JP2004183000A - 成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板及びその製造方法さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスク - Google Patents
成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板及びその製造方法さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスク Download PDFInfo
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Abstract
【課題】成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板及びその製造方法さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクを提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05%以下、Mn: 0.4%以下、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Al: 0.04%以下、Co:3.5〜6.5%、Ni:31.0〜34.5%、Ni+Co:36〜38%を含有し、残部が実質的にFeから成るFe−Ni−Co系合金薄板であって、常温における0.2%耐力が300MPa以上、フラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差が20MPa以下であり、かつ、前記薄板の平坦度が2mm以下である成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。前記低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られるシャドウマスク。
【選択図】 なし
【解決手段】質量%で、C:0.05%以下、Mn: 0.4%以下、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Al: 0.04%以下、Co:3.5〜6.5%、Ni:31.0〜34.5%、Ni+Co:36〜38%を含有し、残部が実質的にFeから成るFe−Ni−Co系合金薄板であって、常温における0.2%耐力が300MPa以上、フラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差が20MPa以下であり、かつ、前記薄板の平坦度が2mm以下である成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。前記低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られるシャドウマスク。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エッチング加工などを施して使用されるブラウン管シャドウマスクおよびその電子部品用材料とその製造方法に関し、特に17インチ以上の大型ディスプレイや21インチ以上のテレビのシャドウマスク用として成形性と耐衝撃性に優れた極低熱膨張合金薄板及びその製造方法、さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
Fe−36Ni合金等の低熱膨張合金薄板は、室温から100℃付近までの平均熱膨張係数が小さいという特性を活かして、パソコンやテレビのブラウン管のシャドウマスク用素材として使用されている。ここで、シャドウマスクとは、電子ビームを所定の蛍光体に正確に照射するために数十万個以上の微細な孔が開けられた金属薄板であり、素材の熱膨張が大きいと電子ビームによる温度上昇で孔の位置がずれて画質劣化を起こすため、シャドウマスクとしては低熱膨張合金薄板が必要とされる。また、孔の形状や成形後のシャドウマスク形状には非常に高い精度が求められる。
【0003】
上記シャドウマスクは、通常、金属薄板をエッチングによって穿孔したフラットマスクを750℃以上で軟質化焼鈍(プレス前焼鈍)した後、150〜300℃の温間プレス成形を施して得られる。そして、成形後は衝撃による変形を防ぐために高強度であり耐衝撃性が充分であることが必要とされる。しかし、強度が高いと精度の高い成形が困難になるという問題があった。これに対して、例えば、特許文献1では、熱処理を行うことなく良好なプレス成形性が得られるシャドウマスク原板として、Niを30〜45重量%の範囲、耐力が20kg/mm2〜35kg/mm2、かつ伸びが15〜35%であるFe基合金板が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−65598号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載のシャドウマスク原板は、必ずしも、十分な耐衝撃性を与えるものではない。
【0006】
さらに、近年、ブラウン管の大型化、平面化、高輝度化など高画質化が進むに従い、薄板に対して、極低熱膨張特性の要求と共に、0.2%耐力が300MPa以上の高強度材が求められるようになってきている。しかし、単純に強度を高めると成形性が劣化し、また必ずしも強度を高めることによって耐衝撃性が向上するというわけではなかった。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板及びその製造方法さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。
【0009】
▲1▼強度を高くしても、成形しようとするフラットマスク内に強度のバラツキが大きい場合、又は成形前のフラットマスクの平坦性が悪い場合は、精度の高い成形体が得られないばかりでなく、成形温度を上げて所定の成形形状を得たとしても、成形体に内在する歪みが不均一なため、衝撃により局部的に変形が生じ得る。
【0010】
▲2▼通常のエッチング後のフラットマスクを積層して行う軟質化焼鈍では、強度のバラツキを抑制したり、フラットマスクの平坦性を高めることは困難である。
【0011】
▲3▼フラットマスク内の強度のバラツキを抑制したり、フラットマスクの平坦性を高めるには、エッチング前の薄板の状態で所定の特性を付与することが必要である。
【0012】
本発明は上記のような知見に基づいてなされたものであり、以下のような構成を有する。
【0013】
[1]質量%で、C:0.05%以下、Mn: 0.4%以下、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Al: 0.04%以下、Co:3.5〜6.5%、Ni:31.0〜34.5%、Ni+Co:36〜38%を含有し、残部が実質的にFeから成るFe−Ni−Co系合金薄板であって、常温における0.2%耐力が300MPa以上、フラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差が20MPa以下であり、かつ、前記薄板の平坦度が2mm以下であることを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。
【0014】
[2]上記[1]において、さらに、Nb:0.02〜0.5%、V:0.005〜0.5%、Ta:0.02〜0.5%のいずれか1種または2種以上を含有し、かつ、Nb+V+Ta:0.01〜1.0%を満たすことを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。
【0015】
[3]上記[1]または[2]に記載の低熱膨張合金薄板を製造するにあたり、冷間圧延と焼鈍を各々1又は2回行った後、最終焼鈍前の冷間圧延を圧下率25〜70%で、最終焼鈍を張力:1〜20MPaを付加しながら750℃以上、1〜120秒で行うことを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板の製造方法。
【0016】
[4]上記[1]または[2]に記載の低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られることを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスク。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
まず、本発明に係わる合金の組成について限定理由を示す。組成を限定するにあたり、組成は、薄板の熱膨張に起因する色ずれ等の画質劣化を抑制するため、30℃から100℃の平均熱膨張係数を小さくなるように制御すると同時に、製造性、エッチング特性、所定の強度特性を得るために規定したものである。
【0019】
NiとCoは、低熱膨張特性を得るために必須の元素であり、所定の熱膨張係数を得るために、Niを31.0〜34.5%、Coを3.5〜6.5%とし、かつNi+Coを36〜38%とする必要がある。また、このようにCoを添加することにより、例えば、常温の0.2%耐力を300〜400MPaとした場合でも、通常、300℃以下の温度範囲で行われるプレス成形における温間の0.2%耐力が200MPa以下となり、良好な成形性が得られる。
【0020】
Cは、過剰に添加するとエッチング性を低下させるため、0.05%以下とする。望ましくは0.01%以下とする。
【0021】
Mnは、介在物の低減や熱間加工性の向上に有効な元素であるが、添加量が多いと熱膨張係数を増加させるため、0.4%以下とする。
【0022】
Si、Alも介在物の低減に有効な元素であるが、添加量が多いと熱膨張係数を増加させるため、Siは0.1%以下、Alは0.04%以下とする。
【0023】
P、Sは、添加量が多いと熱間加工性やエッチング性を阻害するため、Pは0.01%以下、Sは0.005%以下とする。
【0024】
このように成分を規定し、残部を実質的にFeである組成とすることにより、30℃から100℃の平均熱膨張係数は0.8×10−6/℃以下で、所定の特性を有する薄板を製造できる。
【0025】
また、上記に加え、さらにNb、V、Taを添加してもよい。Nb、V、Taは、強度やヤング率を増加させ、耐衝撃性の向上に有効な元素であるため、上記に加えさらに添加することにより、より高強度化を図ることができると共に、同じ強度レベルで薄板であっても、より安定した製造が可能になる。しかし、添加量が多いと熱膨張係数が増加し、薄板の熱膨張に起因する画質劣化をもたらす。よって、Nb、V、Taをさらに添加する場合、Nb:0.02〜0.5%、V:0.005〜0.5%、Ta:0.02〜0.5%とし、いずれか1種または2種以上をNb+V+Ta:0.01〜1.0%の範囲で添加することが好ましい。この範囲であれば、30℃から100℃の平均熱膨張係数が1.1×10−6/℃以下に抑制できるため、著しい画質劣化は発生しない。ただし、熱膨張による画質劣化を極力抑制したい場合には、30℃から100℃の平均熱膨張係数が0.8×10−6/℃以下とするため、Nb+V+Ta:0.01〜0.3%の範囲で添加することが好ましい。
【0026】
次に、強度、平坦性の規定について説明する。
【0027】
本発明は、強度を所定以上とした上で、成形するフラットマスク内の強度のバラツキすなわちフラットマスク1枚の面積相当分薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差を所定の範囲内に抑制すること、また薄板の形状に高い平坦性を付与することを特徴とする。
【0028】
成形後に十分な耐衝撃性を得るために、常温の0.2%耐力は300MPa以上とする必要があり、高い方が望ましい。しかし、高強度になるほど、強度のバラツキが成形性や耐衝撃性を劣化させる影響が大きくなるため、成形性と耐衝撃性の両方を考慮すると、Nb、V、Taを添加しない場合は、常温の0.2%耐力は300〜360MPaとすることが好ましい。Nb、V、Taのいずれか1種または2種以上を添加する場合は、常温の0.2%耐力は320〜400MPaとすることが好ましい。
【0029】
成形するフラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差は、20MPa以下とする。薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差すなわちシャドウマスク内における強度のバラツキが大きいと成形不良の原因になり得ると共に、成形温度の高温化などの成形方法変更により所定の形状が得られたとしても、シャドウマスク内の歪み分布が不均一になり耐衝撃性が劣化する原因にもなり得る。
【0030】
薄板の平坦度は2mm以下とする。平坦度が2mmを超えると、成形不良の原因になり得ると共に、所定の形状が得られたとしても、シャドウマスク内の歪み分布が不均一になり耐衝撃性が劣化する原因になる。
【0031】
次に本発明の成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板の製造方法について説明する。
【0032】
まず、通常実施されている溶解、精錬、分塊あるいは鋳造、熱間圧延により、厚さ2〜4mmの鋼板を得る。次いで、冷間圧延と焼鈍を各々1又は2回行った後、最終焼鈍前の冷間圧延を圧下率25〜70%で、最終焼鈍を張力:1〜20MPaを付加しながら750℃以上、1〜120秒で行い、板厚0.1〜0.2mmの薄板を得る。
【0033】
ここで、最終焼鈍前の冷間圧延の圧下率は25〜70%とする。最終焼鈍前の冷間圧延の圧下率が25%未満あるいは70%を超えると、回復や再結晶化が不均一に進行したり、強度の異方性が大きくなったりするため、強度の不足あるいは強度が十分であっても強度のバラツキが大きくなり、所定の範囲を満たさなくなる。
【0034】
最終焼鈍は、所定の強度を得るため、回復または再結晶化が進行し、かつ過度に進行し過ぎない範囲とする。そのため、750℃以上である焼鈍時間を1〜120秒とする。焼鈍温度が750℃以下では回復や再結晶化が極めて遅く、また、750℃以上である焼鈍時間は少なくとも1秒以上必要であるが、120秒を超えると、再結晶粒が成長し過ぎて強度低下が著しくなり、強度とバラツキを所定の範囲内に制御することが難しくなるため、1〜120秒とする。また、最終焼鈍においては、張力を1〜20MPaの範囲で負荷する。これにより、薄板の平坦度を2mm以下とすると同時に、薄板の残留応力を均一化してエッチング後の反りを抑制することができる。張力が1MPa未満では、張力が低すぎて板全体に均等に張力が掛からずに平坦度が悪化する。張力が20MPaを超えると合金薄板の変形や絞りが生じて平坦度が悪化し、また残留応力が増加してエッチング後に反りを生じる。なお、最高到達温度が1100℃を超えると再結晶粒の成長と共に強度低下が著しく、所定の強度レベルに安定して製造することが難しくなるため、最高到達温度は1100℃以下が望ましい。
【0035】
また、上記製造方法において、エッチング性の観点から、成分偏析に起因するムラを抑制するために、鋳造塊、またはスラブについて1250℃以上で十分な均質化熱処理を行うか、または鍛造処理によりNi、Mnなど成分偏析を低減することが望ましい。特に高精度のエッチング加工が必要な場合には、1300℃以上で50時間以上の均質化処理を実施することが望ましい。また、介在物に起因するエッチング不良を抑制するために、介在物の大きさ、個数をなるべく低減することが望ましい。
【0036】
次に、本発明の低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクについて説明する。
【0037】
本発明のシャドウマスクは、低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られる。通常は、プレス成形に必要な成形性を得るために軟質化焼鈍(プレス前焼鈍)を行うが、本発明では、プレス成形に充分で良好な成形性がすでに得られているため、軟質化焼鈍(プレス前焼鈍)を行う必要はない。
【0038】
以上のように、本発明により、薄板の平坦性を高め、さらには強度のばらつきを所定範囲に低減することによって良好な成形性が得られ、成形体に内在する歪みを均一化することで耐衝撃性も向上する。また、良好な成形性が得られるため、プレス成形を行う為に必要な成形性を得るためのエッチング後の軟質化焼鈍やその後の形状矯正処理を省略できる。そして、孔の開いたフラットマスクを積層して軟質化焼鈍するために生じていた、マスク内での強度のばらつきに起因する成形不良も解消できる。
【0039】
【実施例】
表1に示す成分組成である合金AおよびBのFe−Ni−Co系合金を溶製し、均質化熱処理、分塊圧延、熱間圧延により2〜4mmの熱延鋼板とし、次いで酸洗を施した後、冷間圧延及び焼鈍を行い、さらに、表2に示す条件で最終焼鈍前の冷間圧延と最終焼鈍を行い、0.2mmの薄板No.1〜13を作製した。ここで、光干渉式熱膨張計を用いて平均熱膨張係数を測定した結果、薄板No.1〜13の何れも30℃から100℃の平均熱膨張係数は0.8×10−6/℃以下であった。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
上記で得られた薄板No.1〜13について、36インチのフラットマスクを十分に内包する幅500mm、長さ1000mmの大きさのサンプルを切り出し、強度と平坦度を求めた。強度は、圧延方向の引張試験片と圧延直角方向の引張試験片を各5本ずつ作製し、JIS Z 2241に規定する引張試験に準じた条件により0.2%耐力を測定し、その平均値と最大値と最小値の差を求めた。また、平坦度は、幅500mm、長さ1000mmの薄板を定盤上にのせ、耳波や中伸びなど定盤からの高さが最大の点について高さから板厚を引いた値とした。
【0043】
また、上記で得られた薄板No.1〜13について、成形性および耐衝撃性を下記により求め評価した。得られた結果を表3に示す。
【0044】
成形性は、所定の成形体形状が得られたものを良好とし、そのうち300℃以下の温間成形で所定形状が得られたものを○、280℃以下で所定形状が得られたものを◎として評価した。
【0045】
耐衝撃性は、所定の成形体形状が得られたものについて、ブラウン管に組み込んだ状態で、60cmの高さから垂直に落下させた後に点灯し、シャドウマスクの変形による色むらが発生しないものを良好とし、○として評価した。
【0046】
【表3】
【0047】
No.1〜6の本発明例は所定の強度、ばらつき及び平坦度を満足しており、良好な成形性と耐衝撃性を示している。一方、No.7〜13の比較例は、所定の強度、ばらつき及び平坦度何れかが本発明範囲外であり、成形性および/または耐衝撃性が劣っている。
【0048】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板を得ることができる。また、前記薄板を用いたシャドウマスクは、精度が高く、高強度であるため産業上有益である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、エッチング加工などを施して使用されるブラウン管シャドウマスクおよびその電子部品用材料とその製造方法に関し、特に17インチ以上の大型ディスプレイや21インチ以上のテレビのシャドウマスク用として成形性と耐衝撃性に優れた極低熱膨張合金薄板及びその製造方法、さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
Fe−36Ni合金等の低熱膨張合金薄板は、室温から100℃付近までの平均熱膨張係数が小さいという特性を活かして、パソコンやテレビのブラウン管のシャドウマスク用素材として使用されている。ここで、シャドウマスクとは、電子ビームを所定の蛍光体に正確に照射するために数十万個以上の微細な孔が開けられた金属薄板であり、素材の熱膨張が大きいと電子ビームによる温度上昇で孔の位置がずれて画質劣化を起こすため、シャドウマスクとしては低熱膨張合金薄板が必要とされる。また、孔の形状や成形後のシャドウマスク形状には非常に高い精度が求められる。
【0003】
上記シャドウマスクは、通常、金属薄板をエッチングによって穿孔したフラットマスクを750℃以上で軟質化焼鈍(プレス前焼鈍)した後、150〜300℃の温間プレス成形を施して得られる。そして、成形後は衝撃による変形を防ぐために高強度であり耐衝撃性が充分であることが必要とされる。しかし、強度が高いと精度の高い成形が困難になるという問題があった。これに対して、例えば、特許文献1では、熱処理を行うことなく良好なプレス成形性が得られるシャドウマスク原板として、Niを30〜45重量%の範囲、耐力が20kg/mm2〜35kg/mm2、かつ伸びが15〜35%であるFe基合金板が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−65598号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載のシャドウマスク原板は、必ずしも、十分な耐衝撃性を与えるものではない。
【0006】
さらに、近年、ブラウン管の大型化、平面化、高輝度化など高画質化が進むに従い、薄板に対して、極低熱膨張特性の要求と共に、0.2%耐力が300MPa以上の高強度材が求められるようになってきている。しかし、単純に強度を高めると成形性が劣化し、また必ずしも強度を高めることによって耐衝撃性が向上するというわけではなかった。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板及びその製造方法さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。
【0009】
▲1▼強度を高くしても、成形しようとするフラットマスク内に強度のバラツキが大きい場合、又は成形前のフラットマスクの平坦性が悪い場合は、精度の高い成形体が得られないばかりでなく、成形温度を上げて所定の成形形状を得たとしても、成形体に内在する歪みが不均一なため、衝撃により局部的に変形が生じ得る。
【0010】
▲2▼通常のエッチング後のフラットマスクを積層して行う軟質化焼鈍では、強度のバラツキを抑制したり、フラットマスクの平坦性を高めることは困難である。
【0011】
▲3▼フラットマスク内の強度のバラツキを抑制したり、フラットマスクの平坦性を高めるには、エッチング前の薄板の状態で所定の特性を付与することが必要である。
【0012】
本発明は上記のような知見に基づいてなされたものであり、以下のような構成を有する。
【0013】
[1]質量%で、C:0.05%以下、Mn: 0.4%以下、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Al: 0.04%以下、Co:3.5〜6.5%、Ni:31.0〜34.5%、Ni+Co:36〜38%を含有し、残部が実質的にFeから成るFe−Ni−Co系合金薄板であって、常温における0.2%耐力が300MPa以上、フラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差が20MPa以下であり、かつ、前記薄板の平坦度が2mm以下であることを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。
【0014】
[2]上記[1]において、さらに、Nb:0.02〜0.5%、V:0.005〜0.5%、Ta:0.02〜0.5%のいずれか1種または2種以上を含有し、かつ、Nb+V+Ta:0.01〜1.0%を満たすことを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。
【0015】
[3]上記[1]または[2]に記載の低熱膨張合金薄板を製造するにあたり、冷間圧延と焼鈍を各々1又は2回行った後、最終焼鈍前の冷間圧延を圧下率25〜70%で、最終焼鈍を張力:1〜20MPaを付加しながら750℃以上、1〜120秒で行うことを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板の製造方法。
【0016】
[4]上記[1]または[2]に記載の低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られることを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスク。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
まず、本発明に係わる合金の組成について限定理由を示す。組成を限定するにあたり、組成は、薄板の熱膨張に起因する色ずれ等の画質劣化を抑制するため、30℃から100℃の平均熱膨張係数を小さくなるように制御すると同時に、製造性、エッチング特性、所定の強度特性を得るために規定したものである。
【0019】
NiとCoは、低熱膨張特性を得るために必須の元素であり、所定の熱膨張係数を得るために、Niを31.0〜34.5%、Coを3.5〜6.5%とし、かつNi+Coを36〜38%とする必要がある。また、このようにCoを添加することにより、例えば、常温の0.2%耐力を300〜400MPaとした場合でも、通常、300℃以下の温度範囲で行われるプレス成形における温間の0.2%耐力が200MPa以下となり、良好な成形性が得られる。
【0020】
Cは、過剰に添加するとエッチング性を低下させるため、0.05%以下とする。望ましくは0.01%以下とする。
【0021】
Mnは、介在物の低減や熱間加工性の向上に有効な元素であるが、添加量が多いと熱膨張係数を増加させるため、0.4%以下とする。
【0022】
Si、Alも介在物の低減に有効な元素であるが、添加量が多いと熱膨張係数を増加させるため、Siは0.1%以下、Alは0.04%以下とする。
【0023】
P、Sは、添加量が多いと熱間加工性やエッチング性を阻害するため、Pは0.01%以下、Sは0.005%以下とする。
【0024】
このように成分を規定し、残部を実質的にFeである組成とすることにより、30℃から100℃の平均熱膨張係数は0.8×10−6/℃以下で、所定の特性を有する薄板を製造できる。
【0025】
また、上記に加え、さらにNb、V、Taを添加してもよい。Nb、V、Taは、強度やヤング率を増加させ、耐衝撃性の向上に有効な元素であるため、上記に加えさらに添加することにより、より高強度化を図ることができると共に、同じ強度レベルで薄板であっても、より安定した製造が可能になる。しかし、添加量が多いと熱膨張係数が増加し、薄板の熱膨張に起因する画質劣化をもたらす。よって、Nb、V、Taをさらに添加する場合、Nb:0.02〜0.5%、V:0.005〜0.5%、Ta:0.02〜0.5%とし、いずれか1種または2種以上をNb+V+Ta:0.01〜1.0%の範囲で添加することが好ましい。この範囲であれば、30℃から100℃の平均熱膨張係数が1.1×10−6/℃以下に抑制できるため、著しい画質劣化は発生しない。ただし、熱膨張による画質劣化を極力抑制したい場合には、30℃から100℃の平均熱膨張係数が0.8×10−6/℃以下とするため、Nb+V+Ta:0.01〜0.3%の範囲で添加することが好ましい。
【0026】
次に、強度、平坦性の規定について説明する。
【0027】
本発明は、強度を所定以上とした上で、成形するフラットマスク内の強度のバラツキすなわちフラットマスク1枚の面積相当分薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差を所定の範囲内に抑制すること、また薄板の形状に高い平坦性を付与することを特徴とする。
【0028】
成形後に十分な耐衝撃性を得るために、常温の0.2%耐力は300MPa以上とする必要があり、高い方が望ましい。しかし、高強度になるほど、強度のバラツキが成形性や耐衝撃性を劣化させる影響が大きくなるため、成形性と耐衝撃性の両方を考慮すると、Nb、V、Taを添加しない場合は、常温の0.2%耐力は300〜360MPaとすることが好ましい。Nb、V、Taのいずれか1種または2種以上を添加する場合は、常温の0.2%耐力は320〜400MPaとすることが好ましい。
【0029】
成形するフラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差は、20MPa以下とする。薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差すなわちシャドウマスク内における強度のバラツキが大きいと成形不良の原因になり得ると共に、成形温度の高温化などの成形方法変更により所定の形状が得られたとしても、シャドウマスク内の歪み分布が不均一になり耐衝撃性が劣化する原因にもなり得る。
【0030】
薄板の平坦度は2mm以下とする。平坦度が2mmを超えると、成形不良の原因になり得ると共に、所定の形状が得られたとしても、シャドウマスク内の歪み分布が不均一になり耐衝撃性が劣化する原因になる。
【0031】
次に本発明の成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板の製造方法について説明する。
【0032】
まず、通常実施されている溶解、精錬、分塊あるいは鋳造、熱間圧延により、厚さ2〜4mmの鋼板を得る。次いで、冷間圧延と焼鈍を各々1又は2回行った後、最終焼鈍前の冷間圧延を圧下率25〜70%で、最終焼鈍を張力:1〜20MPaを付加しながら750℃以上、1〜120秒で行い、板厚0.1〜0.2mmの薄板を得る。
【0033】
ここで、最終焼鈍前の冷間圧延の圧下率は25〜70%とする。最終焼鈍前の冷間圧延の圧下率が25%未満あるいは70%を超えると、回復や再結晶化が不均一に進行したり、強度の異方性が大きくなったりするため、強度の不足あるいは強度が十分であっても強度のバラツキが大きくなり、所定の範囲を満たさなくなる。
【0034】
最終焼鈍は、所定の強度を得るため、回復または再結晶化が進行し、かつ過度に進行し過ぎない範囲とする。そのため、750℃以上である焼鈍時間を1〜120秒とする。焼鈍温度が750℃以下では回復や再結晶化が極めて遅く、また、750℃以上である焼鈍時間は少なくとも1秒以上必要であるが、120秒を超えると、再結晶粒が成長し過ぎて強度低下が著しくなり、強度とバラツキを所定の範囲内に制御することが難しくなるため、1〜120秒とする。また、最終焼鈍においては、張力を1〜20MPaの範囲で負荷する。これにより、薄板の平坦度を2mm以下とすると同時に、薄板の残留応力を均一化してエッチング後の反りを抑制することができる。張力が1MPa未満では、張力が低すぎて板全体に均等に張力が掛からずに平坦度が悪化する。張力が20MPaを超えると合金薄板の変形や絞りが生じて平坦度が悪化し、また残留応力が増加してエッチング後に反りを生じる。なお、最高到達温度が1100℃を超えると再結晶粒の成長と共に強度低下が著しく、所定の強度レベルに安定して製造することが難しくなるため、最高到達温度は1100℃以下が望ましい。
【0035】
また、上記製造方法において、エッチング性の観点から、成分偏析に起因するムラを抑制するために、鋳造塊、またはスラブについて1250℃以上で十分な均質化熱処理を行うか、または鍛造処理によりNi、Mnなど成分偏析を低減することが望ましい。特に高精度のエッチング加工が必要な場合には、1300℃以上で50時間以上の均質化処理を実施することが望ましい。また、介在物に起因するエッチング不良を抑制するために、介在物の大きさ、個数をなるべく低減することが望ましい。
【0036】
次に、本発明の低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスクについて説明する。
【0037】
本発明のシャドウマスクは、低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られる。通常は、プレス成形に必要な成形性を得るために軟質化焼鈍(プレス前焼鈍)を行うが、本発明では、プレス成形に充分で良好な成形性がすでに得られているため、軟質化焼鈍(プレス前焼鈍)を行う必要はない。
【0038】
以上のように、本発明により、薄板の平坦性を高め、さらには強度のばらつきを所定範囲に低減することによって良好な成形性が得られ、成形体に内在する歪みを均一化することで耐衝撃性も向上する。また、良好な成形性が得られるため、プレス成形を行う為に必要な成形性を得るためのエッチング後の軟質化焼鈍やその後の形状矯正処理を省略できる。そして、孔の開いたフラットマスクを積層して軟質化焼鈍するために生じていた、マスク内での強度のばらつきに起因する成形不良も解消できる。
【0039】
【実施例】
表1に示す成分組成である合金AおよびBのFe−Ni−Co系合金を溶製し、均質化熱処理、分塊圧延、熱間圧延により2〜4mmの熱延鋼板とし、次いで酸洗を施した後、冷間圧延及び焼鈍を行い、さらに、表2に示す条件で最終焼鈍前の冷間圧延と最終焼鈍を行い、0.2mmの薄板No.1〜13を作製した。ここで、光干渉式熱膨張計を用いて平均熱膨張係数を測定した結果、薄板No.1〜13の何れも30℃から100℃の平均熱膨張係数は0.8×10−6/℃以下であった。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
上記で得られた薄板No.1〜13について、36インチのフラットマスクを十分に内包する幅500mm、長さ1000mmの大きさのサンプルを切り出し、強度と平坦度を求めた。強度は、圧延方向の引張試験片と圧延直角方向の引張試験片を各5本ずつ作製し、JIS Z 2241に規定する引張試験に準じた条件により0.2%耐力を測定し、その平均値と最大値と最小値の差を求めた。また、平坦度は、幅500mm、長さ1000mmの薄板を定盤上にのせ、耳波や中伸びなど定盤からの高さが最大の点について高さから板厚を引いた値とした。
【0043】
また、上記で得られた薄板No.1〜13について、成形性および耐衝撃性を下記により求め評価した。得られた結果を表3に示す。
【0044】
成形性は、所定の成形体形状が得られたものを良好とし、そのうち300℃以下の温間成形で所定形状が得られたものを○、280℃以下で所定形状が得られたものを◎として評価した。
【0045】
耐衝撃性は、所定の成形体形状が得られたものについて、ブラウン管に組み込んだ状態で、60cmの高さから垂直に落下させた後に点灯し、シャドウマスクの変形による色むらが発生しないものを良好とし、○として評価した。
【0046】
【表3】
【0047】
No.1〜6の本発明例は所定の強度、ばらつき及び平坦度を満足しており、良好な成形性と耐衝撃性を示している。一方、No.7〜13の比較例は、所定の強度、ばらつき及び平坦度何れかが本発明範囲外であり、成形性および/または耐衝撃性が劣っている。
【0048】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板を得ることができる。また、前記薄板を用いたシャドウマスクは、精度が高く、高強度であるため産業上有益である。
Claims (4)
- 質量%で、C:0.05%以下、Mn: 0.4%以下、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Al: 0.04%以下、Co:3.5〜6.5%、Ni:31.0〜34.5%、Ni+Co:36〜38%を含有し、残部が実質的にFeから成るFe−Ni−Co系合金薄板であって、常温における0.2%耐力が300MPa以上、フラットマスク1枚の面積相当分の薄板内における0.2%耐力の最大値と最小値の差が20MPa以下であり、かつ、前記薄板の平坦度が2mm以下であることを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。
- さらに、Nb:0.02〜0.5%、V:0.005〜0.5%、Ta:0.02〜0.5%のいずれか1種または2種以上を含有し、かつ、Nb+V+Ta:0.01〜1.0%を満たすことを特徴とする請求項1に記載の成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板。
- 請求項1または2に記載の低熱膨張合金薄板を製造するにあたり、冷間圧延と焼鈍を各々1又は2回行った後、最終焼鈍前の冷間圧延を圧下率25〜70%で、最終焼鈍を張力:1〜20MPaを付加しながら750℃以上、1〜120秒で行うことを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板の製造方法。
- 請求項1または2に記載の低熱膨張合金薄板をエッチング処理し、次いで、プレス前焼鈍を行うことなしにプレス成形を行うことにより得られることを特徴とする成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスク。
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JP2002347533A JP2004183000A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | 成形性と耐衝撃性に優れた低熱膨張合金薄板及びその製造方法さらに前記低熱膨張合金薄板を用いたシャドウマスク |
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JP2009525400A (ja) * | 2006-02-02 | 2009-07-09 | ティッセンクルップ ファオ デー エム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 鉄−ニッケル−コバルト合金 |
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2002
- 2002-11-29 JP JP2002347533A patent/JP2004183000A/ja active Pending
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