JP2004180519A - 苗移植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の植付ユニットを左右並列に設けた複数条植えの苗移植機において、各植付ユニットの左右幅を考慮すると、植付条間隔が狭い構成とすることが困難である。
【解決手段】上記構成の苗移植機において、右側の植付ユニット15の左下側の揺動リンク92と左側の植付ユニット15の苗搬送駆動ア−ム157とを左右方向において互いに重複させて配置し、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが互いに同じ空間位置に移動して作動する構成とすると共に、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが同時に前記同じ空間位置に位置しないように隣接する植付ユニット15の位相を苗搬送装置34の作動の半周期分異ならせて設定している。
【選択図】 図25

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、苗移植機の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、苗搬送路となる苗トレイ搬送路と、該苗トレイ搬送路に沿って該搬送路上の苗取出位置へ苗を搬送する苗トレイ送り装置と、前記苗取出位置で苗トレイから苗を取り出す第一苗取出装置と、その取り出された苗を受けとって下側へ搬送する苗搬送装置と、該苗搬送装置で搬送された苗を抜き取って横送り装置上へ供給する第二苗取出装置と、横送り装置で搬送される苗を順次圃場へ植え付ける苗植付装置とを備える2条分の植付ユニットが知られている。そして、該植付ユニットを複数個左右並列に設けた複数条植えの苗移植機が知られている。前記植付ユニットにおいて、苗トレイ送り装置、第一苗取出装置、苗搬送装置、第二苗取出装置、横送り装置並びに苗植付装置及びこれらの装置へ動力を伝達する伝動機構等、動作する部材は、作動部材となる。
【0003】
そして、この苗移植機は、隣接する植付ユニットが左右方向において互いに重複しないように配置され、隣接する植付ユニットのそれぞれの作動部材が互いに同じ空間位置に移動しない構成としている(特許文献1参照。)。
また、この種の苗移植機は、各植付ユニットの位相を同期させるのが一般的である。
【0004】
【特許文献1】
特開2002ー84824号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、苗移植機においては、植える苗の種類によって適正な植付条間隔が異なるため、その植付条間隔で苗が植え付けられるような構成としなければならない。しかしながら、各植付ユニットの左右幅を考慮すると、複数の植付ユニットを左右並列に配置する複数条植えの苗移植機を極端に植付条間隔が狭くなるように構成することが困難であり、また所望の植付条間隔を得るべく各植付ユニットの左右幅を縮小させるのも構造上限界があり困難である。
【0006】
そこで、隣接する植付ユニットを前後にずらせて配置し、互いの植付ユニットが左右方向において重複させることが考えられるが、その分前記隣接する植付ユニットを包含する植付部全体の前後幅が大きくなり、機体のコンパクト化が図れないという課題が生じる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するべく次の技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、複数の植付ユニット15を左右並列に設けた複数条植えの苗移植機において、隣接する植付ユニット15のそれぞれの作動部材92,157を左右方向において互いに重複させて配置し、該両作動部材92,157が互いに同じ空間位置に移動して作動する構成とすると共に、前記両作動部材92,157が同時に前記同じ空間位置に位置しないように隣接する植付ユニット15の位相を設定したことを特徴とする苗移植機とした。
【0008】
従って、請求項1に記載の苗移植機は、左右並列に設けた複数の植付ユニット15により圃場に複数条に苗を植え付けていく。そして、隣接する植付ユニット15のそれぞれの作動部材92,157を左右方向において互いに重複させて配置した分、隣接する植付ユニット15の植付位置を近づけて配置でき、植付条間隔を狭くできる。しかも、前記両作動部材92,157が互いに同じ空間位置に移動して作動する構成でありながら、前記両作動部材92,157が同時に前記同じ空間位置に位置しないように隣接する植付ユニット15の位相を設定することにより、前記隣接する植付ユニット15を包含する植付部全体のコンパクト化が図れると共に、隣接する植付ユニット15が互いに干渉することなく作動でき、植付作業をすることができる。
【0009】
【発明の効果】
よって、請求項1に記載の苗移植機は、隣接する植付ユニット15の植付位置を近づけて配置でき、植付条間隔を狭くできる。しかも、前記隣接する植付ユニット15を包含する植付部全体のコンパクト化が図れると共に、隣接する植付ユニット15が互いに干渉することなく作動でき、植付作業をすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すいぐさ苗の移植機1は、乗用走行車体2の後側にリンク装置3を介して8条植えの植付部4が昇降可能に装着されている。また、走行車体2の後部には、側条施肥装置5の肥料ホッパ5aと各条ごとに肥料を繰り出す肥料繰出部5bとが配設されている。
【0011】
走行車体2は、駆動回転する左右一対の操向可能な前輪6,6及び駆動回転する左右一対の後輪7,7を備え、フレーム8上の前側にミッションケース9、その後側にエンジンEが搭載され、エンジンEの回転動力はベルト伝動装置10によりミッションケース9の上部に取り付けた油圧ポンプに一旦伝動され、そこから、無段変速操作可能なベルト伝動装置11によりミッションケース9内に伝動される。そして、ミッションケース9内のトランスミッションで変速された動力が、前輪6,6及び後輪7,7に伝動されるとともに、伝動軸9a、中間ギヤケース9b、伝動軸9cを介して植付部4に伝動される。なお、図中の12は前輪6,6を操向操作するためのハンドル、13は操縦者が座る座席、14は操縦者が走行車体上を移動するためのステップフロアである。
【0012】
リンク装置3は、走行車体2のフレーム8の後端部に固着のリンクベース20に上リンク21及び下リンク22が回動自在に取り付けられ、これら上下リンクの後端部に連結枠23が連結されている。そして、その連結枠23の下端部に、植付部4側に回転自在に支持されたローリング軸24の前端部が挿入連結される。これにより、植付部4は進行方向に対してローリング可能に装着される。また、リンク装置3を駆動するための油圧シリンダ26が、基部側をフレーム8に取り付けて設けられていて、そのピストンロッド側が上リンク21の基部から下向きに一体的に固着されたアーム27の先端部にスプリングを介して連結されている。この油圧シリンダ26が伸縮作動すると、上下のリンク21,22がリンクベース20側の支軸回りに回動し、植付部4が昇降するようになっている。
【0013】
この苗移植機には苗トレイで育成された苗が使用される。苗トレイTは可撓性を有するプラスチック製で、図4に図示されているように、複数の育苗ポットTaが所定のピッチpで縦横に連設されている。苗トレイTの左右中央部には、育苗ポットの間隔が広い広間隔部Tbが設けられている。また、苗トレイTの左右両縁部には、苗送り用の角孔Tcが育苗ポットと同ピッチで形成されている。
【0014】
植付部4は、植付2条分の植付ユニット15を左右並列に4個(複数個)設けた構成となっており、同時に8条に苗を植え付けることができる。次に、前記各植付ユニット15の構成について説明する。
植付ユニット15の上部に後下がりに傾斜した上下2段の苗載台30,30が設けられ、該苗載台30の後端部に苗トレイ搬送路31が接続されている。苗トレイ搬送路31は、上下の苗載台30,30から1個づつ供給される苗トレイを前半は下向きに搬送し、途中で搬送方向を徐々に変え、後半は上向きに搬送する側面視略U字状に形成されている。この苗トレイ搬送路31に対応して、苗トレイを苗トレイ搬送路31に沿って搬送させる苗トレイ送り装置32と、苗取出位置Pで苗トレイから横一列分の苗を押し出して取り出す第一苗取出装置33と、取り出された苗を後述する苗ホルダに収容して下側前方に弧を描くような軌跡で搬送する苗搬送装置34と、苗搬送装置によって搬送された苗を苗ホルダから取り出す第二苗取出装置35と、苗ホルダから取り出された横一列分の苗を半分づつ左右両側に横送りする横送り装置となる左右一対の苗送りベルト36と、該苗送りベルトによって搬送されてくる苗を受け取って圃場に植え付ける苗植付装置37とが設けられている。また、苗トレイ搬送路31の終端部には、苗を取り出された後の空の苗トレイを複数個上下に重ねた状態で収容することのできる空箱収容枠38が設けられている。
【0015】
図5乃至図7に示すように、前記空箱収容枠38は、細い棒材38aを組み合わせて空の苗トレイの収容空間を構成している。従って、従来、植付部4が左右にローリングすることも相俟って、空箱収容枠38の前記棒材38aあるいは空箱収容枠38に収容した空の苗トレイがその直ぐ下側近くに配置した車輪すなわち後輪7である他の構造物に干渉するおそれがあり、空箱収容枠38や空の苗トレイを変形あるいは破損させたり、前記車輪の泥が前記空の苗トレイに付着し該空の苗トレイを空箱収容枠38から回収する作業において空の苗トレイの取扱いを困難にするおそれがある。そこで、空箱収容枠38の後輪7に近い部分に防護プレート38bを設け、空箱収容枠38に収容した空の苗トレイが後輪7に干渉しないようにすると共に、空箱収容枠38が後輪7に干渉したとしても後輪7が前記防護プレート38bに接触するようにして空箱収容枠38の変形や破損を防止している。従って、後輪7の配置にあまり制約されずに空箱収容枠38をできるだけ下側に配置することができ、ひいては植付部4の低位置化が図れて機体の地上高を下げたり重心を下げたりして重量バランスの向上を図ることができる。尚、図1に示すように、防護プレート38bは、側面視において後輪7に近い位置で後輪7側(前下側)に凸状に屈曲させており、後輪7が接触したときに該後輪7との接触面積が小さくなるようにして後輪7の回転駆動力により変形しにくいようにしている。
【0016】
各植付ユニット15にわたる左右に長い植付伝動部40は、前記苗トレイ搬送路31及び植付ユニット15の各装置を支持すると共に、これら装置への伝動機構を内蔵し、苗トレイ搬送路31の前側に配した駆動ケース41と一体に組み付けられている。そして、植付部フレーム40の背面部から5個の植付伝動フレーム45が後方に延ばされ、その後端部に苗植付装置37が設けられている。また、苗トレイ搬送路31のU字型内部に設けた左右方向に長い補強フレ−ム16の上面に苗載台支持フレーム46の基部が固着され、これで上下2段の苗載台30,30を支持している。前記ローリング軸24は、植付部フレーム40の前面左右中央部に固着の植付部支持ブラケット48に取り付けた軸受ケース50に回転自在に挿入されている。これにより、植付部全体がローリング自在に支持されている。
【0017】
前記5個の植付伝動フレーム45のうち、左右両側からそれぞれ2個目の植付伝動フレーム45の後端にはガード体150が設けられている。このガード体150により、機体を後進させたとき苗送りベルト36及び該ベルト36を装着するためのステーが畦等の干渉物に干渉して破損するようなことを防止している。尚、前記苗送りベルト36は、5個の植付伝動フレーム45のそれぞれの間に配置されている。従って、前記ガード体150により、そのガード体150が設けられた植付伝動フレーム45の左右両側の苗送りベルト36を的確に防護でき、このガード体150の個数も2個になって少なくすることができ、コストダウンが図れる。
【0018】
植付部4の下部には左右一対のセンターフロート52,52及びサイドフロート53,53が設けられており、植付作業時は、これらフロートが圃場面を整地しながら滑走する。これら各フロート52,53には、各条の苗植付位置の近傍の圃場面に施肥用の溝を形成する作溝器54が取り付けられ、その後側に平面視断面が後方開口のU字状の施肥ガイド5cが取り付けられ、そこに肥料繰出装置5bから繰り出される肥料を移送する施肥ホース5dが各条ごとに連結されている。
【0019】
図8及び図9に示すように、前記施肥ホース5dと施肥ガイド5cとは、蛇腹ホース5eを介して連結されている。施肥ホース5dは、苗トレイ搬送路31の前側に位置し、その移送終端部で後側下りに傾斜させている。施肥ホース5dの移送終端部の外周に前記蛇腹ホース5eを伸縮自在に設け、蛇腹ホース5eの伸縮によってフロート52、53の左右方向の軸151回りの上下動の抵抗を小さくすることができる。また、前記施肥ホース5dに上下一対の挾持フック152を形成し、機体側から左右方向の軸153a回りに上下回動自在に設けたアーム153の先端側に突設した支持ピン154に嵌合させて挾持させることにより、施肥ホース5dの取付けを簡単にすると共に、前記アーム153を上下回動自在にすることにより施肥ホース5dの移送終端部の上下移動における抵抗をできるだけ小さくし、更にフロート52、53の上下動の抵抗を小さくして表土面への追従性を向上させ該フロート52、53により表土面を良好に整地することができる。従来は、施肥ホースの移送終端部が機体側から上下に移動しないように固定されていたので、フロートの上下動において抵抗を与え、該フロートにより圃場面にフロート跡をつけて良好に整地できないおそれがある。
【0020】
次に、植付ユニット15の各装置の構成について説明する。
苗トレイ送り装置32は、苗取出位置Pで作用する各左右一対の送り爪60及び係止爪61を備えている。送り爪60は、苗トレイ搬送路に沿って上下に往復動し、下動するときには苗トレイTの前記角孔Tcに係合し、上動するときは角孔との係合が外れて次の角孔まで乗り越えるように作動する。係止爪61は、送り爪60の動作と連動し、送り爪60が下動するときには角孔Tcから外れ、送り爪60が上動するときには角孔Tcに係合して苗トレイを支えるように作動する。これら送り爪60及び係止爪61の作動により、苗トレイ搬送路31に沿って苗トレイがポット配列の1ピッチ分づつ間欠的に送られる。
【0021】
送り爪の作動機構について説明すると、駆動ケース41の上部に設けた苗トレイ送り駆動軸69に苗トレイ送り作動アーム70を取り付け、該苗トレイ送り作動アーム70と送り爪60を支持する苗トレイ送り駆動アーム71とを連結ロッド72を介して連結している。苗トレイ送り駆動アーム71は、回転自在に支持された回転軸73に取り付けられてている。そして、駆動ケース41内の伝動により苗トレイ送り駆動軸69が揺動し、該苗トレイ送り駆動軸69の揺動が連結ロッド72を介して苗トレイ送り駆動アーム71に伝えられ、送り爪60が上下に往復動する。尚、苗トレイ送り作動アーム70に手動送りレバー75が一体で設けられ、作業者が該レバー75を強制的に反復回動させることにより苗トレイ移送路31に残った苗トレイを取り出すことができる構成となっている。
【0022】
苗トレイ搬送路31の上部には、横方向に隣接する苗同士による葉の絡み付きを分離する分離櫛77が設けられている。この分離櫛77は横列の各苗の経路の間に棒状の歯77a,77b,…を並列に配置したもので、図3及び図4に示すように、苗トレイ搬送路に対する角度が小さい歯77aと大きい歯77bとが交互に配列してあり、分離櫛77を通過する時に苗にかかる抵抗を少なくしている。これにより、苗に大きな抵抗がかかることにより、苗トレイ送りが阻害されたり苗トレイのポットから苗が抜けてしまうことを防止する。
【0023】
また、苗取出位置Pの少し上の位置には、苗が後記苗ホルダ90に良好に嵌り込むように苗の茎葉を上方に持ち上げておく抵抗棒78が設けられている。この抵抗棒78は、図12に示すように、上死点に位置する苗ホルダ90の後端よりも少し後方で、比較的苗ホルダ90に近い高さに設けるのが好ましい。
【0024】
第一苗取出装置33には、苗トレイの育苗ポット内に挿入して苗を押し出す苗押出ピン80が、育苗ポットと同数同ピッチで配置されている。苗押出ピン80を保持する保持体81の左右端部は、前後方向に摺動自在な左右一対のスライド軸82に取り付けられている。尚、側面視でU字型の苗トレイ搬送路31の内部に配置した第一苗取出伝動ケ−ス83からの伝動により、前記スライド軸82が駆動する構成となっている。そして、スライド軸82が前後にスライドすると、苗押出ピン80が育苗ポットTaに対し突出及び退避動作を行う。後記苗ホルダ90が移動軌跡Kの上死点で停止している時に苗押出ピン80が突出作動し、育苗ポットの底部に形成された切れ目から該ポット内に挿入され、苗を後方に押し出す。押し出された苗は苗ホルダ90に収容される。その後、苗押出ピン80が退避作動し、苗を収容した苗ホルダ90が下方へ移動する。
【0025】
駆動ケース41の左側に設けた後述する第二苗取出装置35の苗叩きカム125と一体回転する第一苗取出用回転体84が設けられ、該回転体84と第一苗取出伝動ケ−ス83内へ伝動する第一苗取出駆動ア−ム85とが第一苗取出伝動ロッド86を介して連結されている。駆動ケース41からの伝動により第一苗取出用回転体84が駆動回転すると、第一苗取出伝動ロッド86を介して第一苗取出駆動ア−ム85を揺動させるクランク揺動機構を構成している。従って、第一苗取出駆動ア−ム85の揺動により、第一苗取出伝動ケ−ス83内の伝動を介してスライド軸82が前後に往復動する構成となっている。尚、第一苗取出伝動ロッド86は、中途部に設けたスプリング86aにより許容範囲内で伸縮可能に構成されており、苗押出ピン80が作動時に苗トレイの不適正な位置に当たって作動負荷が生じると前記スプリング86aが撓んで苗押出ピン80の作動を抑制し、苗押出ピン80により苗トレイを破損させるようなことを防止する。
【0026】
苗搬送装置34は、図12及び図13に示す苗ホルダを備えている。苗ホルダ90は、前後に開口し上方が切り欠かれた形状の苗保持部90aが苗トレイの横一列のポット数と同数(8個)形成されており、その内部に床土部が嵌合する状態で苗を保持するようになっている。苗保持部90aを構成する本体仕切壁90bは、前上部が側面視で斜めに切り取られ、苗ホルダ90が苗取出位置Pと同じ高さにあるとき前記抵抗棒78と苗取出位置Pにある育苗ポットTaの中心を結ぶ線よりも後ろ側に位置するようになっている。これにより、抵抗棒78に持ち上げられた苗の茎葉が絡んでいても、本体仕切壁90bには引っ掛からない。本体仕切壁90bの背面部から後方に向け、本体仕切壁90bよりも壁厚が薄い延長仕切壁90cが延びている。また、苗保持部90aの底部にはロック爪90dが設けられ、苗搬送時にこのロック爪90dが苗保持部90a内に突出して苗の床土部に食い込み苗がずれないように固定するようになっている。ロック爪90dの作動機構については後述する。
【0027】
苗ホルダ90は左右各上下一対の揺動リンク91,92に支持されている。平行リンクである揺動リンク91,92の後端部同士を連結する連結リンク93の延長部に取付プレート95を一体に取り付け、左右の取付プレート95同士を連結する連結棒96の左右中央部に固着した支持体97の前端部に苗ホルダ90が支持されている。揺動リンク91,92が揺動することにより、苗ホルダ90は一定姿勢のまま円弧状の移動軌跡Kを描いて往復移動する。尚、側面視でU字型の苗トレイ搬送路31の内部に配置した苗搬送伝動ケ−ス155から下側の揺動リンク92の揺動軸92aが突出しており、苗搬送伝動ケ−ス155内からの伝動で前記揺動軸92aが揺動することにより、揺動リンク91,92が上下に揺動する構成となっている。
【0028】
駆動ケース41の右側に設けた後述する第二苗取出装置35の苗取除具作動カム135と一体回転する苗搬送用回転体156が設けられ、該回転体156と苗搬送伝動ケ−ス155内へ伝動する苗搬送駆動ア−ム157とが苗搬送伝動ロッド158を介して連結されている。駆動ケース41からの伝動により苗搬送用回転体156が駆動回転すると、苗搬送伝動ロッド158を介して苗搬送駆動ア−ム157を揺動させるクランク揺動機構を構成している。従って、苗搬送駆動ア−ム157の揺動により、苗搬送伝動ケ−ス155内の伝動を介して下側の揺動リンク92が上下に往復動する構成となっている。尚、苗搬送伝動ロッド158は、前述の第一苗取出伝動ロッド86と同様に中途部に設けたスプリング(図示せず)により許容範囲内で伸縮可能に構成されており、苗ホルダ90が移動時に不慮に他の部材と干渉するようなことがあっても、前記スプリングが撓んで揺動リンク91,92の作動を抑制し、苗ホルダ90及び揺動リンク91,92等を破損させるようなことを防止する。尚、苗搬送伝動ケ−ス155内には、苗搬送駆動ア−ム157と一体で揺動する駆動側ギヤ(図示せず)と、下側の揺動リンク92の揺動軸92aと一体で揺動する従動側ギヤ(図示せず)とが設けられ、この一対のギヤが噛み合って伝動している。従って、苗搬送駆動ア−ム157の後上側への揺動で下側の揺動リンク92が前下側へ揺動するというように、苗搬送駆動ア−ム157と下側の揺動リンク92とが互いに反対方向へ揺動するようになっている。
【0029】
苗ホルダ90が移動軌跡Kの上端で停止しているとき、苗トレイ送り作動により横一列の苗の茎葉が苗保持部90aに上から入り込む。その際、茎葉の根元部分は本体仕切壁90bの間を通り、それよりも先端側部分は延長仕切壁90cの間を通る。本体仕切壁90bの前上部が側面視で斜めに切り取られた形状となっているので、苗の茎葉が本体仕切壁90bに引っ掛からない。また、延長仕切壁90cは肉厚が薄いので、葉の先端側が広がった状態で生えているいぐさの苗であっても、葉が延長仕切壁90cに引っ掛かることなく苗保持部90aに入りやすい。葉茎部を延長仕切壁90cの間に通すことにより、苗を前後真っ直ぐにさせられる。そして、苗取出位置Pに位置する苗トレイの横一列の育苗ポットから苗が後方に押し出され、その苗の床土部が苗ホルダの各苗保持部90aに嵌り込む。苗を保持した苗ホルダ90は移動軌跡Kの下端まで移動し、第二苗取出装置35により苗が取り出される。
【0030】
ロック爪の作動機構に図14乃至図16に示すようになっている。各苗保持部のロック爪90dは共通の爪軸101に取り付けられていて、この爪軸101の左右中央部にロック爪90dと一体に回動するように爪軸アーム102が取り付けられている。一方、前記苗ホルダ支持体97の後端部には、両端にロック作動用ローラ103とロック解除用ローラ104とがそれぞれ回転自在に支承されたロックアーム105が回動自在に設けられている。そして、このロックアーム105と爪軸アーム102とが連結ロッド107で連結されている。ロックアーム105は引っ張りスプリング108で付勢されて、外力が加わっていないときはストッパ109によって規制される位置(図15に示す位置)まで回動するようになっている。
【0031】
前記ロック作動用ローラ103に作用するロック作動カム111が、苗トレイ移送路31から後方に突設した支持枠110に回動自在に支持されている。このロック作動カム111は、トルクスプリング112によって前方に回動する方向に付勢されているとともに、苗押出ピン80の突出作動に連動して回動する回動アーム113の動作がロッド114を介して伝達され、苗トレイから苗が押し出されるときトルクスプリング112の張力に抗して後方に回動するようになっている。
【0032】
苗ホルダ90が移動軌跡Kの上端へ移動すると、ロック作動カム111にロック作動用ローラ103が押されてロックアーム105が左回動して、図14に示す状態となる。このとき、ロック爪90dが苗保持部90aから引っ込んだ規制解除状態となっている。次いで、苗押出ピン80が突出作動して、苗トレイの苗が苗ホルダ90の苗保持部90aに押し込まれる。
【0033】
上記苗押出ピン80が突出作動に連動し、図15に示すように、ロック作動カム111が後方に回動し、ロックアーム105が引っ張りスプリング118に引っ張られて右回動する。これにより、ロック爪90dが苗保持部内に突出する規制状態となる。つまり、苗ホルダの苗保持部90aに苗が収容されるのとほぼ同じタイミングで、ロック作動カム111が苗の床土部に食い込んで苗をロックするのである。このため、苗ホルダ90が下動を開始するときには既にロック爪90dが苗を保持した状態となっており、下動開始時に苗が苗ホルダ90から脱落することがない。
【0034】
また、前記ロック解除用ローラ104に作用する解除作用部としてのロック解除カム115が、植付部フレーム40から後方に突設した支持棒116に固定して設けられている。このロック解除カム115は、ロックアーム105の移動軌跡K′に合わせて上面が弓状に形成されていて、図16において二点鎖線で示すように、ロック解除用ローラ104がロック解除カム115に当接すると、ロック解除用ローラ104が押し上げられてロックアーム105が左回動し、ロック爪90dが苗保持部90aから引っ込み規制解除となる。苗ホルダ90が後記苗叩き120のすぐ近く(例えば約10〜15mmの距離)に接近した時点からロック解除カム115がロック解除用ローラ104に作用するようになっているので、苗取出装置35により苗ホルダ90から苗が取り出される時にはロック爪90dは苗から完全に抜けた状態となる。このため、苗取り出しの際に苗の床土部が崩れることがない。
【0035】
図16において実線で示すように、苗ホルダ90が移動軌跡Kの下端まで移動して苗ホルダ90から苗Nが押し出されるまで、規制解除状態のまま維持される。戻り行程でロック解除用ローラ104がロック解除カム115から外れると、引っ張りスプリング108の張力でロックアーム105が下側に回動する。
【0036】
図17乃至図19に第二苗取出装置35の構成を示す。また、図20は第二苗取出装置35の動作説明図である。第二苗取出装置35は、移動軌跡Kの下死点直前に到達した苗ホルダ90の苗保持部90aを前後に通り抜け可能な櫛状の苗叩き120が上下回動するように設けられており、苗ホルダ90の各苗保持部に保持されている苗を苗叩き120が受け止め苗ホルダ90のみを通過させて苗を取り出す(図20(a))とともに、苗叩き120が下向きに回動し、該苗叩きの背面から突出している突起120が取り出された苗を苗送りベルト36上に叩き落す(図20(b))ようになっている。
【0037】
苗叩き120は、回動自在に設けた左右方向の苗叩き取付軸121に一体的に取り付けられている。苗叩き取付軸121に固定の回動アーム122にローラ123が回転自在に支持され、該ローラが苗叩きカム軸124に取り付けられた苗叩きカム125のカム面に当接するように、スプリング126にて回動アーム122を付勢している。苗叩きカム125が回転すると、該カムの凹部にローラ123が嵌り込むとき苗叩き120が素早く下向きに回動し、すぐに元の位置に復帰するように作動する。
【0038】
苗叩き120には、苗を取り出した後の苗ホルダ90から苗保持部内に挿入されて苗ホルダ90に付着した泥を除去する泥落しブラシ127が取り付けられている。この泥落しブラシ127は、図18に示すように、苗搬送ベルト140よりも前方位置に設けられ、除去された泥が苗送りベルト36の上に落下しないようになっている。尚、苗ホルダの往き行程では苗ホルダの移動軌跡の上方に位置し、戻り行程になってから移動軌跡の位置まで下降するように泥落しブラシを苗叩き120と別に設けると、泥落しブラシによって掻き落とされる泥が前方に飛ばされるようになるので、苗送りベルト36の上に泥が落下するのを確実に防げる。
【0039】
また、第二苗取出装置35には、苗叩き120によって苗ホルダからうまく取り出せなかった苗を取り除く左右一対の苗取除具130が設けられている。この苗取除具130は、平面視鋸刃状の前端縁130aが形成され、下面に側面視半円形の突起130bが形成された板体で、支持体131を介して苗叩き取付軸121に回動自在に嵌合する取付アーム132と一体に取り付けられている。左右の取付アーム132,132は連結軸132aを介して連結されている。右側の取付アーム132と一体に回動するローラ支持アーム133にローラ134が回転自在に支持され、該ローラが苗叩きカム軸124に取り付けられた苗取除具作動カム135のカム面に当接するように、スプリング136にてローラ支持アーム133を付勢している。
【0040】
苗叩きカム125と同期して苗取除具作動カム135が回転し、苗ホルダ90が往き行程を移動するときは苗ホルダの移動軌跡Kの上方で待機していた苗取除具130が、苗ホルダ90が戻り行程を移動するときに苗ホルダの移動軌跡Kの下側近傍まで下動する(図20(c))。苗の茎葉が苗ホルダ90に引っ掛かっていることにより苗ホルダ90から苗が完全に取り出されなかった場合、苗Nは苗ホルダ90から吊り下がった状態になって連れ戻される。この連れ戻される苗を苗取除具130がその鋸刃状の前端縁130aで受け止めて、苗ホルダ90から引き離す。このとき、苗取除具130に引っ掛かっていない茎葉が上に広がらないように突起130bによって押えられている。
【0041】
苗取除具130の上方を苗ホルダ90が通過すると、苗取除具130は上動する。この上動位置では、ローラ134が苗取除具作動カム135の凹凸面に当接するので、苗取除具130は上下に小刻みに反復動して、苗に振動を与える(図20(d))。これにより、苗ホルダ90に連れ戻される苗Nが苗ホルダ90から確実に分離されるとともに、苗取除具130から苗の茎や葉が外れる。
【0042】
苗送りベルト36は左右一対設けられ、それぞれ作用部が外側へ移動するようになっている。第二苗取出装置35により取り出された横一列分の苗Nは、左右一対の苗送りベルト36の上に整列状態で落下し、これを受けた苗送りベルト36が左右半分づつ(4個づつ)の苗をそれぞれ左右両側に搬送する。苗送りベルト36で搬送された苗Nは、適当な隙間を開けて設けられている一対の植付ガイド143の間に落とし込まれる。
【0043】
尚、苗トレイ搬送路31の苗取出位置Pより下側の湾曲した下降搬送部の近くには苗Nの床土部が載る苗送りベルト36の前部に向けて前下方向へ噴霧する噴霧ノズル159が設けられ、該噴霧ノズル159が苗ホルダ90、苗叩き120、苗取除具130及び苗送りベルト36へ噴霧してそれらに付着した土を洗い落とす。図22に示すように、噴霧ノズル159は、苗送りベルト36に対応して1個づつ設けられ、上端側で通水パイプ160に取り付けた筒状部161の下端側に左右2個の通孔162aを有する中子162を嵌め込み、更にその下側にスペースリング163を介して噴霧口部材164を配置し、該噴霧口部材164を前記筒状部161に螺着した取付部材165により取り付けている。噴霧口部材164には下側に凹んだ左右に長い凹部164aが形成されており、該凹部164aの左右中央に噴霧口164bが穿設されている。中子162の左右2個の通孔162aは、前記凹部164aと対向する位置に配置され、噴霧口164bの左右両側に位置している。従って、通水パイプ160内の水が通孔162aを通過して噴霧口部材164の凹部164aに沿って噴霧口164bに導かれる。このため、噴霧口164bから左右に広がって噴霧され、左右に長い苗ホルダ90、苗叩き120、苗取除具130及び苗送りベルト36へ的確に噴霧することができる。
【0044】
尚、噴霧口部材164の凹部164aの左右両端164cは左右中央に対して幅広に構成され、凹部164aの左右両端164cへ中子162の下端の左右両側に突出する突爪162bが挿入される構成となっている。この構成により、噴霧口部材164に対して中子162が無闇に回動することが防止され、噴霧口部材164の凹部164aに確実に中子162の通孔162aを対向させることができ、噴霧口164bからの噴霧の左右幅が狭くて不適正になるようなことを防止する。また、中子162の外周の適宜の位置に設けた突条162cが筒状部161の内周の適宜の位置に設けた溝161aと係合するようになっており、筒状部161に対して中子162が無闇に回動することが防止され、中子162の左右2個の通孔162aを確実に左右方向に配置することができ、噴霧口164bからの噴霧の左右幅が狭くて不適正になるようなことを防止している。
【0045】
苗植付装置37は、植付伝動フレーム45の後端部に設けられた植付駆動軸140と一体回転する回転ケース141に一対の苗植込具142,142が取り付けられ、苗植込具142,142が閉ループの先端軌跡を描いて移動する。各苗植込具142は、一対の植付ガイド143の間に落とし込まれた苗を交互に一株づつ取り、それを一対の植付ガイド143の間を移動させて圃場に植付ける。
【0046】
ところで、このいぐさ苗移植機1は、植付条間隔が21cmと狭くなるよう左右に配列される計8個の苗植付装置37の互いの左右方向の間隔を設けている。このため、隣接する植付ユニット15の互いのユニットに近い側の苗植付装置37の左右方向の間隔が略21cmとなるように隣接する植付ユニット15の間隔を設定しているので、図25に示すように、右側の植付ユニット15の苗搬送装置34における左側の揺動リンク91,92と左側の植付ユニット15の苗搬送装置34における苗搬送駆動ア−ム157とが、左右方向において互いに重複した位置に配置される。尚、苗搬送装置34の上側の揺動リンク91と下側の揺動リンク92とは、左右方向において同じ位置に配置されている。
【0047】
また、苗搬送装置34において、揺動リンク91,92が前下側へ揺動してホルダ90が移動軌跡Kの下端に位置するとき、苗搬送駆動ア−ム157は揺動リンク91,92が配置される前上側へ揺動して前側へ移動した状態となる。従って、図26に示すように、ホルダ90が移動軌跡Kの下端に位置するとき、側面視で下側の揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが重複するため、左右方向で同じ位置に配置される右側の植付ユニット15の左下側の揺動リンク92と左側の植付ユニット15の苗搬送駆動ア−ム157とが、互いに同じ空間位置に移動して作動する構成となっており、左右の植付ユニット15の位相を同期させると同時に前記同じ空間位置に位置して互いに干渉することになる。そこで、隣接する左右の植付ユニット15の位相を苗トレイ送り装置32、第一苗取出装置33、苗搬送装置34並びに第二苗取出装置35の作動の半周期分異ならせて、前記左右の植付ユニット15の一方のホルダ90が移動軌跡Kの下端に位置するときに他方のホルダ90が移動軌跡Kの上端に位置するようにして、右側の植付ユニット15の左下側の揺動リンク92と左側の植付ユニット15の苗搬送駆動ア−ム157とが同時に同じ空間位置に位置しないようにして互いに干渉しないようにしている。従って、左から数えて奇数番目の植付ユニット15と偶数番目の植付ユニット15とで、互いに前記半周期分位相を異ならせている。尚、苗トレイ送り装置32、第一苗取出装置33、苗搬送装置34並びに第二苗取出装置35の作動の1周期あたり苗植付装置37が4株の苗を植え付けるので、隣接する左右の植付ユニット15は、丁度苗植付装置37が2株の苗を植え付ける位相分異なっているため、苗植付装置37による苗植付の作動タイミングは同期し、8条分の苗が同時に圃場へ整然と植え付けられることになる。
【0048】
以上により、このいぐさ苗移植機1は、複数の植付ユニット15を左右並列に設けて同時に複数条分苗を植え付けられる構成とし、隣接する植付ユニット15のそれぞれの作動部材となる右側の植付ユニット15の左下側の揺動リンク92と左側の植付ユニット15の苗搬送駆動ア−ム157とを左右方向において互いに重複させて配置し、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが互いに同じ空間位置に移動して作動する構成とすると共に、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが同時に前記同じ空間位置に位置しないように隣接する植付ユニット15の位相を苗搬送装置34の作動の半周期分異ならせて設定している。
【0049】
従って、このいぐさ苗移植機1は、走行車体2により機体を走行させながら植付部4を作動させることにより、左右並列に設けた複数の植付ユニット15により圃場に複数条に苗を植え付けていく。そして、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とを左右方向において互いに重複させて配置した分、隣接する植付ユニット15の植付位置を近づけて互いの左右間隔が21cmとなるよう配置でき、植付条間隔を狭くできる。しかも、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが互いに同じ空間位置に移動して作動する構成でありながら、この両作動部材92,157が同時に前記同じ空間位置に位置しないように隣接する植付ユニット15の位相を苗搬送装置34の作動の半周期分異ならせて設定することにより、前記隣接する植付ユニット15を包含する植付部4の左右幅を縮小して該植付部4全体のコンパクト化が図れると共に、前記揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157とが互いに干渉することなく作動でき、植付作業をすることができる。
【0050】
この種の苗移植機においては、植える苗の種類によって適正な植付条間隔が異なるため、その植付条間隔で苗が植え付けられるような構成としなければならない。しかしながら、極端に植付条間隔が狭い場合、各植付ユニットの左右幅を考慮すると、複数の植付ユニットを左右並列に配置して複数条植えの苗移植機を構成することが困難であり、また所望の植付条間隔を得るべく各植付ユニットの左右幅を縮小させるのも構造上限界があり困難である。そこで、隣接する植付ユニットを前後にずらせて配置し、互いの植付ユニットが左右方向において重複させることが考えられるが、その分前記隣接する植付ユニットを包含する植付部全体の前後幅が大きくなり、機体のコンパクト化が図れないという課題が生じる。
【0051】
また、このいぐさ苗移植機1は、例えば苗搬送装置34のホルダ90が上昇するとき等に植付ユニット15の動作の負荷が大きくなり、作動周期において植付ユニット15の動作の負荷が変化するが、上述のように、左から数えて奇数番目の植付ユニット15と偶数番目の植付ユニット15とで、互いに半周期分位相を異ならせているので、植付部4全体の動作の負荷の均一化が図れ、植付部4を適正に安定して作動させることができ、苗の植付を安定して精度良く適正に行うことができる。
【0052】
尚、この発明の実施の形態は植付ユニット15の作動部材として下側の揺動リンク92と苗搬送駆動ア−ム157を一例として詳述したが、苗トレイ送り装置32、第一苗取出装置33、苗搬送装置34、第二苗取出装置35、横送り装置36並びに苗植付装置37及びこれらの装置へ動力を伝達する伝動機構等、動作する部材は、作動部材となる。
【0053】
尚、この発明の実施の形態は、苗トレイの苗を圃場へ植付ける苗移植機1について詳述したが、本発明はこれに限定されるものではなく、マット状の苗を供給するようにした苗移植機に使用してもよい。
尚、この発明の実施の形態はいぐさ苗の移植機1について記述したが、本発明はいぐさ苗の移植機に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の側面図
【図2】苗移植機の平面図
【図3】植付ユニットの一部を示す側面図
【図4】図3のA矢視図
【図5】空箱収容枠を示す正面図
【図6】空箱収容枠を示す側面図
【図7】空箱収容枠を示す平面図
【図8】施肥ホ−スを示す側面図
【図9】施肥ホ−スを示す正面図
【図10】植付ユニットの一部を示す左側面図
【図11】植付ユニットの一部を示す右側面図
【図12】苗ホルダ及び抵抗棒を示す側面図
【図13】(a)苗ホルダの平面図、(b)苗ホルダの背面図
【図14】ロック爪作動機構を示す側面図
【図15】ロック爪作動機構のロック作動部を示す側面図
【図16】ロック爪作動機構のロック解除部を示す側面図
【図17】第二苗取出装置を判りやすく示した平面図
【図18】苗叩きを示す側面図
【図19】苗取除具を示す側面図
【図20】第二苗取出装置の動作を判りやすく示す側面図
【図21】噴霧ノズルを示す側面図
【図22】噴霧ノズルを示す背面図
【図23】噴霧ノズルの背面断面図
【図24】噴霧ノズルの底面図
【図25】隣接する植付ユニットの一部を判りやすく示す背面図
【図26】苗搬送装置を判りやすく示す側面図
【符号の説明】
1…いぐさ苗移植機、15…植付ユニット、92…下側の揺動リンク、157…苗搬送駆動ア−ム

Claims (1)

  1. 複数の植付ユニット15を左右並列に設けた複数条植えの苗移植機において、隣接する植付ユニット15のそれぞれの作動部材92,157を左右方向において互いに重複させて配置し、該両作動部材92,157が互いに同じ空間位置に移動して作動する構成とすると共に、前記両作動部材92,157が同時に前記同じ空間位置に位置しないように隣接する植付ユニット15の位相を設定したことを特徴とする苗移植機。
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