JP2004183040A - Nbスパッタリングターゲットおよびその製造方法、並びにそれを用いた光学薄膜、光学部品 - Google Patents

Nbスパッタリングターゲットおよびその製造方法、並びにそれを用いた光学薄膜、光学部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2004183040A
JP2004183040A JP2002350678A JP2002350678A JP2004183040A JP 2004183040 A JP2004183040 A JP 2004183040A JP 2002350678 A JP2002350678 A JP 2002350678A JP 2002350678 A JP2002350678 A JP 2002350678A JP 2004183040 A JP2004183040 A JP 2004183040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
sputtering target
target
thin film
variation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002350678A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4928706B2 (ja
Inventor
Koichi Watanabe
光一 渡邊
Yukinobu Suzuki
幸伸 鈴木
Takashi Ishigami
隆 石上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002350678A priority Critical patent/JP4928706B2/ja
Publication of JP2004183040A publication Critical patent/JP2004183040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4928706B2 publication Critical patent/JP4928706B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Extrusion Of Metal (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】所定の不純物の量を低減すると共に分散状態のバラツキを抑制したNbスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】ターゲット中に含まれるAl,Si,Ge,Mgの総和が100ppm以下(0含む)であり、かつC,O,N,F,Sの総和が300ppm以下(0含む)であるNbスパッタリングターゲット。また、各元素のバラツキを30%以下に抑える。これにより、得られる酸化ニオブ膜の屈折率のバラツキを1%以下に抑えることができる。また、熱間押し出し加工を用いると製造性が向上する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Nbスパッタリングターゲットおよびその製造方法、並びにそれを用いた光学薄膜、光学部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のディスプレイ分野の進展には、著しいものがある。その初期から今日まで支えてきたものは、無論ブラウン管である。一方、最近では、新しいディスプレイとしてその存在感を大きく示しているのが、液晶表示素子(LCD)であり、携帯電話やパソコンのモニター、更には家庭用テレビやモバイル機器のモニターと勢力分野を急速に拡大している。その他、プラズマディスプレイ(PDP)は、大型サイズ、32インチ以上の実用化が進んでいる。これらのディスプレイに共通することとして、軽くて薄い特徴が挙げられる。ブラウン管の場合、構造上どうしても薄くする構造ができないため、ある程度のスペースを要するが、上記ディスプレイは薄形化が図れるため壁にかけることも可能とされている。
【0003】
LCDやPDPなどのディスプレイは、人間がそれを見て情報を読み取るものであるから、当然見やすさが第一に要求される。このため、背景の映り込みによりコントラストを下げる原因となる画面の表面反射を抑制することが必要とされている。そこで、ディスプレイの表面には反射防止膜などの光学薄膜が設けられている。
反射防止膜は、高低の屈折率の異なる薄膜を光学設計により交互に積層することで、反射光を干渉させて反射率を減衰させるメカニズムである(特開2001−116921号公報:特許文献1参照)。成膜方法は、蒸着法やゾル・ゲル法が主な手法であるが、最近では、生産能力と膜厚の制御性の観点からスパッタ法が採用されてきている。高屈折率の材料としては、酸化チタン(TiO2)、低屈折率の材料では酸化珪素(SiO2)が挙げられるが、最近では、高屈折率の薄膜として酸化ニオブ(Nb2O5)が取り上げられてきている。
【0004】
酸化ニオブ薄膜の成膜方法は、▲1▼Nbターゲットを用いて、ArとO2の混合ガスによる反応性スパッタ法、▲2▼予めNb膜を形成した後にプラズマ処理等により酸化させる手法、その他▲3▼酸化ニオブターゲットを高周波スパッタ法(RFスパッタ法)で成膜する方法などが挙げられる。一例として、特開2001−3157号公報(特許文献2)参照。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−116921号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−3157号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平6−136523号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、▲3▼高周波スパッタ法は、電極間に高周波(RF)電圧を印可しなければならないため電源設備が高価である。また、放電電圧が不安定であるため成膜条件を均一に保つことが難しい。
【0009】
また、▲2▼Nb膜を酸化する方法では、Nb膜の表面は酸化できるがNb膜の奥の方まで酸化させようとするとNb膜の下に設けられた他成分の膜もしくは基材に悪影響を与える場合があった。また、Nb膜成膜後にプラズマ等の酸化処理を行うため、製造工程が煩雑になり製造コスト増加の要因となる。
【0010】
そのため、▲1▼Nbターゲットを用いた反応性スパッタ法が生産性の観点から最も好ましい成膜方法であった。一方、反射防止膜は、幾つもの薄膜を積層するため、一つの層(膜)の屈折率がばらついてしまうと、最終製品として、所望の光分波効果を得ることができない問題がある。現在は、光通信用の光フィルターとして、高低の屈折率の薄膜を120層以上積層させた製品が試みられているが、その歩留まりは低く、問題となっている。現在は、面内の屈折率のバラツキは、3%程度であるが、更にバラツキを抑制させる必要があると考えられている。
このため、安価な反応性スパッタ法が適用でき、屈折率のバラツキの少ない酸化ニオブ膜を得ることのできるNbスパッタリングターゲットが求められていた。
【0011】
従来のNbスパッタリングターゲットは、例えば特開平6−136523号公報(特許文献3)にあるような焼結法が主であった。焼結法では、金型内にNb粉末を充填することから、そこから不純物を取り除くことが難しく各種不純物元素の量を減らすことは困難であった。不純物元素の多いNbスパッタリングターゲットで反応性スパッタ法を行うと屈折率の大きい酸化ニオブ膜しか得られないと言った問題が生じていた。
【0012】
本発明は、このような課題に対処するためになされたもので、反応性スパッタ法であっても均一な酸化ニオブ膜が得られるスパッタリングターゲットおよびその製造方法を提供するものである。また、本発明のNbスパッタリングターゲットをスパッタリングすることにより成膜された酸化ニオブ膜からなる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を提供するものである。本発明の好ましい光学薄膜は屈折率のバラツキを1%以下にできることからLCDやPDPなどのディスプレイと言った光学部品に好適な光学薄膜および光学部品を提供可能とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のNbスパッタリングターゲットは、請求項1に記載したように、Nbターゲット中に含まれるAl,Si,Ge,Mgの総和が100ppm以下であり、かつC,O,N,F,Sの総和が300ppm以下であることを特徴とするものである。
また、ターゲット中に含まれるAl,Si,Ge,Mgの個々の元素のバラツキが30%以下であることが好ましい。また、C,O,N,F,Sの個々の元素のバラツキが30%以下であることが好ましい。
【0014】
また、本発明の光学薄膜は請求項1等に記載のNbスパッタリングターゲットをスパッタすることに得られた酸化ニオブ膜からなることを特徴とする。また、本発明の光学部品は、前記光学薄膜を具備することを特徴とするものである。
本発明においては、Nbスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット中に含まれる特定元素の含有量とそのバラツキを制御することにより、成膜後の酸化ニオブ膜の屈折率のバラツキを抑えることを可能にしたものである。
また、本発明のNbスパッタリングターゲットは反応性スパッタ法によって成膜することが可能であることから製造コストを抑制することができる。また、反応性スパッタ法を用いることにより、成膜後の酸化ニオブ膜に必要以上の熱処理(プラズマ等による酸化処理)を施す必要がないので、酸化ニオブ膜以外の膜と積層した積層膜を具備した光学部品において酸化ニオブ膜以外の膜または基材へ悪影響を無くすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施するための形態について説明する。
本発明のNbスパッタリングターゲットは、Al(アルミニウム),Si(珪素),Ge(ゲルマニウム),Mg(マグネシウム)の総和が100ppm以下であり、かつC(炭素),O(酸素),N(窒素),F(フッ素),S(硫黄)の総和が300ppm以下であることを特徴とするものである。
ターゲット中のAl、Si、Ge、Mgの含有量が100ppmを超えると、成膜後の酸化ニオブ膜中にもこれら元素が混入してしまい、例えば、光学部品に用いるために酸化ニオブ膜以外の膜と積層したときに酸化ニオブ膜の前後の膜に拡散し屈折率に悪影響を与えてしまう。
【0016】
光学部品に用いる一例として、高屈折率膜として酸化ニオブ膜、低屈折率膜として酸化珪素膜を積層した積層膜からなる反射防止膜が挙げられる。Al,Si,Geは酸化珪素膜への拡散係数が高いため、酸化珪素膜中に進入し、酸化珪素が本来有する屈折率を上昇させてしまう。光学部品において高屈折率膜と低屈折率膜を10層以上、さらには100層以上の多層化して使用する場合もあり、上記元素の拡散による影響を低減することは重要である。
【0017】
また、Mgは、酸化ニオブ膜中でF(フッ素)と化合物を形成し、酸化ニオブ膜の屈折率を低下させる現象を引き起こすため含有量は少ない方がよい。
本発明では成膜後の膜の屈折率への影響を考慮してAl、Si、Ge、Mgの総含有量が100ppm以下、さらに好ましくは80ppm以下と少ない方が好ましい。Al、Si、Ge、Mgの総含有量はゼロ(0ppm=「検出限界以下」含む)であることが最も好ましいが、原料や製造工程中の不純物として混入することから工業的にみてこれら元素をゼロにすることは難しく、また可能であったとしてもコストアップにつながることから、総含有量の下限は10ppm程度が目安となる。
【0018】
また、個々の元素でみるとAlは10ppm以下、Siは10ppm以下、Geは15ppm以下、Mgは10ppm以下であることが好ましい。
また、ターゲット全体のAl,Si,Ge,Mgのバラツキは30%以下が好ましく、さらに好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下である。Al,Si,Ge,Mgのバラツキとは、個々の元素のバラツキを示すものとする。前述のようにAl,Si,Ge,Mgは成膜後の酸化ニオブ膜および/または酸化ニオブ膜の前後の膜において屈折率に影響を与えるものであるが、残存量(含有量)をゼロにすることは製造工程を煩雑にしコストアップの要因にもなることから工業的に見て必ずしも好ましいこととは言えない。そこで本発明では総量を100ppm以下にすると共にバラツキを30%以下に抑えることによりこれら元素の悪影響を低減できることを見出したのである。Al,Si,Ge,Mgの個々の元素のバラツキを30%以下にすることにより、個々の元素による屈折率への影響を均等にすることができ、成膜後の酸化ニオブ膜の屈折率のバラツキを低減することを可能としたものである。
【0019】
また、本発明のNbスパッタリングターゲットはO(酸素)、N(窒素)、C(炭素)、F(フッ素)、S(硫黄)の総含有量を300ppm以下にすることを特徴とするものである。余剰のOは、酸化ニオブ膜と酸化珪素膜との界面に集まり、珪酸化ニオブ(NbSiO)などの化合物を形成し、体積膨張によって膜剥がれの原因となる。一方、C,N,Sは、酸化ニオブ膜中でNbおよび不純物金属元素と窒化物、炭化物、硫化物を形成し、酸化ニオブ本来の屈折率へ悪影響を及ぼす。Fは、前述のMgの記載と同様、フッ化マグネシウム(MgF)を形成し、屈折率低下を引き起こす。
また、本発明においてO,N,C,F,S元素はゼロ(検出限界以下含む)であることが最も好ましいが、生産性やコストと言った観点から、総量の下限はは80ppm程度が目安となる。また、個々の元素でみると、Oは100ppm以下、Nは100ppm以下、Cは50ppm以下、Fは1ppm以下、Sは1ppm以下が好ましい。
【0020】
また、O,N,C,F,Sの個々の元素のバラツキは30%以下であることが好ましい。さらに好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下である。個々の元素のバラツキを抑えることにより、これら元素が含まれていることにより起こる不具合(屈折率等の変化)を均質化することができ、成膜後の酸化ニオブ膜および酸化珪素膜等との積層膜の特性のバラツキを抑えることができる。
【0021】
なお、本発明のNbスパッタリングターゲットは、上記Al,Si,Ge,Mg、O,N,C,F,S以外の含有元素が1質量%以下含有されていてもよいものとする。言い換えれば、本発明のNbターゲットはNb純度99.0質量%以上の高純度Nbターゲットであると言える。Al,Si,Ge,Mg、O,N,C,F,S以外の含有元素としては、Ta、Ti、Hf、Fe、Ni、Cr、Cu、Na、Kなどが挙げられこれら元素はNb原料粉中の不純物や製造工程中に不可避的に含まれてしまう不純物として含有されてしまうことが多い。これら不純物は少ないことがより好ましく、好ましくは0.5質量%以下である。なお、これら不純物は成膜後の酸化ニオブ膜において屈折率への影響が少ないことからターゲット中のバラツキは任意である。
【0022】
ここで、本発明のAl,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,Fのターゲット中の含有量とそのバラツキの測定方法について説明する。図1に示す様に、例えば円盤状のターゲットの中心部(位置1)と、中心部を通り円周を均等に分割した4本の直線状の外周近傍位置(位置2〜9)及びその1/2の距離の位置(位置10〜17)から、それぞれ長さ10mm、幅10mm、の試験片を採取する。これら17点の試験片について、Al,Si,GeMgは、ICP−AES(結合プラズマ原子発光分光分析)により、個々の元素について測定した値とする。C,O,N,S,Fは、の不活性ガス融解・赤外線吸収法(LECO社製装置)により、個々の元素について測定した値とする。これらの各々の元素について17点測定の平均値をとり、その平均値を合計した値を総含有量(総和)とする。
【0023】
具体的には、Al含有量の平均値+Si含有量の平均値+Ge含有量の平均値+Mg含有量の平均値=Al,Si,GeMgの総含有量(総和)であり、O含有量の平均値+C含有量の平均値+N含有量の平均値+S含有量の平均値+F含有量の平均値=O,C,N,S,Fの総含有量(総和)となる。
さらに、ターゲット全体としてのAl,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,F個々の元素含有量のバラツキは、上記した17点の試験片から求めた含有量の最大値および最小値から、{(最大値−最小値)/(平均値)}×100(%)の式に基づいて求めた値を示すものとする。
【0024】
次に本発明のNbスパッタリングターゲットの製造方法について説明する。本発明のNbスパッタリングターゲットは、Al,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,Fの総含有量やバラツキが所定の範囲であれば製造方法は限定されるものではないが、好ましい製造方法の一例は以下の通りである。
【0025】
好ましい製造方法は、電子ビーム溶解法(EB溶解法)を複数回行うことにより得られたNbインゴットを作製する工程、該インゴットを熱間押出加工することによりNb板材を作製する工程、該Nb板材を機械加工することにより所定形状のスパッタリングターゲットを得る工程を具備する製造方法である。また電子ビーム溶解法の回数が5回以上であることが好ましく、熱間押出加工の際に、保護膜を設けたNbインゴットを用いることが好ましい。
【0026】
まず、本発明の製造方法の特徴は、EB溶解を複数回行うことによりNbインゴットを作製することである。EB溶解を複数回行うことにより、Nbの純度を上げることができる。EB溶解の回数はNb原料粉の純度にもよるがNb純度が99.0質量%未満のNb原料粉の場合はEB溶解2〜3回でNb純度99.0〜99.6質量%程度、5回で99.7質量%以上の高純度Nbインゴットを作製することができる。また、EB溶解前のNb原料粉の純度がNb99.0質量%以上の場合はEB溶解の回数は2回(以上)であってもよい。
【0027】
また、EB溶解を1×10 Pa以下の真空中で行うことが好ましい。真空中でEB溶解を行うことにより、EB溶解中にO、N等大気中の成分がNbインゴット中に取り込まれるのを防ぐと共に、Al,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,Fをガス成分として除去し易くなる。Nbインゴットのサイズは任意であるが、例えば直径200〜500mmの円柱状インゴットであれば熱間押出加工を行い易い。
【0028】
次に、所定のEB溶解で得られたNbインゴットを熱間押出加工することによりNb板材を作製する工程を行う。熱間押出加工を採用することにより結晶方位のバラツキを抑制することができる。結晶方位のバラツキを抑制することにより、結晶の3重点に集まり易い不純物元素(Al,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,Fなど)のバラツキを均質化し易くなる。
また、熱間押出加工を行うことにより長さ1m以上の長尺のNb板材を作製することも可能である。また、熱間押出加工を行う際はNbインゴットを粉砕した粉砕粉をキャン材に入れて行う方法を適用することも可能である。
【0029】
熱間押出加工時の熱処理温度は、600℃〜1200℃であることが好ましい。600℃未満では、変形抵抗が大きすぎるため、所望のサイズを得ることができない。一方、1200℃を超えると、板材の再結晶化が進行しすぎて、結晶粒径が粗大化してしまい、ワレやクラックの発生の原因となる。熱間押出しの雰囲気は、真空中、大気中、Ar雰囲気中などが挙げられる。
また、熱間押出加工のより好ましい条件としては、Nbインゴットの外周に酸化防止剤を塗布することや、NbインゴットをSUSなどのキャン材で封じて処理ことが挙げられる。酸化防止剤としては、SiOなどのガラス成分が挙げられる。酸化防止剤をNbインゴットの周囲に塗布することにより、熱間押出加工中にNbインゴットが必要以上に酸化されるのを防止することができる。特に、分解温度が1200℃以上のガラス成分を用いるのが効果的である。分解温度が1200℃以上のガラス成分であれば、Nbインゴット中にSiやOを必要以上に侵入させないで済む。また、仮に侵入したとしても表面部分だけであるため表面研磨などの機械加工で十分除去できる。また、SUSなどのキャン材も酸化防止膜同様にNbインゴットが必要以上に酸化されてしまうのを防止することができる。
【0030】
また、得られたNb板材は必要に応じ、歪取り熱処理を施しても良い。歪取り熱処理温度は、1000℃〜1400℃、時間は、5時間以上、真空雰囲気中が好ましい。真空度は1×10−2Pa以下、昇温速度:20℃/min以下の条件であれば歪をより除去できる。また、この歪取り熱処理を行うことにより結晶粒径のバラツキを制御することができる。結晶粒径のバラツキを制御することにより、結晶の3重点に集まり易い不純物元素(Al,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,Fなど)のバラツキを均質化し易くなる。
【0031】
次に、得られたNb板材に必要に応じ表面研磨、鍛造、圧延等の機械加工を行い形状を整えることによりNb素材を作製する。このNb素材がターゲットのサイズとして適用できる場合は、そのままターゲットとして用いる。
また、Nb素材が大型の場合は、打抜き加工や切出し加工等の機械加工を用いてターゲットを作製してもよい。例えば、打抜き加工を用いれば、図2に示したように一枚のNb素材18から複数個のNbターゲット19を打抜くことができ製造性を向上させることができる。なお、機械加工によりできるNbくずは、前述のEB溶解工程のNb原料粉として再利用することも可能である。
【0032】
このようにして得られたNbターゲットを、必要に応じバッキングプレートと接合してもよい。バッキングプレートは、Al、Cu、Moまたは各合金の少なくとも1種が好ましく、接合方法はソルダー(半田)接合、もしくは拡散接合が挙げられる。
本発明の好ましい製造方法では、EB溶解法を複数回行うことによりNbの純度を高めることができる。例えば、焼結法では、純度を高めるためには最初から高純度のNb原料粉を用いる必要があるが、酸化ニオブ膜等の光学薄膜に用いる際に重要となるAl,Si,Ge,Mg,O,C,N,S,Fの量が最初から目的の値となっている原料粉を調達することは難しい。
【0033】
また、熱間押出加工を採用することによりターゲットの製造性を向上させることができる。特に熱間押出加工により大型のNb板材を作製することにより、一枚の板材から複数個のターゲットを得ることができる。また、歪取り熱処理を施すことにより不純物のバラツキをより均質化できる。例えば、冷間押出加工やその後に歪取り熱処理を行わないと結晶粒径または結晶方位のバラツキが抑えれないため結果的に不純物のバラツキを抑制することは難しい。
また、EB溶解法を用いることによりNb板材からターゲットを打抜いた後に残されるNbくずを再利用することも可能である。一方、焼結法では、一度焼結したNb材からでたNbくずを再度焼結原料粉に用いたとしても原料粉同士で均質性を欠くことから均質なNbターゲットを作製することはできない。
【0034】
本発明では、以上のようなNbスパッタリングターゲットをスパッタリングすることにより光学薄膜を得ることができる。光学薄膜としては、酸化ニオブ膜が挙げられる。酸化ニオブ膜を得る方法としては、スパッタ雰囲気中に酸素を導入する反応性スパッタ法が好ましい。
【0035】
酸化ニオブ膜などの光学薄膜は光学部品に適用することができる。光学部品の一例としてディスプレイ用の反射防止膜が挙げられる。ディスプレイ用の反射防止膜は高屈折率膜と低屈折率膜を交互に積層した積層膜を用いる。本発明の酸化ニオブ膜は屈折率に悪影響を与える所定の不純物量およびバラツキを低減していることから積層膜とした場合であっても、光学薄膜の屈折率のバラツキを抑えることができる。光学部品としては、例えば図3に示したように基材22上に高屈折率膜(酸化ニオブ膜)20と低屈折率膜(酸化珪素膜)21を交互に10層以上、さらには100層以上と多層化した積層膜を用いることが多いが、このような多層化した積層膜であっても本発明の光学薄膜(酸化ニオブ膜)は屈折率のバラツキを抑制することができる。光学部品の他の例としては、光学フィルター、プリズムなどが挙げられる。
【0036】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
純度99.0質量%のNb原料粉に2回EB溶解(真空度10 Pa以下)行ってNbインゴット(Φ210mm)を作製した。インゴットの外周を切削して、酸化防止剤(ガラス)を外周全面に塗布する。この材料を900℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出し法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmのNb板材を作製した。
この板材を、真空熱処理炉で1100℃×5hr、1×10 Paの真空下で歪取り熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズを打抜き加工等を施してNbターゲットを作製した。得られたNbターゲットはソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて実施例1にかかるNbスパッタリングターゲットとした。
【0037】
このようにして得たNbスパッタリングターゲットを用いて、スパッター方式:基板・ターゲット距離=60mm、背圧:1×10−5(Pa)、出力DC:5(kW)、Ar:5sccm、O:50sccmの条件下で、基板上に膜厚300nmの酸化ニオブ膜を作製することにより実施例1にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品とした。なお、該基板は、Φ80mm*厚さ1.1mmのガラス基板上に予め酸化珪素膜100nmを形成させたものを使用した。
【0038】
(実施例2)
純度99.0質量%のNb原料粉に2回EB溶解(真空度10 Pa以下)行ってNbインゴット(Φ210mm)を作製した。インゴットの外周を切削して、SUS材を用いて真空キャニングした。このキャニングした材料を1100℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出し法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmの板材を作製する。この板材を、真空熱処理炉で1100℃×5hr、1×10 Paの真空下で歪取り熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズに打抜き加工等を施してNbターゲットを作製した。得られたNbターゲットを、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、実施例2にかかるNbスパッタリングターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により実施例2にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0039】
(実施例3)
純度99.0質量%のNb粉末を5回EB溶解を行ってインゴット(Φ210)を作製した。インゴットの外周を切削して、酸化防止剤(ガラス)を外周全面に塗布する。この材料を800℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出し法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmの板材を作製する。この板材を、真空熱処理炉で1100℃×5hr、1×10 Paの真空下で歪取り熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズに打抜き加工等を施してNbターゲットを得た。得られたNbターゲットを、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、実施例3にかかるNbスパッタターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により実施例3にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0040】
(実施例4)
純度99.5質量のNb原料粉を5回EB溶解行ってインゴット(Φ210)を作製した。このインゴットを用いて、径方向への加工率:52%と設定して、絞め鍛造を実施し、Φ110×220mmの素材を作製した。この素材を、熱処理温度×時間:1400℃×10hr、排気真空度:5×10 Pa、昇温速度:10℃/minの条件で熱処理を実施した。得られた素材からΦ110×40mmのサイズを切断して、厚さ方向への加工率を57%と設定し、すえ込み鍛造を行って、Φ150×20mmの素材を作製した。得られた素材を、熱処理温度×時間:1500℃×10hr、排気真空度:5×10−3Pa、昇温速度:10℃/minの条件で歪取り熱処理を実施した。この処理によって得られた素材を、厚さ方向の加工率:50%、一回の圧延率を5%に設定して、冷間圧延を行ない、Φ200×10mmの素材を作製した後、熱処理温度×時間:1400℃×10hr、排気真空度:1×10−1Pa、昇温速度:5℃/minの条件下で熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズに加工して、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、実施例4にかかるNbスパッタターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により実施例4にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0041】
(実施例5)
純度99.5質量%のNb原料粉末を、さらに4回EB溶解行ってインゴット(Φ210)を作製した。このインゴットをハンマーミルで粉砕し、分級して150μm以下のNb粉末(粉砕粉)を作製した。この粉末(粉砕粉)をSUSキャン材に真空封じした。この真空封じ材料を1000℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出加工法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmの板材を作製する。この板材を、真空熱処理炉で1100℃×5hr、3×10−4Paの真空下で歪取り熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズに加工して、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、実施例5にかかるNbスパッタリングターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により実施例5にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0042】
(比較例1)
純度99.0質量%のNb原料粉を用いて1回のEB溶解によりNbインゴットを得た。このNbインゴットに、酸化防止剤を外周全面に塗布する。この材料を700℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出し法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmの板材を作製する。この板材を、真空熱処理炉で1100℃×5hr、1×10−3Paの真空下で熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズを加工して、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、比較例1にかかるNbスパッタリングターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により比較例1にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0043】
(比較例2)
熱間押出加工後の歪取り熱処理を行わない以外は比較例1と同様の方法で作製し、比較例2にかかるNbスパッタリングターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により比較例2にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0044】
(比較例3)
純度99.5質量%のNb原料粉を用いて1回のEB溶解によりNbインゴットを作製した。Nbインゴットに酸化防止剤を外周全面に塗布する。この材料を900℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出加工法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmの板材を作製した。この板材を、真空熱処理炉で600℃×5hr、1×10−3Paの真空下で歪取り熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズを加工して、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、比較例3Nbスパッタリングターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により比較例3にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0045】
(比較例4)
純度99.5質量%のNb原料粉用いて1回のEB溶解により得たNbインゴット用いる以外は実施例4と同様の方法で作製したものを比較例4にかかるNbスパッタリングターゲットとして用意した。
その後、実施例1と同様の方法により比較例4にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0046】
(比較例5)
純度99.7質量%のNb原料粉を用いて、SUSキャン材に真空封じした。この材料を1000℃に加熱して2000トンの圧力を付加して熱間押出加工法により幅140mm、長さ5000mm、厚み15mmの板材を作製する。この板材を、真空熱処理炉で700℃×5hr、3×10−4Paの真空下で歪取り熱処理を実施した。得られた板材からΦ120×6mmのサイズに加工して、ソルダー接合法を用いて無酸素銅製バッキングプレートと接合させて、比較例5のNbスパッタターゲットを得た。
その後、実施例1と同様の方法により比較例5にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0047】
(比較例6)
純度99.7質量%のNb原料粉を金型に充填して、1100℃で焼結することによりNb焼結体を得た。これをΦ120×6mmのサイズに加工して比較例6にかかるNbスパッタリングターゲットを作製した。
その後、実施例1と同様の方法により比較例4にかかる光学薄膜およびそれを用いた光学部品を作製した。
【0048】
上記のような実施例1〜5、比較例1〜6にかかるNbスパッタリングターゲットに対して、Nbの純度、Al,Si,Ge,Mgの総和、C,O,N,F,Sの総和、さらにバラツキを測定した。
スパッタターゲット中のNbの純度は、質量%で100−(Ta+Ti+Hf+Fe+Ni+Cr+Cu+Na+K)により求めた。(Ta+Ti+Hf+Fe+Ni+Cr+Cu+Na+K)の各元素はNb原料粉(Nb鉱石)中に含まれている可能性の高い元素である。また、Al,Si,Ge,Mgの総和、C,O,N,F,Sの総和、さらにバラツキは前述の通りICP−AES(結合プラズマ原子発光分光分析)、や不活性ガス融解・赤外線吸収法(LECO社製装置)を用いて測定した。
【0049】
また、各光学薄膜についてはエリプソ分光光度計を用いて、屈折率を測定し、基板内の屈折率バラツキを以下の方法で算出した。
基板の中心部(位置1)と、中心部を通り円周を均等に分割した4本の直線状の外周近傍位置(位置2〜9)及びその1/2の距離の位置(位置10〜17)を測定し屈折率を得る。これら17点の屈折率の最大値および最小値から、{(最大値−最小値)/(平均値)}×100(%)の式に基づいて求めた値をバラツキ値として求めた。
その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 2004183040
【0051】
表1から分かる通り、本実施例にかかるNbスパッタリングターゲットはAl,Si,Ge,Mgの総和、C,O,N,F,Sの総和、さらにバラツキは所定の範囲内である。そのため、得られた各光学薄膜の屈折率のバラツキも小さなものであった。
それに対し、比較例にかかるNbスパッタリングターゲットは本発明の好ましい構成を具備していないことから、得られた各光学薄膜の屈折率のバラツキは大きかった。
【0052】
(実施例6〜8、比較例7)
実施例1、実施例3、実施例5のNbスパッタリングターゲットを用いて、酸化ニオブ膜と酸化珪素膜を交互に合計120層積層した積層膜を具備する光学部品を形成し、それぞれ実施例6、実施例7、実施例8にかかる光学部品を用意した。比較例7として比較例1のターゲットを用いて作製したものを用意した。
各光学部品の光学薄膜(積層膜)の屈折率のバラツキを実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 2004183040
【0054】
表2から分かる通り、本実施例にかかる光学部品は100層以上の多層膜にしたとしても屈折率のバラツキを抑えることができることが判明した。
【0055】
(実施例9〜11、比較例8)
実施例6〜8および比較例7の光学部品の光学薄膜のサイズをφ300mmと大型化したものを、それぞれ実施例9〜11および比較例8とした。なお、Nbターゲットのサイズはφ400mmに代える以外は実施例1,3,5、比較例1のものと同様のものを使用した。
各光学部品の光学薄膜(積層膜)の屈折率のバラツキを実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
Figure 2004183040
【0057】
表3から分かる通り、本実施例にかかる光学部品は100層以上の多層膜かつ大型化したとしても屈折率のバラツキを抑えることができることが判明した。
【0058】
【発明の効果】
以上の通り、本発明にかかるNbスパッタリングターゲットおよびその製造方法によれば、Al,Si,Ge,Mgの総和、C,O,N,F,Sの総和、さらにバラツキを所定の範囲内に抑えていることから、成膜後の酸化ニオブ膜(光学薄膜)の屈折率のバラツキを抑えることができる。
また、本発明のNbスパッタリングターゲットを用いれば、安価な反応性スパッタ法により屈折率のバラツキを抑えた光学薄膜が得られることから製造性が良好である。また、本発明の製造方法によれば、熱間押出加工を採用することからターゲットの製造性を向上させることも可能である。
このようなNbスパッタリングターゲットをスパッタすることにより得られた光学薄膜は多層化や大型化したとしても特性を低下させることがないため、それを用いた光学部品の特性や信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるNbスパッタリングターゲットの各成分量を測定するための試験片の採取個所を示す模式図であり、またこのターゲットを使用して形成した膜の特性を測定する個所を示す模式図でもある。
【図2】本発明の製造方法における熱間押出加工後のNb板材からターゲットを採取する一例を示す図である。
【図3】本発明の光学薄膜を多層化した一例を示す図である。
【符号の説明】
1〜17…試験片の採用個所または膜特性の測定個所
18…Nb板材
19…ターゲット
20…高屈折率膜
21…低屈折率膜
22…基材

Claims (9)

  1. Nbスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット中に含まれるAl,Si,Ge,Mgの総和が100ppm以下(0含む)であり、かつC,O,N,F,Sの総和が300ppm以下(0含む)であることを特徴とするNbスパッタリングターゲット。
  2. Nbスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット中に含まれるAl,Si,Ge,Mgの個々の元素のバラツキが30%以下であることを特徴とする請求項1記載のNbスパッタリングターゲット。
  3. Nbスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット中に含まれるC,O,N,F,Sの個々の元素のバラツキが30%以下であることを特徴とする請求項1または2記載のNbスパッタリングターゲット。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のNbスパッタリングターゲットをスパッタすることにより成膜された酸化ニオブ膜からなることを特徴とする光学薄膜。
  5. 屈折率のバラツキが1%以下であることを特徴とする請求項4記載の光学薄膜。
  6. 請求項4または5記載の光学薄膜と酸化ニオブ以外の膜とを積層した積層膜を具備したことを特徴とする光学部品。
  7. 電子ビーム溶解法を複数回行うことにより得られたNbインゴットを作製する工程、該インゴットを熱間押出加工することによりNb板材を作製する工程、該Nb板材を機械加工することにより所定形状のスパッタリングターゲットを得る工程を具備することを特徴とするNbスパッタリングターゲットの製造方法。
  8. 電子ビーム溶解法の回数が5回以上であることを特徴とする請求項9記載のNbスパッタリングターゲットの製造方法。
  9. 熱間押出加工の際に、酸化防止膜を設けたNbインゴットを用いることを特徴とする請求項7または8記載のNbスパッタリングターゲットの製造方法。
JP2002350678A 2002-12-03 2002-12-03 光学薄膜形成用Nbスパッタリングターゲットの製造方法 Expired - Lifetime JP4928706B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002350678A JP4928706B2 (ja) 2002-12-03 2002-12-03 光学薄膜形成用Nbスパッタリングターゲットの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002350678A JP4928706B2 (ja) 2002-12-03 2002-12-03 光学薄膜形成用Nbスパッタリングターゲットの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004183040A true JP2004183040A (ja) 2004-07-02
JP4928706B2 JP4928706B2 (ja) 2012-05-09

Family

ID=32752824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002350678A Expired - Lifetime JP4928706B2 (ja) 2002-12-03 2002-12-03 光学薄膜形成用Nbスパッタリングターゲットの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4928706B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028624A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Nitto Denko Corp 光学用酸化ニオブ薄膜の製造方法
JP2006124836A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hc Starck Inc ニオブ又はタンタルのケイ素含有合金の製造方法及びニオブ又はタンタルを含有する展伸材
JP2006225696A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Toshiba Corp スパッタリングターゲット、高屈折率膜とその製造方法、およびそれを用いた反射防止膜とディスプレイ装置
JP2006274333A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Ngk Insulators Ltd 金属酸化物膜の製造方法および金属酸化物膜
CN102489951A (zh) * 2011-12-03 2012-06-13 西北有色金属研究院 一种溅射用铌管状靶材的制备方法
JP2013133490A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Tokuriki Honten Co Ltd 円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法
WO2014156918A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 Jx日鉱日石金属株式会社 ニオブスパッタリングターゲット
CN115125461A (zh) * 2022-02-22 2022-09-30 宁波江丰电子材料股份有限公司 一种铌靶材及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04218912A (ja) * 1991-03-20 1992-08-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Lsi電極用の高純度モリブデンターゲットの製造方法
JP2001116921A (ja) * 1999-10-15 2001-04-27 Sony Corp 光学部品及びその製造方法並びに光学部品の製造装置
JP2001335923A (ja) * 2000-05-22 2001-12-07 Toshiba Corp スパッタリングターゲット
WO2001096620A2 (en) * 2000-05-22 2001-12-20 Cabot Corporation High purity niobium and products containing the same, and methods of making the same

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04218912A (ja) * 1991-03-20 1992-08-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Lsi電極用の高純度モリブデンターゲットの製造方法
JP2001116921A (ja) * 1999-10-15 2001-04-27 Sony Corp 光学部品及びその製造方法並びに光学部品の製造装置
JP2001335923A (ja) * 2000-05-22 2001-12-07 Toshiba Corp スパッタリングターゲット
WO2001096620A2 (en) * 2000-05-22 2001-12-20 Cabot Corporation High purity niobium and products containing the same, and methods of making the same

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028624A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Nitto Denko Corp 光学用酸化ニオブ薄膜の製造方法
JP4488504B2 (ja) * 2004-07-21 2010-06-23 日東電工株式会社 光学用酸化ニオブ薄膜の製造方法
JP2006124836A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hc Starck Inc ニオブ又はタンタルのケイ素含有合金の製造方法及びニオブ又はタンタルを含有する展伸材
JP2006225696A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Toshiba Corp スパッタリングターゲット、高屈折率膜とその製造方法、およびそれを用いた反射防止膜とディスプレイ装置
JP4619811B2 (ja) * 2005-02-16 2011-01-26 株式会社東芝 スパッタリングターゲット、高屈折率膜とその製造方法、およびそれを用いた反射防止膜とディスプレイ装置
JP2006274333A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Ngk Insulators Ltd 金属酸化物膜の製造方法および金属酸化物膜
CN102489951A (zh) * 2011-12-03 2012-06-13 西北有色金属研究院 一种溅射用铌管状靶材的制备方法
JP2013133490A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Tokuriki Honten Co Ltd 円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法
WO2014156918A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 Jx日鉱日石金属株式会社 ニオブスパッタリングターゲット
JP5837214B2 (ja) * 2013-03-27 2015-12-24 Jx日鉱日石金属株式会社 ニオブスパッタリングターゲット
CN115125461A (zh) * 2022-02-22 2022-09-30 宁波江丰电子材料股份有限公司 一种铌靶材及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4928706B2 (ja) 2012-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9309591B2 (en) Methods of depositing thin films using molybdenum sputtering targets
JP6077102B2 (ja) スパッタリング用チタンターゲット及びその製造方法
JP4793502B2 (ja) 有機el素子の反射電極膜形成用銀合金ターゲットおよびその製造方法
TWI752189B (zh) 具高元素含量的鋁合金及製品
US20060172454A1 (en) Molybdenum alloy
TWI626316B (zh) Sb-Te基合金燒結體濺鍍靶
WO2013145424A1 (ja) 銀系円筒ターゲット及びその製造方法
WO2012046768A1 (ja) Al基合金スパッタリングターゲットおよびその製造方法
WO2019221257A1 (ja) 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット
JP4928706B2 (ja) 光学薄膜形成用Nbスパッタリングターゲットの製造方法
JP2019203194A (ja) 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット
JP2022008503A (ja) 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット
JP4619811B2 (ja) スパッタリングターゲット、高屈折率膜とその製造方法、およびそれを用いた反射防止膜とディスプレイ装置
CN111254396A (zh) 一种钼钨合金溅射靶材的制备方法
KR100734460B1 (ko) 스퍼터링 타깃과 그것을 이용한 Si 산화막의 제조 방법
CN110741106A (zh) 氧化物烧结体及溅射靶
JP4473850B2 (ja) スパッタリングターゲットの製造方法
JP4398691B2 (ja) 酸化膜形成用スパッタリングターゲットとそれを用いたNb酸化膜の製造方法
JP4519431B2 (ja) 酸化膜形成用スパッタリングターゲットとそれを用いた酸化膜の製造方法
WO2020070824A1 (ja) 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット
JP4413503B2 (ja) スパッタリングターゲットとその製造方法
JP2004059965A (ja) スパッタリングターゲットおよびその製造方法
JP2002339031A (ja) モリブデン板材及びその製造方法
WO2022185858A1 (ja) 熱延銅合金板およびスパッタリングターゲット
TW201348459A (zh) 濺射鉬靶材及其製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050428

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050620

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080919

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100916

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101012

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20101210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120213

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4928706

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term