JP2004184527A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被走査面16f上の光ビーム位置を変えることのできる液晶素子43a、43bと、光ビーム21a、21bの偏光面を回転する旋光手段としての1/2波長板22a、22bを液晶素子43a、43bの前方に配置した。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置及び画像形成装置に関し、特にデジタルカラー複写機、カラーレーザプリンタ、レーザファクシミリ等の光走査装置及び、これを用いた画像形成装置に適用することが好適なこれら装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザから出射したレーザビーム(以下、光ビームという。)を用いて被走査面上を走査する光走査装置や、該光走査装置を用いた画像形成装置として、従来、次の技術が知られている。
【0003】
(a) マルチビーム走査装置
書込系に用いられる光走査装置において記録速度を向上させる手段として偏向手段であるポリゴンミラーの回転速度を上げる方法がある。しかし、この方法ではモータの耐久性や騒音、振動、及びレーザの変調スピード等が問題となり限界がある。そこで一度に複数の光ビームを走査して複数ラインを同時に記録する提案がなされている。
【0004】
複数の光ビームを出射するマルチビーム光源装置の方式として、1パッケージ内に複数の発光点(発光チャンネル)をもつマルチビーム半導体レーザ(例えば、半導体レーザアレイ)を用いる方式もあるが、製造プロセス上チャンネル数を増加することが困難であり、また熱的/電気的なクロストークの影響を除去することが難しく、短波長化が困難であるといった理由により、現状では高価な光源手段である。
【0005】
一方、シングルビーム半導体レーザを光源とし、ビーム合成手段を用いて複数の光ビームを合成する光源装置及び複数ビーム走査装置に関する提案が、従来より多数行われている。ビーム合成手段を用いて複数の光ビームを合成する方法の場合には、環境変動/経時等の影響により、被走査面におけるビームスポット配列(ビームピッチ或いは走査線間隔ともいう。)が変動する、という問題が生じ易いとされ、また、この問題解決のための提案も、従来多数行われてきている。
【0006】
この提案の一つとして本発明者等による次の非公知技術がある。この非公知提案技術は、電気信号にて駆動される公知の「液晶素子」を用いて被走査面上のビームスポット配列を補正する技術である。つまり、被走査面上のビームスポット配列を可変とするために、光源部(または光源部直後)に配設され、光ビームを微小角度(数分〜数十分)だけ偏向するもので、「光路偏向素子」として「液晶素子」を用いた提案である。
【0007】
液晶素子を用いて光路偏向する場合、後述のように光ビームの偏光面と液晶素子の「光学軸」を合致させる必要があり、そのためこの非公知技術は、半導体レーザチップの活性層の方向(すなわち偏光面)と液晶素子の光学軸の方向を直交させた場合に限定されていた。
【0008】
(a−1) 光路偏向素子として使用される液晶素子について
光路偏向素子として使用される液晶素子は公知であり、図16に示すようにホモジニアス分子配列のネマティック液晶層1を2枚のガラス基板2U、2Dで挟んだ構造からなり、これらガラス基板の内側にはそれぞれ、金属酸化物の透明電極3U、3Dが形成されている。
【0009】
通常の場合、ガラス基板の一方(例えば下面)のガラス基板2Dには電気的な接地面を形成するための一様な接地電極が全面にわたって形成され、他方(上面)のガラス基板2Uには液晶層に必要な電界分布を与えるための上面電極が形成される。ここでは符号3Dで示したのが上記接地電極であり、符号3Uで示したのが上記の上面電極である。上面電極3Uは例えば、図17に示すようにストライプ状を呈している。上面電極3U、接地電極3D共に透明電極である。
【0010】
上面電極3Uと接地電極3D間に駆動交流電圧(例えば、数キロヘルツの矩形波)を印加すると、複屈折率(分子の長軸と短軸の屈折率差)を有するネマティック液晶層1のネマティック液晶分子1aは、電場に沿って傾く。この傾きの様子を図16に模式的に示した。図16において、駆動電圧=0V印加時に相当する左側の列においては分子の初期配向角pに変化はなく、駆動電圧>Vth(しきい値)印加時に相当する右側の列においては分子の初期配向角pについて部分的に傾きの状態変化が見られる。
【0011】
かかる状態変化の部位は、液晶分子(長軸の向き;これを液晶素子の「光学軸」と呼ぶ)と平行な直線偏光をもった単色光にとって、ネマティック液晶層1は電界分布に応じて局所的に異なった屈折率分布をもった媒質と等価になる。従ってネマティック液晶層1を透過した光の波面には、液晶の印加電圧の面内分布に応じた空間的な波面変調あるいは位相変調が加わることになる。
【0012】
印加電圧の振幅(実効値)による位相変調に相当した実効複屈折率Dn(液晶分子の長軸の傾きによって変わる入射光が実効的に影響を受ける複屈折率)の変化(電気光学特性)を図18に示す。電気光学特性の形状は、使用する液晶の弾性定数、誘電率異方性や電圧無印加時の液晶分子の初期配向角pから決定される。小さな初期配向角p(p=5deg以下)を有する液晶素子は、電気光学特性の低電圧領域で急峻な立下り(しきい値)が見られるが、電圧を増加するにつれて線形に近い応答を示し、その後一定値に飽和する特性を示す。一方、大きな初期配向角(p=15deg)を有する液晶素子ではしきい値は消失し、低電圧領域の曲線を二乗曲線で近似できる特性となる。
【0013】
図17に示したように、上面電極3Uのパターンとして、ストライプ状の多数の細長い電極を配置し、一本一本に所定の電圧を印加する電極設計がすでに米国の研究者らにより提案されている。この構造は、高速の応答、高い空間分解能および波面変調の自由度(ビーム偏向やレンズの機能だけでなく任意の複雑な波面変調)を実現できる特徴を有している。
【0014】
液晶素子にて光路偏向素子を構成する場合、液晶素子は液晶の電気光学特性の線形な特性領域を利用し、図17に示したように梯子型の電極構造を用いる。ストライプ状の領域で形成される液晶素子のビーム照射領域4に、現状の露光技術の分解能から決まる線幅と間隔でストライプ状の細長い上面電極3U(透明電極)を形成している。
【0015】
このストライプ状の上面電極3Uの周期Dに相当する両端部の符号A及び符号Bで示す部位は、照射領域4の外で二つの横方向に伸びた傾斜電位電極に接続され、全体として梯子型の電極がいくつか並んだ構造を構成している。束ねた細長い電極の数(幅)は、その領域で必要となる最大のビーム偏向角度によって決定される。
【0016】
横方向に伸びた傾斜電位電極の両端、符号A部及び符号B部に電気光学特性の線形領域から選んだ2種類の異なる電圧を図示しない駆動回路により印加した場合、図19に示すようなブレーズ型の位相プロファイルが得られ、マイクロプリズムアレイと等価となる。印加電圧制御によりブレーズ角を変化させることで、ネマティック液晶層1に垂直入射した光ビームの方向制御が可能となる(例えば、非特許文献参照)。
【0017】
(b) カラー画像形成装置
タンデム型フルカラー画像形成装置においては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色に対応して4つのドラム状をした感光体(像担持体の一例)を中間転写ベルトの搬送面に沿って列設し、ビーム走査装置により各感光体に対応して設けられたビームを走査して、当該感光体周面に静電潜像を形成すると共に該当する色のトナーで顕像化し、これを中間転写ベルトによって搬送されるシート上に順次転写して多色画像を形成する構成を採用している。
【0018】
上記ビーム走査装置における走査手段はポリゴンモータ等により所定の回転速度で回転駆動される。ライン同期信号発生手段は走査装置からの光ビームを所定の位置で検出してライン同期信号を発生し、このライン同期信号に同期して光ビームが画像信号により変調されて1ライン分ずつ画像の書き込みが行われる。中間転写基準信号発生手段は中間転写体上のマークを所定の位置で検出して中間転写基準信号を発生し、感光体上に各色のトナー像を形成する各色の画像形成動作が中間転写基準信号に同期して行われる。
【0019】
しかし上記のカラー画像形成装置では、中間転写基準信号とライン同期信号とが非同期であるので、光ビーム数が増加するほど中間転写基準信号とライン同期信号との位相が大きくずれる可能性があり、副走査方向の画像書き込み開始位置のずれが大きくなって色ずれ(各色のトナー像の位置ずれ)が生じ、カラー画像の劣化が生ずる。
【0020】
この問題を解決する公知技術としてカラー画像形成装置において、中間転写基準信号とライン同期信号との位相関係に応じて複数の光ビームのうち感光体に最初に画像を書き込む光ビームを切り換えることにより副走査方向の各色毎の画像書き込み開始位置を調整して色ずれを補正する補正手段を備えることとした内容が提案されている(例えば、特許文献参照)。しかしながら、この提案を採用しても、最大で1ライン分の画像書き込み開始位置ずれが発生するおそれがある。
【0021】
(a−1)項で述べたように、液晶素子を用いて光ビームを微小角度だけ光路偏向するには、「液晶素子の光学軸」と「直線偏光を有する光ビームの偏光面」を一致させる(平行にする)必要がある。しかしながら、感光体の表面で構成される被走査面上でのシェーディング特性(光量分布)を良好にするために半導体レーザ(シングルビーム)を光軸回りに傾けたり、あるいは光源部に半導体レーザアレイを用いたマルチビーム走査装置において被走査面上の副走査ビームピッチを所定値に設定するため、その光学倍率に応じて半導体レーザアレイを光軸回りに傾けて用いた場合等、必ずしも光路偏向の方向と光ビームの偏光面が一致しない場合がある。このような場合には液晶素子にて有効に光路偏向を行うことができなかった。
【0022】
【非特許文献】
独立行政法人通信総合研究所のホームページ
【特許文献】
特開平10−239939号公報
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、液晶素子を用いた光走査装置において、光源となる半導体レーザチップの活性層(光ビームの偏光面)の方向と液晶素子の光学軸の方向が一致していない場合に、簡易な手段に一致させて液晶素子の機能により被走査面上のビームスポット位置を可動とすること、かかる光走査装置を使用した画像形成装置を提供することにある。
【0024】
さらに詳細には、請求項1については、光ビームの偏光面と液晶素子の光軸を光源と液晶素子の間の光路に旋光手段を介在させることにより一致させることであり、請求項2については、光走査装置の大型化を防止し低コスト化を図ることであり、請求項3については、確実に光ビームの偏光面を液晶素子の光学軸と合致させ得る所定の角度だけ回転させることであり、請求項4については、被走査面上のビームスポット位置を実質的に副走査方向にのみ可動することであり、請求項5については、マルチビーム化を容易に達成することであり、請求項6については、傾けて配置された半導体レーザアレイを光源とした場合でも、所望の光路偏向を行うことであり、請求項7については、ビーム合成手段におけるエネルギ損失を抑制することであり、請求項8については、偏光特性に依存することなくビーム合成を可能とすることであり、請求項9については、高品位な出力画像が得られる画像形成装置を提供することであり、請求項10については、経時/温度変化に伴う(同一の像担持体上の)走査線間隔の変動を補正することであり、請求項11については、複数機能を有する画像形成装置である複合機について、「プリンタ(600dpi)と複写機(400dpi)相互のモード変換」を可能にすることであり、請求項12については、タンデム型カラー画像形成装置において高品位な出力画像を得ることであり、請求項13、14については、分割走査型の画像形成装置において高品位な出力画像を得ることである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1). 半導体レーザから出射した光ビームを用いて被走査面上を走査する光走査装置において、被走査面上の光ビーム位置を変えることのできる液晶素子と、光ビームの偏光面を回転する旋光手段とを備えた(請求項1)。
(2). (1)記載の光走査装置において、前記旋光手段として1/2波長板を用いた(請求項2)。
(3). (2)記載の光走査装置において、前記1/2波長板は、回転調整手段に保持されていて、略光軸回りに回転調整可能とした(請求項3)。
(4). (1)乃至(3)の何れかに記載の光走査装置において、被走査面上で光ビーム位置を変える手段として液晶素子を用い、該液晶素子の副走査断面内にて光路を偏向することにより、被走査面上の光ビーム位置を可変とした(請求項4)。
(5). (1)乃至(4)の何れかに記載の光走査装置において、前記半導体レーザは、複数の発光点を有する半導体レーザアレイである(請求項5)。
(6). (5)記載の光走査装置において、前記半導体レーザアレイは、出射ビームの略光軸回りに傾けて配置される(請求項6)。
(7). (4)記載の光走査装置において、少なくとも2つの半導体レーザから出射した2つ以上の光ビームを、偏光ビームスプリッタ(PBS)面を用いて合成した後、前記被走査面上を走査するように構成されていて、前記液晶素子から出射する光ビームが、前記偏光ビームスプリッタ(PBS)面に対しS偏光又はP偏光となるように、前記液晶素子が配置されている(請求項7)。
(8). (4)記載の光走査装置において、少なくとも2つの半導体レーザから出射した2つ以上の光ビームを、ハーフミラーを用いて合成した後、前記被走査面上を走査する(請求項8)。
(9). 光走査装置によって静電潜像が形成される像担持体と、静電潜像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、前記請求項1乃至8の何れかに記載の光走査装置を用いている(請求項9)。
(10). (9)記載の画像形成装置において、前記光走査装置は複数の光ビームで前記像担持体を走査する構成であり、前記像担持体上での走査線間隔を調整可能とした(請求項10)。
(11). (9)記載の画像形成装置において、前記光走査装置は複数の光ビームで前記像担持体を走査する構成であり、画素密度切替可能である(請求項11)。
(12). (9)記載の画像形成装置において、前記像担持体が複数設けられていて、前記光走査装置は複数の光ビームで前記複数の各像担持体を走査することができ、前記各像担持体間の書込開始位置ずれの補正が可能である(請求項12)。
(13). (9)記載の画像形成装置において、一つの像担持体に対し、複数の光走査装置が主走査方向に直列に配置されていて、主走査方向での前記各光走査装置による走査光の繋ぎ部近傍でのビームスポット位置ずれの補正が可能である(請求項13)。
(14). (13)記載の分割走査型の画像形成装置において、前記走査光の繋ぎ部近傍でのビームスポット位置ずれの補正は、副走査方向に行う(請求項14)。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を述べるが、主走査方向、副走査方向の各用語については、次の考え方に従う用い方とした。通常『主走査方向』及び『副走査方向』とは、被走査面でビームスポットが走査される方向とその直交方向を意味するが、本文では、光路の各場所で、(被走査面の)主走査方向と副走査方向に対応する方向を(広い意味で)各々『主走査方向』、『副走査方向』と呼んでいる。
【0027】
[1] 光走査装置(請求項1〜8対応)
1.1
図1は、画像出力装置に用いられる「光走査装置」の一例である。本光走査装置は2本の光ビームを同時に走査する2ビーム走査装置であるが、より多くの本数の光ビームを走査するマルチビーム走査装置に展開可能である。
【0028】
2つの半導体レーザ11a、11bから発射され各々カップリングレンズ12a、12bを出射した2本の光ビーム21a、21bは、シリンドリカルレンズ13の作用により、偏向器であるポリゴンミラー14の偏向反射面上に(副走査方向に結像し、主走査方向に長い)線像として結像され、走査光学系(fθレンズ、トロイダルレンズなどの走査レンズ)15を経て、像担持体としてのドラム状をした感光体16の周面により構成される被走査面16f上をビームスポットとして走査される。この走査方向は、感光体16の軸方向と平行であり、主走査方向と称する。また、感光体16の周面上、主走査方向と直交する方向を、副走査方向と称する。
【0029】
このように、半導体レーザ11a、11bからなる光源部から出射された光ビーム21a、21bを被走査面16f上にビームスポットとして走査する装置を、光走査装置20と呼ぶことにする。
【0030】
なお、本図においては、2本の光ビーム21a、21bは、ポリゴンミラー14の回転軸Q―Qと直交する仮想平面と平行な主走査断面にてポリゴンミラー14の偏向反射面近傍で互いに交差する構成を採用している。このような構成を採用することにより、ポリゴンミラー14での反射点の差異に起因する2本の光ビーム間の光学特性の偏差(結像位置、倍率等)の発生を抑制することが可能となる。
【0031】
多数の光ビームを用いて走査するタイプのマルチビーム走査装置を含め、光走査装置においては、被走査面上のビームスポット位置或いは光ビームの間隔の初期調整、及び環境変動や経時変動によるずれ補正のため、「光ビーム位置補正手段」が具備されることが多い。
【0032】
かかる光ビーム位置補正(調整)のため光ビームの光路を微小角度だけ偏向することが行なわれ、その手段として、
▲1▼ 折返しミラーを回転する、
▲2▼ シリンドリカルレンズをシフトし、又は回転する、
▲3▼ プリズムをシフトし、又は回転する、
▲4▼ 電気光学素子、AOM(acousto−optic light modulator:音響光学的光変調器)を利用する、
▲5▼ 半導体レーザとカップリングレンズの間に配設された平行平板を回転する、等、光ビームの光路を微小角度だけ偏向する光路偏向手段が従来採用されてきた。
【0033】
本発明では、上記従来の光路偏向手段に代えて、図1に示すように、光路偏向手段として、小型、軽量化、省エネルギ対応可能で、かつ、無騒音、無発熱という優れた特徴を有する液晶素子43a、43bをカップリングレンズ12a、12bとシリンドリカルレンズ13との間に配置する構成を採用した。
【0034】
液晶素子43a、43bに対し、駆動電圧を制御して印加することで、所望の屈折率を得て、光ビームの被走査面上での照射位置を調整できる。
【0035】
これにより、上記▲1▼〜▲5▼などに示した従来の方法による装置に比べて装置が小型化し、かつ、消費電力、発熱、騒音などが大幅に低減するという利益を得ることができる。
【0036】
ここで、[従来の技術](a)欄で述べたように、液晶素子を用いて光路偏向するには、「液晶素子の光学軸」と「直線偏光を有する光ビームの偏光面」を一致させる(平行にする)必要がある。
【0037】
そこで、本実施形態では、「旋光手段」を用いて、直線偏光を有する光ビームの偏光面を回転(旋光)することで、光ビームの偏光面を液晶素子の光学軸と一致させることとした(請求項1)。旋光手段を用いて光ビームの偏光面を回転させ、レーザビームの偏光面と液晶素子の光軸を一致させることにより、液晶素子での光路偏向(レーザビームを微小角度偏向すること)を効率よく行ない、被走査面上のビームスポット位置を可動とし、調整可能となる。
【0038】
1.2
本実施形態では、「旋光手段」として1/2波長板を使用した(請求項2)。具体的には、図1において、光ビーム21a、21bの光路上、カップリングレンズ12a、12bとシリンドリカルレンズ13の間に、液晶素子43a、43bと、光ビームの偏向面を回転させる旋光手段としての1/2波長板22a、22bを液晶素子43a、43bの前方に配置した。
【0039】
詳しくは、光ビーム21aに関しては、カップリングレンズ12a、1/2波長板22a、液晶素子43aの順に光ビームが通過するようにし、光ビーム21bに関しては、カップリングレンズ12b、1/2波長板22b、液晶素子43bの順に光ビームが通過するようにした。
【0040】
1/2波長板は低コスト、小型であるので、旋光手段として1/2波長板22a、22bを使用することにより、容易に光ビームの偏光面を回転させて低コスト、小型化可能という利益を得る。
【0041】
1.3
1/2波長板22a、22bは光ビーム21a、21bの偏向面を回転させるが、その回転角度は固定である。液晶素子の光学軸の方向は既知であり、また、光源から出射される光ビームの振動方向も既知である。また、1/2波長板による偏光面回転角度も一定で既知である。そこで、1/2波長板をその取り付け角度を定めて取り付けることで、光ビームの偏向面を液晶素子の光学軸の方向に合致させることができる。
【0042】
そして、取り付けには機械的な誤差を伴うので、微調整するため、これら1/2波長板22a、22bを回転調整手段に保持し、略光軸回りに回転調整可能とした(請求項3)。
【0043】
1/2波長板22a、22bを光ビームの光軸を中心軸として回転可能としておけば、半導体レーザ11a、11bの回転調整に伴い偏光面が回転した場合でも、偏光面の回転に対応して1/2波長板22a、22bを回転調整することで、液晶素子に入射する光ビームの偏光面と液晶素子の光学軸とを一致させることが可能となる。
【0044】
ここで、回転調整手段について図2、図3を参照しつつ説明する。光走査装置の本体部を符号5で示し、1/2波長板22aを保持する回転保持部材を符号6で示す。回転保持部材6は段付きの円筒形状体の如き概形をしていて、筒部6aの内部に1/2波長板22aを保持している。
【0045】
図3に示すように、筒部6aはその外径部を本体部5に形成された保持穴に回動可能に嵌合され、かつ、筒部の段部を保持穴の縁部に、適宜の弾性手段により押し当てることで、筒部6aの軸線O方向の位置決めをしている。図2では、筒部6aを保持している本体部5については図示を省略している。
【0046】
図2に示すように、回転保持部材6からは、筒部6aの半径方向にアーム6bが延出していて、本体部5に形成した凹部5a内に位置している。こうして凹部5a内に位置するアーム6bは、下側から伸張性のばね7により上方に押圧され、この押圧力による移動は調整ねじ7により阻止されている。このように、本例の回転調整手段は、回転保持部材6、ばね7、調整ねじ8などからなる。
【0047】
かかる構成により、ねじ8を回すことで、筒部6aを案内として回転保持部材6を回転させ、任意の回転位置に保持することができる。従って、筒部6aに保持された1/2波長板22aを軸線Oを中心に任意の角度、回転調整することが可能である。1/2波長板22bについても1/2波長板22bについて説明した上記の構成に準じて調整可能である。
【0048】
ここで、図4、図5により、1/2波長板による偏光面の回転(旋光)のメカニズムについて説明する。
【0049】
これら図において、直交座標のy軸を任意の1/2波長板の結晶軸とし、x軸を1/2波長板の結晶軸に直交する軸とする。図4において、第1象限でy軸と角度φをなす方向に直線偏光する光ビームを照射する。つまり、この1/2波長板は結晶軸の方向が偏光面Rに対して角度φ傾いたベクトルRの光ビームを入射する。すると、偏光面におけるベクトルRは、y軸方向成分のベクトルRAとx軸方向成分のベクトルRBに分解できる。
【0050】
この光ビームは、1/2波長板を通過する際、ベクトルRAについては1/2波長板の作用を受けないため、変換されず、図5に示すように図4と大きさ方向とも変化しない。これに対し、ベクトルRBについては、1/2波長板の作用により、λ/2=180°の位相遅れが生じ、図5に示すように、破線で示す通過前の位置から180°ずれた実線で示す位置に変わり、―RBに変換される。その結果、合成ベクトルである光ビームR’はその偏光面が、変換前の図4に示す第1象限の位置から図5に示すように変換前に対して2φの角度をなす第3象限の位置に回転する。かかる原理により、偏光面を変えることができ、さらに、本例の回転調整手段により1/2波長板を微小量回転させて光ビームの偏光面を回転させ、レーザビームの偏光面と液晶素子の光学軸をより正確に一致させることができる。
【0051】
1.4
単一の液晶素子にて光路偏向する場合、光ビームの有する偏光特性を利用しているため、2方向つまり、主走査方向と副走査方向について独立で偏向することは一般には困難であるが、光路偏向の目的は、主として被走査面でのビームスポット位置を副走査方向に移動することであることが多く、従って光路偏向は副走査断面内(光ビームと直交する仮想断面内)のみにて行える構成としても構わない(請求項4)。このため、例えば、図1に示す例では、1/2波長板22a、22bを、光ビーム21a、21bと直交する関係に設定し被走査面上での光ビームの変位方向が副走査方向になるように液晶素子を位置決めしている。本例では、副走査断面内で副走査方向にのみ光路偏向するため、被走査面上のビームスポット位置を実質的に副走査方向にのみ位置調整可能であり、副走査方向の位置ずれに起因する諸問題を解消する。
【0052】
1.5
図1に示す例において、光ビームを出射する半導体レーザ11a、11bとして、アレイ状に並んだ複数の発光点を有する半導体レーザアレイを用いても構わない。半導体レーザアレイ(発光点数:n)を光源として用いることにより、シングルビーム半導体レーザを用いた場合と比較して、n倍の光ビームで被走査面を走査する(走査線を形成する)マルチビーム化が容易に達成可能となる。これにより、偏向器としてのポリゴンミラーを回転させるポリゴンモータの回転速度を増加させることなく、画像形成の高速化、画質の高密度化を容易に達成することができる(請求項5)。ポリゴンモータの回転速度を増加させることがないため、環境負荷低減(省消費電力化、発熱防止、騒音防止等)を図ることが可能である。
【0053】
1.6
光走査装置の光源として半導体レーザアレイを使用する場合、その半導体レーザアレイの発光点の配列ピッチと、被走査面上での所望のビームスポット配列ピッチとが不一致の場合がある。その場合でも、当該半導体レーザアレイを使用して被走査面上で所望のビームスポット配列ピッチを得る手段を述べる。その手段というのは、半導体レーザアレイを、出射ビームの略光軸回りに傾けて配置する。別の表現をすれば、発光点の配列方向を副走査方向に対して傾けて配置する(請求項6)。
【0054】
具体的を示す。図6に符号9で示す半導体レーザ(発光点数:n)について、4つの発光点10が直線上に等間隔に配列されているものとする。ここで、各発光点10の隣り合う同士間の配列ピッチをqとする。そして、各発光点の配列方向が副走査方向に対して角度φだけ傾いて光走査装置の本体部に取り付けられている、つまり、出射ビームの略光軸回りに傾けて配置されている。
【0055】
このとき、主走査方向から見たときの各発光点の配列ピッチqZは、qZ=q×cos(φ1)となる。また、副走査方向から見たときの各発光点の配列ピッチqZは、qY=q×sin(φ1)となる。
【0056】
この半導体レーザ9と組み合わされる走査光学系の副走査倍率をmZ、主走査倍率をmYとするとき、被走査面上に照射されるビームスポット配列を示したのが図7である。隣合うビームスポット10Pについて、主走査方向からみたときの配列ピッチQZは、QZ=qZ×mZ=q×cos(φ1)×mZ、副走査方向からみたときの配列ピッチQYは、QY=qY×mY=q×sin(φ1)×mYとなる。
【0057】
このように、半導体レーザアレイ9と組み合わされる走査光学系の倍率mZに適合した半導体レーザアレイ9の傾け角度φ1により、走査線間隔QZを設定することができる。
【0058】
本例によれば、半導体レーザアレイを傾けて配置することで、組み合わされる光走査装置(光走査光学系)の倍率によらず、所望のビームピッチを得ることができる。
【0059】
このように半導体レーザ(又は半導体レーザアレイ)を光軸回りに傾けて配置した場合、一般には光ビームの偏光面と液晶素子の光学軸が一致しないが、1/2波長板等を用いて光ビームの偏光面を回転(旋光)すれば良い。
【0060】
なお、被走査面上でのビームスポットの副走査方向の倍率RZは、RZ=(n―1)QZ=(n―1)×q×cos(φ1)×mZ、副走査方向の倍率RYは、RY=(n―1)×q×sin(φ1)×mYとなる。
【0061】
1.7
図8、図9は、図1に示した光走査装置の中、ポリゴンミラー14前の光学系についての構成を一部変更し、2つの半導体レーザから出射した2つ以上の光ビームを、ビーム合成手段としてのビーム合成プリズムの偏光ビームスプリッタ(PBS)面を用いて合成する構成を示している。該光学系を出た光ビームは、ポリゴンミラー14を経て被走査面上を走査する。
【0062】
図1に示す構成の場合、ポリゴンミラー14の偏向反射面近傍で主走査断面(回転軸Q―Qと直交する平面と平行な仮想平面)にて2本の光ビームが互いに交差する構成を採用することで、光学性能の偏差の発生を低減している。さらに、光学性能を良好に維持する(2本の光ビーム間の偏差を小さくする)ためには、2本の光ビームが交差する角度θは小さいことが望ましい。しかし実際には2組の半導体レーザ11a、11b及びカップリングレンズ12a、12bが主走査方向に並設されているため、角度θをある一定以上の値に確保する必要がある。
【0063】
一方、図8及び図9に示す構成では、基本的な構成は図1と同じであるものの、2組の半導体レーザ11a、11b及びカップリングレンズ12a、12bを副走査方向(Z方向)にずらして配置している。また、これに伴い、1/2波長板22a、22b及び液晶素子43a、43bについても副走査方向(Z方向)にずらして配置している。
【0064】
この場合には、半導体レーザ11a、11b及びカップリングレンズ12a、12bは互いに干渉することがないため、上記角度θを実質的に0°にまで小さくすることも可能である。
【0065】
但し、副走査方向(Z方向)にずれた2つのビームを合成する必要がある。図8及び図9におけるビーム合成プリズム17は、偏光ビームスプリッタ(PBS)面17−1を利用した合成手段である。図8における光学系の配置を副走査断面で示した図9において、PBS面17−1は、光ビームのP偏光成分は透過し、S偏光成分は反射するような光学膜が形成されている。
【0066】
図9において、液晶素子43aの「光学軸」はZ方向(副走査方向)に沿っている(光路偏向は副走査断面内にて行なわれる)構成であり、被走査面でのビームスポット位置を副走査方向にのみ可変にすることを意図している。
【0067】
半導体レーザ11a、11bの偏光面(すなわちレーザチップの活性層)を光軸回りに傾けて配置している場合、光ビームの傾いた偏光面を1/2波長板22a及び22bにて回転し、液晶素子43の光学軸と一致させればよい。必要に応じ回転調整手段を用いることもできる。
【0068】
半導体レーザ11aを出射した光ビーム21aは、液晶素子43aを透過した後、ビーム合成プリズム17に入射するが、ビーム合成プリズム17内部のPBS面17−1に対しては、P偏光であるため(PBS面を)透過し、ビーム合成プリズム17より出射する。
【0069】
一方、半導体レーザ11bを出射した光ビーム21bは、液晶素子43bを透過した後、旋光手段としての別の1/2波長板22cにて偏光面を90°回転させられて、PBS面17−1に対してS偏光とすることにより、PBS面で反射されビーム合成プリズム17より出射する。
【0070】
上記偏向面の回転によるビーム合成について補足して説明する。図10に示す直交座標において、光ビームが原点及びZ方向とY方向の中間の方向を通る平面上を振動する態様を矢印(a)で、光ビームが原点及びZ方向を共通に通る平面上を振動する態様を矢印(b)で、光ビームが原点及びY法右行を共通に通る平面上を振動する態様を矢印(c)でそれぞれ示す。
【0071】
図9において、光ビーム21aに着目すると、カップリングレンズ12aを出射したときの振動方向は(a)であり、これが1/2波長板22aを出射するときには振動方向は(b)に回転している。この振動方向(b)は液晶素子43a、ビーム合成プリズム17を出射したときにも変わりない。つまり、PBS面17−1は振動方向(b)の光ビームのみ透過する。
【0072】
一方、光ビーム21bに着目すると、カップリングレンズ12bを出射したときの振動方向は(a)であり、これが1/2波長板22aを出射するときには振動方向は(b)に回転している。この振動方向(b)は1/2波長板22cを出射するときには振動方向(c)に回転している。PBS面17−1は振動方向(b)の光ビームのみ透過し、振動方向(c)の光ビームは透過せず反射するから、光ビーム21aと合成される。
【0073】
図11により、偏光ビームスプリッタ(PBS)面を用いたビーム合成プリズムにてビーム合成を行なう別の例を説明する。
本例を説明した図11に示す光源及び光学系の構成を図1の偏向器前に設けて光走査装置を構成する。図9に示す構成との比較では光ビーム21bの光路上に設けられていた液晶素子43bと1/2波長板22cが無い。光ビーム21aの光路上には、液晶素子43と1/2波長板22aとが設けられている。
【0074】
半導体レーザ11aから出射した光ビーム21aの振動方向は(a)であり、1/2波長板22aの透過により振動方向が(b)に回転し、そのままPBS面17−1を透過する。
【0075】
半導体レーザ11bから出射した光ビーム21bの振動方向は(a)であるが1/2波長板22bを透過することで振動面が回転して紙面に垂直な振動方向(c)となる。このように、振動面が回転するように1/2波長板22bの傾きを定めて配置しておく。
【0076】
PBS面17−1は振動方向(b)の光ビームのみ透過し、振動方向(c)の光ビームは透過せず反射するから、光ビーム21bはPBS面17−1で反射されて光ビーム21aと合成される。本例の場合には、被走査面上で光ビーム21aを基準にして、光ビーム21bのピーム位置を位置調整することになる。この位置調整は、液晶素子43の駆動電圧を制御することで屈折率を変えて行う。
【0077】
1/2波長板と偏光ビームスプリッタ(PBS)面とを利用してビーム合成する前記図9、図11などの例に準じた構成を「4ビーム走査装置」に展開した例を、図12により説明する。本例を説明した図12に示す光源及び光学系の構成を図1の偏向器前に設けて光走査装置を構成する。図12において、4つの半導体レーザ11A〜11Dから出射されカップリングレンズ12A、12B、12C、12Dにて各々カップリングされた光ビーム21A、21B、21C、21Dは、個々に取り付け位置を定めて取り付けられた第一の旋光手段である1/2波長板22−1A、22−1B、22−1C、22−1Dにより液晶素子43の光学軸と一致するように旋光される。
【0078】
液晶素子43により必要に応じ光路偏向された4本の光ビームのうち、21C及び21Dは第二の旋光手段としての1/2波長板22−2により、その偏光面を90°回転される。
【0079】
すなわち光ビーム21A及び21Bの偏光面と、光ビーム21C及び21Dの偏光面は、互いに直交しており、各々の偏光面に対応する偏光ビームスプリッタ(PBS)面17−1を有するビーム合成プリズム17により、互いに近接して合成される。光ビーム21A,21Bはビーム合成プリズム17を透過するので図9における光ビーム21aに対応し、光ビーム21C、21DはPBS面17−1で反射されるので図9における光ビーム21bに対応する。
【0080】
このように、液晶素子43を出射する光ビームが、ビーム合成プリズムのPBS面に対してS偏光(PBS面で反射される偏光面の光)又はP偏光(PBS面を透過する偏光面の光)となるように液晶素子を配置することで、液晶素子とPBS面の間に余分な旋光手段(1/2波長板等)を付加することなく、光路偏向とビーム合成を達成することが可能となる。また、偏光を利用したビーム合成手段(偏光ビームスプリッタ:PBS)を用いてビーム合成を行なうため、ビーム合成手段でのエネルギ損失を抑制することができる(請求項7)。
【0081】
1.8
前記した図9、図11及び図12等においては、偏光ビームスプリッタのPBS面を利用したビーム合成プリズム17にてビーム合成を行ったが、別の構成として、図13に示すハーフミラー17−2を利用したビーム合成プリズム17を用いてビーム合成しても構わない。本例を説明した図13に示す光源及び光学系の構成を図1の偏向器前に設けて光走査装置を構成する。
【0082】
図13において、半導体レーザ11aを出射した光ビーム21aは、カップリングレンズ12aを通った後、1/2波長板22aで液晶素子43の光学軸と合うように偏光面が回転させられて振動方向が(b)となり、そのままビーム合成プリズム17のハーフミラー17−2を透過して被走査面へ向かう。
【0083】
半導体レーザ11bを出射した光ビーム21bは、カップリングレンズ12bを通った後、1/2波長板22bで液晶素子43の光学軸と合うように偏光面が回転させられて振動方向が(b)となり、そのままビーム合成プリズム17のハーフミラー17−2で反射されて光ビーム21aと合成されて被走査面へ向かう。
【0084】
このように、ハーフミラーを利用したビーム合成プリズムにてビーム合成を行う場合には、PBS面を利用した場合とは異なり、光ビームの偏光面の向きに依存することなくビーム合成が可能である。そのため液晶素子43とビーム合成プリズム17の間に1/2波長板等の旋光手段を配設する必要がなく、部品点数の削減による低コスト化を図ることが可能となる(請求項8)。
【0085】
[2] 画像形成装置
2.1
これまで説明した各例における光走査装置を適用した画像形成装置の例を以下に説明する。以下に述べる画像形成装置では、少なくとも光走査装置によって静電潜像が形成される像担持体(この像担持体上に被走査面が形成される)と、静電潜像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段とを有する。
【0086】
図14において、感光体のまわりには、帯電手段、現像手段、転写手段、転写後の残トナーを除くクリーニング手段など電子写真プロセスに従いプロセス部材が配置され、また、転写ベルト205の下方には記録紙を収容し供給する給紙カセットなどの給紙手段、転写ベルト205の内側で感光体に対向する部位には転写手段、転写ベルト205の矢印で示す回転方向上流位置にはベルト帯電手段、下流位置にはベルト分離チャージャや定着手段なども配されているが、これらは周知であり、また繁雑となるのでここでは図示を省略している。
【0087】
本例は複数の感光体上を光走査装置で露光して静電潜像を形成したのち現像し、各感光体上の可視像を転写ベルト205に重ね転写し、さらにこの転写ベルト205上の重ね転写像を同一のシート状媒体(記録紙)に一括転写してカラー画像を得る画像形成装置をその要部について示している。
【0088】
なお、光走査装置からは、所定枚数のプリント毎に、色ずれ検知用のトナー像を形成するための光ビーム(レーザービーム或いは光ビームともいう。)が出射される。これにより色ずれ検知用トナー像330Zが3箇所ずつ、転写ベルト205上に形成されると、これらのトナー像による色ずれが色ずれ検知用センサ330により検知される。
【0089】
光走査装置はユニット化されていて、感光体160Y、160M、160C、160Kの上方に位置している。光走査装置は図1に示した構成の半導体レーザ11a、11b、カップリングレンズ12a、12b、1/2波長板22a、22b、液晶素子43a、43bからなる構成が上下に2段重ねの状態で配置されて4つの光ビームを出射するようになっている。
【0090】
これら4つの光ビームによる被走査面たる4つの感光体160Y、160M、160C、160Kは直線に沿って配列されていて、回転駆動されるようになっている。画像形成に際しては、光走査装置からの4つの光ビームによりこれら感光体160Y、160M、160C、160Kに異なる色のトナー像で現像されるべき潜像を形成し、現像したのち、中間転写体としての転写ベルト205上にこれらカラートナー像を重ね転写する。
【0091】
光走査装置からの光ビームはポリゴンミラー14に向かう。さらに、ポリゴンミラー14により偏向走査されてfθレンズ120、折り返しミラー110M、トロイダルレンズ100などの走査光学系を経て、各感光体160Y、160M、160C、160K上を露光走査する。
【0092】
各感光体160Y、160M、160C、160Kの長手方向は主走査方向に対応しており、各感光体の有効画像領域の両外側に対応して、ビームスポット位置検知手段300a、300bが対向して配置されている。300aは書き込み開始位置検知用であり、300bは書き込み終端位置検知用である。
【0093】
この画像形成装置では、静電潜像が形成される各感光体160Y、160M、160C、160Kまわりに、光走査装置からの光ビームによる露光前に感光体を一様に帯電する帯電手段、光ビームの露光走査により感光体上に形成された静電潜像をトナーで顕像化する現像手段、現像手段により顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段、さらに記録紙上の未定着トナー像を定着する定着手段などを有し、光走査装置が備える液晶素子、旋光手段などのビームスポット位置調整機能により必要に応じて感光体上のビームスポット位置を調整することができるため、高品位な出力画像を得ることが可能となる。さらに、本例では、複数ビームを同時に走査する複数ビーム走査装置であるので、プリント速度の高速化/高密度化を図ることが可能となる(請求項9)。
【0094】
2.2
前記画像形成装置をプリンタやデジタル複写機等の実機として使用した場合、製品の工場出荷後の搬送時の振動またはユーザ先への設置場所の制限等により、出荷前の調整工程にて調整したビームスポット間隔(主として副走査方向の間隔、すなわち走査線間隔)が変動するおそれがある。またユーザ先での使用時の経時変化や、設置場所の温度環境/連続プリント時等での機内温度上昇等により、走査線間隔が変化する恐れがある。
【0095】
そのような場合には、画像形成装置に走査線間隔を検出する検出系を備えることで、上記原因により発生する走査線間隔を検出し、その結果に基づき液晶素子を駆動して走査線間隔を補正することが可能となる(請求項10)。つまり、高品位な出力画像が得られる画像形成装置を提供するため、経時や温度変化に伴う(同一の感光手段上の)走査線間隔の変動を補正することで高品位の画像を得る。
【0096】
2.3
前記画像形成装置をプリンタと複写機(コピー機)の機能を併有する複合機に適用した場合、プリンタモード(複合機をプリンタとして使用する状態)とコピーモード(複合機を複写機として利用する状態)で、画素密度を切り替える場合がある。例えば「プリンタモードでは600dpi、コピーモードでは400dpi」のように画素密度を切り替えることにより、各モードに適した画素密度を実現することができる。
【0097】
また、画像形成装置に備えられた操作パネル等からオペレータが画素密度切替の指令を出すことにより、使用目的(求める機能)に応じて、「高画質対応(1200dpi)と高速度(多出力枚数)対応(600dpi)との相互間の機能変換」のように、画素密度を切り替えたい場合もある。かかる場合には、本画像形成装置に具備された光走査装置内の液晶素子への駆動電圧を制御することで容易に画素密度を切り替えることが可能となる(請求項11)。例えば、マルチファンクションプリンタ(プリンタ/複写機の複合機)等にて、プリンタ機能と複写機の機能とをモード変換する時の画素密度切替が可能となる。画像密度の異なる2つの画像形成機能を切り替え可能な画像形成装置においては、その2つの機能をモード変換する時の画素密度切替が可能となる。
【0098】
2.4
これまでの例では、一つの感光体ドラム(被走査面)上を走査する複数ビーム間の相対位置(ビームピッチ)を所望の値に調整し、高品位な出力画像を得ることを目的とした。一方、図14に示した画像形成装置の例では、複数の感光体間の走査線位置(複数の画像ステーション間の色ずれ)を補正するが可能である。
【0099】
従来、上述のカラー画像形成装置では転写ベルト205の移動とポリゴンミラー14の回転の位相が非同期である。そのため副走査方向の画像書込開始位置が、画像ステーション間にて最大で一走査分ずれるおそれがある。
【0100】
図14に示す構成においては、各感光体ドラム160K、160C、160M、160Yに至る光ビームの光路内に、液晶素子43a、43bを配設した。上記液晶素子43a、43bは、一つの素子内に複数の有効エリアを有するものでもよいし、各レーザビーム毎に一つの有効エリアを有する独立した素子としても構わない。
【0101】
このような構成を採用し液晶素子43a、43bにより各感光体ドラム(16K、16C、16M、16Y)上のビームスポット位置を可変することで、転写ベルト205の移動とポリゴンミラー14回転の位相の非同期に起因するステーション間の書込開始位置偏差(すなわち感光体間の相対的なビームスポット位置)を補正することが可能となる。
【0102】
例えば、転写ベルト205上に形成された、ステーション間の色ずれを検知するトナー像330Zを、色ずれ検知用センサ330にて検出し、その検出結果(ステーション間の色ずれの程度)に従い液晶素子43a、43bなどを駆動することにより、副走査方向の書込開始タイミング(すなわち書込開始位置)を補正することができる。
【0103】
なお、液晶素子43は全てのレーザビームの光路に配設する必要はない。ある基準色(例えばブラック)に対して位置合わせするために、他の色(シアン、マゼンタ、イエロー)の光路内にのみ液晶素子を配設することでも十分に対処できる。
【0104】
こうして転写ベルト205上でのトナー330像Zの色ずれを低減することが可能となり、その結果として高品位な出力画像(カラー画像)を得ることができる(請求項12)。このように、本例ではタンデム型カラー画像形成装置において高品位な出力画像を得るため、各ステーション間の書込開始位置(紙搬送方向)を一致させることが可能である。
【0105】
2.5
本例は、図14の画像形成装置において、仮に、感光体160Y、160M、160C、160K及び転写ベルト205が図示の倍の長さ、主走査方向に長いような場合、光走査装置及び光学系、ポリゴンミラーをもう1組、主走査方向に配置したような構成の画像形成装置である。
【0106】
かかる構成を簡略化して示したのが図15であり、一つの感光体、例えば、感光体160に対し、同じ構成の2つ(複数)の光走査装置20、20’が主走査方向に直列に配置されていて、主走査方向でのこれら各光走査装置20、20’による光ビームの繋ぎ部近傍での2つのビームスポット位置ずれの補正が可能である。
【0107】
光走査装置20は、半導体レーザ11a、11b、カップリングレンズ12a、12b、折り返しミラーM1、M2、ポリゴンミラー14、トロイダルレンズ120等を具備している。なお、これらの光学系は例示であり、複数ビームによる感光体(被走査面)への走査を可能にする構成である。もちろん、液晶素子、旋光手段などを具備しているが、ここでは、図を煩雑を避けるため図示を省略している。光走査装置20’についても上記光走査装置20と全く同じ構成を具備している。
【0108】
このように、光走査装置20、20’を主走査方向に並列して配備し、有効書込幅を分割して走査する構成としている。液晶素子を利用してビームスポット位置を副走査方向に可変することで、図15に示す分割走査の繋ぎ部18近傍でのビームスポット位置のずれ(初期調整時、環境/経時変動)を補正することができる。ここでのビームスポット位置ずれの補正は、副走査方向のみ(すなわち走査線位置)である(請求項14)。本例によれば、分割走査型画像形成装置において各ステーション間の繋ぎ部のビームスポット位置を一致させ、高品位な出力画像を得る。
【0109】
このように走査光学系を並列して配備することにより、有効書込幅を大きくできる。また、同じ有効書込幅であれば、光学素子、偏向器を小型化でき、メカ公差や温度変動によるビームウエスト位置変動が小さくなり、波面収差が低減できる。結果として高品位な出力画像を得ることが可能となる。
【0110】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、旋光手段を用いて光ビームの偏光面を回転させ、レーザビームの偏光面と液晶素子の光軸を一致させることにより、液晶素子での光路偏向(レーザビームを微小角度偏向すること)を効率よく行ない、被走査面上のビームスポット位置を可動とし、調整可能となる。
【0111】
請求項2記載の発明では、旋光手段として小型、低コストな1/2波長板を用いることで、光走査装置の大型化、高コスト化を防止することができる。請求項3記載の発明では、1/2波長板を回転調整可能としているため、より確実にレーザビームの偏光面を所定の角度だけ回転させて、液晶素子の光学軸の方向に一致させることができる。
【0112】
請求項4記載の発明では、副走査断面内で光路偏向するため、被走査面上のビームスポット位置を実質的に副走査方向にのみ位置調整可能であり、副走査方向の位置ずれに起因する諸問題を解消する。
【0113】
請求項5記載の発明では、偏向器としてのポリゴンミラーを回転させるポリゴンモータの回転速度を増加させることなく、画像形成の高速化、画質の高密度化を容易に達成することができる。
【0114】
請求項6記載の発明では、半導体レーザアレイを傾けて配置することで、組み合わされる光走査装置(光走査光学系)の倍率によらず、所望のビームピッチを得ることができる。
【0115】
請求項7記載の発明では、偏光を利用したビーム合成手段(偏光ビームスプリッタ:PBS)を用いてビーム合成を行なうため、ビーム合成手段でのエネルギ損失を抑制することができる。
【0116】
請求項8記載の発明では、光ビームの偏光面の向きに依存することなくビーム合成が可能であり、液晶素子とビーム合成プリズムの間に1/2波長板等の旋光手段を配設する必要がなく、部品点数の削減による低コスト化を図ることが可能となる。
【0117】
請求項9記載の発明では、高品位な出力画像が得られる画像形成装置を提供することができる。
【0118】
請求項10記載の発明では、高品位な出力画像が得られる画像形成装置を提供するため、経時や温度変化に伴う(同一の感光手段上の)走査線間隔の変動を補正することで高品位の画像を得る。
【0119】
請求項11記載の発明では、画像密度の異なる2つの画像形成機能を切り替え可能な画像形成装置においては、その2つの機能をモード変換する時の画素密度切替が可能となる。
【0120】
請求項12記載の発明では、タンデム型カラー画像形成装置において高品位な出力画像を得るため、各ステーション間の書込開始位置(紙搬送方向)を一致させることが可能である。
【0121】
請求項13、14記載の発明では、分割走査型画像形成装置において各ステーション間の繋ぎ部のビームスポット位置(走査線位置)を一致させ、高品位な出力画像を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光走査装置の構成を説明した斜視図である。
【図2】回転調整手段の概略正面図である。
【図3】回転調整手段の要部断面図である。
【図4】1/2波長板による直線偏光の回転について回転前を模視的に説明した図である。
【図5】1/2波長板による直線偏光の回転について回転後を模視的に説明した図である。
【図6】半導体アレイを発光点の配列と共に示した正面図である。
【図7】被走査面でのビームスポット配列を拡大して説明した図である。
【図8】ビーム合成プリズムによるビーム合成を様子を説明した光走査装置の要部斜視図である。
【図9】ビーム合成プリズムによるビーム合成を様子を説明した光走査装置の要部構成図である。
【図10】直線偏光の振動方向を説明した図である。
【図11】ビーム合成プリズムによるビーム合成を様子を説明した光走査装置の要部構成図である。
【図12】4ビーム合成を行なう様子を説明した光走査装置の要部構成図である。
【図13】ハーフミラーを用いたビーム合成プリズムによるビーム合成を様子を説明した光走査装置の要部構成図である。
【図14】タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を説明した斜視図である。
【図15】複数の光走査装置を主走査方向に配置した画像形成装置の概略構成図である。
【図16】液晶光学デバイスの断面図である。
【図17】電極パターンの模視的な拡大平面図である。
【図18】ネマティック液晶の電気工学的特性を示した図である。
【図19】位相分布を例示した図である。
【符号の説明】
22a、22b、22c、22−1A、22−1B、22−1C、22−1D、22−2 1/2波長板
43a、43b 液晶素子
Claims (14)
- 半導体レーザから出射した光ビームを用いて被走査面上を走査する光走査装置において、
被走査面上の光ビーム位置を変えることのできる液晶素子と、
光ビームの偏光面を回転する旋光手段とを備えたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1記載の光走査装置において、
前記旋光手段として1/2波長板を用いていることを特徴とする光走査装置。 - 請求項2記載の光走査装置において、
前記1/2波長板は、回転調整手段に保持されていて、略光軸回りに回転調整可能であることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の光走査装置において、
被走査面上で光ビーム位置を変える手段として液晶素子を用い、該液晶素子の副走査断面内にて光路を偏向することにより、被走査面上の光ビーム位置を可変としたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の光走査装置において、
前記半導体レーザは、複数の発光点を有する半導体レーザアレイであることを特徴とする光走査装置。 - 請求項5記載の光走査装置において、
前記半導体レーザアレイは、出射ビームの略光軸回りに傾けて配置されることを特徴とする光走査装置。 - 請求項4記載の光走査装置において、
少なくとも2つの半導体レーザから出射した2つ以上の光ビームを、偏光ビームスプリッタ(PBS)面を用いて合成した後、前記被走査面上を走査するように構成されていて、
前記液晶素子から出射する光ビームが、前記偏光ビームスプリッタ(PBS)面に対しS偏光又はP偏光となるように、前記液晶素子が配置されていることを特徴とする光走査装置。 - 請求項4記載の光走査装置において、
少なくとも2つの半導体レーザから出射した2つ以上の光ビームを、ハーフミラーを用いて合成した後、前記被走査面上を走査することを特徴とする光走査装置。 - 光走査装置によって静電潜像が形成される像担持体と、静電潜像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、
前記請求項1乃至8の何れかに記載の光走査装置を用いていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9記載の画像形成装置において、
前記光走査装置は複数の光ビームで前記像担持体を走査する構成であり、
前記像担持体上での走査線間隔を調整可能としたことを特徴とするマルチビーム型の画像形成装置。 - 請求項9記載の画像形成装置において、
前記光走査装置は複数の光ビームで前記像担持体を走査する構成であり、
画素密度切替可能であることを特徴とするマルチビーム型の画像形成装置。 - 請求項9記載の画像形成装置において、
前記像担持体が複数設けられていて、前記光走査装置は複数の光ビームで前記複数の各像担持体を走査することができ、
前記各像担持体間の書込開始位置ずれの補正が可能であることを特徴とするタンデム式の画像形成装置。 - 請求項9記載の画像形成装置において、
一つの像担持体に対し、複数の光走査装置が主走査方向に直列に配置されていて、主走査方向での前記各光走査装置による走査光の繋ぎ部近傍でのビームスポット位置ずれの補正が可能であることを特徴とする分割走査型の画像形成装置。 - 請求項13記載の分割走査型の画像形成装置において、
前記走査光の繋ぎ部近傍でのビームスポット位置ずれの補正は、副走査方向に行うことを特徴とする分割走査型画像形成装置。
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