JP2004180607A - 農作業機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】農作業機は、走行車からの動力を入力する入力軸11を支持する軸支持体と、耕耘作業をする耕耘体および整地作業をする整地体を支持する可動機枠とを備える。可動機枠は、軸支持体に取り付けた折畳中心軸31を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能となっている。折畳中心軸31を支持する軸支持部材15を軸支持体に着脱可能に取り付ける。入力軸11側からの動力を出力する出力回転体27を回転可能に支持する伝動ケース28を軸支持体に着脱可能に取り付ける。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行車の走行により前方に移動しながら所定の作業をする農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば走行車からの動力を入力する入力軸を回転可能に支持するミッションケースと、このミッションケースに固設され入力軸側からの動力を出力する出力回転体を回転可能に支持する伝動ケースと、出力回転体から動力を受けて回転して耕耘作業をする耕耘体を回転可能に支持し耕耘体の後方位置で整地作業をする整地体を上下回動可能に支持し軸支持部材にて支持された折畳中心軸を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えられる可動機枠とを備えた代掻ハロー等の農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3199346号公報(第2頁、図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の農作業機は、例えば走行車に応じた専用の位置関係の作業機であるため、例えば作業機連結部である3点リンク部或いは2点ヒッチ部が異なる走行車に用いた場合には適切な作業ができず、その結果、各種走行車に対応することが困難であるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、各種走行車に容易に対応できる農作業機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の農作業機は、走行車に連結され、前記走行車の走行により前方に移動しながら所定の作業をする折畳式の農作業機であって、前記走行車からの動力を入力する入力軸を回転可能に支持する軸支持体と、前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、折畳中心軸を支持する軸支持部材と、前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、前記入力軸側からの動力を出力する出力回転体を回転可能に支持する伝動ケースと、前記出力回転体から動力を受けて回転して耕耘作業をする耕耘体を回転可能に支持し、前記耕耘体の後方位置で整地作業をする整地体を上下回動可能に支持し、前記折畳中心軸を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えられる可動機枠とを備え、前記軸支持部材は、各種走行車に対応して形成された複数種の軸支持部材のうちの前記走行車に対応したものであり、前記伝動ケースは、各種走行車に対応して形成された複数種の伝動ケースのうちの前記走行車に対応したものである。
【0007】
そして、走行車に対応した軸支持部材および伝動ケースに交換することにより、例えば3点リンク部等の作業機連結部が異なる各種走行車に容易に対応することが可能である。
【0008】
請求項2記載の農作業機は、走行車に連結され、前記走行車の走行により前方に移動しながら所定の作業をする折畳式の農作業機であって、前記走行車からの動力を入力する入力軸を回転可能に支持する軸支持体と、前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、折畳中心軸を支持する軸支持部材と、前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、前記入力軸側からの動力を出力する出力回転体を回転可能に支持する伝動ケースと、前記出力回転体から動力を受けて回転して耕耘作業をする耕耘体を回転可能に支持し、前記耕耘体の後方位置で整地作業をする整地体を上下回動可能に支持し、前記折畳中心軸を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えられる可動機枠とを備え、前記軸支持部材は、各種走行車に対応して形成された複数種の軸支持部材のうちの前記走行車に対応したものであり、前記伝動ケースは、各種走行車に向き変更により対応可能なものである。
【0009】
そして、走行車に対応した軸支持部材に交換するとともに伝動ケースの向きを走行車に対応させることにより、例えば3点リンク部等の作業機連結部が異なる各種走行車に容易に対応することが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1ないし図5において、1は左右方向に長手状をなす折畳式の農作業機で、この農作業機1は、その左右方向略中央部で走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に昇降可能に連結され、このトラクタの走行により水田等の圃場を前方(進行方向)に移動しながら耕耘整地作業等の所定の作業をする代掻きハロー等である。なお、この農作業機1は例えば左右2分割式のものである。
【0012】
この農作業機1は、トラクタの後部の作業機連結部である3点リンク部(3点支持装置)に昇降可能に連結される連結部である3点連結部2を有する機枠である固定機枠3と、この固定機枠3に略前後方向の1本の回動中心軸線Xを中心とする上下回動(例えばβ=約85°)により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能に設けられた左右一対の土作業部である耕耘整地手段4とを備えている(図5参照)。
【0013】
なお、トラクタの3点リンク部は、例えば特殊3点リンクで、片側にのみターンバックルが付いたトップリンク、左右一対のロワリンクおよび各リンクを上下回動させる駆動手段等にて構成されている。また、固定機枠3の3点連結部2は、1本のトップマスト5および左右一対のロワアーム6等にて構成されている。
【0014】
そして、固定機枠3は、前面から突出しトラクタからの動力を農作業機1に入力する入力軸11を回転可能に支持する略箱状の軸支持体であるミッションケース12を固定機枠3の左右方向略中央部に有している。
【0015】
このミッションケース12は、金属等にて一体に形成された中空状の鋳物で、農作業機1の左右方向略中央部に位置し、このミッションケース12の前面から入力軸11の先端側が前方に向って突出している。
【0016】
このミッションケース12にて保持された入力軸11は農作業機1の左右方向略中央部に配設されている。そして、この入力軸11の回転中心軸線Yは、農作業機1の左右方向略中央部に位置し、耕耘整地手段4の折畳中心軸線である回動中心軸線Xと平面視で略一致している。
【0017】
また、図7に示されるように、固定機枠3のミッションケース12の下面部17には、入力軸11に接続された伝動手段26から伝達される入力軸11側からの動力を展開作業状態時に後述の耕耘体36に出力する耕耘機能およびクラッチ機能をもった出力回転体27を回転可能に支持するチェーンケース等の伝動ケース28が図示しない取付具(ボルト等)にて着脱可能に取り付けられている。
【0018】
この伝動ケース28は、図8に示すように、各種トラクタ、例えば標準3点リンクを備えたトラクタおよび特殊3点リンクを備えたトラクタに対応して形成された複数種、例えば2種類の伝動ケース28,28aのうちの、特殊3点リンクを備えたトラクタに対応したものである。この特殊3点リンク用の伝動ケース28を使用した場合は、標準3点リンク用の伝動ケース28aを使用した場合に比べて、出力回転体27の高さ位置が低くなる(図7参照)。
【0019】
なお、入力軸11からの動力を出力回転体27に伝達する伝動手段26は、例えば入力軸11に接続された第1ベベルギヤ26a、この第1ベベルギヤ26aに噛合う第2ベベルギヤ26b、この第2ベベルギヤ26bと同期して回転するスプロケット26c、このスプロケット26cに離間対向して位置するスプロケット26d、両スプロケット26c,26d間に掛け渡されてミッションケース12および伝動ケース28,28aにわたって位置するチェーン26e、このチェーン26eに所望張力を付与するタイトナー26f等にて構成されている。また、この伝動手段26、出力回転軸27および伝動ケース28にて動力伝達手段13が構成されている。
【0020】
また、図7に示されるように、固定機枠3のミッションケース12の平板状の後面部18には、互いに前後に離間対向し軸貫通孔16aを形成した支持板部16を有する軸支持部材15が図示しない取付具(ボルト等)にて着脱可能に取り付けられている。
【0021】
この軸支持部材15は、支持板部16にて後述の機枠共通軸31を支持するもので、図8に示すように、各種トラクタ、例えば標準3点リンクを備えたトラクタおよび特殊3点リンクを備えたトラクタに対応して形成された複数種、例えば2種類の軸支持部材15,15aのうちの、特殊3点リンクを備えたトラクタに対応したものである。この特殊3点リンク用の軸支持部材15を使用した場合は、標準3点リンク用の軸支持部材15aを使用した場合に比べて、耕耘整地手段4の高さ位置が低くなる(図7参照)。
【0022】
さらに、固定機枠3の左右方向両端部には、収納時等に農作業機1を支持するスタンド装置21を着脱可能に取り付けるためのスタンドホルダ22が設けられている。
【0023】
また、固定機枠3の左右両側には、折畳非作業状態の耕耘整地手段4を固定機枠3に対して解除可能に固定する折畳固定手段23が設けられているとともに、展開作業状態の耕耘整地手段4を固定機枠3に対して解除可能に固定する展開固定手段24が設けられている。展開固定手段24は例えば2つの解除レバー25を有する2重ロック方式のものであり、折畳固定手段23も2重ロック方式のものである。
【0024】
また一方、左右一対の耕耘整地手段4は、これら左右一対の耕耘整地手段4のそれぞれに共通のもので農作業機1の左右方向略中央部に位置する1本の回動中心軸線Xを中心とする上下回動、すなわち例えば左右一対の耕耘整地手段4のそれぞれに共通のもので軸支持部材15に取り付けられ農作業機1の左右方向略中央部に配設され回動中心軸線X上に位置する共通軸部材であるそれぞれが1本の機枠共通軸31および整地体共通軸32を中心とする上下回動により、折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えられるものである。
【0025】
つまり、これら左右一対の耕耘整地手段4は、垂直方向に対して傾斜した前傾状の回動中心軸線(機枠共通軸31および整地体共通軸32)Xを中心とする上方回動により略V字状の折畳非作業状態に切り換えられ、前傾状の回動中心軸線(機枠共通軸31および整地体共通軸32)Xを中心とする下方回動により略直線状で水平状の展開作業状態に切り換えられるものである。
【0026】
ここで、左右一対の耕耘整地手段4のそれぞれは、左右対称のもので、固定機枠3にこの固定機枠3の左右方向略中央部上側に位置する1本の機枠共通軸31を介して上下回動可能に設けられた可動機枠35を有している。
【0027】
これら左右一対の可動機枠35は、これら左右一対の可動機枠35のそれぞれに共通の1本の折畳中心軸である機枠共通軸31を中心とする上下回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能となっている。そして、両可動機枠35の回動中心である1本の機枠共通軸31は、固定機枠3のミッションケース12の後面部18に軸支持部材15を介して取り付けられ、ミッションケース12の後方にこのミッションケース12に近接して位置している。
【0028】
この各可動機枠35には、動力伝達手段13の出力回転体27と係脱可能に係合してこの出力回転体27から入力軸11側からの動力を受けて所定方向に駆動回転しながら耕耘作業をするロータリ式の耕耘体(ロータリ)36が回転可能に設けられている。すなわち、入力軸11側から動力を受けて回転して耕耘作業をする耕耘体36が可動機枠35にて回転可能に支持され、この耕耘体36の上方は可動機枠35のカバー部にて覆われており、この可動機枠35は耕耘体36に対するカバー機能を兼ね備えている。
【0029】
また、このカバー機能をもった可動機枠35の後端部には、耕耘体36の後方位置で整地作業をする略板状の整地体である第1の整地体(均平板)37がゴム板38を介して上下回動可能に設けられている。すなわち、耕耘体36の後方位置で整地作業をする第1の整地体37が可動機枠35にてゴム板38を介して上下回動可能に支持されている。
【0030】
さらに、この第1の整地体37の後端部には、耕耘体36の後方位置において上下回動可能なフリー状態で整地作業をし、上下回動不能なロック状態で土引き作業をする略板状の整地体である第2の整地体(レーキ)40が左右方向の回動軸41を介して上下回動可能に設けられている。これら左右一対の第2の整地体40は、これら左右一対の第2の整地体40のそれぞれに共通の1本の整地体共通軸32を中心とする各回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能となっている。
【0031】
そして、左右一対の可動機枠35は、これら左右一対の可動機枠35のそれぞれに共通の1本の機枠共通軸31を介して互いに連結されている。
【0032】
すなわち例えば進行方向右側の可動機枠35の補強連結パイプ部43の内端部と進行方向左側の可動機枠35の補強連結パイプ部43の内端部とが、固定機枠3のミッションケース12の後面部18に軸支持部材15を介して取り付けられた1本の機枠共通軸31を介して互いに連結されている。右側の可動機枠35の補強連結パイプ部43の略筒状の内端部が機枠共通軸31の後部に回動可能に連結され、左側の可動機枠35の補強連結パイプ部43の略筒状の内端部が機枠共通軸31の前部に回動可能に連結されている。なお、補強連結パイプ部43は可動機枠35の前端部にこの前端部の略全長にわたって形成されている。
【0033】
また、左右一対の第2の整地体40は、これら左右一対の第2の整地体40のそれぞれに共通の1本の整地体共通軸32を介して互いに連結されている。
【0034】
すなわち例えば進行方向右側の第2の整地体40の内端部と進行方向左側の第2の整地体40の内端部とが、1本の整地体共通軸32を介して互いに連結されている。右側の第2の整地体40の内端部に形成されたコ字状部44の孔と左側の第2の整地体40の内端部に形成されたコ字状部44の孔とに整地体共通軸32が挿通されている。
【0035】
そして、両可動機枠35間の機枠共通軸31と両第2の整地体40間の整地体共通軸32とが略一直線(回動中心軸線X)上に位置した状態時に、手動操作に基づいて左右両側の可動機枠35および第2の整地体40がそれぞれ機枠共通軸31および整地体共通軸32を中心として回動することにより、左右一対の耕耘整地手段4が略V字状の折畳非作業状態および略直線水平状の展開作業状態に切り換えられる。なお、人的な手動操作を容易にするために、固定機枠3と可動機枠35との間にガススプリング45が配設されている。
【0036】
また一方、農作業機1は、図6に示すように、左右一対の第2の整地体40を一斉にフリー状態およびロック状態に設定可能な1個の整地体操作手段51を備えている。
【0037】
この整地体操作手段51は、固定機枠3の左右方向略中央部と整地体共通軸32との間に配設されている。つまり、整地体操作手段51の上端部が固定機枠3の左右方向略中央部に連結され、整地体操作手段51の下端部が整地体共通軸32に連結されている。
【0038】
そして、この整地体操作手段51は、例えば第1連結アーム53を有し、この第1連結アーム53の下端部は、連結部材54に左右方向の支軸55を介して回動可能に連結されている。この連結部材54は、整地体共通軸32の外周側にこの整地体共通軸32の周方向に回動可能に嵌着されている。
【0039】
また、第1連結アーム53の上端部は、第2連結アーム56の後端部に左右方向の支軸57を介して回動可能に連結されている。この第2連結アーム56は、固定機枠3の左右方向略中央部に左右方向の支軸58を介して回動可能に連結されている。この第2連結アーム56の中間部には左右方向の係合ピン59が設けられている。この係合ピン59は、固定機枠3の左右方向略中央部に左右方向の回動軸60を中心として回動可能に設けられた操作レバー61の係合溝部62に対して係脱可能となっている。
【0040】
そして、整地体操作手段51の上端側の操作レバー61の前方への回動操作に基づいて係合溝部62と係合ピン59との係合が解除され、左右一対の第2の整地体40が一斉に回動軸41を中心として上下回動可能なフリー状態に設定される(図6の実線)。このフリー状態に設定された第2の整地体40は、略水平姿勢となって圃場の表面に接地しながら追従して整地作業をする。
【0041】
また、操作レバー61の後方への回動操作に基づいて係合溝部62と係合ピン59とが互いに係合し、左右一対の第2の整地体40が一斉に回動軸41を中心として上下回動不能な略起立姿勢のロック状態に設定される(図6の2点鎖線)。
【0042】
なお、図1に示すように、耕耘整地手段4の可動機枠35の外側板35aの下縁部に沿った線Zと回動中心軸線Xとがなす角度αは例えば0〜55°の角度である。この外側板35aの下縁部は、作業時には圃場表面にこの圃場表面に沿って接地しながら移動する。また、耕耘体36の回転中心軸線Rと回動中心軸線Xとの離間距離は、例えば30〜50cmである。
【0043】
次に、上記一実施の形態の動作等を説明する。
【0044】
農作業機1を用いて耕耘整地作業等(例えば代掻き作業や土引き作業)を行う場合、農作業機1をトラクタの後部に連結した後、スタンド装置21を固定機枠3のスタンドホルダ22から取り外す。
【0045】
次いで、左右一対の耕耘整地手段4が折畳非作業状態になっていれば、折畳固定手段23のロック解除をしてから左右一対の耕耘整地手段4の両方を略同軸上に位置する前傾状の機枠共通軸31および整地体共通軸32を中心としてそれぞれ下方回動させることにより略直線水平状の展開作業状態に切り換える。耕耘整地手段4が展開作業状態になると、耕耘体36の内端部と出力回転体27とが係合して動力伝達な状態となる。
【0046】
そして、トラクタの走行により農作業機1を前方に移動させると、展開作業状態の両耕耘整地手段4の出力回転体27からの動力で回転中の耕耘体36にて耕耘作業が行われ、第1の整地体37およびフリー状態の第2の整地体40にて整地作業が行われる。
【0047】
なお、圃場の畦際等で土引き作業を行う場合には、整地体操作手段51の操作レバー61を後方に回動操作することにより左右一対の第2の整地体40を上下回動不能なロック状態に設定する。
【0048】
また、耕耘整地作業等が終了した後、例えば農作業機1を倉庫まで運搬する場合、展開固定手段24のロック解除をしてから左右一対の耕耘整地手段4の両方を略同軸上に位置する前傾状の機枠共通軸31および整地体共通軸32を中心としてそれぞれ上方回動させることにより略V字状の折畳非作業状態に切り換える。
【0049】
両耕耘整地手段4がそれぞれ上方回動して略V字状の折畳非作業状態に切り換わると、農作業機1全体の左右方向の長さ(農作業機1全体の幅)が折畳前の半分以下となり、トラクタに対する農作業機1の側方への突出量が減少するため、走行の安全性を容易に確保でき、農作業機1の運搬を容易に行うことができる。
【0050】
このようにして、上記一実施の形態の農作業機1によれば、それぞれに共通の1本の回動中心軸線X、すなわち例えばそれぞれが1本の機枠共通軸31および整地体共通軸32を中心とする上方回動により固定機枠3から斜め後上方に突出した略V字状の折畳非作業状態に切り換えられるとともに、それぞれに共通の1本の回動中心軸線X、すなわち例えばそれぞれが1本の機枠共通軸31および整地体共通軸32を中心とする下方回動により固定機枠3から側方に突出した略直線水平状の展開作業状態に切り換えられる左右一対の耕耘整地手段4を備えたものであるから、従来のような両耕耘整地手段がそれぞれに対応した別々の2本の回動中心軸線を中心として回動する構成等に比べて、軸部材等の部品点数を少なくでき、構成の簡素化および軽量化を図ることができ、製造コストも低減できる。
【0051】
また、左右一対の耕耘整地手段4が上方回動の途中でトラクタのキャビン等に当接することを防止できるとともに、前後の重量バランスおよび左右の重量バランスを良好にでき、しかも、左右一対の耕耘整地手段4がそれぞれ上方回動して略V字状の折畳非作業状態に切り換えられるため、トラクタからの後方視界を容易に確保できる。
【0052】
さらに、整地体共通軸32に下端部が連結された整地体操作手段51の操作レバー61を操作することにより左右一対の第2の整地体40を一斉にフリー状態およびロック状態に確実に設定でき、しかも、部品点数の減少によりガタが少なくなり、第2の整地体40の安定化を図ることができる。
【0053】
また、所定方向に回転して耕耘作業をする耕耘体36およびこの耕耘体36の後方位置で整地作業をする第1の整地体37を支持する左右一対の可動機枠35の回動中心である1本の機枠共通軸31を略箱状のミッションケース12の後面部18にこのミッションケース12の後方に位置するように取り付けるものであるから、構成が簡単で、組立て作業を容易にでき、製造コストを低減でき、しかも、ミッションケース12周辺部のコンパクト化を容易に図ることができる。
【0054】
さらに、農作業機1は、軸支持部材15,15aおよび伝動ケース28,28aの交換のみで各種トラクタに容易に対応でき、それ以外の構成部品については共用可能なものである。すなわち例えば標準3点リンクのトラクタに対応した軸支持部材15aおよび伝動ケース28aに交換したり或いは特殊3点リンクのトラクタに対応した軸支持部材15および伝動ケース28に交換したりすることにより、3点リンク部或いは2点ヒッチ部等の作業機連結部が異なる各種トラクタに容易に対応することができる。また、例えばトップマスト5およびロワアーム6を組換えて対応する場合には農作業機1の折畳時におけるトラクタの前後バランスが悪くなるという問題があるが軸支持部材15,15aおよび伝動ケース28,28aの組換えによればそのような問題は生じない。
【0055】
なお、農作業機1は、左右方向略中央部に耕耘体、第1の整地体および第2の整地体等からなる土作業部を有する左右3分割式のものとすることもできる。
【0056】
また、耕耘整地手段4は、カバー機能をもった可動機枠35の後端部に第1の整地体37がゴム板38を介して設けられたものには限定されず、可動機枠35の後端部に第1の整地体37が直接的に設けられたものでもよい。
【0057】
さらに、農作業機1は、第2の整地体40を有しない左右一対の耕耘整地手段をそれぞれに共通の1本の折畳中心軸である共通軸部材(例えば機枠共通軸31)を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えるようなものでもよい。
【0058】
また、農作業機1は、1本の回動中心軸線Xを中心とする上下回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能な左右一対の耕耘整地手段4を備えたものには限定されず、略上下方向の1本の回動中心軸線Xを中心とする前後回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能な左右一対の耕耘整地手段4を備えたものでもよい。
【0059】
さらに、農作業機1は、互いに平行な2本の回動中心軸線を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能な左右一対の耕耘整地手段を備えたものでもよく、左右一対の可動機枠35をそれぞれ別々の折畳中心軸を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切換可能なものとしてもよい。
【0060】
また、可動機枠35の回動中心である折畳中心軸(機枠共通軸31)を軸支持部材15を介して略箱状のミッションケース12の上面部にミッションケース12の上方に位置するように取り付けてもよい。さらに、軸支持部材15を用いずに折畳中心軸をミッションケース12の後面部または上面部に直接的に取り付けてもよい。
【0061】
また一方、例えば入力軸11側からの動力を出力する出力回転体27を回転可能に支持する伝動ケース28を、各種トラクタ(例えば標準3点リンクを備えたトラクタおよび特殊3点リンクを備えたトラクタ)に向き変更(反転取付け)により対応可能なものとすることもできる。例えば特殊3点リンクのトラクタに対応して取り付けられた伝動ケース28を上下を逆にしてミッションケース12の下面部17に取り付ければ、標準3点リンクのトラクタに対応できる。すなわち、この場合、トラクタ等の走行車に対応した軸支持部材15,15aに交換するとともに複数種対応式の伝動ケース28の向きを走行車に対応させることにより、例えば3点リンク部等の作業機連結部が異なる各種走行車に容易に対応できる。
【0062】
また、各種トラクタとして標準3点リンクのトラクタおよび特殊3点リンクのトラクタに対応できるものには限定されず、例えば一の特殊3点リンク(通常の特殊3点リンク)のトラクタと、一の特殊3点リンクとは異なる他の特殊3点リンク(稀な特殊3点リンク)のトラクタとに対応できるようなものでもよい。
【0063】
すなわち例えば従来では通常の特殊3点リンク専用の農作業機、例えば代掻ハロー(部品共用できず、組換え不可能なもの)を稀な特殊3点リンクを備えたトラクタに用いた場合には作業姿勢が前傾してしまい、浅掻き時にレーキが浮き上がって適切な均平作業ができない問題があったが、本実施の形態では軸支持部材15,15aおよび伝動ケース28,28aの交換のみで各種トラクタに容易に対応でき、そのような問題も生じない。
【0064】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、走行車に対応した軸支持部材および伝動ケースに交換することにより、例えば3点リンク部等の作業機連結部が異なる各種走行車に容易に対応することができる。
【0065】
請求項2の発明によれば、走行車に対応した軸支持部材に交換するとともに伝動ケースの向きを走行車に対応させることにより、例えば3点リンク部等の作業機連結部が異なる各種走行車に容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の農作業機の一実施の形態の側面図である。
【図2】同上農作業機の正面図である。
【図3】同上農作業機の平面図である。
【図4】同上農作業機の折畳時の側面図である。
【図5】同上農作業機の折畳時の正面図である。
【図6】同上農作業機の整地体操作手段の側面図である。
【図7】
同上農作業機の概略部分側面図である。
【図8】同上農作業機の伝動ケースおよび軸支持部材を示す側面図である。
【符号の説明】
1 農作業機
11 入力軸
12 軸支持体であるミッションケース
15,15a 軸支持部材
27 出力回転体
28,28a 伝動ケース
31 折畳中心軸である機枠共通軸
35 可動機枠
36 耕耘体
37 整地体である第1の整地体
Claims (2)
- 走行車に連結され、前記走行車の走行により前方に移動しながら所定の作業をする折畳式の農作業機であって、
前記走行車からの動力を入力する入力軸を回転可能に支持する軸支持体と、
前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、折畳中心軸を支持する軸支持部材と、
前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、前記入力軸側からの動力を出力する出力回転体を回転可能に支持する伝動ケースと、
前記出力回転体から動力を受けて回転して耕耘作業をする耕耘体を回転可能に支持し、前記耕耘体の後方位置で整地作業をする整地体を上下回動可能に支持し、前記折畳中心軸を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えられる可動機枠とを備え、
前記軸支持部材は、各種走行車に対応して形成された複数種の軸支持部材のうちの前記走行車に対応したものであり、
前記伝動ケースは、各種走行車に対応して形成された複数種の伝動ケースのうちの前記走行車に対応したものである
ことを特徴とする農作業機。 - 走行車に連結され、前記走行車の走行により前方に移動しながら所定の作業をする折畳式の農作業機であって、
前記走行車からの動力を入力する入力軸を回転可能に支持する軸支持体と、
前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、折畳中心軸を支持する軸支持部材と、
前記軸支持体に着脱可能に取り付けられ、前記入力軸側からの動力を出力する出力回転体を回転可能に支持する伝動ケースと、
前記出力回転体から動力を受けて回転して耕耘作業をする耕耘体を回転可能に支持し、前記耕耘体の後方位置で整地作業をする整地体を上下回動可能に支持し、前記折畳中心軸を中心とする回動により折畳非作業状態および展開作業状態に切り換えられる可動機枠とを備え、
前記軸支持部材は、各種走行車に対応して形成された複数種の軸支持部材のうちの前記走行車に対応したものであり、
前記伝動ケースは、各種走行車に向き変更により対応可能なものである
ことを特徴とする農作業機。
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JPS6336702A (ja) * | 1986-07-29 | 1988-02-17 | 松山株式会社 | 農作業機連結装置 |
JPH03604U (ja) * | 1989-05-26 | 1991-01-08 | ||
JP3199346B2 (ja) * | 1995-01-31 | 2001-08-20 | 小橋工業株式会社 | 折り畳み式農作業機 |
-
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