両面同時に焼かれて調理されるようになっている。
【0023】
調理材を載せた焼き網1がグリル10庫内に搬入されて点火スイッチ9によりガスバーナ11、12が点火されると、グリル10庫内の温度は徐々に上昇する。グリル10庫内の温度上昇とともに支持棒2の温度が逆変態開始温度に到達し、直線形状である支持棒2が波型形状に戻ろうとする力は板ばね材4のばね力より大きくなる。これにより支持棒2は波型形状に戻り始める。さらに支持棒2の温度が上昇して逆変態終了温度に到達すると、支持棒2は波型形状に復元して調理材表面は支持棒2の凸部にほぼ点状に接触する。点状接触状態になった後、200〜300℃程度の調理温度で調理材が焼かれる。波型形状の支持棒2には油分と共に一部炭化した調理材表面が接触する。
調理が終了したらグリル庫の扉を開けて焼き網1を搬出するが、調理終了直後からの一定時間は、支持棒2は変態開始温度以上になっているので波型形状が維持されている。この間に焼き網1から調理済みの調理材を取り上げることにより調理材の身崩れを抑制することができる。
焼き網1の温度が下がり変態開始温度以下になると、支持棒2は板ばね材4のばね力により直線形状に変形させられる。また、温度低下に伴い調理材表面から染み出た油分が固化して調理材の一部や炭化物が支持棒2にこびりつく。
【0024】
焼き物調理中の支持棒2は波型形状になっているため、波型形状の凹部には液化した脂肪や調理材の一部及びその炭化物等の調理材屑が付着する。ところが、焼き物調理が終了して焼き網1を室内に放置すると支持棒2の温度は徐々に下がり変態開始温度以下となるため、板ばね材4のばね力により支持棒2は直線形状になる。通常、焼き網1をはじめ食器等を洗浄するときの水温は60℃以下のすなわち変態開始温度以下であるため、焼き網1を洗浄するときには支持棒2は直線状になっている。
支持棒2を洗浄するには、例えば洗剤を含ませた布等の洗浄具で支持棒2を擦り、調理材屑に含まれる油分を溶解させつつ炭化物等を支持棒2から擦り落とす。このとき、焼き網1の支持棒2は直線形状であるため、支持棒2表面全面を洗浄具で容易に擦ることができる。従って、効率よく焼き網1の洗浄をすることができる。
【0025】
以上説明したとおり本実施の形態によれば、焼き網1の支持棒2は焼き物調理時に波型形状を維持して支持棒2と調理材との接触部位を小さくすることができるため、調理材を焼き網1から引き離すときの調理材の身崩れを防止することができる。さらに支持棒2は、洗浄時には直線形状を維持するため調理材屑を容易に洗い落とすことができ、焼き網1の洗浄作業を容易にすることができる。
【0026】
なお、調理材を載せた本実施の形態の焼き網1をグリル10庫内で加熱すると支持棒2が直線形状から波型形状に変形する。このとき焼き網1の2本の固定部材3の間隔は狭くなるが、調理材に対し焼き網1は十分大きいため、焼き網1が調理材を保持できなくなったりグリル10庫内に搬入する際に不都合が生じたりすることはない。
【0027】
次に、本実施の形態における焼き網1の変形例について図3を用いて説明する図3は、本実施の形態による焼き網23の概略構成を示している。図3(a)は、焼き網23の常温での形状を示す斜視図である。図3(b)は、焼き網23の加熱時の形状を示す斜視図である。本変形例は、第1の実施の形態で説明した焼き網1の複数の支持棒2と交差するように、凹部に溶接等で固定された複数の支持棒22を備えていることに特徴を有している。焼き網23の調理材を支持する平面は支持棒2と複数の支持棒22とで格子形状となる。支持棒22は例えば直径が4mmで長さが260mmの細長い円柱状に形成されておりクロムメッキを施したステンレス材が用いられている。なお、本変形例の焼き網23において、第1の実施の形態で説明した焼き網1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明は省略する。また、本変形例の焼き網23の動作は、第1の実施の形態の焼き網1の動作と同様であるため説明は省略する。
【0028】
本変形例の焼き網23の調理材を支持する平面は格子形状であるため小さな調理材が焼き網23の隙間から落下し難いという利点を有している。また支持棒2と支持棒22は交差して配置されているため、支持棒2の形状変化は支持棒22で妨げられることはなく、焼き網23の支持棒2は調理時には波型形状を維持し洗浄時には直線形状を維持できる。
【0029】
以上説明したとおり焼き網23の支持棒2は焼き物調理時に波型形状を維持して支持棒2と調理材との接触部位を小さくすることができるため、調理材を焼き網23から引き離すときの調理材の身崩れを防止することができる。さらに支持棒2は、洗浄時には直線形状を維持するため調理材屑を容易に洗い落とすことができ、焼き網23の洗浄作業を容易にすることができる。
【0030】
次に、本実施の形態における焼き網1の他の変形例について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態による焼き網24の概略構成を示している。図4(a)は、焼き網24の常温での形状を示す斜視図である。図4(b)は、焼き網24の加熱時の形状を示す斜視図である。本変形例の焼き網24はコの字型の固定部材3の代わりに直線形状の固定部材25を対向配置したことに特徴を有している。固定部材25は例えば直径が8mmで長さが260mmの細長い円柱状に形成されておりクロムメッキを施したステンレス材が用いられている。2枚の板ばね材4は複数の支持棒2とほぼ平行且つほぼ同一平面となるように2本の固定部材25、25間に張り渡され、固定部材25の両端部に溶接等で固定されている。なお、本変形例の焼き網24において、第1の実施の形態で説明した焼き網1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明は省略する。また、本変形例の焼き網24の動作は、第1の実施の形態の焼き網1の動作と同様であるため説明は省略する。
【0031】
本変形例の焼き網も、焼き網24の支持棒2は焼き物調理時に波型形状を維持して支持棒2と調理材との接触部位を小さくすることができるため、調理材を焼き網24から引き離すときの調理材の身崩れを防止することができる。さらに支持棒2は、洗浄時には直線形状を維持するため調理材屑を容易に洗い落とすことができ、焼き網24の洗浄作業を容易にすることができる。
【0032】
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記変形例の焼き網24において、固定部材25の代わりに図1に示した焼き網1の固定部材3を用いるようにしてももちろんよい。
【0033】
また、支持棒が格子状に配列された焼き網23と同様に、焼き網24の複数の支持棒2の凹部に交差する複数の支持棒をさらに設ける構成にしてももちろんよい。
【0034】
また、上記実施の形態による焼き網1、23、24では、固定部材3、25を細長い円柱状部材で形成しているが、本発明はこれに限らず、例えば長方形状の平板で固定部材3、25を形成してももちろんよい。
【0035】
上記実施の形態の焼き網1、23、24では、形状記憶合金の支持棒2を直線状に伸張させるばね部材として板ばね材を用いたが、本発明はこれに限られない。例えば、変態開始温度以下において支持棒2の形状記憶状態を維持する力よりばねの伸張力の方が大きいばね部材であれば特に材質や形状は問題とならない。例えば、板ばね材4に代えて細長い金属の線材をらせん状に巻いたコイルばね等を用いることももちろん可能である。
【0036】
また、ばね部材の配置位置や配置個数は任意であり、少なくとも1つ以上のばね部材を複数の支持棒2を伸張させることができる位置に配置すればよい。
【0037】
さらに、上記実施の形態で示した板ばね材4を設けない構成にしても本発明の一定の効果を得ることができる。この場合には洗浄時において、対向する固定部材3または25を両手でそれぞれ握って引っ張ることにより、複数の支持棒2を直線状に変形させればよい。
【0038】
また、上記実施の形態では両面焼き機能を有するグリル付ガスコンロを例に説明したが、本発明の焼き網は片面焼き機能を有するグリル付ガスコンロに用いることももちろん可能である。また、本発明の焼き網はグリル付電気コンロのグリル用の焼き網、オーブンレンジ用の焼き網及びオーブントースタ用の焼き網に適用しても同様の効果を得ることができる。さらに、グリル庫内ではなく、コンロ等に載置して用いる焼き網に本発明を適用することももちろん可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、調理材を引き離すときに調理材表面の身崩れがほとんど発生せず、且つ洗浄が容易な焼き網を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による焼き網を説明する図であって、図1(a)は、焼き網1の常温での形状を示す斜視図、図1(b)は、焼き網1の加熱時の形状を示す斜視図である。
【図2】両面焼き機能を有するグリル付ガスコンロに鍋を載置した状態を説明する図である。
【図3】本発明の一実施の形態による焼き網の変形例を説明する図であって、図3(a)は、焼き網23の常温での形状を示す斜視図、図3(b)は、焼き網23の加熱時の形状を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態による焼き網の他の変形例を説明する図であって、図4(a)は、焼き網24の常温での形状を示す斜視図、図4(b)は、焼き網24の加熱時の形状を示す斜視図である。
【図5】グリル付ガスコンロに使用する焼き網を説明する図であって、図5(a)は、焼き網の斜視図、図5(b)は、図5(a)のA−A’線で切断した焼き網の断面図であり焼き網に調理材が載置された状態を示す図である。
【図6】波型形状に形成された支持棒を有する焼き網を説明する図であって、図6(a)は焼き網の斜視図、図6(b)は、図6(a)のB−B’線で切断した焼き網の断面図であり焼き網に調理材が載置された状態を示す図、図6(c)は、図6(b)の仮想円Cを拡大した図である。
【符号の説明】
1、23、24 焼き網
2、22 支持棒
3 25 固定部材
3a 梁部
3b 脚部
4 板ばね材
5 両面焼き機能を有するグリル付ガスコンロ
6 コンロ部
7 トッププレート
8 本体ケーシング
9 点火スイッチ
10 グリル
11 上部ガスバーナ
12 下部ガスバーナ
14 水入れ用の皿
15、26 炎
16 鍋
Claims (3)
- 対向配置された2つの固定部材と、
調理材を支持するために前記固定部材間に複数張り渡され、形状記憶合金で形成された支持棒と
を有すること特徴とする焼き網。 - 請求項1記載の焼き網において、
前記形状記憶合金は、調理材支持面に直交する方向に凹凸が形成される波型形状を記憶していること
を特徴とする焼き網。 - 請求項1又は2に記載の焼き網において、
前記支持棒に伸張力を付与するばね部材が前記固定部材間に設けられていること
を特徴とする焼き網。
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